SENA ~私の恋物語~

レス198 HIT数 30361 あ+ あ-


2013/10/02 05:20(更新日時)



「世奈って一目惚れした事ある?」

「ないない!ありえないよ」

「だよね!いつかしてみたいな~。一目惚れ。
いつも性格知ってから好きになってるパターン」

「みんなそうじゃないの?」






18の夏。
小学生からの親友、奈々が突然口にした "一目惚れ"





一目惚れってどんな感じなのかな。


見た目がドストライクじゃなきゃありえないよね。



生まれて18年、今までそんな人に出会った事がない。




特別理想が高いとは思ってないし、カッコいいって思う人は普通にいる。


けど、タイプではないし「あ、あの人カッコいいな」くらいの感覚で、その人とどうなりたいとかそういう感情を持った事がない。




今までの恋は、お互いがお互いを知って惹かれ合って付き合う。
そんな感じだった。


だから恋愛はそういうものだと思っていた。



13/07/22 03:16 追記
読んでくださっているか分かりませんが…←

この小説は私の実話です。

多少捻ったりしていますが、話のベースは私の18の頃の恋物語です。

長編になりそうですが、よろしくお願いします(^^)★

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No.1977043 (スレ作成日時)

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No.151

>> 150 レスありがとうございます(^^)

ちょっと体調不良が続いているので(軽い熱中症?)落ち着いたら続き更新します(>_<)

No.152

一気に読ませていただきましたー(*^^*)
熱中症大丈夫ですか(>_<)?

ゆっくりでいいんで更新楽しみにしてます♪

No.153

>> 152
レスありがとうございます(>_<)

吐き気がやばかったです(;_;)

来週には再開する予定ですので、よろしくお願いします★


No.154

更新遅くなってすみません(>_<)

レス下さった方々ありがとうございます★


今日からまた更新していくのでよろしくお願いします(^∇^)

