スペースシャトル

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2009/05/15 13:50(更新日時)

結婚して夫と子供達と過ごす毎日

周りから見たら たぶん

どこにでもいる普通の女性


そんな女性の生い立ちから現在までを書いてみたいと思います


初めての挑戦なので、小説とは言えないと思いますが頑張って書いていきます

事実をもとにしていますが名前は仮名に、地名、地域は一部変えています

内容上、不快に思われる方はスルーお願いします
知識不足から間違いもあるかと思います

よろしくお願いします

No.938865 (スレ作成日時)

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No.51

みっくんが一言

やっと
春が来たな

お前は~~~~~~
みんなでお前~~~
まったく~~~~~

今までの事を説教されてるみたいだ

宏子が2人 いるみたい
君達は似た者同士だね

宏子がかわり

今日は健二に電話したんでしょ?

私が忘れていたのを話すと

ばっかじゃないの
だいたい麻里は~~~

今度は宏子のスイッチが入った

一通り言い終わると

で?どうすんのっ

私は白石君にも言った時に聞くとからと、宏子に言った

それから白石君に電話で昨日のことを話し、私の番号を健二に言ってもらうことにした

No.52

白石君に言ってもらわなくても、私が健二の電話番号を聞けばいいのだが

自分からかけるより健二から電話がほしかった

昨日の自分が恥ずかしくて私から電話しても、うまく話せそうになかったから

その日の夜

待ってました❗
健二から電話がきた

健二は家族と住んでいた

両親と妹が2人

瞳と理恵だ

私が番号を聞き忘れたことを言うと、健二もあとで同じことに気付き、白石君に電話したそうだ

私からも同じ事を頼まれた白石君は

お前ら2人して(笑)、と

呆れていたらしい

No.53

健二の通う学校は授業がハードで、終わる時間も遅い

ゆっくり会えるのは週末

私もバイトしてたし、平日は健二の学校が終わってから食事に行ったりしようと約束した


2、3日して、健二の学校がある駅で私は待っていた

授業が終わったのだろう

一斉に人が駅に向かってきた

スゴっ!

夕方のラッシュ時間と重なって物凄い人の数だ

健二がその中にいるか、わからない

少しすると健二と白石君が来た



わりぃ、ずいぶん待ったか?

そうでもないけど、それより一斉に人がこっちに向かってくる感じだね

この時間はなぁ、大移動だもんな



3人で話してると



麻里ちゃんだ!



いきなり名前を呼ばれた

No.54

よく見るとこの前の合コンのメンバー

貴、将太、雅和、弘樹が来ていた



麻里ちゃん、この前はお疲れ!

うん、お疲れさま!

ここで何してんの?

………

俺たち付き合ってるから



は?

マジ?

いつの間に?



そりゃ驚くだろう

あまり日にちも経ってないし、私はあの日、店にいたうちの半分は白石君としか話してない



どっちから?

(聞くなよぉ…)



俺からだよ



私は思わず健二を見た

No.55

なんで黙ってるんだよ~

口々に質問やら文句を健二に言っているが、決して嫌味な感じでもなくじゃれあってるみたいだ

このメンバーは本当に楽しい

そして私は




私から言ったの




みんながこっちを見る

更にうるさくなった

健二が小声で
だから俺から言ったことにしたんだよ~



へっ



女の私が言ったとなると
こうなるのがわかっていたらしい

白石君も
お前は、と笑っていた

誰かさん達、4人組と同じだなぁ、とも言われた

No.56

健二たちが私や宏子、友代、香織の4人が集まった時と同じに見えるか?

