共感することの危険性

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通りすがりさん
2024/09/05 19:47(更新日時)

私達は誰かの気持ちに寄り添うことができる。誰かが喜んでいたり、怒っていたり、悲しんでいたりした時、そこに寄り添うことでその感情を膨らませたり、穏やかにさせたりすることができる。共感してあげることは、相手を肯定することであり、その人の存在そのものを肯定することになる。

それは社会で生きるために必要不可欠な人間としての本能的な機能とも言える。

ところがこの共感の使い方を誤ると大きな問題に巻き込まれてしまうのだ。

例えばこの社会には著しく他者への共感に欠けた人がいる。彼らは基本的に世の中や他者との間に分厚い壁を持ち、こちら側とあちら側で完璧に空間を遮断している。こちら側の私の世界で起きることと、あちら側の外の世界で起きることを、妄想によってでしか繋げられないのだ。妄想には実体験が伴わないため、良くも悪くも全てが思い込みとなり、分厚い壁に向かって、喜怒哀楽を爆発させる。

しかしその光景は、社会生活を営む普通の人達からすると非常に奇怪に見える。そして多くの場合、彼らは善良なため、奇怪な妄想人に寄り添ってあげようと試みる。ところが、妄想人にとってその善良な市民は、突然自分のテリトリーに出現した「こっち側」の世界の住人に過ぎない。妄想人は市民の愛ある共感を骨の髄まで食い尽くして、最後には壁の向こうの「あっち側」へ投げ捨てる。しゃぶり尽くされた市民はただただ疲れ果てるだけ。

共感は相手を間違えると自分を酷く傷つけることになる。共感する時は、あくまで素性を良く知っている人の時だけにしておこう。それ以外は、あまり共感してはいけない。冷たい人間になれと言っているのではなく、まずは自分を守る癖をつけようと言っているのだ。弱い人間が共感ばかり繰り返していると、都合良く振り回されて、餌にしかならないからだ。

ネットには人の善意を食い尽くす妄想人で溢れているから、貴方も注意することだ。