生きて来た道

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2015/10/26 13:37(更新日時)

老婆の長い人生を歩んで来た足跡を刻む日記です。

むかーし、ある片田舎で一人の赤ちゃんが産声を上げた。
赤ちゃんは右足太ももの外側がプクッとふくれていた。
近所のヤブ医者で切ってもらったらしい・・
物心ついた時には傷痕があり学校の体操服を着ると
ギリギリの所で見えていた。イヤでイヤでたまらなかった。
祖父は戦争で息子の一人を亡くして国から支給される
お金で自分だけぜいたくしていたようだ。

両親は朝から晩まで馬車馬のようにコキつかわれて
いた。後ろ姿を見て育った私は祖父が憎くかった。
子供心ながら孫もわけへだてしているのが理解できた。
兄が一人の四人暮らし。
貧乏生活だったが両親は優しく家族は何の問題もなかったが
回りの大人たちが悪すぎて、小さい頃から一歩下がって
人を観察する子供になっていた。そのために友達の母親からは
「可愛げがない」と言われたことがあり今でも忘れられない。

いま思えばきっと姑小姑たちにいじめられている母親を見て
いて、自分が早く大人になって親孝行してあげなければ、という
思いが強すぎて子供なのに大人びて見えたのかも。

つづく。






15/06/06 08:57 追記
~三歳年下のよっちゃんへ~
あの日あの時は本当にごめんなさい。
あからずっと・・今でも・・
そしてこれからも死ぬまで
よっちゃんに対してやった罪を
懺悔しながら生きていきます。
許して下さいとは言いません。

よっちゃんが今を生きているならば
ただただ幸せでいてほしいと
願うばかりです。


No.2215642 (スレ作成日時)

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No.401

~中村の両親~

中村の両親と会うその日、
マンションの前にある花屋さんで
大きな花束を買った私・・

どうかしてたのか!?
夕暮れ時、バッタリ遭遇した時の
あの挨拶一つ出来ない母親に・・
なぜ?
ホント!大馬鹿者!


その大きな花束を抱えて
中村の団地の隣りにあるデパートの
二階のある喫茶室で四人で対面。

父親とは初対面だが、
母親とは二度目、
なのに二人共、
やっぱりキチンとした挨拶はなし、
笑える・・ね。
父親は目も合わさないし・・。



つづく。

No.402

~中村の両親~つづき

花などどうやっても似合わない老婆に
なぜ、
高価な花束など買ったのか!?

中村に渡すように言ってたので
イスに座る前に中村が鼻高々で
母親に渡したけど、
「フン!」って感じで
すぐテーブルにポンと置いた。
バカバカ!、自分。

ほとんど父親だけが
中村に話しかけてる感じ。
親子の会話の内容は
「お前、仕事はどうなんだ!?」
威圧感あり・・
父のことを怖がって育ってきた中村は
「ウン、ウン、」とうなずく感じ。

その間ずっと黙って
私の顔をジィっと見ていた母親が
私を見て言った・・・
「あなたは、
○○県なんですって?」

アホ?
息子に聞いたのに間違ってる。
隣の県を言った。
地図も知らないの?(笑)
要するに、
大事な一人息子の相手に
ふさわしくない私のことなど
どうでもいいってこと!(爆)

結局、四人で会ったが
何のため?という感じだった。




つづく。


No.403

~「体一つで俺んとこおいで」~

それから間もなく、
中村の団地の狭い部屋に
一緒に住むことにした私は、
長男に訳を話した。

すると、長男は
「何も一緒に暮らす必要はないよ。
会いたい時に会いに行けばいいでしょう」
と・・・。

すると、中村は言った。
「早朝、魚釣りに行ったり、キャンプに行ったり
するから一緒に住んでいた方が都合がいい」

安易な考え方で長男を巻き込んでしまう。
マンションに長男が引っ越して来て住むことにして
家賃は半分づつ払うという決着。

いよいよ一緒に住み始める時に中村が言った言葉は、
「体一つで俺んとこおいで」?

男友達の原さんのことなども全部話していたのに
言うことが・・
「○○ちゃん!友達も全部捨てて
俺んとこに来てね」

は!?
なぜ捨てる?
それこそ大事な友達の原さんだけど!

中村にそう言った自分も
仕事と中村の世話で多忙になり
結局、とてもいい関係だった原さんとも
いつしか連絡もしなくなった。

「原さん、今まで色々ありがとう」
とお礼を言いたかったが
結果、それさえも言えずじまい。
自然消滅の形になった。


つづく。


No.404

~「体一つで俺んとこおいで」~つづき

一緒に暮らし始めた時にはすでに免許を取り
個人事業主としてスタートしていた。
お得意様を沢山持っている同業者たちに
予約の仕事をもらいながら、のんびりと
した仕事振りだった。

私は相変わらず、
仕事も頑張っている日々が続いていた。
会社の整備工場で車検を
受けたばかりだったし、
団地の近くの
月極駐車場を借りることにしたら、
ビックリするほど高かった。
通勤の足だから
車は必要不可欠だったから
そんな経費も自分が払っていた。

ある日、
中村が言った。
「○○ちゃん、俺は
金持っていたら持っていただけ
遣ってしまうから、
○○ちゃんにお願いしていい?」
と言いながら渡された郵便通帳
開いて見たら、
残額一万円!!
会社でのお給料も少なく、
振り込まれたその直後には
下して、お給料前にはすでに
一万円さえなくなっている
・・それが繰り返されていた。

団地に来る前は
それこそ実家の目の前の賃貸マンションに住んでいて、
そこで結婚を約束した彼女と同棲していた・・
月々の光熱費や電話代などの内訳が残っている・
そんな情けない通帳を
私に良く見せられるものだと、
その時、呆れたのを今でも忘れない。

早くも先行きが不安になった。


つづく。


No.405

~「体一つで俺んとこおいで」~つづき

中古車を買ってタクシーとして使う車も
私が支払ったし、
日々の買い物や経費は私が支払っていた。

なのに、中村は早朝、
仕事から帰ると風呂に入り
500ミリ缶ビール2本グビグビッと飲み
真っ赤かになって寝る。
数分もせずに・・大イビキ・・。

何も苦労せずに
その時だけ楽しければいい中村。
言いたい放題!
好き勝手し放題!
それを支えてくれている私のことなど
何も思わない中村・・
最初から私が何もかもしてあげて
甘やかしたから・・
それが当たり前になってしまった中村。

幸せな男だな、お前は!

田舎での過去の失敗と同じことを
東京で今度は、
たった一人の男のために
同じ繰り返しをしようとしていた。
これが始まりだった。




つづく。


No.406

~「体一つで俺んとこおいで」~つづき

全ての望みが叶い、大満足の中村は
毎日がご機嫌だった。
そりゃそうだ!

ある日の午後、
団地の狭い部屋の押し入れの上の棚から
何やら、小さい段ボールを下した。



数冊のアルバムだった。
得意げに開いて見せる中村。
そこには、サーフィン仲間と
海でサーフィンしている中村や
あの
「たった二人だけの大事な友達なんだよー」
の二人や他、悪ガキたちと
海で魚釣りやバーベキューしてビールを飲んで
真っ赤かになって自慢げな顔の中村がいた。
酔うと真っ赤になって
すぐ眠るクセがある、
皆なが飲んでいる横で
眠っているところを悪ガキが
面白がって写真を撮ったのもあった。

中には、会社の慰安旅行の宿で宴会時、
コンパニオンから顔にキスされて
嬉しそうな中村の顔があった(爆)
遊び・・の写真ばかり。
これじゃお金足りず貧乏なハズだわ(爆)

普通の頭の人間なら、
昔のアルバムなど
平気で、しかも、
自慢げに見せたりはしない。
それを得意そうに、
大事そうに
出して見せる男、中村。

私には「全て捨てて体一つでおいで」と
言ったクセにお前は何一つ捨てていないのかい!?

はぁ・・



つづく。



No.407

~「俺が食わせてやるから」~

数か月過ぎた頃、
時々、言うようになった言葉、
 「○○ちゃん、
 もう仕事辞めなよー!
 俺が食わせてやるから!」

は!?

「俺が食わせてやるから」!?

爆!爆!爆!

どの顔が?
どの口が言う?

精いっぱい会社でも休む暇がないほど
バリバリ仕事をして売り上げも会社で
トップの男が言うなら「なるほど」と
感心するが、あの中村が!?
ホント、自分のこと何一つ理解していないから
こんなことが言えるんだとその時思った。



つづく。

No.408

~「俺が食わせてやるから」~つづき

貯金ゼロで、
その日暮らしと言っていい位なのに
私のお金で、
飲みたい放題、食べたい放題し、
その時が楽しければ良いという
中村が大きく出た!

