それは突然…
空想を膨らませて、おもいつくままに書いてみます…
しかも気まぐれで…
すぐに閉鎖する鴨しるないけれど…
だから…目を通しても…無駄になるかもしれないよ。
がははっ!
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スタジオへ着くと…真一のギターに合わせて孝弘くんが歌っていた。
『お待たせ!』とさっちゃんが元気良く言い、とりあえずジュースで乾杯を…と言い私達に差し出した。
『ありがとう。では…明日の夜をより楽しくするために…乾杯!』と声を掛け合った。
『今ね…孝弘の声に合う曲を選んでいたんだ。どうだった?』と聞くと…
亜矢は『すごく素敵だったよ。バックコーラスを入れればもっと良くなるんじゃないかな…。私もピアノを弾こうか?』
と言うと…さっちゃんが『じゃあ私は鈴とコーラスに入ります。』
と…みな少しずつテンションも上がり、一緒に演奏に参加してきた。
それぞれが意見を出し合い、1つずつの曲を作っていく…
私はまるで学生時代に戻ったような気がしていた。
『昨日駅前で学生達が歌っていた唄うは何ていう曲だっけ?』と亜矢に聞くと…
『ビリージョエルの《For the longest time》だよ。』と亜矢が言った。
『私はこの曲を4人で亜矢のピアノに合わせて歌えば良いと思うけど…どう?』と聞くと…
『素敵…』ちょっと弾いてみるね…と亜矢がキーボードを弾き歌い始めた。
さっちゃんが…『聴いたことがある…アカペラの曲…亜矢さん歌詞は分かるの?4人でぜひこの曲をを歌いたいです。』と言い…
孝弘も『綺麗なメロディーで素敵な曲ですね…亜矢さんに歌詞を書いて貰えれば歌えると思う…』と言った。
『よし決定!今夜はこの歌を完成させよう!あとはこの前みたいにアドリブでOKだよ。』と私は言い亜矢はさっそく歌詞を紙に書き始めた。
亜矢がそれぞれの声に合わせてパートを決めて…それに合わせて個人練習をした。
一度合わせてみない?と亜矢に言われて歌ってみると…
『俺達…凄くない!?正直驚きました。』と…孝弘が言う。
私も思っていたよりも綺麗なハーモニーに少し鳥肌が立つ程だった。
亜矢もさっちゃんも…気持ちよさそうに…明日はマスターをびっくりさせることが出来るねってハイタッチをしている…。
本当に無邪気な笑顔で楽しそうな亜矢を見ていて…私はこの孝弘とさっちゃんの2人に偶然であったことに心から感謝していた…。
『さっちゃんと亜矢って…こうやって2人のやりとりを見ていると仲の良い姉妹みたいに見えるよ。』
と…私が言うと…
亜矢が『知らなかったの?長女と二女なのよ。』と笑いながら言うと…
さっちゃんも『素敵な美人姉妹でしょ?ふたりで世の男達をメロメロにするのよ…この魅惑のボディから漂うフェロモンでねっ!』
…とポーズを決めて2人で目を合わせて笑った。
間髪入れずに隆弘が…『えっ!?俺はまだ幸子から大人の女のフェロモンって…感じたことないぞっ…』と言うと…
さっちゃんは『明日のイブの夜は…みんなが思わず見とれてしまうような…セクシーでアダルトな魅力を振りまくもんね…亜矢さん!』
と…軽くウィンクして亜矢に言った。
亜矢は直ぐにピンときて『そうそう!孝弘くんも気を付けてよ…さっちゃんの本当の魅力に虜になると思うから…
私達はしばし笑いの渦に包まれたまま…時間はあっと言う間に流れていった…。
あっと言う間にスタジオを借りていた2時間が終わり、私達は荷物を整え、掛けてあったコートに袖を通して夜の街へと出て行った。
亜矢が『さっちゃん!明日はもちろんスカートでしょ?』と言うと
さっちゃんは心なしか頬を染めて『本当は椅子に座ってて無意識に脚を広げてしまうからジーンズが楽なんだけど、明日はスカートで緊張感を維持しながら…頑張りますっ。真一さんまで虜にするかもしれないからねっ。』
と私の方を振り向きながら言うので…
『えっ…そんなことを言っていいのかい?俺だって狼に変わる可能性があるんだぞっ!?』と笑うと…
『ヤバいなぁ…真一さんがその気になったら…今の幸子は簡単に落ちてしまいそうだから…』と少しスネ気味に孝弘が言う…
『だ・か・ら…孝弘くんがしっかりとさっちゃんを掴んで離さないようにしなきゃねっ。』と亜矢が孝弘の肩をポンポンと叩いた。
きれいに澄み切った夜空の星達も私達の会話を微笑みながら聞いている…
そんな気がした…。
クリスマスパーティーの当日…
私は帰り支度をしていた。明日の仕事の予定を見て、今日やり残したことが無いのを確認しながら…
するとセクション内の電話が鳴った。
亜矢が電話にでて…
『いつもお世話様になります…はい…はい…えぇ…少しお待ち頂けますか?今、東堂にお繋ぎしますので…』
亜矢は『何か急ぎの用事みたいです…。』
と…私の机の電話に切り替えた。
私は電話の受話器を取りながらメモ用紙にペンで『孝弘達と合流して先にマスターの店へ行っててくれよ…終わり次第俺も行く…後で電話する…』そう走り書きして亜矢にメモを手渡した。
亜矢は手でOKのサインをして一足先に会社を後にした。
電話に出てみると…取引先の会社の社長さんだった…。
3カ月ほど前にうちの会社とアメリカの商社二社を通して輸出した精密機器の製造&販売をする会社だ…。
契約では相手先からの代金決済は日本円で行うと定められていたが、実際はUSドルで振り込まれてきたと…。
為替リスクを無くす為に日本円での決裁を定めて双方合意の下に取り引きが行われた筈であったのに…。
相手先のディスカウント要求に精一杯応えるためにギリギリの採算ラインで価格を設定したので、現状の1$=90円で計算されたら大赤字だ…なんとかならないかと言うのである。
『えっ…相手先のマイクロプロダクツ社はUSボストントレーディング社に対して日本円にて決裁済みだと確認してありますが…』と答えると…