No.155


「化粧してないと目力無さすぎて嫌だな。あたし本当は奥二重だし」


毎日メザイクで奥二重を二重にしているから印象は変わる。


「でも全然普通じゃん。特にギャルとかさ、化粧した顔とスッピンがヤバいくらい変わる女いるけど、別人過ぎてビックリするもん。笑」



裕ちゃんはギャルが苦手らしい。


中学や高2くらいまでの自分は見せちゃヤバいと本気で思った。笑


唯奈に化粧されてマンバになったあたしなんて見たらドン引きしちゃうね。

一度だけマンバメイクをした時、プリクラ撮ったけど見つかったら…と思うと怖かった。



「世奈、おいで。」


ベッドへ横になり腕を伸ばす裕ちゃん。

腕枕ポーズ。笑




「おいで」って言われると、キュンキュンしちゃう…



裕ちゃんの腕に頭を乗せ抱き付いた。


No.156



電気のリモコンを取り、灯りを消した。


もう、このまますぐ眠れそう…
いい匂い……



目を閉じていると裕ちゃんがキスをする。



「ごめん世奈。眠れそうにない。」


「眠くないの?」



すると裕ちゃんがあたしの手を掴むと下半身へと手を移動させる。



「!」



生々しい表現は出来ないけど、裕ちゃんが言いたい事はすぐに分かる。



「だめ?」


小声で裕ちゃんが尋ねる。


「ううん…」



ゆっくり服を脱がされると、裕ちゃんがある事に気付いた。



「世奈、ズボンいつ脱いだ?」


「さ、さっき…」



別にそういうつもりじゃなくて、恥ずかしい話、パンツでないと眠れないあたしはいつも寝る時ズボンを脱ぐ。


初めて一緒に寝た時は、正直脱ぎたくて仕方なくて、でも恥ずかしくて我慢していただけ。笑


No.157



「あたし…パンツじゃないと…眠れなくて…///」


照れながら裕ちゃんに理由を話した。


「そうなんだ。笑
別に気にしないけど」


そしてパンツまでも脱がされる。



物音を立てないよう、あたし達はベッドの中で一つになった。



そのまま二人で眠りにつき、アラームで目を覚ます。



9時。



裕ちゃんと起きて、一緒にお風呂場へと向かった。



「誰もいないの?」


「あたしんち自営だから土日とかも休みないし、お母さんもお父さんも8時には出てってる。」



洗面所のドライヤーを持って部屋へ戻り、デートの準備を始める。



裕ちゃんは髪を乾かし服を着ると、洗面所で髪の毛のセットをしていた。



「あ、裕ちゃんおはよー」



ドアの向こうから里奈の声が聞こえた。



「おはよ。お邪魔してまーす」


「うん、全然いーよー♪」




化粧をして髪を乾かして服を選ぶ。

初めてのデート。

なかなか決まらない。


No.158



ワンピースにしよっ♪


服を着て髪の毛をセット。




裕ちゃんの自転車の後ろに乗り、自転車で5分の距離のショッピングモールへ向かった。



まだ出来て5ヶ月くらい。


田舎だから、このショッピングモールが出来るまでは遊ぶ場所が全くなく、自転車ではなかなか遊びに出掛ける事はなかった。


バスや電車。




今日は土曜日。


既に駐車場にはたくさんの車。

自転車置き場にもかなりの台数の自転車。



手を繋いで店の中へ入っていくと、もう周りは人、人、人!


家族連れやカップルが多い。


No.159



二階へ上がり、ゲームセンターへ。


プリクラコーナーへ歩き、中学生~高校生くらいの女の子たちがたくさんいた。



裕ちゃんと初のプリクラ。



もうあたしの彼氏…なんだよね…?



未だに信じられなくて、心から嬉しかった。



プリクラを撮り、裕ちゃんも一緒に落書き。



こんな些細な事でも嬉しい。



プリクラを半分に切り、片方を裕ちゃんに渡した。



「ありがとう。初のプリクラだな」


「うんっ♪」



手を繋いでゲームセンターをぐるぐる回る。



それから服をひたすら見て、スカートとカーディガンを購入。



お昼になり、フードコートは座るのも困難だった為、一回の飲食店へ移動。



どこも並んでいる状態だったけど、パスタ屋に並ぶ事にした。

No.160

はじめまして。私も小説を書いてみたいです。どうしたらいいですか?

No.161

>> 160
はじめまして(^^)

スレ立てれば自由に書けますよ?

No.162

主さん、回復されてよかった😌✨
更新、ありがとうございます。まだまだ暑さ厳しいので身体に気をつけてくださいませ。

これからも楽しみに読ませていただきます。

No.163

>> 162
ありがとうございます★

毎日暑すぎですよね…(;_;)
みにらさんも熱中症には気を付けて下さい(>_<)

今日は更新出来ないですが、これからもよろしくお願いします(^∇^)♪

No.164



あたしはトマトソースが好きだから、ミートに決めた。

裕ちゃんは…?



「明太子美味そうだな~」



店員を呼び裕ちゃんが注文してくれた。



「デザートはよかった?」


「えっ♪食べたいっ♪」


「じゃあ食べ終わったら頼もっか♪」



暫くして注文した料理が机に並ぶ。




「「いただきます」」



ミート美味しい!

