駄目な女の委員長日記

くじ引きで私が委員長に決まったとKさんから電話が来た

「私たくさん働いてるし委員長なんて無理です」

そう言ったらKさんに

「働いて大変なのはみんな一緒！」

って怒鳴られた…


てか、あんた働いてないじゃん！！

毎日パチンコばっかしてんじゃん！！

って言ってしまいたかった


同じ小学校の母親の中で

私が話しをするのはKさんくらいだった


でもKさんは

一人で居たくない時だけ私に話し掛ける

嫌いな人の悪口を言いたい時に私に話し掛ける


要するに一人じゃ何も出来なくて

その癖、文句ばっかり言ってる人


私の最も嫌いなタイプ

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Kさんと話した後で現委員長とも話をした

委員会の活動では何度か話したことがあるけど

若いのにしっかりしてる人

そんなふうに現委員長のこと思ってた


言いたいことははっきり言う

これだけで委員長として上手くやって来たし

一緒に仕事をしたらやりやすいだろうなと思った


私は現委員長にも

私が仕事を掛け持ちで働いてること

仲の良い人が一人もいないと言うこと

人とのコミュニケーションが苦手なこと

だから委員長なんて出来ませんって伝えた


それでも答えは変らない

決ったことは仕方ないって…

決ったことは仕方ないって…

やるしかないって言われて目の前が真っ暗になった

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パニくった私はすぐに隣の家に向かった

隣の家は娘の一歳年下の幼なじみの家で

シングルマザーの若いママのＹちゃんも私と同じ委員会だった


話したらすぐにＹちゃんは

「マジ！？それヤバイね！！今回の委員会キツイよ！無理だよ！」

って言われた…すっごいショックだった…

後々、私はこのＹちゃんの言葉に長く苦しむことになる


Ｙちゃん曰く

Ｙちゃんの娘の学年の母親は気の強い人ばかりで

慣れた人が自ら率先して副委員長になったらしく

その副委員長(２名)がキツイ人ならしいと…


それを聞かされたら

私の不安はマックス達してしまった

「ど、ど、ど、ど、どうしよう…」

私は副委員長と上手くやって行けるのか…

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そんな私を見てＹちゃんの娘が

「もこママ大丈夫？うちも不安だけど部長やってるよ、もこママも大丈夫だよ」

って中学一年生とは思えない気の利いた言葉を欠けてくれた

「無理だよ助けて～」

中学一年生に助けを求める37歳の私

そんな私にＹちゃんの更なる追い討ち

「あ～あ、どうすんの～？」

って、どうすんのも何も…どうしよう…


Ｙちゃんは若いけど人の付き合いが抜群に上手い、だけど絶対に面倒なことには関わらないし、楽できちゃうタイプ

Ｙちゃんの母親(ババ)もＹちゃんの代わりにPTAに参加してるし、寧ろババの方が多方面に顔が利いて、年上としてレクチャーするのが好きな世話好きなタイプだった


この二人が同じ委員会だったのは私にとって良いのか悪いのか

とりあえず相談が出来る人が近くにいるのは、ありがたいと思った

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とりあえずＹちゃんに

「私がポンコツだって副委員長の人に言っておいてよ」

ってお願いしといた


昔からだけどＹちゃんは心が強くて典型的なＢ型だから、相談してもあまり意味はない

私がパニくったところで、それを元気づけようとか、安心させようとか、そうゆう気持ちはサラサラない

Ｙちゃんは傍観者であって、寧ろアホな私を見て楽しんでいるのかもしれない


こんな時は聞き上手なババに相談したいとこだけど、不在だったから話すことが出来なかった

私は誰かに話して少しでも不安を和らげたい一心だった


だから帰宅してから姉に電話した

これがまた私を追い詰めることになる

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姉に電話をして委員長になってしまったことを話した

すると

「じゃあ、やるしかないじゃん！やればいいじゃん！それだけでしょ！」

って初っ端から厳しいお言葉


姉はいつも正しい人だ

真面目で賢くてPTA活動も普通にこなせる万能なタイプだ


言ってることは間違ってない

私の不安な気持ちは万能タイプな姉には分からない


けど敢えて今は甘い言葉が聞きたくて

「分かってるよ、分かってるけど不安でどうしようもないよ！お願いだから優しい言葉だけ言ってみて！大丈夫だって思えるように我が子に言うみたいに優しく話してみて！」

って厳しい姉に甘えてみた


すると姉は

「え～面倒くさいなぁ…」

って言いながらも、いつもより少し優しく

「周りに助けて貰いながらやればいいじゃん、一人でやるなんて無理なんだし、あんたは初体験なんだから甘えていいんじゃないの？」

って納得できるように言ってくれて

それから関係のない話しもして１時間の長電話をしてしまった


こんな時、同性の兄弟はありがたいなって思った

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姉と長電話をしているうちに旦那はソファーで寝落ちしていた