『そんなことを言われても…実際にボストントレーディング社から振り込まれたのは$なんだ…このままじゃ我が社は莫大な被害を被ることになる…』と怒り心頭だ…
まいったな…だから私は間に入れる商社は我が社一社にしたらどうですか?と勧めたのだ…。
マイクロプロダクツはきちんと契約通りに日本円にて決裁を済ませている…。
そのことは私も確認していた…。
ボストントレーディング社が利益率を上げるためにディスカウントの要求無しで同様の効果のある決裁方法…US$で決裁をしてきたのだ…。
『分かりました。ボストントレーディングの担当者に連絡を取り、至急確認をしてみます。今、アメリカはクリスマス休暇に入っているのでその結果を連絡するまでは…少し時間がかかると思いますが必ず私の方から連絡させて頂きます。』
そう言って電話を切った。
あと少しでテンションもMAXにまで上がろうとしていたその矢先…神様の気まぐれに翻弄される自分の姿に苦笑いを浮かべるしかなかった…。
部下の山崎に連絡を取ろうと思い受話器を上げて短縮ダイアルのボタンを押そうとした…が…寸前で止めて受話器を置いた。
山崎も彼女とクリスマスイブを楽しもうとしている筈だ…。
明日、確認すべきことをメモ用紙に書き出して渡せばいいか…どうせアメリカはクリスマス休暇なんだから…。
亜矢の携帯に連絡をして私は1時間遅れでパーティーに参加すると伝えた。
受話器の向こうではマスターの歌う声が聞こえていた…。
一部訂正のお願い
為替変動についてのリスク&為替差損について…文章中の表現には誤りがありますが、変動することでドル決済にした場合に差損が発生したと…解釈していただければ幸いです。
以後気を付けます
麦ちょこ m(_ _)m
私はギターケースを持ち、足早にマスターの店へと向かった。
途中あちこちの店からクリスマスソングが聞こえてきて、否応なしに気分が高揚してくるのを実感していた。
マスターの店は『CLOSED!!』の看板がかけられている。
ふとその上を見ると…『星空のe-touch』と真新しい看板に書き込まれていた。
ドアを開けて『メリークリスマス!!』と…大きな声で言いながら店内に入った。
一斉にクラッカーがパンパンパン!と鳴り…私は驚くと同時に耳がチーンと鳴った。
目が点になってるよ…真一さん!!と…
すでに酔い始めているさっちゃんが腰をクネクネと振りながら近づいて来て…私に抱き付き頬にキスしてきた…。
私は両手にギターケースと鞄を持っていたので、避けることも出来ず…
あれ?真一さん…赤くなってる!
と…さっちゃんに言われ…年甲斐もなく真っ赤になっている自分にまた…驚いた。
『いけね…早く飲まなきゃ!完全に乗り遅れてしまったみたいだ…』と言いながら席に近付くと、亜矢はほんのりと酔った顔で…
『お疲れさまでした。大丈夫だった?』
と言いながら私のコートを脱がせて奥のクローゼットへ掛けに言った。
戻ってきた亜矢に簡単に説明し、『どうせ向こうはクリスマス休暇で連絡もとれないから…今夜は忘れて楽しもう!』
と言い亜矢の隣の席に座った。
『どう?若くてセクシーなさっちゃんのキスは…』
…と亜矢が笑いながら言うので私は…
『瞬殺されました…。』と答えると
さっちゃんは大きくガッツポーズをとった。
『あの…さっちゃん…脚が開いていて中が…見えそうだよ!っていうか…今日はブルーでしょ?』と言うと…
真っ赤な顔をして『見えそう…じゃなくて完全に見えた!でしょ…恥ずかしい…』と俯いた。
私は『あれ!?当たったの?適当に言ったのに…よしっ!今日の俺は冴えてるぞっ!』と言うと
うぉーっ!と声が響きわたり皆が大きく拍手をしてくれた。
皆が盛り上がる中で1人…さっちゃんの彼氏である孝弘はプッと飲んでいたビールを思わず吹き出した…。
『真一さん…心臓に悪いです…でも…きょう幸子はブルーだと分かったから良しとしますっ!』と笑った。
『もう…こんなセクシーなあたしを…みんなでからかって…どうせ私はグンゼのパンツですよ~だ!』
…とさっちゃんは口を尖らせて言うやビールを一気に飲み干した。
店内には明るく楽しい笑い声が響き渡った。
『あの…初めてお会いする方もみえますので…簡単に自己紹介します。真一です!以上!!』
…と言うとマスターが『簡単すぎだよ。まず2人の馴れ初めを話さなきゃ!』と笑う…
『まぁそれは置いておいて…』と言葉を濁していると…
亜矢が…『私の一目惚れなんです。声も顔も性格も…全部私のタイプで…』と照れながら言った。
孝弘は『へぇ…ずっと…真一さんが亜矢さんに惚れて口説いたのかと思っていました。どうもごちそうさまでした!』と言い…さっちゃんの方を見た。
『ねっ…真一さんは女のことなんか見向きもしないっていう雰囲気があって、それがまた女を引き寄せるのよ…孝弘も見習ってねっ。』と言った。
『そんな風に言って貰うと…何だかこんな俺でも格好良い2枚目になったような気分だよ…』と言うと…
『初めまして。いつも主人から真一さんと亜矢さんのことは聞いていますよ。私は片桐の家内で…淳子と言います。よろしくね。こちらは…鈴木さん御夫妻と、私の教え子の山内さん御夫妻です。みなさん明るくて楽しい方達ばかりだから遠慮せずに今夜は楽しんで下さいね。』とマスターの奥さんの淳子さんは言った。
『ありがとう御座います。これからよろしくお願いしますっ!』と私は頭を下げた。
亜矢はさっちゃんと2人で小声で何か話している…。
『ん?そこの2人!内緒話はいけないなぁ…』と言うと…
亜矢が『さっき真一がさっちゃんにブルーって言ったでしょ?それが…当たっていたものだから…適当に言ったのではなくて、さっちゃんが絶対に見られた!…と恥ずかしいらしいの…』と笑う。