粉チーズはたっぷりかける。



「ご飯食べてからどうする?」


裕ちゃんが問い掛ける。



「まだ13時過ぎだもんね。」


「この辺何もないからする事もあんまないよなー。
免許あれば遠くにでも連れてってあげれるのに。
あと半年先か。笑」


「そうだねー!
あたしも早く免許欲しいな♪」



喋りながら食べ終えると裕ちゃんがメニューを開いた。


No.165



「どれがいい?」


「えーっと…。あ、チョコレートパフェがいい♪」


「じゃあ頼むよ」



ボタンを押す。



「裕ちゃんは?」


「俺はいいよ。」



パフェを注文し少し経つとパフェが来た。


スプーンにアイスを乗せ、裕ちゃんの口元へ。



「はい♪」



裕ちゃんがアイスを口にして、自然と笑顔がこぼれた。



「美味しい?♪」


「うん、美味い」



二人でパフェを食べて、少し休憩。


裕ちゃんが伝票を持ってお会計。


財布を取り出すと裕ちゃんは「いい」と言って全額を払ってくれた。


「裕ちゃん、あたしも出すよ」


「いいって。」



(´・ω・`)



「ご、ご馳走様でした…」


「はい♪」



手を繋いで歩き始めた。


No.166



少しブラブラしてから自転車置き場へ向かう。


「あたしんち行こうよ」


「うん、いいよ」



まだ時間は夕方にもなっていない。



部屋に入って裕ちゃんはベッドに横になる。



「ちょっと眠くなってきた。笑」


「寝る?笑」



二人で布団に入ると裕ちゃんはいつものように腕枕をしてくれた。



目を閉じた裕ちゃんを見つめていると、全然眠くなかったあたしも睡魔に襲われる。



こんな変な時間に寝たら夜眠れなくなっちゃうなぁ。


そう思いながらも、裕ちゃんの匂いと一緒にいる安心感でそのまま眠ってしまった。





目を覚ますと夕方17時。



2時間眠ってないくらいで目が覚めた。


No.167


裕ちゃんはまだ眠っている。



起こさないよう起き上がろうとすると引き寄せられ、裕ちゃんはゆっくり目を開けた。



「おはよ。」



裕ちゃんに声を掛けると裕ちゃんはギュッと力強くあたしを抱き締めた。



「おはよ。
世奈、柔らかくて気持ちいい。抱き枕みたい。」



そんな事を言いながら、裕ちゃんは服の中に手を入れ始める。



「!!///」


「世奈ってDカップくらい?」



突然バストのサイズを聞く裕ちゃん。



「え…うん。それくらい。///」


「俺好みの大きさ。」




なんかすごく恥ずかしい…




「世奈。」



裕ちゃんの唇が触れる。


No.168



そのままの流れで裕ちゃんと一つになって、誰もいない内に二人でシャワーを浴びた。



部屋に戻り、テレビを観ているとお母さんから着信。



『ご飯どうする?』


『あ、食べる!手伝うよ』



買い物から帰ってきたお母さんはご飯の支度を始めた。



「ちょっと待ってて」


「うん、分かった」



階段を降り台所へ向かい、お母さんと一緒にご飯を作った。



「裕ちゃんいるんでしょ?上で食べる?」


「そうしよっかな。」



おぼんに食器を乗せ部屋に戻る。



「お待たせー♪」


今日はハンバーグ★



「めっちゃ美味そう!」



机にご飯を並べ、裕ちゃんとご飯を食べた。

No.169



「ご馳走様でした」


沢山食べてくれた裕ちゃん。



やっぱ男の子ってガッツリいけちゃうもんなんだね。



食器を片付けるために台所へ行く。



食器洗いを済ませ、冷蔵庫からプリンを取り出す。


食後のデザート♪




「裕ちゃん、プリン食べよ♪」


「まじで。俺プリン好き!笑」




同棲したらこんな感じなのかな。


同棲しよとかそういう話は一切ないんだけど。笑




でもこれから先ずっと付き合ってったとして、お互い社会人になったらいつかは同棲するかもしれないよね。



まだ18だけど、結婚も早くしたい。



裕ちゃんと…結婚したいな…。





夜になり、今日も裕ちゃんはお泊まり。



明日の夕方は裕ちゃんバイトだから昼過ぎにはバイバイか…。


No.170



今日は裕ちゃんとマリオパーティーをした。



予想通り裕ちゃんはヨッシー好き。笑


大体みんなヨッシーだよね。


里奈もヨッシー好きだし。




あたしは昔からルイージだけど♪笑


なんか好き。


マリオカートもマリオテニスも、全部ルイージ!




