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No.108 20/08/10 16:33
匿名さん0
あ+あ-


健太郎の体が健を追いかけそうになった時、17時を告げるメロディーが流れた。

田舎ではよくある町全体のスピーカーから流れるメロディー。

しおりはベンチから立ち上がり

「健~、帰る時間だよー」

さっきとは考えられないくらい機敏に動いた体。

ブランコに乗ってる健の腕をつかみ
美佳ちゃんママと他数人、グループになってみんなで公園の出口に向かった。


ママさん達は、健太郎の事は思いの他、気になっていないようだった。

みんなと少し離れて座っていたのがよかったのかもしれない。

(あ~、今から夕飯作らなきゃ。みんな何にするのー?.....)


(うちはねー....)

みんな話に夢中だ。


この輪の中にいても後方の健太郎が気になって仕方がなかった。


家まで追いかけられる?
家がばれたらどうしよう?

硬く握ったしおりの手に反応したのか、健は後ろを振り向き健太郎にバイバイと、手を振った。


「あのね、美佳ちゃんママ。お願いがあるんだけど」

「なになに?どーした?」

「優子さんちまで車で乗せてって欲しいんだけど」

「あー、いいよ。帰り道の途中だしお安い御用!さー、乗って乗って」


「ありがとう。助かります」


健太郎につけられないよう優子さんの家で時間稼ぎをしようと考えた。


この3年間、健が産まれてからも今も何かとお世話になっている。

この町で唯一信頼できるのは優子さんと旦那さんだけ。

おおまかな事情は話してあるが、相手があの澤乃井健太郎だとは言ってない。

その健太郎がここを調べてやって来たのだ。

この3年間で

やっとこの地で落ち着いてきた矢先の出来事。


優子さんに相談したかった。








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