今までも、
そして今現在
誰のお蔭でこうやって暮らせているのか?
理解できないのかな?
計算も出来ないのかな?
不思議だった。

父親が働いて、母親は専業主婦で
家を守ってきた家に育ったわけだ。
理想の家庭像だったのだろう。

が、それよりも、
超ヤキモチ焼きだった中村は、
私が会社内では皆から可愛がられて
「○○ちゃん」
「○○ちゃん」と
言われていることをずっと見て来て
内心面白くなかった。
だけど
それを口に出しては言えない性格だし。

しかも、
自分はとっくに会社を辞めたので
会社内でのことは分からないから
余計心配だし、
「ヤキモチ焼き」男なんてイヤだ。
弱い男の考え方・・。

開業したばかりの中村の収入はどうせ
大したことないだろうから、と思い
その後も仕事は頑張って続けた。

その間も、中村の悪い性格悪いクセなど
一通りの常識を手取り足取り教え続ける日々。



つづく。

No.409

~「俺が食わせてやるから」~つづき

二人の休みが合えば、いつもあちこち
遊びに出かけていた。
電車だったり、車だったり。
魚釣りに行って夕方になると
飛び込みで料理旅館に泊まり、
ご馳走を食べビールを飲んで
大満足の中村は大はしゃぎ。

酔っ払って早々に大イビキで寝て、
夜中に目が覚めると、
「のど渇いたーぁ!」
冷蔵庫からまた缶ビールを出して
グビグビ飲んでまたグーグー・・。
不眠症の自分は眠れずに
そんな姿を見て、情けなくて
涙が出た。

その時、
中村は車は持っていなかったが、
昔の栄光?の話しはデカイ。
アメ車に乗っていたんだ、
車も何台も替えたんだ、
あんなことした、
こんなことした、
・・・と。

じゃ、今は?
冴えないただの男ジャン(爆)

なので、余計に立派な男に、
一人前の男にしてあげようと
より頑張った。
少しづつ良い方向へ
変化しつつあった?かな?(笑)



つづく。


No.410

いつも楽しみに拝見させていただいています。

突然の書き込みスミマセン。

質問なんですが、中村さんとは
体の関係はあったんですよね?
読んでいると、まったくなさそうな感じなので。

愛情もあったんですよね??

ごめんなさい、変なことを聞いて。

No.411

>> 410 匿名410さま


変換ミスだらけで変な日記を
読んでいただきありがとうございます。

そしてレスありがとうございます。



(笑)・・
そこですか?やっぱり。

最後までその部分は
書かないでおこうと思って
いたのですが・・・
質問があったので
(ひょっとして他の方も知りたい部分?笑)
思いきって書くことにします。

実は・・・
中村の部屋に初めて泊まった時、
あったのですが・・・
ダメだったのです。

理由は、
仮性包茎&不完全性インポテンツ・・
(性行が必要な硬度が足りないこと)
でした。

中村は告白してくれました。
そんなに気にはならないような
中村だったし、
性欲は弱かった、と
言ってました。

私も平気でした。
その方が楽だったからです。
むしろ、嬉しかったかも(笑)

仮性包茎は若い頃から
ずっと痛みがあった為、
数年後、思い切って
手術しました。
すると、
完全インポテンツに。
若いのにちょっと可哀相でした。

なので、お互いにそれは
大きな問題ではなくて、
どちらかと言うと、
友達感覚?に近かった関係でした。

あと、愛情ですが・・・
中村に対しては最初から
全くありませんでした。

それより、
中村の全てのことが
あまりにも可哀相で
見ていられない、、と。

毎回、記している通り、
「一人前の立派な男にして
あげよう!」
この信念だけでした。

数十年たった今現在だからこそ、
記することに対して
(爆)や(笑)を入れていますが
当時は、そのことに必死でした。
今だから、
当時の自分がやったこと、
言ったことを、
なぜここまでしたのだろう?
と不思議なくらい、
真剣そのものでした。

子供を育て上げる母親という母性本能?。


以上です。
どうしょうか?
ご期待?に添えずに
ごめんなさい(笑)

普通の人は絶対にこんな苦労は
買ってはやらないと思いますが
私はちょっと人と違うのかも。

祖父の反面教師なのかも知れません。


匿名410さま

引き続き、
中村に対しての
苦労とグチを
まだまだ連発しますが、
お暇な時にまた読んで下さいね。

ありがとうございました。


  • << 414 主さま、御丁寧にお返事ありがとうございます(^ ^) 引き続き楽しく拝見させていただきます。(^ ^)

No.412

~「うすノロマみたいに言わないで」~

ある日、
中村を助手席に乗せて
買い物に行くときのこと、
国道を走りながら文房具店を探して
いたら、
運転しながらも、キョロキョロ目では
探していた。
中村は助手席でもなかなか探せないことに
イライラしてしまった私が
「今、あったよね!?」と言ったら、

「俺のこと、うすノロマみたいに言わないで!」
と急に怒り出した・・。

は?
こんなことで何を怒る?

中村は眼鏡かけ、
深視力に弱いし、
走り去る風景も見えにくい?
ま、トロいことは間違いなかったけど(爆)

中村という男は、
あの母親のDNAを受け継いていて
幼い頃から「プライド」だけは高かった。
そのプライドが一回りも年上の私からさえ
言われた言葉をバカにされたように
聞こえたんだろう、きっと。

ワサワサして落ち着きがない中村なので
そんな性格を何とか直そうと
当時から、
そして
今でも、
いつも決まって言ってるのは

「あわてないで。」
「落ち着いて。」
 だった。

お前は私の子供かぃ!?(爆)



つづく。


No.413

~焼肉屋で~

毎週末、
あちこちに遊びに行くのが
恒例だった私と中村。

ある日、
住みたい街一位で有名な街まで
行った時のこと。
ランチする店を探して歩いていたら、
チラシを配っていた女性がいた。
焼肉屋さんの女性スタッフだった。

笑顔を向けられた中村は、嬉しそうに
「○○ちゃん、焼肉にしようよー」
「いいよ」と私。
女性スタッフは笑顔で
「ありがとうございます、
ご案内しまーす」
と案内してくれた。

中村はさっさと
厨房が見える位置に座る!?
いつもは逆に座るのに・・
中村らしいわ、
考えは見え見えなんですけど(爆)

外食時のいつものように
あれもこれも注文した。
ランチなのに、
別注文するし。
金持ちか!お前は!

「まず先にビールねー。」

超ご機嫌な中村
ビールをグビグビ飲み、
焼肉をパクパク食べる。
食べたい物を食べたいだけ、
飲みたいビールも飲みたいだけ。

料理を次々に笑顔で
運んで来るその女性スタッフに
面白くない冗談を言う、
自分で言って
自分でバカ笑いする。

厨房の方をチラ見する中村。
私の背中側で女性スタッフが
笑顔で見ていたようで、
中村も嬉しそうに
微笑み返す顔がずっとあった。

笑えるんだけど、バカ丸出しで
こっちが恥ずかしくなる。

私はヤキモチなど一切焼かないし
どちらかと言うと、
私の方だけを見られるのは
息が詰まりそうでイヤだったし、
浮気出来る甲斐性があれば
まだ教育のしがいがあるのに。
中村の場合は、昔から
ただただチヤホヤされたい願望が
強すぎた感じだった。


そして、食べ終わり、支払いするため、
いつものようにレジに行くと、
あわてて
中村が追っかけて来て言った!
「○○ちゃん!俺が払うよー、
 外で待っててー」

は?



つづく。



No.414

>> 411 匿名410さま 変換ミスだらけで変な日記を 読んでいただきありがとうございます。 そしてレスありがとうございます。 … 主さま、御丁寧にお返事ありがとうございます(^ ^)

引き続き楽しく拝見させていただきます。(^ ^)

No.415

~焼肉屋で~つづき

中村が払う!?
初めてだったので驚いた。

はは~ん、なるほど。
この女性と二人っきりで
お話ししたいのね
ハイハイ・・(苦笑)
さっさと階段を下りて外に出て
隣の雑貨屋さんに
入ってウィンドゥショッピングしていた。
雑貨屋さんの店内で
チラチラ外を見ていたが
なかなか中村は出てこない

遅すぎる・・・イライラ
(私は待つことが大嫌いな
 短気な性分)

やっと、降りて来た。
 私「遅いよ!もうっ!(怒)」

 中村「いやぁー、参った参った!
 一万円札を出したら
 お釣りがないと言うし、
 今度はレジの調子は悪いし参ったよ」

いつものバカ笑いしながら、
言い訳を散々している。
お前の頭の中はお見通し。
馬鹿!?(爆)

それまでの付き合いで分かったことは、
中村は女性にちょっといい顔されると
すぐのぼせ上がるクセがあった。
(ひょっとして俺のこと好き?)
過去モテない中村は
女性に慣れていなかった?。
飲食店の従業員の笑顔が
中村にとっては
「俺はモテるんだ」と錯覚する。
どこの飲食店に行ってもそうだった。
浅草のお寿司屋さんでも、
 「俺のこと覚えていてくれたんだぁ」
と嬉しそうに大声を上げて
店内の客全てが驚いて振り返って、、
私の方が恥かいた(汗)

