ジジ&ババ&小姑ドあほうトリオ(番外編)
私はいま仕事をしてない。
出ちゃったヘルニアが。
で療養中。
そんなわけで復帰できるまで近況報告を交えながら期間限定で呟きます。
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だからって本当にその病気なのか確かめてもらうにもババアが納得するはずない。
爺ちゃんもモゲラも、もうアレは焼いても治らないと諦めてるし今更あの歳で治療もヘチマもない。
ヘタに病院になんか連れてけば重病人気取りで厄介になる。
だから無視。
もうなおそうとも思わないし相手にしないからどうでもいい。
薬を飲み忘れればボロクソ言われ、過去を持ちだしボロクソ言われ、何かにつけて引き合いに出されてみんなの前でボロクソ言われる爺ちゃんのストレスは半端ないだろうなと思うけど。
それでもモゲラは父親に同情はしない。
自業自得だと言っている。
かつて今の爺ちゃんのように標的になった人が家にいた。
それは爺ちゃんの両親。つまり私からしたら大舅と大姑。
この人達がババアの標的になってたとき、息子である爺ちゃんはババアの主張しかきかず実の親に酷いことをした。
そうしてこの家はやってきた。
だから自業自得。
そのとき私はこの家にいなかった。
結婚して一旦は同居したけど長男をお腹にいれたまま私はモゲラと家を出て別に暮らしていた。
そのとき起こっていた大舅達への酷い仕打ちはもう思い出したくない。
思い出したくないけど忘れてはいけないと私の胸にずっとある。
大舅達の悔しい思いに報いるためにも、ババアを改心させこの家の悪をぶった斬る!
そんな思いも秘めてのここでの暮らしだったけど、やっぱりあの婆さんは救えない。
いま大舅がされたことの初期段階が爺ちゃんに始まってる。
これからもっと老いて身体の自由がままならなくなる頃には、あのとき大舅達が味わった思いとおなじ思いを爺ちゃんはするだろう。
私は見て見ぬふりをしていくのか?
そしたら私も同類になるんじゃないの?
でもあのモンスターはどうにもこうにも直らない。
私はどうしていくんだろう。
そんな悩みが少しある。
とはいえ、以前より私のここでの暮らしはずっと過ごしやすくなりました。
息子達は先輩農家さんに可愛がられ仕事も順調になってきてます。
田んぼを畑に埋め立てると計画してた件も無事にできあがりました。
以前のようにお金がらみでもめることもなくなりました。
これは爺ちゃんがあのあとまた怪我をして動けなくなり、再び家族総出で世話したので爺ちゃんも己の非力を思いしり、少し改心したからだと思われます。
小姑もほとんど家には来なくなりました。
これは彼女の子供も成長し世話する必要がなくなったのと、にもかかわらず家に来たがりアレコレ難癖をつけるババアに小姑自身が鬱陶しくなったからだと思われます。
なのでババアもセバスチャンをクビになり行かせてもらえなくなりました。
そのためババアには暇な時間が増え、だからのグチグチ三昧だと思われますが、被害は爺ちゃんが全てぶっかぶってるので私は知りません。
今回の腰痛も、こうして家が一段落したことで私に気の緩みが出たのかも知れません。
腰痛のほうも今では農作業以外は全てできますし痛みもほとんどありません。
痛みがあったことも忘れてうっかり振り向くのに身体をひねり、うっ!となって思い出す。そんなとこまで回復できてます。
ちょうど息子達にも忙しかった仕事に少し空き期間ができたので、毎日一緒に夕飯をつくってくれたりしてます。
痛み止めの薬も飲まないで済む日が増えていき、毎日午前と午後にはリハビリを兼ねて散歩に出かけたりしています。
