あっけない最後

レス185 HIT数 66087 あ+ あ-


2012/11/28 11:48(更新日時)

この話は私の過去の恋愛話です。
タイトルの通り、最後は呆気ないですが、どうしても忘れられないので、投稿しました。

初めてなので、誤字脱字、支離滅裂な文章になったらすみません(>_<)

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No.1802761 (スレ作成日時)

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No.51

-圭ちゃん入社-


彼の仕事は日勤と夜勤とあった。







彼は持ち前の性格で会社にはすぐ打ち解けたみたいだった。






私は仕事を終えると彼の自宅に行くようになっていた。
夕飯をご馳走になり、その後は圭ちゃんの部屋でまったりした。






彼の母親に初めて会ったとき、綺麗な人だと思った。
なのに息子はコレ(笑)?



彼は父親に似たらしい(笑)





ご両親にはホントに良くしてもらったのを覚えている。

お母さんの作るミックスジュースが大好きだった。

No.52

それから3ヶ月。
休みはいつもどこかへ、出掛けた。


映画、動物園、遊園地…etc…




仕事終わりにドライブデート。
あの、夜景の場所は私たちのお気に入りスポットになった。






嫌だと思っていたエッチも克服出来たみたいで、
一杯一杯愛し合った…



将来の事も話した。結婚したら、同居になる。とか、部屋はリフォームしよう。とか。












あんなことに巻き込まれるなんて、思いもせず…















季節は夏…。




思えば、その頃から始まっていたんだろう。




女の勘は当たる…

No.53

-8月-



その日私は前の職場の友達と三人で海水浴に来ていた。



初めての海ということもあり、テンションが上がる。

昼過ぎ、一人は砂浜で休むといって、寝ていた。
私ともう一人の友達は、遊び足りず、海に入る。

浮き輪に掴まり波に乗って漂っていた。




ふと気付くといつの間にか足がつかないところまで来ていた。
横を見ると誰もいない。
遠くにサーファーが見えた。






「ねぇ、足が付かないけど大丈夫かな!?」


ちょっと焦りながら私が言った。





「え~大丈夫だよぉ~」



のんきに友達が言った。




でも、岸を見るとかなり遠い。
波も高い。








「ね、戻ったほうがいいって!」




私のあまりに真剣な顔に友達も、ようやく岸に戻ろうとする。



でも、泳いでも泳いでもどんどん岸から離れていく。



私達は手を繋いで、離れないように一生懸命だった。





「桜ちゃん、疲れるから平泳ぎがいいよ!

一斉に泳ごう!せーの!!」




二人で必死に泳ぐ。




でも、駄目だった。




岸が波で見えなくなる。





「誰かぁ!助けてぇ!!!!!」






悲痛叫びは波に消されて、誰にも届かない。

No.54

「誰かぁ!!」




いくら手を降っても波は私達を簡単に隠してしまう。






もう死ぬんだ…

このまま沖に流されて、サメに襲われるか、岩肌にぶつかって死ぬか…




もうそんな事しか頭になかった…







(神様!助けてぇ…)





そう心で願った瞬間。







ザッパーン!!!





凄く大きな波が私たちの体を押した。


少し岸に近づいた!!!





「もうちょっと!!もう一回!!


波来てぇ!!!」





そう、叫んだと同時にまた、波が体を岸へ押しやった。







あんなに離れていたのに、二回の大きな波のお掛けで足がつくところまで帰ることが出来た。








「あっ!足が足がつくよ!!


もう、ちょい!」




ひたすら泳いだ。










確実に足がついて、急いで浜に上がった。







二人で喜びあった。

「良かったね、良かったね!」




私たちが着いた浜は、もといた場所より300㍍ほどは離れていた。

No.55

二人で歩いて帰っているとき、海に目をやると水上バイクが走っているのが見えた。





すると前から男の人が走ってきた。




「おーい!あんまり沖に行くと流されるぞ!!」




いや、今流されてました…




私達のことを見つけたライフセイバーの人が水上バイクを出してくれていたのだ。




自力で帰ってきたとはいえ、ちゃんと見ててくれたことに感謝した。




注意されたけど…



謝罪をして、寝ている友達のところに戻った。





「おかえり~
楽しかった~?」


眠い目をこすりながら言う友達に半ばキレ気味に、




「死にかけたわ!!」



と、思わず言ってしまった。







本当に怖い思いをした一日だった。

No.56

家に帰ってから、圭ちゃんに電話をした。



今日のあの、怖い経験を事細かに話した。









「ふーん。そうなんだ…」





え??それだけ???

…………………あれ?なんかいつもと違う…?
冷たい…?