そんな中村のことを
「本当に幸せな男だなあ、お前は!」
と、あきれ果てていた。

だが、
そんな私の優しさと思いやりが
余計に中村を甘やかしてしまい
お調子者にしてしまった。



つづく。


No.416

~入籍・再婚~

一緒に住み始めた頃から
「籍入れろ、籍入れろ、と
オヤジがうるさいんだ!」
毎日言った。

上京以来
二度と結婚などするものかと
思っていた私。

仕事内容・収入・
日々の生活のこと、
より良くしようとせっせと
頑張っていたのに、
中村はそれとは裏腹に、
いつまでたっても
責任感が全く見えなかった。

そこで考えた、、
一人前の男にする為には
世帯主になったら少しは
マシになるか?。
一世一代の賭けに出た私。

入籍することにした。
中村は大喜び・・
私の誕生日に籍を入れ
再婚に・・。

そして、中村を連れて帰郷した。
田舎の母には最初から伝えていて、
毎晩8時には電話することも続けていたし
田舎のない中村も大喜びで
私のマネして「母ちゃん」「母ちゃん」
と言って甘えていたので
母も兄夫婦も大歓迎した。
なぜ入籍したか?
単に中村のことを好きだから
再婚したのだとに思っていた。
(違う!違う!
 そんな単純な理由じゃないのよ(笑))

母も年とった自分の娘が
一回りも若い中村と再婚したことで
単にホッとした心情だったと思う。
お祝い金も貰い、中村は得意げだった。
(中村の実家からはお祝い金どころか
「おめでとう」の一言もなかった、
 ま、そうだろうね(笑))

中村は入籍したこともあり、
益々、ヤキモチ焼きがヒドくなった。
毎日まいにち言い続けた・・
「会社もう辞めなよー、
俺が食わせてやるから!」

とうとう
会社を辞めることにした。
(後悔先に立たず)

私さえ仕事を辞めたら今度こそ、
「俺は家庭を持ち世帯主になったんだ。
これからは、約束した通りに
俺が食わせてやらなければ!」
と思うかも?と。
淡い期待?をした私。

会社の部長からは
「月に数日でもいいから残ってもらえないか?」
と言われたけど・・。

仕事を辞めたら、すぐに
バカ高い月極駐車場の料金が勿体ないと
・・車検を受けたばかりだったのに
二束三文で手放してしまった。
(後悔先に立たず)

それまで以上に
団地の狭い部屋で、一人の男のために
必死で尽くし続けた。


つづく。


No.417

~入籍・再婚~つづき

入籍した直後から中村の姉から
連日ランチに付き合わされるハメになった。
相変わらず、どこのお金持ちの奥様?
という派手で香水ぷんぷんで臭くて
たまらなかった!香水が一番イヤだった!

誘った方はやっぱりお金払わない。
最初から私にタカるつもりだった。

今日はあそこのランチ、今日はここのランチ、
次はカラオケ・・
ランチ、お茶、カラオケ全ての支払いを私がして、
その上に夕方別れる時には
両親が待っている夕食用の
太巻きやおはぎ、お寿司、お惣菜など、
買ってお土産を姉に手渡すという
何という出来た義妹であった(爆)
まるで、田舎での二の舞を踏んで・・。

無職になった上に
連日のお金の支払いで家計は火の車。

姉の口から出る言葉は、立て板に水、
全て両親と中村の悪口ばかり。
幼い頃からその時までの色々なこと、

そして中村の婚約者のこと、
中村が仕事に行ってる間に
マンション内の荷物全て持ち出して
逃げ出した!?

良く良く聞いてみると、
夜の飲食店での仕事中、
婚約者がちゃんと家にいるか?
毎日電話して確認していた。
昔から超ヤキモチ焼き男(爆)
それじゃ、嫌気になるサ。
荷物をトラックに積む現場を
母親が目撃してトラックから
何か?冷蔵庫?だけは
引きずり下させた!?
どっちもどっち!(大爆笑)

そのことを中村は初ランチの時
「俺と一緒だぁー、
 俺も彼女に裏切られたんだよー!」
と言ったことがあったっけ(笑)

父親は一人娘をがんじがらめにして
厳しくし過ぎて大学まで行ったのに
精神的におかしくなり一回も
職に就くことはなかった、と。
今でいうパラサイトシングルってやつ。
親の金で遊び歩く人生だ。

幼い頃から姉と中村は犬猿の仲。
中村は最初から言っていたのは
「俺は姉貴が大嫌いだ!一切気が合わない。
 俺のことをタバコ買って来い、あれ買って来い
 とずっと使い走っりばっかりだったよ!
 だから、○○ちゃんも無理して付き合わない
 方がいいよー、ロクなことないから!」
とずっと言ってたが・・

この後本当になった、
家族四人と、も。


つづく。

No.418

~中村の姉~

ある日、
二人で団地の近くを散歩していると
また、すっとんきょうな声を上げた、
「姉貴だぁー、姉貴だぁー!」

中村が見つめる先に、
白い日傘をさして白い長いフレアースカート姿の
やせた女性が・・

中村は、「姉貴ぃー」と呼んだ。
その姉貴とやらが目の前に来た。

「初めまして、○○○です」と言うと
「貴女が○○○さん?よろしくね。」
と言った。
なんだ、挨拶できるジャン?
家族四人で一人だけはまとも?(笑)
それで別れたけど、
その出会いが大変な金と気苦労を
ドブに捨てるハメになるとは・・。
その時は思いもしなかった。

中村の姉は、
セレブマダムそのものだった(爆)
それに、香水がプンプ・
香水の匂いも大嫌いだった私、
をばに立つだけで臭くて臭くて
たまらなかった・・。




つづく。


No.419

*No: 417&No: 418は、順序が逆だった。

~中村の外面と内面~

付き合い出してから分かったが
中村の歩き方は普段は普通の歩き方だけど
知人と出会ったりよその女性がいる時に限り
歩き方が変わる。急に恰好つける歩き方になる。
意識して緊張するからだ。
手と足が変で、
ある時知り合いの男性に
「歩き方変だよ腰でも悪いの?」
なんて言われたことがあった。
かっこつけしぃ(恰好をつけたがるヤツ)
ホント、変な男だよ、中村は(爆)

二人っきりになると、遠慮なし。
甘え切っているから・・
「上機嫌」or「落ち込む」
要するに「普通」がないのだ。
自分で言った事に自分だけ笑う、
しかもバカ笑い。

本当に気を遣わなければならない人には
何も考えず、
赤の他人には意識して気を遣う、、
ホント、母親と同じ。

こんな中村を
教育やり直し、しつけし直し、
大変な困難を極めた。

しかも、休みの日は上機嫌。
仕事の日は超不機嫌、
要するに遊ぶのが好きで
仕事するのが嫌い。

痛風の薬を飲みながらビール飲み放題。
しかも、前立腺、喘息の薬も常用。
若いのに病気持ち男。
体が弱く年末になると必ず風邪を引き、
何日も仕事を休んだ。


つづく。


No.420

~中村の母親のこと~

姉から聞いた内容諸々
↓(まだまだ沢山でウンザリ)
 
*ここではあえて中村の家族なので
 中村から見た
「父親」「母親」「姉」と記す。

中村は幼い頃から食いしん坊で
母親が、姉と中村の前に食べ物を
置くと、中村は姉の分と自分の分を
即キョロキョロと比べるのに長けていた?
姉のが多かったり大きかったりしたら
黙ってすぐ交換する?(笑)

ある日、母親は試した?

見た目が大きいのと見た目が小さいのを用意。
中村には見た目が小さいの、
姉には見た目が大きいのを置いた。
するとやっぱり、すぐ交換した?
本当は見た目が小さいのが上等の菓子だった。
しかし、そんな母親も母親だよね!
試すか?
姉は中村にはこんなことは話してないから
中村自身はこんな過去は一切知らない。

姉が幼い頃から
母親がずっとずっと姉に言い続けてきたことは

「私はこんな貧乏な家にお嫁に来る人間じゃなかった
 んだよ!もっといい所に嫁いでもいい人間だったんだ!」

と・・
(別に貧乏には見えなかったけど?普通
ま、あの母親から見たら金の桁が違いすぎる?
中村の貯金を二千万円ある、
と思い込む位だから*この後記す。)

父親は昔人間で超ガンコだけど必死で働き
二人の子供と母親に何不自由なく
食べさせて来たと言うのに何と恩知らずな。

なので近所付き合いはほとんどなし。
どこかから何かちょっとしたもらい物した時、
姉に都内の老舗和菓子屋までお返しを買いに
行かせたと・・。

プライドだけしかない母親。
大事にしなければならない人間を粗末にし、
何でもない人間にそういうことする母親。
ウンザリ!

中村は、室内が明るくても必ず電気を点けた。
言うことは「暗い!暗い!」?
実家はむかし借地に父親が
木造二階建てを建てた。相当古い家だった。
幼い頃から家全体が暗いから日中もずっと
電気を点けて暮らしていたようだ。

口癖は
「暗いと不平をいうよりすすんであかりを
つけましょう♪」
バカ!それじぁ明るすぎるんだよ(爆)



つづく。

No.421

~中村の母親のこと~つづき

そして、ある日、
一回だけ実家の玄関に入ったことがある。
中村と一緒に・・行かないと断ったのに。
玄関先でのこと・・

母親が玄関口に立っている二人の前に
小さな紙の箱を大事そうに抱えてきた?
 