でも田舎って怖いよね。
会う人会う人に「腰はだいじょうぶけぇ?」と聞かれます。
私が知らない人にも「あんた腰が悪いんだってぇ?」と声をかけられます。
どこで私を知ったのか。
そしてどこから私の腰痛情報を手に入れたのか。
きっとババアです。
ババアに違いありません。
嫁が寝込んでワヒたいへん!と触れ回っていたのでしょう。
ワヒはちっとも大変なんかじゃなく孫に全部押し付けて、肌着盗んでただけなのに。
うちの爺ちゃんがなぜ婆ちゃんを抑えられないのか。
それには理由があります。
昔々、爺ちゃんと婆ちゃんが結婚してモゲラが産まれてすぐの頃。
婆ちゃんは爺ちゃん以外に好きな相手ができ家を出ました。
当時この家には爺ちゃんの両親と祖母、それから爺ちゃんの兄弟達が住んでいました。
産まれて間もない乳飲み子と親に祖母に結婚してない兄弟が5人。
それだけの家族を残して嫁に去られた爺ちゃんは、婆ちゃんの不倫相手のもとにいき、土下座をして婆ちゃんをそこから連れ戻してきました。
旦那に頭を下げられ説得されて渋々もどった婆ちゃんは、事あるごとにやっぱり出ていく!とその後も爺ちゃんを脅しました。
産まれた我が子を思う爺ちゃんは、そんな婆ちゃんに逆らえず、婆ちゃんのあまりの振る舞いに不満をもらす身内から婆ちゃんを守る盾になり身内側に我慢させました。
一言でも誰かが婆ちゃんに物を申したくらいなら烈火の如く怒りだし身内を黙らせました。
自分の言うことならこの旦那は何でもきく。
文句を言ったら出ていくと脅せば、この旦那は私の思いを何でも通るように動いてくれる。
それに気づいた婆ちゃんは、嫁でありながら何でも思い通りにしてきました。
でも昔からいるご近所さんはもちろん、当時この家に住んでいた爺ちゃんの兄弟からもずっと後になって聞かされました。
それでもモゲラのためには信じたくない。
それに真実であれ噂であれ、それは昔のこと。今はもう関係ないと。
ずっとそう思ってました。
だけど。
恐妻に逆らえない旦那さんとか、自分の過去に弱みがあって妻に強く言えない旦那とか。
奥さんのほうがめちゃめちゃキツくて恐すぎて言えない旦那とか。
世の中には色んな旦那さんがいるけど。
でもね。自分の親が目の前で妻に「早く死ねよ!」と言われ続けてたら怒るよね?
それで親がポロポロ泣いてたら止めるよね?
どんな意気地のない情けない男だって女房に言うよね?
もしも言われてる親がホントに救いようのないほど酷い親だったとしても、実の子だったら止めるよね?
だけどうちの爺ちゃんは何にもしなかった。
舅から言われてもないことをでっちあげ、作り話をする婆ちゃんのズルさを見抜けず、失うことが怖くて婆ちゃんの言うデタラメを真実だと自分に思い込ませてた。
自分の親、兄弟。
結婚した息子の嫁。
昔からいる爺ちゃんの友達。
当時のご近所さん。
みんなが婆ちゃんの大舅達に対する仕打ちを爺ちゃんに訴えた。
だけど爺ちゃんはそれをはね除けてきた。
言葉につまると「じゃあ俺が女房を連れて出ていくからいい!」と逆上した。
みんなそんなことを言ってるんじゃない。
あまりにも可哀想だから少しは女房に注意しなよと言ってるだけ。
だけど爺ちゃんは一切の聞く耳をもたず婆ちゃんを庇い続けた。
そういう姿に私はずっと不自然さを感じてた。
嫁を守ること自体は旦那として立派。
だけど誰が見ても明らかに嫁が間違ってる言動をしてたら?
1人や2人が言ってるなら感情からの偏見だってある。
だけど大勢の人から同じ苦言を言われたら?
我が子からも言われたら?
