虐待、養子、死別、不倫…波乱万丈な私の半生日記
30数年前の12月、
私は大阪のとある町で産まれました。
当時
母、17歳高校生。
父、19歳大学生。
私の父の父親(私からみれば、父方の祖父)は警察官。
私の母の両親は共に教員。
昔堅気でお堅い考えの両祖父母を説得し切れずに私を産んでくれた私の両親は、
「入籍も許されず親の反対を受けたままでも、夫婦二人でこの子(私)を育てる」と決意し、母は高校中退後に未婚のまま産んでくれたそうです。
ただ…
現実はそう甘くはありません。
親の援助もない学生二人で生活しながら、子供を育てるのは容易ではありませんでした。
両家の親は、「せめて●●くん(私の父)が大学を卒業するまで、■■ちゃん(私の母)が復学して高校を卒業するまでは、子供を施設に預けておいてはどうか?
お互いが学業を全うしたら結婚は認める。すぐに子供を施設から呼び戻せばいいし、私たちもいくらでも援助をする。」という提案を私の両親に出し
私の両親は両祖父母からのその提案を受けたそうです。
そして私は
ある施設に預けられました。
当初は1年ぐらいで親元に戻る予定だった私が
実際に親子で暮らすのが10年以上も先になってからでした…。
続きます
新しいレスの受付は終了しました
銀行を退職してから新しい仕事が始まるまで、
半月ほどのブランクがありました。
その間に私は一旦大阪に戻り、
さくらと祖父母の墓参りを済ませたあと、
実家へ寄ってみました。
さくらの事や、離婚の事は伝えてあったけれど、
両親とは8年近く会っていませんでした。
祖母が亡くなってからの8年・・・
両親…特に母に対する気持ちは、大きく変わっていました。
この8年で私も一度は母親になり、
母親の有り難みや、子供に対する愛情を知る事ができました。
それにより母に対する憎しみはほとんど薄れ、
母が私を愛せなかった気持ちや、私を女として敵対視していた気持ちさえ理解出来るようになり、
我が子を愛せなかった母の辛さに、同情すら感じるようになっていました。
インターホンに対応した母に
「毒です。近くに来たので寄ってみたんですけど…」
月日が経ち、私も大人になり
今なら母の気持ちも分かる。
今なら、母と向き合えるかも知れない。
淡い期待を抱いていました。
ガチャ
玄関の扉が開くと共に
3歳ぐらいの男の子が出て来ました。
「おばあちゃん、いま忙しいんだって。
またね。バイバーイ」
様々な経験を積み
考えが変わったのは私だけ。
母は今も昔もずっと主婦業に徹し、
何も思考が変わっていない…
それに気付かないどころか、淡い期待まで抱いてしまった自分が滑稽でした。
広島へ向かう新幹線に乗ると、堪えていた涙が溢れ出しました。
「大丈夫ですか?」
通路を挟んだ席に座っていた男性が
声を掛けてくれました。
「大丈夫です。すみません。」
それ以上泣くことも出来ず
広島までの1時間半が
非常に長く感じられました。
新幹線の途切れ途切れの電波の中で
私の携帯にメールが届きました。
知らないメールアドレスでしたが、妹からのようでした。
「今日は、せっかく来てくれたのに、ごめんね😱
あの子、私の子供なの❤
ビックリした⁉
毒ちゃんは、私が結婚したことすら、知らなかったっけ(笑)」
玄関で私に「バイバーイ」と言ったあの男の子は、
妹の子供・・・すなわち私の甥っ子でした。
私は、妹の結婚や出産を祝う機会すら与えて貰えなかった。
『家族に歩み寄りたい』
ずっと、ずっとそう思い続けていたのは私だけで
家族は家族で
家族だけの時間が過ぎていた…
改めて、
悲しみを感じました。
泣きたくて仕方なかったけど
通路を挟んだ席に座るお節介男がこちらを見てる。
だんだんその男が憎らしくなってきて
私はその男を
思いっきり睨みつけていました。
私にはもう
『故郷』と呼べる場所すらない。
この地でひとり、
頑張っていくしかない。
もう二度と、大阪には帰るまい。
新幹線を降りると
安心できる日常を取り戻したような気持ちになり
安堵の溜め息が出ました。
一旦、自宅マンションへ戻り
涙で崩れてしまった化粧を直し、スーツに着替えてから
私は
新しい職場に向かいました。
この日は、
夕方からの軽いミーティングと
広島支社を任された幹部社員7人と社長の顔合わせが予定されていました。
私を含めた幹部社員6人は、
あの飲み会以降も数回顔を合わせていましたが、
前職の退職時期の関係で
まだ顔を合わせていない人が一人だけ居ました。
今日は、その方も参加する、
初の正式な顔合わせ。
新しい仕事に関する不安は
もう全くありませんでした。
年齢や性別に関係なく
成績がすぐに評価に繋がる若く新しい職場に
私は意欲満々でした。
広島支社開設に当たり、熊谷社長に集められた7名は
私以外は全て男性でした。
経理担当の米田さんは、大阪支社からの転勤。
人事&総務担当の藤山さんは、東京本社からの転勤。
私の同僚となる
大槻さん、村田さんは、京都出身の元行員。
私の上司にあたる
浅川さんと、まだお会いしていない磯部さんは
大阪と奈良の出身で共に元証券マン。
同僚二人は、私と同じ27歳。
上司は、33歳と30歳。
女ひとりと言えど、
同年代の方達の輪に
私はすぐに打ち解けることが出来ました。
「お疲れ」
私が会議室に入ると、声を掛けてくれた数人。
「お疲れ様です」
と返答し
既に来ているメンバーを
見渡すと
「あ!!」
私の顔を見て、
声をあげる男性。
あ…
この人…
会議室の片隅には
新幹線で会った
お節介男が座っていました。
それが
磯部部長との出会いでした。
「え!?
