7年前に亡くなった祖父へ

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2010/04/27 00:48(更新日時)

感謝の気持ちは思っているだけでは相手には伝わりません。
どうか、その人に必ず伝えて下さい。照れ臭くても、後から後悔しないように、お願いします。



7年前に、母方の祖父がC型肝炎で亡くなりました。

村一番の天才で、運動神経もよくて、外面はいいけど普段は厳しいし仏頂面で、でも実は大の甘党と言う、漫画のキャラクターみたいな祖父でした。

祖父は5年の闘病の末に、眠るように安らかに亡くなりました。

そんな祖父がつい先日夢に出て来て、更に今日、母から祖父の話を色々聞いたら、涙が止まらなくなったので、独り言を書きます。
宜しければお付き合い下さい。

No.1307350 (スレ作成日時)

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No.1

祖父は村一番頭が良くて、更にその父の曾祖父は地域一番頭が良かったそうです。

曾祖父は自分の子供にも孫にも誰にでも敬語で、曾祖母ですら怒ったところを見たことがないと言う温厚な人でした。
祖父は、そんな曾祖父の温厚さを1つも受け継ぐことなく仏頂面な人でした。口数は少なくて厳しくて偉そうで、典型的な俺様タイプでした。

映画が大好きで、農作業(農家なので)の後は自転車で映画館へ行ってしまい、ひどい時は仕事をキリの良いあたりで勝手に切り上げてしまい、映画館へ行こうとするとか。今日の分は今日中に終わらせたい祖母が、自転車の荷台を掴んで行かせまいとするのですが、結局は祖母を振り切って映画を観に行ってしまうと言う自由人。

スポーツはご近所さん達と野球チームを立ち上げて、キャプテンに推薦され、スパルタ指導をしていたらしいです。また、卓球台とラケットを買ってしまう程に卓球にハマる事も。
「器用で、何をさせてもいつでも一番だったんだよ」とお通夜に来ていた、かつてのチームメイトだった近所のおじさんに言われました。「そんな〇〇さんの孫なんだから、(私)ちゃんも何でも出来るよ」とも。

No.2

本を読むのも好きで、昔納戸は祖父の図書室でした。一晩に小説を2冊読んでから寝るという読書家でした。

そんな祖父がC型肝炎だと診断された時、祖父は医師に何か尋ねる事も何もしなかったそうです。あぁ、そっか。位の返事だけで、診察室を出てしまい、祖母と母が病気については聞いたそうです。
しかし、読書家の祖父はいつの間にか肝炎の本を購入していたのです。
誰も知らないところで、自分がこれからどうなるのか、全てわかっていたのです。
普段から仏頂面な祖父が、入院する準備をしながら祖母と母に珍しく笑いながらぼそりと呟いたそうです。
「(私)と(妹)の成長するところ、もっと見たかったなぁ」


入院してから、学校が終わると母に連れられて毎日のようにお見舞いに行きました。祖母は祖父の隣に簡易ベッドを持ち込んで、泊まり込みで祖父を支えました。
お見舞いに言っても、祖父は私に話し掛ける事もなく本を読んでいたり、寝ていたり、正直私は毎日毎日特に変わらない祖父に会いに行くのが煩わしく感じていました。

No.3

入退院を繰り返していた為、どうせまたすぐに退院するであろう祖父のお見舞いなんて、行っても行かなくても変わらないと思っていました。

そして祖父闘病5年目の初夏。
毎日連れられて行ったお見舞いをさぼりたくて、学校が1日休みの土曜日、友人と朝から夕方遅くまで遊びに行きました。家に帰ってから母には、こんな遅くまでどこに行ってたんだ。もうお爺ちゃんのお見舞い行って来ちゃったよ!と怒られました。

その翌日、お昼頃病院から電話がきました。母が突然泣き出して、父が母の肩を抱きながら私と妹に急いで車に乗れと声を荒げました。
何時の間にか個室に移っていた病室には親戚が何人が集まっていて、その真ん中には祖父が眠っていました。ドラマでしか見たことのないような、心電図の機械があって、温厚な祖母が涙を流しながら祖父の手を握っていました。

No.4

毎日無理やりでもお見舞いに来ていた筈なのに、この時祖父の顔を久しぶりに見ました。元々痩せていたのに、げっそりとしていて、声を掛けられればいつもすぐに目を覚ますのに、母が大声で泣いていても全く目を覚ましません。
いつの間に個室になったのかとか、一昨日は仏頂面で本読んでたのにとか、色々考えましたがそれより何より、最後に祖父とどんな話をしたのか覚えてなかったのです。帰り際に、また来るよ、なんて言っても、祖父が返事を返した事はありませんでした。本当に、なにを話したのか覚えてないのです。

病室の壁に寄りかかって、私を泣きました。いやだ、ごめんなさい、起きてよ。学校行かないで今日は私がおばあちゃんの代わりに泊まるから。私テストで100点だってとったんだから。お爺ちゃんが頭良かったから私も頑張って勉強したんだよ。1回だけ作ったコゲたクッキー、無表情で「甘い」って言ってくれたの嬉しかったんだよ。次はもっと美味しいの作るから。