と、思いつつも、
「……何かあった?疲れてる?」
と聞いた。





「いや?…………ちょっと眠いだけ……」




「……………そっか、ごめんね…


じゃあ。休んでね…


おやすみ…」



「おぅ。おやすみ…」






…………………???



やっぱり何かおかしい…

いつもなら、もっと心配してくれるはず。
私が風邪引いたときも、ワザワザ家まで色々買ってきてくれた。
お腹が痛くて横になってたときも、ずっとさすってくれてた。


そんな圭ちゃんが、死ぬ思いをした私にあれだけ??



腑に落ちない…



でも、疲れてるんだよね?
私は遊んでて、圭ちゃんは働いてたから、そりゃ疲れるよね…



そう、私は自分に言い聞かせていた。

No.57

次の日、仕事終わりに圭ちゃんに会った。


いつもの圭ちゃんだった。





(やっぱり私の気のせいだな。)





そう、思った。






でも、それからというもの、度々圭ちゃんが、そっけなく感じることがあった…





メールをしても、返事は短いし、夜勤の日は連絡すらなかった。







そして、あるお祭りの日。








あの女に出会うのだ………

No.58

毎年地元で行われる盆踊り。




私が行きたいと言ったときは嫌な顔をした圭ちゃんが、会社の人達が誘ってきたからと、行く気になっていた。






そこで初めて会った圭ちゃんの会社の先輩。


タケルさんと、ジュンさん夫婦。
この夫婦は後に色々お世話になる人達だ。




そして、子連れで来ていたユウさん。
旦那さんも同じ職場だが、今日は仕事だった為、タケルさん夫婦と一緒に来ていた。






そう。このユウと言う女こそ、憎くて堪らない女になるのだ。




(この名前は、もちろん偽名ですが、今でも大嫌いな名前です。殺意が芽生えるほどに、大嫌いです。)








初めて見たときは、可愛い人だなぁと思った。
ホントに顔も雰囲気も可愛い人。


悔しかったけど…


背も低くて、おしとやかで、守ってやりたくなるような女だった。





だが、軽く挨拶を交わしたとき、満面の笑みでユウが私に言った。




「圭一君の彼女さんて、強そうだね。(笑)」





は?
初対面で、何を言う??



こいつ、可愛い顔して、なんか嫌な感じがする。

No.59

ザワザワとしたところでのセリフだったせいか、みんな聞こえていないのか、私は一人氷ついていた。





「あ…はは…

見た目キツいんで……………はは…」


笑うしかなかった。






さすがに、年に一度の祭り。人、人、人。


夜店の通りを歩いているとき、圭ちゃんは、ユウの息子を肩車していた。

嬉しそうに…





その隣には私ではなく、ユウ。





私は一人、後ろからついて歩いた。
私だけ、会話にすら入れず、ノケ者みたいだった。





前を歩く二人を見ていた。

楽しそうに会話している。

たまにチラチラ私を見るのは、ユウ…。
でも、また視線を圭ちゃんに戻し、笑っていた。






何か敵意にも似た視線…




私は全然楽しめなかった。






帰って、明日も行きたいと言うと、圭ちゃんは嫌な顔をして、



「オレ、あーゆうところ嫌いなんだよ。

勘弁して。」




と、言った。




さっきまであんなに笑ってたのに???

No.60

それからしばらくして、圭ちゃんは仕事場で祭りがあると言って、会えない日が続いた。




毎日仕事以外に祭りの準備があり、帰りも遅かった。
だから、電話もろくに出来なかった。








そのお祭りは誰でも参加可能と聞いていたので、私はバイトのメグちゃんを誘って内緒で行くことにした。






(圭ちゃんびっくりするだろうな~)
なんて、考えながらその日が来るのを待った。

No.61

当日。





私は髪を巻いて、少し大人びた格好をして、圭ちゃんの仕事場まで行った。


祭りとはいえ、そんなに、人はいなかった。





圭ちゃんを探すが見つからない。


しばらくキョロキョロしていると、タケルさんがいた。




「あー!いらっしゃい。
よく来たね~!」


「あはっ、来ちゃいました(笑)

あの、圭一は?」

「あー、圭一はこれから舞台に出るから、今準備してると思うよ。


まー面白いから、見てやってよ(笑)」





と、言われ私達はワクワクしながら圭一の出番を待っていた。

No.62

♪~
テンポの良い音楽が流れた。




すると、舞台後ろから女装した男性社員が何人か出てきた。
その中に圭一もいたのだ。
スカートを履いていて、スネ毛ぼーぼー…
変なカツラまでかぶっている…
体格のいい圭ちゃんが一番可笑しかった。





