また貴方と逢えるのなら

どれだけオーマンデイル街が栄えていても、賑やかでも、毎日がお祭りみたいでも。貴方が居なければ、意味が無いじゃないですか。

貴方は悪くないの。誰も悪くないの。ただ、誰も悪く言えない状況で妙な喪失感に襲われた私が悪いの。
,,,だって、貴方は失くなった筈のマルーンウイルスで死んだんだもの。

もう一度だけ貴方にまた逢えるのなら、喜んで私は貴方に全てを捧げよう。


また貴方に逢えるのなら、私はやり直すことを誓う。

• 共感2

>> 1 ,,,。何も,,,できることなんか,,,。

！！！私の能力！！

えと、彼に会ったのが○△20年11月1日。
(良い日,,,かあ)
で、彼が死んだのが○△23年3月15日。
(さいご,,,。本当に最期だったんだなあ)

思い出すと涙が出てくる。本当に貴方は狡い人なのね。
今は4月28日だし。やり直せるかな。
いや、遣るんだ。

また彼と過ごすために。私がやるんだ！

私は能力解放の儀をした。これは、能力を使う時にやるもの。神々に感謝をし、使わせて「もらう」という考えの古代能力者が行っていたものだ。皆遣っている。
「天より舞い降りし神々よ、我に力を授けたまえ！」
手を大きく上に掲げ、共に神様の声が聞こえてくる。こういうのができるのは一部の人だけらしい。
『汝よ、我の力をどう使う？』
「救いたい人が居るの」
『そうか,,,』

ピカーンと光ったと思ったら段々身体が失くなっていく。
使わせてくれて有難う御座います、神様,,,。

• 共感0

>> 2 目が覚めると、そこは昔住んでいたボロクソアパートだった。大家さんも年で毎月賃料を貰ったことを忘れてしまうので少し困っていたのだった。

あれ、何これ。脳内に記憶が混ざり混んでくる。

『ニンチショウ』,,,？

何これ。『ニンチショウ』ってなあに？

• 共感0

>> 3 『申し訳ありません、わたくしのてちがいであなた様と日本と呼ばれる国の子と同じ身体になってしまったのです。
,,,せめてもの救いとしてあなた様にもう一つ能力を与えます。
では』

神様ぁぁっ！？？

しかも新しい能力が
「聖女」
でしょ？外れったらありゃしない。

本当に貴方に全てを捧げられるのかしら,,,。
聖女能力とは人やデビルの悪心を浄化させられる能力。なぜ外れかって？
それは段々自分の心に悪心がたまるから。相手の分だけ。
たまったら,,,？聞くかしら。
身体が段々黒ずんできて、自分が分からなくなって、自我を失って、闇に呑まれ独り孤独に死んでいくの。

でも貴方のためなら,,,。

• 共感0

>> 4 『ニンチショウって何よ？』
とりあえずもう一人のニホンジンとやらに話しかけてみる。
『年をとったりすると、記憶力が衰える、、いわば脳の障害とでも云いましょうか。あっ、私は楠美織(くすのきみおり)です！貴女は,,,？』

• 共感0

まあ、素性も知らない人に名乗るなんてニホンという処では当たり前なのかしら。
でもまあ、ライアー、貴方には何故かすぐ名前を教えてしまったわね。
悪い奴じゃないことが感覚で分かったのだろう。

『その前に一つ良いかしら。なぜ貴女はこの世に居るの？しかもこれは私の身体！他人が居るというだけで恐ろしいのよ』
少し嫌味な言い方になってしまったけれど。きっとあの人のが移ったのよね。
ゴメンなさい、美織さん。
『昨日寝る前に新しい世界で新しい暮らしをしたいって願ったことだけは覚えていますけど,,,』
まあ確かに新しい世界で新しすぎる暮らしなのだけど。