同じだった

だから一緒にいると楽しいのかもしれない

健二が自分からと言ったのにはもう一つ理由があった

ちょうど真一が来たのだ

同じ学校だから、帰る時間が重なるのは当たり前だ

白石君も気付いていた

他のメンバーは背中を向けていて知らなかった

私も気付かなかった

No.57

真一と揉めてから、つるんでない



前に白石君から聞いていた

私も宏子の件で真一にいい印象は持ってないし、なんで?とか仲直りすればとも思わなかった

白石君も理由を言わなかったし、私もわざわざ聞かなかった

これは私の性格らしい

どちらかというと宏子は悪い意味ではなく根掘り葉掘り聞くタイプだ

私は大体の流れは聞くけど相手が言いだすまで深い部分は聞かないらしい

これが災いしてかどうかはわからないが、この時以外でも聞けば良かったと思う出来事にあうのだ

No.58

そして真一と揉めた理由

合コンの後に行った店で、真一が宏子ばかりかまうから、私がひねくれて宏子を連れて先に帰った

真一は白石君と健二に言ったそうだ

理由を知っていた白石君はそうじゃないと言ったけど、真一はあくまで私のせいにしたらしい

自分がうまくいかなかったのは私が邪魔したからだ、と

くだらない
ひねくれてるのは真一だと思うが

いつまでも言う真一に嫌気がさしたのだ

白石君が真一と距離をおいたのでまわりが理由を聞くと、真一はまた同じことを

白石君もあの日のことをみんなに言った

その結果が今の状態だ

No.59

だから、私からじゃなく、健二からと言ったのだ
これは、後から聞いた話

真一は根に持つ性格だった

私から、と言ったのを真一に聞かれていた

そんなこと考えてもいなかったから、私はただみんなの様子を見て笑っていた

健二!

女の人が健二を呼んだ

健二たちと同じクラスの
美奈だ

???

他のメンバーが私の前に立ったから、急に前が見えなくなった

健二が少し前に出た

ねえ、いつみんなで飲みに行く?

行かねえって言ったろ

なんで~
みんなも行くでしょ

無言…

あれ?そんな子いたっけ?他の科の子?

俺の高校の時のタメだよ

白石君が言った

No.60

さっき

この人

睨んだ?



ふーん、だけど何でここにいるの?



ヤバイ!

白石君の顔色が変わった
態度デカイ、体デカイ、声もデカイの三拍子
怒ると迫力があるのだ



俺が用があるから来てもらったんだよ
お前に関係ねえだろ



そうなんだぁ
なら、いいけど



(なんか………ムカつく)



じゃ健二、明日ね!

一難去ってまた一難とは
まさにこのことだ



今の人
健二のこと好きなんだ



みんなが私を見る

図星か?

みんな、わりぃ
飯食いに行くからまたな!

そう言って健二が歩きだした

No.61

嫌な空気が残った

私は健二を追いかけて



健二、あのさ

ん!嫌な気分にさせたな
ごめんな
飯食いながら話すよ

それは今度聞くから
なんかみんなに悪くない?

麻里のせいじゃねえよ
明日、俺から奴らに言っとくよ

ご飯、みんなも誘おうよ!

ん~、じゃ聞いてみっか



健二が聞きに行き、近くのファミレスにみんなで行くことにした

みんながした行動は、他の友達の彼女にも同じらしかった

みんなで守る
そして楽しむ



ファミレスでの様子は、というと………

みんなよく食べる、人の分まで食べる
それに、よくしゃべる

私はおかしくて笑いっぱなしだった

No.62

散々、食べて喋って気分がスッキリした

そして駅でみんなと別れた

私は健二に
笑いすぎて喉乾いたと言った

健二も同じだったので駅ビルのファーストフード店に入った

私はさっきの美奈のことを聞いた

美奈は健二を好きな子を目の敵にしていて、仲間と嫌がらせをしてるらしい

やられた子が健二に文句を言ってきたこともあるそうで、健二のことじゃなくても気に入らないとやるそうだ

だからだろう

さっきみんなが私の前に立ったのは

No.63

いくらなんでも皆があそこまでやるのは、今までを見てるからだ

美奈って人、相当嫌われてるんだな

私はアイスティーを飲みながら、さっきの美奈を思い出していた

敵意むき出しだったなぁ

健二が
白石にも礼しなきゃな

たしかに…

白石君が私を自分の連れってことにしたから、美奈は何もしなかったんだろう



さっき食べたばかりなのに健二はハンバーガーを食べていた



よく食うねぇ

食べるねぇ、だろ



またいつものようにくだらない話をしてる時




ん?
ん!!!




キスされた

唇が触るか触らないかぐらいの…

客もたくさんいる店内で
いきなりだった

No.64

お前、顔真っ赤だぞ



そりゃそうだ
キスなんて何年ぶりだ?

透以来だ

そのあと付き合ったのは白石君だから、付き合ったにならないかもしれないけど

久々にドキドキした

私は仲が良い男友達はいたけど、彼氏となると他の子より初心者マークだ

付き合ってれば普通の事に不慣れだった

店から出て駅のホームまでずっと手をつないでいた

緊張して手に汗をかいてないか気にしたり、ドキドキしてるのがわかってしまうんじゃないかと妄想族だ

今度会うのは週末

今日と同じ場所で会う約束をした

電車に乗ろうとした時

グッと引き寄せられ、またキスをした

電車に乗ってから、私は乗客に見られてる気がして恥ずかしくなり、他の車両に移った

No.65

家に着くと同じ短大の敦子から電話が来た

週末に敦子の知り合いと合コンがあるらしい

ごめん、予定入ってるんた
私は断った

麻里ちゃん行こうよ!
○○大学の学生とだし、
あっ、直哉知ってるよね?

