地球に・・・

レス67 HIT数 13181 あ+ あ-


2013/05/08 14:14(更新日時)

「お前もう、あの星から帰ってきてたの?
あーなんだっけか・・・・
地球? あ!地球だったな」


からかうようにポットが言う


『悪かったな、もう帰ってきちゃって💢
帰りたくてかえってきたわけじゃないんだ!
変な病気にかかって・・・・』

「んで、またいつ行くんだ?あんなしょうもない星に!物好きだよなお前も!地球っていえば
あの汚い生き物に汚染されてさぁ・・・あ!おい!待てよ!サイ!」


地球は確かに、綺麗とはいえ言えなかった
生き物も汚い所がたくさんあった


でも・・・なんだかひかれてしまう


だから今は
あまりあの星の悪口は
正直聞きたくなかった

No.1872525 (スレ作成日時)

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No.51

>> 50 怪我したらいつでも来いと言われたが
まさか今日中にまたくることになるとは・・・


保健室の薬品の匂いをかぎながら ずぶ濡れの服から体操服に着替える


眞樹たちに蹴られた所は痣になっていたため
湿布を貼ってもらった


よく見ると、先ほど蹴られた所以外にも
点々と痣が残る


日常的に、こんな仕打ちをうけていたのか?


「・・・・独り言だけど・・・


白衣の男が傷を手当しながら、ボソッと呟く


「眞樹君たちには
関わらない方がいい・・・」

ゆっくりと包帯をまいてくれる大きな手を見ながら、不思議に思う


窓の外からは、鳥たちの楽しげな鳴き声が聞こえる


空は朝からずっと絵の具で同じ色を塗り続けているのではないかと思われるほど、蒼く蒼く澄んでいる


光はいつまでも暖かく俺たちを照らす


なのに


「・・・こんなに満ち足りているのに
なぜ、人は
こんなにも怒りにみちているんだ?」

No.52

>> 51 「・・・みんな
いそがしいからだな・・・」

保健医がぽつりと応える

いそがしい・・・?


いそがしいと怒りがわくのか?


いそがしいほど
嬉しく、研究心がわくものではないのか?


人とは、全くもって
面白い

No.53

>> 52 保健医にもいろいろとたずねたかったが、
運悪く、始業ののチャイムがなった


「ありがとうございました!」


もう二度とくることがないようにと祈りながら
保健室を後にする


いろいろありすぎて
学問が滞りがちだ


はやく学習体制に入らなくてはと、足早に教室に向かう


教室では
静かに授業が行われているはずだ・・・・が・・・


何故だかざわざわと
騒がしい


とにかく
皆の邪魔にならぬよう
そっと後方扉をあけようとすると
自然に扉が開いた


はて?
この扉は自動だっただろうか・・・?


「やぁ!まっていたよ!
冬樹!」


扉の前に立っていたのは、またもや眞樹だった


「眞樹くんには近づかない方がいい・・・・」


保健医の言葉が頭に浮かぶ
何故近づかない方がいいのだろうか?


忠告の言葉より
興味の方が勝ってしまう

何故・・・


「冬樹!さぁ!
席について!」


眞樹の表情は
先程とはうってかわって明るく嬉しそうだ


何か良いことでもあったのだろうか


俺が教室に入ると同時に
先程ざわざわとしていた生徒たちが
急に静かになる


バタン


ガシャ!


振り返ると
眞樹のお付きの者たちが勢いよく扉を閉め鍵をかけた
(自動ドアではなかったらしい)

No.54

>> 53 「さぁ!席に!」


眞樹がなんども急かすように
いや
半分脅すように
ニコニコと席に誘導する

一体どうしたのだろう?

授業は?


皆の静まり返った様子は?


