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夫婦の物語

No.3 13/06/11 13:47
楓 ( sYwbi )
あ+あ-

中に入るとカウンター席が5つとテーブル席が2つの割と小さい店だ。まあ汚くはないから良いのだが…

「いらっしゃいませ!お二人様ですか?」厨房の中から俺と同い年くらいの男が出てきた。

「……!!あれ?ケンちゃん?ケンちゃんか?……」その男は俺の名前を呼んできた。目を丸くしてコック帽を取りクシャと握り締めた。

「俺!冬夜!トウヤ!だよ!」冬夜?え?トウヤ!?

「もしかして小学校の時の!!?」コイツは小学校の時、俺がパシリに使っていた湯沢冬夜だ…

「お前………デカくなったな…元気か?」冬夜はガキの頃ひょろっとしていてチビだった。たが今目の前にいる男はガッチリとした筋肉質の体で背も高い。180は越えてるだろう。

「元気だよ!今はひとりでこの店やってる!オヤジが去年亡くなったんだ」まさかコイツが洋食屋をやってるなんて。パシリとして使っていたが、家に行ったりしたことは無かったから気づかなかった…

「あれ?そちらの方は彼女さん?」冬夜はニコッと笑ってハコちゃんを見た。ハコちゃんはヘビに睨まれた蛙のように固まり、コクッと頭だけ下げた。何か分からんがハコちゃんが彼女という事を知られて俺はちょっと恥ずかしかった。この前まで付き合ってた女なら堂々と紹介出来たのに…

「久しぶりに会ったし今日はお金いらないからさ!好きなもの食べてよ!二人ともゆっくりしていって!」冬夜はコック帽をかぶり直し、窓側のテーブル席に案内した。

「これ!メニューね!何個でも好きなもの頼んで。彼女さんも好きなもの食べて下さいね!」メニューを俺達に手渡し冬夜は厨房に戻り水を持ってきた。

ハコちゃんは相変わらず固まってる…どうしたものか…まあとりあえずタダだし、ガッツリ食うか!

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