🌠ZERO UNIVERSE🌠

🌠130🌠
　本で読んだものでもなく…学校で習ったものとも違う…父さんの語らない真実があった。
「イルミネ聞こえた？ダレンの研究室なら頑丈だから大丈夫よ。」母さんの声に父さんが僅か…微笑む。
「イルミネ、こちらは大丈夫です。早く逃げてください！レッドスカイのグラメノールへ…わたくしの遠縁であるホーリード家があります。どうかグライルを…！」ミスリル様も言う。だが父さんは首を縦には振らない。
「し…しかし、竜がいてはさすがに頑丈な造りとは言え研究室も…」父さんの言う通りだ。城でさえ遠距離攻撃によって破壊されている。もし直接乗り込んで来たら…それこそ皆やられてしまう。
「心配なさるな。もしもの時はミスリル様の闇属性、エレキア様の光属性、“天士”である我輩の無属性がございますでな。“アレ”が使えますわ。」ダレンの言葉で父さんの顔が険しくなった。
「バカな…“アレ”はまだ実験段階だ！“物”でさえ成功していない。それにアレはそれぞれ“輝白石”と“暗黒石”と“七星石”がなければ…使用した者が1番危険ではないか！ダレン、お前もエレキアもミスリル様も…無事では済まんぞ！？」よく解らない…高位魔導士による属性魔法？

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🌠131🌠
　いや…ダレンは自分の事を“天士”だと言っていた。天士の特徴は、生まれ持っての特殊能力と“無属性”…だから魔法に属性はなく、属性魔法は使用できない。確かに“輝白石”の光や“暗黒石”の闇など、属性を含んだ石があれば魔力に付加されて属性魔法も可能…。でも“無属性”が七属性を含んだ石“七星石”を使った所で、結局属性が定まらないだけ。ダレンがどんな能力の天士なのかは知らないけど…属性と属性石を使って何を…？
「何も問題ない。我輩等の命で若い者の未来が守られるのなら、今こそ“アレ”をすべきですわな。ミスリル様のお考えも同じはず…違いますかな？」ダレンの問う声にミスリル様が応える。
「ダレンの言う通りです。イルミネ…何より守るべきは主の命。グラハム亡き後、貴方が仕えるのはわたくしではなくわたくしの息子達…忠を尽くしてはくれませんか？」崩れ堕ちる城…
「…御意。」障壁に背を向ける父さん…
「大丈夫よ。イルミネ！研究室壊れなかったら、すぐ後追うから。“アレ”も成功するかもしれない！また…会えるわ。」母さんの優しい声…
「…グラメノールでずっと待っている。」父さんはそう言い、僕等を連れて立ち去った。

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🌠132🌠
　夢の中…僕は初めて知った…僕等が助かった訳。母さんが見つけてくれた隙間…天士ダレンの存在…ミスリル様の言葉…父さんの決断…どれを欠いても今はなかった。母さんが、ミスリル様が、名も知らぬダレンが、父さんが、僕等の未来を作ってくれたんだ。父さんの背中が遠ざかり、夢がゆっくりと薄らぐ…
「イルミネ…生まれ変わったら…また会えるわ。」最後に母さんの優しい声が耳に届く。空に幾つもの星が流れる明るい夜、赤い月ルーンと青い月ティアが静かに見守ったその全て…僕の知らない“アレ”さえも、月だけが知っている。

　ゆっくりと開いた僕の瞳に、赤い…レッドスカイが映っていた。
「明るい…。」
「宇宙だからな～♪」思わず呟いた言葉を兄さんが拾った。時刻はまだ午前中…思ったよりも時間は経っていない。
「グライル…寝てる？」明らかに寝ているグライルに訊く。椅子に座っていたのに…ずり落ちて床に転がっている。
「まだ起きるまで6時間って所でしょ～よ。イヴは部屋で、買ってあげた本を読んでるよ～。」そう言う兄さんも本を読んでいた。
「…僕のは？」
「ん～？お前に貢いでも何の特にもならないからね～。」正直すぎるよ…兄さん。