マリオパーティーを35ターンしてたら夜中3時。



「やっぱゲームしてると時間忘れるね。」


「そうだな。笑
やっぱ20ターンが一番無難かも。笑
そろそろ寝る?」


「裕ちゃん明日バイトだしね!」



ゲームを片付け二人で布団に入る。



「世奈、おやすみ。」


裕ちゃんが腕枕をしながら囁く。


「おやすみ♪」


No.171

更新まだですか?毎日楽しみにしています。

No.172

>> 171 レスありがとうございます(>_<)


落ち着いたら更新します(;_;)
すみません。

No.173


長い間放置すみませんでした(>_<)

少しずつ更新していきますので、よろしくお願いします★

No.174


朝10時に二人で起床。



「裕ちゃん、おはよ♪」


裕ちゃんはまだ少し眠そう。


「おはよ」



裕ちゃんは夕方バイトだから昼まで漫画読んだりゴロゴロして過ごした。



15時に裕ちゃんは帰宅。



バイトが終わってから寝るまでずっとメールしていた。



裕ちゃんとは特に喧嘩もなく、もうすぐで1ヶ月を迎える。




迎えるはずだった……。




あたしはこのままずっと裕ちゃんと一緒にいる事だけ願っていたんだよ?



異変に気付いたのはその次の週の土曜日だった。


No.175




11時頃まで寝てしまったあたしは携帯を見た。



裕ちゃんから珍しくメールがない。


まだ寝てるのかな…。



いつもは大体裕ちゃんでメールが止まって、翌日裕ちゃんからメールをくれる流れだったから、この日も裕ちゃんからの連絡を待っていた。




夕方、17時から22時まで政樹とバイト。



それまでには流石に連絡くるよね…?



でもいくら待っても一向に連絡がない。

電話を掛けても出ない。




あたしは一気に不安になった。



でもこの時既に確信していたのかもしれない。



不安のままバイトへと向かうと政樹に相談をした。

No.176


「政樹、今日裕ちゃんからずっと連絡なくて…。
どうしよ…」


「え、まじで?」


「嫌な予感するんだ…。」




21時過ぎ、政樹とレジに入っていると入ってきた人を見て胸が痛んだ。



「裕ちゃん……」



入ってきたのは裕ちゃんと棚橋くん。



「裕ちゃん!」


思わず声を掛けた。


「……」





え……無視……?



何で?



あたし何かした?



ついこの間まで普通に仲良くてこの一週間で何があったの?



あたしはバックルームに逃げた。



あまりにも辛すぎて泣いてしまった。




バイト中なのに駄目だなぁ…。




バイトが終わる頃に裕ちゃんはもういなかった。



何しに来たの?



覚めてるってわざと見せつけるため?



ただ傷付けに来ただけなの?


No.177


「もうあたしたち終わりだよね。
裕ちゃんの態度、見てたでしょ?」


外で政樹と話していた。


「あれはないな…。」




裕ちゃん、好きな人出来たんでしょ?