知ってるけど、あっちゃん、直哉はやめときなよ

直哉は顔広いから、つないでるだけだよ
好きになったらバカ見るに決まってるしね

直哉は某有名大学のサークルの代表で、テレビに出たことも何度かある

敦子とご飯を食べに行った店に、後から直哉たちが来て敦子に紹介された

私には周りにちやほやされていきがってる人

そう見えた
はっきり言って嫌いだった

No.66

私はなんだかんだ理由をつけて断った

すると敦子が
もしかして彼氏できた?



うん



えーーーーーっ、いつ?



つい最近だよ



敦子もどちらかというと宏子タイプだ

長電話はいつもだが、更に長くなりそう

そんな気がしたので
今からあっちゃん家行っていい?

返事はもちろんOKだ

敦子のいるアパートは私の使う駅の隣で短大まで一駅
私は次の日の用意をして敦子の家に行くことにした

支度をしてると健二から電話がきた

女って何でこんなに長電話するんだ?

今日はあんな事あったからちょっと心配でさ、無事帰ったか電話すればつながらないし
ま、長電話してるってことは無事着いたってことか

心配してくれたんだ

No.67

健二は

お前変なこというなよ
いつも仲間とふざけてバカみたいとかさ

その通りだと思うけど

もっと、こう
紳士的とかなんかほめ言葉を言うとか

ない(笑)

んじゃ、俺も奴らに言っちゃおー
キスしたらゆでダコに変身したとか

!!!!!

抱きしめたら震えてた、とかバラしちゃおーっと

わかったよ(泣)
ほめときゃいいんでしょ、ほめますよ
ふんっ

わかればよろしい(笑)

言わねえよ、さっきのことは



俺だけが知ってればいいことだろ



嬉しかった



そして健二は
気をつけて行ってこいよ
あっちゃんによろしくな!
そう言って電話をきった

No.68

敦子の家では

年頃の女の子が恋の話をすれば、どうなるかおわかりだろう

翌日の授業は一限目からだった

二人とも爆睡

直哉のことはとにかく釘をさした

それから健二と私は、相変わらず学校の帰りに会ったり週末に会ったりしてた

付き合い始めて1ヶ月になる頃、健二から電話がきた

今日、麻里んち泊めて

はっ?急にどうしたの?
(ちっ、飲んでますな)


この日は仲間と飲んでいてそこが自宅より私のアパートに近かった

健二の学校から家と、私のアパートは正反対の位置にある

白石君が替わり

明日学校だから頼むな

と一言

店を出る前に電話するように言って電話をきった

No.69

私は焦り始めた

家に突然来るより

うちに泊まる

このことに焦りまくり、宏子に電話して状況を話した


覚悟しときな~(笑)


最後にこう言って電話を切られた

そう

私は

経験したことがない

この年でそうだからって、いけないわけじゃないけど

なんか恥ずかしく思った

白石君は当然だが、透とはそんな感じになっても親が急に帰ってきたりとか、なにかしらタイミングが合わなかったから

平日は健二は家でも勉強しなくてはならないほどだ

だから会ってもどこかに泊まることはしない

週末も同じだった

後で聞いたが、駅で真一や美奈と会った日、私がそういう経験がないのでは

そう思って我慢?というか、勢いでしちゃいけないと思ったらしい

No.70

飲み会がお開きになるまでまだ時間はある

テレビを見ながら呑気に洗濯物をたたんでいた私は、服を一気に片付け掃除機をかけた

一人暮らしでも自炊してたので冷蔵庫の中身は大丈夫

!!!
健二の着替え

当然男物なんかない

私の住む所から都内の大きな、誰もが知ってる駅まで電車で15分くらいだ

まだお店も開いてる

軽く化粧を直して買いに行くことにした

健二がよく着ている服の店に行き着替えを買い、他でスエットを買った

あ、パンツ

コンビニで健二の下着と歯ブラシを買って家に帰った
テレビを見てても落ち着かない



電話が鳴った

あと30分くらいで駅着くぞ
私は駅まで迎えに行った

No.71

少しして健二が来た



お前来てたのか?
俺が家まで行ったのに

(落ち着かなかっただけです)

あまり健二は酔ってなかった

これも後から聞いたが、酔った勢いになるのが嫌だったそうだ

途中コンビニでジュースを買った

この時、私は店内で雑誌を見ていて健二が買ったものを見ていない

アパートにつき、テレビを見ながらお菓子をつまみ、いつものように私はからかわれ時間がすぎていく

風呂入る

健二が言ったので私はさっき買った下着とスエットを袋から出した



ん?買ってきたのか?