なになに!?
二人は知り合いなん?
方々から集められた営業5人の中に
知り合いが居るなんて、奇遇やね~」
お調子者者でムード・メイカーな同僚の大槻さんが、
つかさず突っ込みを入れてきます。
「違う違う…今さっき、新幹線で…」
磯部部長が口を挟みます。
新幹線で、泣きじゃくる私に
「大丈夫ですか?」と声を掛けてくれたのは・・・
私の向かいに座る『磯部部長』でした。
磯部部長が、事情を説明し始めると同時に
熊谷社長が会議に入室されました。
その話は
そこで終わりになりました。
社長の話す
今後の新人採用予定や
営業開始日程を聞きながらも
私は動揺していました。
過去を捨て、
女の幸せを捨て、
男性と互角に肩を並べて仕事をする決意で入った会社なのに
新幹線で、泣きじゃくる私の姿を見た人間が
私の上司になるなんて。
私は
威勢よく歩み始めた第一歩を、早々に挫かれたような気分になりました。
広島支社を任された7人のメンバーのうち、
私を含めた6人は
既に何度か顔を合わせていました。
ただ、残りの一名…磯部部長は、
前職の引き継ぎの関係で広島入りが遅れてしまい、
今日の最終の会議まで、一度も私たちと顔合わせをする事が出来ませんでした。
度々開かれた会議で『磯部部長という方が加わる』と言う事は聞かされていました。
そして
新幹線で声を掛けきた男性こそが
そね
『磯部部長』だったのです。
ようやくミーティングのが終わり
社長と私たち7人は
夜の広島に繰り出しました。
唯一、広島を詳しく知る私は
私の友人である中村夫妻が営む『しゃぶしゃぶ屋』に
皆さんを案内しました。
全員が席に着くのを待ってから、
私は
磯部部長とは最も離れた席に腰を下ろしました。
磯部部長に
新幹線での涙の訳を、詮索されるのが嫌だったから。
デリカシーのカケラもなく
何でもズケズケと聞いてきそうなタイプ。
それが磯部部長に対する印象でした。
「会ったよね?新幹線で」
みんなの空腹も満たされ、
各々が各々の会話に興じている時
やはり磯部部長は聞いてきました。
【それ以上は言わないで。
それ以上は聞かないで。】
私がそういうオーラを出しながら視線を向け、無言でいると
「泣いてたけど、何かあったん?」
私の態度で
気付かないの?
「もしかして、
彼氏と別れてきたとか?」
お気楽なヤツ。
「恋愛相談なら任してや!!
男の気持ちは、よう分かるからな。ハッハッハ!!」
「はい…ありがとうございます…」
こんなに
人の発するオーラを全く読めない人間が
本当に実力のある営業マンなんだろうか?
やはり磯部部長は、
第一印象通りの人でした。
銀行を退職すると同時に
私は新しい会社の準備してくれたマンションへと引っ越しをしていました。
数件あったマンションの中から私が選んだのは、
通勤にはバスが必要だけど
環境の良い郊外でした。
同じマンションには
人事の藤山さん
経理の米田さんも住んでいましたが
飲み会の席で
磯部部長も同じマンションであることが分かりました。
営業は帰宅が遅い=通勤に時間を掛けたくない。
すなわち、郊外のマンションなら
営業部の人が来ないだろう…
そう踏んで
私は郊外のマンションを選んだのに…。
なんでわざわざ
磯部部長は郊外のマンションを選んだんだろ!!
オカド違いと分かりながらも、
そんな事にまで腹が立ちました。
底抜けに明るく
よく喋り、
デリカシーに欠ける。
それが磯部部長の印象でしたし、基本はその通りの人でした。
でも実際に仕事が始まっても、
磯部部長は本当にそのままな方でした。
営業は、常にピリピリ感がある仕事。
誰かが新規契約を決めると
「おめでとう!