「この靴をあげるわ!
 私には小さくて履けなかったから。
 この靴は伊勢丹で9800円も!したのよ」
 
まるでその言い方は乞食にでもやるような!
めぐんでやる?

その時、母親の隣りに立って見ていた姉が即言った!
「お母さん!そんなこと言うもんじゃありませんっ!」
 
 
「いりません!(怒)」とはっきり断った!

すると、中村がオロオロしながら、
 
「○○ちゃん、
 折角 お袋があげると言ってるんだから
 貰おうよ」

と言いながら
母親から箱を受け取り大事そうに抱えて玄関を出た。

(怒)(怒)(怒)!

中村のタクシーの助手席に座ってから、
益々腹が立って来て、、、、(怒)
街の中のこんもりとした雑木林を
通りかかった時、窓を開けて怒り狂って

「ポーーーーーーン!」と!
思いっきり遠くに投げ捨てた!
(内心はお浄めの塩も一緒にまきたい気持ち)

運転している中村を見たら、
悲しそうな顔してたっけ(爆)

あの時、「お袋、そんなこと言ったら
     失礼じゃないか!」と
怒るハズだと思った中村が母親の味方した。

そうマザコン男、中村だから当然のことをしただけ、。

このこと一つ見ても
あの母親ありてこの子ありと改めて思った。



つづく。



No.422

~中村の母親のこと~つづき

いかに中村が金銭的な部分を母親に、
何一つ話していないか!
俺が働いた金で全て食べさせてやっていると
鼻高々に嘘ついているとしか思えなかった。
ひょっとしてタクシードライバーをしていることも
伝えてない?
または無職と?
はたまた生活保護?

もし、病気で働けなくて生活保護を受けて
いる私ならば
「体一つで俺んとこにおいで」
と助けてくれたのなら、中村のこと
恩人として一生尽くしていく義務があるけどね。

全く逆だよ!(怒)

困っている可哀相な女だから
俺が助けてやったんだ?

イヤイヤ、俺の会社に入って来た女の子と
いうことは言ってたとは思うが。

だとしたら、余計あの母親の考え方が
普通ではないというわけだ。

中村の大馬鹿野郎!

その時、まともな人間は姉だけだった。
少なくとも善悪(マナー)を
理解していた姉ではあった?
ただし、
その時のたった一回だけ、まとも?と思ったのは。
父親は家に居て黙って聞いていたのか?
留守だったのか?知らないが。
ま、どっちにしても同じ穴のムジナ。

*当時、私は銀座のダイアナで
数万円の靴を何足も
買って履いてたんですけど、何か?(爆)



 当時、地主から出て行けと言われ
 ゴタゴタしていたが ねばった方が得だと
 住み続けている。
 両親は今現在は亡くなり姉一人住んでいる。
 姉とはとっくに縁を切っている状態。
   
   (後日記する)
 
つづく。
   

No.423

~「誓約書」1~

籍を入れて世帯主となり、
開業して個人事業主なのに
相変わらず仕事も遅く出て朝は早々と帰宅。
風呂入り缶ビール飲み
大イビキ・・連日繰り返し。

私は、帳簿をやり家計簿をつけ、
買い物も一円二円の戦いをすることに。
中村は何一つ変わらなかった。

変わるも何も、何も考えていなかった。
相変わらず土曜日曜祝日はしっかり休んで
あちこちに遊びに行きたがった。

中村の仕事ぶりは、
自分から名刺を出して顧客を見つける努力もせず。
同業者から予約の仕事をもらうだけ・・。

しかも、最初は中古車だったので
「中村の車はボロだから良いお得意様は回せない」と、
言われて泣いて帰って来た時があった。

それを聞いた私はその日、
新車をローンで買うように手配した。
スポーツタイプの超高級車なら、文句はないだろう。

以後、良いお得意様を紹介してもらえるようになり、
プライドの高い中村は余計に鼻を高くし始めた。
しかし、入って来るお金より出るお金の方が多いので
月々のローンの支払いに追われる私。

何のために人の世話を苦労しながらやる?
田舎での暮らしでさえ経済的苦労しなかったのに
上京してから一人暮らしの時だって暮らしには
困らなかったのに・・

日々情けなくなった・・。

母親のDMAをそっくり受け継いでいる中村は
その瞬間、
頭に思ったことを即、口に出す、悪いクセがあり、
私が懸命にやりくりしていることを
理解させようと帳簿や家計簿を見せて
説明したら、逆ギレした・・。

「俺だって頑張ってるよぉー!」と・・。

悲しくて泣いた。
情けなかった!
悔しかった!

どうやっても何を言っても無駄だった。
効果なし、ありとあらゆる思いつくアイデアを
試したが父親譲りの超ガンコと母親譲りの
超プライドの高さが一切受け付けなかった。

日々、悩んだ挙句、
わざと誓約書を書かせることにした。

「今後、私を泣かせたら二千万円支払う」という内容。
わざとらしく、署名させ実印も押させた。

この二千万円と言うのは、姉から聞いたことだが、
母親が「○○○(中村の名)達は、
いい車に乗って稼いでいるから
もう二千万円位貯金が出来たんだろう」と!?

は!?



つづく。


No.424

~「誓約書」2~

は!?
開業してまだ半年も経たないのに?
新車をローンで買ったばかりなのに?
貯金が二千万円?
私が団地に来た時は貯金ゼロだったよ!

そう来る?
なんでそうなる?
母親もバカ?計算も出来ない?
プライドだけ高いバカ母親。
あの母親ありてこの子ありってか(爆)

なので、誓約書にはわざと二千万円と書かせたし、
本心から書かせたのではないし、
これだけのことを書いたらちょっとは魂が
入るか?と。
他にはいい方法は思いつかなかった。

ところが、それから、
買い物に行って帰って来たらゴミ箱に、
その誓約書は丸めて捨ててあった!

なぜ?
どういう意味?
中村は酔っ払っていた・・
アル中患者中村・・

理由を言うのがバカっぽい。
「酒飲んでたら誓約書の上にこぼして
濡れたから捨てた・・・(シューン)」

その顔は、
目はうつろで顔が猿のように真っ赤か、
頭をうなだれて・・情けない。

私は堪忍袋の緒が切れた!!

「二千万円払ってくれるよねっ!?」

「・・・・」

「ハイ!早く二千万円払って!」

「・・・・」

本心は二千万円どころか、一円だって欲しくはない!
ただただ心を入れ替えて「明日から頑張る」と
言って欲しかっただけ・・・
少しはマシになってくれ!

幼い頃、伯父にいつも言われていた言葉。

「お前は、三歩あるくと、
 いま言われたことを忘れるやつだ」
その通りだった。
目先のことしか頭にない、周囲が見えない。
親よりたまにしか会わない伯父に言われて・・
伯父に育てられた方がまだマシな人間になったかも。
 
あと
「俺は、小学校に入学する時、
 特殊学級に入れるか迷ったと親に言われた。
 まぁ普通学級に行ったけどね。」
 と言っていたし、
それを承知で苦労をしょい込んだけど、
もう我慢できなかった!

本気を出して頑張ってほしかった!
少しはいい方向に変わっていたと思っていたのに

私の頭までおかしくなったのかと思うほど
夜中まで、それまで貯まりに貯まっていたグチが
次々に悪い言葉遣いで吐き出し続けた私。

中村は頭を細かく左右に振り続けていた(困った時のクセ)
だが本当は全部右の耳から左の耳に抜けていただけ(爆)

馬鹿みたい・・私。



つづく。


No.425

~「誓約書」3~

ふと気づくと窓の外が明るくなっていた・・
何時間グチグチ言い続けていたのか?
急に中村が立ち上がった!
着替えてドアを開けて出て行った!
車もないし歩いて行く所は実家しかなかった。

一人になってから、
それまでに撮りためていた、
二人の写真が一杯のアルバムを開いて
ハサミで切り刻んだ!一枚残らず!
何時間そうやっていたのか?

携帯電話が鳴った。
中村だった・・(泣きそうな声)
「姉貴が○○ちゃんに用事があるんだって。
いつもの喫茶店まで来てくれる?」
(要は、実家に泣きつきに行ったが
 どうしようもなくなり
 大嫌いな姉に懇願して仲をうまく
 取り持って欲しいと・・)

 私「行かない!(怒)」
 
 急に姉に代わっていた・・
 姉「○○さーん、お茶飲みましょうよ~♪」
 (気持ち悪い声でご機嫌伺いの言い方)
 
 私「結構ですっ!(怒)」

 姉「お願~いお願~い、じゃぁ待ってるからね♪」
 
   「・・・」
最悪の気持ちでイライラした・・

一時間ほどしたらまた携帯電話が鳴った。
 姉「待ってるから、お願い・・」
仕方なく歩いて5分の喫茶店に行った。
行く必要なかったのに!
なぜ行ったか!?
 