私達は大笑 い。




「けっ、圭ちゃんがスカート履いてる(笑)!!あはははははは!!」


会場もウケていた。





軽く踊ったあと、縄跳びが始まる。
大技も飛び出し、会場は沸いていた。






私も可笑しくて可笑しくて、お腹を抱えて笑っていた。









カッコ悪いのに、カッコいい。
圭ちゃんはこれを、毎日頑張ってたのかと思うと、寂しかったことを忘れてしまっていた。

No.63

あの盆踊りの日以来、ユウに違和感を感じていたが、今日の圭ちゃんのマヌケな姿を見て安心した。



(あんな可愛い人が圭ちゃんを相手にするわけないよね。(笑))


なんて思った。





縄跳びが終わり、圭一が出てきた。
みんなと盛り上がっている。



そこに私が近づいたとき、ちょうど、圭一が振り返って私に気づいた。



「うわっ!ビックリした!

なんだ、来たの?!

言えよな、恥ずかしいだろ~??」




「ごめん、驚かそうと思って(笑)

でも、それウケるんだけど(笑)」




「ウソっ?
メッチャ似合ってるだろ?(笑)」



「変態みたい(笑)」




私と圭一が会話をしているのを見た同僚が話しかけてきた。






「何々?
彼女かよ~?

メッチャ美人じゃん!(笑)



やるなぁ、圭一~!!」




「でしょ~
美人だからって、手出すなよ?(笑)」


「あはははは~」




そんなことを言ってくれた圭一に、彼への不信感も消えてしまった。









圭一に、このあと片付けと打ち上げがあると言われ、私達は楽しい気持ちのまま、その場をあとにした。








そう、楽しかった思い出は、この日が最後。
圭一を信じていたのも、この日が最後。

No.64

そして、その日はやってきた。




圭一の仕事は普段通りに戻り、その日は夜勤明けだった。
私は休みで、圭一に会うため、彼にメールを入れた。





でも、しばらく経っても返事は来ない。


おかしいな?もう帰ってるはずなのに…




私はすぐさま電話をかけた。


何回かコールが鳴ったあと、眠そうな声で圭一が出る。




「…もしもし…」

すごくダルそうだった。




「もしもし?
もう!!帰ったら連絡してって言ったじゃん!

寝てるの? 」




「疲れてるんだよ…」


「え~じゃあ、今日会えないの??」



「来ればいいじゃん…

ふぁ~眠っ…」



「うん、…とりあえず行くね」



私は電話を切ると圭一の家に向かった。

No.65

向かう途中、妙な胸騒ぎがしていた。


やっぱり変だ。何かある!





私は心なしか焦っていた。





家に着くと、圭一のおばあちゃんがいた。
圭一は?と聞くと、珍しく自分の部屋じゃない下の和室で寝ていると言った。



私が部屋に行くと、圭一はイビキを立てて寝ていた。



「来たよ?」


私が声をかけると、少し目を開けたがまた寝てしまった。




すると、圭一の携帯が鳴った。


メールだ。



圭一は、携帯を開き、返事を打つなりまた寝てしまった。





(私には返さないくせに!)



と、ちょっとムカついた。




すると、またすぐに携帯が鳴る。



だが、圭一は起きない。
相当眠かったらしい。




私は女の勘が働き、携帯が無性に気になった。



見てはいけない…と思いつつ私は地獄の扉を開けてしまうのだった。

No.66

主さん、はじめまして✨ スレをたてられた日から読ませていただいてます。 お忙しい中、大変かと思いますが最後まで読みたいので更新なされてください。楽しみにしています。

No.67

主さん
自レス設定して下さい…お願いします

更新楽しみにしております
頑張って下さい

No.68

私の小説を読んで下さってる方がいて、本当に嬉しいです!ありがとうございます(T-T)

ご要望通り自レス設定させて頂きました(^^)/
やり方がわからなくて、遅くなりすみませんでした。


感スレ立てようと思っているので、ご意見や、感想があればそちらにお願いします☆


タイトル通り、この小説もあっけない終わりになるかもしれませんが、頑張って書きたいと思います!
これからも、読んで頂けると嬉しいです☆

No.69

圭一に気付かれないように、恐る恐る携帯を開く。


受信BOX…





送信者を見た瞬間、身体中に電流が流れたような感覚に陥った…
鼓動が早い。冷や汗が出る。身体が小刻みに震えていた。






〇〇ユウ……………




あの人だ!




内容を見る。






「今日も会えて嬉しかった♪♪♪♪♪

明日は圭一くん、休みだから寂しいよ~


早く会いたいなぁ♪」









返信は……………







「オレもユウに会えて嬉しかった♪♪♪

ユウに会える日は仕事が楽しいよ!