あたし何となく分かるよ。



女のカンって当たるんだから。





帰宅し、部屋に入ると裕ちゃんからメールが届いた。


メール開くのが怖かった。





【別れよ。】



届いたメールの内容はこの一言だけ。



【いきなり何で?】



理由を聞きたくてすぐ返事をした。



【世奈の気持ちが大きすぎて、支える事も受け止める事も出来ない。】



意味が分からない…。



メールを見た後すぐ裕ちゃんに電話を掛けた。


でも裕ちゃんは出てくれなかった。



それからメールも返ってくる事はなく、あたしたちは別れる事になった。

No.178


裕ちゃん、別に好きな人出来たって正直に言えばいいじゃん。



あたしの気持ちが大きすぎるからって…



納得出来るわけないよ。




それから毎日辛かった。


毎日泣いた。



学校も休んでしまったり、行っても早退したり…。


奈々に全部話した。



「裕ちゃんは悪者になりたくないだけだよね。
浮気したって言えば悪者になるから、それが嫌なだけでしょ…?」


「世奈…」


「記念日の前日にフラれるなんて…。裕ちゃんは記念日、迎えたくなかったんだよね。」



そして、裕ちゃんはバイトを辞めた。



もう完全に避けられてるって感じで…




そんなある日、バイトが終わった後政樹に呼び止められた。


No.179


政樹はあたしの隣に座ると少し切なそうな顔をしていた。



「どうしたの?」


「…俺、全部知ってるんだ。
あの連絡がないって言ってた日、あいつ女といたんだ。」



「……えっ…」


「この前、あいつと店長と俺と棚橋さんで飯食いに行ったんだけどそこで働いてる女、◯◯店でも働いてて」


「……」


「ごめん、俺やっぱ今のお前見てると隠してるみたいでしんどくて」


政樹は必死に謝ってきた。


別に政樹は何も悪くないよ。



それに…


女だろうなって予想はしてたから、ああ、やっぱりなって納得しちゃった。



「そっか。ありがとね。話してくれて」



辛い気持ちには変わりはないけど、もう本当に終わったんだなって改めて実感した。

No.180


「店長とご飯行く仲なんだね。笑
そこにびっくり」



まあ、ここの店長若いから話は合うし優しい人だけど。




「あいつの事、まだ好きなの?」


「うん、好きだよ。」



あたしは政樹の問い掛けに即答した。



「初めて一目惚れして、自分から好きになった人と付き合えたの、裕ちゃんだけなんだ。
こんな形でフラれちゃったのは辛いけど、あたしとの始まりもこんな感じだったよね。
当時の彼女は今のあたし…」