それでも婆ちゃんに何も言わず本人に聞かせまいと必死に激怒する爺ちゃんは異常だった。
もしも爺ちゃんがどうしようもないおかしな頭の持ち主で、世間からぶっ飛んでた人ならそれもアリ。
でも婆ちゃんの件に関して以外はケチだけど理解できない人じゃない。
普段は物言いだって優しいし冗談もわかる。
思いやりだってあるときもある。
仕事だって一生懸命してきたし女遊びもギャンブルもしない真面目な旦那だ。
なのに婆ちゃんのことに関してだけ爺ちゃんは異常だった。
どうして婆ちゃんに言えないんだろう。
どうしてその事になると誰の言葉も聞けなくなり逆ギレするんだろう。
この人は、いったい何に必死になり何を怯えてるんだろう。
そう思ってた。
そこにご近所の噂ではなく親族の人から聞いた過去の話。
どう謎解きしようにも考えようにも思い当たる節もなく、ああ!だからか!と思いあたる理由がそれしかなかった。
過去の真実は私にはどうでもいい。
だけど爺ちゃんが「ここは言わなきゃ!いくらなんでも」ってときにも婆ちゃんに言えなかったせいで被害にあった人はたくさんいる。
爺ちゃんの両親。
爺ちゃんの兄弟もそう。
息子の嫁の私もそう。
娘の婿もそう。
そしてその孫たちまで。
もしもそれが真実で、婆ちゃんを庇った理由がそれだったなら。
この爺さんが本当に守りたかったのは、我が子でも家族でもなく自分だけだったんだなと。
そう思う。
だからいま爺ちゃんが作ってしまったモンスターに爺ちゃん自身が傷つけられてても自業自得だと。
モゲラはそれを言うのだろう。
私もそう思う。
いま爺ちゃんは自分に浴びせられる婆ちゃんからの罵声を怒るけど。
私のほうをチラチラ見ながら
ほら?ひどいでしょ?お母さん助けてよとでも言いたげにこっちを見るけど。
その言葉とは比べ物にならないくらいの言葉を大爺ちゃん達は言われてたよ。
それで見かねた私があなたに訴えたとき、あなたはなんて言ったか覚えてる?
あいつも悪気はないから。
ただちょっと男勝りなだけ。
おまえもわかってやれ。
悪気はないんだから。
あなたは私にそう言ったよね?
おかげさまでババアに何の弱味もない私は言われなくなったし息子達もモゲラも言われない。
でもなぜか爺ちゃんは言われてる。
だけど爺ちゃん自身がつくったモンスターだよ。
人のときには知らん顔で自分の時だけ被害者にならないで!
苛めたり蹴落とすことにはピカ1のモンスターババアなので、聞いてて(さすがにこれはダメだろう)と思えるぐらいの言葉を爺ちゃんに浴びせる。
だけど私のなかにはボーダーラインがあって。
ギリのギリまでは爺ちゃんにも味わわせる必要があると思ってる。
この人はそれを味わわなきゃいけない。
でないと大爺ちゃん達の悔しさが無駄になる。
そしてモンスター当人に関しては、爺ちゃんが亡くなれば標的はいない。
標的にしたい相手はいっぱいいても、どの標的も自分より強く敵わない。
モンスター自身それに気づいてるのか、老いが進むにつれて日ごとに不安が増してるようだ。
爺ちゃんを罵倒する以外は殆ど暗く苦み潰したような顔で毎日を過ごしている。
みんなで食事をするときは爺ちゃんを責める以外の会話はほぼしない。
そのくせ爺ちゃんは、さっさと食事の席をたち部屋にいくのにいつまでもキッチンの椅子に座って私達の会話を聞いている。
何も言わずに。ニコりともせずに。
何がしたいのかもわからない。
それでも一緒に暮らしてる限りはみんなが楽しいほういい。
そんな気性の私は婆ちゃんからが入れそうな話題もふるし息子達もそれに協力的だ。
でもどんな話をふったって、どう笑顔にさせようとしたって無理だった。
ワヒは毎日が面白くない可哀想な人!
