光の後ろ側
小説とは言えませんが少しずつ書いていきます。 文才がないのでめちゃくちゃかもしれませんが💦
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🍁その1🍁
始まりは中学二年の10月だった。
学校が終わりバスケットの部活をするため部室に向かう渡り廊下で
「まり!ちょっといい?」
そう声をかけてきたのは1つ年上の先輩『たくみくん』だった。
たくみくんはよく2つ上の兄のところに遊びに来ていて話したこともある人。兄は電話なんか面倒くさいとよく無視する人だったからよく伝言を頼まれていた。
「こんにちは。ゆうくん(兄です)に伝言ですか?」
「いや、違うけど。まりに話あるからちょっといい?」
校舎三階の階段まで一緒に行った。
「あの、部活遅刻したらヤバいんで。話って何ですか?」
「いきなりでビックリするかもだけど、俺と付き合わない?まりの事好きになったんだよね。」
初めてされた告白にビックリして心臓が破裂しそうだった。
「ちょっと考えさせてもらえませんか?」
やっと出た言葉だった。
「いいよ。じゃあいつでも連絡して。待ってるし。」
そこで別れ私は部室へと向かった。
「顔赤いけどどうしたの?具合わるい?」
そう聞いてきたのは同じバスケット部のあやだった。 いつも一緒にいる親友である。
「何でもないよ!」
そう言うのが精一杯だった。
その日部活に身が入らなかった。 たくみくんにある色々な話や噂を考えていた。
家に帰ってからも部屋で一人考えていた。
たくみくんはもう別れたとはいえ最近まで隣のクラスのあおいちゃんと付き合っていた。あおいちゃんは学年で上位三番には入る可愛い子で他の学年の人も見に来るぐらいのレベル。私は中の中。つまり普通。
悪い噂もあって(兄は素行悪かったのですが仲良しでした)学校では不良と呼ばれるグループにいた。
なぜ私なのか?どうすればいいのか? 半年前くらいからただ惹かれていたっていうのも事実で…。
嬉しいけど複雑な気分でその日は眠れなかった。
次の日は休みだった。部活も休みで1人家にいた。
電話が鳴る。
「もしもし。」
「あ、まり?たくみだけど。」
心臓が高鳴る。
「あ、うん。そうです。」
「俺、待つって言ったけどやっぱり答え欲しい。どうかな?」
頭の中が色々ぐるぐる回って軽いパニックだったんだろう。考えていた事が次々と質問となって口から飛び出した。
「何で私なんですか?元カノはあんなに可愛いのにレベル落ちすぎですよ。」
「いいじゃん。好きになったら顔とか関係ないんじゃない?」
「でも、モテるのに選びたい放題でしょ。ゆうくんとも仲良しだし。」
「ゆうきくん(兄です)は今関係ないよ。モテるとかモテないじゃなくて俺はまりがいい。それは断られてんの?俺とは付き合わないって事?」
「いや、そういう訳じゃなくて…。」
「じゃあ付き合ってよ。大事にするから。いいよね?」
私の答えはYESだった。
初めての彼氏…そして今思えば初めての痛みをたくさん経験する一歩を踏み出してしまった。
付き合ってみると、たくみくんはとてもマメだった。私の付き合いをまだ秘密にしていたいという願いも聞いてくれた。 でも3ヶ月で噂は広まってしまい注目されるようになってしまった。 そうなると、たくみくんは普通に教室なんかに来るようになって秘密でも何でもなくなった。 その頃、初めて体の関係を持ち、私はたくみくんにのめり込んでいった。好きで好きでたまらなかった。 1月の終わり頃、あおいちゃんの友達に呼ばれた。顔や名前は知ってるけどそんなに仲良くはない。三人🆚私。話はありふれた事だった。 「まりちゃんさぁ、あおいの気持ち考えた事あるの?よく平気でたくみくんと付き合ってるよね。それも見せびらかすように!あおいも嫌だろうし私達も目障りだから別れて欲しいんだけど。」「何言ってるか分からない。あおいちゃんとは別れてるでしょ。付き合ってて一緒にいることのそれの何がダメなの?」「だからあおい達は別れては戻り別れては戻りしてるの。それをまりちゃんが出てきた事であおい戻れなくなってショック受けてんの。戻りたがってるんだよ。だから別れてよ。」
…はい?