オレも早く会いたいよ♪♪♪♪♪♪」






ゾッとした。
もう、訳もわからず私は部屋を飛び出した。




(まさか、ウソでしょ!?
圭一!?
ユウさんて、結婚してるじゃん!
なんで?どうして?!)





もう頭の中はパニック状態。
頭に血がのぼっているような………
何も考えられない…




(何がどうなってるの!!?)

















(♪←すいません、絵文字が入らないため、これを使いました。ハートを♪で表現させてください。)

No.70

パニック状態のまま、私は車を走らせた。




あの、夜景のところに来て、メグちゃんに電話をしていた。


メグちゃんが、電話に出るなり泣き出してしまった。




「圭ちゃんがぁ、わぁぁぁ…」


「どっ、どうしたの?!

とりあえず落ち着いて!!」




一通り泣いて、少し落ち着いた私は、 メグちゃんにメールのことを話した。







「………うーん、とりあえずさ、松田さんとこに戻りなよ。

で、ちゃんと話聞いてみよ!


話し合わなきゃ何も変わらないよ??」





そう、メグちゃんに言われ、怖くて怖くて仕方なかったが、私は圭一の家に戻ることにした…

No.71

圭一の家に戻り、寝ている圭一の隣に座る。



深呼吸して、圭一を起こす。





「圭ちゃん、…ねぇ、圭ちゃんてば…」




なかなか起きない。

体を揺すってみる。









「…んぁ………………………何??」




ダルそうに圭一が起きる。






「ごめんけど、携帯みた………」





「はぁっ?何?」






「だから、圭ちゃんの携帯見たの!」






「…なに、勝手に見てんだよ…」




心臓がバクバクし過ぎて、今にも飛び出しそうになる。





この場から逃げ出したい!!!







もう一度深呼吸。


(落ち着いて!)






「……それは悪かったと思ってるけど、



でも、何?あのユウさんとのメール…




二人はそんな仲なの…?」







「はんっ、違うよ。只の社交辞令だよ…



一応先輩だし、返さなきゃ今後やりにくいだろ?




…………はぁ~」





ちょっとイラついたように圭一は言った。



腕で顔を覆いながら、ダルそうな態度。




今にも泣きそうな私は、



「ほ、ホントに!?

信じていいの??」





「あぁ…


旦那が同じ職場なのに、そんなことするわけないだろ…


オレだって、嫌々やってんの…」






そんな圭一の態度。
本当は携帯を見られたことに焦っていたのに、私は、その時、ユウとのメールがホントに面倒なんだと、思ってしまった。









私は……………………馬鹿だった………………

No.72

圭一に対して不信感はあったものの、まさか私が浮気されるなんて思ってなかった。
そんなものはドラマの中の話だけだと思っていた。


しかも相手は結婚している身だ。




ありえない。

















………だが、事件は起きた。







今でも日にちは覚えている…………。






忘れることの出来ない、9月のあの日…

No.73

圭一のメールを見てしまってから、1週間。





その日は友達の誕生日。
私はその友達を祝うため、他の友達三人と一緒に県外に遊びに出掛けていた。





圭一は仕事で、夜は学生時代の友達と飲みに行く予定だった。
あの日から圭一の行動が気になってはいたが、学生時代の友達ということで安心していた。






私達は夕方まで遊び帰ってきた。
夕飯何にしよう?と、話をしていたとき、まだ時間があったため、圭一にメールをした。




『もう、飲みに行ったのかな??』



♪~返事はすぐにきた。




『行ってない。』






なんともあっさりしたメールだった。






『じゃあ、これから??』





♪~






『いや、行かない』







???
どうしたんだろ?
ドタキャンでもされたか??




でも、メールをみても落ち込んでいるというのがわかった私は、圭一に電話をかけた。

No.74

「もしもし?!」




「……………はい…」






明らかに沈んだ声で電話に出る圭一。





「なんで行かないの?


何かあったの??」



「…………いや、…………べつに…………」




「べつにって、明らかに変じゃん?


ケンカでもした??」




「いや、……………そうじゃない……………」





「何があったの??」





「…………………」




言おうとしない。




こんなに落ち込んだ圭一は初めてだ。



私はいてもたってもいられなくなり、友達との夕飯を断り、圭一の家に向かった。

No.75

家に着くと圭一は布団に横になっていた。



「一体何があったの?!」




私は真っ先に聞いた。





しばらく口を閉ざしていた圭一が言った。







「なんで俺がこんな目に合わなきゃいけないんだ!!!!!」






私は訳がわからなかった。





「何なの??



ねぇ?



ちゃんと話して!」








圭一の重い口が開く。











「病院に、運ばれた……………………」






「は?

誰が???」






「…………………ユウの旦那…………………」







「!?


