Dear my friend..
£プロローグ
私は信じて良いのだろうか
人を信じるのが怖い
目の前で笑っているあなたのその笑顔は本物?
友達・裏切り・一方的な攻撃
だから私は刃を向ける
裏切られる前に
ごめんね…
━━━━━━━━━━━
『失ったもの』の続きです。今回はいじめたくなくてもいじめてしまうという子が主人公です。前回レスして下さった皆さんはもちろん、初めての人も大歓迎です☆
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『ナツコ』
「‥イジメやる人達ってさ~つるんでる仲間同士の中でも順番でイジメやってるよね。」
クラスの女の子達がヒソヒソ話していた。クラスの中には目立つグループがあり、その子達は、イジメが大好きだった。リーダー格はナツコ。彼女が気にくわなければ同じ仲間内でもターゲットにされた。
〔間違ってない〕
『もうウザイからあっち行ってよ!!』私はカナエちゃんに言った。『……ごめん』カナエちゃんは悲しそうに言った。目には涙をたくさん溜めて…。これでいいんだ。私は間違ってない。と自分に言い聞かせていた。
『放課後』
授業が終わり、私達はグループでカラオケに行く事になっていた。「カナエちゃん、勿論参加出来るよね?」ナツコが言った。カナエちゃんは一瞬ためらったが、すぐに笑顔で答えた「うん!勿論行くよ」‥私は心に不安をおぼえた‥。さっきまで無視していたカナエちゃんを誘うなんて。ナツコはカナエちゃんに気付かれない様に、みんなの前で意地悪な笑顔を見せた。「やっぱり‥」私は悟った。カナエちゃんを誘ったのもゲームなんだ‥
『GAME』
ついに放課後になってしまった。私は一体何が起こるのか怖かった。
私達はカナエちゃん意外ナツコの周りに集まっていた
「みんな行こ!」
ナツコの声で私もカバンを持つ。
「今日行くカラオケ屋安いんだよ~」
「そうなの?!」
ナツコはカナエちゃんに声をかけない。カナエちゃんは、ずっと席に座ったまま下を向いていたが、出ていく私達の一番後ろに付いてきた。 学校の門を出た瞬間ナツコが振り向いた
「は!?なんであんたいんの」
カナエちゃんは立ち尽くしてしまった。なのに私は追い打ちをかける
「呼んでないんだけど~。誰が来ていいなんて言った~??」
ゴメン…
更にナツコが続ける「まさか誘ったの本気だと思った訳??まぁいいけど~」
唇を噛みしめ今にも泣きそうだ。
「…私帰る」
「帰っていいと思ってんの?」
ナツコがカナエちゃんの頭をこずいた。
ついにゲームが始まってしまった。
『ゲーム』
カナエちゃんは脅えていた。何をされるのか分からない恐怖‥友達からイジメられてる悲しい現実。
カラオケの個室。部屋に入るなり、ナツコが口を開いた。「カナエちゃん、私今日お財布持ってないの。悪いけど貸してくれない?」カナエちゃんは嫌な顔を見せた。「嫌なの?」強い口調でナツコは言った。カナエちゃんは大袈裟に首を振り慌てて財布を出した。ナツコがそれを取り上げ中身を取ると、空の財布をカナエちゃんに投げつけた。「あんたもう帰っていいよ!邪魔だし」ナツコは意地悪くわらった。カナエちゃんは唇を噛み締め、涙を堪えて部屋から走り去った。「今日は私のオゴリよ!」ナツコはカナエちゃんから取り上げたお金をヒラヒラさせて言った。
『朝』
朝は苦手だ。マリはまだベッドの中だ。ママが起こす声が何度か聞こえた。頭までスッポリ布団の中に潜り込んでみる‥受け入れたくないけど、やっぱり朝だ。マリは未練を断ち切る様に勢い良く飛び起きた。学校に行く前に気合いを入れなきゃ。みんなの中に溶け込み隙を見せない様に‥ウマクヤルンダ。マリは自分に言い聞かせた。無理をしているのは自分でも知っていた。
教室に入るとみんな登校していた。「おはよう!」笑顔で輪の中に入っていった。
カナエは1限目が始まっても姿を表さなかった。・・・「休みか‥」マリは心の中でつぶやいた。
〔仕打ち〕
昼休みにナツコとナオミが私を呼びにきた。ナツコが『カナエちゃんの机だいぶ汚れてるから捨てちゃおうよ!!』ナオミも『いいねいいね~』と乗っていた。私は少し怖かったがナツコ達とうまくやらなければと思い、うんうんと言いながら笑っていた。ナツコ達とカナエちゃんの机を捨てに行き、カナエちゃんの席には椅子だけが残っていた。ナツコとナオミは『あいつ明日来るかな~?見たら泣くかもね♪楽しみ~!!』と笑っていた。私は明日カナエちゃんが見たら泣くかなと思ったけど、これでいいんだと自分に言い聞かせていた。
>> 13
[八つ当たり]
翌日 私は生理になり苛立っていた。
学校へ行くと、ナツコとナオミそしてユリコの笑い声が勘に障ったが調子を合わせて笑った。ーそこへカナエちゃんがやって来た。椅子しかない状況でスグに私達の仕業と気付き、日頃は黙って耐えてるカナエちゃんも流石に我慢の限界に達した様だ。それでも怒りを押さえこんだ声で「机返してくれる?」と言ってきた。私に、冷ややかな…非難の目を向けつつ。私は苛立ちが膨れあがった(何よ!恩着せがましい)という気持ちになった。
ナツコやナオミよりも腹黒いユリコが口を出す前に「あぁ!?