「それはたくみくんに言ってくれる?話それだけなら帰るから。」
私はスタスタと歩いてその場を去った。けど頭では "別れては戻り別れては戻り" って何? って思ってた。後ろから聞こえた決定的な言葉…
「あんた当て付けに付き合われてるくせに!」
何も言わず振り向かず歩いた。
次の日、私はあおいちゃんを呼んだ。話を聞くために。
あおいちゃんは1人で来てくれた。女の私から見ても可愛い。背も低くてほっそりしてて守ってあげたくなるようなタイプ。
背が高くて(当時で160㌢ありました)普通体系の私とは大違い。
話聞かなきゃ…そう思っているとあおいちゃんは
「たくみの事でしょ?ごめんね。みんな勘違いして先走っちゃって。心配しないでね。もう終わった事だし私から別れたんだから未練はないよ。」
「あ、そうなんだ。ごめんね。」
「こっちこそごめんね。気にしないで。仲良くね。」
意外にあっさり。ニコニコする顔と話し方はやはりとてもいい子だった。
あとはたくみくんに聞こう。放課後を待った。
授業が終わり、いつも待ち合わせしている場所に急いだ。部活まで時間がある。
…いない。
声が聞こえた。
「だからかわいそうって言ってんじゃん!もう許してあげるからこんなの止めてよ!」
あおいちゃんの声。
盗み聞きする気はなかったけど気になってそっと覗いた。たくみくんと話してる。
「本当に当て付けもいいとこだよ。結局私に戻るつもりなんでしょ?まりちゃん本気になってるしそろそろ終わりにしなよ。ヨリ戻してあげるからさぁ。」
衝撃的だった。
何それ?さっきのは何だったのか?
「今更?そりゃ最初は当て付けってのもあったけどお前もう彼氏いるじゃん。ほっといてよ。もう戻らなくていい。めんどくせぇ。」
当て付けって本当だったんだ…。
2人はまだ何か話していたが私はその場を去った。
その日は部活が終わっても待ち合わせ場所には行かなかった。同じバスケ部の同級生に伝言を頼みそのまま帰った。
どんな顔をしてどんな態度で会えばいいか分からないし何より『終わりにしよう』という展開になるのが怖かった。
夜たくみくんから電話がかかってきたけど出ませんでした。
翌日やっぱり待ち伏せされたんだけど。
「昨日のアレは何だよ。意味わかんねぇ。」
沈黙の後、私は昨日あおいちゃんと話した事、2人の話を聞いた事を話した。
「あ~…。」
2人して無言になる。
立ち去ろうとしたとき
「いや、正直最初は誰でも良かったかもしれない。当て付けってのもあったかも。けどだからってあいつとヨリ戻したりしないし、本当にまりの事好きになったんだよ。あいつはあ~見えて我が儘で気に入らない事あるとすぐ別れるって言ってた。今回も俺に彼女が出来たのが気に入らないだけ。もう疲れたってのも本当だよ。ちゃんとヨリ戻したり出来ないっていってある。信じてくれない?」
あ~ダメ。やっぱり好きなんだろうな。
分かった
って言ってしまった。
あおいちゃんとはそれから話もしなかった。できなかった。
それからは順調そのものだった。
3月にたくみくんは卒業して市内の商業高校に入った。
卒業式の後、第2ボタンをくれてとても嬉しかったのを覚えてる。
けど中学生と高校生の間にはたった一つの違いでも大きな壁があった。
高校に入ってからたくみくんとは会えない日が急に増えた。
5月のゴールデンウイークなんて最終日に1日会っただけだった。
他の日にあんな事があったなんて知る由もなく会えた事が嬉しかった。
ソレがわかったのは6月に入った最初の日曜でした。
その日たくみくんの家で私とたくみくん、そしてたくみくんの友達のりょうくんで遊んでいた。
電話が鳴る。
たくみくんは話ながら部屋から出て行った。
するとりょうくんが
「まりちゃんさ、よく普通にいられるよね~。関心しちゃうな。」
「何が?」
「あの電話、ゴールデンウイークに知り合った子だよ。泊まりに行ってたみたいだし多分ヤッてるよ。知らないの?まりちゃんは別れたとはいえ普通に遊びにきてるし。俺は気にしないんだけと。たくみのやる事わかんねーよね。」
固まった。
知り合った女の子?ヤッてる?私とたくみくんが別れてる?
