年上女・年下男

レス68 HIT数 10773 あ+ あ-


2013/12/01 00:24(更新日時)


初恋って何なのか…

よく分からなかったあの頃

ある日突然好きになりました

私は小学6年生
あなたは…

ノンフィクションを少し交えながらの私の初恋のお話です。


13/11/19 06:17 追記
何かひとつ作品を残したくて、この小説を書く事にしました。
読んで下さってる方には、本当に感謝しています。
初めての挑戦で拙い文章ですが、最後まで書いていきたいです。よろしくお願い致します。

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No.2027386 (スレ作成日時)

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No.51



翌々日
私達三人は海に泳ぎに行った


私の住んでいる町の海では
7月の初めからお盆ぐらいまで
海水浴ができる

時間は毎日13時~15時30分と
ちゃんと決まっている


田舎の海なので小さいけれど
私はこの海が好きだった

多分これから先
大人になってもこの場所は忘れないと思う。


実はこの海の近くに
俊也君の家がある


今日は会えるかなと思って
ちょっと期待してみたけど
海には来ていないようだった


でもそれは
あまり気にしない事にして

私は友ちゃんと千恵ちゃんと
一緒に泳いだり砂遊びをしたりして
楽しい海の時間を過ごしていた


No.52



カランカラン~

鐘の音が鳴って
あっという間に
海水浴の終わりの時間になった


海から上がった私達

「あー楽しかった。時間過ぎるのって早くない?」
「ほんとだよ、もっと泳ぎたかった~やっぱり夏は海だよね!」


「でも海水浴の後って何故かお腹空くんだよね」

「そうそう!」
 「うん、うん」


私達は笑いながら
話しをしていた


「じゃあね、今度は登校日に会おうね。バイバ~イ」


「うん、またね」
「バイバイ」

ここで友ちゃんとは別れて
千恵ちゃんと私は
また話しながら帰って行った


お盆を明けてから
登校日がある

久しぶりに
俊也君に会えるといいな

私は心の中で
そんな事を思っていた


No.53



「ただいま~」

「お帰り」

家にはお姉ちゃんがいた


「おやつあるよ。おばあちゃんがとうもろこし茹でてくれた」

「やったぁ~♪」


本当は今すぐにでも
食べたかったけど
ここはさすがに我慢して
急いでお風呂に入る事に

よほどお腹が
空いていたんだろう(笑)