良かったね!」
口ではそう言いながらも
他の営業マンにとっては
焦りやプレッシャーが、のし掛かっていきます。
営業は2課に分かれているので
個人のその焦りが、そのうちは課の焦りに繋がり
同じ会社の「営業マン」
仲間である「営業部」であっても、
対個人、対課でライバル意識や妬みが起きてしまうものです。
常にピリピリし、緊張感が溶けないそんな営業部の中で、
磯部部長の変わらぬ底抜けな明るさは
みんなの心を和ませてくれていました。
そんな中、現地採用の新人営業マンも加わり、
私は順調に与えられた仕事をこなしていました。
私は浅川部長の下に所属していたので、
磯部部長とは直接接点はありませんでしたが
同じフロアなので
磯部部長の面白さや明るさに
和まされながら仕事をしていました。
もちろん、
磯部部長の営業能力にも学ぶところはたくさんありましたが、
上に立つ人間には
空気を和ませる能力も必要なんだ…
自分は動かずに、
怒鳴る事で部下にプレッシャーをかけていた銀行の上司。
まずは自分が無言で動き、部下にその姿をしっかり見せて、
明るいムードを作りながらも無言で尻を叩く磯部部長。
磯部部長のやり方が、私には何もかもが新鮮で
仕事が楽しくて仕方ありませんでした。
新しい仕事にも慣れ
数ヶ月が過ぎました。
私は同僚の大槻さんと意気投合し
週に3回は飲みに行ってました。
ある時は、二人で。
ある時は、互いの部下を連れて…
そこにいつの間にか、
磯部部長も加わるようになりました。
上司である磯部部長が加わると、
『上司への不満を愚痴れなくなる』
というデメリットもありましたが
実際には磯部部長が加わると、
不満も忘れるぐらい、とても楽しく飲めました。
そしてある時、
私は気付きました。
そう言えば
磯部部長って…
明るくてよく喋るし
デリカシーもなく他人の事をズケズケと聞いてくるけど
自分のプライベートは
一切語らない人だな…
当時、
私が知っていた磯部部長のプライベートは
『結婚している』
『家族は奈良に住んでいる』
大槻さんから聞いた、たったそれだけでした。
所帯持ちである
浅川課長や村田さんは、
家族と共に広島へ転勤してきているのに、
なんで磯部部長は
単身なんだろ?
疑問に思ったことはありましたが、
磯部部長に何かを質問すると、10倍ぐらいの質問返しをされそうなので
恐ろしくて、私は聞く気にもなれませんでした。
新しい会社では毎月25日に、
【帰省手当て】というものが支給されていました。
私は新しい会社のオープン前から広島で働いていたので、
この支給の対象ではありませんでしたが、
他府県から単身で転勤して来た方は全員が受け取っていました。
その為、月末の週末になると
仕事仲間は一斉に帰省していました。
そんな、ある月末の週末。
私は、しゃぶしゃぶ屋の中村夫妻宅へ行くためにマンションを出ると
スーパーの袋を提げた磯部部長が、マンションに入って来るところでした。
「あれ?部長・・・
帰省されてないんですか?」
「帰省手当てで
コレ買った!ワッハッハ(笑)」
木箱に入った日本酒を見せながら、
磯部部長は笑いました。
「毒はどこ行くん?あ・・・デートか?(笑)」
「中村夫妻の家です。
月末は、いつも夕食に呼んで下さるんです」
「なんやねんそれ?
そんな恒例行事があるなら、はよ教えてくれなアカンがな!
酒を置いて着替えたら、すぐに戻ってくるから
ちょっと待っててな!
ほんまにすぐやからな!
俺をほって行くなよ!
待っとけよ!
絶対待っとけよ…」
・・・お前も来るんかよ!?
しかも・・・
その酒を置いてくるんかよ!?
磯部部長を待つ間に、私は中村夫妻に連絡し
磯部部長が加わる旨を伝えました。
磯部部長は、
本当にすぐ戻って来ました。
手には、先程とは別の日本酒を持って・・・
「部長・・・
さっきの木箱入りの日本酒は、どうしたんですか?」
「あほか!!
あんな高いモン、手土産に持って行けるかいな!!
あの酒はな、
俺が毎月25日に買う、自分への褒美の酒なんや。
あかんで!!
