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小愛的故事 --黒百合女学院 恋の時間割-- (確定清書版)

No.9 19/11/11 07:44
青木あかね ( 30代 ♀ sEoWnb )
あ+あ-

≫8

夜が明ける。今日は月曜日の朝。

「あおい~美佐ちゃんも

 起きなさいったら

 今日はクリスマス会だよ~

 早く支度して幼稚部に行かないと

 ケーキなくなっちゃうよ?」



ママ代わりにあおいを揺り起こす、一回り上の姉の藍子。



 「ん、んーん

 やだぁ!寒いよ~まだ寝たい」



 「ふーん、幼稚部のクリスマス会、行かないんだ?

 サンタさんに明後日、プレゼント貰わないんだ?」



 「だっ!ダメぇ!

 それはイヤ。絶対にヤだ!」



 「でしょ~

 ほら、抱っこしてあげるから

 ベッドから出なさい」



 「んー眠いんだけどな。藍子お姉ちゃんおはよ

 ねえねえ、あのワンピ着せてっ!あれで行くっ!」



 「はいはい。じゃあパジャマとおパンツ自分で脱ぐの」

パジャマを脱がせパンツ穿かせ、ワンピ着せる藍子。



赤井家の広い広いダイニング、と言うよりは、昔ながらの大広間。と言っても二十畳近くあるが・・・。いちばん遅くに目覚めたのは、二番目の姉のみどりだ。

祖父の晋太郎。祖母の桐子、父の幸一郎。珍しく朝に在宅の母の桃子、兄の貴志は全寮制高校でいないが、長姉の藍子。祖父の早朝拳法教室に通う、初等部の従姉妹の紫蘭と青蘭の双子。

あおいの遠戚かつ同級生で、ママが不在がちの立花美佐。

そして末娘のあおい。

祖父の晋太郎と父の幸一郎の家業のひとつが武術家のため、ママ桃子がパティシエのため、朝は早い赤井家。

その月曜日の朝食メンバーの皆が揃う大広間に、次姉のみどりが眠い目を擦りながら顔を出す。使用人がまだ来ていない、朝早い時間のため、ママ桃子がみどりのお茶碗にご飯を盛り付けながら



「ねえ、みどり、あなた中学はもう昼までなんだから、今日はあなたがあおいと美佐ちゃんを迎えに行ってね」

「うん。わかってる。あおい、今日はわたしがお迎えだからね。美佐ちゃんもママがダメだったらわたしだからね」

「わ~い!今日はみどりお姉ちゃんがお迎えだぁ」

「だけどね、予定はいつ変わるか、わからないんだから、みどりと藍子、ちゃんと連絡取るのよ。あおいも、藍子お姉ちゃんがお迎えかもだからね」

「はーい!」

ハモるかのような、娘たちのお返事。

「じゃあママ、仕事行くわね。おばあちゃん後をお願いします。藍子、あおいが間に合うように幼稚部にね」

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