すべて意味が分からない。別れ話なんてされた覚えもないのに。
それだけ言うとりょうくんは帰った。
たくみくんは1時間後に部屋に戻ってきた。
入ってくるなり私はキレた。
「ちょっと!どういう事!?知り合った女の子って何?別れたっていつ?意味分かんない!!」
「りょうが言ったのかよ。」
ため息混じりで頭をかく。困った時のたくみくんのクセ。
「だからどういう事!?」
私は泣く事も忘れ詰め寄った。しぶしぶ話し出したたくみくんの言葉に私は唖然とする事になる。
「メールで知り合った子で〇〇市内に住んでる。泊まったけどやる気はなかった。けどそういう雰囲気になって結局ヤッた。初めてだから責任とってとか言うし付き合う事にした。何か病んでてさ、俺がいいらしいんだわ。まだ中1だし。それにまりとは4月に入ってから別れたつもりだったんだよね。あれだけ会わなかったら普通分かるじゃん。」
…言葉も出ない。会わないって週1では会ってたし電話もしてた。好きとか言ってくれてて別れてる?普通分かる?
震える声で言った。
「分からない。けど今の状況は分かる。もう終わりでいい。もう会わない。」
私の返事に対するたくみくんの答えはとても素直でそして酷いものだった。
「けどまりとは会えなくなるの嫌だよ?付き合ってなくても今までみたいにいればいいじゃん。俺まりの事好きだし離したくない。離すつもりもないから。」
何言ってんの?
考えがまとまらない。
涙が溢れて止まらない。
「泣くよ。大丈夫。大好きだよ。離さない。今までどうりやっていこう。なっ?」
たくみくんは私を抱きしめる。
恋は盲目とはよく言ったものだ。
私はそれから【彼女】から【都合のいい女】としてたくみくんと付き合って行く事になってしまった。
それだけ大好きだったから。
それからのたくみくんは別人と化した。元々素質はあったのだろうか。
次々と彼女を作った。
そのうちパターンがわかってきた。
本命1人サブ2人 合計3人が基本のスタイル。 本命はサブ達の存在を知らない。サブ達は本命の存在は知っていてサブ同士は知らない。
私だけその形を把握している状態。
なんでもこれが限界でありベストなんだとか…。
当然週末は会えず、平日の夜呼び出されては会っていた。月に二回くらいだったけど。
その彼女達は大体3ヶ月~5ヶ月単位で変わっていた。多い時は5人いたけどすぐ減って結局3人に戻る。
全員とHしてて、なおかつ私ともしていたから凄い性欲だったと思う。
しかも避妊はしてくれない。私も若かったしあまり言えなかった。今思えばよく妊娠しなかったと思う。
そんな状態の生活が続いていくうち私の気持ちにだんだんと変化が訪れた。
このままじゃいけない。
たくみくんを好きな気持ちが冷めていった。
そして決定的な事が起こった。
中学卒業を間近にひかえた2月。
いつものように呼び出され家に行った。
Hをしたい雰囲気が伝わる。そして始まったのだがいつもと違う事をされた。顔をタオルで隠され行為をした。終わった後聞いてみた。
「何で顔隠されたの?」
「あ~最近っつっても昨日からだけどさ、本命変わったわけ。めっちゃ可愛いんだけどまだヤラセてくんないから顔隠して想像しながらしたかったから。」
「それってその子の代わりにされたって事?」
「そうだよ。他になにがあるの?けど実際あいつとヤッたらもっと気持ちいいかも。待ちきれなくてさ~。」
たくみくんは笑いながらそう言った。
その言葉を聞いた瞬間、私の中の何かがはじけた。
もうダメだ。この人は私を道具としてしか見ていない。最低だ。
私は服を着て帰る支度をした。そしてたくみくんに言った。
「もう来ない。会わない。Hもしない。連絡もしてこないで。」
たくみくんは笑いながら
「何言ってんだよ。俺はお前が好きで大事だって言ってるだろ?そんなに怒るなって。冗談だろ?」
大事…。好き…。
私は揺るがなかった。
「本気。じゃあね。」
そう言って部屋を出て家に帰った。
何度か電話はあったけど無視をした。
淋しい気持ちはなかった。
しばらく連絡もなく私は卒業を迎えた。
卒業式が終わり外へ出るとたくみくんがいた。
「おめでとさん。これから時間ない?話しようよ。」
「悪いけど話す事は無いから。」
「ヨリ戻そうとかじゃなくてさ、普通の友達になろうぜ。お前には俺何でも話せるし完全に離れるは嫌なんだよね。」
「そんな事知らない。嫌。たくみくんはたくみくんで幸せになってよ。私は私で頑張るから。友達にはなれません。」
そう言って私はそこを離れた。
たくみくんは舌打ちをしながら帰っていった。たくみくんと完全に終わった瞬間だった。