あれは誰にも絶対に飲ませへん!!」
おもちゃを取られそうになった子供みたい…
自然に笑みが浮かびました。
「何が可笑しいねん?」
「部長は、ようさん稼いではるねんし、また買えばいいじゃないですか(笑)」
「ま、
そやねんけどな。
要は・・・
また買いに行くのが面倒臭いだけやねんけどな・・・。ハッハッハ!!」
こんな明るい旦那さんが居れば
磯部部長のご家族には、笑いが絶えないだろうな…
私はそんな事を考えながら、
二人でタクシーに乗りました。
中村夫妻の奥様は私より5歳上の32歳。
ご夫婦共に大阪出身ですが、
私と奥様は同じ大阪の町の出身ということもあり、
知り合った頃からとても可愛がって下さいました。
磯部部長も、私や大槻さんと共に何度か中村夫妻のお店に足を運んでいたので、
中村夫妻は磯部部長の突然参加も
快く受け入れて下さいました。
奥様(保奈美さん)の美味しい手料理をたくさん頂き、
そこにお酒もいい具合に加わった頃、
話題は次第に
初参加である磯部部長へと向きました。
磯部部長以上に明るく、面白く
磯部部長もタジタジになるぐらい詮索好きな保奈美さん。
保奈美さんは、
私が疑問に思っていた事を、
ズケズケと磯部部長に聞き始めました。
- << 124 「毒のご両親は、ご健在なん?」 中村家をあとにしたタクシーの中で 磯部部長が聞いて来ました。 「ご両親はお若いので、ご健在ですよ(笑)」 保奈美さんに乗せられて、プライベートのほとんどを語った磯部部長。 私だけが、聞き逃げするのは悪いかな… そんな気持ちも働き、 私は 自分の簡単な生い立ちと、親代わりであった祖父母の死を語りました。 しばらく無言の磯部部長。 引いたかな… やっぱり 話すんじゃなかった… 突然、磯部部長が口を開きました。 「俺も・・・ 俺の親父もガンやって… 闘病の末・・・自殺してるねん… 小学生やった俺が 親父の自殺を発見した・・・」 初めて 同じ経験をした人に出会いました。 その後、タクシー内は 無言が続いていました。 タクシーを降りると、 「毒。おいで。 俺の日本酒、飲ましたるから」 私は その後に起きうる事も理解した上で 磯部部長の部屋へ付いて行きました。
私が既に知っていた通り、
磯部部長は妻帯者でした。
今から5年前・・・磯部部長が25歳の時に
まだ付き合いの浅い彼女(後に奥様になる方)に妊娠を告げられ、
授かり婚に至ったそうです。
磯部部長の実家は大阪ですが、
お付き合い当時はご自身の仕事の都合で、名古屋へ転勤中でした。
そして奥様は
奈良のご実家住まい。
遠距離恋愛の中、慌ただしく結婚の話が進むうちに
奥様が流産してしまいました。
奥様の心の傷と体力の回復を待ってから、
改めてお二人は結婚されたそうです。
晴れて妻を迎えれた磯部部長は、
当然夫婦二人で一緒に暮らすつもりでした・・・つまり、既に退職している奥様が、名古屋に来てくれる・・・そう思っていたそうです。
しかし、奥様は
「知らない土地に行くのはイヤ。
私はこのまま実家に居たいので、
大阪への転勤願いを出して欲しい」
奥様は、そう磯部部長に告げたそうです。
「まだ名古屋に来て1年やで。
あと3年は、転勤すら無理やわ。
洋子(奥様)は仕事も辞めてんから、
こっちで一緒に名古屋で住もうや。」
磯部部長がどんなに説得しても、
「知らない土地はイヤ」と
洋子さんは全く受け入れなかったそうです。
お二人の結婚式では、
お酌に来てくれた
磯部部長の会社の本社幹部に向かって
「大阪転勤は
まだですか?」
と聞く洋子さん・・・
「洋子の発言に、酔いが冷めるどころか・・・
寿命が縮まったわ!ワッハッハ(笑)」
当時を振り返りながら、
磯部部長は大笑いしていました。
奥様の直訴も虚しく、
磯部部長が大阪転勤になったのは
その4年後・・・今から1年前でした。
しかし奥様は
「大阪勤務なら、ここ(奈良)からも通えるでしょ?」と
奥様方の実家での同居を勧めてきました。
通勤時間1時間半。
奥様と義理両親と、
奥様のお兄さん、妹との生活。
「全然、心が休まらんがな(笑)」
洋子さんご一家との同居生活が半年を過ぎた頃、
熊谷社長から好条件でお誘いを受けた磯部部長。
転職と広島への転勤を、洋子さんに告げると
「あっそう。私は、無理やから。
一人で行って来てね」
「保奈美さん・・・
こんな俺に
妻帯者を名乗る価値があるんでしょうか?」
磯部部長は
笑っていたけど
悲しそうでした。
>> 120
中村夫妻の奥様は私より5歳上の32歳。
ご夫婦共に大阪出身ですが、
私と奥様は同じ大阪の町の出身ということもあり、
知り合った頃からとても…
「毒のご両親は、ご健在なん?」
中村家をあとにしたタクシーの中で
磯部部長が聞いて来ました。
「ご両親はお若いので、ご健在ですよ(笑)」
保奈美さんに乗せられて、プライベートのほとんどを語った磯部部長。
私だけが、聞き逃げするのは悪いかな…
そんな気持ちも働き、
私は
自分の簡単な生い立ちと、親代わりであった祖父母の死を語りました。
しばらく無言の磯部部長。
引いたかな…
やっぱり
話すんじゃなかった…
突然、磯部部長が口を開きました。
「俺も・・・
俺の親父もガンやって…
闘病の末・・・自殺してるねん…
小学生やった俺が
親父の自殺を発見した・・・」
初めて
同じ経験をした人に出会いました。
その後、タクシー内は
無言が続いていました。
タクシーを降りると、
「毒。おいで。
俺の日本酒、飲ましたるから」
私は
その後に起きうる事も理解した上で
磯部部長の部屋へ付いて行きました。
「なんか、めっちゃ臭いねんけど(笑)」
一人暮らしの男性の部屋に入った気恥ずかしい気持ちを紛らわすために
私は大袈裟に笑いました。
「何がやねん?