だって私のパンツ履く?

そのつもりだったのに(泣)

と言って健二は私を抱き締めたわけではなく、羽交い締めしてお風呂に入った

No.72

健二がお風呂から出て私も入った

私たちはジュースを飲みながらテレビを見ていたら、バイト先の友達がテレビに映ってる

訳あって今の仕事をしている若い女の子を取材したものだ

えっ!

彼女はAVにでていた
すでに何本も

もっと驚いたのが、その子は健二と同じ高校だった
おとなしい子で健二は話したことがないそうだ

マジ!

二人とも軽蔑ではなく、ただただ驚いた

そのうち



沈黙



健二がキスをしてきた

私はまた震えていた
(らしい)

麻里、お前初めてだよな

何となく恥ずかしい



こうして私の初めては終わった

No.73

その夜は眠れなかった

さっきのコンビニで健二は避妊具を買っていた

私は気付かなかったから、いつも持ってるのかと思い健二に聞くと



いつ狼になるかわからないじゃん(笑)

狼より、あんたは猿だ(笑)



健二が初めての人でよかった

誰でもよければそれなりにとっくに済ませていただろう

あまり眠れないまま朝方になり、私は朝食の準備と洗濯をして健二を起こした

そして健二は先にアパートをでて学校に行った

その日も健二と会うため、私は健二の学校がある駅で待っていた



麻里ちゃん、久しぶり



真一だ



やだな



私はとりあえず



久しぶり



とだけ答えた

No.74

ここで何してんの~



ちょっと用があってね



この前もいたよね



驚いた
私は何度もここに来たが、真一を見かけなかった

当然、この前話を聞かれていたのも知らない



誰かと待ち合わせ?
友達?



真一はしつこい

宏子のことも、あんな短時間で好きで好きでたまらなかったとかじゃなく

私のせいで
やれなかった

ただそれだけ

それをすごく根に持っていた

早く健二か友達がこないかな、と思ってると



あれ?、真一もこの子と知り合い?



美奈だ



最悪



美奈も知り合い?



知らな~い
でもこの子、白石君の知り合いでしょ
真一が何で知ってるの?



白石なんかと一緒に飲んだからさ
ねぇ、麻里ちゃん



あーっ、ヤダ
早く二人とも消えて!

No.75

ふぅーん
そうだったの

美奈の言い方は不満げだ

また白石君待ってんの?


美奈の話し方はイライラする

私がキレそうなのを我慢してると



おまえら麻里になんか用か


健二たちが来た

私は
暴れなくてすんだ



何してるか聞いてるだけ

美奈が言うと

そうそう

真一も言った



わりぃけど、俺の女にかまわないでくれる? 



そう言って健二は私の肩を引き寄せた

真一も美奈も固まった

美奈は顔色が変わった
今にも泣きそうだ

そうだろう
美奈は健二が好きなのだから

美奈、行こうよ

一緒にいた友達が美奈を連れて行き、真一も改札に向った

No.76

麻里ちゃん、ごめん

貴だ

貴は補習でみんなは待っていたのだ

できの悪い子を持つと苦労するよ(笑)

健二はそう言うと

貴くん、今日はお前のおごりってことで



こうしてまたファミレスに行った

みんなは

よーし、食うぞ
貴、ありがとう
麻里ちゃんなんでも好きな物頼みな

ほんとかよ

貴も苦笑いだ

テーブルは皿だらけになった

そして数分後には空っぽ

健二が
貴、麻里の分頼むな

そして駅に行きみんなと別れた

ホームのベンチで健二は

これから俺が遅くなる時は誰か先に行かせるよ

うん

当時は携帯なんてないから、今のようにいつも連絡が出来ない

私は大丈夫だと言ったが、健二は心配だからとアパートまで来た

No.77

健二がついてきたのは、若さゆえの考えのほうが当然大きい

アパートから健二は自宅に電話をした

妹の瞳がでた

そのうち私に替われと言われたらしい

私がでると健二のお母さんに替わっていた

麻里ちゃん、ごめんね
うちのバカ息子が迷惑かけて

(いえいえ)