姉の前に座ると
「○○さん、入籍してまだ半年位で二千万円だなんて!
 それだったら弁護士呼びますよっ!(怒)」
 
 独特のあの指をちょこちょこ動かしながら言う姉のあの顔、
 香水臭いんですけど(イライラ)
 プンプンなんですけど(イライラ)

「あのね、いいですか!?」と、
 私はわざと落ち着いて声を落として、
今までの中村との関わりや金銭面を
かいつまんで言った・・
二千万円というのもオドシのつもりだと。

それを聞き終わった姉は急にニコニコ顔になった・・
(腹立つ!)

 「そうよねぇ~○○さんがそんな考えじゃないって
  私、最初から思っていたのよ~♪
  今ではもう○○さんも、
  中村家の一員ですものね~♪」
 
ぞっとした。

「失礼しますっ!(怒)」
一口も飲まなかったコーヒー代として500円玉ポンと置いて
さっさと団地に戻った。


つづく。

No.426

~「誓約書」4~

すると、すぐ団地のドアの前まで追っかけて来た!
(ドア越しの会話)
「○○さ~ん、お金返しに来たのよ~、
 今日は私がご馳走しますわよ~」
 
室内から「いりませんっ!(怒)」

「ねぇ~○○さ~ん?今からランチ行きません?」
     
「行きません! 帰って下さいっ!(怒)」

(しつこいっ!)

 「・・・」 
静かになった?やっと帰ったようだ。

ふぅ。。

揃いも揃って何という家族だろう。
誰も信じられなかった、
最初から信じてないが。
これからどうしよう?
頭は真っ白だった。

ところがあのあと、普通の姉なら、
私が話したことをすぐ実家に帰って
中村と家族に話すのだが、
あのバカ姉はあのまま遊びに行って
夜まで帰らなかったらしい(大爆笑)

私と姉との会話の結末も知らずに、
夕方、中村が帰って来た。
ドアを「バタン!」と力いっぱい閉めた。

頭の中は怒りしかない私はベッドに横になっていた。
中村は横に座った!
見たくもない顔を見ると、今まで見たことないほど
イバった中村の顔が!
が、、私の顔はまともに見られず
窓の外を見ながら怒ったように言った!

「あの誓約書は、
 どういう意味で書かせたんだ!?
 あんまりねぇ!金、金って言うと、
 金目当てで来たと思われても
 仕方がないよ!」


耳を疑った!
はぁ!!!!
金目当て!?



つづく。


No.427

~「誓約書」5~

「何だと!?それは誰が言ったんだ!?
 母親か!?姉か!?」

人生初の汚い言葉で!大声で怒鳴った!
(部屋の周囲の住居者が驚いた?)

すると、
たった今のエラそうなイバった顔から
急にまた情けないいつもの顔に、
泣きそうな顔になり、、
頭を左右に細かく振りだした中村。
(困った時の中村のクセ)

「お袋ぉ、○○に二千万円払えと言われたぁ!
 どうしようどうしようどうしたらいい?」
と母親に泣きついたのだ。

中村はバカだから、今までの私のことを、
何一つ本当のことを、伝えてはいないのか?
いくら母親にも、息子の自分が、
私に全て払ってもらっていることなど
一切伝えていないし、
そんなプライドも母親にさえ見せない中村。
母親も金目当て!と思い込んだのだ。

「○○(中村の名前)の所に来たのは
 金が欲しかったんだよ!
 仕事もしないで遊んで
 お前の金で、のうのうと一生養って
 もらうつもりで来たんだよ!
 だから最初から反対したのに!」

な~~んて母親に「可哀相にねぇ」と言われ、
幼い頃からのいつものように
肩をポーンとたたかれ水を得た魚のように、
母親に力をもらって意気揚々と
団地に帰って来た中村・・だったけど(爆)

だからすごい立派な!
エラそうな!顔だったもの。

単純で幼稚な頭だから
顔色で全てを察した私。
全部お見通し。



つづく。
 

No.428

~「金目当てで来た」~

「金目当て」と
言う言葉で頭が真っ白になっていた。

過去、百戦錬磨、
色々なことを経験してきたが
生まれて初めて、人生最大の汚点。

自分自身を犠牲にしてまでも中村に
尽くしてきて・・
なぜ、こんなに?

上京以来、良い人たちとばかり縁があり
田舎での不運を一気に取り戻して
最高の人生を歩いていたのに・・。

悲しかった!
むなしかった!
悔しかった!

まさか、
あの中村の口からあんな言葉が
出るとは思いもしなかったし、

もし?例え母親にそう言われたとしても、
「違う!」と言う言葉を返して欲しかった!
その言葉に力を得た中村という男にまで
侮辱されたような、何とも言葉が出なかった。

実はその時の前後が全く記憶にないのだ。

自分の賃貸マンションには長男が住んで
いるので帰れないし、
その頃は自分の貯金も使い果たしてしまい
ほとんどお金は持っていなかった私。

情けない。


つづく。


No.429

~田舎に逃げる~

上京以来の女友達と時々会ってグチを
吐いていたが、いつも言われたのは、
「貴女、再婚しても自分のお金は絶対に
 遣ったらダメなのに!
 何かあった時の為に
 とっとかないといけないのに!
  ホントに貴女は馬鹿よ、
 人が良過ぎるのもほどほどにしないと
 自分で自分の首をしめるわよ。
 もう、離婚して中村を捨てちゃいな!(怒)」
と、会うたびに言われた・・

しかし、中村は無一文だったし、
遣わないと生活が成り立たなかったし、
それより何より、
全てのそれまでの人生が
自分の生まれた環境の反面教師が
こんな生き方になってしまっていたから
仕方がない。
私に関わった人全てがいい思いを、
得をしたということ・・。

中村が最高のいい思いをしたって訳。

考えに考えて、元凶の中村に
組合からお金を借りてこさせて、
それで田舎に帰った私。

中村から逃げ出して、
日本の片隅でひっそりと仕事しながら
一人で暮らすことも
考えたが、
母が余計な心配するし、
「母が一番自分は二番」の自分には
それだけはできなかった・・。

中村に全財産をつぎ込んだのに
逆に金目当て、と、言われた事実は
母たちには言わなかった。
ただ顔を見たかったから帰って来たと
だけ言った。

その日から毎晩、中村から電話がきた。
母が代わりに出て何か笑いながら話していた。
私は絶対出なかった。

すると毎日手紙が届くようになった。
汚い字で・・謝罪文だった。
俺が悪かったと・・・フン!(怒)
その時はそう思うだろうが、
三歩あるけば今言ったことを忘れる男。
懲りない男。

ひと月過ぎた頃、
今度は飛行機に乗ってやって来た。
(良くお金あったね、また借金かよ?)

話しがあるから空港まで来てもらいたいと。
仕方なく母と兄夫婦と空港に向かった。
おわびに来ました、、。
その顔はシューンと萎縮していたし。
今から頑張るから、帰って来て欲しいと。
母たちはビックリした。
隠していたのに、
心配させたくなかったのに。

何も信じられない、いくら一回り年下でも
いい大人がどこまで甘えるんだ!?
それからも田舎での日々を続けた。



つづく。


No.430

~中村が改心?~

生まれてからずっと実家暮らしだった中村。
当時こそ近くの団地に一人住まいしたが、
私が田舎に逃げ帰っている間、
実家のある街から、
やっと離れる決心をしたようだ。
中古戸建を一人で探して歩いていたらしい。
だが、貯金ゼロの上に多額の車ローンなどがある
中村に銀行が貸してくれる訳がない。
甘いヤツ。

そこで中村はない頭で必死に考えた?
住んでいる団地の向かい側の最上階の部屋が
空いたらしくて、そこは玄関側からは
都心がきれいに見えベランダ側からは富士山が!
最上階が好きな私のために住み替えを提案してきた。

田舎に届いた手紙には
「今からは一生かけて償いをさせて下さい」と。

いつまで持つか?(爆)
家賃はそれまでの倍はするけど
生まれ変わったつもりで頑張るから!と
汚い字で書いてある。

母や兄夫婦にも見せた。
もう一回やり直してみたら?と母。
真実を知らない人は・・そう言うよね。

自分も、
いつまでも田舎で逃げている訳にはいかないし、
自分一人になってどこかよその田舎町にでも行って
再び、第二の「おまけの人生・おつりの人生」を
スタートさせるか?
どうするか?
行く末をはっきりさせないと・・
悩んで悩んだ末、
仕方ないが、
もう一度賭けに出るか?
中村の改心度を見てやろうか?