『いや…本当に見えてないから安心してよ…上下ブルーのセットなんて見えて無いから…』とまた適当なことを言うと…
さっちゃんがボソッと『着替える所を真一さんに見られたみたい…。』と真っ赤になって言うから…
孝弘が『おまえ…自分で今日…ブルーの上下ですってバラしてるのと同じだよ…』
…と笑って言った。
さっちゃんは『舞い上がってしまいました…今日はブルーの上下だけど…気持ちは真っ赤に燃えてますっ!ねっ!亜矢さん!』と亜矢に話題を振った。
亜矢は少し戸惑いながら『えっ…そ・そうそう…気分は真っ赤に燃えてますっ。』とさっちゃんの肩をポンと叩いた。
『あっ!亜矢さんは今日は赤だな?』鋭く孝弘がツッコむと…
亜矢は『ブゥー!ハズレ!今日は何も履いてないから…。』
…と大人の受け答えをして軽く流した。
『参りました…』と頭を下げる孝弘にマスターはそっとビールをついだ。
『真一さん…もうエンジンは暖まった?そのグラスが空になったら…酔っ払って唄えなくなる前にあの歌を唄いませんか?私…かなり酔っ払いになってきたから…』
…とさっちゃんが言う。
『おっ…そうだね!では…皆さんの前で披露するかっ!亜矢はピアノ大丈夫?』
…と聞くと…
『いつでも準備OKだよ。』と言う。
『俺もOKですっ!』
…と孝弘も言う。
『では…今夜のために練習した曲を4人で唄わせて貰います。』
『待ってました!!』パチパチパチ…
すでにマスターは完全に酔っ払いのおっちゃんになっているみたいだ…
亜矢の静かな優しい前奏が始まり…私達は歌詞カードを見ながら歌い始めた…
店内には素人にしてはかなり綺麗な…4人のハーモニーが広がり…大人のイブの夜の雰囲気を盛り上げた…。
ビリージョエルの曲の多くは…彼が歌手&ピアニストとしてメジャーになる前に、主にバーやクラブ、ダンスホールなどで演奏をしていたためにピアノがあればどこでも歌える…そんな曲が多かった。
事実…今でも彼のライブコンサートはピアノ一台だけというのも珍しくない…。
大都会ニューヨークの摩天楼を背景に…哀愁を帯びたメロディーと彼のパワーを感じさせる声は…ちょうど私達の若い頃…
少し大人ぶって背伸びして聴くには…ちょうど良かった…。
私はそんなことを想いながら歌っていた…。
本来アカペラのこの曲に…亜矢はオリジナルのアドリブを加えてキーボードを弾いた。
エンディングソロは…ちょうどトナカイに引かれたサンタのソリがシャンシャンシャンと鈴の音を響かせながら、冬の空を東から西へと駆け抜ける…そんなイメージを残して少しずつフェードアウトしていった…。
鈴木さん御夫妻と山内さん御夫妻がマスターと一緒に席から立ち上がり、拍手をしてくれた。
『うわぁ…すごく上手!主人から聞いていたけど、つい先日皆さんが出会ったばかりとは思えない…。』
…とマスターの奥さんは言った。
『いえ…実は昨夜4人で練習したんですよ。』と孝弘が言うと…
『それにしても素人レベルじゃないことくらい私達にも分かるわよん!』とマスターの奥さんは言ってくれた。
じゃあ今度は私が…と言いながらマスターはギターを取り出した。
『あっ!マスター…そのギターは…MartinのD-28ですか?』
…と私が聞くと…
『ご存知ですか?もう30年も前のギターです。今が一年でも一番空気が乾き綺麗に鳴ってくれるので…後で真一さんのギターも見せて下さいよ…』
そう言うとマスターは渋くロバートジョンソンのクロスロードを弾き始めた。
マスターのD-28はトップの板が綺麗に飴色に焼け、太く乾いた低音とサスティーンの効いた高音とがとてもバランスよく、切ない鈴鳴りを響かせていた…。
マスターの弾くクロスロードに惹かれるように私は自分のギターを取り出してバッキングを弾き始めた…。
マスターと目が合い大きく頷くと…間奏のところでマスターがアドリブのソロを弾き始めた…
セッションの合図だ…
マスターがソロを止めてカッティングプレイに切り替える…。ズンチャズンズンチャ…
私はブルースに合うソロフレーズを考えながらマスターに合わせてリードを弾く…。
皆が少しずつ拍手をしてくれる…
亜矢のピアノが欲しい…そう思い目で合図をすると…
亜矢がキーボードに向かって立ち上がる…
私のソロが終わり亜矢に渡すと…
柔らかなピアノの調べがまるで小川のせせらぎのように響き渡る…
全身に鳥肌が立つのが分かる…
私達は楽器を通して会話をしていた。
互いに相手のプレイに耳を傾けて、切り替えるタイミングも…弾くパートもフレーズも…
全てが1つになり演奏を楽しんだ。
曲が終わるとマスターは…ふぅーと大きく息を吐き
『気持ちよかった…何年振りだろうこうして二台のギターでアドリブセッションしたのは…アイコンタクトだけで分かり合えるなんて…真一さんも相当ギターにハマっていたみたいだね…』
『私も本当に久し振りなんですよ。時々思い出したように1人でギターを弾くことはあるけど、セッションなんて…』
と言いながらギターをケースに入れようとすると…
『ちょっと弾かせてもらっていいかい?』
…とマスターが私のギターを手に取り、じっくりボディのトップ~サイド、バックと眺めている。
『これ…ヤマハのカスタムモデルだよね?』と聞くので
『知ってます?このギターを10代の終わりの頃に憧れていて…当時は高くて買えなかったのですが、2年前に楽器店で中古で売っていたのを見つけて…衝動買いしてしまったのです。』
『いやぁ…良いギターを見せて貰ったよ。このバックはハカランダだろ?今売られているギターは板目の荒いハカランダばかりで、これほどまでに木目の詰まった柾目のハカランダは見たことが無い…。これが中古で…しかも店頭に並んだなんて奇跡的だよ。』
とマスターは言った。
私は…この自分のギターの良さを分かってくれただけで嬉しかった。