めちゃくちゃ爽やかか匂いやないか。
女っ気のない男の部屋は、
こんな爽やかな匂いが湧いてくるねん」
奥様は、この家にも来た事がないんだ・・・
私は
そう直感しました。
二人で「ご褒美の日本酒」を飲みながら、
私は自然に自分の過去を話していました。
記憶にはないけど、
施設にいた経験があること
夫であった真治さんにも話さなかった、虐待のこと
娘を失ったこと
離婚したこと・・・
話すことに抵抗がないどころか、
私は、
磯部部長に聞いて欲しいとさえ思いました。
私は、
深夜まで喋り続け
その日は磯部部長の部屋に泊まりました。
翌朝、磯部部長が作ってくれた
おにぎりと味噌汁を頂きながら
私は、この部屋を一刻も早く出たい気持ちでいっぱいでした。
とんでもないことをしてしまった…
不倫なんて絶対にイヤ。
しかも、上司と関係を持つなんて
最低!!
一度だけの過ちで
済ませたい。
磯部部長も、同じ気持ちであって欲しい…
とにかく、早く一人になりたい!!
朝食を食べ終えると
「今日は予定があるので・・・」
私は嘘をつき
早々に磯部部長の部屋を出ました。
偶然なのか
意図的なのか
あの一夜以降、
仕事以外で磯部部長と顔を合わせる機会はありませんでした。
相変わらず、
会社では明るく話し掛けてくれますが
仕事が終わると磯部部長は、
浅川部長との飲み
熊谷社長との飲み
接待や
上部会議・・・
磯部部長は
私と大槻さんとの飲みにも参加することもなくなり
月末には奈良へ
帰省もしているようでした。
そんなまま、月日は経ちました。
私は
何もなかったかのように振る舞ってくれる磯部部長に、
安堵を感じていました。
正直・・・少し寂しい気持ちもあったけれど、
『これでいいんだ』
あの頃の私は
その気持ちの方が強かった・・・
しかしながら
実際は、磯部部長への思いが募る一方でした。
『一線を引かれている』
そういう感覚はありましたが
『これで終わりじゃない』
そういう直感もありました。
あの一夜から
3ヶ月ほど経ったある日
「毒。
焼き鳥食いに行こう」
磯部部長に誘われました。
この3ヶ月間のうちに、
私の中での磯部部長 の存在はとても大きいものになっていました。
真治さんはなかった安心感を、
磯部部長に感じていました。
私が背負う重い荷物を、
半分だけ預けれる人。
家族のこと
仕事のこと
大切な人を失うこと・・・私の悲しみを、分かち合える人。
磯部部長は、そんな存在になっていました。
この気持ちは恋愛感情なのか、
それとも
全てを話してしまった開放感なのか。
いずれにしても、
私の一方的な感情であることにも
気づいていました。
こんな私の気持ちを、
絶対に見せてはいけない。
相手は既婚者。
本当に分かち合えるはずなんて、ない。
私のこんな気持ちに気付かれ、
つけ込まれるのは絶対にイヤだ。
あの夜が最初で最後であることを、伝えなければ。
そう思いながら、
指定された焼鳥屋で磯部部長を待ちました。
「ごめん、ごめん!!
今そこでさ、
逆ナンされてさぁ…。
俺に『うちで一緒に飲みませんか?』って、めちゃしつこいねん💦
参った、参った…」
「ホステスの勧誘でしょ?」
「・・・まぁな(笑)」
あっと言う間に
緩んでゆく心。
でも
決意を貫き通さなければ。
ビールが運ばれてくると、
「俺の個人的な気持ちとして、聞いてな。」
磯部部長は切り出しました。
「離婚しようと思ってるねん」
私が予想もしていない言葉でした。
『私のせい?』
なんて、思い上がりも甚だしい言葉。
『上手くいってなかったんですか?』
なんて、立ち入り過ぎた質問。
『なんで?』
なんて、シラを切ってるみたい?
でも、あのたった一回の関係が
磯部部長に、こんな影響を及ぼすの?
