彼氏と私の今まで。
ノンフィクションで綴ります。
個人情報でバレそうな部分のみ書きかえてあります。
私は27歳、子会社で働くしがないOL。
高校を卒業して、遠いド田舎から上京してきた。
本当は東京が嫌いだし、頼る人もいなくて孤独を感じる事がよくある。
出来る事なら実家に帰りたい。
でも帰れない理由。
それは彼氏の存在のみだった… … …
初なので更新遅くなったらすみません。
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私と彼の出会い…
それは四年前にさかのぼる。
私はその時、一言で言うと病んでいた。
…
私は芸術系の大学を出て、奇跡的に、専門職に就く事ができた。
奇跡的にという言い方は変かもしれないが、芸術系の大学を出ても専門職に就ける人はなかなかいない。
大学の先生から評価を得ていた私は、奇跡的にコネで就職先をgetした。有限会社であり、スタッフの数は10人にも満たなかったが、当時の私には、長年の夢が叶ったような気がして、嬉しかった。ここには選ばれた人が集まっているのだと思うと、胸が高鳴った。目をキラキラさせ、スタッフの皆を見つめた。
2🍏
仕事は、とあるプロジェクトの為、男45歳の上司Aと2人のチームにまわされた。
覚える事がたくさんあり、朝は満員電車に潰され、夜は残業が多かったが(また泊まりも多々あったが)私は楽しかった。毎日が輝いて見えた。
上司Aも、よく指導してくれ、また飲みにも頻繁に誘ってくれ、信頼していた。(上司Aは独身だ)
3🍏
入社して半年経つ頃、自覚症状はなかったが、段々とストレスがたまっていた。
上司Aにかなり気を使って接していたこと(笑顔を絶やさないようにしていた)
週に2日泊まりが続いたり、その後終電でぐったりと帰ると、帰路で寂しさに襲われた。
電車に乗っていても、隣りの男の人と腕などが触れ合うと心地よく(気持ち悪くてごめんなさい🙏)このまま寄りかかっていたい、と思ってしまったりしていた。
でも職場と家の往復で出会いがなかった。
職場の男の人は、20代は彼女もち、30代以上はその頃はおじさんにしか見えなかったので対象外だった。
4🍏
その日も終電で家路につき、駅からアパートまでの暗い夜道を歩いていた。
すると 携帯のバイブが鳴った。着信…非通知。
普通は非通知の電話になんて出ない。
でもその時の私は、頭がおかしかった。ストレスのせいなのか…
「もしもし」
『はぁ、はぁ、はぁ』
変な声が聞こえる。
「もしもし?誰ですか?」
『はぁ、はぁはぁ…今帰り道なの?』
男の声だ。
普通だったら気持ち悪すぎて切るだろう。でもその時の私は変だった。
「帰り道だよ、どうして分かるの?(笑)」
『…。はぁ、はぁ、はぁ』
私は家に着いた。
「何はぁはぁ言ってるの?フルマラソンでもした?笑」
『夜、遅いんだね。はぁはぁ』
「まぁね~、もう疲れちゃったよ」
『頑張ってるんだね、はぁはぁ』
「頑張ってないですよ、頑張りたいですけど…」
『今なに着てるの?はぁはぁ』
「ラフな格好だよ…何でそんな事聞くの?」
『知りたいから…はぁ…はぁ』
6🍏
私は最近オ○ニーを全然していなかった。
知らない男にはぁはぁ言われて何故か私は興奮していた…。
きっと頭の働きがおかしかったのだろう。
はぁはぁ言う男に対して、
「これからシャワー浴びるから、30分後にまた電話してくれませんか?」と言うなり電話を切った。
7🍏
シャワーで体を隅々まで洗うと、パジャマを着て部屋のベッドに座った。電話 … まだかなぁ。
ブー-ッ ブーッ …
きた!😱非通知!