なんでよ??」






「…………俺らのメール見て………薬飲んで、死のうとしたって……………………」









「えっ!?」









私は頭が真っ白になった。

No.76

「それで、容態は?!」





「とりあえずは大丈夫みたいだけど……」





「そっか…………


でも、誰から聞いたの??」








「ユウが泣きながら電話してきた…………」







「はぁ?



なんでユウさんが??」







私にはユウの行動がわからなかった。
確かに旦那さんが自殺を図ったのも二人のせいだ。
だからって、まるで圭一に助けを求めるかのように、電話を掛けるのはどうなんだ?




(ユウさんは、圭一に本気なの??)




こういうとき、世間では当事者同士連絡をとるものなのだろうか??






私にはユウの行動は、圭一の気を引きたいだけな気がしてならなかった。

No.77

私は圭一にこれからどうするのか聞いてみた。
圭一は、自分はそんな気は全くない、誤解だとユウの旦那に、言うつもりだと言っていた。




ユウに対しては?と聞くと。
泣いていたユウを気にはしていたが、もう、止めると言っていた。









これは浮気ではない。







圭一の話し方や、態度で私もそう思っていた。









まさか、あんなに優柔不断な男だったとは知らず。









話していくうちに、落ち着きを取り戻した圭一をみて、私も帰ることにした。





でも、やっぱり辛かった。
なんだかんだ言っておきながら、メールを繰り返していたことは事実。
そんな気はなくても、私からしたら裏切ったと同じ事だった。

No.78

圭一の家を出るなり、また、涙が込み上げてきた。






もう時計は22時を過ぎていたが、私はまた、メグちゃんに電話をかけた。


メグちゃんはドライブでもしようと、明るく言ってくれた。
話を聞いてもらい、泣きながら運転していた。





30分くらい話したあと、ふと圭一が気になった。







………家に居るよね??……………








急に不安になった。









でも、予感は的中する。







そこに、圭一の車はなかった……………。

No.79

すぐに圭一に電話をかけた。

でも電源が切られていた。

絶対ユウのところに行ったんだと思った。

どうしようもない不安にかられ、泣き出してしまった。




メグちゃんに、もしかしたら違う人の所に行ったのかもよ?と言われ、一番仲の良い山本さんが浮かんだ。

すぐさま、山本さんに電話をした。


でも、違った…


これはもう確定だ…
優しい圭一なら泣いてるユウをほっとくわけない。


私は更に泣いた。








経緯は忘れたが、ナゼか山本さんに会うことになった。
山本さんは町を出ていた為、中間地点にある、コンビニで待ち合わせた。






そこで、山本さんにも今までのこと話した。
もちろん泣きながら…





山本さんは、
「圭一はそんなことするような、奴じゃない。」


と言った。



友達思いは感心するが、そんなことするような奴だから、今こんな目に合ってるんだろ!!?ばかぁ!!





って言ってやりたかった…………………

No.80

ユウの家も知らない。
携帯も、繋がらない。




どうすることも出来なかった。





家に帰るしかなかった…………
ベッドに横になっても眠れなかった…







今圭一はどこで何をしているんだろう???





そればかり考えていた………






この日から地獄の一週間が始まる。

No.81

眠れないまま朝がきた。



圭一は帰っているのか??
すぐに、服を着替えて圭一の家に行った。





車を見た瞬間、少し安心した。





部屋に入ると圭一は寝ていたが叩き起こしてやった。
びっくりしていたが、そんなことはどうでもいい。





私は遠回しに聞いた。




「昨日どこか行った?」






「は?………行ってないよ。」




正直に言ってくれることを期待していたが、惚けた圭一に腹が立った。




「うそっ!!

車なかったの知ってるんだよ!!」




怒った私に観念した圭一は渋々、ユウに会いに行ったことを認めた。





「会って何したの?


キスしてやったんかい??



それとも抱きしめてあげた?(笑)」







なんでこんな言い方になったかはわからないが、私にはこんな言い方しか出来なかった。



口は笑っていたが、目はマジだった。

単なる強がりだ。

No.82

「キスはしてない!!!」





そこはすぐ否定した。






私「キスは、ね…………」






しばらく沈黙。





「抱きしめた…………けど………」






「………………(怒)はっ。


そう。随分と優しいのね。





じゃあ、なに?

私と別れて付き合う気?」





「いや!付き合わない!


咲とも別れたくない!!」
(咲とは、私の下の名前)




「でも、浮気したじゃん!」





「違うっ!


だって、泣くから……………」






「はん??


泣けば誰でも抱きしめるんかい…………



私も泣きたいんですけど?



抱きしめてくれるんですか? (怒)」






ホントに抱きしめようとする圭一を突き放す。



「バカじゃないの!?