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🌠133🌠
　読む本もなく、手を持て余した僕にとって好きにしろと言わんばかりの自由な時間…。何か、フランシェードに初仕事しに行くだけだったのにな…気付いたらグラメノールからもフランシェードからも遠く離れちゃってる。もう…帰れないのかな？そう思いながらも何も食べずに寝てしまった僕は、とりあえず朝ご飯になるはずだった昼ご飯をいただく。
「ねぇ、兄さん…何で“レテシア”なの？」そう…これを訊くつもりだったのに眠気に負けてしまったんだ。“大港星レテシア”は、その名の通り1番大きな港がある星…レッドスカイ中のエアトレイン全線を繋いでいる星で、もちろん“ピラフ号”の様な一般の船も全域において停泊可能な星だ。まぁ、逃亡中の僕等は堂々とって訳にはいかないけどね…。兄さんが本を見たまま応える。
「ん～？紋章取り戻すんでしょ～よ。」それはそうだけど。
「僕等の紋章持った少年がレテシアにいればね。」あの少年の顔も知らない兄さんには、調べ様がないはず…。
「ん～♪勉強不足だな～。」兄さんが言いながら本を閉じ、僕の方を向く。もぅ…何でそんな楽しそうな顔してるかな。知識豊富で優秀な兄さんだけど…こんな時は子どもみたいだ。

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🌠134🌠
　でも確かに僕の勉強不足だったんだ。
「ルーンスカイは小さな星だからな～、どの星に逃げようにも全てレテシア経由～ってな♪」それ…本で読んだよ。言われて思い出した…悔しいなぁ。
「でもさ、少年が船持ってた場合は？自分で操縦して逃げちゃったかもよ？」グライルはともかく、ちゃっかり僕まで少年の能力に引っかかった。素早い状況把握と対応…頭は良かったし、それなら無免許ながら船も運転できたかもしれない。
「それね～…ないよ♪」兄さんが言い切る。
「何で…運転できる仲間が待機してたかもしれないし…完璧にレテシアだとは言い切れないはずだよ？」そのグライルみたいな無駄な自信は何なのか…。
「知～りたい？」知りたい…けど悔しいし、何より兄さんのこの優越の表情を前に素直になるのは何か…嫌だ。
「別にいい。」強がってみた…が、兄さんは僕の言葉を余裕で無視！
「仕方ないな～♪教えてやろ～。」と勝手に理由を述べ出した。
「お前とグライルが外で頑張ってる間に、優しい兄さんは何してた～？メインステーションにアクセスして、顔付き乗客リスト調べてたのな～♪」兄さん…それ違法行為だよ？ますます立派な犯罪者になっていく…。

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🌠135🌠
　メインステーションは、その星の主格となる駅…もちろん普通にアクセスしても乗客の情報は何も教えてくれない。エアトレインや船が出発する時間帯…チケットの空き状況などを、お姉さんが手配して家や船の端末に転送してくれる。乗客個人の情報は、もちろん他言無用だし…通信していたお姉さんも、通信した兄さんもバレたら即逮捕だ。
「バレたら係りのお姉さん捕まるよ？」本当に…とても元ポリスとは思えない行動だ。
「ん～？バレないさ～、転送の時にポリス認識コード打ち込めばな～♪それにお姉さん今度デートするって言ったら快諾だったぞ～♪」ポリスだからこその違法行為…兄さん言葉も巧みだしね。
「じゃあ今度ルーンスカイ行ったら、お姉さんとデートだ？」
「アリーナさんな～♪」もぅ…しょうがない兄さんだ。でも顔付きの情報は助かる。
「見せてよ。少年の顔と名前確認する！」僕が言うと兄さんはピラフ号の通信端末を操作し、情報をメインモニターに映し出す。
「星の飾りの帽子に緑の髪・瞳…そして“天士”はこの少年だけってさ～。ま、何星人か解ってたから検索し易かったがな～♪」モニターには、あの少年の姿…そして情報が詳細に映っていた。