約1年と5ヵ月…。
初めての恋が終わった。
🌷その2🌷
私は地元の普通高校に入学した。
しばらく恋愛はいいや…
そう思っていた。
実際、そんなにモテる方じゃないと思っていたのだけど意外とモテた。
入ってからから短期間に3人の人が告白してくれた。でもお断りした。
"好き"
そんな言葉信じられなくなってた。
この頃、『ともき』と知り合った。2つ上で学校は辞めていた。恋愛関係なくよく大勢で遊んでいた。
ともきは2つ上の彼女がいて同棲していた。彼女はあまり遊びには出て来なかったからあまり面識はなかったけど、ともきがベタぼれだったためよく話は聞いていた。
相談なんかにも乗ってはいたけど大概ノロケに変わる。
こういう人もいるのかな…
少し恋愛に対して前向きになれた気がした。
そして8月。夏休みを満喫していたある日ともきから電話があった。
相談に乗って欲しいとの事。
友達のえりといたがいつもより緊迫した声だったのでそのまま2人でかけつけた。
いつもの公園。急いで行くとベンチにうなだれて座っているともきがいた。
「どうした?」
声をかけると顔をあげた。ボロボロに泣いている。
「なぎさが帰って来ない。連絡もつかない。」
よくよく聞くと
・半年ほど前から地元の男友達の所に泊まりで遊びに行くようになっていた。
・男友達とは言っても年下で弟みたいなもの。
・4日前また行ってから帰って来ない。
・電話もつながらない。着信拒否だと思われる。・妊娠3ヶ月だと告白され結婚する予定だった。
私達は呆気にとられながら聞いていた。
それって…
2人とも思う事は一緒だったがなかなか言えなかった。
何かあったんじゃないか。 そう言うともきにえりは躊躇しながら言った。
「それってその男友達の子供でそっちに行ったんじゃないの?普通男友達の所に泊まりに行くって有り得ないと思うけど…」
ともきの顔が引きつる。そして私にこう聞いてきた。
「まりはどう思う?そんな事ないよね?えりが考え過ぎなだけだよな?普通に行く時も仲良かったんだし。」
「いや~…それは…」
「はっきり言ってよ。」
「私もえりと同じくそれはもう無理なんじゃないかと思う。もしかしたらどっちの子供かわからないけど向こうを選んだとか…。悪いけど誰に聞いてもそう思うと思う。」
ともきは肩を落としてまたうつむいてしまった。
かける言葉も出てこない。重い空気が流れる。
私にはどうする事も出来なかった。
それからともきは頻繁に遊びに出て来るようになった。寂しさを紛らわしているのが痛々しく思えた。私にはその頃彼氏が出来た。何となく流される形で好きとかあまり分からなかった。
だからだろうか…。彼氏はすぐにテレクラにはまってしまった。
3ヶ月と保たなかった。
年が明けて3月。
相変わらずのメンバーでいつもどうりの日々。
でもそれを一本の電話が打ち破った。
私はともきに呼び出されあの公園へ行った。
「話って何?寒いんだけど。電話じゃダメなの?」
「うん、実はなぎさから連絡あったんだ。やっぱり向こうで男といるんだって。子供も向こうの子供として育てるって。俺の中で踏ん切りってか気持ち整理出来たし前に進もうと思って。」
「そっか。仕方ないよ。ともきはともきで頑張らないとね。」
「うん。だからまりに一緒に頑張って欲しいんだ。」
「は?」
「俺まりが好きだ。付き合って下さい。」
マジですか…。
焦ってしまう。少し考えてこう言った。
「私は今現時点でともきに恋愛感情はないんだけど…。」
「うん。分かってる。だからこれから好きになって欲しい。すぐにとか言わないから少しづつで構わない。」
「ツラくない?」
「大丈夫。」
「じゃお願いします。」
こうして私達は付き合う事になった。
こうして付き合うようになった。ともきは優しい人だった。友達の相談は親身になって話を聞き、私も大事にしてくれた。毎日会って話をしたり遊んだり電話したり。毎日が楽しかった。好きだと思うようになるまで時間はかからなかった。
そして4月、私は高校二年になった。
5月のゴールデンウイーク、ともきの家に行くとなぜか様子がおかしい。理由を聞くと一枚の写真を渡された。
「なぎさが送ってきたんだ。3月に産まれたって。その写ってる人が彼氏らしい。」
写真には若い男の子と小さい赤ちゃんが写ってる。もう一枚差し出された。これには赤ちゃん1人が写ってる。
「どう思う?」
ともきの口調は震えている。それもそのはず、その赤ちゃんは父親である写真の男の子には少しも似ていない。それどころかともきにそっくりである。