襲われそうになったらすぐ電話してね、連れて帰るから

(息子さん、もう猿になってます)

今度の週末遊びにおいで
買い物行こうよ
おばさんも女子大生と遊びたーいっ

なんとも明るい家族だ

うちも彼氏がいてもうるさくないが、なんせあの父親だ

さすがにここまでオープンではないだろう

No.78

それからは本当に幸せだった

この前の一件から健二が遅れる時は、必ず健二の友達が一緒にいてくれた

健二は真一と美奈
この二人が揃ったことで、


絶対何かある



そう思ったらしい

この頃、白石君によく相談していた





そして



新年も明けて数日した頃



それは起こった



健二のクラスで新年会をやることになったのだ

当然真一や美奈もいる

健二が思った通り
この二人は手を組んでいた

何もないわけがない

あれからずっとこの二人と何もなかったから、私も気にしていなかった



だからかな
もっと気にしていれば
よかったのかな



健二は
終わったらアパートに行くよ

私はいつものように部屋で待っていた

もう終電なくなるのに…



でも



健二は来なかった

No.79

次の日になっても健二から連絡はない

私は宏子に電話した



どこかで酔い潰れてんじゃない
あんまり連絡なかったら家に電話してみなよ



酔って寝てるならまだ起きてないだろう

昼過ぎになって健二に電話した



誰も出ない



私は他の家族は出かけていて、健二は寝てるんだろうと思った

夜中でも朝でも、電話くらいくれてもいいのに





出来るわけなかった





この時、健二は





美奈といたのだ





そんなことになってるなんて知らない私は

白石君に電話して健二から連絡がないと話した

No.80

白石君は



あーっ…



あいつみんなから麻里のこと言われて、気分良くなってさ飲み過ぎちゃってさ
酔って店で寝ちゃったんだよな

約束してるの知らなかったから、方向が近い奴に送らせたんだよ
かなり飲んでたから、まだ起きないんじゃねえの

電話しないほうがいいんじゃねえ



そっか、じゃ、仕方ないね


明日学校で俺から言っとくよ

白石君は





嘘をついた





白石君は飲み会には用があって行ってない

私はそれを知らなかった





私と電話したあと白石君は

健二に電話した



健二は電話が鳴るたび

私だと思って

ずっとでなかったらしい

ただ、あまりにもかかってくるし、私からなら昨日のことはなんとかごまかそう

そう思って電話にでた

No.81

もしもし…



健二か?



あー



昨日何があった?



そして私とのやりとりを話した
白石君は私たちが週末に、いつも会うのを知ってる

飲み会が終わったらアパートに来るのも健二から聞いていた



電話じゃ話せない



健二がそんな風に言うのは


良くない話だな



直感的に感じたそうだ

二人は会う約束をした



約束の時間

白石君が待ち合わせ場所に行くと

健二がいた



様子がおかしい



待ったか



いや、ゆっくり考えたくて早めに来たから



そうか
んで、昨日何があった?

健二は





俺、麻里と別れる





あいつらと何かあったのか





昨日





美奈と寝た

No.82

健二は覚えてることを話し始めた

最初はいつもの仲間と飲んでいた

お酒も入ってたからだと思うが
みんなが私のことを凄くほめてくれたらしい

白石君の嘘は偶然にもここまであっていた

盛り上がってるのを聞いてクラスの女子が話に入ってきた

美奈のような子もいるが、ほとんどは普通の子だ
健二も彼女がいるから他の女と話さないってわけじゃないから、そのままみんなで話していた



美奈がそれに気付いた



手に自分が飲んでいたグラスと健二のグラスをわざわざ持って



健二の彼女の話?
私にも聞かせて

女の子はその場から去った

健二は仲間に悪いと思い

行っていいぞ

目で合図した

美奈が話してきても無視

ムカついてお酒だけは進んだ

そしてグラスが空になると
もう、からじゃん
健二のも持ってきたんだからこれ飲んで

そう言ってグラスを渡した




薬入りのグラスを

No.83

そんな物だと知らずに
健二は一気に飲んだ

それを真一が見ていたのだろう

美奈に

これ余ってるから美奈にやるよ

グラスを置いていった

薬が入っているグラスを

美奈は
はい、これ

健二に渡した

健二は薬が入ってるとは思わず、それを飲んだ

そのうち目が回りだした

健二はあまりお酒が強くない

やべぇ、飲み過ぎたな

アパートに行くのに少し早めに抜けるつもりだったから、このまま出よう

仲間のとこに行き、会費を渡して店を出た

友達も私に会うのを知ってたから何も言わない

健二が店を出たのを見て

美奈も後を追った

真一も

飲み過ぎにしてはおかしい
健二がフラフラ歩いてると美奈が来た

飲み過ぎたんじゃない?