二つの条件を出して
性懲りもなく中村の所に戻った。



つづく。



No.431

~一つ目の条件~

二つ出した条件とは・・
まず一つ目。

中村の氏から旧姓に戻ること。
しかし、私だけ・・夫婦別姓。
すると、中村は「俺も氏の変更したい!」と。
母と兄夫婦に相談したら承諾してくれた。
先祖の墓にも入っていいよと母は言ったが、

(その後の心理的変化で、海に散骨希望を
子供たちに伝えた。もはや子孫は墓を守る時代では
なくなりつつあるから。)

東京に戻り、長男まで引っ張りだし
三人で霞が関の家庭裁判所に行って
理由を書き面接官に一部始終を話した。
数回行ったが、やっと氏の変更を認められ、
念願の旧姓に戻れて嬉しかった。
氏の変更がいかに大変か
身を持って経験した。

氏の変更の前のある日、
中村に二人分の弁当と飲み物を持たせて
近所の公園のトイレのある横に停めて、
父親だけを呼び出して父と息子だけの
会話の場を持たせた。

父親は私の味方をしてくれてたようだから。
だが母親の方が余りにも強すぎたので
父親は何も言えない弱さがあった。

中村は運転席で父親は助手席に座り
丸一日、それまでの私と中村のことを
全部打ち明けた。

父親は最初から「早く籍を入れろ」と
勧めた位だから、私という人間が
中村と一緒になってくれて喜んでいたと。
やっと、息子も一人前になってくれるかと・。

氏の変更も喜んでくれたらしい。
話の分かる父親(爆)
「家の事は心配しなくてもいいから、
 お前たちは仲良く頑張るんだよ。
 心から応援しているから。」と
言ってくれたと。

あと、父親が中村に言ったのは
「お前は、土曜も日曜も休んでるのか!?
 もっと働けっ!」と (爆)
さすが、自分のバカ息子のこと、
良く分かってらっしゃる・・
私の気持ちも良く理解していると思う。
母親とは全く違うね。
だけど、この父親も母親に
尻に敷かれてたし・・。

東京に戻ってから、
単身者団地から所帯向け団地へ引っ越した。
リセットして再スタート開始。




つづく。


No.432

~財産放棄~

その後、
「氏の変更」したことを知った実家の母親が
怒り心頭で
「財産放棄の書類」を郵送してきた。
そんな物をわざわざ請求しなくても
その気は全くないし!(爆)
借地にボロ家があるだけの実家、
「財産放棄」など良く送りつけたものだと
あの母親ならではの考えだった。
そうでもしないと
あの母親の気が済まなかっただけ。

一番信頼していた母親の本性を
知った中村は、怒り心頭だったが、
私は、母親らしいわ、とおかしくて
たまらなかった。
なので、
中村に即、実印を押させて送り返させた。

家族間だけでそんな書類を書いても
無効なこと私は知っていたから、
正式に申請するために、
翌日、仕事を休ませて家庭裁判所に行った。
「財産放棄」手続きは案外簡単に終わった。
これで完璧に
実家とは縁が切れたことになり
ほっとした。

このこと後日知った母親は、
姉を、家庭裁判所に行かせ、
財産放棄の手続きが本当か?
確認しに行かせたと風の便りで聞いた(爆)

しかし、自分で良く考えると、
あの「金目当てで来た」事件があったからこそ、
田舎でのあの結婚生活の
二の舞を踏まずに済んだのかも。

そうでなければ、
今でもずっと中村の実家全員の為にせっせと
身を粉にして尽くし続けていただろう、きっと。
そして今頃は、精神を病み、精神病院へ?(爆)

想像したら、あと恐ろしさがする。



つづく。


No.433

~二つ目の条件~

二つ目の条件は・・・
中村に「禁酒」(爆!)
しぶしぶ、仕方なく承諾した。

しばらくは、おとなしかった中村・・。
しかし、
とっくにこの条件は、隠れて破っていた・・

それまでは二人で時々、
船に乗り魚釣りに行っていたが
釣れなくて面白くないし船代が高いので、
中村だけ行くようにしていたが、
その船釣りの日は缶ビール飲み放題していた。
酔いが覚めた頃、帰宅するので
こちらは知らない訳だ。
完全に騙されていた・・(怒)
部屋では飲んではいなかったから・・。

飲む時の中村の口グセは
「酒は寝る為に飲むんだ!」って。
自分に都合のいい解釈をする弱虫。

何が寝る為だよっ、ただのアル中患者め。
昔ながらの間違った考え方を本気にして
自分自身を最大に甘やかすバカ男(笑)

酔っ払って寝てもすぐ目が覚めて
前立腺が悪いからトイレばかり行くし、
のどが渇いたぁと起きてまた飲んで
寝る、繰り返し。常習犯。
酒飲んで良く眠れるわけがない。
覚醒が妨害されるから眠くなるだけ。

アルコール中毒男・・中村。
飲まずにはいられない中村だった。

ある日のこと、
顔がまたあの「金目当て」事件の時の
ようにエラそうな中村が!?

「あのね、お袋がね、糖尿病の合併症で危篤だって!
 今夜が峠らしいから身内を呼んで下さいと医者が
 言ったって。今朝方、姉貴から電話があったよ!」

「早く行けば。」と言うと、

「イヤ、行かないよ!
  それより、俺はねぇ!
  ○○ちゃんがいくら禁酒しろと言っても
  俺は酒が好きだから今から
  一生飲み続けるからねっ!!」

と・・





つづく。


No.434

~二つ目の条件~つづき

は!?

母親にかこつけて「飲酒宣言」かい!?

二つ目の条件を、いとも簡単に破る?

優しくて大好きなお袋の危篤の知らせを良いことに、
自分の大好きなビールを一生飲み続けると宣言した中村、
また、あの時のように、
母親に力をもらい、
肩をポンと押されて強くなったと勘違いするバカ男・・

 「じゃぁ、貴方はもうガンだから酒やめないと死にますよ」
 と、医者から言われたらどうするの!?」と
 怒りながら聞くと、
 
 「その時はやめる!」とエラそうに答えやがった・・

ホント、数か月も経ってないのに約束を簡単に破る男・・

私もすぐ家出すればよかったのに!
優しさが仇になってしまって!
許してしまった!
バカバカ!

自分の欲求を抑えられない弱い男、中村。

「一生かけて償いをさせて下さい」
というのはどこへ?
簡単に、もろく砕け散った・・・

今夜が峠だと言われたあの母親だったのに、
それから数十年も病院から病院へと渡り歩き、
つい最近まで生きながらえたし・・
しぶといヤツだ。
悪いヤツほど長生きするってホントだ。



つづく。


No.435

~私の車に母親が乗った!?~

中古一軒家を買って間もなく
父親が亡くなった。
身内だけの葬儀の日は雨。

当時、長男からもらった車に乗っていた私は、
葬儀に行く気はなかったが
たまたま会場周辺に用事があったので
一緒に乗って行き途中で降りて、
葬儀が終わってからまた乗って
帰る約束していた。

夕方、
喫茶店で時間をつぶしたあと、
待ち合わせ場所に約束の時間になると
大荷物を持ち傘をさしてずっと待ち続けていた。

葬儀終了の時間をとっくに過ぎているのに
いつまでたっても、
電話が来なかったので電話した。
あわてたような声の中村だった。
 「今から、
 お袋と姉貴を病院に送り届けてから
 迎えに行くから
 もうちょっと待ってて!」

は!?

母親を乗せる!?

 「私の車に乗せないで!タクシーを呼んで!」

 「ちょうど今、乗せてるとこなんだよ!
 もう、堪忍してくれ!!(怒)」

 「・・・」

即、私は電話を切った!
胸がドキドキした!

*あの時、私が電話をしなければ、
三時間以上も私を待たせてて、
中村は何食わぬ顔で、
「イヤぁー、葬儀が大幅に遅れてしまって
 こんな時間になってしまった、ゴメンゴメン」
な~んて嘘言ったであろう中村・・・
丁度の時に私は電話したというわけだ。
悪いことはできないぞ、と
中村に知らしめたことになる。

そして、私はその後も、
あの母親が乗った自分の車に
乗り続けていたと思うと、ゾッとする。



つづく。


No.436

No: 435~私の車に母親が乗った!?~
順番間違えた↑は、ずっとずっと後のこと。

その前のこと↓

~母の死&引っ越し~

所帯向け団地に引っ越して間もなく、
私の母がこの世からいなくなった・・。

物心ついた時からずっと
「母が一番・自分は二番」の人生を送り、
最高の親孝行も全てし尽くしたという
自負があったので後悔は全くなかった。

そして、その後、
実家のある街から一歩も出たことのない中村と、
郊外に引っ越すことを提案して
都内でも畑がわずかでも残っている場所を
ネットで検索し、一番最初にヒットした中古の戸建を
見に行くことにした。
条件がピッタリで即決。
勿論、長期ローンで(爆)

住む前に好きなようにリフォームしてもらい
二か月後、引っ越した。

ローン地獄なのに、目先のことしか頭にない男は、
自分名義の不動産を手にしたからには
実感として魂が入ったと思いきや・・
おやじバンドに憧れてギターを買い放題!
楽器周辺機器全て揃えた。
全てローンで。
テレビ観ている横にくっついて座り
ボロンボロン・・アンプで大音量!
ウルサーイ!(怒)

さぁ、家も買えたし・・
有頂天になり鼻を高くして
調子に乗った中村は、
昔からの夢だった犬を飼いたくて、
私は犬が怖い、嫌いだと反対したのに
「俺が責任もって飼うから」!?
バカ飼い主にそっくりなバカ飼い犬(怒)

ただでさえ、中村の世話だけでも大変なのに
バカ飼い主にそっくりなバカ犬のしつけまで
二重の苦しみを味合わされる始末・・
パピー教室、出張レッスン、マナーを学ばすために
大金遣った・・
それでも、バカ飼い主に似たバカ犬も学ばない、
結局、犬嫌いな私が躾し直した。
私の言うことは良くききとてもいい犬になった。
しかし、
バカ飼い主に散歩させたらやっぱりバカ犬だった(爆)
以来、私はもう中村だけに見させるようにした。
結果、私だけが犬アレルギーになった!!(爆)

やりたい事あるのに
夢があるのに、
何もできない日々。
これこそ、生き地獄?(爆)



つづく。


No.437

~私の車に母親が乗った!?~2

何ぃ!!!!?