不幸を一人で抱えた可哀想な人。
おまえら、わかれよ。
いつまでたってもそういう姿勢でしかない婆ちゃんに、私達はさじを投げた。
高いものは無理だけど、冬に温かいタイツを見つければ私のを買うときには必ず婆ちゃんのも買った。
はきやすそうな靴を見つければ色違いで婆ちゃんにも買った。
旅行にも連れてってあげてと爺ちゃんを説得し何度も行かせた。
こんな人でなしのようなババアでも老人は老人。
コイツと爺ちゃんがいてくれたことで私の息子は仕事を持つきっかけができた。
だから何とかこの人を。
この人の育ちかたに何があったのかは知らないけど、少なくとも私達は敵じゃない。
家族になりたいだけなんだとわかってもらおうと色々した。
だけどやっぱり言ってはならない言葉を吐き、弱い者を傷つけるこの人の性分は直らない。
だからさじを投げた。
好きにすればいい。
唯一自分のみかたでいてくれて、どんな勝手な言い分だって全て前に立ちはだかり通させてくれた爺ちゃんでさえ、老いて役に立たなくなれば虐める。
もうこのババアは救いようがない。
モゲラと一緒になってから、私はずっとこのババアをなんともできないモゲラにも苛立ってた。
自分の親なのになんでいえないの?
なんでそのせいで傷つけられる妻や子を守れないの?と。
だけど今は私も息子達もモゲラの気持ちがわかる。
言う価値もないほど酷い人。
怒っても無駄な人。
どうしようもない人。
それがこのババア。
このババアをこうさせてるのは病気なんだと思うようにしてから、私も気が楽になったし腹もたたなくなった。
私や子供に直接の被害がないかぎり頭からこの人の存在を消す。
それが最良な対応だと。
今はそこに落ち着いた。
うちの小姑はお気楽能天気なやつだけど、私達が婆ちゃん達に何をしようが文句だけは言わない。
能天気な彼女のせいで迷惑はたくさんかけられたけど、親のことで私を責めたことはない。
それは彼女自身もババアのどうしようもなさを知ってるから。
だから開き直ってこんな親、使えるうちは使わなきゃ損だと思ってきたのだろう。
私達夫婦が結婚してすぐこの家を出て爺ちゃん達と別居してる期間に大舅も大姑も亡くなった。
それまで黙って堪えてた爺ちゃんの兄弟は、ババアの大舅達への仕打ちに不満をぶつけて抗議した。
世間には親が生きてる間は何も言わずに親が死んだら同居してた長男夫婦に文句をつけてくる小姑達がいる。
そんなものは勝手で都合が良すぎる。
今だってそう考えてる私だけど、うちの場合は爺ちゃんの兄弟が怒って当然だった。
誰かが爺ちゃん達のしてきたことを戒めてくれなきゃ大舅達は亡くなってもうかばれない。
それほどババアのしてきたことは酷かった。
爺ちゃんの兄弟達が爺ちゃん夫婦に抗議しにきたこの日、自分達のしてきた行いを反省することなど微塵もなく
「2度とこの家の敷居をまたぐな!」と怒り狂う爺ちゃんと、そんな爺ちゃんの陰に隠れて自分は無関係だと決め込む卑怯なババアに代わって親戚一同に頭を下げたのは娘である小姑だった。
私達はこの話し合いがあるのを小姑から事前に知らされていたが、モゲラはその場に行かなかった。
そこで行けばモゲラはどうしたって親を擁護する立場としていくことになる。
だけどモゲラは擁護したくなかった。
母親の酷さを知ってたからだ。
でもその気持ちに嘘をついて擁護なんかしたくない。
かといって真実を全て話し、息子である自分が親を窮地に立たせたくもない。
そう思ってたからだ。
私はモゲラに行って真実を話してこいと言った。
必要ならば私は証人になってもいい。
あそこで何が起こり、ババアが大舅達に何をしてきたか。
大舅達のために全部明るみにだそうと言った。
だけどモゲラはできなかった。
息子だから。
そして私もできなかった。
モゲラの妻だから。
あのときあの場にいき言っていたら?