ペットボトルの水を差し出した

蓋の開いたペットボトルを

No.84

飲み過ぎたと思っていた健二はそれを飲んだ

頭がくらくらする

少し休もう

その場に座り込んだ

週末の繁華街だ
酔っ払って寝ても誰も何とも思わない

それを見て真一が来た



寝たか?



多分ね



二人は健二の両脇を抱えて歩きだした



ホテルに



部屋の前で真一は
じゃあな、せいぜい楽しみな

ありがとう、じゃあね



真一はホテルを出た



どれくらいたっただろう

目を覚まし、見回すとホテルの部屋だ

何でここにいるんだ?

健二は起きようとしたが
頭がくらくらして起き上がれない

目が覚めた?

美奈だ

何でお前が

麻里ちゃんじゃなくてがっかりした?

だって健二ったら道端で寝てるんだもん

No.85

困るんじゃない?

こんなこと麻里ちゃんに知られたら

ここから出なきゃ
でも体が動かない

アイツはこんな事でいちいち騒がねぇよ

美奈の顔つきが変わった

それが気にくわないんだよ
あんたら麻里麻里ってバッカじゃない

私のほうがあの子より先に健二を好きになったんだよ
私のほうがあの子より健二のことが好きなんだから

私の事、抱いて
そうしたら忘れるから

体に力が戻ってきた健二は帰ろうとした

このまま帰るつもり?
女の私にあんなこと言わせて恥かかせるの?