じゃあ、異世界民じゃない、美織さん。
大変。

私は早口で喋った。
『今までキツい喋り方をしてご免なさいね。私の名前はクリーム。美味しそうなのだけが取り柄。
ところでら貴女は人の身体に憑依する異世界民だから、今から凡聖堂にいって、神様にひっぺがしてもらうわ。
そして貴女は豪華な衣食住が約束される。
良いでしょ？邪魔しないでね？私には使命があるから,,,』
『使命,,,？』
あっ
『話は一通り分かりましたし、乗っ取る気も無いですけど、迷惑をかけた分だけ手伝わせてください』

,,,。
めっっっちゃいい子じゃんっ！


そんなに良い物じゃないよ？
私は目的を伝えた。

• 共感0

>> 6 『その方を死なせずに済ませたいってことですね！私の国では医療が発達しています。少しの間手伝わせてくださいね』

へえ。医療に優れているとは是非我が国にも欲しい人材だ。我が国は大体の症状だけで病名まではついていないから,,,

『有難う。』
『いいえ～』
なんか！此方の国と合わない(会話の感じが)！！
『あ、少しだけ身体を貸すから病名、症状、治療法をまとめたノートをつくって欲しいの』
何も知らない此方としては嬉しい限りだ。
私も少しくらい勉学に励もうかしら。

まだ、貴方に逢う日は遠いから、それまで調べていよう。なぜ、失くなった筈のマルーンウイルスが出てきたのか。
原因となるデビルはクリートという人が倒した筈なんだけど。。

考えられるのは生き返りの能力を持った人がデビルを生き返らせたか。
しまった,,,。もう少し現世に戻って情報を集めるべきだった。。。
今度はさせないから！

• 共感0

>> 7 「なんか死際の特徴みたいなの、ありませんでしたか？」
嗚呼、思い出すだけで。
『黒い丸いものが,,,』
『大変！ペスト菌です！患者には触らず燃やし、ネズミから逃げてください。あと、そのデビル？は多分生き返らされたのでしょうね』
ぺすと？

また分からない言葉が。でも、怖い病気なのだろうな。
『ありがとう、貴女はもう私につくしてくれなくていいから。自由に生きて』
『あ,,,。ら、ライアーさんとまた会えると良いですね』

ライアー,,,。

『そうね、ありがとう』
美織さんには見えていないけれど私は心の中で微笑んだ。

それから凡聖堂に行き、私と美織さんら別々の身体になった。
これで良かったんだ。
「どうか、御幸せに」
初めて見た美織さんは黒と云う珍しい髪色でかつ目も黒色だった。
綺麗だった。
「有難う,,,！美織さんもね」
そう云って私達は別れた。

帰りに大図書館に寄った。ここには魔法で作られた、作者に新しい情報が入るたび書き換えられる魔法書というものがある。
「魔法」っていう能力も便利なのだけどね。

「これ、貸してくれる？」
図書員の方に魔法書を差し出す。
「えっ、これで良いんですか？」
何故かこの世では魔法書はいらないもの判定にされている。皆新しい話題よりも古めかしい作り話が好きなのだ。

かつての私は作り話なぞ興味がなくて、一人で居るのが楽だった。
でも、君に出逢って何もかも逆転してしまった。

涙が出てくる。

,,,やっぱり貴女は狡いです

• 共感0

>> 8 へえ。デビルを生き返らせるのは「悪の使者」と呼ばれているのね。人間を生き返らせる人はまだ居ないらしいし、現状デビルが攻めてきたらこの国は終わり。
一体なぜ、あの時に復活させたんだろう。
悪の使者さんは何を望んだのだろう。

私の聖女能力はデビルをキュートと呼ばれる天使に浄化させることができる。
少しだけだから、デビルのお墓に行ってみるか。
デビルと悪の使者、人間は何を考えているの？何を望むの？
それすらもおしえてくれないだなんてあまりに卑怯で自分勝手だわ。

私はダンジョンを少し攻略し、レベルを40まであげた。これでちょっとは安心だ。
でも私の中に悪心がたまっていくわ。だんだんマイナス思考になる。
今私は7パーセントで100になったら闇に落ちる。私、さっきまで29パーセントだったのよ。
でも減らす方法を見つけたの。
今までの聖女さんたちは散々能力を利用されて何も信じられなかったのよね。
でも私は隠しているから「好き」を見つけられる。
そしたら減るのよ。

