無理しないでね 2

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2014/08/31 07:37(更新日時)

無理しないとやっていけないよ。。
誰も助けてはくれない。
無理しないでねって言葉の意味、いつも考えてる。

無理しないでの続きを書いていきます。
書き始めてから長い期間たっていますが、必ず完結を約束します!

読んでいただける方の気持ちを大切にします。。。

批判も中傷も感想も全て受け入れます(^-^)
色んな感情を私に学ばせて下さい!

14/08/31 07:37 追記
子供の進級、進学と心の問題で少し間が空いてしまいましたが、また書いていこうと思います^_^
子供の作文の宿題を一緒に考えているうちに、書くことが好きなことを思い出しました笑
以前のように見えない感情を上手く文章に出来ないかもしれませんが、素直な心で書いていければと思います^_^
レス制限をしているので、苦情などは感想コーナーまで。。(^^;;

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No.1737105 (スレ作成日時)

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No.51

スタッフさんは朝、必ず店の前を通ってくれるようになった。

「いつも大変そうですよね」

そんな会話から始まった。

「もし良ければ今度食べに来て下さいね」

朝から笑顔になれる。

「いつも元気ですよね。俺も朝から元気でますよ!」

嬉しかった。

同僚にもウケが良かったスタッフさん。

「蜜っ、仲良しじゃん!」

「そんなんじゃないよー」

そう言いつつもかっこよくて優しいスタッフさんに惹かれていた。

心がキュンキュンする。

ただそうなれる感覚が嬉しくて気がつけば営業中も探していた。

付き合いたいとかそんなんじゃなく、初恋のような、見つけるとドキドキする感じが新鮮で楽しかった。

No.52

仕事も一ヶ月が過ぎ、大分慣れてきた。

お客さんも喜んでくれ、スタッフさんとも会話が出来るようになった。

普通の幸せ。
普通の感情。

でも一つ、どうしても捨てきれてない悪い癖。

【この人は。。風俗に行ったことがあるのだろうか】

もしかしたら私が相手をしたかもしれない。

過去の自分を思い出す。

笑顔なのに、こんなにいい笑顔をしているのに、もしかしたら借金をしてるのかも。。

人を疑う癖。

どんなに楽しくても、どんなに心がキュンキュンしても、人を疑う気持ちは変わらなかった。

その夜、裕と話をした。

裕とは特別な感情はなくなったものの、どこか切れない感覚があった。

ネットで繋がる裕と私は、心の何処かでお互い手放したくない感情があったのかもしれない。

裕も時々過去を話すものの、友達のような感覚で私に接した。

「仕事してるの?」

その言葉に正直に話をした。

「今度食べに行こうかな」

「うん、慣れた頃おいでよ」

軽いノリで話した。

「好きな人出来た?」

彼氏は作らないと話をしていた。

でも、初めて裕に言った。

「うん、実は。。」

スタッフさんが気になってる事、でも付き合うとかではなくただ話をして楽しむだけの関係でいい事を伝えた。

「そっかぁ」

裕はこの時からスタッフの人とどうなったかしきりに聞いて来た。

もしかしたらまだ私に感情が残っているのかもしれない。

でも知らないフリをした。

過去には戻らない。




No.53

スタッフさんとは以前よりよく話すようになり、趣味の話などもするようになった。

休憩時、たまたま休憩室でスタッフさんを見つけた。

そばに行き声をかけた。

「お疲れ様です、隣いいですか?」

席を空けてくれた。

「今度遊びにいきましょうよ」

話のノリでそんな事を言われた。

「本気にしちゃいますよ!」」」

冗談混じりに言葉を返す。

「本気にして下さい笑」

嬉しかった。

でも実現はしないと勝手に決めていた。

「じゃー私のアドレス教えますから電話下さいね笑」

冗談ぽく言ったけど、スタッフさんは携帯を取り出し、赤外線でいいですか?と言って来た。

2人の携帯を合わせる。

より近くに感じた。

「夜、電話してもいいですか?」

電話が苦手な私はその言葉に動揺したけど、ハイと返事をした。

夜までドキドキが続いた。

指定した時間に電話が鳴る。

かなり緊張した。

「いつも元気ですよね!本当に見てると元気が出ますよ!」

褒められた事が嬉しかった。

「蜜さんは・・あ、蜜さんって呼んでいいんですかね?皆さんあだ名で呼び合ってるみたいなので・・俺の事もジュンって呼んでいいんで」

名前を呼ばれてドキッとした。

いちいちドキドキして会話の内容がよく解らない。

「で、いつ休みですか?あわせましょうよ!一緒にご飯でも食べにいきましょう」

話が具体的になって来た。

嬉しい反面、不安感も同時に感じた。

まだパニックのなごりがある私。

それを言う事は出来ない。

電話だけでドキドキしているのに、会ったら更にドキドキする。

それに加え、電車移動や外での食事。

喜びの感情だけを感じる事が出来ない自分に少し落ち込んだ。

No.54

ジュンさんとは電話以来とても親しくなった。

お店にも食べに来てくれ、私を待っていてくれた。

会話は仕事の話だけではなく、私生活の話が中心になっていた。

「蜜~急接近じゃん!」

店の誰もがそう言った。

「好きだよっ!キュンキュンしちゃう!」

ただ話して楽しい、片思いのような恋の感覚を楽しんでいた。

しかし、オープンして半年後、ジュンさんはこの場所から仕事場が変わる事になった。

最後の日を聞いた時、何とか気持ちを伝えたかった。

あなたが好きです。

深い事は考えてない、ただその気持ちを伝えたかった。

私は仕事が終わった後、ジュンさんを探した。

偶然にも会えた。

あ。。。

本人を目の前にすると言葉が出てこない。

あの。。。

そう言いかけた時、ジュンさんから話し始めた。

「俺、今日で最後なんすよ。」

「私、さみしいです。。せっかく仲良くなれたのにお別れなんて。。」

優しく笑いかけてくれた。

その笑顔に思わず言ってしまった。

「離婚して、初めて人を好きになりました。これで終りになるなんてさみしいです!」

「終りじゃないですよ。これから始まるんです」

色んな取り方に捉えられる答え。

深くは言わなかった。

「夜電話していいですか?」

何か。。始まるような。。このままのような。。

私は待ってますと伝えジュンさんと別れた。

No.55

夜10時、前と同じく電話が鳴る。

「こんばんわ」

数時間前に会った顔が思い浮かぶ。

「ほんとにお疲れ様でした。でも寂しいです。。」

ジュンさんは優しく答えてくれた。

「お別れじゃないですよ。さっきも言いましたけど、これから始まるんです。遊びにいきましょうよ!行きたい所ありますか?」

嬉しかった。

「来週木曜休みなんですけど、蜜さん休み取れそうなら本当にどっかいきましょうよ?」

これ以上発展させない恋。

自ら発展させようとしていない想い。

それでもドキドキした。

「休み。。変わってもらいます!本当にいいんですか?」

これから始まる。

ジュンさんと木曜日に会える事になった。

本当に嬉しかった。

でも。。緊張と不安。。。

これを機に心の病から解放されたい。

会う前日は緊張のあまり何も口に出来なかった。

明日は普通な感情に戻っていますように。。。

どうか、私が私のままでいられますように。。。

明るい私でいられますように。。。

No.56

この時の私のパニックの状態は、薬を飲む程ではなく、気の持ちよう程度のものだった。

仕事をして、明るい、時には怖い、強いといった印象を持たれるようになった。

物事をハッキリ言うようになっていた為か弱さの印象はなかった。

ジュンさんにもそんな印象を持たれていた為、本来の弱さを誰の前でも出せずにいた。

でも、本当は。

まだ、当たり前の事が出来ない。

電車に乗る事も慣れない人と外食する事も、不安の原因になる。

あえて、原因になる事はしなかった。

だけど、明日一気にこなさなければならない。

それを理由にジュンさんとの約束を断りたくない。

大丈夫!

何とかなる!

心では何とかならないかもしれないと感じていた。

普通に喜べない自分が苦しい。。。

その苦しさは絶対に表に出さない。

理解しようとして気を使わせたくないから。

自分の苦しさより、相手に気を使われることが辛い。

あまり眠れないままその日を迎えた。

No.57

待ち合わせは私の地元の駅。
ジュンさんの家から1時間半はかかる。

「家の近くまで行きますよ!」

ジュンさんはいつも以上に優しかった。

私の私服姿をあまり見たことのないジュンさんは、私の事を可愛いですねと褒めてくれた。

ドキドキした。

私達は歩き始めた。

遠くも近くもない距離。

たまに手が触れ合うと恥ずかしかった。

【私にもまだこんな気持ちがあったんだ。。】

体を使って仕事をしていたとは思えない、信用する事を忘れ、1人で生きていく決意をした私に恥ずかしい気持ちがあった事に自分で驚いていた。

話をしながら店を回り、幸せなひと時だった。

「そろそろ場所変えませんか?電車で30分位の所に面白い店があるんです」

電車。。。

気が重い事を悟られたくない私は笑顔でハイ!と答えた。

ジュンさんは2人分の切符を買い一緒にホームへむかった。

大丈夫。。

大丈夫。。

No.58

動悸が激しくならないようにジュンさんと話をした。

30分、降りる事は出来ない。

出来ないと思うと不安になる。

もし、何かあったら。。。

何とか無事に目的地へ着き、冷静さを取り戻した。

その場所は初めて行く所で、興味深いお店が沢山有り、一気に気分は高まった。

「シルバー好きなんですよね?どんなデザインが好き?」

その時初めて敬語が取れたのを聞き逃さなかった。

少し。。近づいた。

「クラウン好きかな!」

入ったお店はシルバーショップ。
ジュンさんは私の為にクラウンのデザインを探してくれた。

ジュンさんもシルバーが好きで、いつも色々なデザインの物を身につけていて、その話で良く盛り上がっていた。

店の中で話は弾み、幸せを感じた。

「蜜さん、これなんかどう?」

「おー!凄いイイ!」

「買ってあげますよ」

え?!私に?!