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🌠136🌠
　僕は結局、何星人だったか思い出せなかったけど…特徴を伝えた兄さんには一発で解ったらしい。
「そうだよ…思い出した！オレンジスカイで1番変な名前の星…ぷっ、ふふ…変。」モニターの文字を見て思わず笑う。
「失礼な(笑)“メンドク星人”に謝っとけよ～。」言いながら兄さんも笑ってるじゃないか！だって…“メンドク星”って絶対適当な名前だ。その星の人達が幾ら面倒くさがりだからって…ストレートすぎる！
「でも能力自体は笑えなかったよ。今なら弱点も解るけどね。」動きを止め、幻惑させるあの額の瞳…でも弱点もまさにそこ。
「まぁな～、攻撃してくださいと言わんばかりに目立つ。」そう…特に光属性の僕や兄さんには目眩ましにも使える術“シャイニング”がある。次に会った時には負ける気がしない！
「8時にルーンスカイ出発…20時30分レテシア到着予定…か。僕等の方が早く着くね！」今度こそ紋章を取り戻して、理由を訊かなきゃ…。
「78番ゲートで待ってればい～さ。」兄さんの言葉に頷く。レテシアで僕等は、この少年を待つ。
「スクリュー・ファクター・ヴィッヒ…。」モニターを見つめながら、初めて知った少年の名前を呟いていた。

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🌠137🌠
　―LS-55RB（レテシア55番地帯Rブロック）
「スゲー！超田舎ッ(笑)」
「ですわ❤」到着するなり、やはりグライルとイヴがはしゃぎ出す。逃亡中の僕等は身分証明できない為、堂々とメインステーションにピラフ号で降りる事はできない。だから降りたのは、20ブロックも離れた田園地帯…でも…
「兄さん、ここだとメインステーションまで遠すぎるよ…どうするの？」時刻は18時…あの“天士”の少年、スクリュー・ファクター・ヴィッヒがメインステーションに着くまで時間はあるものの…20ブロックも歩けば、さすがに間に合わない。
「ウチのメンバーには～、確か便利な乗り物持った奴がいるよな～？」便利な乗り物？ちょっとそれってまさか…
「ハーイ☆俺持ってまーっす！」やっぱり！思った通りグライルが笑顔で挙手している。
「ちょっとグライル！召喚なんてしたら目立つ…」だからダメだって…いつも兄さんが僕に言ってるのに。兄さんに視線で訴えると、笑っていた。
「バカだな～♪イヴがいるでしょ～よ。」イヴ？
「あ…」そうか。イヴはサポート魔法が得意…なんだった。誰の目も気にせず、召喚竜で空を飛ぶ…まさにピッタリの魔法がある。

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🌠138🌠
　高等魔法“クリアベール”この魔法が使えるとかなり便利だ。対象者や対象物を透明な魔法幕で覆い、見えなくしてしまうサポート魔法…ただし、魔法を唱えるイヴは術の持続中は行動が取れない。使い処もなかなか難しい魔法…でも今の状況にはピッタリだ！だってイヴは、グライルの召喚した竜の上で動く必要なんてない。

　淡い緑色の空をしたレテシアの夕暮れは、深い緑に色合いを変えている。もうすぐ夜…だけどまだ明るい。そんな中、漆黒に赤眼の竜“ドラグレイト”の背に乗り、僕等は堂々と空を飛んでいた。
「なっはっは(笑)やっぱドラグレイトが1番だな！よ～しよし♪っは～、風サイコー☆」グライルが竜の首元に引っ付き嬉しそうに言う。
「さ～、スクリュー君にはどんなお仕置きが効くかね～♪」兄さんは楽しそうに、1人裏スイッチON。
「イヴ…疲れたら言ってくだ…言ってね？」高等魔法なんて僕は1つもできないけど…術の効力からして絶対普通の魔法よりも負担はあるはず。
「はい❤」イヴ…ごめんね。僕が高等魔法を使えれば良かったのに。もぅ…考えなしのグライルも、楽しむ事しか考えてない兄さんも、もっとイヴに気を使うべきだ！お姫様だよ！？

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🌠139🌠
　召喚獣“ドラグレイト”は飛ぶスピードが速い。いや、正確には操っているグライル次第なんだけど…。時刻は6時30分、もうステーションが見えてきた。
「すっげー！何だこれ…ステーションじゃねぇな！」グライルが竜の背から上を見上げる。
「グライル様、ステーションではなくメインステーションですわ❤」イヴ…そういう意味じゃないよ。グライルも僕も、こんなの見た事がないから驚いてるんだ。それ程…巨大なステーション。通常のステーションは1～5階層、メインステーションでも10階層を越える駅は殆どない。それに比べ、さすがは“大港星”…雲に刺さる様にそびえ立っていて上は見えない…一体何階層あるんだろ？
「すごいね！エアトレインも全線あるし…このメインステーションもレッドスカイで1番大きい。グライル迷子にならないでね！」僕が一緒にいるから1人で迷子はないだろうけど。
「迷子はステーション中に放送かかるぞ～♪」兄さんが楽しそうだ…迷子になればいいと思っているに違いない。
「グライル様が迷子になったら、私がお迎えに参りますわ❤」
「いや、ならねぇっての！」グライルの突っ込みと共に、僕等はステーションに到着した。