何でもかんでも私達のせいにすんな!」とトゲトゲしい口調で突き放した。私は、これが八つ当たりとは思ってなかった。カナエちゃんが悪い。だから言ってやったんだ。
>> 15
[閉ざされた心]
カナエちゃんは、何を言ってもムダと感じとった様だ。無言で外に出ていった。「気に食わきゃ無視なんだ~」ナオミが
笑いながら言っていた。それから又数分が過ぎた頃、カナエちゃんは机を抱え階段を登り教室に戻ってきた。雑巾で机の上や中 脚を拭いた後に、それを捨てた。洗って干しても私達が又何かする…そう考えたのだろう。ゴミの中にある雑巾を拾ってまで、嫌がらせをする気はなかった。それよりカナエちゃんが涙も出さす、そういう行動に出た姿に驚いたのだ。ーー授業が始まりノートに書いてた時 私は消しゴムを落とした。カナエちゃんの足下に転がった。「ねぇ とってくれない?」私は指を指した
『絶望』
カナエちゃんは、友達への絶望感から悲しみや恐怖といった感情を消した。私達が罵倒しようが、嫌がらせをしようが、表情すら変えなかった。心を閉ざしてしまった‥
ナツコはつまらない様だった。カナエへのイジメはだんだん少なくなっていた。私は内心ホッとしていたが、ナツコはカナエの態度が気にいらない様で、イライラを募らせてるみたいだった。
>> 18
「暴力」
ナツコはついに次の行動にでた。放課後、私ももちろん呼び出された
「あいつ最近無視すればいいと思ってるよね。調子乗りすぎ!!だからさ…」
私は恐ろしい計画を聞かされた。
私達はナツコの命令で教室前で、カナエちゃんを待ち伏せしていた。怖かった。本当に実行するの??ナツコはマヂだ。
カナエちゃん来ないで!
私は心の中で祈っていた
でもカナエちゃんはすぐに来てしまった「ちょっとこっち来て」
私はカナエちゃんを引っ張った
「やめて」
冷たく手を払われて私は頭にきてしまい力ずくで、ナツコに言われた通り近くの女子トイレにカナエちゃんを引っ張り込んだ
ナツコが待ち受けていた
「カナエ。あんた気にくわないのよ!何つんと澄ましてるのよ!!」
私がカナエちゃんを押さえ付け、ナツコは手に持っていたカミソリでカナエちゃんの眉をそりはじめた
「やめてよ!!」
あんたが悪いのよ。私を拒絶したから
『傷』
カナエちゃんは必死に抵抗した。押さえ付ける私の腕は、カナエちゃんの力に負けそうだ。ふとカナエちゃんの制服の長袖に血の様な物がにじんでるのを見つけた。私は思わず袖をめくった‥腕や手首に傷がついてる。明らかに自分でつけた傷だった。カナエちゃんは抵抗するのを止めしゃがみこんだ。傷ついた腕を隠す様に‥
ナツコはその傷を見て驚いた様だったが、すぐに意地悪な笑いを浮かべた。「どうせ傷がついてるんだから、ひとつくらい増えても変わらないわよね」ナツコは剃刀を振り上げた!私は、とっさにカナエちゃんの前に出た‥
騒然となった。ナツコの振り上げた剃刀は私の顔を切りつけた。血が辺りに飛び散った
- << 23 『痛み』 私はとっさに頬を押さえた 指の間から血が流れ落ちる 「マリ!!!」 「マリちゃん!!」 カナエちゃんがハンカチを出し、手の上から血を拭いてくれるが、ナツコはカミソリを持ったまま 「マリ…あ、あんた何してんのよ?」 私は痛さとナツコの酷さに言葉が出ない「マリちゃん…」 カナエちゃんは泣きはじめていた。 「あんたが出て来なきゃ…」 ナツコは混乱していた。本当はカナエちゃんをただ脅す為で、けがを負わす気なんて無かったんだ 「あんたが悪いのよ!!」 真っ青な顔をしてナツコは足早に逃げて行った 「マリちゃん、ごめん」 何で?何で謝るの??私はカナエちゃんにこんなに酷い事してきたのに
>> 21
ユリコの証言は、皆を納得させ私は暫く学校を休んで良い事になった。ナツコやナオミ ユリコはよくお見舞いに来てくれたり、電話やメールもくれた。傷も出血の割には浅くて、私は数日後 登校した。ドアを開けるとクラスの子が心配の声をかけてくれた。ユリコ達が上手く言ってくれてた様だ。私はクラスの子にお礼を述べて、ナツコ達にも御礼を言った。変わらずいつもの様に接してくれるグループのメンバーに安心感を覚えた。