嬉しさもあった。でも悪い気持ちが嬉しさより勝っていた。

「えー?!いいですよ、そんな悪いです。。」

本当に申し訳なくて強引にその店を出た。

人から物をもらう事は、私にとって特別な事だった。

ましてや、男性から貰うなんて事は簡単には出来ない。

私は無理矢理雑貨屋へ連れ込んだ。

ジュンさんはアクセサリーを見ながらこれいいかもと私に言った。

それはとても存在感のあるクラウンのネックレス。

一瞬で惹かれた。

「すごい・・かわいい・・」

その一言でジュンさんは笑顔になり店員さんを呼んだ。

「これ下さい!」

私は何も言う間もなくジュンさんからそのネックレスを渡された。

「記念にプレゼント」

何度も有難うございますと言い、早速つけようとした。

嬉しさと緊張で手が震える。

ジュンさんはそっと私の首に手を回した。

「つけてあげるよ」

一瞬抱きしめられたような錯覚に陥った。

このまま時間が止まってほしい。。。

段々と距離が近づいて行くのを感じていた。

No.59

食事をするのも何とか乗り越えた。

帰り、ジュンさんは最寄りの駅まで送ってくれた。

「楽しかったね!」

「ほんとっ!すごく楽しかったよ。ネックレスありがとう」

友達のような会話だった。

別れるのが惜しい。

お互いそんな雰囲気を出していた。

No.60

気分はとても良かった。

2人でいた余韻が残っている。

ジュンさんは何故私にプレゼントをしてくれたのか。

ネックレスを見ながら考えていた。

その日から、そのネックレスは私の宝物になった。

その夜裕とチャットをした。

ジュンさんと遊びに行った事を伝えると、あまり多くは語らなかった。

裕とは友達感覚でネットの世界で繋がっていた。

私の過去を知る裕と話していると楽になれた。
素の自分で話す事が出来てドキドキする事はなかった。

それは恋愛感情がない事を意味する。

でもこうやって繋がっている事に縁を感じていた。






No.61

ジュンさんとデートしてから、ジュンさんはよく電話をしてくるようになった。

嬉しかった反面、先へ進む不安を感じていた。

好きです。

しっかりと伝えた。

答えは言葉では返してもらってはいない。

行動が、その答えになっていくんだろうと感じていた。

ジュンさんは私を受け入れてくれているのが解る。

自分でも受け入れてくれている事が素直に嬉しいと感じられるはずなのに、思いは複雑だった。

自分の今の環境、過去の仕事、整形の事実、離婚、心の病。


深い仲になれば全てを話したい。
理解をして欲しい。

仕事で明るい姿しか見ていないジュンさんには重すぎる私の現実。

話せば話す程、うわべだけの付き合いしか出来ていない自分を感じていた。

そして、二回目のデートの約束。


No.62

電車での移動、外での食事、買い物をしながら話をする。

前と変わらない感情。

常に笑顔でいる自分への違和感。

全てをさらけ出す事ができないまま時間は過ぎた。

ジュンさんはプリクラを撮ろうと私を誘った。

思い出に残す事が出来る事は嬉しかった。

少しくっついてポーズをする。

次はどうしようかと言った瞬間、ジュンさんは私を抱きしめた。

一気に汗が吹き出てきた。

私はジュンさんの背中へ手を回し、顔を見上げた。

近い。。。

このまま。。キスをしたら。。どんな反応をするだろう。。

過去の私なら迷わず唇を重ねて誘ったかもしれない。

相手の反応を見る為の行動。

そこに愛はない。

でも今は出来ない。

キスをするのはこの先ずっと愛する人と決めていた。

軽はずみではもう出来ない。

ジュンさんの目は私を見ていた。

多分。。この人とはもう2人で会う事はないかもしれないとその時感じた。

No.63

帰りはまた地元の駅まで送ってくれた。

「楽しかったね。送ってくれてありがとう」

「また遊ぼうよ、次はいつにしようか?」

仕事を一日休めばそれだけ給料が減る。

平日は出来れば休みたくはなかった。

ジュンさんは平日しか休みがとれない。

暫くは会えないかな。。。
正直な気持ちだった。

それに会えば会う程微妙に距離が近くなる。

二回目のデートで、プリクラとはいえ、抱きしめられた。

三回目は何が起こるのか。

怖かったのかもしれない。

人を本気で好きになること。
全てをさらけ出すこと。
相手を信用すること。

「調整してみるね。」

相手に合わせて口約束をした。



No.64

ジュンさんを好きになってドキドキする気持ちは初めの頃より確実に薄れている。

こんなはずではなかった。

ただ、ドキドキしたいだけだった。

自分勝手な感情。

手に届かないからこそ好きになった。

でも手に届いてしまいそうな感覚になっている。
手に届けば、負の感情が私を悩ます。

恋に恋している自分が好きだったのかもしれない。

私は、全てを受け入れてもらう勇気もないくせに人を好きになってはいけない。

愛するって難しい。。。

ジュンさんとはいつからか時々メールだけをするだけになってしまった。
もっと知りたい。もっと教えて欲しい。
そんな思いはジュンさんには伝わらなかった。