言葉が見つからず
結局
「へぇ・・・」
「『へぇ』って・・・
そんだけかいな!(笑)」
珍しく、
磯部部長は言葉を慎重に選ぶようにして
ゆっくり話し始めました。
「あれから2回だけやけど、
奈良に帰って、嫁さんと離婚の話し合いをしてきた」
「『あれから』の『あれ』って・・・
あの夜の事ですか?」
「そうや・・・
毒が泊まった、あの夜や。
・・・
分かってる。
分かってるねん。
そんなん言われたら、
毒・・・めちゃ重く感じるやろ?
俺のしてる事は
『セックスしてんから、責任取ってよ』と言う
世間知らずの女の子みたいと自分でも分かってる。
でも違うねんで。
離婚は毒のせいではないし、
毒に何かを求めてる訳じゃない。
『何も求めてない』と言えば嘘になるか・・・
あ・・・でもそれは、心に閉まっておく言葉か。
そうじゃなくて、
俺は…
はぁぁ・・・」
磯部部長は、
大きく溜め息をついてから、言いました。
「毒のことが、
ずっと気になってた。
多分…個人的に話しをした時から
ずっと好きやったんやと思う。
俺は開けっぴろげな性格やから、
毒に恋愛感情を持っていると自覚した時点でもう・・・結婚生活に無理を感じた。
無理を感じたって言っても、
夫婦らしい結婚生活じゃなかったけど・・・
だから毒が・・・」
磯部部長の言葉を遮り、
私は聞きました。
「でも・・・あの日の事が、離婚のキッカケになったんでしょう?」
「うん…
でもそれは、俺の中の勝手な気持ちであって・・・
正直、過去に『一夜だけの…』っていう女は、何人か居たよ。
あ、言っとくけど
仕事仲間とこういう関係になったのは初めてやで。
でも、今までは俺の中で
『一回だけ』っていうのがルールやったし、
そんな関係やから、離婚とかは考えたことなんてなかった。
あ・・・
こんな風に言ったら、毒のせいみたいやな・・・
なんて言えばいいのか・・・
毒は…
毒は、どうなん?」
「何がですか?」
「『一回だけ』のつもり・・・やった?
それやったら・・・すごい迷惑やな・・・
俺が言ってることって…」
伝えたい気持ちは
たくさんあった。
磯部部長が、私の中でどんな存在か。
好きと思う気持ちと、ブレーキが必要な気持ち。
磯部部長に飛び込みたい気持ちと、
罪悪感・・・
でも私は磯部部長みたいに、
思った事を気持ちのままに喋り尽くすことが出来ない。
色々な気持ちを、
この一言に込めました。
「不倫はしたくない」
『俺と同じ気持ちってこと?』
『離婚したら、俺と付き合ってくれるってこと?』
聞きたそうな顔をしていましたが、
磯部部長は、それらの質問を飲み込んだようでした。
「分かった。待ってて」
その後は
他愛もない会社仲間の話で盛り上がりました。
いえ…
私も磯部部長も
盛り上がっている振りをしていました。
でも私には
あとひとつだけ、聞きたいことがありました。
乗客のまばらなバスの中で
その質問をしました。
「奥さんには、(離婚を切り出す理由を)なんて言ったんですか?」
「『すごく好きな人が出来てしまった』って言った」
「奥さんは、なんて?」
「嫁さんは、『相手はどこの女やねん?いつから私を裏切ってたんよ!』って。」
「それで?」
「『俺が一方的に好きなだけで、相手の気持ちは分からない。
でも・・・多分、同じ気持ちと思う』って嫁さんに言ったら、
『そういう関係やから、【同じ気持ち】なんて、相手の気持ちが分かるんやろ?
いつから不倫してるんよ!?
どこの女なんよ!?
広島の女か!?』って…
『あくまでも俺の一方的な気持ちやから、その女性には関係ない』って、嫁さんには言ってるけど・・・」
「奥さん、そんな言葉じゃ納得いかないよね」
「でも、『ヤリました。でも本当に、一回だけなんです』なんて言っても、
嫁さんが信用してくれる訳がない。
それに、
毒の気持ちも分からないまま、毒に迷惑かけるわけにはいかんかったから」
いま、私が磯部部長の気持ちを拒めば
磯部部長夫婦は、やり直せるのだろか?
その疑問ばかりが永遠と、
頭の中で回っていました。
「離婚は…考え直して下さい。
私には重すぎます」
バスを降りてマンションに向かう道中、
私は思い切って言いました。
「考え直さない。
例え俺が毒を好きじゃなくても、
例え毒が俺を好きじゃなくても、
嫁さんとは、いずれこうなったと思う。
面倒くさいから、今まで離婚を避けてきただけ。
結婚して5年、一緒に住んだのは半年やで?
しかも、その半年は嫁さん家族と同居・・・って言うか、
俺は居候状態。
流産がショックで、知らない土地を拒んだり、
安心できる親のそばに居たい気持ちは分かる。
でももう5年やで!!
