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No.3 12/06/02 01:00
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あ+あ-

恋愛という場面に限って言うが、僕は自分の欠点を知らない。

しかし、経験から察するに、どうやら女性方には大いに不評な、様々な欠点があるらしい。

「付き合う前と違う」

これは、これまで付き合った女性が、別れ際に必ず言った言葉である。

3人中3人に言われたともなると、ぐうの音も出ない。

そりゃあ僕だって、好きな女性のハートを射止めんがために血のにじむ努力をする。

しかし、だ。

そんな努力の末に手に入れた幸せの前でくらい、素の僕をさらしたっていいのではないか。

そうして無口な性格に戻った僕に、彼女たちは「最近無口だね」「私のこと好き?」攻撃を休むまもなく浴びせかけた。

「好き?」だなんて、付き合っている時点で明確なのに、何を答える必要があろうか。

と思っているうちに、「他に好きな人ができたから」という衝撃的な裏切りによって、僕はフラれるのである。

なぜだ!と言いたい僕は、当分その欠点を克服できそうにない。

だが、唯一そんな僕を許してくれたのが、マリコさんだった。

それは、付き合ったばかりのドライブデートのときである。

過去と同じ道を辿るわけにはいかない、なんとか話題を繋ぐのだと、僕は必死で彼女との会話にいそしんだ。

しかし、2時間が経つ頃にはネタも尽き、万事休す。

なぜハードルの高いドライブデートを選んだのだ、僕は!

焦れば焦るほど、沈黙は続く。

かといって話題を見誤ると、「この間、ドライブで彼氏につまらない話を延々聞かされてさー」と裏で言われること明白だ。

これだから女子は!

と、そのときだった。

「~♪」

彼女はカーステレオの音楽に合わせ、僕に聞こえるか聞こえないかくらいの、鼻歌を歌いだした。

まるで、「黙っててもいいよ、私は楽しいから」と言われているような気がして、僕の緊張はするりとほどけていった。

それだけではない。

ひとしきり歌ってから、不意に思い出したように彼女が言った。

「そういえば、玄関で男の人が死んでた話、したっけ?」

「!!!?」

マリコさんは、僕より話題が豊富だった。

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