ジュンさんの本心も私には伝わらなかった。

前に進む事も、後ろへ下がる事も出来ずモヤモヤした日々が続いた。

時々夜、裕とチャットをした時はそんな話を聞いてもらっていた。

裕には、複雑な心境を話す事が出来た。

私を知っている唯一の人、気兼ねなく話す事が出来た。

No.65

私の心は不安定な日々が続いた。

仕事でも上手くいかず、ジュンさんともどうなる事もなく、子供にあたってしまった事もあった。
絶対にしてはいけない事なのに、私の心は限界まできていた。

そんな時私の心を癒す女性に出会った。

彼女は私の心がどうしたら楽になるか常に考えてくれた。

私自身、変わらなくてはいけない事を教えてくれた。

いつも自分の感情を押し付け、相手を受け入れる事が出来ていない。

人を愛する事、自分を愛する事を教えてくれた。

スピリチュアルな世界。

仏教で育った私には未知の世界。

自分を癒す為、私はもっとその世界を知りたくなった。

自分を受け入れる。
不要な物を手放す。

裕はその世界を少し知っていた。

1番身近で、聞きやすい。

私は自ら裕に連絡をとった。

裕は快く手助けをしてくれた。

そして仕事の前に会う約束をした。

その時、裕が手助けだけではない感情を持っている事も知らずに。。。

No.66

待ち合わせは仕事場近くのスーパーの駐車場。

連絡はとっていたものの、2人で会うのは何年ぶりか。

「久しぶり!」

過去の事は忘れたかのような友達のような挨拶。

私は裕の車に乗った。

少しづつ話を始める。
話の途中、裕は私の名前を他の女の名前と間違えていた。

彼女が出来たんだ。。

特に嬉しい訳でも悲しい訳でもない、女がいるのならハッキリ言えばいいのに、名前を間違える度に慌てていた。

そして、時々私を抱きしめた。

これもまた、嬉しくもなかった。

何故こんな事をするのか解らない。

でも、私が誘った時点で、こうなる事は覚悟していなければならなかった。
思わせぶりな態度を私自らとってしまった。

これから、裕と私の関係はどんどん進んでしまう。

No.67

その夜、チャットで裕と話をした。

「どう?感覚解ってきた?」

「うーん、まぁなんとなくね」

「もっとゆっくりリラックスして出来れば、もう少し伝えやすいんだけど。。」

ただ純粋に伝えてくれるだけの気持ちだけではない事は解っていた。

私の中にも裕への気持ちが過去と混ざっていたのかもしれない。
浮気ではない関係になれる今、もし、感情が戻ったらどんな付き合いになるのか。
人目を気にせず堂々といられる。

でも、もう、戻れない。

私にはまだ、ジュンさんへの恋に恋する気持ちが残っていた。

No.68

何度かチャットをし、仕事前にも会った。

裕はキスを求めて来た時もあった。

その場の流れで、雰囲気で、私へ抑えきれない感情を向けて来た。

「ダメ!次にキスをする人は心から好きになって一生共にする人って決めてるから」

キスは心を動かしてしまう。
私の中で、セックスよりも繋がりを感じられるもの。

風俗の時、キスはいつも軽めだった。
強引に舌をいれてくる人は、噛み切ってやろうか。。と怒りさえ覚えていた。

セックスは相手を快楽へ導く物。
キスはお互い感じられる物。

そう感じていた。

セックスでは快楽を感じられなかった私は、1人でする事で満足していた。
キスはどうやっても1人では出来ない。

裕が強引なのは昔から。
でも私はもう強引だけでは心は動かない。
裕とキスは出来ない。

拒否をし続けた。

裕もそれ以上は求めては来なかった。

裕と再会して数日後、その夜は眠れず裕とチャットをしていた。

私はジュンさんの事を相談していた。

裕は写真があればその人の感情が読み取れるかもと言った。

そんなスピリチュアルな世界、信じない人は信じない。
でも私は以前裕にその力で救ってもらった経験がある。
その力を信じていた。

「今から行っちゃおうかな笑」

もちろん私の家は教えていない。
教えるつもりもなかったけど、裕の誘導尋問に見事に引っかかってしまった。

数時間後、裕は家にたどり着いてしまった。

裕に今、救って欲しかったのかもしれない。

No.69

「ホントに来ちゃったね」

笑いながら言った。

外で会うのとは違い、私もリラックスして無防備になっていた。

会うなり裕は私を抱きしめた。

何も言わず強く抱きしめられた。

過去を感じた。

好きだった頃、抱きしめられた感覚と同じ。

勢いでキスをされそうになったのを、私は強く拒んだ。

「イヤ!!!!」

ここまで守ってきた私の心と体、ここで許す訳にはいかない。

とりあえず家に入ってもらい話をした。

早速ジュンさんとのプリクラを見せ、何かを感じてもらった。

「相手は蜜を恋愛対象としては見ていない、これからも見ない、何か大きな過去を持っているけど、人には話さない、恋愛することが怖いのか。。でも、セックスを求めれば拒否はしないよ」

確かに私には一切手を出さなかった。恋と言うよりも本当に友達のような、純粋に遊びたいと言うような、ジュンさんの本当の感情は伝わらなかった。
でも、セックスだけは受け入れる。。。

本当にそうなのか?