マスターはスリーフィンガーピッキングと激しく強いストロークで交互に弾きながら私のギターの特徴を確かめるように弾いた…。
『アコースティックギターで音をミュートさせて弾いても、このズンズンと腹に響く低音が出るのはやはり本物だね。この頃のヤマハカスタムはMartinやGibsonにも負けないぞっていう…日本人のプライドが感じられるからね。真一さんが衝動買いしてしまう気持ちがよく分かるよ。私が先に見つけていたらきっとその場で買っていたから…。』
と笑った。
すかさずマスターの奥さんが…
『良かった…真一さんが先に買ってくれて…家中の壁がギターだらけになってしまうから…』と笑った。
『えっ…マスターはそんなに沢山のギターを所有しているんですか?』と聞くと
『スタイルが良くてしかもいい声で鳴く女は…何人いても飽きないだろ?このウェストラインなんて亜矢さんやさっちゃんにも負けない位にキュッと締まってるだろ?』と笑った。
今までマスターの話に聞き入っていたさっちゃんは…立ち上がり、ポーズを決めて…
『私のウェストラインはそのギターよりもくびれてますよっ。くびれだけはギターには負けないっ!』と得意気に言った。
『おまえ…くびれの上下の膨らみが大切なの!!』と孝弘が言うと…
さっちゃんは亜矢の後ろに回り…後ろから亜矢の胸をギュッと掴んだ。
『あっ……デカッ…自信無くす…。』
…と俯いてしまった。
皆はそんなさっちゃんの明るさに引き込まれて大きな声で笑った…。
亜矢はキャっと驚き『さっちゃん…急にびっくりするよ…』
…と照れながら言う…
さっちゃんは亜矢の胸を下から持ち上げながら『いいなぁ…真一さんは…亜矢さんのこんな胸を独り占め出来て…』とイタズラな視線で私の方を見る…
私は孝弘に視線を投げて…
『孝弘だってさっちゃんを独り占めしているんだろ?』と言うと…
『まだまだ孝弘はおこちゃまだから…力任せに揉んでヨシって感じだからなぁ…』と言う…
さっちゃんはかなり酔ってしまったみたいだ…。
『おいおい…そんなに酔っ払ってしまう程飲んでしまったのか?』と聞くと…
『あたしは酔ってなんかないよ…ただ…亜矢さんと真一さんが羨ましいだけなの…。大人の…2人が…』と言う。
『さっちゃん…私なんてさっちゃん位の頃はソフトボールで真っ黒に焼けていて髪もベリーショートで…色気なんて全く無く、食い気一筋!だったんだよ。今のさっちゃんの方がよほど女の子らしいと思う。』と亜矢が言うと…
『孝弘くん!よぉ~く聞きたまえ!私の10年後は今の亜矢さんよりも…ボンキュッボンッなナイスバディで世の中の男共を惑わせる…そんな女になっているんだからねっ!今…私を逃がすと…あとで泣くことになるよぉ~っ!』と笑った。
マスターの奥さんは…
『今の明るいさっちゃんがこれから社会にでて経験を重ねて大人の女の雰囲気が出てきたら… 本当に魅力的な女性になると思うわ…お世辞じゃなくてねっ。』と言った。
『そうかなぁ…私なんてこんな話し方で、シモネタも喜んで話すし……まっ…孝弘が離れていったら真一さんにお願いして大人の女に変えてもらうからいいや…。』とさっちゃんは孝弘にべぇっと舌を出して言った。
『俺…自信無くしそう…でもそうなったら俺は亜矢さんに大人の男に変えてもらわなきゃ!』と言った。
マスターの奥さんが『やはり…私じゃダメなの?孝弘くん?』とスカートの裾を少し上げながら言い…皆が笑いに包まれた。
『俺にはマスターの奥さんは…す・少しアダルトずぎるかも……』
…と正直に言う孝弘にまた…皆が笑った。
『亜矢さん…良かったら何かクリスマスにぴったりの曲を弾いてくれませんか?その間に真一さんに準備をして貰って、弾き語りで一曲歌ってもらいますから。』
…とマスターが言った。
『クリスマスにぴったりの?…では…少し古いけどLast ChristmasをちょっぴりJazz風にアレンジして歌いながら弾きます。』
…と…言うと亜矢はしっとりとしたメロディーに乗せて歌い始めた…
Last Christmas I gave my heart~♪
But verry next day you gave a way~♪
This year…I save my tears…
give to someone special~♪
Woo~Woo~♪
ピアノの調べに乗せた亜矢の歌声は…
世界中のあらゆる場所にいる人達に平等に…まるで天から降り注ぐ雪のように…
私達の胸の奥深くまで染み渡った…。
体の中に小さな温もりが湧き上がり、それはやがて少しずつ静かに全身へと駆け巡っていった…。
ふと横にいるさっちゃんを見ると…
孝弘の肩にもたれかかり…少し…瞳を潤ませている…
パチパチパチパチパチパチパチパチ…
ここにいる全員が亜矢の歌に心を打たれたようで、言葉は何も出ないまま…亜矢に惜しみない拍手を送った…。
亜矢は弾き終わるとグラスを掲げて『メリークリスマス!』と静かに言う…
私達もそれに応えるようにグラスを掲げて『メリークリスマス!!』と乾杯した…。
『では…次は真一さんの番ですね』とマスターは言う。
『こんなしっとりとした雰囲気を壊してしまっても良いのなら…』と言いながら私はギターを片手にキーボードの横に座り弾き始めた…
『Christmas time in blue』を…
街のLittle twinkle stars~♪
揺れるCandle light~♪
構わないさこのままで…
踊りつづけよう…
Christmas time in blue~♪
亜矢のピアノをバックにギターを弾きながら、今夜のこの素敵なパーティーに精一杯の感謝の気持ちを込めて…私は唄った…。
私は歌い終えて、グラスに残ったシャンパンに口をつけていて思い出した…