だけどカナエちゃんからは何の言葉もない。
- << 24 日毎に、私はカナエちゃんへ怒りを募らせていた。 『私は庇ってあげたのに!ナツコでさえ、謝ってくれたのに!何で一言もないの!?』と思っていた。 またグループの子達も、カナエちゃんを犯人に仕立てあげる事も出来たのに それをせずカナエちゃんに被害が被らない様、ユリコが上手く取りなしクラスの子にも上手くしていたのにカナエちゃんは 何にも言わない事に不満を募らされていた。 だからカナエちゃんへの苛めは又開始された。 言葉は暴力以上の衝撃を与える。私は、カナエちゃんの一挙一動に冷ややかな言葉を投げつけた。これは効いた様だ。 ーナツコ達の様にレベル低い人にはなりたくないーこう思っていたグループに入り立ての頃の私。いつの間にか、そのレベル低い部類に入ってるなんて全く気付いてなかった
>> 20
『傷』
カナエちゃんは必死に抵抗した。押さえ付ける私の腕は、カナエちゃんの力に負けそうだ。ふとカナエちゃんの制服の長袖に血の様な物がにじんで…
『痛み』
私はとっさに頬を押さえた
指の間から血が流れ落ちる
「マリ!!!」
「マリちゃん!!」
カナエちゃんがハンカチを出し、手の上から血を拭いてくれるが、ナツコはカミソリを持ったまま
「マリ…あ、あんた何してんのよ?」
私は痛さとナツコの酷さに言葉が出ない「マリちゃん…」
カナエちゃんは泣きはじめていた。
「あんたが出て来なきゃ…」
ナツコは混乱していた。本当はカナエちゃんをただ脅す為で、けがを負わす気なんて無かったんだ
「あんたが悪いのよ!!」
真っ青な顔をしてナツコは足早に逃げて行った
「マリちゃん、ごめん」
何で?何で謝るの??私はカナエちゃんにこんなに酷い事してきたのに
>> 22
ユリコの証言は、皆を納得させ私は暫く学校を休んで良い事になった。ナツコやナオミ ユリコはよくお見舞いに来てくれたり、電話やメールもくれた。傷…
日毎に、私はカナエちゃんへ怒りを募らせていた。
『私は庇ってあげたのに!ナツコでさえ、謝ってくれたのに!何で一言もないの!?』と思っていた。
またグループの子達も、カナエちゃんを犯人に仕立てあげる事も出来たのに それをせずカナエちゃんに被害が被らない様、ユリコが上手く取りなしクラスの子にも上手くしていたのにカナエちゃんは 何にも言わない事に不満を募らされていた。
だからカナエちゃんへの苛めは又開始された。
言葉は暴力以上の衝撃を与える。私は、カナエちゃんの一挙一動に冷ややかな言葉を投げつけた。これは効いた様だ。
ーナツコ達の様にレベル低い人にはなりたくないーこう思っていたグループに入り立ての頃の私。いつの間にか、そのレベル低い部類に入ってるなんて全く気付いてなかった
>> 25
[席替え]
私が休んでる間に、仲良くなった子の様だ。カナエちゃんと同じで大人しめの子。名前の通りの女の子で「シズカ」ちゃん。カナエちゃんは、シズカちゃんと本当に仲が良かった。私達がシズカちゃんだけを仲間に入れ様としても来なかったし、カナエちゃんに
許してあげる と言ってもカナエちゃんも来なかった。
ー席替えー
なんと、カナエちゃんの両サイドにナツコとナオミ
カナエちゃんの後ろはユリコ。私はユリコの後ろの席で隣はシズカちゃんだった。仲良し同士 席が近くなった私達は喜んでいたが、カナエちゃんとシズカちゃんは不安そうだった。明らかに嫌そうにしていたカナエちゃんに、横からナツコが睨みつけ こう言った‥
[責任転嫁]
それを見て知ったのは私だけだった。