信じたくはない。
信じられない。
ジュンさんは他の男とは違うと思いたかった。

でも、所詮は男。。。
求めれば拒否はしないのかもしれない。
男は皆そうなのか。。

「やっぱり恋に恋していただけなのかも。。」

裕の言葉を鵜呑みにしていた。

でももし、裕が私を諦めさせる為の言葉を選んでいたとしたら。

それでも良かった。

自分の中で、区切りをつけたかったのかもしれない。
前にも進まない、後ろへも振り向けない、自分ではどうしようもない気持ちを誰かに背中を押してもらって進みたかったのかもしれない。

裕は私を裕の膝の上へ座らせ、後ろから抱き締めてきた。

家でこの雰囲気、何だかヤバイ方向へ。。。

「蜜、俺は今でも蜜が好きだよ。別れてからずっと忘れられなかった。」

聞きたくなかった言葉。

「俺がどんな気持ちでこのプリクラを見たと思う?残酷な事するよな笑」

裕は笑いながら、少し辛そうに言った。

私は何も言えなかった。

ただ。。苦笑いをして誤魔化す事しか出来なかった。。。

No.70

私は小さくごめんと言った。

裕は私を抱き寄せた。

拒む事が出来ない。

そのまま。。。押し倒された。

「いい。。。?」

私は頷いた。

想定外の行為。
でも、想定していなければならなかった行為。

約3年ぶりのセックス。

許してしまった。

初めて経験した時のような怖さとドキドキ感。

裕のモノは懐かしかった。
私が舐めると激しく反応する。

三年もセックスをしなくても、体は覚えていた。

裕の体を私は覚えていた。

ただそこには、愛は無かった気がする。

私は興味本位、裕は快楽を求め、セックスは成り立った。

それでも、キスは拒んだ。

セックスは拒否しなくても心は許していない。

間接的に伝えていた。

キスのないセックス。

愛はない。

1人でする事に慣れていた私はセックスでイク事を望んではいない。
挿入したら相手がイクのを待つだけ。

するまではドキドキ感と少しの緊張があったものの、セックスの感覚はすぐに取り戻した。

体で会話をしていた風俗時代を思い出させた。

三年も守ってきたものが一瞬にして崩れていく。

後悔はしていない。

セックスは愛の確認の為のものではないと再確認出来たから。

No.71

愛はない。
愛はないと解っていても、流されてしまいそうな自分がいた。

もし、キスを奪われたら、私の感情はどうなるんだろう。

拒む心と奪われてみたい心が私を複雑にさせる。

複雑な心を持ったまま、次の日も裕を受け入れてしまった。

きっと何かおこる。。

No.72

裕は来るなり、また私を抱きしめた。
痛い位の力。
抵抗出来ない。。

裕の感情が読めなかった。

裕は私にキスをしようとした。
大体パターンは解っていた。

私は顔を背け、嫌と言い、手を口にあてた。

絶対にキスはしたくない。
好きになった人にしか、もうしない。


あれだけ決めていたのに、あれだけ自分に誓っていたのに、その気持ちは崩された。

「やめて!」

その声は裕には届かなかった。


強引に手をどけられ、私のキスは裕に奪われた。

裕だって解ってくれていると思っていた。
私が次にキスをする人は、生涯を共にしたい人だと伝えていたはず。


だから、奪った。
裕自身をその相手にしようと、裕は強引に奪った。

「蜜。。俺はきちんと蜜と付き合いたい。前とは違った新しい関係で蜜と一から付き合いたい。真面目に、結婚も考えている」

胸が苦しくなった。

別れたあの日から、常にいた存在の裕。
あれから五年が経っていた。

「考えさせてほしい」

そう答えたものの、私は既に裕に心を奪われていた。

裕の言葉を信じ切っていた。



No.73

月を見ながらベランダに座り話をする。

裕は昔のまま変わっていない。

姿も心も、私に対する思いも。

旦那がいながらも付き合っていた頃と違って、今は堂々と付き合える状況にいる私。
それでもすぐにYesとは言えなかった。

子供の事、信じる事、信じてもらう事、お金の事。
全てを考えて裕は私に思いをぶつけてくれたのか。
それとも勢いなのか。

その強引さは私を悩ませた。

でも、優柔不断の私にとってはその強引さが心地よかった。

私は幸せになれるのか、裕と一からやっていけるのか。

もう誰も信じないと決めた私にとって、恋愛は必要なのか。

信じれば裏切られる。

私の心は受け入れると決めていたにも関わらず揺れていた。

No.74

裕とはネットの世界で知り合った。

ネットで繋がっていた。

私の答えはネットで表した。

「答えはコメントに書いたよ」

知り合ったサイトで気持ちを伝えた。

文字なら、ストレートな言葉が表せる。
口に出して素直な気持ちを表すのが苦手な私は常に本音は文字で表していた。

直接話をすると相手の反応が怖い。

本当は口で言わなくてはいけない言葉が沢山あるのに。
大切な事は、口でつたえなきゃいけないのに。

私にはそれが出来なかった。

裕を受け入れると言う事、

それは、

裕を愛すると言う事。

離婚して三年目、私は一から裕と付き合う事になった。

結婚に向けてのスタート。
お互い同じ思いだった。

No.75

次の日も裕は家に来てくれた。

「ありがとう」

その言葉に心がキュンとなった。

2人でキスを交わす。
他人ではない恋人同士のキス。
舌を絡め、愛し合っている事が実感出来た。

その後、2人で部屋の中で音楽を聞いた。

イヤホンを2人で片方づつ耳にあて、音楽を聞いた。

茜色の約束。

裕の隣で、裕の香りを感じながら記憶する。