今でもそう思うことがある。
全てのことをみんなの前で話したら、爺ちゃん達は相続権を失いあの家にはいられなくなっただろう。
大舅達の哀しみは報われただろう。
だけどモゲラには親を裏切ったという死ぬまで続く思いが残っただろう。
私はその思いをモゲラにさせられなかった。
けっきょく私は大舅達の無念を封印するのに加担したと同じ。
私も卑怯者。
親のことで親戚に頭を下げ、責任をもって私がこの母親を改心させますと親戚一同に謝罪した小姑。
親なら娘のそんな姿に胸が張り裂けそうになるだろうに。
なのに、その横で平然とした顔で「ワヒの何が悪い!」とふてくされてたババア。
我が身可愛さで娘の気持ちにも気づけず、そんなババアに何も言えないジジイ。
そのあと小姑は自ら悪者になってババアを改心させようと何年か頑張ってくれた。
ときには怒鳴りつけ、諭し説得し。
親を思うがための彼女の気持ちだったと思う。
でもババアが変わることはなかった。
だから彼女は諦めた。
結婚した自分の夫にも兄の嫁と同じく暴言を浴びせ傷つけるババアに愛想がつきた。
でも親だから関わらないわけにはいかない。それなら使うだけの親として存在価値を見いだせばいい。
それが彼女のだした答えだったのかも知れない。
ババアからは私の悪口を散々聞かされてるであろうし我が家の状況も知ってる。
それでも彼女が1度たりとも私に文句を言わないのは、モゲラと同じく彼女自身がババアの人でなしぶりを知り尽くしてるからだと思う。
「私だったら一緒に暮らせない。私なら暮らさない。なのに戻ってくれたお義姉さんはすごいよね。」
前に1度だけ小姑からそう言われたことがある。
こんなババアと暮らす選択をした私に呆れてなのか、良い意味でなのか知らないけど。
私が彼女でもそう思う。
よくもまあ、こんなところに戻る気になったものだと。
ババアの酷さを誰より知ってて。
ババアをボロカスに言っといて。
じゃあなんで戻るのよ?
そう言われてあたりまえ。
でももしも、もう一度過去に戻ってここに戻るかどうかの選択ができたとしても、私はやっぱり同じ選択をする。
それは悩みぬいて今の仕事を望んだのが息子だから。
ここで暮らすのは、その息子にとってメリットが大きいから。
でもそれだけじゃない。
私自身もババアの老いていく姿をしっかり見届けたい。
このモンスターがどんなふうに老い、どんなふうに苦しみ、どんなふうに孤独を味わい、どんな哀しみを味わっていくのかを近くで見届けたいから。
虐めたりはしない。
嫁として介護はする。
できる範囲内だけでの事務的な介護にはなると思うけど。
そのなかで老いていくこのモンスターを側で見届けたい。
この人が孤独で泣くたびに。
老いを悲観してため息をつくたびに。
動かない身体でどうしようもない哀しみを味わうたびに。
私は亡くなった大舅達の位牌を見ながら
「ほら。この人がこんな姿になったよ。」
「おじいちゃん達はもっともっともっと辛かったけど、この人もこうなったよ。」
と語りかけたい。
私がなのか大舅達がなのかはわからないけど、そのとき少しだけ救われた気になれると思う。
この気持ちは人にはわかってもらえないだろうけど。
陽気が暖かくなったのもあり、腰の調子もまずまず。
痛みもさらに良くなりました。
あんまり調子が良いので、今日は作業にでる息子達に「少しくらいなら手伝えそう」と言ってみましたがスルーされました。
気がつくとご飯の時間になってて気がつくと寝る時間。そんな生活をしてたのに食事の支度と洗濯と散歩。
もったいなくて申し訳ないです。
今は自分で車にのって近場なら買い物にもいけます。
自営の我が家は食料品の買い出しも大荷物で大変なのだけど、荷物持ちにと息子達が一緒に行ってくれます。
仕事をして帰ってきてから母親の買い物に付き合わせるのは申し訳なく、少しずつ何度もに分けて行くからいいと言うのですが、息子達は構わないと言います。
今回私がこんなふうに休養に入ってしまったため息子達にはたくさんの迷惑をかけました。
私の仕事は第1に主婦で嫁で。息子達を手伝いたいのは私の勝手。
その勝手をしたいから、少しでも家事を早く切り上げて。寝る時間を減らしてでもたくさん手伝えるようにとやってただけです。
息子達は私をあてになどしなかったし、ただ我が子の成功のためにサポートしたい一心でしてきたことです。
でもそれが仇となって今回のようなことになってしまい、そのせいで息子達は責任を感じてしまったようでした。
「よくよく考えりゃ母さんは俺達の倍歳くってるわけでしょ?
