loveing mama

レス19 HIT数 2443 あ+ あ-


2009/04/20 20:17(更新日時)

暗い部屋に
灯りがついた
産まれて間もない
小さなあたしを
優しく抱きあげた

ママの匂いがする

優しい香り

優しい微笑み

まだ小さなあたしは
ママを見つめてる

ママ大好き




歩き始めたあたしに

パパが買ってくれた
初めての靴

小さい靴

いつもあたしを守ってくれた


大きな手が大好き
だった


肩車やおんぶ


大きな背中


お風呂で一生懸命


洗った大きな背中




弟の大輔は、3才年下で可愛かった


なにをするにも同じ事をして


一緒に遊んだ


あたしが6年生のとき




塾から帰るあたしをみかけて

弟が追いかけてきた

『なっちゃ~んまって~~』


あたしの名前を叫びながら

嬉しそうに追いかけてくる


あたしは追いかけてくる弟に

『アッカンベ~』と

舌を出して自転車をこいだ





キキキィーー
ドスン






振り返ると

弟は居なかった…




ママパパ

泣かないで




ごめんね




あたし

あの日に戻りたいよ





ごめんねママパパ




これは『花ゆき』の
小説です。
たくさんの方々に
読んで頂けたら嬉しいです

No.1159151 (スレ作成日時)

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No.1

小さな弟は路肩の隅に横たわっていた

路肩には弟の血が流れている

『なっちゃ~ん』


笑顔の弟があたしを呼んだ

どれくらい意識を失っていたんだろう

誰も居ない病室で目が覚めた

ベッドからおりて廊下に出ると

おまわりさんとパパとママがいた

ママ…
小さな声しかでないあたしに気がついたのはお巡りさんだった

お巡りさんの視線の先を追うように
ママとパパがあたしを見た

あたしを見たママは
パパの胸で肩を振るわせていた泣いているのがわかった

No.2

ママ……
ママ何で泣いてるの…

パパに手招きされ駆け寄った
パパがあたしを抱きししめた……

パパ?

ギュッと抱きしめるパパの腕は痛くも感じるほどだった
『パパ…だいちゃんは?』
パパは震えた声で
『だ…大丈夫だよみんなで家に帰ろう』
あたしの髪の毛をなでながら耳元で優しく話した
小さな病室に入るとお線香の臭いがした

No.3

小さな体に
白い布がかぶせてあった
テレビで見た事がある

あの白い小さい……



大輔……


あたしは怖くなってママの手を握りしめた

あたしたちは包帯に巻かれた大輔を家に連れて帰った


家に着く時にはお星様が出ていた


近所のおばちゃんや親戚のおばちゃんがいっぱいきた

No.4

隣のおばちゃんがにぎってきたオニギリを食べてると

『あの時…だいちゃんはなっちゃんを追いかけてたんだって?』
と隣のおばちゃんが言ったのが聞こえた

ママは目を大きく見開いて驚いたような顔をしてあたしをみた

あたしは逃げるようにして大輔の部屋に入った

No.5

大輔の部屋は甘い香りがした

ベッドにうつぶせに寝転ぶと大輔のにおいがした
コトッ
と何かが落ちる音がしてあたしは壁とベッドの隙間に手を入れた

何かに触れて一瞬
腕を引いた

隙間を覗いても見えない
もぅ一度手を入れて何かを指先で挟み手のひらに握り返して腕を抜いた

ソッと手を開くと無くしたと思っていたゲームのカセットだった

No.6

大輔のヤツ…



『ママ~あたしのゲームのカセット知らない?』
夕方の忙しい時間にママの横で鳴きそうな顔のあたし

『無いの?』

『しまっておいたのにないの…』うつむいているあたしにママは
『もぅ一度探してごらん?』と同じ目線になって話しかけてきた

『ボクはしらないよ!』
リビングで聞いていた大輔が2人に話しかけた

大輔はあたしにペロッと舌をだした
あたしも大輔に『べー』とした

  • << 9 大輔の匂いは心地よく 疲れたあたしはそのまま眠りについた 『なっちゃん』 起きてなっちゃん! ハッとして目を覚ました 何か悲しい夢でも見たの?涙が出てるわよ… カーテンを開けながらママが話しかけてきた 眩しい日差しを浴び手を目に当てると涙がついた 早く下にいらっしゃい そぅ言い残すとママは下に降りた 部屋の壁にかかってるのはあたしの制服 あれから三年 『なっちゃんの制服姿なんかへん』 制服の試着に付いてきた大輔の声が聞こえた

No.9

>> 6 大輔のヤツ… 『ママ~あたしのゲームのカセット知らない?』 夕方の忙しい時間にママの横で鳴きそうな顔のあたし 『無いの?』 『しま… 大輔の匂いは心地よく

疲れたあたしはそのまま眠りについた



『なっちゃん』


起きてなっちゃん!