この曲と裕の香り。

ずっと忘れない。いつでも側に感じていたい。

ほんの少し前迄他人だった私達は、一気に愛情に満ち溢れた。

そして、体を重ねた。

裕を感じる。
セックスの気持ちよさよりも、裕の優しさを全身で感じていた。

裕とのセックスは五年前と変わらなかった。

全身を愛撫され、裕の全てを感じられる嬉しさでいっぱいだった。

「蜜、好きだよ。大切にするから」

裕の言葉に、心が張り裂けそうな位の愛が溢れた。

No.76

裕と付き合うようになってから仕事場にも会いに来てくれた。

休憩時間、駐車場へ急ぐ。

車の中でキスをし、抱きしめあう。

至福のひと時だった。

日に日に裕への思いは強くなり、独占欲も強まった。
でも、表には出さない。
そんな重い気持ちを出す事は出来ない。

数日後、裕が家に来た時、夜に裕のメールが鳴った。

女からの文章。。。
でも内容は仕事の事だった。

「会社の人だよ、あーそうなんだ」

仕事の事は私は良く解らない。
私の知らない裕がいるのが嫌だった。

仕事の人と言われ、特に疑う事もしなかった。

でも、名前に聞き覚えがある。。。
誰だったか。。。

深くは考えなかった。

数年間、私を忘れずにいてくれたはず。
まさか、他に女がいるとは思えない。

毎日のように会いに来てくれる裕を信じたかった。

No.77

付き合って初めての私の誕生日。

その日は仕事だった為、特に何もなく過ごした。

裕からは日付けが変わってすぐにメールが来た。

【誕生日おめでとう。これから沢山思い出作ろうね】

その言葉だけで嬉しかった。
会えなくても、おめでとうと裕が言ってくれたのが何よりも嬉しかった。

私のこの年の誕生日は、一生忘れられない誕生日となった。

きっと、誕生日が来る度に思い出す。

この日の出来事。

その出来事が数ヶ月後に知る事になる。

No.78

ほんの数ヶ月で、裕の事を一気に好きになっていた。

だからこそ、私の知らない裕がいて欲しくない。
全てを知りたい。


裕が家に来た時のパターンは大体決まっていた。

少し話をし、体を重ねる。
裕はそこで眠ってしまう。

少し、寂しい瞬間。

この寂しい時に、裕の携帯を覗いてしまった。
何もないと確信していたからこその覗き見。

見てしまった。。。

女とのやりとり。

思い出した。離婚して初めて会った時に間違って名前を呼んだあの名前が送り主だった。

激しい動悸がおこる。

【明日なら時間作れるけど】

裕はその人に誘いの言葉を送っていた。
よりによってその日は私の誕生日。
2人でホテルの検索をやりとりしていた。

【お風呂は広い方がいいな】

相手の返信に涙がこぼれる。

その日の流れから待ち合わせ、どこのホテルなどのやりとりが永遠と続いていた。

悔しかった。

何でなの。。何で私の誕生日なの?

隣で寝ている裕につぶやいた。

「嘘つき。。。」

女がいたのに私のキスを奪った。
私の気持ちを無視して強引に奪ったのに、その責任はとってくれなかった。

軽いパニックになる。

「これ、何?!」

裕に感情をぶつけた。

裕はメールの内容よりも、私がメールを見た事に怒っていた。

最低だ。

私のしている事も、裕の気持ちも。

No.79

「このメールは何?」

怒りと悲しみをこらえて精一杯の冷静な言葉で裕に言った。

裕は黙っている。時折ため息をつきながら言葉を探しているようだった。
何を言われるか怖かった。

「全て事実です。」

開き直ったような口調。

嘘だと言って欲しかった。
ごめんと第一声に言って欲しかった。

5年前、本気で好きになりながらも別れる事になった裕と私は、5年後、堂々とした関係を一から始める事にした。
その5年もの間、裕は私の事を忘れる事なく想ってくれていると思っていた。
私も、完全に切れる事のない裕をどこかで求めていたのかもしれない。

どこかで繋がっていた、切れることのない関係だと思っていた。

No.80

まさか私が浮気をされるなんて思ってもいなかった。

元彼女。。。

切れていないのなら、私を誘ってほしくはなかった。
忘れられない人がいるとハッキリ言えば良かったのに。

私は泣きまくった。

「嘘つき!もういい!」

裕は一生懸命謝ってきた。

「ごめん、本当にごめんね」

ごめん、なんだよね。事実なんだよね。
嘘じゃない、現実なんだ。

事実だと解っているのに、どこかで嘘だと信じたい自分がいた。

裕は私を座らせ自分と向き合わせた。

「本当にごめん、行ったのは事実。セックスもした。だけど自分はイカなかった。蜜じゃなきゃもう反応しない体になってるんだよ。ただ背中を洗ってほしかっただけ。蜜はなかなか一緒にお風呂に入れないし、会っても遅くなる。もう二度と連絡しない。本当にごめん」

言い訳にはなっていない。
私に出来ない事は他の人に求める。

「今、この人に電話して!私の前でもう会わないって言って!」

私は本気で怒っていた。

「そんなに俺が信用出来ない?そんなに俺の生活をメチャクチャにしたいの?」

裕は少し怒った口調で言った。

相手の女は仕事場の人だった。
仕事に支障が出る恐れのある行動は出来ないと言われているようだった。

「出て行って。顔も見たくない」

少し黙った後、裕は荷物をまとめ始めた。

「そうだよね、全部俺が悪いんですよね。ここにいる資格なんてないですよね。」

他人行儀の敬語。自分を守る為に自分を責める発言。

私は無言だった。

裕は出て行った。

こんなにされても、嫌いになりきれない感情。
1人になった淋しさ。

何で幸せになれないの?