よく考えなくても、話したい事なんか山程あったんです。

No.5

母に引っ張られて、私と妹は祖父の空いている手を掴みました。
ありがとうって言いなさい。色々してくれてありがとうって。母に言われた通りに復唱するしかなくて、妹と泣きながら何度も何度もありがとうありがとうと言いました。でも、本当はそんな最期の別れみたいな事言いたくなくて、そのうち機械音が鳴り響きました。
苦しむ事もなく、眠るように祖父は亡くなりました。


祖父の葬儀で集まった人達は、色々な人がいました。
親戚は勿論、ゲートゴルフの仲間や、かつての野球のチームメイトや、卓球仲間。映画仲間や還暦を過ぎてから働いた会社の人達。祖父と同じような年の人から、私と5つ位しか違わないような人から、色々でした。厳しかったけど、頼れる人だった。根っからのリーダー気質だったな。そんな話をみんなしていました。

来た人みんなに「(私)ちゃんの目は〇〇さんにそっくりだ」と言われました。
二重なのに眠そうな目、そんな目が自分では嫌いでした。でも、祖父に似ていると聞いてからは、密かに気に入っています。

No.6

祖父は、時々祖母や母や父に
「(私)と(妹)は頭が良い。将来人に使われるんじゃなく、人を使うような仕事がきっと出来る」そう言っていたそうです。

私は中学に上がって、出しゃばりだと思われても良いから、祖父のように何でも出来るような人になりたいと思い部活動で部長を務めました。
妹も中学で、部活を辞めるかどうか何度も泣きながら家族会議をしたりもしましたが、最後は部長になり、なかなかの成績を残しました。

No.7

そして先日。祖父が夢に出てきました。私は泣きながら、祖父に沢山話をしていました。中学では私も妹も部長をやった事、高校では検定を頑張った事、妹が高校合格した事、車の免許を取った事、今は公務員の勉強をしている事。
泣きながらでうまく話せない私に、祖父は微笑みながら一々頷いて聞いてくれました。祖父の笑顔なんか滅多に見たことないのに、笑ってくれていました。

起きた時、顔も枕もびしょびしょで、寝ながら号泣していたようです。
お彼岸にあげた以来で久しぶりに、この日は朝にお線香をあげてから学校に行きました。

No.8

祖父のように、自分自身の事で村一番になれる事なんて何もなれないけれど、私は私なりに頑張っています。
お爺ちゃんが知っている私の姿からはだいぶ身長も髪も伸びましたが、中身はほとんどあの頃のままです。
変わったところは、活字を読むようになりました。お爺ちゃんと自分のお薦めの本を語り合いたかったです。

お爺ちゃんが飼っていた犬も、4年前に亡くなりました。お爺ちゃんが亡くなった日、いつもは何もないのに、珍しく病院から帰った私達を出迎えてくれました。でも、本当はお爺ちゃんを待っていました。臆病で、知らない人や車が来ると尻尾を巻ながら吠えるのに、お爺ちゃんが自宅に戻ってきた時に、初めて犬らしい遠吠えをして出迎えていました。

周りのみんながやってるから、そんな理由でピアノを習いたくて、その内ピアノの習いたいだけで保母さんになりたいと言った私に、「保母さんならピアノが弾けなきゃ駄目だろう」と、あんな立派なピアノを買ってくれてありがとう。結局今保母さんは目指していないし、ピアノもしばらく触ってないです。でも時々、妹とお爺ちゃんの話をすると申し訳なくなって、2人で下手くそなピアノを弾きます。

No.9

今の私は、きっとお爺ちゃんの期待していたような頭の良い学生ではありません。小さい頃はお爺ちゃんに怒られるのが怖かったけれど、今はお爺ちゃんに会えるなら喜んで怒られます。だから、ちょっとサボり気味だな、とか、気が抜けてるな、とか。そう思ったらまた夢にもでも出て来て下さい。また近況報告します。また泣きながらで聞きづらくなるかもしれないけど、その辺は甘めにお願いします。

心配性過ぎるお爺ちゃんの遺伝子はしっかりお母さんに受け継がれています。
お爺ちゃんが心配しなくても、お母さんが何でもかんでも心配してくるので、そのあたりは安心して下さい。

私は学校に自分で運転して通ってます。毎日後ろの席は空いてるから、気が向いたら乗って下さい。

No.10

ここまでお付き合い頂きありがとうございました。

超俺様で超ツンデレな祖父でしたが、私の自慢の祖父です。
またふらりと気が向いたら夢に出て来てくれるかもしれないので、その時の為に少し自分の中で色々整理してみました。

書きながら、涙が止まるどころか増えました。今どうにか落ち着いています。(笑)
泣きすぎて頭が痛いです。

会えなくなってから、話せなくなってからでは本当に手遅れです。
悲しくて悔しくて涙を流さなくて済むように、1日1日を大切にして下さい。
バイト先で、中学生のお孫さん(女の子)がお爺ちゃんに厳しい口調で突き放すように喋っているのを見て、悲しくなったので。
お爺ちゃん、お婆ちゃんが元気な方は、電話をしてみるなり、ゆっくりお茶でも飲みながら話してみるなりして下さい。

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