眞樹が促した席につくと彼は嬉しそうに
机上にノートを置いた


「これ!
皆の願いがこもっているんだ!
さぁ!みてくれよ」


馴れ馴れしく肩を抱いて
眞樹がノートを開く


「同意書・・・?」


「そう!同意書だ!
君がこのクラスに必要ないと考える者たちに
同意を集った!
こんなに集まったんだ!ほら!
浅井君だろ!谷川くん
それに
南さんまで!」

No.55

>> 54 そのノートには
眞樹が言ったようにたくさんの名前が記載されていた


ノートの表紙には

「クラスに必要のない
人間を
クラスの為に排除しよう」


と書かれており


同意するものは記名をしてください


と、丁寧に但し書きがしてある


「わかったろう
冬樹君

君はこのクラスに
必要のない人間なんだ!
つまり
オマエガジャマ
なんだよ」


気に入ったのだろうか?
笑みを漏らしながら何度もオマエハジャマダと繰り返す眞樹はなんだか不気味だ

No.56

>> 55 何故、こんなに
嬉しそうな不安そうな顔をしているのだろうか


「ありがとう。眞樹」


俺はノートを持っている彼の手に触れた


「俺が現時点で
このクラスに必要のないことはよくわかった

しかし
このクラスが
世界がすべてではないだろう

残念ながら俺のことを必要としている人はこのクラスにはいないらしい


しかし
これから俺は
絶対に俺は!
皆から必要だといわれる人物になってみせる!!!!!!!」


自然と
握りしめた眞樹の手に力がこもる

No.57

>> 56 ノートを見ると
眞樹の言った通り
たくさんの名前が記されている


あぁ
なんと素晴らしいことだろう
眞樹は俺に忠告するためにこんなノートまで
用意してくれた


俺はきっと、この記録をもとに、さらに素晴らしい人物へと展開していくだろう


「素晴らしい研究をありがとう眞樹

俺はきっと伸びる
素晴らしい成果をあげてみせる

だから
それまで待っていてくれないか!
眞樹」


ぷっ


とどこからか
笑い声が聞こえた


それは、クスクスという楽しげな声に変わり


クラス中を少し明るい雰囲気へと促す

No.58

>> 57 「何か、おかしなことを言っただろうか?
俺は全くもってまじめに話しているのだが・・・」


クスクス
クスクス


笑い声は絶えず広がり
それでも
クラスの中が和やかな空気に変わったのなら
まぁ悪いことではなかろうかと・・・・


「る せぇんだよ・・・」


思っていたのだが


眞樹が小さくぽつりと呟くと・・・


「お前ら・・・・黙れ」


緊迫した空気が流れ
また
しん
とした空間がもどってきた


まぁ授業中だし
確かに笑い声は不謹慎極まりない


「ありがとう、眞樹。
それでは、俺も学問に勤しむことにしよう」


肩に組まれていた腕からするりと抜け出し
机の中から筆箱を取りだす


そういえば
今は何の授業をしているのだろうか
先生はいないが・・・


「眞樹、
今は何の授業なんだ?」

「・・・るせぇ」


「え?」


「てめぇなんか
このクラスで学ぶ権利はねぇ
いや存在すら必要ねぇんだ・・・・
出ていけ・・・」

No.59

>> 58 肩から下ろされた眞樹の腕がかすかに震えている

「大丈夫か?眞樹
震えている
どこか具合でも悪いのか?」


「っる・・・・せえっ!!!!」


ガシャーン


机に出した筆箱が突然姿を消し床にバラバラと散らばる


「てめぇ!うるせぇんだよ!!!!!」


筆箱を拾おうとすると
眞樹の手が机の端を掴んだ


ヤバい!
机をひっくり返す体制だ

朝方父親と言われる人がとった行動と同じ
きっとこれは怒りによる衝動だ


俺は机にうつ伏せるように被さった


「!!・・・・っ!コイツ」


眞樹がガタガタと机を揺らし それを見たお着きのものたちが妾等と周りに集まり、彼の手伝いをしようと集まる


だめだ
人は学ぶものだ
これでは先ほどの二の舞だ
どうにかしなくては!

