注目の話題: 声を掛けられなくなった; 【愚痴】スーパーで起きた理不尽な出来事【聞いて欲しい】; 皆さんならどう思いますか？

🎃吸血鬼の宴🎃

レス1 HIT数 751 あ+ あ-

社会人
07/08/10 15:33(更新日時)

序章:血の雨

ﾎﾟﾂﾎﾟﾂと雨が降りだした午後。
伊織(ｲｵﾘ)とだけ名付けられた男は、ゆっくりと身を起こした。
「伊織ｻﾏ？」
ﾄﾞｱを開け、派手な女が顔を覗かせる。
「あぁ、起きてたんですね。お客様ですよ」
ﾆｯｺﾘと微笑むと女は、ｽｯと姿を消した。入れ替わりに入ってきたのは、眼鏡をかけ、ﾋｮﾛﾘと背が高い細い男だった。
「伊織ｻﾝ、お久しぶりです」
「なんだ、猫か」
猫(ﾈｺ)と呼ばれた男は、ﾋﾟｸﾘと眉を動かした。気に障ったのだろぅか、目付きは鋭くなっている。
「やだな-…猫だなんて誰が言ったんですか」
伊織はﾍﾞｯﾄﾞから降りると、体に合わないｼｬﾂを袖に通した。

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No.526534　07/08/10 03:26(スレ作成日時)

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No.1 07/08/10 15:33
社会人0

🎃-1-🎃

艶やかな黒髪に、燃えるような紅い瞳。華奢な体躯は、何処か女らしい。
「誰って父さんに決まってるだろ？」
馬鹿にしたような笑みを浮かべ、伊織は眼鏡の男に背を向けた。
「…で、何しにきたの？」
眼鏡の男、柊奏(ﾋｲﾗｷﾞｶﾅﾃﾞ)は鋭い目を細めて、微笑んだ。
「分かってるんでしょう」
「……」

「今日は貴方が僕らの仲間入りする日なんです。伊織ｻﾝの意志とは関係なく…」
眼鏡を外し胸ポケットにしまうと、奏は伊織に手を伸ばした。
「…そうやって眼鏡で顔を隠すのは、化け物だって知られたくないから？」
振り返った伊織の燃えるような紅い瞳と視線がぶつかった……。