ある一人の女

物心ついた保育園


私はおとなしい性格で誰からも優しいと言われていた。



私は保育園では、少し人気者だった。

そんな中、仲良しだった3人がいた。


初恋の祐介くん。

今思い出しても、可愛いくて整った顔をしていて、優しくてレディーファーストだった。

そんな祐介君が大好きだった。


でも祐介君にお似合いの、仲良しの愛美ちゃんがいた。

しっかりものでこれまた可愛い美女。


もう一人は、仲良しで少しおとなしい勇気ちゃん。
といつも遊んでいた


私はどちらかと言うとブス。

二重じゃないし、鼻はダンゴっ鼻

唇が大きくて最悪だった



それでも、楽しい保育園生活を送ってたと思う。

保育園の帰り道、愛美ちゃんと当時流行っていたスピッツの「空も飛べるはず」を歌っていたのを今でも覚えてる。

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私には、兄弟がいる。

3人姉妹の真ん中で、


私は家族の中では、おっとりしていておっちょこちょいの優しいみーちゃん

だった。

お姉ちゃんのさこは、優しいけどちょっと怖くて、頭が良かった。
妹のまなは、わがままでやんちゃな可愛い妹だった。

妹の物は妹の物。
私の物は妹の物。

みたいな感じだった(笑)

お姉ちゃんとは、歳が4つ離れていて、あまり遊んだ記憶がないけど、年子の妹とはいつも遊んでいた。

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小学校に入っても、3人の友達と離れなかった。


１年生になっても４人仲良しだった。


お互いのお家に遊びにいったりして、毎日が楽しかった。



でも２年生の春…



近くに新しい小学校ができて、３人はその新しい学校に入校する事に決まった。



ずっと一緒で仲良しだと思っていたのに…



私は今の学校の方が近いから、入校しなかった。


2年生になってから、私の性格は明らかに変わっていった…




学校ではいつも１人。


あまり喋らなくて、暗かった

休み時間にはいつも図書室か、教室の隣の道徳室。




おとなしいくて、優しい。
いつもそれだけだった…

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それは、３年生になっても変わらなかった。

同じ学年の子と話をしても、一言二言。



ずっと１人でいて、休み時間になるのが憂鬱だった




それでも、頭が良い方ではなくてバカだった(笑)

ブスでバカで取り柄はなくて目立ちもせず、ずっと１人。


読みたくもない本を読みながら、運動場で楽しく遊んでいるクラスの子達を見た…



学校なんか楽しくなかった。




だが、４年生の夏。



蝉が鳴く図書室で、、、



私の人生を変える人に出会う…

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私はいつものように、図書室で本を読んでいた。




ガラガラッ！！



静かな図書室に扉が開く音が響く




ギッ…コトン



横のイスが動いて、女の子が座ったのが分かった。




私は不思議だった。




席は沢山空いてるのに、なんで隣に座ったんだろ？



変な子だなぁ…


と思っていたけど、友達のいない私には少し嬉しかった。




なんだろう…



凄く見られてる気がする(汗)



彼女は、私をじーっと見て来た。




汗が出て来るのがわかった…



本に集中出来ない(汗)



普段あまり人に見られないから、緊張していた。



？？？「ねぇ、隣のクラスのみよちゃんだよね？」




急に喋ったので、体がびくってするのが分かった。

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隣のクラスの子が、私の名前を覚えてたんだ…




ちょっと嬉しかった





あき「私、あき。
みよちゃん、ずっと１人でいるよね？
良かったら私と仲良くしない？」






突然の事できょとんとしてしまった。




でも凄く嬉しくて




みよ「いいよ！仲良くしてね。」




私は元気いっぱいに、返事をした。






その日私達は一緒に遊んだ。




あきは、明るくて話やすくてすぐに仲良くなれた




あき「じゃあ、またね。みよちゃん。」






みよ「うん！また明日ね。」





家に帰ってもテンションが上がっていた





友達が出来ただけで、世界がキラキラして見えて、宿題もはかどった。





この時の私は、何も知らなかった







これから地獄の人生が、始まる事も知らずに…

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