No.81

1人で泣いた。
泣いて泣いて泣いた後に残った気持ち。

やり直したい。

私は裕にメールをした。

「戻って来て」

裕はすぐに折り返し電話をしてきた。

少しの沈黙。

「会いたい。これから戻る」

電話は切れた。

裕は戻ってきた。

私の目の前に座り、しばし無言。

そして私を優しく抱きしめた。

「やり直したい」

これ以上出ないと思っていた涙が溢れてきた。

多分裕は私がその言葉を待っていると解っていた。
そしてその言葉を言えばそのままやり直せると思っていたと思う。

でも元彼女と裕を切り離さなければこのままやり直す事は出来ない。

「メール。。。今、してくれる。。。よね?」

その言葉に裕の顔は変わった。

「はぁ。。。俺がここでメールしたら会社でどんな噂をたてられるか、仕事も上手くいかなくなる。それでもしなきゃいけない?」

強い口調で言われた。

私はうなずいた。

「。。。わかったよ」

渋々メールを打ち始めた。

【メールがバレて、今もめている。彼女はそばにいる。もう会わない。】

これでいいんでしょと吐き捨てるように言い、携帯を放り出した。

何故そんな態度だったのか。
怒るのは私の方なのに。
その時はそんな感情さえも起きなく、ただ、元彼女と縁を切ってくれればいいと言う想いだけだった。

そして着信。
元彼女が電話をかけてきた。

「でなよ」

裕は話す事はないと電話には出なかった。

一度切れて再度かかってきた電話。

仕方なさそうに裕は電話に出た。

「何」

冷たく反応する。

静まりかえった部屋に電話から相手の声が聞こえた。

相手は泣いている。

「嘘でしょ?」

相手の反応で、まだ相手が裕に感情がある事を悟った。

動機が激しくなるのを必死に抑えた。

No.82

この人は裕の事が好きなんだ。
だけど私も好き。
でも、もし私が相手の立場だったら、かなり辛いかもしれない。
1人で孤独に耐えながら好きな相手から負の感情を聞かされる。

泣くしか出来ない相手の気持ちを考えると辛くなってしまった。

「何でそんな女が好きなの?勝手に携帯を見る人だよ?」

相手の声が聞こえる。

批判されようが縁を切ってくれればそれで良かった。

「それでも好きだから」

裕は言った。

何故だろう、あまりキュンとしない。
いつもならそんな言葉を聞けば、胸が締め付けられるようなキュンとする感覚になっていたのに。

「じゃあお幸せにね。」

その言葉に裕は切れた。

「あーもう遅いけどね!あんたにメチャクチャにされて幸せも何もないわ!」

今の状況から逃げ出したかった。

誰が悪いのかさえ解らなくなっていた。

見てしまった私が悪いのか。
行動を起こした裕が悪いのか。
想いを断ち切れない元彼女が悪いのか。

電話は裕から一方的に切った。

イライラしてる様子。



裕と私はやはり離れる事が出来ない想いを伝えあった。

絶対にもう悲しい想いはさせない。

約束してくれた。

そのまま私達は体を重ねた。

No.83

勝手に絆が深まったように感じていた。

体を重ねる事でお互いに想いをぶつけ合う。

「愛してるから。もう蜜だけだから。」

「私だけを見ててね。。」

こんな会話が出来るのはセックスをしている時だけ。

「蜜、俺にもっと求めて。会いに来て、会いたいって言ってほしい。もっと俺を頼って。蜜はいつも1人で抱え込む。辛い時は辛いって言って。俺が何の為にいるのか解らなくなる時がある。もう無理すんな。」

「うん。。」

私は小さな声で答えた。

私にもっと甘えてほしいんだ。
確かに私は会いたいとか会いに来てとかあまり言わない。
それは裕がそこまで近い場所に住んでいる訳でもなく、子供もいて、不規則な生活をしているから気を使っての事だった。

私が体調を崩したり、子供が熱を出したりした時は夜の誘いを断った。
うつる事を考えたり、迷惑をかけたくないからと言う想いからだった。
裕はそんな私を無理していると捉えていた。

無理している訳ではない。
自分で何とかなる事は何とかしたい。
人に迷惑をかけたくない。
それに、大丈夫?と言われて体調が良くなる訳でもない。

どんな時も裕は私に必要としてほしいと思っている。
裕の想いを理解した。

理解はしたけど、それを実行する事は私には負担だった。

甘えるのが下手な私。
1人で何でもやってきた。どんな時も自分で解決出来る事はする、それが自分自身の強さに繋がると思いずっとやってきた。
結婚している時、求めても結局は全て1人で解決をしてきた。
辛いと言っても助けてはくれなかった。

どうせ言葉だけ。

大丈夫?無理すんなよ。

そんな言葉を聞く位なら辛いと言わない方がいいと思っていた。

そんな私の思いをすぐに変える事は出来ない。
でも私が変わらなければ、もしかしたら裕は求められる人のとこにまた行ってしまうかもしれない。元彼女が会いたいと言えば会いに行ってしまうかもしれない。

自分の心と裕の心。

噛み合わない、でも噛み合わさなければならない。

裏切られない為に、私は自分の心を偽らなければならないのかもしれない。

私だけを見てもらう為に。

No.84

裕は仕事上不規則な生活をしている為、週末休みとは限らない。
どちらかと言えば平日の休みが多く、私も生活費などお金の計算をしながら休みを合わせた。
それでも月に一度が限度。

夜会う事も多く、会う回数に関しては全く不満はなかった。

セックスもノーマルな感じではなく、おもちゃを使ったり、いやらしい下着を着けたりして楽しんでいた。
休みの日はラブホに行き思い切り声を出し乱れる事も多かった。

裕は優しい。なかなか甘える事が出来ない私をリードしてくれた。

「蜜はこれが好きだもんね。」
「こうされるの好きでしょ」

そう言われる度、うんうんとうなずいていた。

私の事を解ってくれていると少し嬉しかった。
好きだといい方向ばかりに考えて幸せになれる。

でも少しづつ裕への不満も出てきていた。
その幸せな気持ちを否定したく無い為に、不満を不満と思わないようにしていた。

かき消さなきゃいけない、私の気持ち。
正直辛い時もあった。





No.85

性欲が人より強い私。
ただ単に気持ちよさを求めている訳ではない。

心の繋がり。素直になれる時間。

プライベートでも仕事でも思う事は同じだった。

過去、風俗やAVを続けていたのも性欲が強いからこそだったのかもしれない。
当時演技をしていたのは、プライベートでのセックスの方だったような気がする。
お客さんとして扱う風俗はお客に求める事をしなくてもよかった。
相手の願望を叶えてあげる。
楽しんで、喜んで、その瞬間を共にしている事に満足していた。