『そう言えば…マスター…本当にお店の名前を変えたの?看板が変わってたから…。今夜だけ?それともこれからずっと?』
…とマスターに聞いた。
マスターと奥さんは一瞬目を合わせて…
奥さんが
『これからずっとだって…言ってたよ。亜矢さんにプラネタリウムをプレゼントし貰い、いつも頭の片隅でくすぶっていたモヤモヤがすぅーっと晴れていったらしいの…。頑固な主人が大切なお店の名前を変えるんだから…よほどこの星空が気に入ったみたいよ。私も今夜久し振りにお店に来て…実際にこうして見てみると主人の気持ちが分かるような気がするの…。』
…と優しく答えてくれた。
亜矢は…
『そんなに喜んで貰って…嬉しいけど…なんだか恐縮してしまいます…。』
…と言った。
マスターは…
『今日、ここにいるみんなが《星空のe-touch》という名前を気に入ってくれたみたいでね…嬉しいんだよ。本当にねっ。だから…真一さんと亜矢さんはこの店の名付け親って感じかな…何があっても2人が別れるなんてことにならないようにして貰わないとねっ。お店の名前に傷が付くから…』
…とマスターは大きな声で笑いながら言った。
『責任重大ですね…真一…大丈夫だよね?私達…』と亜矢ははにかみながら私に問いかけた…
皆が私の次の言葉を待っているのが分かる…
『心配無用ですよ。ここにいる皆さんの前で約束します。俺は何があっても亜矢を離さないから!』
と少し照れながら言うと…
また…
パンパンパンパン!
っとクラッカが鳴り、大きな拍手が響いた…。
マスターの計らいで、皆の前で私が亜矢にプロポーズするように仕向けていたらしい…
私は鼻の頭を掻きながら…
『やられました…』と亜矢の肩を引き寄せた…
『うふふ…幸せ…真一の2回目のプロポーズだね…。』
亜矢は私の胸に顔をうずめながら小声で言う…
キッス!キッス!キッス!キッス!…
隆弘が手を叩きながら大きな声ではやし立てると…その場の全員がそれにつられて手を叩く…
えっ…っと戸惑う私に…亜矢は少し背伸びをして私に抱きつくと、そっと唇を重ねてきた…。
私は掛ける言葉も見つからないまま…亜矢をきつく…きつく抱きしめた。
ウォーッ!ひゅ~ひゅ~っ!!パンパン!
『本当に素敵なクリスマスイブになったね…亜矢さん!』
…と…さっちゃんがシャンパンボトルとグラスを2個持って来て私達に差し出し…ほのかに金色に輝くシャンパンを注いでくれた。
『次は…孝弘とさっちゃんだからね。その時は2人の熱いキスを見せて貰うから!』
…と私が言うと…
『今からでも私はOKなんだけど、孝弘が恥ずかしがるから止めておきます!』
…と…さっちゃんは笑った。
壁に掛かった時計が目に入ったが、反射して文字盤は見えなかった…
ただその代わりに天井に映る満天の冬の星空が見事に映り込んでいる…それはまるでここにいる全ての人に訪れるであろう…明るい未来を祝福するかのように……。
『では…そろそろ最後の曲を真一さんと亜矢さんの2人に唄って貰おうか…。クリスマスに関係無く好きな歌を唄ってくれれば良いから…』
…とマスターに言われ…
『う~む…亜矢…じゃあこれ弾ける?』と聞くと…
楽譜をみて亜矢は…OKのサインをした。
『では古い曲だけど…佐野元春の《Do what you like! 勝手にしなよ》を歌います…』
亜矢の奏でるブルージィなピアノの旋律が静かに鳴り始めた…
どっかのグラビアで見たことあるような…
ペルシャ風のブラウスに身を包んで~♪
君は車のフェンダーに座ってネオンのパズルを楽しんでる~♪
素敵な夜とはこんな風に始まるのさ…
街の噂はこの際なんにも関係ない~♪
Do!Do! Do what you like…
Do what you like and you can go anywhere~♪
君みたいな女の子と長い間付き合ってると~♪
こっちはまるでソクラテスみたいな哲学者になっちまうぜ…
バーガーandワイン…スキャンダル…サキソフォン…寂しい目をしたウェイトレス…
ここには…あの娘の目の色を変えるもので一杯~♪
さぁ Do!Do! Do what you like…
Do what you like and you can go anywhere~♪
Do!Do! Do what you like…
Do what you like and you can go anywhere~♪
ジェニー・ルイスの真似をして通りを歩いてゆくと…
すごくセクシーなモンローウォークで君が後から付いてくる…
素敵な夜がこんな風に始まってる~♪
エメラルドの街路樹を…さぁ今からぶっ飛ばすぜ…
Do!Do! Do what you like…
Do what you like and you can go anywhere~♪
土曜の夜…あちこちの車で幾つものロマンスが芽生えて…
優しい月の光…すべてを地上に捧げている~♪
いつか君に喋ったことかもしれない…
愛して…生きて…だけどいつでも君は自由さ~♪
Do!Do! Do what you like…
Do what you like and you can go anywhere~♪
私は学生の頃に小さなライブハウスや屋上ビアガーデンで演奏していた頃を思い出していた。
その頃を含めて、この曲を人前で歌うのは初めてだった…カラオケにも出て来ないマイナーな曲…。
でも…この大好きな曲を亜矢と2人で演奏しながら歌えたことと…
こうして素敵な仲間達の前で歌えたことは…多分…一生忘れない…
そう思った。
マスターが
『もうこんな時間になってしまったね。終電も無くなってしまうのでそろそろパーティーは終わりにしますか…。また来年…と言わずに春に桜の花の咲く頃に…またこうして集まることが出来れば嬉しいです。』
…と言って最後に皆で乾杯をして…
それぞれが店を後にした。