「もしもし?」
『………』
「はぁはぁいわないの?笑」
『………』
「あ~シャワー気持ちよかった。」
『………』
「今ね、ベッドに座ってて目の前に鏡があるんだけど、今日のパジャマは白いから乳首が透けちゃうなぁ…」
『……ハァ………ハァ』
ふふ、やっぱりこういう事だよね、このおじさん(?)私の中ではおじさん決定だった。
「足広げてみようかなぁ……あ、短パンだから何か食い込んで気持ちい……もう我慢できないよ、触ってもいい?」
『ハァ…ハァハァ…いいよ。見ててあげる。』
8🍏
「今、パジャマごしに乳首こすってるよ…っぁ…」
『ハァハァハァ…』
「前ボタン一つはずして、間から乳首が見えてる…あっ…恥ずかしいょ…気持ちいい…」
鏡にうつった自分はすごく淫らだった。私は自分で自分の姿に興奮していた。
短パンの縫い目にあそこをこすりつけると刺激が伝わる。
「あっ……下のほうも気持ち良くなってきた…」
9🍏
「もう我慢できない…パンツにイヤラシイ液が糸をひいてるよ…もう、ぐちゅぐちゅするね」
『ハァハァハアハア…』
おじさんの声が激しくなり、しゅっしゅっと変な音も聞こえる。
私の中はもうぐちょぐちょだった。あそこに三本の指を入れてこすった。「ぁっ、あっ…気持ちいいよ…あぁっ…もっと…もっと激しく…もっとしてぇっ!…あっイク、イッチャウ!イッちゃう!!!」
『うっ……ハアハア…ハァ』
私はイッた。久々のオ○ニーで…。しかも知らないおじさんに自分の痴態を晒した。
そのあと おじさんはずっとハアハアいっていたので、「疲れたのでおやすみなさい…」と一方的に電話を切った。
私は、自分の指についた透明の液体を確認した。糸、ひいてる…。匂いは、甘くて落ち着く匂い。私は指についている愛液を全て舐めた。
あと3時間で起床時間だ…寝なきゃ…
意識が遠ざかった。
10🍏
朝の電車はいつも満員だ。私は寝不足で吊革につかまりながら立ち寝していた。いつもの景色。朝の街並み。ぎっしり家が並んで隙間もない。本当にこの一軒一軒に人が住んでいるのだろうか。こんなにも人が溢れているのに、私は近所との付き合いもない。
やがて電車から眺める景色はビル群へと変わっていった。
昨夜の自分はなんだったのだろう…
もし、また非通知がかかってきても、もう出ない、そう決めた。
自分がしたことを気持ち悪く感じた。
11🍏
入社して1年経った頃、上司Aの自分に対する接し方が変わってきた。今思うと、そういうことだったのだろうが、当時23歳の私には分からなかった。
A 「カナタン今夜も飲みにいくかい?」
※本当はカナタンではないが、会社の人からは共通したあだ名で呼ばれていた。
私『やったー!ごちになります。✨』
12🍏
上司Aが連れてきたのはカップル向けというか女が喜びそうなお洒落なレストラン?だった。この頃から、飲み屋に連れていってもらうとなかなか金額のはるものをおごってもらっていた…。
私「Aリーダー、こんなところに私ときちゃっていいんですか??」
A『彼女と遠距離だから普段こういうところ来たくてもこれないからさぁ、カナタンが付き合ってくれると入りやすいから助かるよ。』
私はその言葉をそのまま受け取っていた。
毎回 支払いの際には、払いますといって財布をとりだすのだが、いいからいいからと言われる。
12🍏
ある時は、高級魚介類のお店に連れていってもらったりした…。
チームは2人なのでいつも2人で飲んだ。私はお酒を飲んでも顔に出ないタイプで、意識もバッチリだったので上司としても心配なく誘ってくれたのかもしれない。
私は小さな会社しかしらない。しかもここは制作関係の会社なので世間の感覚とずれているのかもしれない、でもこの会社では決して高い給料はでないと…思うし?未来の保証もない気がした。
その時の私には、何の判断も出来なかった。
🍏
その日も、上司Aに飲みに誘われた。
次の日は仕事が休みだった。
今日は、カラオケに行こうということになり、お酒も入ってノリノリだった。
私は思いのほか酔ってしまった。あしもとがおぼつかない。
すると、いきなり上司Aが抱きついてきた。
私「ちょ…やめてください!」
その声も聞かず、キスしようとしてくるではないか。私は思わず上司Aを突き飛ばした。
私「やめてくださいってば!!」
🍏
A『俺は知ってるんだぞー。本当は好きなんだろ』
私「何がですか?よく分からないですけど、上司と部下の関係でそういうことはやめましょうよ!」
A『ふ~ん。そんなこと言っちゃうんだ~』
私「意味分かんないですよ。今日は酔っぱらってるから帰りましょう!」
A『まだだめ~~。カナタンって、非通知に出ちゃうような子なんだね。東京は危ないから気をつけたほうがいいよ。』
あの忌まわしい記憶が、一瞬で頭に、しかも鮮烈に蘇った。
… え?
