お前のハーフアップがみたい #2

レス3 HIT数 413 あ+ あ-


2022/10/02 22:33(更新日時)

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そこから飛べると思います





気づくと先程たまきが立っていた
タブレットらしきものの前に立っていた
「すげ、こんなのもあんだな」
涼介の賞賛も聞かずに画面を覗く
でも、不思議なことが起きた
1人しか入ってる人が居ないのだ
つまりはたまきしか入っていない
その犯罪以外に男が女性トイレに
入る必要はあるのか

「てかさっきからどうした?
なんか怖いぞ」
「ああ?うん」
軽く流してもっと見つめる
もう何がなんでも入った理由が知りたかった
犯罪とかどうでも良くなっていた
…良くは無いが
とりあえず理由が知りたかった

そもそもたまきはそんな事をする奴では無い
異性に興味が無いというか人に興味がないと言うか
なんというか男女の区別がないのだ
異性を異性と意識しないし、
性って概念すら無さそうな感じもする
そのたまきがだ

人の歩くような音。
足音
たまきが出てきたのか
足音の方へ振り返る





そこに居たのは
たまきではなく
背の高い
ハーフアップの女性だった
なんだろう
驚き、もあったが
何より
綺麗だった
凛とした姿勢 綺麗な長い髪
綺麗では無いが整った顔立ち
トイレから出ていく姿が絵になる
「どうした?本当に大丈夫か?」
涼介の声でハッとした
そうだ 結局たまきはどこなのか
さっき1人でトイレに入って
誰もいない状態で

誰もいない状態で?
壁に埋め込まれたタブレットを見る
端から端まで確認したが
誰一人入っていない
しかし、さっきの女性が出てから
誰も入っていない
じゃあたまきはどこなのか
トイレに入り誰も入らずに
女性が出てきてトイレには人一人いない

つまりは
さっきの女性が、女が
たまきと言うことだ

……To be continued

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No.3618877 (スレ作成日時)

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No.1

いや、そもそもそんな事は可能では無いはずだ
現代においてそんな事が出来るはず
……ある

うちの中学は
偏差値が低いが
小学校とセットみたいな感じだったため
受験のない奴らは
大体皆そこへ行っていたが、
近くに受験なしで入れる良さげな中学が出来た
そのせいで入学生が減り
手を打たなければいけなくなった
そこで、
制服を自由にしたのだ
制服を着たいやつは着る
私服の奴らは私服と
これで入学生は多少増えた

大体の奴らは私服だが
学ランやセーラー服の奴らもいた
女子でも学ランはいた
男子のセーラー服もいた
俺と同級生のたまきは学ランだったのも気づかない原因だろう
それに、うちのクラスは
今思えば相当特殊だろう
まず、男女の感覚がなかった
男も女も運動も勉強も成績が変わらなかった。
男女じゃなく
得意なやつと不得意な奴みたいな感じだった
背の順の時も先生面倒くさがって
背低めと背高めで別れて並んでた
極めつけには
話してた時に男女が深く関わる時
あ、そっかお前男か
そうだ俺男だわ
なんて言う会話がチラホラ聞こえた
本当に今になって思うけどうちのクラスではそもそも性別がないんじゃないかと疑うぐらいだった

そんな環境で男として生きれば
男として考えられるのも容易に出来るだろう

本当にあいつがたまきなのか
驚いてまた驚いての連続だ

……To be continued

No.2

「おーい
早く次行こうぜ」
涼介が急かすように俺を軽く押す
「え?ああ...」
なんだろう ふわふわする
夢を見ているのか妄想の中なのか
今、確かに1歩を踏み出しても
前の1歩がすぐあやふやになる

「...おい」
ふと気づくとフードコートに立っていた
視線を思いっきり上げると
怒ってはいないが、呆れたような
心配しているような顔をした涼介がいる
「...お前さ、なんか飲む?」
相手が手を打ってくる前に
何かを喋る。これで間は埋まるのだ
「んー...レモネード!」
「お前女子かよ!てかレモネードお前飲めるん?」
笑い気味に言う
レモネードは見た感じお高めの値段
しかもこいつが並ぶには気まずい
オシャレな人たちで溢れている
「おぉ...」
「あれぇ?並べないんですかぁ!?」
「うるせぇわなんの煽りにもなってねーよ」
軽くツッコミを喰らいながらも
俺たちは自動ドアに向かっていた
特に回るところもないし帰る雰囲気だし
帰るには丁度いいだろう
涼介は乗ってきた自転車の鍵を開ける
「お前また鍵してねーの
ショッピングモールでそれは無いだろ」
いつも鍵をしないのは俺のくせだ
毎回しないしする気もない
自転車に乗り込み、それぞれ帰路に着いた






結局あいつはどうなのか
ベットに寝転び天井を見る
こんなに男女を気にした事は初めてかもしれない
とりあえず 女子かよ!とかは言ってみるけど人を男女として意識するのは本当に初めてだ
たまきがどっちかを確かめるには
さすがに脱がすのはヤバいから
聞くしかない
かと言って本人に聞いても意味は無い
お前女子トイレ入ってたよね
なんて聞いたところで
例え女だったとしても嘘を着くだろう
あいつは嘘が上手いのだ

じゃあどうするか
すぐに結論は着いた
影山 ほむら
俺らの現担任かつ中学時代の担任
先生に聞くのだ

No.3

授業が終わり、クラスが騒がしくなる。
いつもなら練習相手のプレースタイルなどを確認するが、
今日は職員室の前に立っている
学生生活で数える程しかたったことの無い扉の前

緊張を押し殺しノックをした瞬間
扉が空いた
そこには俺より遥かに高い身長を誇る
影山先生の姿があった

「ああ、悪い
なんか用事か?」
「たまきの性別ってどっちですか?」
「はぁ?そんなん知るわけねーだろ
本人に聞いた方がいいんじゃねぇの?
親に聞くのも面倒だし」
文面に書き出すと感じ悪くなるが、
全く怒ってはないし嫌な言い方でも無い
「なんで知んないんすか!
あんた教師でしょ!」
「知ったって意味ねぇだろうが
なんでそんなこと気になんだよ」
「やばいんです」
「何が」
「言えないけどやばいんです」
もうお前帰れと言わんばかりの顔をされ、不貞腐れながら帰った

教室に戻ると涼介達が机の近くで話していた
俺もその会話に混ざる
ふっと別方向を見ると、
そこには
いつも通りティッシュらしきものを
食べているたまきがいた
周りが面白がって餌やり見たく紙を持ってきていた
眠そうに遠くを見ながら紙を食む姿はこのクラスでは当たり前になっていた

友達の輪から離れたまきの席に近づくと、丁度餌を食べ終えた
たまきがこちらを向いた
「あ、はやと」
俺が声をかけるより先に名前を呼んだ
「ああ お前名前忘れてないんだ」

……To be continued

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