俺たちだってハードで腰が砕けそうになるのに母さんは俺たちと同じことして。そのうえ家のことをしてたわけでしょ?ましてやヘルニアの持病があったのに。
このまえ俺たちで話しててさ。
よくあの人こんなことができてたよなって」
はっはっは(  ̄▽ ̄)
気力だ。気力だけでやれちまう。
それが母だ。
母親とはそういう生き物じゃ(  ̄▽ ̄)
と笑ってやった。
そしたら
「はい。はい。でも歳には勝てなかったからアウトね。はい。お布団行きなさい。」と言われた。
「うむ。そのとおりでござる」と素直に寝床に退散した。
私が動けなくなった初めはてんてこ舞いの作業だったらしい。
でも息子達は母親の老いに気づいて覚悟ができたのか、これまでより更に出荷量も増やし仕事量も増やした。
倒れるんじゃないかと家族みんなが心配したけど聞く耳をもたずがむしゃらに仕事をこなしていた。
母さんが無理しなくても俺たちでやる。
だから安心してゆっくりしろと。
それを私にわからせるためだったのかも知れない。
前よりずっと頼もしくなった息子達に安心し、これも良いきっかけだったのかと思った。
だから私は今とても満ち足りた気持ちでいます。
婆ちゃんは糞だけど、ジジババの問題は当面私たちに被害はない。
息子達の仕事も先が見えだし信頼できる先輩達もついててくださる。
もう母ちゃんのでる幕はないかもな。
それはとても幸せで嬉しいこと。
私がずっと望んでたこと。
ありがたいです。
つい先日、家の雨どいが壊れ変えなければならなくなりました。
また壊れたの?おたく?
はい。そうです。またです。
築50年近くになるこのボロ家でござんす。
1ヶ所壊れ修理となると、それにはココを直してあっちも直さないとココが直せません!なんて流れにいつもなります。
生活するための全てと固定資産税を払うのは私達。
ジジババは家の修繕担当。
もう皆さんご存じですね?
耳にタコができてませんか?
というわけでお約束どおり雨どいにかかる修理は爺ちゃんに申し出ました。
ドあほうシリーズをよくご存じのかたなら、これを聞いたジジイの対応が私の代わりに書けてしまうでしょう。
ところがどっこい。
素直に「わかった」ときた。
うそ?まじで?具合が悪いの?痴呆なの?
それともまたなんかやらかした??
と驚いてしまうお答え。
何がどうしたいったい??
肩透かしをくらって戸惑いながらも、業者さんが見積もりにいらして概ねの修理費がわかったのでモゲラが爺ちゃんに告げました。
ああ爺ちゃん。やっと改心してくれたのね。
わかってくれたのね。
今度ババアが虐めてるのを見たら2回だけ助けてやってもいいぞ。
私ったら、そんな気持ちにさえなりました。
でも。この道90年近くのお調子者ジジイ。
そんなに簡単に改心するわけがない。
見積もりを告げたモゲラに
「そうか。ふーん。でな、それは出してやるけど次からはもう出せないから。お前たちやれ。」
私はそのとき、このかた達に背中を向けてお茶碗洗ってました。
でも心の中は。
なんだと?