一人になると恐ろしいくらいの不安が私を襲って来た


どんなに人に話しても

どんなにアドバイスを受けても

今の私には馬の耳に念仏なのかもしれない


大きな不安と絶望

また私がボッチで学校に居る姿が容易に想像出来たし

ボッチで挙動不振な自分を想像すると押しつぶされそうな気持ちになった


好きでボッチな訳じゃない

でも誰かは誰かと仲が良くて

私と一緒に居たいと思ってくれる人がいない


私生活でのボッチは気にならない

でも学校行事でのボッチだけは辛い


みんなが楽しそうだから、それが辛い

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>> 7 PTAを普通にこなす姉の話しを思い出すと辛くなった

姉には出来るのに、皆には出来るのに、どうして私には出来ないんだろう


娘は大好きだし、とても大事だし可愛い

でも学校行事だけは参加したくなくて、私は仕事にかこつけて学校行事から逃げていた

違う…学校の母親たちから逃げていたのかな


娘の小学校は１クラスしかなくて

その中で母親たちの派閥があったり、ゴタゴタすることがあって

そんな時にだけKさんが私に絡んで来て離れてくれなかった


Kさんからすれば一人でも多く味方が欲しくて、どうしても愚痴が言いたくて

そんな時にだけ私と仲良しなフリをした


私はそうゆうのが苦手で上手く話せばいいのに、一緒になって悪口を言うことに嫌悪感を抱いてた

そんなことより楽しい話がしたいのに、Kさんは悪口か自分の事しか話さないから疲れるし、つまんない

だから距離を空けていたらKさんから睨まれるようになってしまった


元ヤンで太った茶髪なKさんの睨みは、なかなかのド迫力だった

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そんな私に優しくしてくれたのがＴさんだった

Ｔさんは、いつもさりげなくボッチな私の隣に来て

「一緒に行こう」

って誘ってくれるし、話しやすくて一緒に居て楽だった


私とKさんとＴさんは子供の保育所も一緒で

KさんとＴさんは前はとても仲良しだった

数年前までは一番のママ友だった


数年前にKさんがＴさんに仕事を紹介して欲しいと頼んだ

Ｔさんは自分の職場の上司にKさんのことを話して、面接しますよってことになった

ところが数日後に面接って時に、急にKさんが

「私やっぱり止める」

って言い出して、Ｔさんは上司に平謝りしたらしい

この場合、怒りたいのは迷惑をかけられたＴさんのはず！


ところが何故かKさんがブチ切れていて

Ｔさんは当時仲の良かったママ友全員から無視されることになってしまったのだ


女は怖い…

Ｔさんもまたボッチだった

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そんなボッチなＴさんと、ボッチな私は前よりも仲良くなった