「ともきに似てる。きっとともきの子供だったんだね。」
私はさほど驚きもしなかったがともきはショックみたいだった。そして手紙を渡してきた。なぎささんからだった。
トモへ。
元気?子供産まれたから写真送ります。一緒に写ってるのは旦那になる予定の人だよ。まだ17歳だから来年に籍を入れる予定です。子供は女の子で『姫華』と名付けました。トモに似てるよね。どっちの子供か分からなくて今の人選んだけどトモの子供だったみたい。ちなみにA型だよ。でも今の彼氏の子供として育てるから連絡してこないでね。一応写真と報告だけと思って。トモも幸せになってね。 なぎさ
という内容。
ともきはどうしていいか分からないみたいだった。
私も言葉をかけれない。
「養育費とかいるのかな?」
ともきが言った。
一応携帯番号はわかるみたいだったから連絡して直接話す事をすすめた。
別れるとか別れないとかそれよりも子供に対してどうするかを2人で考えた。
そしてともきは電話をかけた。
出ないかも…。つながらないかも…。色々考えながら番号を押すともきを見ていた。
「あ、もしもし。なぎさ?うん。久しぶり。」
電話に出たみたいだったから私は席を外して違う部屋で待っていた。
30分ほど経ってからともきが呼びにきた。
・養育費はいらない。
・今の彼氏にはともきの存在を言ってない。
・子供は今の彼氏の子供という事になっているから会いにはこないで欲しい。
・出来れば連絡もしないで欲しい。
という事だった。
私達は2人で話をして万が一の時の為、その子供のために少しずつ貯金をしようと決めた。
8月…。
少しずつ貯金もしながら仕事を頑張っていたともきのもとに県外から友達が訪ねてきた。ヒロシ。なんでも地元に帰ってきたいから仕事を紹介してほしいという。2人は同じ職場で働くようになりよく連むようになった。私はこのヒロシが嫌いだった。偉そうで見下したような話し方や傲慢な態度。私も散々言われた。だからヒロシが来ている時はともきの所へは行かなかった。
それがダメだったのかな。
ヒロシには県外に彼女がいるらしくともきの家から電話をしていたらしくともきもよく電話で話していた。
ある時からよくともきと電話がつながならい事が増えた。
不思議に思い聞いてみるとヒロシの彼女の悩みを聞いてあげているとのこと。
「なんか、アヤナ(ヒロシの彼女)はヒロシと別れたいみたいでさ、でも全然受け入れてくれないって。ちょっと生活でもキツいみたいで精神的にまいってるから話聞いてる。」
そう言っていた。
少し引っかかったけど私は了解した。
それから夜は毎晩2~3時間電話はつながらなくなってしまった。
そんな事が続き9月に入った。ある日親とケンカした私はともきの声が聞きたくて電話をした。
つながらない…
三時間後またかけた。
つながらない…
二時間後。
つながらない…
私はともきの家に向かっていた。
さすがに心配になったから。
家に着くとともきが出てきた。
ずっとアヤナと話していたらしい。
さすがにキレた。
「どんだけ話してんの!そんなに毎日毎日何時間も相談があるの!?どんな相談だよ!」
「最初は相談だったんだけど最近は普通に話してる。今日のご飯嫌いなやつだったとか、こんな事あったとか。」
「何それ!それで何時間もっておかしい。まるで付き合ってるみたいじゃん!」
「そうじゃないんだけど…俺の声聞きたいって言うし落ち着くって。」
「意味分かんない!我慢してる私の立場は!?」
付き合って初めてのケンカになった。
朝方まで話をした。
話は別れる別れないまでいった。
ともきはアヤナにもう話せないと言うと約束した。
次の日アヤナと話終わったともきが
「アヤナに話した。泣いてて…せめて弾丸電話して欲しいって。いい?」
「弾丸電話って何?」
「や、だから毎日五分とか決めて話すっていう…。」
良いわけがない。
「それは今までと同じでしょ。時間が短いだけ。無理。」
「そっか。そうだよね。」
「アヤナって子ともきが好きなんでしょ。じゃなきゃそんな事言わない。」
「うん。こっちきて一緒に住もうって言われた事あったし、昨日告白もされた。断ったけど…。」
「気のある素振りみせたんじゃないの?」
「確かにそうかも。ちゃんと断るから。」
それからアヤナに電話して話をしたらしかった。凄く泣いていたが最後は分かってくれたらしい。
ともきも反省したといってたからもう大丈夫だと思っていた。
今思うと甘かったかな。
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