でもプライベートは違う。
求めたくても求められない。
イキたくてもそれが出来ない。
せめて、私が奉仕して喜んでくれれば私も嬉しい。

裕はそんな私の気持ちなど理解するはずはない。

「舐めて」

この言葉から2人のセックスは始まる。

私はゆっくりと時間をかけて舐め始める。
イク事を前提としていない、愛のあるご奉仕。

しかししばらくすると寝息が聞こえ始める。
そして寝息はイビキに変わる。

何とも言えない気持ち。

完全に侮辱している。

一度や二度ではない、夜遅くに家に来た時は大体そんな行動をとった。

口でしている時だけではない。
大事な話をしている時や、会話の途中、裕はいつでも寝てしまう。
会って30分も経っていない。

「疲れているなら家で休んでね」

寝られる事が嫌で遠回しに家に来るのを拒否した事も何度もある。

それでも「眠くはないよ」と嘘の言葉を発しては夜中に家に来た。

私はそんな裕といる夜を苦痛に思ってしまっている時もあった。

先に寝てしまった裕を疲れていると思い起こす事が出来ない。

2人でいるのに孤独だった。

寂しい気持ちと苛立ち、朝まで眠れない時もあった。

それでも本心は伝えられない。

No.86

裕とのセックスは気持ちよさよりも、寝てしまわないかと言う不安の中での行為になっていた。
一番愛し合う時間のはずなのに、一番寂しく孤独な時間にもなる。
純粋にセックスを楽しめないでいた。

寂しい気持ちは裕への疑いの想いへ変わる。

信じたい、信じさせてほしい。
寂しいから、裕の想いをちゃんと受け止めていたい。

私への愛を確認したい。

何かあるなんて思っていない。
ただ、純粋に、愛されている気持ちを知りたかっただけ。

私は裕の携帯に手を伸ばした。

No.87

私と同じ携帯を使っているから使い方はわかる。

イビキをかきながら寝ている裕を横目にメールを見る。

これといって怪しい物はなく、ホッとしたのもつかの間、さかのぼって見ると元彼女とのやりとり。。。

まだやってるんだ。。。

突然の動悸と震え。

内容はたいした事ではない。

同じ職場だから、同じ職種だから、やりとりをするのは仕方の無い事。
自分に言い聞かせていた。

でも、どうしてあれだけ言い合いをしたのにプライベートでもメールができるの?
疑問でいっぱいだった。

それも送っているのは裕の方から。

それに返事をする相手も許せなかった。

やっぱり、私だけを見てもらう事は出来ないんだ。。。

メールに残る元彼女のアドレス。
見るだけで胸が痛む。

自爆行為。

見なければ、知らなければ、こんなに胸が痛くなる事はないのに。

何もないという確信が持ちたくて見ただけなのに。

確信は持てなかった。

私の前で寝ている裕を見ながらつぶやいた。

「嘘つき。。。」

No.88

この思いを裕に伝える事は出来ない。

メールを見たと解ればまた喧嘩になる。
言い合いはしたくない。

裕を背にし、横になった。

背中から感じる事はない愛情。
向き合っても感じる事はできない。

何故私と付き合っているのかさえ解らない。
そんな裕を何故好きなのか私も解らない。

傷つけられても、裕の強引なキスで全て忘れてしまう。

たまに言ってくれる、照れながら言う愛してるよの言葉で、私の心は裕から離れる事が出来なかった。

No.89

裕は何も知らない。

横になった私に気づき抱きしめてくる。

「舐めて。。」

私の感情は関係ない。裕の感情で私の頭を裕の下半身に押し付けた。

反射的に咥える私の口。

そこには好きとか愛とか存在しない。

目の前にあるから咥えてあげる。

仕事的な感情。

親しくなればなる程、素の部分が見えてくる。

心を許してくれるのは嬉しい。

でも許せるのは自分の心だけ。

私の心は完全には許させてはくれない。

好きだけど何か違う。

解ってるけど解らないフリ。

何も気づかない方が私は幸せ。

No.90

夜に来て、数時間で帰っていた裕も、日が経つにつれ朝までいるようになっていた。
私も寝不足になるのを我慢し、裕を受け入れた。

日が変わって来る事も度々あった。

「もう遅いから」

やんわりと断っているにもかかわらず、それでも会いたいと言う裕。
受け入れるしかなかった。

常に裕に重なる元彼女の影を恐れていた。

せめてお風呂に入って来てほしい。
どんなに遅くに家に来てもお風呂は入って来なかった。

来れば必ずセックスをする。
遅くに来ればすぐにでもその行為は始まる。
お風呂に入って来なければそのままでやる事になる。

私に体を洗って欲しいと言う裕の願いは殆どが叶える事が出来ず汚れたままの体。。

いつからかそれもプレイのうちに入っていた。

綺麗にするのは私の口。

耐え難い時もあった。

汚れた体を、モノを舐めて貰う気持ち、裕はどう感じていたのだろう。

私は婦人科のお世話になる事も多々あった。
それでも裕には言わない。

私の気持ちより裕の気持ちを大事にしたかった。

No.91

仕事中、眠くなるのを我慢し、これも彼氏がいる幸せなんだと自分に言い聞かせた。

私の心の病も理解してくれ、愛してると言ってくれる。
休憩の時にわざわざ会いにきてくれて、セックスも満足出来ない訳ではない。休みの日はのんびりコーヒーを飲みながらショッピングをする。

彼氏がいるからこその幸せ。

少し位不満はあっても、この人と結婚して安定したいと思っていた。

結婚となると必ず考えなくてはならないのが子供の事。

私は3人、裕は長男と同じ学年の子供がいる。

まだ長男が幼稚園の頃、不倫関係の時に会わせた事がある。
もう覚えているはずはない。

子供には何となく言いづらくその時を待っていた。

新しいお父さんとして、受け入れてくれるのか。
男の人には警戒心が強い。
子供の気持ちを考えたら中途半端に紹介する事は出来ない。

私は裕の1番になれるのか。
亡くなった奥さんを越えられるのか。
元彼女の影を消す事が出来るのか。

裕の、1番になりたかった。

No.92


こんばんゎ🎵主様💕
今日1日で、満スレの①から一気に読みました。
私には未知の世界&未知の感情ですが
とても興味深く読ませていただきました。
主様がスレされていたように、最後はハッピーエンドになる事を願ってます。
続き楽しみに待ってます❤

  • << 94 ありすさん( ´ ▽ ` )ノ 読んで頂いて、しかも1の方から読んで頂いてありがとうございます( ´ ▽ ` )ノ 今、更新してたので余計に嬉しいです\(^o^)/ 人それぞれ、色んな感情がありますよね! 私の感情は決して特別ではないと思っていますが、当たり前が当たり前に思えなかったり、スルーすればいい感情もその奥を深く考えたりして、深読みし過ぎなんですよねきっと(^^;; 本当の優しさってなんだろう?無理しないでの言葉って本当の優しさなのか?っていつも考えてます。 更新不定期で、内容も確認しながらは書いてますが、重複するかもしれないし、でも、読みやすいように、感情が上手く伝わるように、必ず完結までしますので!!! これからもよろしくお願いします( ´ ▽ ` ) レス、本当にありがとうございました!