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🌠140🌠
　広大な敷地を誇る“大港星レテシア”のメインステーション。僕等4人は78番ゲートを探す。20時30分レテシア着のエアトレインに乗っている少年、スクリューから今度こそ紋章を取り戻す為に！
「なぁ、ちょっとだけ土産屋見よーぜ？」言うと思ったよ…グライル。
「だーめッ！紋章取り戻すんでしょ？僕等は逃亡中とは言え、ハンターなんだし…弱点も解ってるんだから、もう取り逃がせないよ！」何しに来てると思ってるんだよ。
「残念ですわ💔」え…？
「イヴ…見たかったの？」僕が言うと、少し照れた笑顔で頷く。
「イヴが見たいなら…」つい口から言葉が飛び出した。イヴの笑顔が…少しくらい、いいかもしれないと思わせる。
「待てコラ！何だ俺とのその違いは！？」グライルからクレーム。もちろん別の方向を見て知らんぷりだ。そんな光景を見て、呆れた様な笑いを顔に浮かべながら兄さんがまとめる。
「まだ時間あるし…見てきてい～ぞ？」兄さん何だか引率の先生の様だ…。了解を得て、グライルとイヴが嬉しそうに笑い合う。金髪同士…王族同士…背の高いグライルを見上げるイヴ…。2人を見ていると…すごくお似合いな気がしてくる。何だか僕…邪魔かも。

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🌠141🌠
　そう思いながらも、気を利かせて離れる事はない。だって僕は…2人を守らなければいけないから。2人の後を行く僕に、兄さんがストップをかける。
「プリズム…ここではグライルはもちろんだがね～、イヴに気をつけた方がい～よ？」イヴに…気をつける？…あ、まさか！
「フランシェードのナイトがいるの！？」兄さんはポリスの中でも精鋭で、近隣のナイトと任務に当たる事も多かった。フランシェードのナイトもよく知っている。僕等がこんな事にならなければ…いずれ父さんの様にナイトになっただろうな…少し後ろめたくなる。
「お前知らないだろうけどね～、誰か捜索する時ってステーションは必ずマークするのな～？特にレテシアはエアトレインが全線集う…ナイトがいない訳がないから戦闘覚悟しとけよ～♪」な…何でそんな重要な事を先に言わないんだ！そんなの解ってたらグライルと…特にイヴは、ピラフ号に残して来たよ。てか何でそんな楽しそうなの兄さん！？
「ナイトはいるだろ～が、守護四将いるかな～？俺としてはジョシュア様希望だが…まぁ守護四将の誰かでもいいか～♪」う…裏スイッチONしまくりだ…。兄さん戦いたいんだね？もぅ…
「…帰りたい。」

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🌠142🌠
　左右、前後、上下…僕は辺りを見回す。
「お前何それ(笑)」当然の様にグライルに笑われた。何も知らないで…いや、僕もさっき兄さんに言われるまで知らなかったけどさ…。
「グライルも気をつけて！」僕は兄さんから言われたままをグライルに伝える。あの時みたいに守護四将と鉢合わせでもしたら…勝てる見込みもないし、今度こそ殺されてしまう！それに僕はジョシュア様の顔が解るけど、グライルは絶対知らないだろうし…僕等2人とも、守護四将は勇将のゲンジョウと魔将のドーラしか知らない。
「それ超ヤバいな！てか何でこの状況で、プラズマ一緒にいてくれねぇんだよ！？」まったくその通り。グライルの口から珍しく正論が出た。
「兄さん守護四将と…いや、ジョシュア様と戦ってみたいんだよ。」
「ジョシュア様ぁ？誰だよソレ…。」やっぱりグライル知らないんだ。この場合は…特徴を説明した方がいいか。
「銀髪で長髪で、左右の瞳の色が違う美形の男の人！」そんな人、滅多にいない。それより問題は僕等が特徴も知らない守護四将…残りの2人。
「イヴ変装作戦いくか！」それもだけど…
「まず守護四将残り2人の特徴訊こうよ！」もぅ…本気で帰りたい。