今年のイブは例年に比べると…冷え込みも弱く…歩いて駅まで帰るにはちょうど良かった…。
亜矢は『あぁ楽しかった…みんな良い人ばかりで…ずっと笑いっぱなしだったから笑い皺が出来てしまいそう。真一も格好良かったし…ねっ。』と言った。
『いや…俺も本当に楽しかった。なんだか学生時代に戻ったみたいな気がして…もっと孝弘達に気を使ってあげれば良かったと…思っているんだ。そこは反省しないと…。』と言うと…
『そんなことないよ。孝弘くんもさっちゃんもみんなすごく楽しそうに笑っていたから。あの様子じゃあ今夜はあの2人…甘い夜になると思う…。』と亜矢は微笑む…
『孝弘がさっちゃんのブルーの上下の下着に興奮して?』と笑うと…
『うふふ…でもそれ冗談じゃなく当たっていたのよ…真一は知らないと思うけど…。さっちゃん真顔で照れていたから…』と笑った。
『そうなのか?俺は本当に冗談で適当にブルーって言ったのに…若いお嬢さんが下着の色をピタッと当てられたら…そりゃ見られたと思って恥ずかしいよね…。』
亜矢と私はそんなことを話ながら駅へと急いだ。
私はこんな風に亜矢と話をしながら、マスターのお店から家への帰り道が好きだった。
言葉ではなんとも表現し難いけど、同じ時間を共有したあとの話題で盛り上がる…それがとても心地良く感じるからだ。
亜矢と私は不思議と感性や価値観が似ている…いつも楽観的に何でもプラスに考える思考の仕方も、人の欠点よりもまずその人の良いところを見つけて《すごいなぁ…》と思ってしまうところも…。
私はそんなことを考えながら歩いていた。きっと顔がニヤけていたのだろう…
亜矢が…
『真一…ニヤニヤしちゃって…孝弘くんとさっちゃんのことを考えてるの?』
…と聞いてきた。
亜矢はさっきのブルーの下着姿に盛り上がった2人を思ったのだろう…
『ん?ち・違うよ…今夜の俺達のことを考えていたんだよ。亜矢が淫靡な姿で俺を狂わせているところを想像してね…。』
…と言うと…
『もう…真一ったら…』と言い私の腕につかまる…。
駅のホームで電車が来るのを待っていると…
『真一…手袋してないから手が冷たいでしょ?温かい缶コーヒーを買ってくるね。』
と言ってホームの片隅に立つ自販機へと歩いて行った。
私もあとを追い…亜矢が自販機の前でどれにしようかと考えている時…後ろからそっと腕を伸ばし亜矢を抱きしめた…。
亜矢の体はきつく抱きしめると壊れてしまうのではないかと…思うほど細く感じた。やわらかな髪からはほのかに甘い香りが漂い…私の頬をくすぐる…。
私は『こうして亜矢を抱き締めることが出来るだけで俺は幸せだよ…』
と言い、亜矢を振り向かせて唇を重ねた…。
亜矢も瞳を閉じて私の体に腕を回し…強く抱きしめてきた…。
『お好みの商品をお選び下さい…』と自販機が言う声が聞こえてきた…。
『もう…少しは気を使ってくれてもいいのに…真一といい感じだったんだから…』
と笑いながら私の腕をするりと解き、亜矢はブラックのコーヒーのボタンを押した…。
ガチャンと落ちた缶コーヒーを握りしめて『温かいよ…』
と言いながら私のコートのポケットにそっと入れてポケットの中で手を繋いだ…
亜矢の細い指先と温かな缶コーヒー…そして私の手がポケットの中で絡まる…
指先からじんわりと温もりが体中に少しずつ広がっていくのが分かった…。
『温かいね…』
と亜矢は私の方を見ると優しく微笑んだ…。
私はこうした亜矢の女性らしく、さりげない優しさに今まで以上に惹かれていた…。
それは意識してしているのではなく、極自然に細やかな配慮が出来る…亜矢の素晴らしいところだと思えた…。
亜矢の手を握り
『この手は絶対に離さない。俺達が年老いてシワシワの手になってもずっと手を繋ぎ街を歩くんだ…。誰が見ても仲の良い微笑ましい老夫婦だと思われるようになろうなっ。』
『素敵な年の重ね方だね…私もそんな夫婦に憧れる…』
私達の乗る電車がレールの音を少しずつ大きくしながら近づいて来た…
私は部屋に帰り…コートとジャケットを脱ぎ…ソファーに座る…
亜矢は脱いだコートを抱えてクローゼットに掛けに行った。
亜矢を待つ間…私は壁に掛かったTVのスイッチをONにしてエアコンを稼働させる…
お笑いタレントがネタを披露していた…
エアコンの吹き出し口は静かに上下に動き…室内の空気を撹拌しながら温風を吐き出している…。
亜矢が熱いジャスミンティーを入れてくれる…
部屋中に良い香りが立ちこめた…。
『お疲れ様でした。真一はあぁ見えて結構周りの人に気を使うタイプでしょ?楽しいけど、後から疲れがどっと出たりしない?大丈夫?』
と亜矢が聞く…
『俺なら大丈夫だよ。今までなら帰ってきたら話す相手もなく、服を脱いでベッドで横になりながらTVを見て…そのうちTVの音をBGMに寝てしまうだけだったけど…今はこうして亜矢が横で笑っていてくれるし…それが一番癒されるんだ…。 』と正直な気持ちを言葉にした。
『その言葉…素直に信じてもいいよね。真一はお世辞とか言わない人だから…。私…真一が私が横にいるだけで癒されるって言ってくれて本当に嬉しいの。ソファーから飛び上がってヤッタァー!って大声で叫びたいくらいにねっ。』
…亜矢は言う。
『本当にそう思うんだよ。だから信じてくれないと困る…。』と私は笑った。
亜矢は私にもたれかかり…薄手のセーターを脱ぎ始めた…。
『ごめんね…はしたないとは思うけど…リラックス出来ないから…。』とブラウス一枚になった…。
亜矢の真っ白のブラウスからは真っ赤なブラジャーの線が透けて見える…。
『あれっ?亜矢…孝弘が言ったように本当に真っ赤なの?』と言うと…
『うふふ…でもみんなの前じゃバラしたくなかったから…。後で真一に見て貰いたい…ちょっとと言うか…かなり…私にしては大胆な…?』と照れながら言った。