どういう…
ええええ?!!?
🍏
私は激しく動揺した。
あの日からずっと上司に知られてたんだ…。
ショックで頭の中が真っ白になった…。
A『今夜俺んちに寄って帰りなよ…』
耳元でささやかれた。
A『さぁ、そろそろ出ようか』
退出時間を見計らって、抱きついて来た事に気付いた。
カラオケを出て街を歩いた。新宿だ。私は上司に痛い程の強さで手を握られていた。抵抗したい気持ちはあったが、酔っぱらってフラフラしていた。
私がここで大声をあげたところで、この街の誰も助けてくれないのではないか。夜の新宿には、変な人がたくさんいた…。(ホストとか、外人とか…私には怖い人に見えた)
🍏
私「ちょ、Aリーダー、痛いです、離して下さい。」
小さめの声で抵抗した。でも、上司は離してくれない。
少し歩くと強引に人気のない裏路地(ビルとビルの間?)にはいった。
また抱きつかれた…。その時の季節は夏だった。
私は白の、体のラインがピッタリした半袖と、これまた体のラインがピッタリしたベージュのズボンを穿いていた。
抵抗出来なかった。
上司Aは私の足と足の間に自分の足をいれてきた。
そして私の胸に顔をうずめた。
横をみると人々が通り過ぎてゆく。
誰か気付いて…!
助けて!
!…声が出ない… !
🍏
上司は酒臭い口で なんと私の顔を舐めた。
目、鼻、口…
最低だ。
しかも服の上から胸を揉みながらだ…
最低だ…
突然の事に頭は更に真っ白になっていた。
そして目から涙が流れた…
私「やめて…やめて下さい…」
小声で何度も言った。
でも上司は、ついに私のシャツを捲り、ブラからはみ出る胸に吸い付いた。
キモイっっっっ
と思った瞬間、私は上司を突き飛ばした。
上司A『痛っっっ……』
涙が止まらない私
上司は、何を思ったのか、その場から立ち去った…。
その夜は何とか終電で家までたどり着いた。
🍏
休みの日…
明日からの出勤、どんな顔を合わせればいいのだろう… とても憂うつだった。
そして、東京って…男って… 怖いんだなって思った。
でも、非通知に出て、あんなことをした自分も悪い。寂しくて分別がつかなくなっていたのか、それは自分擁護に過ぎない…。
私はだめな人間だ。
私は高校の時に3年付き合った人がいて、処女ではなかった。
だけど、体の関係を持つ人は、本当は一生一人が良かった。
高校の時に付き合った人と結婚する気持ちで体を許したが、結局、浮気されたことと、相手に好きな人が出来て振られた…。
相手も私と初めてだったからまだ遊びたかったのかもしれない。
ということで、私には遊びやその場の空気、寂しさで、男の人と体の関係をもつことは出来ない。
私は、小学生の頃から、男の人から告白されることもしばしばあった。
でも、私の事を知らない人からの告白だったし、そういうのは全て断ってきた。
🍏
なのになんで非通知に出て しかもあんな過激な行為をしてしまった?
ストレスだろうか?
考えても答えは見つからず…
次の日の朝はやってきた。
私「おはようございます。」
上司A『おはよ~。』
いつもと全く変わらない上司がそこにいた。
でも、私はどうしてもギクシャクしてしまっていた。
ある日、別の部署の先輩にとある事を聞いた。
「ねぇねぇカナタン知ってた~?Aさんね~、遠距離の彼女と別れたらしいよ~。もう10年付き合ってて、結婚寸前までいってて、お互いの親にも挨拶したらしいんだけど、Aさん好きな人できちゃったんだって~。彼女もいい歳なのにまじで可哀想だよね~。」
私「え…そうなんですか?初めて聞きました。へぇ~っ。」
と言ってやり過ごしたが、その日家に帰ってまた考えた。
まず、どうして私に非通知なんてかけてきたんだあの人は…。
うーん
でも歳の差すごい離れてるし普通恋愛対象じゃないよね?