そのグループの中の一人と目が合ったが『何を言っても無駄ね』と語っている様に見えた。私は(何なの!?カナエちゃんを苛めてるのは私だけじゃない。他の人もしてるのに!それを見てみぬふりしてるのも問題あるんじゃない?‥そもそもアンタ達には関係ない事でしょ!何でそんな目で私達が見られなきゃなんないのよ)と思った。【自分だけが悪いんじゃない】その気持ちしかなくて、直そうとはしなかった。陰でグチグチ言うなら、ハッキリ言えば良いのよ。それを美徳だと思う様になっていた。率直な言葉も時には人を傷つける。言葉の使い分けを知らない無知な奴と、思われてるなんて
予想もしてなかったんだ。優しいカナエちゃんとシズカちゃんは そんな風に見てるなんて思いもしてなかった。だから カナエちゃんとシズカちゃんが戻ってきた時に、あんな事が言えたんだ。
ハッキリと‥それは‥
『悪魔』
多分私は十分染まっている。どっぷり浸かって心の奥まで汚くて醜い最悪なヤツになってるだろう周りもそれを分かってる
「あんた達って、いつから仲良しになったの?寂しいなら、素直に言えばまた遊んであげるのにさ」私は戻って来たカナエちゃんに言った。しずかちゃんは不安そうにしている。「友達出来てよかったね!」今度はしずかちゃんに言った。しずかちゃんは足が悪く、いつもからかわれていたし、いつも独りで行動していた。私は嫌味たっぷりで薄汚い笑いを浮かべていた。
悪魔になった。私自身 もう戻れない‥自ら傷つける側に居場所を見つけていた。
『万引き』
ユリコには彼氏が居た。その彼氏の誕生日プレゼントを選ぶのに、付き合ってデパートに来ていた。勿論カナエとシズカも一緒だ。
プレゼントを買い、店を出ようとした時、店員に呼び止められた。「何か忘れてますよね?」店員はカナエの腕を掴んでいた。「えっ?何の事?」カナエはパニックになっていた。私達も信じられないと言う顔をした。「何かの間違いです!」シズカはカナエをかばったが、店員は事務所までカナエとシズカを連れて行った。
「まさか万引きするなんて‥」私は心の中でつぶやいた。
カナエ達の姿を見送りながら、ナツコが楽しそうに笑った。「私が店員に知らせたの。」「友達が万引きした。ってね」‥唖然とした。ナツコは嘘の情報を店員に知らせ、カナエを万引き犯に仕立て上げたのだ。
『孤立』
カナエちゃんは完全に孤立した。シズカちゃんもショックを受けた様で、カナエちゃんとはギクシャクしていた。ナツコ達は満足していたが、私はモヤモヤした物が消えなかった‥。カナエちゃんがターゲットにされる前は仲良しだったし、カナエちゃんは優しい子だった。それに自傷の事も気になっていた。
ナツコ達は夏休みの予定を話ながらワイワイしていた。みんなで海に行こう。とか今年の花火大会は盛大だ。とか‥。私は話を半分も聞いていたかった。
もうすぐ夏休み。カナエちゃんは孤立したまま夏休みを迎えるのだろうか‥私は罪の意識に負けそうだった。
>> 41
「ユリコ!あいつ腹黒いよ。最初は全然、気付かなかったの。それ所かグループの中でマトモって思ってた位なの。でも旅行で三日一緒にいて 腹の黒い奴って知ったの。特に何かされた訳じゃないけど、でも根性の悪さは並大抵じゃないって肌で感じたの」
カナエちゃんが納得した様に頷く。この後はユリコと私を筆頭にナツコやナオミの悪口を言いまくっていた。
しばらくしてユリコが突然二人の前にでた。二人は驚いた。ユリコは、何食わぬ顔でニッコリ笑みを向けて「課題してるの?私も入れてくれる?…カナエもシズカも仲直りしたんだね」と とても優しく穏やかな口調だった。
………それが、とても怖かった………。まだ怒鳴られたりした方がマシな位だろう。
私の方を見てユリコが手招きした。
「圧力」
ユリコは聞いていない振りをし、結局4人での課題が始まった。
カナエとシズカは平静を装っているが、互いに目配せをしたり落ち着かない様子が伝わる。
カナエがハッキリと私が嫌いと言ったのに私は、かなりイラ②していた。
何よ!!私だけが悪いの!!?あんたもイジメられないように、何とかしようとしたらイイじゃない!!