健二は相手にしないで歩きだした



このまま帰れば大事な麻里ちゃんがどうなるかな



もう健二に会えないようにボロボロにして返してあげる



健二は耳を疑った

No.86

美奈は
ただでやれるなら何人でも集まるんですけど

健二は
麻里は関係ないだろ

しばらく言い合ったりなだめたりしたが、美奈はきかなかった





健二は諦めた





麻里に何かあったら
それだけは嫌だった






そして





美奈を抱いた





美奈は



あの子と別れて
私と付き合う

明日学校に行ったら、皆に美奈と付き合うことにしたと言うように

それをしなければ

麻里を襲わせると健二に言った



お前、抱けば忘れるんじゃないのか



何言ってるの?
私を抱いてあの子を抱けるの?
それに私と付き合ってくれないなら、さっき言ったこと麻里ちゃんにするだけだから



はめられた



気付いても、もう遅い

そして健二は



麻里と別れよう



そう思った

No.87

話を聞いた白石君は
俺が行ってればお前一人で駅に行かせなかった

他の友達は仕方ないけど、自分は相談されてたから、もう少しどうにかできたかもしれない



健二は
俺が悪いんだ

いくら麻里のためでもやるんじゃなかった
麻里を守るなら他に方法があったかもしれない

でもあの時はあれが精一杯

このだるさも酒だけじゃない
たぶん薬が入ってたんだろう



美奈にやられた
二人は思った



実際に薬を入れたのを見たわけじゃない

真一もぐるだとはこの時はまだ知らない



本当なら麻里と別れたくない
でもすぐに美奈と別れれば言ったとおりにやるだろう



バカだ、俺



健二は泣いたそうだ



白石君は男が泣くのを初めて見た
今は何も出来ない
何も言えない


そう思った

No.88

健二は

頼むから
この事は絶対麻里に言うな
他の仲間にも
お前は何も知らないし聞いてない

麻里には俺から別れようと言うから

それだけ言って帰って行った

白石君はどうしようもないほど怒りがこみあげた

でも自分が何かすれば、麻里にも何かあるかもしれない

それは健二が悲しむことになる

このままじゃ麻里も健二もダメになる

だけど何も出来ない

麻里に話そうか

アイツの性格じゃ
事実は健二から聞いたほうがいいだろう

傷つくなら早いほうがいい
このまま付き合うのは無理がある

白石君は私に電話した

あれから健二と連絡ついたか

寝てたら可愛そうだからしてないよ

さっき俺がかけたらやっと出てさ
飲み過ぎてまだ気持ち悪くてまた寝るから、電話すんなって言われたよ

そう

そんな落ち込むなよ
明日駅に来いよ、健二にも言っとくから

わかった

私は電話を切って
泣いた

No.89

なぜかわからないが悲しかった

長電話しなくても、来なかったことを謝らなくても、電話してほしかった

白石君だって私に電話しとけって言ってくれてもいいのに



翌日駅にいると、健二の友達が来た

健二さ、先生のとこに寄ってくるって
もう来ると思うよ



すぐに健二が来た

わりぃ、ありがとな

ちょっと行くとこあるから明日な

みんなが行くのを見て

近くに公園があるんだ

そこ行こうぜ



健二も私も無言だった



健二はその日、美奈に私と別れ話をするから今日は帰れない

そう言うと美奈は
どうぞ

そして白石君には
公園で話すから俺が帰ったら私が一人にならないようにいてほしい

そう頼んだ



公園に着いて健二は





もう別れよう

No.90

私は訳が分からない



なんで?



お前さ、重いんだよ
俺が初めてか何か知らないけど、めんどくさくなった


俺、美奈と付き合うことにしたから



えっ?



飲み会で話したら、アイツなかなか可愛くてさ
意地悪するのも俺をそこまで好きってことだし

飲み会のあと、美奈とホテル行ってやったら、体も相性良くてさ



だからお前とはもう会いたくない



私は泣くだけで何も言えない



健二は
今度は俺みたいな奴じゃなくて、ましなのと付き合えよ

そう言って最後にキスをした

健二も泣いていたのを私は気付かなかった



健二が行ってから私は声を上げて泣いた



お前、ここで何してんだ?


白石君だった

No.91

普通に考えれば白石君が一人でここにいるなんて、おかしいのだが

私は散々泣き続け



健二と別れた



アイツはなんて?



言われたとおり話した

とにかく
これじゃ一人で帰れないな
アパートまで送ってくよ

そう言って駅に着くと白石君は

ちょっと待ってろ

どこかに電話した

相手はみっくんだ

私が一人は無理
そう思って宏子のアパートに私を泊めてもらいたい

白石君は宏子の連絡先を知らないから、みっくんに電話して頼んでくれた



宏子んとこまで送ってく



電車に乗り駅に着くと宏子が待っていた

あとは引き受けた!

宏子は何も言わず私を連れて帰った

何があった?
健二と喧嘩した?





別れた

No.92

私は宏子に全部話すと





最低





もう忘れなって無理か
今日のことだからね
でも時間がたてば段々忘れるよ

焦らなくていいから
気持ち切り替えるようにしよう

こうして健二とは終わった



人を好きになるのがすごい事だって教えてくれた
健二といると幸せだった



健二
ありがとう



次の日、自分のアパートに帰った私は、何もする気力がなくただボーッとしていた

短大も休み電話にも出ない生活が一週間ほど続いた頃、誰かがアパートに来た



麻里いるか?



父だ

短大から連絡がいっていた

連絡がとれなくずっと休んでる
出席日数や単位、成績も大丈夫だが、進級も控えてるしテストもあるから、学校に出てくるように

まさか父が来るとは思わなかった

それも一人で

No.93

お茶を入れると

何かあったか?
彼氏にでも振られたか

(何でわかるんだろう)

学校は続けるんだろ



何も答えられない
と言うか何も考えていなかった



とにかくゆっくり考えなさい
うちに帰ってきたかったらいつでも帰ってきていいんだぞ



父は



それだけを言ってすぐ帰っていった

心配かけちゃったな

でも、嬉しかった



母ではなく父が来たことがなんだか嬉しかった



私は次の日から短大に行きだした

敦子や他の友達もみんな心配してくれていた

みんなのおかげで前に進めた



父や母は口には出さないけど心配だっただろう



心配かけちゃいけない
頑張らなきゃ

そして、私は二年に進級できた

No.94

健二と別れてから久しぶりに白石君から電話がきた

二年になって健二は白石君と違うクラスになったそうだ

真一と美奈は学校を辞めていた

私にはどうでもいい事

お互いの近況を話して電話をきった

そして敦子から合コンの話が舞い込んだ

敦子のバイト先が一緒の浩二達から誘いがあったらしい

私たちは短大で仲が良かった4人で行くことにした

店に着くと浩二達がいた

隣同士の二つのテーブルに別れて、みんなで話したりカラオケをしたり

同じテーブルだった浩二は私の一つ上で高校でやった部活が同じだった

浩二は近県出身

それは中学で付き合った透が住む県だ

同じ県でも何百校もあるはず
透の高校名を覚えていた私は、まさか知らないと思って聞いてみた

No.95

○○高校なんて知らないよね

えっ

俺その高校だけど

は?えっ?

