独り言。

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恋愛依存さん（ ♀ ）
2017/09/17 10:26(更新日時)

一晩眠れず朝になり
ふとみたテーブルにポツンとあったキーケース
それを見て　悪魔が私に囁いた　
仕事を休みキーケースを手にボーッとしたまま乗った電車
世間は休日の午前中　意外に人が少ない
台風来るから？三連休なのに
乗り継いできた駅を降りて
徒歩7分　肌寒い風を感じながら見上げた2階の部屋　階段を上る
ドアを開けて彼女が居なかったら
もうそのまま終わりにしよう
もし彼女が居たら…鍵をあけた
「…え、誰？」
彼女は居た。
長袖のTシャツにパンツ、すっぴん
私は黙って彼女にキーケースとmicroSDカードを渡した
彼女の話も聞かずに出てきた
後は追ってこなかった　　　　　
妙な緊張感とスリルを感じながら帰宅
そのまま少しして眠ってしまい
目覚めると夕方。
夢か現か、わからない。
テーブルにあったキーケースはない。
もしかすると元々なかったのかもしれない
だけどカードも見当たらない
まさかね　私がそんな事
あれは夢だよ　そんな勇気はない

スマホを見るとLINEのポップアップ
「お前、何してくれたんだ」

やっぱり夢じゃなかったか　
返信せずにブロック　着信拒否
最後にさよならくらい言えば良かったかな
でもいいや
荷物もいらない　ごみの日に全部出そう

全部全部　終わりにする。スッキリした

夜9時半過ぎ、インターホンが鳴った。彼が来た。まさか今日来るとは思わなかった
「開けて」
「お願い開けてくれ」
騒がれても困る　ドアを開けた　
彼のスマホに　私が彼女に渡したカードの中身が送られてきていた
それで「さよなら」と一言。
かっこいい彼女だね　完敗です
それなのに　あんたはなんなの
何故あっちじゃなくこっちに来たの
「もう終わったから行っても仕方ないだろ」
はぁ？　なにそれ
こっちも終わったんですけど
「気持ちは分かったから。今までごめん。」
なにその意味不明な軽い謝罪　
謝る相手おかしいから　相手私じゃないから
「明日早いからまた今度話そ。とりあえず寝るわ」
何事もなかったようにソファーで眠りについた横顔
こいつの何が良かったんだろ
顔？体？見せかけの優しさ？惰性？
もう分からない
あんなに欲しかったのに　もういらない
手に入らなかったから、躍起になっただけかな
馬鹿みたい　