ハッとして目を覚ました
何か悲しい夢でも見たの?涙が出てるわよ…

カーテンを開けながらママが話しかけてきた

眩しい日差しを浴び手を目に当てると涙がついた
早く下にいらっしゃい

そぅ言い残すとママは下に降りた

部屋の壁にかかってるのはあたしの制服

あれから三年

『なっちゃんの制服姿なんかへん』

制服の試着に付いてきた大輔の声が聞こえた

No.10

お詫び

途中で読みにくくなってしまいました

一覧から続きをご覧ください

No.11

あの日の事をママもパパも聞いてこない

『だいちゃんはなっちゃんを追いかけてた…』

あたしが殺したからだ

この言葉には気がつかない振りをしていた

けれど大輔を思い出すとこの言葉も浮かぶ

ママもパパも優しいけどぎこちない

No.12

部活が終わって
教室に戻るとあたしの机には『弟殺し!』と書かれていた

追いかけてきた弟を
曲がり角までおびき出して殺した…

そんな噂が流れていた

殺した…

あたしが殺した



あたしは持っていた体操着で机を拭いて学校を飛び出した

帰り道
コンビニの前を通とクラスの子が数人いた

『なっちゃ~んまって~』
クスクスと笑いながらあたしを見てる

『追いかけたらあたし等も殺されちゃうかも』

あたしは立ち止まり
うつむいた

『あれ~泣いちゃった?』1人の女の子が近寄ってきた

あたしは振り向きざまにその子を殴った

相手の子が何かを叫んだでもあたしは反撃を止めなかった
一緒にいた子達が止めに入った
コンビニから店員が出てきて無理やり引き裂いた
初めて人を殴った

No.13

>> 12 コンビニから学校に連絡されて担任と生活指導と後からママが来た

ママは
相手の親に頭を下げてる
バカじゃないの…なんでママが謝るの…

家に帰ってあたしは部屋から出なかった

パパが部屋のドアをノックする

『なつ!話があるから出ておいで』



ほっといて
誰にも会いたくない…
声にならない言葉がよぎった

ベッドに横たわっていたらいつの間にか寝ていた
しわくちゃな制服を脱ぎ着替えた

時計を見ると三時半だった
下に降りるとテーブルにオニギリがあった

ママ…

あたしはオニギリを一個食べて家を出た

No.14

>> 13 初めての夜中の町

冷たい空気

国道を歩いていたら

パパと大輔と遊びに来たゲームセンターがみえた
あたしはためらうこともなく店に入った

色んなゲームの音がする
店の中をウロウロしていたら

1人のオバサンに声をかけられた

『こんな時間になにしてるの?誰と来たの?』

ウザイ…

無視して横を通り過ぎようとしたら
腕を捕まれた

オバサンは補導員だった

No.15

初めての夜中の町は
二時間で終わった

パパが迎えに来てくれた
『なつ…どうしたんだ?なにかあったのか?』

車の中でパパは黙ったままのあたしに話しかける
『大輔が亡くなったのはなつのせいじゃないょ大輔は事故で…』

『あたし大輔が待ってって言ったのにスピードあげたの振り向いて…大輔を見たの…ニコニコして走ってきて…』


『あたしがあのとき待ってたら…』

『なつ違うょ大輔は、どんな形であれ小学三年生までの命だったんだよ。自分を攻めちゃだめだ』
パパの言葉は
苦しく重かった

冷えた体を温かいお風呂で温めるように準備をしていたのはママだった

誰もあたしを叱らない

悪いのはあたしなのに…

No.16

初めまして🙇今日見つけて全部読みました。実話でしょうか❓だとしたら辛いでしょうね…続き書けたら書いて下さいね。

  • << 18 ありがとうございます 実話ではないです😃 読んで下さる方が居るってとても嬉しいです 頑張って最後まで書こうと思います

No.17

温かいお風呂はママの優しさがいっぱいだった

あたしの好きな香りの
入浴剤が入ってた

自分の部屋でから見る朝日が綺麗だったのを覚えている

登校時間になっても部屋から出れない私にママが『食事の支度が出来てるから食べたくなったら下に降りておいで』とドア越しに言った


ママは近所のパン屋で働いている
いつもパンの匂いがしたママは今日も自転車でパン屋に行った

家で1人の時間を過ごす静かで怖い感じがした


テーブルには食パンとスクランブルエッグとサラダがあったメモ書きが添えてあり『なつへ1人で悩まないでね』と書かれていた
ママの優しさなに何故か怒りが湧いた

誰もわかってくれない

あたしはママの作った食事をテーブルから払い落とした
お皿が割れる音が大きく感じた
部屋に戻りお気に入りの鞄と携帯電話を持って家を飛び出した


どこに行くわけでも目的地もなく駅まで歩いた電車に乗って賑やかな街に着いた車も沢山通ってて行き交う人も沢山いる働いている人や遊びで来てる人学校をサボって制服で遊んでる高校生何故かあたしはホッとした

No.18

>> 16 初めまして🙇今日見つけて全部読みました。実話でしょうか❓だとしたら辛いでしょうね…続き書けたら書いて下さいね。 ありがとうございます
実話ではないです😃
読んで下さる方が居るってとても嬉しいです
頑張って最後まで書こうと思います

No.19

ユカちゃんは学校に行かないで毎日このへんで遊んでる事を話してくれた家にもたまにしか帰らないで友達の家に住んでる事も話してくれた

あたしはユカちゃんが羨ましく思えた

ユカちゃんがドアの方に視線を向け手を振った
あたしが後ろを振り向くと見知らぬ男が近づいてきて
あたしの隣に座った

『なにしてんだょ~あれ?誰この子?』

『あたしの幼なじみのなっちゃん』
ユカちゃんが紹介してる間しらない男はテーブルに伏せてあたしの顔を見ていた
『なっちゃん俺雅人』

雅人と初めて出会った日だった

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