認められること

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匿名（ ♀ ）
2015/11/15 00:56(更新日時)

ある日カラスが空を飛んでいた。

他の鳥たちや動物たちがカラスをみると、みんな口々に言った。

「真っ黒な不吉な鳥」

カラスは真っ黒な羽のせいで独りぼっちだった。

どこへ行っても動物たちからは逃げられ、嫌な目で見つめられた。

「どこか遠くへ行きたいな」

誰も自分のことを知らないどこかへ

そんなことをカラスが考えていると、真っ白なハトが現れた。

「やあやあカラス良いお天気ですね」

人気者のハトがカラスは苦手だった

真っ白な自分と正反対のきれいな羽

不吉な自分とは違う、平和の象徴

そんなハトが苦手だった

「ハトくん。君は真っ白だね。僕とは正反対」

意地悪のつもりでカラスは言った

君と自分は違うのだと。

「カラスは真っ黒に見えるけど、青とか赤とか光で色々な色が見えてくるね」

『キレイだ』

ハトの言葉が信じられなかった

自分は真っ黒で不吉なんだとばかり思っていた。

ハトはそんな自分をキレイと言った

「皆はカラスを不吉だというけれど、カラスは夜と同じ色。何も怖くなんかない。」

カラスは１つ涙を流した

自分を怖くなんかないと言ってくれたハト

カラスはハトを苦手だと思ったことを悔いて、感謝の気持ちを心の中で呟いた。