『今からじゃ駄目?俺…見てみたいよ。』と言うと…
『うふふっ…じゃあお風呂に入る時に見せてあげるね…。でもあまり期待し過ぎないでね…がっかりされるのも辛いから…』
と照れ笑いを浮かべる亜矢…。
『じゃあ今から俺がお湯を入れてくるよっ!』
『真一ったら…』と笑っている…。
ピィーピィーピィー…
お湯が溜まったようだ…。
先に行ってるね…と声を掛けて脱衣場へと向かう…。
洗面台の鏡に映る自分を見ると、まだパーティーのアルコールが僅かに残っているのか…目が少し充血していた…。
ちょうどシャツとズボンを脱いだ時…ガチャっとドアが開き亜矢が入ってきた。
まだ服を着ている…
私は今から始まる夢のような時間を想像して…俺自身がすでに反応し始めているのが分かった…。
亜矢は『女優になったつもりで脱ぐから見ててね…』
そう言うと…スカートのホックを外し始めた。そしてファスナーを降ろし…スカートを 脱いだ…
白いブラウスの裾からは真紅のストッキングとガーターベルトがチラチラと見える…。
亜矢はブラウスのボタンを上から1つずつ外していき…私に背中を向けてブラウスを脱ぐ…
細く綺麗な背中に真紅のブラジャーの紐が眩しい。そしてその下にはセットになった細いTバックのパンティに包まれた真っ白のヒップが艶めかしく私を誘っている…。
鏡には私に向かって恥ずかしそうに微笑む亜矢が映っている…
私の方を振り向き…少し左右に腰をくねらせて挑発的なポーズをとる亜矢…大きな胸を強調するように両方の腕を寄せて少し前屈みになる…
『うふふ…やっぱり私には無理みたい…映画とかを思い出してポーズをしてみたけど…』と照れる亜矢…
『いや…見とれてしまったよ…ほらっ…俺こんな風になってる…』
黒色のボクサーパンツの前はすでにパンパンに盛り上がり…窮屈そうにしている。
亜矢は手を伸ばして私の物をパンツの上から優しく撫でる…。
『亜矢…まだいいよ。今夜はもっとじっくり亜矢のことを見たいから…』
と私は言いながら亜矢の躰を上から下へと視線を這わせた…
『そんなに見られると恥ずかしい…』
亜矢の両手を洗面台に置き…少しヒップを後ろに突き出させる…鏡には亜矢の顔と豊かなバストがしっかりと映っている。
後ろからその胸をブラジャーの上から軽く掴み、上下に揺らしながら首筋にそっとキスをする…
右手を亜矢の左の胸のブラの隙間から中に入れると…亜矢の褐色の乳首が指先に当たった…
『あん……』と亜矢が小さく声を漏らす…
ブラジャーを左右の乳房の下側にずらしてみると…その大きな乳房を下から持ち上げるような形になり…形の良い乳房を強調するように前に突き出た…
『鏡を見てごらん…亜矢の胸が厭らしく誘っているみたいだよ…』と言いながら乳首を摘む…
『あぁ…恥ずかしいけど…気持ちいぃ…。』
亜矢は鏡から目を逸らして後ろを振り向き私にキスを求めてきた…。
乳房を揉みながら唇を重ね、互いの舌先を絡め合う…
亜矢は口をつぼめて私の舌を強く吸ったかと思うと、舌先を尖らせて私の口の中まで差し込んだり抜いたりを繰り返した…まるで亜矢が私にフェラしてくれるように私の口を出入りした…。
唇を離し、私の舌は亜矢の首筋から少しずつ下の方へと移動 していく…両手は相変わらず柔らかくて張りのある乳房を揉み、ときどき乳首を指先で細かく転がす…
乳首は硬くなり、乳輪までもが少し鳥肌が立つように緊張している…
はぁ…はぁ…
亜矢の吐息が少しずつ荒くなり始めた…
脇腹に舌を這わせた時…亜矢は急に大きな声を出した…
あぁぁぁ…感じる…
きゅっとくびれたウェストから下が大きく左右に揺れる…
Tバックからはみ出たヒップが何かをせがむようにクネクネと左右に揺れる…
私は亜矢の右脚を洗面台の上に乗せて、大きく開かれた股間を覗き込んだ。
ヒップに食い込んだTバックの紐を指で摘みクイックイッと引っ張ると…
うぅぅ…と…喘ぎ声を我慢しているかのような声を出す…
亜矢…感じているなら声は我慢しなくて良いんだよ…もっと亜矢の感じる声が聞きたいから…
そう言うと
はぁ…ん……気持ち……いぃ…
舌を形の良いヒップの上で円を描くように這わせながら指でクレバスをななぞる…細く縮んだ布地の横から亜矢の愛液が溢れ出す…。
布を横にずらしてじっくり見ていると…プクッと膨らんだクリトリスが恥ずかしそうに顔を出し、少しずつ陰唇が左右に開き始めて、中のヌメヌメと妖しく光るピンクの粘膜が見える…。
私は指先で愛液をすくい上げてクリトリスをツンツンと軽く叩いてみた…
あっ…あっ…あっ…あっ…
指の動きに連動するように亜矢は声を出す…
『もっと亜矢の下着姿を見て楽しみたいけど、そろそろ脱ごうか…』
そう言うと亜矢は…コクっと頷きながら
『真一は好き?私のこんな下着姿…すごく恥ずかしかったけど…興奮した?』
と聞いてきた。
『亜矢って不思議だなと思ったよ。普段のイメージと違う今夜の亜矢も物凄くセクシーで…こんな姿を見たら俺だけでなく、他の男は皆我慢出来ないと思う…。
』と言うと
『今夜は私…真一に荒々しく攻められたい…』そう言うと…
亜矢は背中のホックを外しブラを両腕から抜き取り、腰を浮かせてストッキングとパンティを下げて足から抜いた…。
私は亜矢の左脚も洗面台の上にのせて…ちょうどMの字になるように座らせた。
洗面台の鏡の向かい側には等身大の姿見がある…
『亜矢…姿見に映る自分の姿をよく見ているんだよ…』
そう言いながら私は舌を尖らせて亜矢の股間に顔をうずめた…
プクッと膨らんだクリトリスに照準を合わせて私の舌先は亜矢の股間を滑る…
クレバスから溢れ出た愛液はすでにそのずっとしたまで…洗面台のところまで流れでている…
亜矢…洪水みたいだよ…と言いながら中指を1本差し込み…優しく中で上下左右を刺激する…
あぁ…真一…私…いつもこんなに厭らしい顔をしてるの?