No.93

自然に子供と接する事が出来れば・・

その日はすぐにやって来た。

いつものように夜家に来て、そのまま朝を迎えた。

朝、少し話をしてから外でタバコを吸っていた。

子供が起きたような音がし、部屋へ戻る。

「誰かいるの?」

子供は言った。

子供に会わせると言う事はそれなりの覚悟がいる事。

私は子供に聞いてみた。

「いつもメールしてる人だよ、挨拶する?」

うん、と言う子供の反応に私はベランダにいる裕を紹介した。

「おはよ」

裕は挨拶をした。

「誰?」

子供の言葉に、ママの友達だよと答える。

何とも言えない空気。。

ここから、子供を交えた裕との関わりが始まる。

No.94

>> 92 こんばんゎ🎵主様💕 今日1日で、満スレの①から一気に読みました。 私には未知の世界&未知の感情ですが とても興味深く読ませていただきました… ありすさん( ´ ▽ ` )ノ
読んで頂いて、しかも1の方から読んで頂いてありがとうございます( ´ ▽ ` )ノ
今、更新してたので余計に嬉しいです\(^o^)/
人それぞれ、色んな感情がありますよね!
私の感情は決して特別ではないと思っていますが、当たり前が当たり前に思えなかったり、スルーすればいい感情もその奥を深く考えたりして、深読みし過ぎなんですよねきっと(^^;;
本当の優しさってなんだろう?無理しないでの言葉って本当の優しさなのか?っていつも考えてます。
更新不定期で、内容も確認しながらは書いてますが、重複するかもしれないし、でも、読みやすいように、感情が上手く伝わるように、必ず完結までしますので!!!
これからもよろしくお願いします( ´ ▽ ` )
レス、本当にありがとうございました!

No.95

>> 94
お返事ありがとうございます💕
私は平凡な専業主婦です。
考えてみると、いつもフツーに「無理しないでね」って言ってしまってます。
でも主様には
「あなたは充分頑張ってるから、頑張り過ぎないでね」
って言ってあげたいです❤
お邪魔してすみません🙇

  • << 97 ありすさん(^-^) 私も平凡すぎる主婦でした 笑 平凡ほど幸せな事はないですよ(^-^)/ ないものねだりなのかもしれませんが(^^;; 素敵なお言葉ありがとうございます ヽ(;▽;)ノ そんな心を持てるありすさんにも同じ言葉をお返ししますね! 感謝ヽ(;▽;)ノ

No.96

裕も子供と関われるのが嬉しかったみたいで、一緒に出かけたいと言った。

さりげなく遊ぶには子供にとって公園が1番いい。

家から少し離れた大きな公園。

それは数年前、初めて子供を交えて一緒に遊んだ場所。

辛い時は無理すんなよ。
そう言ってくれた場所。

その時裕は私と子供の写真を撮ってくれた。

私の後ろ姿の写真はとても気に入ってくれていた。
別れた時もその写真を出会ったサイトに載せていた。

【本当に好きだった。でも相手は旦那さんがいる人。最後の答えは彼女がだした。】

それを読んだ時、本当に愛されていた事を実感した。

今よりもずっと。。。


過去の記憶が蘇る。

まさかまたここで子供達と遊ぶ日が来るとは思ってもいなかった。

ただの遊びではない、私の中での緊張。
今後の繋がりを左右する大事な日。

やっぱり色んな事があっても、私は裕が好きなんだ。
だからこそ、子供達にも裕を好きになってほしい。

メールで連絡を取り合いながら合流するまで、私の緊張は続いていた。




No.97

>> 95 お返事ありがとうございます💕 私は平凡な専業主婦です。 考えてみると、いつもフツーに「無理しないでね」って言ってしまってます。 でも主様に… ありすさん(^-^)
私も平凡すぎる主婦でした 笑

平凡ほど幸せな事はないですよ(^-^)/

ないものねだりなのかもしれませんが(^^;;

素敵なお言葉ありがとうございます
ヽ(;▽;)ノ

そんな心を持てるありすさんにも同じ言葉をお返ししますね!

感謝ヽ(;▽;)ノ

No.98

広場の向こうから子供と歩いてくる裕。

数年ぶりに見る裕の子供はとても大きくなっていた。
お互いの成長が時の流れを感じさせた。

また、ここから始まる。

私は子供とバドミントンをしていた。

「一緒にやろうよ!」

自然と裕親子を誘う事が出来た。

そこからは裕も子供達も自然と会話する事が出来、周りから見れば家族のような光景。

いつか、本当の家族になって、公園で遊びたい。

強く感じた。

愛ではなく、母親としての感情だったかもしれない。

本当の父親ではほとんど出来なかった事。

裕に、旦那さんではなく、その時は父親としての愛情を求めていたんだと思う。

2人でいる時のちょっとした嫌な事も、子供と関わる事で忘れる事が出来た。

No.99

子供と接してる時の裕の姿は父親のようだった。

私の子供達も、裕!と自然と名前で呼び、打ち解けていた。

一通り遊びそろそろ帰ろうかと言った時、一緒にご飯食べたい!と子供が言い出した。

子供からそんな言葉が出るのが嬉しかった。

裕はいいよと言ってくれ、少し車で行ったファミレスへいく事になった。

いつもは少食な娘もこの日は一人前きちんと食べた。
雰囲気でこんなにも食欲が増してくれる。

いつもゆっくり食べられないだろうと裕は自分が食べ終わると子供の相手をしてくれた。

一日で子供はこんなにも受け入れてくれている。

今日が楽しかったから、この先もずっと受け入れてくれる。

そう、単純に思っていた。

No.100

帰り、車へ戻ろうとした時、裕の子供と私の一番下がいない。

何処へいったか探していると、二人とも車へ戻っていた。

裕は自分の子供に激怒した。

「危ないじゃないか!」

確かに暗い駐車場で遊んでいた2人は危なかった。

でも、裕のその怒り方は子供達にとって今までの楽しさを全て奪うような怒り方。

それぞれのしつけ方があるから私も口出しは出来ない。

でも、明らかにうちの子供達の顔はこわばっている。

子供の中にあるトラウマ。。

言葉にしなくても感じる子供の心。

もうそれ以上怒らないで。。。

子供の為にその場をすぐに立ち去りたかった。

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