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🌠143🌠
　さっきまでの余裕はどこにもない。僕もグライルも辺りに気を配りながら、イヴを目立たない場所へ連れて行く。
「どうかしましたの？」イヴは楽しそうにレテシアのお土産を見ていただけなのに…ごめんね。
「…レテシアには、フランシェードのナイトがいるらしくて…」僕の言葉にハッとして、イヴが小声になる。
「隠れた方がよろしいですの？」僕はその方がいいと思うけど…それじゃあここまでせっかく来たのに、イヴがかわいそうだ。僕でさえ、初めて見るレテシアの全てが珍しくて楽しい。イヴはきっと僕の倍は楽しんでるはずだから…。
「心配すんなって！変装グッズ買ってやるよ☆」グライルがイヴの頭にポンッと手を置き、フォローする。っが…
「だから守護四将のシャウト野郎とちびっこ以外の、残り2人の事教えろよ。」その喋り方はどうだろう？イヴはお姫様なのに…グライルも兄さんも砕けすぎだよ。でもイヴは…その方がいいかの様にいつも嬉しそうだ。僕も、変に遠慮しない方がいいのかな？
「…ですわ❤」
「え…何？」しまった…聞いてなかった。しかも咄嗟に出た言葉がすごく砕けてた…でも…
「特徴、言いますわね❤」イヴは何だか…嬉しそうだった。

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🌠144🌠
　イヴが教えてくれた守護四将の残る2人は…
「守護四将で1番強い知将スザク…グライルと同じ召喚士と…」
「守護四将ナンバー2、フランシェード1の戦士…武将タイガねぇ。」まさか…残る2人がゲンジョウとドーラより強い2人とは…。
『はぁ…』変装グッズを手に、溜め息が同時に出た。
「てか赤髪青目って、お前等兄弟の親戚じゃねぇの？」グライルが言っているのは知将スザク…彼は僕や兄さんと同じで、赤髪青目…揺れる炎の様なフワフワした髪質に、額のティアラとメガネが特徴。
「グライル…それならタイガはイヴの親戚になるよ？」ナンバー2の武将タイガは金髪青目…逆立った髪型と両耳の大きなリング状のピアスが特徴らしい。
「冗談だよ…ノってくんなって。」苦笑いのグライルと、変装グッズを買って店を出た。早く柱の隅に隠れているイヴに変装してもらわないと。今スザクやタイガに見つかったら…どうしようもない。唯一の救いはスザクとタイガの仲が悪く、一緒に行動する事はまずない事。それでも今は姫誘拐の緊急事態…守護四将が4人揃っていてもおかしくない。まだ場所は特定されてないからそれはないと思うけど…誰か1人くらはいそうで怖い。

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🌠145🌠
　急いでイヴの元へと戻る僕等だったけど…突然、前を走っていたグライルが立ち止まった。
「何？どうしたの。」
「オイ誰かいるぞ…」イヴがいる場所に…イヴと共にいたのは、知らない男の姿。
「！」しかも…赤い髪。
「ちょっと待て…あれスザクじゃねぇだろな？」知将スザクの特徴と同じ…赤い髪の男…。
「でも…聞いてた雰囲気と違うよ？何か…軽い感じだけど。」身振り手振りでイヴに何か言っている様だ。男の後ろ姿しか見えないから、スザクの特徴のティアラとメガネは確認できないけど…。
「姫～頼むから帰ってくださいよぅ！ジョシュア様に怒られるんですよーってか(笑)」スザクじゃないだろうと、グライルが男の身振り手振りに合わせて変な事を言う。これで本当はスザクだったらどうする気なんだよ。
「もう少し近くに行ってみよう。グライル黙っててよ！？」
「いえっさー☆」もぅ…しっかりしてよリーダーさん。

　回り込みながら近づくと、イヴと男の会話が聞こえてきた。
「はぁ？マジで俺の事知らねぇの！？」
「まったく存じませんわ❤」イヴが知らないなら、やっぱりスザクじゃない。ホッとしたけど…この軽さと会話…完全に絡まれてる。