転勤先に来ないか?
そろそろ親から離れろよ?
と言う度に
『私は辛い思いをした』と流産の事を言われるのは・・・もうイヤやねん!!」
磯部部長が
怒りの混じった悲しみの声をあげました。
「すみません…
私・・・出過ぎた事を言ってしまいました」
「いや…ごめん。
俺が悪かった。
怒鳴ってごめん。」
磯部部長を抱きしめてあげたい。
部屋に誘って欲しい。
そう思ったけれど、
「じゃ、お疲れ」と
磯部部長は自分の部屋へ消えていきました。
残念な気持ち半分
安堵の気持ち半分で、
私も自分の部屋の鍵を閉めました。
互いに複雑な思いはあるけれど、
事実上は『一度だけの関係』な私たち。
今ならまだ、
辛うじて許される範囲かもしれない。
でも、もっと一緒に居たい。
でも、今のうちに
終わりにした方がいい。
でも…
でも…
夜、ひとりで考え込んでしまう時間が憂鬱で、
仕事が終わると、私は毎晩のように同僚や友達を誘い
ショッピングや飲みに出掛けていました。
そんなある日、
高校時代の友人の『裕子』から電話がありました。
裕子は高校を卒業してから看護大学に入り、
総合病院の小児科で看護師をしながら一児のママをしている人。
産後の私を見舞い、
未熟児で産まれたさくらを
心配していてくれたのも彼女でした。
「久しぶり♪
毒、離婚したんやって!?
さくらちゃんは?
毒の嫁ぎ先に電話したら、
真治さんに離婚の話を聞いて…
めちゃビックリしたわ!
なんで黙ってたんよ!
実は、私も離婚してんけどね(笑)」
今は一人で広島で働いていることを伝えると、
「広島!?
一人!?
来週のGWに、
うちのチビを連れて、そっちに遊びに行ってもいい?
お互い、積もる話もあるし・・・ね。」
裕子は、
5歳になる寧々ちゃんを連れて、広島まで来てくれました。
私が裕子の出産祝いに駆け付けた時は、ガッツ石松みたいだった寧々ちゃんも
今ではオマセな女の子。
「お互い、歳食ったよなぁ(笑)」
会っていなかった2年の時間は、
顔を合わせた途端に埋まりました。
ショッピングをしてから原爆ドームへ寄り、
中村夫妻のしゃぶしゃぶ屋へ行くまでの間
私たち二人は喋りっぱなし。
寧々ちゃんの手前、
互いに聞きたいことはお預け状態でしたが・・・。
「そんな事例・・・今まで聞いた事もないわ・・・
B型肝炎が解明されて、ワクチンもあるこんな時代に・・・
B型肝炎の赤ちゃんなんて・・・」
私の家で寧々ちゃんを寝かせてから、
ようやく本題に入りました。
「B型肝炎は、エイズ並みに感染力の弱い病気やで。
でも治療法はないから、キャリアには病院が感染拡大を阻止する指導をしているはず。
真治さん親子の経過観察や、充分な説明を放置した、病院にも責任があると思うわ」
裕子は、お悔やみの言葉を述べたあと
医療関係者としての意見をくれました。
「裕子は?
今は寧々ちゃんと実家暮に居るの?」
「ううん。
寧々と二人で住んでるよ」
裕子は、
元旦那さんがほとんど無職状態であったこと、
借金を繰り返していたことを話してくれました。
「幸い、私には手に職があるからね。
離婚して初めて、
『看護師になって良かった』と思ったわ(笑)」
二人の話題は
次第に『恋愛』へと向かいました。
裕子は、
同じ職場のレントゲン技士と恋愛中。
寧々ちゃんも彼に懐いていて、二人の間では結婚の話が出ているけれど、
彼のご両親が、バツイチ子持ちの裕子に拒絶反応を起こしている…
そう話してくれました。
私も、恐る恐る
ありのままを話しました。
「う~ん・・・
毒・・・
騙されてない?
離婚話って、ほんまなんかなぁ?