麻里ちゃんなんで知ってるの

あ、中学の同級生が引っ越してその高校に行ったから

へぇ~不思議
で、そいつの名前覚えてる?

私は浩二と私が同じ部活で透の先輩かも
一瞬そう思った

○○透って知ってる?

透の知り合い?俺の後輩だよ
今大学も同じだし近くに住んでるから呼んでやるよ



思わぬ展開



私は緊張してきた

何年も会ってない透が今から来る
それもこんな人の多い東京で再会するなんて



どんな顔して会おう



もう少ししたら来るって

浩二と透が来るまで

なんかすごいね
偶然てあるんだね

そんな話をしていた



そして透が来た



透!こっちこっち



目の前に透が来た

No.96

浩二が
お前、麻里ちゃんと知り合いなんだって?

麻里?

………………………

あーーーっ

麻里ってあの麻里だよな

そう
その麻里です

しばらく三人で話していた

そのうち浩二が席を移り、私は透と二人になった

いきなり呼び出されたからなにかと思ったよ

私もまさか透が来るなんて思わなかったしね



透が

お前



私はドキッとした



そして

髪伸びたか?



当たり前だ
会わない間に天然になったのか



なにそれ
きれいになったとか他にないの?(笑)


うん
きれいになった



素直でよろしい!



またドキッとした



恥ずかしそうに言う透の顔は昔のままだった

私は動揺してるのを気付かれないように必死だった



それから少し話していると



このまま二人で抜けない?


透が言った

No.97

私は戸惑った

透は真剣だった

どうしようか迷ったが、敦子に

ごめん、先抜ける

敦子は
後で連絡して



みんなに気付かれないように店をでた



透のアパートは敦子のアパートに近かった

途中でジュースやお菓子を買い透のアパートに着いた

男の一人暮らし

そんな部屋だ

それなりに片付いてる

買ってきた物を食べながら昔の話やこれまでのことを話していると

透は急に無言になった

私はいきなりその場に押し倒された



えっ?やだ



男の力にかなう訳がない



必死でもがいていると
透に殴られた

何度も



怖くなり抵抗できなくなった

透は



麻里、おとなしくしないときれいな顔が台無しだよ



恐怖



私が感じたのはそれだけ



そして透は私を抱いた

No.98

朝まで何度も続いた



私は健二のことを思い出していた

健二は行為の時も優しかった

透はただ性欲だけ



健二



助けて



来るはずないのに何度も叫んだ



心のなかで



そのうち満足したのか透は寝た

もう昔の透じゃない

逃げ出すにも体に力が入らない

体中殴られていた

されてる時は痛みも感じなかった



自分のバカさ加減に嫌気がさした

私何やってるんだろう



透が起きた



恐怖のあまり体が動かない

タバコ買いに行ってくる
逃げても無駄だから

その言い方に
体が凍り付いた

裸だった私は服を着た



透が帰ってきた



良かった、麻里が逃げないで
あ、それと勘違いするなよ

俺はレイプはしてないから

No.99

お前も承知で俺んち来たんだろ
だから俺は無理矢理やってないし

殴ったのはお前が言うこと聞かないから



狂ってる



今日から俺んちいろよ

えっ?

それに鏡見てみろ
それじゃ学校行けないよな

洗面所にいき鏡を見た

ひどい顔だ

外に出ればみんなジロジロ見るだろう



透の言いなりになるしかなかった

抵抗すれば殴られる

私の頭の中はそれだけだった

感情なんてなくなったみたいだった

結局、一週間私は透に監禁され心も体も限界だった



逃げなきゃ



私はある考えが浮かんだ

コンビニに行きたい

私がそう言うと透は

俺が行ってくる
何買うんだ

ナプキン

は?

そろそろあれになりそうだから

仕方ねえな
10分で戻ってこいよ

私はカバンを手にし外に出た

賭けだった

No.100

もちろん、まだあれになるわけじゃない

途中で何度も振り返った

透はついてきてない

コンビニから敦子に電話した

お願い、出て…

敦子は時々、単位にひびかない程度に学校をサボる

その日は授業があったが
とにかく敦子に電話した





もしもし





寝てたらしい



敦子



麻里?



今から敦子んち行くから



私は電話をきり、敦子のアパートに向かった



透のところから近いはずなのに、すごく遠く感じた



敦子の部屋につき何度もチャイムを鳴らす



お願い、早く!



麻里!



私は転がり込んだ



鍵閉めて!
誰か来ても絶対出ないで!



叫んでいたと同時に涙が出た



助かった



私はそのまま廊下で寝てしまった

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