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🌠146🌠
　さらに赤髪の男がイヴに言い寄る。
「知らねぇってのはマズイぜぇ？レッドスカイで1番有名なスカイエネミーだしよぉ。聞いた事あるだろ？“レジェンド”の名をぉ！」スカイエネミーって事はこの男…宇宙海賊！？
「グライル大変だよ…あいつスカイエネミーだ。」
「はっ(笑)“レジェンド”なんて聞いた事ねぇ。嘘だろ。」鼻で笑うグライル。確かに…そんな名前のスカイエネミー聞いた事がない。だいたいレッドスカイは治安の1番いい宇宙…スカイエネミーなんて、発生直後にポリスやハンターにより消滅する。実際、レッドスカイに名のあるスカイエネミーはいない。
「嘘か本当か知らないけど、イヴを助けなきゃ。」まぁ…そのイヴは、逆に好奇心からか楽しそうなんだけどね。それでも僕等は、スカイエネミーを名乗る変な男からイヴを助けに行く。
「あ、グライル様❤プリズムさん！」イヴが僕等の姿に気付き駆け寄ってきた。
「オイ、連れに何か用か？」グライルの言葉に男が振り返る。
「あぁん？連れてなきゃ連れじゃねぇだろ。イカれてんのか？ガキが！」ガキと言う割には歳の差はあまりない…スカイエネミーを名乗るだけあって口は悪いが…何なんだ？この男。

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🌠147🌠
　目付きが悪く、口も悪いしガラも悪い。確かにスカイエネミーっぽさはあるんだけど…本当かなぁ？
「ガキィ？俺よりちっちぇーくせに(笑)」男の身長は僅か2～3cm程グライルより低い。ただ歳は…うん、上だ。身長で威張ってどうするのグライル…笑い返されちゃうよ？
「はッ？てめぇ恐れ多すぎるぞアホがッ！スカイエネミー“レジェンド”のキャプテンに向かって言った事…後悔させてやらぁ…」って、ヤバい。男もグライルの挑発にノリノリじゃないか！もぅ…何で男ってこんなに血の気多いんだよ。グライルとキャプテンを名乗る男の間に、バチバチと見えない火花が散る。グライル御自慢のマントをグイグイ引っ張って止めるが、僕の方を見もしない。騒ぎになってナイトや守護四将に見つかったらどうするの！？仕方ない…力ずくでグライル引っ張って逃げ…
「レぇージェーッ⚡」え？“ｺﾞﾝｯ”鈍い音と共にキャプテンがふっ飛ぶ…
「やぁっと見つけた☀さーキャプテン、帰るよん⚡」犯人は、突然何の前触れもなく登場した1人の…少女？
「いっっってぇぞコラッ！ぶっ殺されてぇのか！？」キャプテンぶちキレ。僕等は訳も解らず、唖然としたまま謎の演出を見守る。

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🌠148🌠
　それはもう…見事な角度の蹴りだった。僕は人があんなにふっ飛ぶのを見た事がない。恐れ多いらしいスカイエネミー“レジェンド”のキャプテンを一瞬でふっ飛ばした少女は、ぶちキレるキャプテンをよそにヘラヘラ笑いながら言葉を続ける。
「もぉ～☁レジェすぐ怒るから嫌ぁ…残念ぷーって感じ☔」何だろう…個性が溢れすぎて突っ込みの言葉が出てこない…。
「ぷーじゃねぇぞコラッ！キャプテンに向かって何だ今の飛び蹴りはッ！？死んで詫びろ！！」キャプテンが容赦なく少女の襟首を掴む。嫌だ…こんなキャプテン絶対嫌だ。
「ひどぉい☔レジェ極悪ぅ⚡こんな花盛りなフィリルに、この若さで死ねとッ🌀…じゃあ死ぬ前にシオンに言っちゃうから…☔レジェが“シオン死ね”って言ってたって…☔」何やら身内話の様だ…よく解らない。
「く…くっだらねぇ！だいたい何しに来やがったんだ。」言葉と裏腹にキャプテンの顔に焦りが浮かぶ。
「ぶー☁レジェ置いてけぼり嫌ぷーかなぁって思って、フィリル呼びに来たのにぃ☔」
「俺を置いて行ってどうするッ！キャプテンだぞ！あぁ！？」キャプテンが置いてけぼりのスカイエネミー？…ますます男の正体が疑わしくなった。