🍏
上司Aに襲われた(❓)日以来、上司は飲みに誘わなくなった。
勤務中は、いつもと変わらず接してくるし、冗談も言い合う。
周りからみて2人の間に何があったかなんて分からないだろう。
でも、私には、もう以前のような上司Aへの信頼はなかった。
休みの日、たまに渋谷や原宿にいくと、色んなスカウトマンに声をかけられた。
東京にいる若い子はみんなそうなのだろうか。
せっかく東京にいるのだから、かわいい服を着たかった。お金はかけなかったが…だいたい一着3000円くらいまでで、田舎にはないかわいい服が売っていた。
それぞれ別の会社の芸能事務所の人に4人立て続けで声をかけられ(大型デパートから出たところで)名刺を渡されそうになった。でも受け取らなかったし全て断った。
いきなり駅の構内で、アダルトビデオに出演しませんか、とか、キャバクラで働きませんか、とか…
痴漢も多かった。
お店で通りすがりに何度もお尻を触られたり、電車の中でも…変なおじさんは多かった。
東京にきてから、私は男に対する不信感がみるみる募っていった。
また、東京という場所に対してもだ。
🍏
もし私に娘がいたら、絶対に東京へは出さない、そういう気持ちになった。
そこのあたり一面に甘い蜜が張り巡らされている。
その蜜は、さぞ甘くて美味しいだろう、でもきっと一度味わったら取り返しがつかない、癖になる。
また、その蜜に群がるものたちに、いつ、どんな目に合わせられるかも分からない。
蜜はいつまでも吸えない。取り合いなのだ。
華やかな世界というのは怖いものだ。
自分を見失ったら終わりなんだと思った。
🍏
私は結局、会社を辞めることにした。
実は一年半経ったころ、体に異変があって、(詳しい事は言えないのだが精神的な事ではなく体調不良になった)病院に行くと、ストレスと寝不足ですね、と言われた。
上司Aをのぞいては会社の人達のことは大好きだった。
上司Aも、あのことさえなければ、仕事ができ、信頼のおける上司だったのだが…
もう無理だと思った。
上司Aの私に対する一連の行為は、私と仕事がしたくなくて、早くやめさせようと嫌がらせをされたんだろうと思い込むようになっていた。
人付き合いって難しいなぁ…
🍏
会社を辞めた。
社長は心配してくださった。少し休んでまた復帰すればいいのでは?と言ってくれたが、気持ちは固まっていた。
今後、上司Aとうまくいかなくなる気がしていたし、それによって会社に迷惑をかけたくなかった。
辞めたあとどうするか、その時は考えてなかった…。
田舎の両親に報告した時(仕事のストレスが多いから辞めますと簡単に説明した)
両親はそろって、大変だったねぇ、もう帰っておいでよ、田舎にだって就職先はあるよと言ってくれた。
🍏
私も田舎に帰りたいと思った…。
でも、親に頼らず自立したいという気持ちが強かった私は
「ありがとう、でももう少し東京で頑張るよ、こっちでしか出来ない仕事もあるし!」
親「そうか…お前が決めたことなら仕方ないな、頑張りすぎず、いつでも帰ってきなさい。」
とエールを送ってくれた。
とりあえず働かなきゃ、と思った。
でも…、履歴書を出すも返事はなかなかなく、生活費が心配になってきたので、
貯金が底をつく前に日雇い派遣に登録してとりあえず毎日働きに出た。
🍏
日雇い派遣では、毎日違う現場に行かされる。
覚えることも毎日違って、いつも会う人は初顔合わせ。
私は日夜問わず週5日で仕事をした。
派遣先で電話番号を交換したりもしたが、男の人の場合しつこくて、実際素性もわからないので結局音信不通になっていった。
🍏
そんな中私は、出会いを自ら探そうと思った。
普通には出会えない人と、ネットでは会える!