他の女抱きしめた奴が私に触らないで!!!」






怒っている私に圭一は何も言わない。






「で?(怒)


これからどうするの?」




「わからない。

でも、仕事には行かなきゃ…」





どうもハッキリしない態度。


私もそれ以上何も言えず、仕事の時間がきてしまった。

No.83

ムカついているのか、浮気されて悲しいのか、もうよくわからなかった。




浮気じゃないという圭一。
でも、これも立派な浮気だ。


ユウも、ユウだ!
なんで旦那があんなことになったのに、圭一に会うんだ??
理解不能!!!










会社に着いても、頭の中は圭一の事を考えて仕事にならない。






しかも、よく考えたら生理が遅れている。






こんなときに(泣)





浮気、妊娠、未来………
色々考えすぎて事務所で、泣き崩れてしまった…………








みんなびっくりしていた。
当然だ。ホント急に泣き出したんだから(笑)

No.84

店長が話を聞いてくれた。






「アホやなぁ…圭一…


ま、絶対帰ってくるわ、心配すんな桜!」






「そうは言うても辛いわな。


今日はもう帰り。



しばらく休んでええからな!」










そんな優しい言葉にまた泣き出してしまった。






私は自分の仕事だけ片付けて帰ることにした。






帰っても頭の中は圭一の事だけ。





仕事行ってるけど、またユウと一緒なのかなぁ…………






そんな事しか考えられず。
ずっと泣いていた………







私はその日から食べ物を一切口に出来なくなってしまった。







そんな私をみて家族も心配してくれた。
理由は言ってなかったが、薄々気付いていたと思う。


普段無関心な父も声をかけてきたくらい、私は変わり果てていた。














でも、私が元気になることはなかった…

No.85

眠れない……………





眠れても夢をみる。






圭一の夢。






私は圭一を、呼んでいる。
でも、圭一は振り向いてくれない…
どんどん歩いて行ってしまう。
ユウの所に行ってるんだ!!!!!!




「待って!!


行かないで!!




圭一ぃぃぃぃぃぃぃ!!




うわぁぁぁぁぁ!やだぁぁぁぁぁぁ!





行かないでぇぇぇ!!」







パッと目が覚める。

気付くと涙を流していた。


起きると胸がゾワゾワするような、不安が押し寄せてきて、泣いていた。




そして、また眠れなくなる…





これの繰り返しだった。

No.86

私は、圭一とは連絡をとり続けていた。
何か進展があれば絶対教えて!
と、お願いをしていた。



もう、一生懸命だった。







次の日の夕方、仕事終わりの圭一に電話をかけた。






「今日、これから話し合いするから。」




と、言われた。

ユウの旦那のマナトさん達と話をすることになったようだ。






「私も行く!!!!!」





私は関係ないが、どうしても二人のことが気になり、その場に居たくて、圭一に絶対行くから!と言った。



圭一も、私がいた方が心強いと言って、相手側に了承を得てくれた。

向こう側からしたら、私がいた方が話の穴埋めが出来ると思ったようだ。






ボロボロの顔に化粧をした。
負けない!負けたくない!
と意気込んでいた。






家を出るとき丁度、母が帰ってきた。
驚いて、



「どこ行くの!?」




と言われた。






「ちょっと行ってくる!!!!



大丈夫だから!!!!」




と大きな声で答え、車を出した。







あのときの私はホントに怖いほどだった。
と、後に母に言われた。

No.87

大音量で音楽を聞いていた。

勢いをつけて行きたかった。






…………二人の真意がわかる。





嫌々していたと言った圭一…




でも、彼女を抱きしめた圭一…





それでも、浮気じゃないと言った圭一…




何が本当なのかわからない…







でも、これから本当のことがわかる。
私にとって、必要な話し合いだ。






何を聞いても、泣かずにいよう。








頑張れ……………


頑張れ私!!

No.88

ユウの家を圭一に聞きながら車を走らせた。



集合住宅地が見えてきた。
駐車場に入ったとき、圭一の車を見つけた。
中に圭一も乗っていた。





すぐ車をとめ、圭一の車に乗り込む。



圭一の顔を見るとすごく緊張しているのがわかった。
目の前に手付かずのお弁当が置いてあった。
どうやら昼御飯も食べれないほど圭一も悩んでいたみたいだ。






車に乗るなり圭一に言われた。








「さっきまでお前と居たことにしてるから。」







「は???????」







何を言ってるの??
意味がわからない……………

No.89

「ど、どういうこと?」





「だから、俺はお前と居たことになってる。」










「は?………意味がわからないんだけど。」









「だから!マナトさんから電話かかってきて、家に来いって言われて、その時にどこにいるか聞かれたから、お前が落ち込んでるから、お前んちにいるって言った。」






「!!?………………


あ…そう…



で、ホントはどこに居たの………?」









「海……………………………」







「一人じゃないでしょ?」






「………ぁぁ

………………ユウと……………………」












やっと理解できた。


この男は、私に嘘の片棒を担がせる気だ…………












本当なら、ここでキレるのが普通なのかもしれないが。
私は「わかった。」と言ってしまった。






なんでだろ。
今思い出してもオカシイよね。


私よりユウの側にいた。
しかも、私は利用されている。



なのに、何故?