Ｔさんは貧乏で、家庭環境レベルが私と近いこともあって私はとても楽だったし

「うちブラックだからキャッシングカード作れないんだよね～」

こんなふうにざっくばらんに笑って話せるＴさんを色んな意味で凄いと思ってた


普通は他人には話さないし、話さなくてもいいことでさえもＴさんは私に話した

Ｔさんの人にどう思われようが構わない、ってとこは凄いと思うけど

だからこそ、こちらの言って欲しくないことも平気で人に言ってしまいそうで怖い


私は表面的な話しをしてＴさんと楽しむことにした

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そんなこんなで無事に小学校も卒業して

めでたく子供達が中学生になったものの


どうゆう因果なのか…

中学のPTAの委員会で偶然にも私とKさんとＴさんは同じ委員会になってしまった…


私にとっては最悪だけど

Ｔさんは元から委員会の活動には不参加だったから気にしてないみたいだった


もしもＴさんも委員会に参加してくれてたら

私がボッチで苦しむことは少なかったかもしれない


私はその後もKさんの気まぐれなベッタリにウンザリすることになった

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中学になって初めての文化祭で

私の委員会はフランクフルトなどを作って売るのが仕事だった


いくらボッチだとしても

文化祭くらいは参加しないとなぁって思ってた


そんな矢先Kさんからメールが来た

『文化祭どうするの？みんな仕事で行けないみたいで、良かったら一緒に行きませんか？』

って…このメールを見て私はすぐに返事をすることが出来なかった


断る理由もなく、断るのは変だ

かと言ってKさんと一緒に居るのはキツイ

すっごい真面目に悩んだ


一人で行けばいいのに

絶対に絶対にKさんは一人で参加しない


Kさんはボッチになれない弱い人？

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断ったのに学校でKさんと会うのは変だ

この際、文化祭に行かないことにしようかな

う～ん…


私は散々悩んだ挙げ句

『仕事があるから私は土曜日だけ参加する予定ですよ』

と、敢えて一緒に行くことには触れずKさんに返信した


すると

『OK、合わせるから大丈夫♪何時に行きますか？』

って速攻返事が来た


わざわざ私に合わせるとか

そんな気遣いなんてマジで無用なのに…


こうして私は中学の初めての文化祭をKさんと過ごすことになった

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文化祭の当日

校門でKさんと待ち合わせをした


私の顔を見るなり

「ちょっと！聞いてよー！」

Kさんの先制攻撃が始まった


「うちのクラスの担任マジで最悪なんだけどー！」

最悪なのはあんただ！あんた！

「うちの子この前、凄く怒られてさ！皆と同じことしてたのにだよ！マジでムカツクわ！」

いやいやいや、悪いことしたら怒られるのは当たり前でしょーが

マジでムカツクのは、あんただ！あんた！


延々と続くKさんの愚痴に

私は適当に相槌を打ちながら、心の中で突っ込むのが精一杯だった


愚痴しかないの？

ってくらい、Kさんの口からは愚痴しか出てこない

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Kさんの愚痴で私が一番嫌いなのが先生に対することだった

小学校の６年間で娘は３人のベテランの女性の先生に恵まれた


私の娘は天然でトロイ上にドジっ子だ

だからどうしても同級生にはキツイことを言われがちだった


そんな娘を３人の先生は凄く良く見ていてくれて

それでいて上手くフォローして貰っていたと思う

だから私には感謝しかない


一方でKさんの娘は

誰に似たのか気が強く、口が悪い子だった

怒られれば反論はするし睨み付けるらしく

大人から見たら扱いにくい子供なんじゃないかと思う


でもKさんにしてみれば

怒る先生だけが悪者であって

悪いことをしたとしても娘は被害者なんだろなぁ

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どの先生と二者面談をしても

いつも娘のドジっ子エピソードで先生と私は涙が出るほど爆笑していた


ところがKさんの二者面談は

「何でいつもうちの子ばっかり怒るんですか！？」

と、Kさんは先生に対しても攻撃的で

それらの話しをまるで武勇伝のように話すKさんが私には信じられなかった


どの先生に対してもKさんは攻撃的で

これをモンペと言うのだろうかと思った


かなり面倒な親だと思う

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調理の作業が始まるまで

Kさんの愚痴は延々と続いた


辞めた職場の愚痴

知らない誰かの愚痴

パチンコ屋での愚痴

愚痴のデパートか、ってくらい愚痴ネタのオンパレードだった


聞いてても面白くなくて

私は愚痴から逃げるように妄想していた


Kさんは麻原彰晃に似てるなぁ…って思ったら

「しょうこー、しょうこー、しょこしょこ、しょうこー、あさはらしょうこー♪」

懐かしい麻原彰晃の歌が頭の中で流れて来た


そして座禅を組んで宙に浮くKさんを想像すると

これがわりと面白くて私のツボにハマってしまった


「ふふふ… 」

不謹慎だけどKさんの愚痴を聞きながら

私は私の妄想にウケて笑ってしまった


それをKさんは勘違いして

Kさんの愚痴は更にエスカレートした

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Kさんの愚痴がヒートアップする中

私はKさんと北斗晶は似てるなぁ…と考えていた