そう思った私は、登録制で自己紹介文を簡単にいれられるサイトに登録した。
サイトといっても、
Yahoo!機能の一部で、自己紹介メッセージをいれて知らない人とチャットできる、メッセンジャーというものだ。
出会いは運や縁じゃない、自分で探すものなんだ。そう思った。
🍏
自分のプロフィールを全体に公開すると、鬼のようにチャットがきた…。
この中のどれだけの男が遊び目的だろう…
結局考えることはそれだったが、真面目な人はきっといると思い、めげずに相手の一言一言を考察した。
そこでようやくタイトルにもある彼氏に出会うこととなる。
🍏
メッセンジャーにログインすると、たちまち7件くらいのメッセンジャーのポップアップウィンドウが立ち上がる…
この中の誰に返事しよう… うーん…
とりあえず適当に色んな人と話をしてみたが発展する兆しはなかなかない…。
🍏
今の彼氏からの一番はじめのメッセージはごく真面目なものだった。
『真面目に出会いを探しています。良かったらお話しませんか』
…
私はとりあえず相手のプロフィールをみた。
相手は犬好きのようで、アバター(自己紹介キャラクターのこと)の横に犬をつけてあった。
私も犬が好きだ。
そして、私と同じ顔のパーツ、似たような趣味の服であったので、この人ともっと話したい、そう思った。
🍏
私たちは毎日チャットをした。そしてあらゆる価値観について確認しあった。
趣味や生活スタイル、この世の中について、仕事について…金銭感覚や煙草を吸わないか…
殆どの話をしきったところで、この人となら生活していけるかも、と思った。
3ヶ月くらい、チャットだけでなく、メールのやり取りを続けた。
🍏
いよいよ会おうということになった。
だが、相手は、写真を見せたくないという。
だいたいアバターどおりだというのだが、お互いの写真は見ずに会おうと。
そして、会う日には体も一つになりたいといった。
だが、決して遊びではなく、二人が会う日が新たな始まりという意味で、カナタンに付き合う決心がついたらその時に会おうと言われた。
変わった人だなと思った。
というか怪しい…
🍏
会うべきか…
会わざるべきか…
私は 男関係で痛い目を見たくなかった。
女性であれば誰でもそうだと思うが…
普通に結婚して幸せになりたいという気持ちがあった。
今の派遣労働を続ける限り出会いはない。
いま思えば、出会いを作ろうと思えばあった…
ビジネスホテルのベッドメイキングや、掃除、社員食堂の調理補助、飲食店、色々やったが、男の人はいた。
でも私は不安だった。
本当はどんな人か分からない…。心をひらけなかった。逆に仲良くなる前に次の仕事にまわされる日雇い派遣はそういう意味ではやりやすかった。
今の自分は、夢だった仕事に就いて輝いてる自分じゃない…
就職活動も頑張らなきゃ…。
その時の私にとって チャット相手の彼の存在はすごく支えになっていた。
相手も仕事をしていた。年齢は私の1個上とのことだった。
毎日お互いを励ましあっていた。
🍏
私が彼と付き合う決心をするのには1ヶ月かかった。
その間も毎日メールした。
相手は、ただただ 待ってくれた。
そして とうとう会う日が来た。
夜 彼の自宅があるという駅まで電車でむかった。
私の家からは1時間くらいかかった。
早めに着いたので、指定された場所で待つ
🍏
「こんばんは。カナタさんですか?」
「はい。ナナセさん(彼氏の名字)ですか?」
「はい。じゃあいこうか」
そう言って彼は私の手を握って歩き出した。
あたたかい手だった。
初めてお互いの顔を見たが、自分と似ているとは言えないが、アバター通りの癒やし系の人だった。
心地よい空気だった。
途中、不動産屋さんがあった。
ナナセさん「一緒に住みたい?」
私「えっ、いきなり?笑。それは早いよね。笑」
夜道を歩く2人はきっと端からみて、恋人同士みたいだった。
🍏
彼の家についた。
一人暮らしのアパートだ。
部屋に入ると、私が知っている男性の部屋とは違って驚いた。
(前の彼氏の部屋と比較したところ)
居心地がいいの一言につきる。
部屋はきれい過ぎず、汚くはない。
洒落気づいた部屋ではなく、ここでも癒やし系というところだ。
🍏
彼の部屋でとりあえず腰をおろした。
2人でお茶を飲んだ。
私は人見知りしていた…というより、これからこの人とエッチするの?
という不安…
彼は優しそうな好青年であったし、私たちは真面目に出会ったはずだったが、うん、やっぱり緊張…
かちこちになってる私を見かねて?