圭一の為になるなら。
とでも思ったのか…




それは今でもわからない……………

No.90

「で、もう一人の当人は?」





「……………まだ海にいる。


話し合いしたくないみたいで…」






そう言われ、単なる時間差を作りたいだけだろ。と思った。












圭一がここで待っていた理由。

私を待っていたのではなく、私の家からここまで一時間くらいかかるから、それを調節していただけ。
話し合いに私が来れたのも、私が圭一が心配だから泣いて頼んでると言ってお願いしたらしい。





心配だったのは当たっているが、泣いてはいない。
なんとも、上手く言ったもんだ。

No.91

「ちゃんと、話出来るの?


なんて言うつもり??」






「……………全部誤解だっていう。

俺が好きなのは咲だって……………




でも、メールしたことは謝るつもり…………」









「わかってもらえればいいけど…………」






「はぁぁぁぁぁ、怖ぇぇぇ…」








当たり前だ、馬鹿男。
自分で蒔いた種だ。自分で刈れ。






なんて、思いつつ…




「頑張って!


白黒つけて、スッキリしよ!」






と励ます私。










そして、二人で車を降り、部屋に向かった。

No.92

部屋に続く階段を上がる。
段々私も緊張してきた。





まだ9月、暑い。
汗とは別の汗がでる。






ふと、思う…
この話し合いに私はいていいのだろうか…






だが、圭一が、旦那に謝るなら、ユウは私に謝罪するべきだと思っていた。

例え相手が彼女でも、人の男にあんなメールをしてきた。
私も被害者だ!
私にも関係あるんだから、居ていいんだ!!







自分に言い聞かす。







それに、
『自分の身を考えて行動しろ!』
その他諸々…………
言えたら言ってやろうと思っていた。

No.93

呼び鈴を鳴らす。


しばらくして、男の人がで出てきた。





「あぁ、来たか。

入れ…………」



トーンが低くて怖い……………




初めて見るマナトさん。



かなりのイケメン…
夫婦揃って美男美女。







(こんなにカッコいい人が旦那なのに、
なんで、圭一なんかと………………)






ユウが益々わからない。








部屋に通されると、そこにもう一人男性がいた。
マナトさんの兄、シンさん。



入るなり圭一を睨んだ。
見た目からして怖いとわかった。





その場に冷たい空気が流れる。
怖い!!!!!






私は悪くないのに、怖かった………







二人で正座。


だが、もう一人が来ない。





早く来いよ!!
心の中で叫ぶ。










後に知ったのだが、シンはヤクザがらみの人で、可愛い弟の一大事だと駆けつけてきたらしい。
一番関係ない彼が、一番イライラしていた。

No.94

ユウはなかなか帰って来なかった。



マナトさんは誰かと頻りに連絡をとっていた。

聞こえて来た言葉から推測すると、ユウは帰るのを渋っていて、マナトさんからの電話に出ない。その為近所の友達夫婦に協力してもらい、ユウに帰るよう説得してもらっているようだった。





そんな中、私達は会話すらなく、ひたすら沈黙。
シンさんの、目を盗み、チラチラと部屋の中を観察していた。





物が散乱した部屋。明らかに子供がいるからではなく、荒らしたような感じだった。
部屋に入るときに見えたキッチンにはお弁当の残骸が山のようにあった。


あのメールの事で、この部屋で何が起きたのか、おおよそ検討はついた。

ユウが、帰りたくない理由もなんとなくわかったような気がした。










それから、30分くらい経っただろうか。

友達夫婦の奥さんに付き添われて、ようやくユウが、帰ってきた。







ユウを見るなり、私は明らかに顔が引きつった。













さぁ、地獄の宴会の始まりだ。

No.95

ユウは私達の前を横切り、奥に座る。




座ったと同時に怒ったように言った。







ユウ「なんで、ここにシンくんがいるの?」




シン「え?」




ユウ「シンくんには関係ないじゃない!

出てってよ!!!!!」




シン「いや、でも。」




ユウ「マナト君はいつもそうよ!!
二人の問題なのに、なんでいつも、シンくんが来るのよ!!