なんだと?
ぬわんだとうぅぅ???
さあ言ったれ。モゲラ戦士。
てめ!約束しただろ?なにいってんの??と。
言ったれ。今だぞ!頑張れモゲラ!
フレフレモゲラ!!
ところがコイツ。
このハゲ夫。
「・・・うん。」
「うん。」じゃねぇだろーがあぁぁぁぁぁ!!!!!!
なにを言ってるのかな?キミは?
食器洗剤の泡がついたままの指で目つぶし食らわしちゃうぞ?ん?
腰痛のためゆっくり振り向いた私と目があってキョドるハゲ夫。
しどろもどろになりながら
「うんって、ちが!あの・・親父たちが出す約束だソレ。な?だよな?」
怒怒怒怒という炎のオーラを漂わせスーパーサイヤ人に変身しかけの私に同意を求める。
ハゲ夫のそんな弱々しいあがきなどジジイが聞く耳を持つはずもなく、ぶっ被せて
「昔はな!親の医者代だってお付き合いだって長男夫婦がみんな出したんだ!親に小遣いまで出したってあたりまえ!
それをなんだ?家が壊れたからってワシらは老人じゃよ?ワシらをあてにされたって困る!」
ハゲ夫、小さな声で「だけど約束・・」とモニョモニョ言ってるが聞こえねえ。
あげく黙る。
黙ってうつむく。
ハゲ丸見え。
しょーがねえなあ!このハゲだけはほんとに!!
で変身が終わった嫁でる。
金色に輝きながら。
とりあえずジジイの戯れ言は鼻で笑っておいた。
昔は知らねえ。だが約束は約束だ。
だったらどうだ?話を変えるなら食費出すのか?
それともこっちは同じ敷地に別棟建てるから、お互い生活別にして生活費を各々で持つようにするか?あ?
約束したから払ってたけど、だったら家を別にして食べるのも光熱費も固定資産税も全部各々でもてばいいんじゃねえのか?
という内容を嫁らしい言葉にちょっとだけ変えて提案してみた。
そうなると自分達の暮らす家の分は全て自分達で出さなければならなくなるのでジジイ大反対。
ここは爺ちゃんの家。
だけど私達が養ってる。
自分達で家をやってくのに比べたら私達が同居してるから生活には何も出さなくていい。
そのぶんは爺ちゃんは金銭的に助かってるよね?
だから修繕費は自分達が出す。代わりに養えよ。
そうしてお互い助け合う。
てのが爺ちゃんが提案して最初に決めた約束だよね?
私達が約束を果たしてるのは何も言わずに自分達が出すときになって何いってんの?
って言葉はモロまんま言った。
ここでジジイ首をかしげる。
「言ったっけ?俺そんなこと」
ふあぁぁぁーーーん???
ていうかさ。
こういう話。
何回目だろうね。
みんなもうウンザリだよね。
だからまあ、はしょるけど。
結局ジジイは思い出した!思い出した!となり、お母さんごめんねとなり。
俺達のことヨロチク♪となり。
いつもの流れで終了。
彼は終わったあとには何故か清々しい顔つきになり
「ハイ!お金の話しはこれで終わり終わり♪」とご機嫌で今日の晩飯は寿司をとろう♪と言いだしてた。
とらねーよバカ。
毎度毎度のこのジジイのパフォーマンスにも呆れるけど。
寿司と聞いてニコニコしだしたこのハゲ夫。
コイツが発した言葉は
「うん。」
「そうだね。」
「俺もそう思うよ。」
この3つ。
ジジイよりハゲ夫に呆れて情けなくなった。
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