Kさんが竹刀を持って

「健介バカヤロー！！」

なんて言ってるのを想像すると、とてもしっくりした


Kさん、麻原彰晃、北斗晶

すっごい似てるー！大発見！でもKさんが一番ブス！！

とか考えながらKさんの愚痴に耐えていた


そんなKさんの愚痴は

「なんなの？向こうの学校の親って性格悪いよね！」

って他の小学校の母親のことに話が変わった


私達の小学校は１クラスしかなくて生徒数が少ない

だから中学生になると他の小学校の子供の方が遥かに多くなるのだ


そうなると知ってる親は本当に少ない

向こうの小学校の親の団結力は素晴らしくて

こうゆう集まりがあると私達の少数派はポツンとしてしまうのだった

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私達の小学校の親の団結力は無い

Kさんみたいにゴタゴタを起こす人がいると

少ない人数なのに小さなチームに別れてしまうのだ


私は何処にも属さないボッチ派

Kさんは仲良し３人組で作られたチームのボス


他にも仲良しチームは何個かあって

仲良し同士で同じ委員会に所属しているみたいだった


文化祭を仕切る当時の委員長も

私達とは違う小学校の母親だった


Kさんはそれが気に入らないらしく

そこからはずっと他の小学校の母親の愚痴ばかりになった


こんなんじゃ他の小学校の母達と仲良くなれない

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それでも作業が始まると

私は仕事モードに突入することが出来た


私は仕事での料理経験があったから

こうゆう作業は体が勝手に動いてくれて

こうゆう場所でのみ重宝がられることが多い


でも私がテキパキ動いてると

何をすればいいか分からない手持ち無沙汰なKさんが

「ねぇねぇ、ずいぶん熱心に動くね」

「ねぇ、何でそんなに頑張ってるの？」

って、いちいち私を小馬鹿にして来て相手をする時間が無駄に感じた


仕事なら口しか動かないやつは無用

そんな人は職場にはいらないんだよ！


私は本気の仕事モードに突入した

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たかだか文化祭なのに

いつも熱くなってしまうのは私の悪い癖だった


そうこうしていると

「凄いですね！今のそれ、どうやったんですか？教えて下さい！」

知らない母達が私に話しかけてくれて

人見知りの私にも仲良しさんが出来るチャンス到来！


って思ったのも束の間

「ねぇねぇ、私それやってあげる！」

Kさんに無理やり私の仕事を取られてしまった


仕事のあるあるだけど

仕事が出来ない人ほど、良い人ぶって人の仕事を横取りするものだ


私に訪れたチャンスは

Kさんによって台無しになってしまった

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私は黙っているのが苦手で

仕事を見付けるのが得意だったし

周りを見て空気を読むことも出来ていると思う


誰かが何かを欲していれば

それを渡してあげることが出来た


誰かが分からずにいれば

一緒にやりませんか？と声を掛けることが出来た


仕事だと思えば体は自然に動いてくれたし

そんな私をまるで上司のように当時の委員長が見てくれていた


ある程度、一段落ついた頃

「さっきから凄く助かってます！あの良ければ来年もこの委員会でお願い出来ませんか？」

と、当時の委員長に急に話し掛けられた


ぶっちゃけ物凄く嬉しかった

仕事で評価されたみたいな高揚感が私を包んで

「あ、こんな私で良ければ…」

「是非！来年も宜しくお願いします！」

私は来年も同じ委員会で頑張ろうと思った


このせいで、まさか自分が委員長になるとは
、この時の私には分かるはずも無かった

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作業が終わる頃には

私のような真面目な母達と話しをしたり

上手く溶け込んでいるような気持ちになった


でも

「まだ帰れないのかなー？長くない？疲れたんだけど！」

Kさんが私に近づく度に

せっかくの穏やかな空気が汚れてしまう


「つかさぁ、あの人さっきから私のこと見てんだけど！」

とか、Kさんは相手に聞こえるように話すから

まるで私もKさんの同類に見られてそうで本当に嫌だった


私は人の嫌がることはしない

私の娘でさえ、そんなことはしない

それはごくごく当たり前のことなんじゃないの？


どうしてKさんは争いを呼ぶのか理解出来なかった

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何とか無事に文化祭は終わったものの

ずっとKさんと一緒に居たことで私は疲れていたし

何とも言えない嫌な空気が私の周りを包んでいた


もしかしてだけど～

もしかしてだけど～

Kさんさえ居なかったら

私は他の人と仲良く出来てたんじゃないの？

って少し思ったりもした


とにかくKさんが邪魔で

人として、やっぱり嫌いだと改めて思った


でも来年もこの委員会で頑張りたい

来年こそKさんと別の委員会になりますように！


私の心からの願いだった

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娘が中学２年生になって

新たな委員会の名簿のプリントが届いた


私は同じ委員会を希望して

私の希望通りに私の名前は載っていた


Kさんは…

あ、あぁ…

今年もKさんと同じ委員会だった…

しっかりとKさんの仲間も同じ委員会だった…


凄くガッカリしたし

また顔を合わせるのかと思うとイライラした


でも嬉しいことに

Ｔさんの名前もあった

娘が新１年生になったＹちゃんの名前もあった