しばらくして
お風呂から上がった私


「あ~気持ち良かった。とうもろこし食べよっと」


私は走りながら
お姉ちゃんがいる居間に行った


No.54



「いただきまーす」


夏の食べ物と言えば
とうもろこしやスイカとかが
定番だけど

私は夏に食べる
とうもろこしが大好き♪


とうもろこしの甘さと
茹でた塩加減がちょうどよくて
お腹も心も満たしてくれる


「う~ん、おいしい。夏はとうもろこしに限るね」


するとお姉ちゃんが
突然話し出した


No.55



「お父さんとお母さんが話してたけど、おじいちゃんもう長く生きられないって…」


……………


「え?」


頭を何かで打たれたような
そんな衝撃だった


「お姉ちゃん…それほんと?」


「うん、そう話してた」

お姉ちゃんは
平然としてるように
見えたけど


「………そうなんだ」


私はお姉ちゃんの
突然の言葉に
ひどく動揺していた


No.56



私は無言でとうもろこしを食べ続けた


お姉ちゃんのその言葉が
頭から離れなくて
味なんて分からなくなっていた

いつもなら
おいしく楽しく食べているはずなのに


「………」

お皿を流し台に置いた


アハハハハ
笑い声がする

お姉ちゃんは何も言わずに
テレビを見ている


私は部屋に行き
ゴロンと寝転がり目を閉じた


No.57



スー…スー…スー…

海で遊んだ疲れからなのか
私はいつの間にか
眠ってしまっていた


「リコ」

「あ…お姉ちゃん」

私は目をこすりながら
窓を見るとすっかり暗くなっていた


「お父さんも帰って来たよ。ご飯食べよう」

「うん」


そう言うと部屋から出て
階段を降りた


「おかえり」

「ただいま」

お父さんに声を掛けた


No.58



お父さんは板前で仕事柄
帰ってくる時間はだいたい遅い


たまに今日みたいに早く帰ってきて
家族一緒に
晩御飯を食べる時もある


おばあちゃんは
おじいちゃんの付き添いに
夕方から病院に行って泊まっている


四人だけの食事は
何だか寂しく思える

特に今日は…
そう思う

No.59



晩御飯を食べ終わり
一息ついたところで

私はおじいちゃんの事を
お父さんに聞いてみた


「お父さん、おじいちゃん…もう長く生きられないの?」


お父さんは
ーどうしてそれを?ー

と今でも言うような
驚いた顔をしていた


少し息をフゥーッと吐きながら
口を開く


「リコの言う通り…今月いっぱい生きられるかどうかなんだ」


「………」

私は何も言えなくなった


お母さんとお姉ちゃんも黙って
お父さんの話しを聞いていた

No.60



お父さんはまた話し出す


「今一番大事なのは、リコがおじいちゃんに元気な姿を見せる事だとお父さんは思う。分かる?」


「うん…」
私は首を縦に振った


「おじいちゃんは今もずっと頑張ってる。だから、リコも元気でいないと」


お父さんは言葉では
言わなかったけど


ー悲しんではいけないー


きっと
そう言いたかったんじゃないのかな


「リコ、明日お姉ちゃんと一緒におじいちゃんのところ行こうか」

お母さんが優しく声を掛けた


「うん、行きたい」

そう言うと
お母さんは私の頭を
ポンッポンッと撫でた


No.61



次の日

お母さんの仕事が終わってから
私とお姉ちゃんの
三人で病院に行った


病室に入ると
おばあちゃんが椅子に座っていた


「リコちゃん、奈々ちゃん…」


優しく名前を呼ぶ
おばあちゃん

元気がないように見える…


「おばあちゃん、おじいちゃんはどう?」

お母さんが聞くと


「今、寝てるのよ」

おじいちゃんを見ると
気持ち良く寝てるように見えた


おじいちゃんが
また入院したのは6月の事

たまに病院には行ってたけど
あの頃に比べて
また痩せたなと思った


補足:古井奈々美
フルイナナミ 姉の名前

No.62


しばらく
私達は病室で
おばあちゃんと話しをしていた

もうすぐお盆で
親戚の人が家に来るので
主にその事について話していた


おじいちゃんは
変わらずに眠っている


起こすのも悪いので
私達は帰る事にする


「おばあちゃん、帰りますね。困った事とか何かあれば、いつでも電話して下さいね」

「おばあちゃん、またお見舞いに行くからね」

「おじいちゃんによろしく」


そう言い残すと


「ありがとう…ありがとう…」

優しい声で
おばあちゃんはうなずいた


おばあちゃんは
私達が見えなくなるまで
病室のドアの外に出て
見送ってくれた


No.63

★ひこねこのひとやすみ雑談1★


夜分に失礼します。
数時間後には
朝になりますね(笑)

まずは
この小説を読んでいただいてる皆様
本当にありがとうございます。

HIT数が思った以上に多く
私自身とても驚いております
(゜∀゜;)感謝です♪


まだ続きますので
気長に読んでいただけると嬉しいです。

今は身内の話しになっていますが
それは後の話しに
つながるようになっています。
(少しネタバレ?)


あっ!今
新聞やさんがきました(笑)


小説の合間にたまには
雑談をしようかなと思っています。


ちょっと長くなりましたが…
これからもよろしくお願い致します。


ひこねこでした★
   ∧∧
ニャ~(≧∇≦)ニャ~


No.64


家に帰る車の中で


「お姉ちゃん、おじいちゃん寝てたからお話し出来なかったね」

私は残念そうに
お姉ちゃんに言った

「うん…おじいちゃん、疲れてるんだと思うよ」

「ちょっと話ししたかったな」

「またお見舞いに行こう」


運転をしている
お母さんが話し出す


「リコ、残念な気持ちも分かるけど不満を言っちゃダメよ」

どうやら
話したい=不満
に聞こえたらしい


「例え話しが出来なかったとしても、おじいちゃんの顔を見るのと見れないのとでは全然違うのよ」


お母さん…
ちょっと真剣に話してる?


「おばあちゃんだって…ずっと付き添いしてるでしょう。リコや奈々美の顔を見たら、気持ちが軽くなったはずよ」


No.65


「そうだよね…」

私はお母さんの言葉に
すごく納得をした


おじいちゃんは今
病気と闘っている

私は都合の良い事しか
考えていなかったのだ


おばあちゃんだって
ずっと病院にいて
大変なはずなのに…

それでもいつもと変わらず
私達に優しく言葉を掛けてくれて…


人を思いやるって難しいよ

小学生の私には
まだまだそれが出来なかった


No.66


あるお盆の朝


私はいつもより
少し遅く起きた

お盆はラジオ体操が
休みなので
朝はゆっくり出来る

ちなみにラジオ体操は
6時30分に始まり
近くの公園に集まって体操する


俊也君や友ちゃんや健ちゃんは
私と違う地区なので
別の場所でラジオ体操をしている

朝から俊也君に会えるのは
ちょっと羨ましいかな


「おはよう」

「おはようリコ」
「おはよう」


今日はお父さんもお母さんも
仕事が休み

親戚の人が家に来るので
朝から台所に立って
料理の準備をしていた


毎年変わらない
我が家のお盆の光景であります。


No.67


「リコ、朝御飯食べたら先に自分の部屋を片づけて、それからちょっと手伝ってね」

「うん、分かった」


お姉ちゃんはもう起きていて
朝御飯を食べていた


「おはよ…」
「おはよう」


私は椅子に座る

「いただきます」


テーブルには
味噌汁・白飯・納豆・だし巻き卵・漬け物
が置かれてある

朝の定番メニューだけど
これが何よりも美味しい


No.68


お盆の内の一日
毎年私の家には親戚が集まる

今日はちょうどその日である


正確にはお父さんには
お姉さんが二人いるので
その二家族が家に来てくれる事になる

理由は私の家は本家であり
近くにお墓もあるので
お墓参りを兼ねてだと思う


私から見れば
叔母さん叔父さんになる

叔母さん家族の子供は
全部で五人いるけど

私と歳が近いと言えば
高校一年生の和也君
カズヤ

従兄弟は忙しいのか
最近は家に遊びに来ない


昔はよく遊んでたんだけどね…


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