今同じ立場になって、元カノの気持ちが痛いくらい分かる。



略奪なんて結局略奪で終わり。



裕ちゃんにはもう会えない。


きっと浮気相手の人と今頃……




やっぱり…辛い…


No.181


隼人も欠席、遅刻を繰り返すあたしを心配してメールくれた。


こういう時、友達って本当にいいなって感じる。


話を聞いてくれたり、元気付けてくれたり、一人でいると裕ちゃんの事ばっか考えちゃうから、みんなが側にいるときは素直に笑えるから。



そして時は流れ…



卒業を迎えた。




あたしは実家の仕事を手伝う事になり、バイトの時間帯は深夜に変えてもらった。



彼氏もいないし、バイトが休みの日には夜の店にバイト。





ある日の土曜日、バイトをしてると政樹と裕ちゃんが来た。


今はあまり気まずいとかないけど、やっぱ戸惑ってしまう。



裕ちゃんは今、あたしに対してどう思ってるのかな。


No.182


「どこに就職したんだっけ?」


あたしは裕ちゃんに声を掛けた。


「◯◯ガスだよ」



裕ちゃんも普通に答えてくれる。


結構大手の会社に就職したんだ…。




この時丁度m◯xiが流行っていて、あたしと裕ちゃんはマイミクになった。



まだ好きだけど…
数ヶ月経った今、こうして話せるだけで嬉しいから自分の気持ちは言わない。


言ったところで無理って分かってるし、避けられたりされる方が怖かった。



暫くして店長と政樹と裕ちゃんは車に乗って何処かへ出かけた。



店長と本当仲いいんだな…。



02時にバイトを終え帰宅。



化粧落としてあたしはそのまま眠った。

No.183


朝は9時に起きて実家の手伝い。

大体13時~14時に終わる。



今日はキャバのバイト。



免許は無事取れたけど、まだ自分の車は買えなかったから貯めるために頑張るんだって化粧をし出勤。



帰りは朝方。





店の女の子とご飯食べに行ったり、遊びに行く時は朝帰り。



生活不安定過ぎる。




そんな生活にも慣れてきた頃に政樹からご飯の誘いが入った。



「ごめんな、急に誘ったりして」


「全然いいよ。久しぶりだね」




政樹が運転をしてくれて、店に着くと二人で店内に入る。

No.184


ご飯を食べながら政樹の仕事の話を聞いたり、あたしも政樹に色々と話した。



「大変そうだな。無理すんなよ」


「うん、ありがと。
早く車欲しいし、今はお母さんの借りて不便だから頑張る」



それから政樹の車に乗ると、コンビニに車を停めて車内で再び語った。



「若原とは連絡取ってんの?」


「ううん、全くしてない。迷惑でしょ」



今何してるのかな。




この頃からあたしは『裕ちゃん』と呼ぶのを辞めた。



「…俺と付き合ってよ」




少し沈黙が続いたあと、政樹に突然告白された。



「えっ?」


「俺じゃダメ?
世奈がまだ若原の事好きなのは分かってる。
でも…好きなんだ。」


急すぎて何て言ったらいいか分からない。


No.185


「む、無理だよ…。だってまだ…」


「俺が忘れさせてやるから!」



政樹の言葉に少し気持ちが揺れた。



友達として好きだけど、あたしはまだ…



でも、忘れたいって思いから軽い気持ちであたしは政樹の気持ちに応えてしまった。



帰宅後、本当にこれでいいのか考えた。



このまま引きずってても仕方ないはわ分かってて、政樹の気持ちは嬉しかった。



仕事が終わってから毎日会いに来てくれた。


週末はバイト終わるまで待っててくれて、迎えにまで来てくれたり、あたしに尽くしてくれた。

No.186


そして数ヶ月が経った頃、政樹の実家で半同棲をする事になった。

お母さんに実家の仕事はいいよと言われたのをきっかけにあたしは脱毛専門店で働くことにした。



唯奈の知り合いの車屋さんから、安い車を購入。



この時19の夏。





政樹のお母さんはすごく良くしてくれて、お兄さんは口数が少ないけど優しい人。




朝、政樹は7時に起きる。


一緒に起床をし、あたしは政樹より1時間出るのが遅い。


あたしの店は日曜定休で、平日に1日休む週休2日制だった。



ある日の朝、あたしは仕事が休みで政樹を見送った後、部屋の掃除をしていた。

No.187


するとつい最近まで使っていた、今はアラーム専用携帯が置いてあるのを見て思わず開いてしまった。



若原裕太



政樹、ごめん。



そう思いながらも若原のめメールのやりとりを見たあたしは手が震えた。



『記念日前には別れたい』