後は知ってる人は居ない

Ｙちゃんは隣人だけど小学校は別だったから

Ｙちゃんの性格上たくさんのママ友がいることだろう


どうなるんだろう

でも何も出来ないから今年も文化祭だけは頑張ろうと思った

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その年の運動会

私は大きなお弁当セットを持って運動会に行った


ヘタレな私の娘が

応援団として活躍するのだ


お弁当には娘の好きなものだけ入れて

思考を凝らしてソーメンも入れてみた

私なりに気合を入れて娘の応援に行った


ところが…

校庭に行くとKさんのチーム

チームKが固まって何やら楽しそうに話していた


その横を通る時に

私は笑顔で会釈をして

「おはようございます」

と、チームKに挨拶をした


けど誰も何も言わないし

何だか変な空気だなって瞬時に感じた


え、何？

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Kさんは私を見ながらニヤニヤしていて

Kさんの仲間も困った顔をして私に会釈をするだけだった


何だろう？え、何？

気の弱い私は変な空気に一瞬で心臓がバクバクした


Kさん達は何も言わずに

私の元から離れていった


その時にKさんの得意な

私に聞こえるような声で

「また、うちらの真似して同じ委員会で…」

って言ってるのがはっきりと聞こえた…


また？

うちらの真似して？

え、あの、そうゆうことになってるの？

信じられなくて気の弱い私は手が震えた


校舎がボンヤリ見えるような

子供達の声が遠くに聞こえるような

私だけが場違いなような感覚に襲われた

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冷静に考えれば

私がKさんの真似をして同じ委員会に入ったってのは不可能なことだ


Kさんからは

そんな話は聞いてない、話すらしていない


でも何故か

私が真似っ子したことになっていて

それであんな態度を取られているのは事実だ


チームKは私から少し離れた場所で運動会を観戦していて

時々、私を見ながらKさんがニヤニヤ笑って何かを話していた


きっと私のこと笑ってるんだ

私をネタにしてチームKの結束を固めてるんだ


ボッチな私…

いつもボッチ…


でもKさんなんか求めてない

でもKさん達に勘違いされている


自分が嫌われるのは別に構わない

この際ボッチでも構わないとさえ思う


だから大人しくしてるんだから放っておいて欲しい…

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Kさんの仲間に聞いてみたい

「そんなに私のこと嫌いですか？私は何か悪いことをしたんですか？私は居ない方がいいですか？」

と、本心を知りたい気もした


Kさんの仲間とは

偶然にも温泉でバッタリ会って

裸の付き合いをしたことがあった


その時は１対１なのもあって

凄く楽しい時間を過ごしたと思う


娘たちも温泉で仲良く遊んでた

Kさんの仲間も笑って、私も笑って

それなのに今はKさんの話しを聞いて頷いている…


女って嫌だ

ホントに嫌だ


本心なんて本人にしか分からない

Kさんの仲間も私を嫌いなんだろうなぁ…

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もう一人のチームKの仲間は

小学校への就学前に私が看護師をしていた病院の患者だった


同じ小学校に行くと知って

その母親に挨拶をし、就学前に少し仲良くなったはずだった


でも結局

誰も私とは仲良くしてくれない…


仲良くしてくれないどころか

こうしてKさんの話しを聞いて一緒に私のことを笑ってる…


賑やかな運動会の中で

私はネガティブ満載になっていて


皆は笑って応援しているのに

皆は誰かと一緒に笑顔でいるのに

ボッチなことを痛感して私は胸が苦しかった


ヘンテコな動きの娘の姿が見えると

嬉しくて面白くて泣きたくなったし

娘に申し訳ない気持ちでいっぱいになった


娘は私を見つけて笑っていた

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娘は私に似ているところがあって

それでいて自ら友達を必要としない変わった子だった


誰かと一緒に居ると

自分は相手に合わせないといけない


娘はトロイから相手はイライラしてしまう

だったら一人がいい！と娘は小学３年生の時に見切ってしまった


それ以来

娘が友達を作ることはなかったし

自分の楽しみを熟知して常に楽しんでいた


私や娘みたいなタイプは

どうしてもKさんタイプに弱い


苛められるか、無視されるか、奴隷になるか

最初の仲の良さが続かないし相性が悪いんだと思う


でもそこを敵に回すと

その後がやりにくいのを私は嫌と言うほど知っている


職場にも必ずKさんタイプは居るものだ

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娘が友達を欲しがらないのは

私のせいなんだと思うと苦しくなった


皆ママ友と楽しそう

親と一緒に応援に来てる人もいる

小さな子供を連れてるママもいる


誰かは誰かと一緒にいる…

私だけがボッチなんじゃないかと思えて悲しかった


旦那が恋しくなって

自分の母親に会いたくなって

一人で居ることが辛くて嫌で泣きたかった


私の母親は遠くに住んでいて

私の娘はお婆ちゃんが大好きで

私の母も娘と気が合うのが仲良しで


大切なのに

とても遠い存在の人だった


母を思い出すとますます寂しくなった

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