あぁぁぁ…気持ちいぃ…うぅ…ん…はぁはぁ…
亜矢は自分の淫らな姿を鏡で見て気分が高まっているように見えた…
自分で胸を揉んでごらん…と言うと…
そっと胸に手を当てて揉みだした…
あぁ…厭らしい…自分で胸を揉みながら真一に攻められてる…
いやぁ…あぁ…あっ…あっ…
真一…もうだめ…イキそう…あぁ…いい?イッてもいい?
私は指の動きを少しずつ早めて…
『俺の目の前で思いっきりイクのなら…イッてもいいよ…』
そう言うと亜矢は
あぁ…イク…あぁぁ…イ…イク…ゥ…
と声を漏らして体を反らせて全身を硬直させた…
眉間にシワを寄せ、半開きの瞳野中で視線は中を泳いでいた…
そして急にガクっと力がな抜けて、私の肩に両手を置き…自分の躰を支えていた…。
はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…
亜矢は全身の汗腺が一気に開いたかのようにうっすらと汗ばんでいた…。
亜矢の呼吸が落ち着きを取り戻すまで…しばらく私は亜矢の肩をきつく抱きしめていた…。
『真一…私がイッてからも、しばらくこうして抱きしめていてくれるとこ…本当に大好きだよ。愛されてるって実感出来るから…』
『当たり前だろ?亜矢を愛しているからこうして抱きたくなる…愛しているから感じてくれる表情も、声も全てをずっと独り占めしていたいんだよ…』
呼吸が落ち着いてきた亜矢を抱き上げてバスダブへと向かう…
『シャワーを出すね…真一はそこの椅子に座って…』そう言うと亜矢はバスダブの中にラベンダーの香りのするバスソルトを入れてかき混ぜ…シャワーのバルブを開いた。
私の肩から背中にかけて温かなお湯が流れる…
亜矢は自分のバストにボディソープをたっぷりと塗ると私の背中に体を密着させた…
背中にプツッとした乳首を感じる…
後ろから私に抱きつき…上体を少しずつ動かす…
『あぁ…真一を気持ち良くさせてあげようと思ったけど…なんだか私が気持ち良くなっちゃう…』
そう言いながら亜矢は後ろから私の股間に手を伸ばして…熱くいきり立った私のペニスに手を添えた…
右手でベニスを優しく上下にさすりながら、左手で私の乳首を指で撫でる…。
『うぅ…気持ちいいよ…亜矢…』
亜矢の右手がペニスの下に回り込み、タマタマの裏側からツゥーっと駆け上がる…熱くなった茎を優しく握りしめながら敏感な先端まで辿り着くと…5本の指先を巧みに動かして包み込む…
『真一…立ち上がってみて…』
そう言われてすくっと立ち上がると亜矢はボディソープでヌルヌルになった大きな胸を両手で寄せて…
『挟んであげる…』
と私のペニスを谷間で挟んだ…
柔らかくて温かく…視覚的にもエロチックな光景が目の前に広がった…
『動かしてみて…』
その言葉に押されるように私は腰を上下に動かした。
亜矢の真っ白な乳房の谷間に俺の赤黒いペニスが出入りしている…
亜矢のクレバスとは少し違うが、頭の先から足の先まで淫靡な快感が突き抜けていく…
『気持ちいい?』
少し照れたように亜矢は尋ねる…
『溶けてしまいそうだよ…』
そう言うと…亜矢は『嬉しい…』と言いながら私を見上げる…。
私は亜矢の目を見ていると、直ぐにでも昇り詰めてしまいそうだった…。
『亜矢…バスダブに浸かろうよ』
そう言って体に付いた泡をシャワーで流して左足から湯船に浸かる。
亜矢は私に向き合うようにして入ってきた…
薄紫色のお湯からはラベンダーの仄かな香りが立ち上り気分もリラックスしてくるようだ…。
『実はね…さっきの赤の下着…さっちゃんと2人で選んだんだよ。私にはセクシーで似合うってさっちゃんが言うから、思い切って買っちゃったの…。恥ずかしかったけど、一度は着てみたいと思っていたから…。』
『そうなんだ…あの練習の時に買いに行ったの?亜矢が俺の前だけで見せる普段とは違うセクシーな姿に…興奮したよ。ゾクゾクするような妖しい姿にねっ。』
私はそう言いながら亜矢を引き寄せて…キスをしながらそっと股間に手を伸ばした…。
亜矢のクロバスからは明らかにお湯とは違うヌメリのある液体が溢れ出ている…。
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