噂では「愛」を見つけると永遠に悪心がたまらなくなるとか。
私は別に興味はない。
悪心なんてあっても私は私だし、私は私が好きだから、私を曲げずに信じなきゃいけない。
第一みんなにも悪心たまってるし。聖女だけ悪者にするのは酷いわ。誰よ、悪心を溜まらしたのは。

まあいいわ。森の中はすごく広くて迷う。霧も出てきたし。
ん～？なんで視界がふらついて,,,

• 共感1

>> 9 あれ,,,此処は何処？真っ暗。これはいつの私なの,,,？

「別にミルクを飲んでも大きく直接的に身長に影響することはないんですよ」
分かってますよ。貴方はでかくて私はチビです。でもそんなふうに言わなくても良いじゃないですか。頑張って飲んでるんですから。

そういえばライアーにこう聞いたこともあったかしら？
「なんでそんなに大きいのかしら」

answer「ふふ。クリームみたいに広い世界を見なくてもいいって思わなかったからかしら」
やっぱり馬鹿にしてるわね。。

ドンチャン騒ぎでも楽しいって証明して見せてくれたね。

• 共感1

>> 10 口調もふざけているし、からかうし、でもなんか安心するんだよなあ。

「～～！」
え？何？何を言っているの？

「今度こそ最期まで君と居られたらな」

分かってるわよ。助けるから。だから、どうかわたしを嫌いにならないで。忘れないで。

ライアー。。。。。。。
あれ、あなたはそんなこと言ったかしら。「救いだして」なんて遠回しないいかただったけれど現実じゃ貴方は口が裂けても言わないでしょうね。
だって貴方はお人好しだもの。
,,,じゃあこれは私の願望？
言ってほしいと何処かで思っていたのかしら。

そうかもしれないわね。
ここは夢だわ。起きなきゃ,,,

時間が足りないわ,,,,,,,,,

• 共感1

>> 11 見ると天井が見えた。
誰かが看病でもしてくれていたのかしら。
「すみませーん、誰か居ませんかー？この度はどうもありがとう御座いましたー。」
シーン、、、
返事はない。紙はないかしら。感謝の意だけ伝えてさっさと立ち去りましょう。
「,,,俺はわけあってお前に姿を見せることが出来ない。事情を聞かず立ち去ってくれると有難い」

,,,。

まあいいわ、
「出口は何処かしら」
「ｱ,,,,,,」
微かなショック声が聞こえる。
「すまない、目をつむってくれないか、案内するから。」
ふふ、貴方がいる方向が出口で、一方通行なのね。

私は「事情を聞かない」から、目をちょっと開けて手で目を軽くおおった。
「良いわよ。」
扉の開く音がする。キィ、、、

えっ、、！彼は「悪の使い」なの！？
彼の全身には黒い紋様が刻まれていた。魔法書にも確かに書いてあった。間違いない。
彼は私を能力で浮かすとそのまま玄関にうつした。
あ、ちなみに浮遊能力は強い能力使いだけつかえる能力よ。
「な、名前だけ教えていただけるかしら！？」

,,,ｱ、初対面の人に名前を聞いてしまったァァｱ。
「クリストだ、クリスト」
へー、、まあ顔は男らしいというか、イケメンね。体はごつい,,,。。
「クリスト、話があるの」
「！。なんだ、悪の使者がどうちゃらか？」
「違うわ。私、三年先の未来まで分かるの」
へへ。
「なぜだ、未来読みの能力はまだないはず,,,。時間操作か！」
「へえ、随分勉学に関心がおありなようで。」
「それで？なんだ、」

• 共感0

>> 12 「あなたは今デビルを生き返らせようとしているかしら？」
「いや、特に」
「貴方はマルーンウイルスのデビルを生き返らせたわ」

なぜ貴方は生き返らせなきゃいけなかったの？判るわ、貴方は悪い人ではない。
「なぜだ。,,,まあいい、目的はなんだ」
「少しこちらにいらっしゃって」
手招きしてみせる。