重い空気の中、シャープペンの音しかしない
私はこれから、とことんカナエを加害者にして悪者にしたてあげてやろうと思った。
>> 43
[重い空気]
ユリコと私は、ほぼ同じ気持ちでいた。憎しみの相手はユリコの場合はシズカちゃんで、私はカナエちゃん。相手は違えど加害者にしてやろう!と言う思いは一緒だ。たまに合うユリコとのアイコンタクトで通じるものがあった。また、カナエちゃんとシズカちゃんも最初は焦っていたが時間が進むに連れ、憎む相手は違うけど何とかしてやりたい!そんな気持ちが芽生えてきてるのが肌で感じた。ユリコの向かいにはシズカちゃん。私の向かいはカナエちゃん。とてつもなく険悪な空気が漂ってる中、課題は終了した。腹黒ユリコはゾッとする様な優しい声で「あなた達といると
楽しい話しが沢山聞けるわ。これからも話してちょうだいね。裏話を」
皮肉を含ませながら言った。その声色は穏やかながらも、何処か怖い響きがあった。
>> 46
「いつの間に!?」
驚きを隠せなかった私は思わず聞いた。ユリコは、皆の一瞬の隙を突いて盗んだ様だ。「でも それを盗んでどうするの?無くなった事に気付いたら また書き直せば終わりじゃない?」とナオミ。
ユリコは、また紙を取り出した
「先生が言ってたでしょう?人の課題を写す人がいる。だからクラス全員一人一人違う課題内容でレポートを作成してもらうって」
そうだった。レポートを書く際に もらった課題が書かれた用紙。確かに皆 出された題は違う。ユリコは、シズカちゃんのその用紙まで盗っていた。課題は一つじゃない。5つ位ややこしいものばかり。用紙も作成したものもない‥。シズカちゃんの様子が楽しみだ
「落胆」
翌日ユリコから電話があった
「あ、まりおはよ~」「おはよ。昨日シズカから電話来たでしょ」
「そぉなの~!マリのとこにもヤッパリしてきたんだねー。勿論私は知らないって言ったけど。マリもでしょ??」
ユリコは意地悪い声だ
「うん。で、シズカどんな感じだった??」
聞くまでもナイけど「超~凹んでる感じだったよ!!」
予想通り。
そして私達は何事も無かった様に楽しい夏休みを終えた。
明日からは、またカナエとシズカを苛める楽しい毎日が始まる。
そして始業式。ついにユリコが奪った課題でシズカを奈落へ落やったんだ
>> 49
[課題提出]
ユリコは証拠隠滅の為に、シズカちゃんの課題表とレポートを破って捨てたらしい。家の生ゴミと混ぜゴミ収集車が運んで行ったのもシッカリと見届けたそうだ。
課題は始業式が終わってスグに提出する。皆が出してる中シズカちゃんは、オドオドしていた。かなえちゃんが心配そうに見ている。この宿題を出したのは担任だ。名簿順に並べ…シズカちゃんの名前を呼んだ。と同時にユリコが「気分が悪いのでお手洗いに行きたいです」と言った。担任に承諾をもらい、急いでお手洗いへ。ユリコが、戻ってくる間 シズカちゃんは怒られていた。私達はその様子をユリコに伝える為シッカリ目にやきつけていた
- << 51 [衝撃] シズカちゃんの言ってる事は言い訳にしか聞こえず、結局 また別の課題を特別に与えられた。 私達に、弱味に突け込まれたくないと思ってる気持ちが丸見えの強い姿勢を保ってるのがおかしかった。ユリコはナカナカ戻って来ず心配になって来た頃に帰ってきた。顔色が悪かった。ーその日の帰り道‥シズカちゃんの事を話そうとナオミが喋りかけた時に ユリコが言った 「…赤ちゃん出来たかも知れない」
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