私の車に母親と姉を乗せて病院へ送り届ける!?。

雨の中、大荷物を手に持ち傘をさして
ずっと待ち合わせの場所に立っていたのに。
「勘弁してくれ!!(怒)」だと!?

お前、何様!?
お前の車なら別にいいが、
よりによって私の車に、
私の世界一大嫌いなお前の母親を乗せる?

止めろ!!!!!!!!!!!

○○の車にお袋を乗せたら可哀相だし、
大荷物を持ち雨の中、
時間も遅くなったので早く迎えに
行かなければ・・と、、
お袋と姉貴はタクシー代を渡してタクシーで
病院に帰ってもらおうか?
と、なぜ考えが及ばなかった?

世界一優しくて大好きなお袋を
自分で送り届ける喜びが勝って、
中村の気持ちは嬉しくてたまらなかった・・
それがその日の中村の心情だった。

そんなにママと一緒にいたいのなら
実家に帰れよ!
 
 「お袋ぉ、氏を変えてゴメンナサイ・・
  ○○が俺を騙して強引に氏の変更
 させたんだよ、俺はイヤだと言ったのに 
 俺はやっぱりお袋と一緒に暮らしたいんだよぉ」
って、謝って実家で暮らせよ!(爆)

この時も、
私より母親を選んだマザコン男、中村。

「金目当てで来た」事件に続き、
またまた母親に力をもらって、
「あんたは、やればできる子」と
言い続けられた結果のその時の言葉。

また頭の中は真っ白になった私は、
大荷物も駅の構内のゴミ箱に全部捨てて・・
泣きながら電車で帰った・・。
地元の駅前の喫茶店で悲しみに暮れて・・
できたらもう家に帰りたくなかった!
あのマザコン中村のいる家には・・・・
が、
やはり帰る場所は中村のいる家しかなかった。

家に帰ったのは、夜中だった。



つづく。

No.438

~私の車に母親が乗った!?~3

テレビの前で、、、、
中村は、ビールを飲み真っ赤ないつもの
情けない顔よりもっとひどい顔で、、
「ゴメン・・」。

怒りしかなかった・・。

今でも忘れられない・・悔しさは。

「あんたはやれば出来る子」、
この一言だけ言い続けて
一人息子を洗脳し、
嫁としても受け入れられず
乞食のように扱ったあの母親を、
私の車に乗せた事実は、
車までけがされたようで!
イヤでイヤでたまらず、
車専用の清掃業者さんに車内を
きれいに掃除してもらい、
神社でお祓いまでした。

そこまでやったのに、
今だに、母親の霊が
乗りうつっているような気がして。

いまだに、魂が入らない中村、、
ひょっとして・・・
中村の肩には母親の霊がついている?

くわばらくわばら(爆)




つづく。


No.439

~乗り逃げ?~

所帯者向け団地に引っ越した頃のこと。

広い間取りの部屋に引っ越して、
中村の「償いの人生」の開始。
「俺が食わせてやるから仕事辞めて」と
熱望した中村の言う通りに無職になった私は、
仕事のやり方や走り方などを
細かく教えて影の力になった。
誰も持っていないような、
どこにもないような、
個性的な名刺も手作りした。

普通の名刺なら即ゴミ箱に捨てられる運命。
ところが、
この名刺が縁で沢山の遠距離客も
予約をしてくれるようになり、
それまで貰ってばかりだった中村自身も
安全運転で良い運転手さんにも紹介して
あげられるようになっていった。
徐々に売り上げも上がってきつつあった。

経理も
自分の力で手にしたお金の管理をさせ、
パソコンの操作方法も教え、
パソコンで帳票や帳簿の管理も
できるようになったし
簡単で早いと大喜び。
お金の収支も把握できるし、
将来の計画も立てられるようになった。

仕事に出る時間も昼過ぎには出るようにして、
夕食と夜食まで栄養を考えた弁当を
二食分持たせて笑顔で送り出すように努力した。

少しだけホッとしている頃
真夜中に中村から電話が!。

泣きながら・・
 「○○ちゃん・・乗り逃げされた・・ぁ」

 「塩まいて、もう帰って来い!(怒)」

万円単位で・・
しかも一回や二回じゃない。

 (開業以来、小さなビニール袋にお守り代わりに塩を
 入れて持たせている。厄払いのようなモノ。
 他にも色々、お助けグッズなども常に乗せてある
 自分の身は自分で守るを鉄則に)

気弱で、すぐパニックになるし、
中村のことは家を出てから帰宅するまで
心配でハラハラドキドキの日々だった。

母親から力をもらい、
「酒は好きだから一生飲み続ける!」宣言から
堂々と、
ビール飲み放題でいつも顔は真っ赤か。
見たくないあの顔は・・(怒)
何一ついい所を見せてくれない。
イヤな所ばかり見せつけられる。

我慢に我慢していた私、、バカバカ。



つづく。


No.440

~中村がしでかしたこと~

父親の死から数年後に
中村の母親が亡くなった。

これで、中村は母親の呪縛から解き放たれた?
と安心したのもつかの間だった。

所帯者向け団地に引っ越してすぐの頃、
母親の危篤をいい口実に
「俺は酒は好きだから一生飲み続ける」と、
堂々と「飲酒宣言」して以来、
家でも外でも、飲み放題してきていた中村が、
とうとうやってしもうた!

今年明けてすぐ、
最悪のことをしでかした中村。

大バカ者!


つづく。


No.441

~中村がしでかしたこと~つづき

帰宅後、
苦し紛れに自分のしでかした事実から
目を背けるために、
缶ビールを飲んで寝て、、
夢にうなされて、うわごとで、

 「ゴメンネゴメンネ・・・
 大変なことをしてしまった・・(泣)」

 「自分が最悪の事態を招いたのに、
  いつもと同じくよくビールを飲めるね!?」

 「お酒の力を借りました(泣)」

 「私の力より、酒の力の方を借りるのなら
  私が一緒にいる意味ないジャン!(大怒)」

 「ゴメンネゴメンネ・・(大泣)」

「金目当てに来た!」事件時よりもっと
怒り狂った私・・・。

それでもそれでも、、
怒りを押し殺して、
言った言葉は、、、

やってしまったことは仕方ないから、
二度と同じ過ちをしないように、と。
口では優しく言った私・・・・・。



つづく。


No.442

~中村がしでかしたこと~つづき

いい年になっても学ばない男、中村。

そして その後始末も全て私がやることに。

今までもずっと尻拭いばかり。
楽しいことやるのは中村だけ、
後始末、不始末、尻拭いは私。

それでも、我慢に我慢を重ねて
細々と少しづつヘソクリしていた
大切なお金を結局、全部、
「ポン」と
差し出して後始末をした私。

去年、中古家のリフォーム全般をやって
借金が増えたばかりだったのに、
自分で自分の首を絞める最悪の結果に
してしまった・・・。
これが最後通告だと脅した。


つづく。



No.443

~中村がしでかしたこと~つづき

「金目当てで来た」事件後、
同じ団地の
眺めの良い広い部屋に引っ越してから、
中村に
客に頭を下げて得たお金の管理一切を
自分でするようにさせて、
食費などの生活費を
私が受け取る形にした。

これが、中村にとっては好都合だった!

「今月は支払が多くて、
生活費が足りないからゴメンね」と
渡さないこともしょっちゅうだった。
おかげで(笑)、、
私は百円化粧品愛用(悲しいね)

かと思うと、エレキやギター何本も買ったり、
金かかるバカ犬まで買う、、
自分だけ買いたい物を買っていた。
勿論、全てローン・・


自分自身のことで頭がいっぱいで
私のことまでは、
考える余地がない男だったから
「一生かけて償いをさせて下さい」と
言ったことなどもすっかり頭から
抜けてしまっていた。

過去の汚点だらけの自分のことは
とっくに忘れていた。
忘れたらいけないことは即、忘れる。
都合の悪いことはすぐ忘れ、
都合のいいことは絶対忘れない。
母親と同じ。

俺が頑張って働いた金で
俺が何買おうと勝手だろ?と
頭では上から目線、
プライドだけ高くしていたから
そういうことができたのだろう。
己のことしか考えられない中村。

悲しいね。
むなしいね。
こんな人生なんて。
笑うしかない?(爆)

今度こそ最後通告!
有無を言わせず
強制的に「禁酒」をさせた!。

弱い者ほどアルコールに逃げる傾向がある。
アルコール依存症。
なので、一日缶ビールを二本飲んだつもりで
クッキーの空缶に500円玉を入れるように強制。


今度も・・・まさか?
隠れて飲んでないよね!?