そういうのが嫌なのよ!!!!!!!」




マナト「ユウ!落ち着け!!」




ユウ「シンくんがいるなら、私は話し合いなんてしない!


出てく!!!!」





そう言うと立ち上がり、部屋を出ようとした。

マナトとシン、友人の奥さんが必死に止めた。
奥さんに、なだめられ嫌々だったが、また座った。








私と圭一はただ、そのやり取りを見ているしかなかった。

No.96

マナトが切り出す。



マナト「圭一。お前どういうつもりだ?」








圭一「あっ………………、俺はそんなつもりでメールしたわけじゃないです…

こんな事になって、すみませんでした!」





そう言われてもユウは下を向いたまま、黙っていた。



マナト「気持ちがなくても、俺はお前を許せない。

……………会社辞めてもらうからな。」




圭一「………!


は…い………わかりました。………すみませんでした…」





「ちょっと待ってよ!!!!」





ユウが突然大声で言った。






ユウ「圭一君は悪くないよ!!

圭一君が辞めるなら私も辞める!!」






マナト「何言ってんだよ?
圭一はお前に気持ちがないんだぞ?」






ユウ「えっ?


本当なの?圭一くん…」







圭一「……はい…すみません…
俺は咲が大事です………………」












私はこれで終われると思った。
だが、ユウのセリフが場を一転させる。






ユウ「圭一くんと二人で話させて!!」








はい!??

No.97

この期に及んで何を話す気だ!?

当然マナトも許すはずがない。




「話をさせてくれなきゃ、死んでやる!!」



みんなびっくりした。
何がしたいんだ?この女…







圭一も戸惑っていた。





マナトは拒否している。当然だ。すると今度は…






「いやだ、いやだ!話をさせてぇ!!!」







泣きだおしに入る。






気が狂ったようなユウの姿にマナトは仕方なく許してしまった。
シンは相変わらず、顔が苛立っていた。



当の私は呆気にとられ、呆然としていて圭一に行かないでと言えなかった…






二人は部屋を出ていった。

No.98

部屋には私とマナト、シンだけ…
会話はない。
気まずかった…







私は少しイライラしていた。
(圭一も、圭一だ。
気持ちがないのに、ノコノコ着いていって…)




もう何が何だかさっぱりだ…







だが、私はさっき圭一が言ったことが全てだと思っていた為、今後のユウ夫婦の行く末が気になった。






「あの……………これからユウさんとマナトさんはどうなるんでしょうか?」





シン「あぁ?そんなことお前に関係ねぇだろ?!」







「すいません…そうですよね…………」






余計な事を言ってしまい、シンを益々怒らせてしまった。


マナトは二人が気になるようで外ばかり気にしていた…………

No.99

しばらくして二人が帰ってきた。
だが、圭一は私の隣に座らず、ユウと並んで座った。


神妙な顔でうつ向いていた。







マナト「何話したかは知らないが、決着はついたんだろうな?」



頭をかきむしりながら、圭一は何やら悩んでいたが、






圭一「はい……………

あの、俺……………


咲と一緒に、います………………」






私はほっとした…………良かった…………。マナトも、きっとそう思ったはず。
だが、そう思ったのも束の間……









「圭一くん、さっきと言ってること違うよ…」





澄んだ声でユウが言った。





?????????????????





うつ向いたまま、圭一がユウを見た。
そして、絞り出すようにこう言った。












「あ……………いや…………



俺、すいません………………




ユウさんと………………一緒に、……………



います…………………」









はぁ?????????????????






誰もが耳を疑った。

さっき私といるって言ったのに????







私は背中がゾクッとし、目が点になってしまった……………。






マナト「ふざげるな!

何言ってんだ!



ユウ!!お前もそうなのか!???」





ユウは静かに頷く……………





マナトはそのあとも、何か口にしていたが、私はもう、耳に入ってなかった…………




頭が真っ白。
何も耳に入らない。
どういうこと?
何も考えられなくなってしまった。

No.100

鼓動が早くて、息が苦しい……………



圭一が、私を捨てる??







マナトは何かを怒鳴っていたが、
圭一とユウは下を向いたまま、何も言わない。






私はそんな光景を見ながらボーッとしていた。




だが、自然と口が開いた。









「圭一………


私妊娠してるかも知れない……………」







場が静まり返った………
ハッと圭一が、顔を上げ、初めて私の顔を見た。




「あっ………俺やっぱり咲といる!」








ユウ「圭一くんっ!!?」








圭一「いや、……やっぱりユウと……………」






私「圭一???」






圭一「いや……………咲と…………………」






圭一はもはや自分がどうしたいかわからず、私とユウを行ったり来たりしていた…………











なんて優柔不断な男。






私は悲しいと同時に呆れていた………

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