少し、ね？未来を読ませてもらう。
未来読みの能力はまだない。でも錬金術能力はある。だから私の時間逆流能力と真逆の能力を発動させる能力を混ぜて作ったのだ(協力してもらった)。

――――――――――――――――――――――――――！？

この人は生き返らせていない！？
「,,,」
「錬金術能力か、狡い真似しやがって。で？何か分かったか？」
「あなたは生き返らせたりなどしていないわ、デビルはまだ最初から生きていた！」
「何！？クリート博士が討伐したはずじゃ,,,」

ええ、そこもそう。だけど、なぜあの時期になってデビルを放したのか。誰が抑えていたのか。

• 共感0

>> 13 「,,,」
「,,,」
沈黙の時間が流れる。

ライアー、貴方ならこんなとき、どうする？
「それは,,,愛する人のために手伝ってもらうでしょ。適当に理由つけて」







あ









あぁあぁぁあ「愛する」！？？
そんな,,,私が貴方をぁぃしてるの？あり得ないあり得ない！
「あり得ないなんて酷いなあ」









は？

• 共感0

>> 14 えこれまって自分の妄想ではなく自己想像ではなく意思疎通てきな非現実脳内会話(ファンタジーコミュニケーションズ)、つまりライアーと話せてたってこと,,,？
は,,,？
「そうだよ」

ねー、最近私の頭の中に住み着く人多くない？

「いやー嬉しかったなぁ僕のために時間逆流してくれたなんて！」
,,,。
あなたは誰。
「ライアー、だよ？」
本当は、誰なの？
「だからライアーだってば、何を言っているの？頭でも狂った？」

今すぐ私の頭から出ていって！！！！！！！

「なんで？」
なんでって貴方がライアーじゃないからよ。早くでてってよ。

「クリストっ！私をぶん殴って！思い切り！そして出てきた魔物をたぉして,,,」
精一杯叫ぶ。

クリストが私の異変に気付いたようだ。そう、その武器で,,,,,,,,,

• 共感0

>> 15 『貴方はなぜ私の中に入ったの？』
『君が寂しそうだったから。』
『貴方はいつから私の中に居たの？』
『君がクリストと喋り始めた頃だよ。』
『そうなの,,,。有り難う。
でも要らないわ、大丈夫よ。』
『なんで？』
『余計空しくなるもの。それに、やり直したからにはきちんとやるわ』
『そっか。頑張れ。僕は森に消えるよ。また会えるといいね』
『ええそうね。どうもありがとう,,,』

私達は最後にこのような話をした。
私のライアーへの気持ちに気づいてくれる人がいるのね。,,,そうよ、私は寂しいのよ。。


【この世界の説明講座】
人とデビル、それぞれの種族には一人一人「能力」があり人は幅広い無限の能力を持っていてデビルは「ウイルス」を生まれつき使える。

錬金術について説明しよう！錬金術も能力のひとつで錬金術能力者が作った錬金術の守りを持っていれば誰でも錬金術を事前に作ったもののみ発動できる。

能力使いにもレベルがあって1から19が普通、20から30が初心者、31から35が初級者、36から40が中級者、41から45が上級者、46から49は伝説能力使い、50はゴッドと言われている。第一、ゴッドは存在しないが。レベルがあがるごとに次のレベルに上がるのが難しくなる。ちなみにレベルは年に1かい機械で測定する。私はそもそもの能力が珍しかったのと前から鍛えていたので前世は19中級者だったが、、。27伝説能力使いだった！兼能力者だったのもあったのかなあ。

デビルと人間の仲が悪いのは昔デビルと人間が恋に落ち、遺言として「勝ったほうの加護につく」を残したからだ。二人は当時有名な王族同士でそれを信じ今もお互いバチバチなのだ。



他にも知りたいことはありますか？？

• 共感1