ナナセさん「こっちにおいで、カナタさん」
「うん…」
ベッドで横になった…。
🍏
ナナセさんは、触れるか触れないかの柔らかな手で私の体を撫でてきた。
「…ぁっ…」
どうしても私の体はそれに反応してしまい、声が漏れた。
乳首を優しく撫でまわしたあと、激しく揉まれたり、テクニシャンか?と思った。
その後の流れでクンニされそうになったが、私は実は産まれてこの方クンニされたことがなく、怖くて拒否してしまった…。
彼のものは太くて気持ちよかった。
私はかなり声を出していたと思う…
私は初めて膣の中でイクことを知った。
ただ、彼とセックスする上で、ピルを渡すから飲んで欲しいと言われていた。
彼は、ゴムをつけると起たないらしかった。ピルは副作用が一番少ないものを用意するから今後何年か続けて飲んでくれないかと。
自分の精子の量は少なく、ピルを何年か飲んでやめると、妊娠率があがるから、その時に子どもを作りたいと言われた。
私は抵抗もあったがその通りにした。
🍏
私たちは、会う度に、体で愛し合った。もちろん心も満たされていた。
私の仕事は日雇い派遣から短期の派遣に変わり、それは以前の専門職に共通していた。
ただ、派遣会社がブラックだった為、ナナセさんにも相談した結果、私は専門職を諦め、新たに事務で仕事を探すことにした。
そのほうが安定しているし定時で帰れるというイメージだった。転職もしやすいし、また、仕事にのめり込むことなく、ナナセさんと一緒にいられる時間が増える、そう思った。
🍏
私たちのデートはほぼいつも彼の家でエッチをすることだった。
昼でも夜でも、彼は体を重ねたがった。
そのうち、アナルも初体験してしまった。
痛かったけど気持ちよかった…。
私は、自分の住むアパートを彼の家の近くに引っ越した。
週に2日は彼の家に行った。
私は、毎回の室内デートに飽きてきて…(というか体目当てだったらどうしようと不安になって)
たまにはエッチじゃなくて外に遊びに行こうよと誘った。
すると彼は、じゃあそうしようか、と外に連れて行ってくれた。デート代は毎回割り勘だったが気にしなかった。
彼は優しかった。
🍏
付き合って3ヶ月くらい経った頃、その日も、夜泊まって朝、彼の家から出勤するところだった。
ふと、彼のアパートの郵便受けに入っている公共料金の封筒が目に入った。
ん?
教えてもらっている名前と微妙に違う…
なんで?
…
その日は気になって仕事が手に着かなかった
もしかして私騙されてる?
🍏
デートした帰り道に、それとなく直球で聞いた。
私「ねぇ、私に名乗ってる名前と本名が違うのはどうして?」
ナナセさん「名前なんてどうだっていいじゃん。俺らの関係はここに存在してる。それだけだよ。」
ナナセさんはちょっとキレ気味だった。
私「私達の関係は確かにここに存在してるけど名前嘘つくとかあり得ないし、私はなにも隠してないのに意味分かんないよ。」
🍏
ナナセさん「カナタンに迷惑はかけてないし、そのことについては謝るけど、それ以上突っ込まないで。俺自分の名前が嫌いなんだ。」
えっ… そんな理由?
私は色々と不安になった。
私「ねえ、ほかにはもう何も隠してない?」
ナナセさん「うん、というか名前も隠したりしてるつもりじゃなかった。」
私「そう…分かった。」
まぁ、ネットでの出会いだったし、一応警戒してたのかな…
ということで私の中で納得することにした。
でも…じゃあ会うまでに2人で重ねたメールやチャットは何だったんだろう…
私はばかな女なのかな。彼を信じた。
🍏
精神面で彼はいつも私を支えてくれた。
会社での仕事も、興味は沸かなかったが順調だったし、彼がいなければ東京で生きていけなくなっていた。
東京という街は嫌いだ。
満員電車も嫌い。
商業ビルに群がる人間も嫌い。
でも、彼がいるから私はここにいた。
🍏
田舎に帰れるのは一年に一回。
飛行機でないととても帰れない。
そして飛行機代は高い。
兄弟は地元に残っていた。
親も、祖父母も元気だ。
家族仲良しだったので、みんな、帰るたびに、早く地元に帰っておいでよ、と言ってくれた。
弟「俺は東京でなんて住めないな~ 姉ちゃんよくあんなとこに長くいられるな~。」
「…ほんとだよ、私なんでまだいるんだろうね 」笑
弟「どうせ東京にいるなら東京でしかとれない資格の勉強とかすればいいじゃん」
その通りなのだが、新しい仕事に対して、あまり意欲がわかなかった…
なんだろう、目指してきた仕事と真逆の仕事…
ぽっかり心に穴があいたかんじで…
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