No.60

>> 59 「眞樹っ!まて!
話し合いをしよう」


机を抑えながら必死で訴える


「このまま机を倒してしまえば
きっと先ほどと同じように先生がはしってくるだろう
勿論、俺が悪いように仕向けられるため、君に害はなかろう
しかし!
利もなかろう!

君はもう今朝から、三回も俺と争っている
先生方も面倒だとおもわれるに違いない!」


「で?」


机は揺れているのに冷静な眞樹の声がする
ということは机を揺らしているのはお付きのものたちか・・・・
ふと顔を上げると
思った通り眞樹は正面に立っており、見上げた俺の髪を掴み、にやりと笑った


「で、最後に言いたいことはなんだ?」


数名のものが力を込める
このままでは机がひっくり返る・・・
俺はなんと非力なことか

「俺は・・・・
俺は・・・・
君の言った通り
今はこの教室から姿を消そう
静かに去れば
君にも
少しは利があるだろう」

No.61

>> 60 「わかった・・・」


そう言うと眞樹は
掴んでいた髪を離した後、周りに目配せをし、つかつかと自分の席に戻る

理解し合えたのか・・・


そう思った矢先
お付きの者たちが、数名で俺の体や頭を机に押さえ込んだ


「なっ!離っ!」
「おっと!騒ぐと先生方が来て、害しかないんだろ!静かにしろよ」


眞樹の声がして
周りがクスクスと笑う


頭を抑えられているため状況がよくわからない


暫くの沈黙の後、足音が近づいてきて近くで止まり、ビーッと何かを破く音が聞こえた


「うるさくしなきゃいいんだよな
素敵なアイデアをありがとう冬樹くん。」


無理やり上げさせられた顔の前には
茶色のガムテープが見えた


「まさ・き・・ムグッ!!!」


ガムテープで俺の口を塞いだ彼は嬉しそうに言う


「さぁ
みんな
邪魔者を
静かに
排除しようじゃないか
ねぇ🎶」

  • << 64 ポタポタポタ・・・・ シャワーの湯があたる 普段ならきっと心地よく暖かいものなのだろうが 今のこの体には 拷問でしかない 結局ガムテープで口を巻かれた後 俺は俗に言う 袋叩き にあった 殴られ、蹴られアザだらけになった体に シャワーの湯がヒリヒリとしみる ひどいな・・・・ 聞こえるわけもないが 冬樹に話しかける お前は毎日こんな痛みに耐えていたんだな・・・ 以前宿っていた病気の体で感じた痛みとはちがう これはきっと 心の痛み

No.62

~サイヘ~

サイよ、よく聞け。

この惑星では考える力は、一部の人間にしか与えられていないのだよ。
その一部の人間は残り大部分の人間を導かなければならない。
本人の意志に関係無く、そう生きてゆく宿命にある。
もし、この宿命の者が減少、衰退、消滅しようものならば、人間たちは醜く争い始め…
やがては滅んでゆくだろう。

既に滅びの歩みは始まっている…


だが、サイよ。
地球上にはまだ、宿命の者がいるはずだ。ただ、本人にはその自覚が無く、力を眠らせているだけなのだ。

そやつらの考える力を呼び覚ますのだ!