『どう言ったら傷付けずに済むかな』




政樹はメールでも相談に乗っていたみたい。



きっと政樹に送ってくるメールの内容は若原の本音。



この時政樹自身に女の影があった。



今は別れた後っぽいけど、彼女いたんだ。



あたしは政樹に携帯を見てしまった事をメールで謝った。


No.188


【俺は全然いいけど、世奈大丈夫?】



怒らないんだ。

寧ろあたしの心配するなんて…



彼女の事も聞いてみた。


【同じクラスの子で、告白されて付き合ったけどすぐ別れた。笑】



携帯を閉じ、掃除も早めに終わらせて買い物。



19時頃になり、政樹が帰宅。



「めっちゃ部屋綺麗!世奈ありがと!」


「元々政樹の部屋は物少ないからすぐ終わったよ」



漫画が多いくらい。




「世奈、大好き」


「///何、急に…」



政樹は若原と違って、ストレートに好きって言うから、あたしはそれが嬉しかった。



若原は恥ずかしがり屋だから、好きってほとんど言わないタイプだから、正反対だね。

No.189


政樹と付き合ってから半年が経った頃、未だに若原の事は思い出したり、時々会いたいとも思ったりする。

政樹の事は好き。

でも、その気持ちもたまによく分からなくなる。



政樹自身ではなく、自分を好きでいてくれる政樹が好きなだけなんじゃないかなって…。


今までこんな恋愛ばかりだったから、同じような気がして。


政樹は優しいし、仕事終わったら真っ直ぐ帰ってきてくれて、自分との時間を大事にしてくれる。


あたしは今でも夜の仕事は週2~3日行っているけど、辞めて欲しいとかそういう事は言わない。

No.190


ある日の土曜日、お母さんからご飯食べに行こうと誘われて、政樹と三人でご飯を食べに行った。


政樹とお母さんが会うのは2回目くらいかな。


「久しぶりです!」


政樹がお母さんに挨拶をする。


「久しぶりね。急に誘ってごめんね」



メニューを見て何にするか迷う。



「世奈、決まった?」


お母さんが声をかける。


「ううん、まだ。どうしよっかな…」


そして…


「裕ちゃんは決まった?」


お母さんの言葉に一瞬固まってしまった。


「…お母さん。政樹だよ…」


当然焦った。


お母さんの間違いに政樹はショックを受けたんじゃないかとチラッと隣に座る政樹を見た。


No.191


「あっ…」


お母さんも焦った様子。


「あはは、俺若原じゃないっすよ!笑」


政樹は笑って答えた。



注文をして暫くすると料理が机に並ぶ。



食事中、政樹とお母さんは仲良く会話していた。


でも、政樹は無理してる様に感じる。




ご飯を食べ終えた後、お母さんを送ってから政樹の家へと向かう。


少し気まずい雰囲気の中、政樹が口を開いた。


「世奈のお母さんはやっぱ俺じゃなくて、あいつの方が好きなのかな…。」


話題はついさっきの出来事の話。


「ごめんね。嫌な思いさせて。
若原の方がいいとか、そういうのじゃないから」


「…俺、世奈のお母さんにあんまり会ったりしてないもんな。若原は結構頻繁に会ってたんだよな。
二度と間違われないように、ちょくちょく行くよ!笑」


最後は笑ってそう言ってくれた。

今はあたしも政樹の実家住まいだから、たまにの週末はあたしの実家に行こうと話をしていた。

No.192


あの日から少し経った頃、夜中に目が覚めてふと携帯をいじっていると、メール履歴に政樹が見た痕跡があった。


当時使っていた携帯は、待ち受け画面から↓スクロールボタンを押すとiモードや画像やメール履歴が出る仕様の携帯で、5件ずつ表示される。


履歴にはそのメールを見た時間と、クリックするとそのメール画面へ飛ぶ様になっていて、特に疚しい事はなかったけど、政樹は女友達とのメールのやり取りを見ていた。



あたしも古いやつだけど、政樹の携帯見た事あるし、まあいいやって思っていたけど、何となく今使っている政樹の携帯を手に取る。



すると政樹はある女とメールをしていた。



この名前…。



元カノ。



信じられない…。


あたしは携帯を閉じ、そのまま横になった。

No.193


メールの内容は、仕事で使う機械の免許を取りに行く予定が決まっていて、その取りに行く場所が元カノの地元。


場所等を詳しく聞いているやりとり。



それに加えて、最近何してるの?と言った感じの普通のやり取りだけど、正直不快だった。


あたしが若原とメールしてても平気って事?



それに、元カノのアドレスは拒否したって聞いていたから、それが嘘か拒否解除したって事だよね?