つづく。


No.444

~意地だけで無職を貫く~

「俺が食わせてやるから、仕事辞めなよ」と
言った中村に対して
あれ以来、仕事は一切しない!
例え、百円化粧品だとしても!
これだけは自分はガンコを貫く!
意地でも・・(爆)

どんなに金に困っても、今では、
中村に金の苦労を実体験させて
いる状態(爆)

年貢の納め時かも知れないから
これ以上、中村のことはもう放っておいて
中村の体のこと、仕事のこと、一切、
ハラハラドキドキするのを止めて(できないが)
自分自身のことだけ、考えて
年相応の女性たちと同じように、
のんびりゆったりとした時間だけを
大切にしようと努めている。

中村にずっと言い続けている言葉がある。
それは、

「お金持ちになれと言うのではない、
 いっぱい稼いで来い!
 と、言うのでもない!
 ぜいたくしたいとも思わない。
 ただただ、
 私を年相応の、
 のんびり・・ゆったりとした日々を
 そろそろ送らせてほしい、
 それだけ・・・」

中村の返事は、
 「ウン、わかったよ、もう心配かけさせないから。
  もう二度と○○ちゃんに甘えないから」
と言う。

それでも、言ったその時だけ(爆)

私から見たら、
まだまだ幼稚で子供の部分がある中村だけど、
そろそろ信じてあげて、
要所要所に助言するだけにしよう。

最初から、中村のことが心配で、
ハラハラドキドキさせられたので
仕事以外では、常に一緒に行動して、
心理的には、
中村の前を歩き、
中村の後ろを歩き、
中村の横を歩き、
いつも、安心安全なように気を遣った。
中村からみたら、
いつも行動を共にしているから、
何も考えなくても楽な人生を送れた。

ひとことで言うと、
甘やかしてしまった・・。
過保護にしてしまった・。



私って・・やはり、死ぬまで
人の面倒を見る運命なのかも。




つづく。


No.445

~来し方行く末~

ほぼ20年間もの長い長い夫婦生活。
中村の仕事時以外はいつも一緒だった。

中村に付き添ってあげる時間も
残りわずかだと思うので
親離れ子離れの時が
そろそろやってくる時かも
知れないから。

これからは、一人立ちできるように、
いつもいつも一緒にいる、という時間を
徐々に減らして、
それぞれ、別々でやりたいことを
やるようにしていこうと思う。

何をやってもソリの合わない二人が
余りにも長く一緒に居過ぎた。

およそ20年間
三日坊主で短気なのに、
十二分に我慢に我慢してきた結果だ。

良く頑張ったね、自分。
自分で自分をほめてあげよう(大爆笑)




つづく。


No.446

~中村は食いしん坊~

生まれつき食いしん坊の中村。
好き嫌いがなく何でも食べる。
私の方が好き嫌いが激しい。
麺類、納豆、乳製品全般が苦手。
好きなのは、お寿司、魚。

中村は若い頃、調理師免許を取り
飲食店勤務経験あり。
夕食は、自分が食べたいから、
俺が作る!と洋食専門。
パスタ類が多い、しかも大量に作る。
パスタとピザ同時に作りテーブルに並べる。
パン焼き器も流行前から買い、
毎日、焼きたてパン・・(笑)

洋食担当の中村と和食担当の私。

私と暮らし始めてからの中村は、
大好きなラーメン屋さんに行けなくなった(爆)
その反動で?
家ではいつもインスタントラーメンばかり食べる。
昼過ぎに起きたあとの食事はのどをツルツルと
通る物がいいからと炭水化物ばかり。
和定食を用意しても食べない
面倒臭い男だった。

夏はワンボックスカーで高原にキャンプに行くのが
恒例だったが、
お昼を食べ終わるとすぐ夜の食事のことを
心配するし、
最初の頃は、キャンプやスキーはプロ並みだから
楽しいからと口では散々言ってたのに
実際は、食べるだけ・・(苦笑)

「俺は運転のプロだから!」とイバって
いたが、結局、ヘタだったし、
自分のこと何も理解できていなかった(爆)


つづく。

No.447

~記念日は花束~

中村は私の誕生日や記念日などを
大切にしていた。

一緒に暮らすようになってから初めての
誕生日には大きな花束をプレゼントしてくれた。

中村にこういう所があったのかと驚いたと
同時に花大好きな私は嬉しかった。
予想以上に嬉しがったことに、
逆に感動した中村。
それ以来、
何かにつけて花を贈ってくれた。
それはずっと今でも変わらない。

何一ついい所を見せてくれない中村は
たった一つだけ私の弱点をうまく
ついた心得だけは理解していた?(爆)

私は元々、生まれも育ちも貧乏人(笑)
なので、世の女性が憧れる
ブランド物や宝石類など全く興味がない。
なので、良く良く考えてみると、
花などお安い御用!?(爆)

生活費を渡されず困った時は
上京したあと買っていたアクセサリーなどを
買取り専門店に行って全て現金化していた。

そういえば、当時の彼にも
言われたことがあったっけ・・
 「○○は、安上がりな女だねぇ(爆)」
って!
何も欲しがらなかったし、不要だったし、
第一、全く似合わなかったから(笑)。

だって、男に物を欲しがること自体、
おかしいことだよね。
欲しければ自分で頑張って働いて
買えよっ、、て思う(爆)



つづく。



No.448

~離婚&再婚問題~

今の時代は昔と違い、
年々男女の晩婚化が進んだ。

晩婚化というより、
本音は結婚願望強くても
知り合うキッカケがないので
結婚したくても
相手を見つけられないというのが現実。
それなのに、
行政は何ら手を講じないのが不思議。

それと、
逆にバリバリ働いている女性は強い。

優雅で豪華な暮らしをしている女性は
結婚する必要性は感じていない人も。

今の生活を結婚によって変えることを恐れる。
昔と違い女性は立派に自立できる時代だ。
だけど、自分の子供だけは欲しいという。

それと、
私のように二度も結婚する人が増えた。
同時に離婚率もうなぎ登り。
当時は「バツイチ」がモテたし・・。
今は
「バツイチ」どころか
「バツニ」「バツサン」も普通になった。

そして、男性の軟弱化により、
年上女性との結婚願望が強い男性が増えた。
奥さんが
三歳年上、一回り年上、十八歳年上もざら・。

ということは?
元ダンナと「離婚」した私は「元祖バツイチ」?(爆)

今の中村と再婚した私は「元祖年下夫」?(爆)


要は、
今は夫婦間の年齢など関係ない。
時代も急速に流れている。
流れに乗っていくことが
必要となっている。
本当に忙しい時代だ。
誰も心のゆとりなどない。

だからこそ、
今、私は・・・
自分なりの乗れで
ゆったりゆっくりと流れたい。


ゆっくりゆったりと・・・ね。



つづく。



No.449

~離婚&再婚問題~つづき

私の場合 子供が
高校卒業するまで離婚しないで我慢した。
なぜなら、子供優先したから。
高校卒業式までひたすら待ち続けて
大学入学させてから・・ハジケた!(爆)

今は、
多くの女性が子供のことは全く考えず
すぐ離婚しすぐ再婚する。
そして、
再婚相手の男に、
自分の子供が虐待される痛ましい
事故事件が増えた。

そう!子供が小さいうちは、
母親は女になってはいけないと思う!
どんな理由があろうと・・。

母親は子供がある程度大きくなるまで
子供だけを見つめて
育てなければいけない。
子供を巣立たせてから、
今度は自分の番だよ。


な~~んて、
エラそうに・・私、言ってるし(笑)

だけど、
自分が経験した全てのことが
歩いて来た道だからこそ、
今だからこそ、
こんな風に言えるんだよね。

人生いろいろ。





つづく。


No.450

~禁煙に感謝~

中村は、過去一回だけ、
「感謝してる」と言った。

「○○ちゃんのお蔭で俺はタバコを
やめられたんだよ。感謝してるよ」

なぜ、珍しく感謝するのか?と言うと、
実は、
結婚するつもりで同棲していた彼女と
一緒に禁煙始めた・・・
禁煙ひと月後に彼女の方が先に一本の
タバコに火をつけて吸い始めた!
それを見た中村もたまらず・・
また吸い始めた・・から。
それだけは、私に感謝してるんだそう。

その他は一切、感謝という言葉はない。
私からみたら、
タバコをやめたことに感謝されるより、
上京以来、
最高の人生を歩いていた私だったのに
俺のために全部を投げ捨てて
尽くしてくれてありがとう、
と、言葉を言って欲しかったけどな。

そんなことなど一切言わない。
言わないということは、
思ってもいないから、だ(爆)

おめでたい男だから仕方ないか。
今更だね。




つづく。

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