お主ならば出来るよ。



- 遥か彼方の意志より -

No.63

>> 62 貴重なレスをありがとう

謎なのだが
何故考える力を無くして生きていけるのだろうか

人間の歴史をみれば
主従関係は昔からあり
確かに
強いものに弱いものが従う

それはまさに
今冬樹が体験しているところだろう


では、周りのものは
何故考えようとしないのだろうか


過ちを繰り返している指導者は
その力を持つものが現れない限り
ずっと自己満足のための過ちを繰り返し続ける



それが眞樹であるなら
彼が一番不幸だな・・・


貴重な意見をありがとう

私は考えるものとして
この先進んでいこうと思うが
もし考えることをあきらめ始めていたら
また改めて
叱咤激励していただけると助かる


サイ

No.64

>> 61 「わかった・・・」 そう言うと眞樹は 掴んでいた髪を離した後、周りに目配せをし、つかつかと自分の席に戻る 理解し合えたのか… ポタポタポタ・・・・


シャワーの湯があたる

普段ならきっと心地よく暖かいものなのだろうが
今のこの体には
拷問でしかない


結局ガムテープで口を巻かれた後
俺は俗に言う
袋叩き
にあった


殴られ、蹴られアザだらけになった体に
シャワーの湯がヒリヒリとしみる


ひどいな・・・・


聞こえるわけもないが
冬樹に話しかける


お前は毎日こんな痛みに耐えていたんだな・・・


以前宿っていた病気の体で感じた痛みとはちがう

これはきっと


心の痛み

No.65

>> 64 朝起きたら体が動かなかった


重い・・・・


どう表したらいいのだろう


体に百トン以上もの重りが乗っている感覚


動かそうにも、指先ひとつ動かない


「動け・・・冬樹・・・・
行かなくては・・・
あの場所に・・・
まだ
まだ
やれるではないか
まだ
始まったばかりだ
俺たちの生活は・・・
立て・・・
立てよ・・・
立てよ!!!!!!
立ち上がれ!!!!」


どんなに呼びかけても
一ミリたりとも動かないこの体を
どうすることもできず
俺はただ
天井を見つめていた

No.66

>> 65 暫くすると、誰かが
トントンと階段を上がってくる音がする


「冬樹さん・・・朝ですよ。お父様がお待ちです。」

ああ・・・母親か・・・


返事をしようにも
声がでない


「冬樹さん・・・準備はすみましたか?
お父様がお待ちです」


分かっている

でも、体が動かない
声もでない


頭が混乱している

(ウルサイ・・・・)

誰かの声が頭の中を満たし始める

(ウルサイ・・・・ダマレ)


なんだろう
この感情は
熱くて重くて暗い


(ウルサイ・・・・ダマレ・・・ダマレ
ダマレダマレダマレダマレダマレ)


「冬樹さん
返事をなさい!」


(ウルサイ・・・ダマレ・・・
シネ・・・)


「冬樹さん!!!」


(シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ!!!!!!)

No.67

>> 66 がチャリ

ドアの開く音がして
母親が入ってきた


「冬樹さん、
まぁ!何の準備もしないで!
早く布団から出て!
準備をなさい!」


母親の声を阻むように
頭の中の声がぐわんぐわんと頭を満たす


シネシネシネシネシネシネ!シネシネシネシネシネシネシネシネシネ

「お父様がお待ちよ!
早く布団から出なさい」

シネシネシネシネシネシネ!シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ!シネシネシネシネシネシネシネシネシネ




「早くっ!
早くなさい!
何してるの!お父様がっ」

シネシネシネシネシネシネ!シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ!シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ!シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ!シネシネシネシネシネシネシネシネシネ



頭の中はどす黒い雲に覆われ、呪いのような言葉しか聞こえない
体は全く動かず、ただただ殺意だけが体中を支配する

痛い


なんだこの沸き立つ物は

なんだこの感情は


こんなにも重くて苦しい

「冬樹さん!
いい加減にして下さいっ!
冬樹さん」



重い・・・・


深い闇の中で足掻いていると
母親との
争いの合間に
誰かが階段を登ってくる音が微かに聞こえてきた

ミシリ・・

ミシリ・・・ミシリ・・・


「・・・・・ひっ」


母親が小さく悲鳴のようなものをあけ
さらに激しく俺を揺さぶり始めた


「早くっ!
早くなさい!
お父様がお二階まで
あがっていらっしゃるわ!あぁ・・・!!!!!
早くっ!冬樹!!!!!」


布団の上からでも母親の手がふるえているのがわかる・・・

「冬樹っ!」


ミシリ・・・
ミシリ・・・ミシリミシリ・・・


階段を登ってくる音がこんなに不快に思えたことは未だかつてなかった


まるで
ホラー映画の不快音

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