私は基本的には不倫に反対。
でもさ、
結婚してても誰かを好きになってしまう場合もあるのは事実。
私もさ、
もし離婚前に彼(レントゲン技士)と知り合ってたら…
もしかしたら不倫になってたかも知れない。
でもさ、毒。
相手の言葉だけを信じてたらアカンよ。
大切なのは、口ではなく実際の行動。
私の同僚も、不倫相手に口で繋ぎ止められて、
ズタズタになってる子が居るし。
相手男性の口と行動が伴っていて、
毒の気持ちも本当に本気で、
一生罪を背負う腹づもりがあるなら・・・
私は毒の幸せを願いたい。」
「うん…ありがとう。
相手の様子を見ながら、
私もゆっくり考えてみる」
更に裕子は続けました。
「離婚が成立するまでは、
できるだけ節度を守りや。
話を聞く限りでは
相手男性も、
そこらへんは立場をわきまえているみたいやけど。
間違えても、毒から誘ったりするなよ(笑)」
裕子に全てを見透かされているような、
重い、重い言葉でした。
その後も、磯部部長は隔週の割合で
奈良に帰省しているようでした。
週に1~2回は
「私、大槻さん、磯部部長」のメンバーで飲みには行き、
帰りのバスやタクシーで二人きりになりましたが
あの事にまつわる会話は全くありませんでした。
マンションに着くと
「お疲れさん、お休み~」
と真っ直ぐ自分の部屋へ向かう磯部部長。
飲みの席では
「部長、最近よく帰省してますよね。
奥さんとラブラブなんですね(笑)」と
からかう大槻さんに
「まぁな」
と笑う磯部部長。
焼鳥屋での言葉は、
磯部部長な気まぐれだったのかも知れない…
私を誘おうと思えば、いつでも私を誘えるでしょ?
広島と大阪。
奥さんにもバレる心配はないでしょ?
なのに、誘ってくれない。
離婚話の経過も教えてくれない。
やはり、
大切なのは奥さんだと気づいたのかな。
だんだんと、
そんな気持ちになっていきました。
それならそれで
仕方ない。
いや…
その方がいいに決まってる。
どんどん惹かれていく反面、
私に辛うじて自制心があったのは
裕子の言葉と、
私に一線を引いている磯部部長のお陰でした。
溺れてはいけない。
勘違いしてはいけない。
自分を見失ってはいけない。
節度を守らなければいけない。
立場をわきまえないといけない。
毎日、一人一人に明るく話し掛け
みんなを笑顔にさせている磯部部長を見ながら、
私は何度も自分に言い聞かせていました。
何ごともなかったかのような月日が経ち、お盆も間近という頃、
慰安旅行がありました。
棟続きのコンドミニアム3軒を借りた、
3泊の沖縄旅行。
私を除く、オープニングメンバーで一部屋。
その他の、現地採用営業男性陣で一部屋。
私と内勤の女の子2人、新人の営業女性陣2人・・・という部屋割りでした。
ゴルフにマリンスポーツにショッピング・・・
仕事から離れ、
開放的な休日でした。
そんな
旅行も最終日の夜。
コンドミニアムのすぐ前の海辺で
社員全員参加のバーベキューをしていました。
バーベキューが最高に盛り上がっている頃、
私の携帯にメールが届きました。
【毒が泊まってる、コンドミニアムの前で待ってる】
磯部部長からでした。
「どうしたんですか?」
高鳴る気持ちに気付かれないように、
わざとそっけない態度で言う私。
「なかなか話せなくて、ごめん」
私のそんな態度を気にする様子もなく、
磯部部長は手短かに話し始めました。
奥さんは
【あなた(磯部部長)と浮気相手の女(私)から、
自分の提示する慰謝料を貰えるのなら離婚しても良い】と言っていること。
磯部部長が
【離婚に関しては、全て俺が悪い。
相手の女性(私)は何も関係がないから、俺がその分の慰謝料も払う】と言ったこと。
奥さんは
【慰謝料の総額の問題ではない。相手の女からも金取らないと、気が済まない】
磯部部長は
【俺が一方的に想っているだけの女性に、慰謝料を請求することはできない】
奥さんは
【『一方的に想ってるだけ』なんて、有り得ない。
あなた(磯部部長)がシラを切るなら、私にも考えがある・・・】
隔週ごとの話し合いはそんな内容が続き、
そして先々月、
奥さんは、
ご自身が雇った探偵事務所の領収書と、
ここ最近の磯部部長の通話記録を、
磯部部長に突き付けたそうです。
【絶対にその女を見付け出してやる】
「そんなわけで、
多分、俺は探偵に見張られてるし、
通話記録も取られてるから、毒に電話も出来なくて・・・。
不安にさせて、ごめん。」
磯部部長夫婦は、
修復に向かっているんじゃなかったんだ・・・
今も、
焼鳥屋で語ってくれた時と同じ気持ちでいてくれているんだ・・・
嬉しくて、涙が出そうでした。
それと同時に
『信じるのは、
相手の言葉ではなく行動』と言った
裕子の言葉が蘇ります。
考えもまとまらないまま、
私は自分の決意を話していました。
「奥様が納得いかないのは、当然じゃないかな。
私と磯部部長の関係が、
【プラトニック】
【たった一度だけ】【長い付き合い】
どれであったとしても、
奥様にとって私は、【夫をたぶらかしてる相手】であることには変わりない。
しかも、実際は一度関係を持ったわけやし。
磯部部長が後悔しないのなら、
私は奥様に対して責任を取る覚悟はあるよ」
磯部部長は、
私が初めて明かした率直な気持ちに一瞬驚きながらも
微笑みながら言いました。
「毒らしい考えかたやな(笑)」
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