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きまぐれ澪たんロード②

No.398　22/07/05 12:43
澪（みお） ( NFUqye ) あ+あ-

「私は、あなたはあなたでそれでいいと思っている。だけど、子供は、あなたとも、私とも、別の人間なんだよ？」と私。

「自分の子に、自分が良いと思ったものを与えて何が悪いんだ」と彼。

あぁ、なるほど。と内心で思った。彼にとってはその宗教が至上のもので、その至上のものを子に与えたいと思うのは自然な、そして、絶対的な思いなのかもしれないな、と。

一方で、私は、自分の家が無宗教で、正月には初詣にいって願かけし、お盆には墓参りに行き、クリスマスを祝い･･･深く考えずに信仰というより行事としてやり過ごしてきた。
つまり、宗教的葛藤が全くない環境で育った。そして、それが私には「良かった」と思えることで、その環境を子供にも与えたいと思っている･･･というわけかと。

結局、どっちもどっちってことだと。

「あなたのその思いと、私の思いは同じだわ。私もその辺は譲れない。宗教的な葛藤を与えるようなことを自分の子にしたくない。子が成長して自分の意思で自ら選ぶ分には構わないけど、幼い時からというのは、私は受け入れられない」

「じゃぁ別れるか？」と言われて

「そうだね。残念だけど、あなたとは結婚できない」と答えた。

「結局、君は僕を理解してくれなかった」という彼に対して

「そうじゃない。あなたが自分の宗教を至上のものと考えるあまりに、他を同等に考えることができていないからだと思う」

（つづく）