政樹の携帯の電話帳から、若原の連絡先抜き取って、メールしてやろうとも思った。


やられたらやり返せ。

本当そんな気持ちで。



それは流石に出来なかったけど、少し裏切られた気分…。


No.194


そして、イライラが治まらなかったあたしは、政樹の携帯をもう一度手に取り、自分の携帯から元カノにメールをした。


『政樹の彼女です。
今付き合っているのはあたしなので、メールしたりするの辞めてください。』


今思えばドン引きレベルな事したなって思うけど、それと同時に政樹の事好きなんだって思った。


嫉妬するって事はそういう事かなって。



次の日の朝、政樹と同時に目を覚ます。


一緒に下へ降りて、歯磨きと洗顔を済ませ、リビングで髪のセットをする政樹。



「あたし、元カノにメールしたから」


「えっ…」



政樹は驚きながらも何も話そうとしない。



「…拒否したっていうのは嘘?」


「嘘じゃない。ごめん。解除…」


「そっか。もういいよ。行ってらっしゃい」



言いかけた政樹の言葉に被せる感じで冷たい言葉を発するあたし。



そのまま政樹の部屋へ戻る。



No.195


いつもは窓から手を振って見送るのも、今日は辞めた。



あたしも仕事の準備を始める。


するとすぐ政樹からメールがきた。




【世奈ごめん。
たまたま試験が◯◯であって場所聞くために連絡しちゃっただけなんだ。】


【メールの内容、それだけじゃなかったけど?
元カノに聞く必要あった?
それを口実にして、本当は連絡取りたかっただけでしょ】



どうしても優しくなれなかった。


夕方18時に帰宅をして、政樹も19時前に帰ってきた。



みんなでご飯を食べた後、部屋に戻る。



「世奈…本当ごめん」


「もういいよ。あたしも若原とメールするから」



するつもりは一切なかったけど、つい言ってしまった。



「それは……嫌…。」


「ふーん。変なの。自分は元カノの連絡先拒否解除してまでメールしてたくせに、あたしは元カレと連絡取って欲しくないって矛盾。ってか別にしないけどね。」


No.196


連絡取る手段はいくらでもある。



未だ一応友達として若原と関わりがある政樹の携帯からアドレス入手。


もしくは政樹と付き合ってから退会してしまったmi◯iをもう一度登録し若原とまたマイミクになればいいだけだし。



って…若原若原って未練がましいね。



「もうしない。約束する。」


「次したら速攻別れる。」




政樹は何度も謝りながらあたしを抱き締めた。




こういう少し弱い政樹を見るのも初めてかな。


若原の事になるとすごく弱気になるよね。




それから少し経った時だった。



政樹のある発言によって、あたしは何かが切れたかのように…



政樹とぶつかった。


No.197


久しぶり政樹と出掛けたある日の休み。


久しぶりにあたしの実家に遊びに来る予定で、買い物の帰り道コンビニへ寄った。


スラムダンクが好きな政樹。


里奈がDVDを友達にやいてもらった事を話したら観たいって言うから、あたしの実家で観る事になった。



「世奈んち2回しか行ってないし、久しぶり!」


「そうだねー!スラダン観賞♪」



仲良くコンビニで飲み物やお菓子を買って、家まで数分だったために、あたしはシートベルトをするのを忘れていた。



「シートベルトちゃんとしろよ!」



急に怒鳴るように言い放つ政樹。



「あ、ごめん」



微妙な雰囲気で実家に帰宅し、部屋に入った。



「やっぱ俺帰るわ」


「は?スラダンは?」


「もういいや。」



そう言って帰ってしまった政樹。


No.198


急に怒鳴るとこ始めて見た。

確かにシートベルトしなかったあたしが悪いよ?
でも言い方にビックリしたし…


なんだろ。
もう無理だ……。





政樹に電話をするが出ない。


運転中だからかなと思い、あたしは今までの思い出を思い出す。


省略したため書いていないけど、ディズニー行った事や、たくさん一緒に過ごしてきた時間。




泣きながら政樹にメールを送った。




【もう無理。別れよ。】





別れのメールを送っていた。





きっかけは些細な事だった。


あの時シートベルトしていたら仲良くスラダン観てて、こんな事になっていなかったのかな。


それから少し経った時、政樹からメールが届いた。


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