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🌠149🌠
　変な2人組に呆れた視線を向ける僕とグライル。イヴだけが微笑んでいる。
「元気出して～キャップテン☔マイスイ～トハニー的なフィリルが迎えに来たじゃんッ☀」
「うるせぇ！マジ黙ってろッ！」置いて行かれそうになった情けないキャプテンは、一喝すると僕等の方を向き…
「今のは…誤解だ！」っと言い、キリッとした。誤解って…しかも今さらキリッとされてもなぁ。
「痛いな。」グライル苦笑い。何だか可哀想なキャプテンだ。
「フッ…何だぁ？俺が怖いか！そうだろう！？スカイエネミー“レジェンド”のキャプテンだからなぁッ！！まぁ…今日は忙しいから見逃してやる！喜べ！！」
「ハイ喜んで～☀」
「覚えておけ俺の名をぉ！！キャプテン、レジェン・ド・カオス様をなぁ！？」
「フィリルもねッ☀」変なスカイエネミー2人組は、好き勝手に名乗ると呆然とする僕等の前から走り去った。
「意味解んねぇっての。」グライルは走り去る2人に冷やかな視線を送る。
「イヴ大丈夫だった？」
「ハイ❤スカイエネミーさんに初めて会いましたわ❤」た…楽しそうだね。とにかく今の2人組がナイトとかじゃなくて良かった。今は…ナイトと守護四将が何よりも怖い。

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🌠150🌠
　スカイエネミー2人組のせいで緊張感がなくなってしまったけど…気を取り直して、ナイト・守護四将対策だ。そのまま柱に隠れ、イヴに変装させる。
「こんなもんだろ♪」変装グッズを自ら選んだグライルが満足そうに頷く。イヴの長く美しい金髪は、出会った時と同様に大きな帽子で隠し、口元には赤いマフラー。青く大きな瞳だけが見える状態だ。目元しか見えていないが…それでもイヴはカワイイ。その宝石の様な瞳や白くキレイな肌、穏やかで女の子らしい気品のある仕草…。僕は男として生活してきたし、イヴはお姫様…そりゃ違うよね。
「イヴ、帽子もマフラーもグライルが選んだんだよ。」僕がそう言うとイヴが嬉しそうに手を合わせた。
「グライル様…ありがとうございます❤」
「俺ってセンスいいだろ～♪」グライルの笑顔を見つめるイヴの視線…それはたぶん、もう憧れなんかじゃない。イヴは…きっとグライルの事を…“ﾋﾟﾝﾎﾟ-ﾝ”
「“5階情報センターから迷子のお知らせです。8才のプリズム君、グライル君、6才のイヴちゃん、お兄さんが捜しています。5階情報センター前まで来てください。繰り返しお知らせします…”」信じられない放送が耳に入った。

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🌠151🌠
　迷子の…誰だって？
「プラズマ…。」
「年齢を間違えてますわ。」
「もぅ…兄さん。」僕は恥ずかしくて顔を伏せた。グライルだけ呼べばいいじゃないか！僕とイヴまで…ん？今イヴの名前も…呼ばれた。
「“イヴ”の名前って…学生の時に使ってた一般用の名前なんだよね？」
「はい。その名前で正体を隠し、学校に通っていましたの❤」って事は…
「守護四将もその事は知ってるよね？」僕の質問にイヴが頷く。
「だったら…行ったらダメだよ。たぶん放送したのは兄さんだけど、守護四将を誘う罠だと思う！」
「正～解♪」僕の語尾に被る様に兄さんの声が聞こえる。柱の反対側で腕を組んだ兄さんが笑っていた。相変わらず黒い笑い…何を企んでいるのか僕には解る。
「あぁ！プラズマ。おっ前、誰が8才だっつーの！？」
「プラズマさん、私は16歳ですわ❤」それは迷子の子どもって事で放送してもらってただけだよ。本当の狙いは…
「守護四将がいたら、“イヴ”って名前に反応するから…だよね。兄さん？」兄さんが目を細める。その瞳は…笑っていない。やっぱり守護四将と戦う気？
「そろそろ時間…俺は5階、お前等は8階な～♪」僕等とは別行動…なんだね。

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どーも、はじめまして作者様✋ とってもおもしろいです。設定が細かくてきっちりしており、さらに、ｻｸｻｸ読めるのがとても素晴らしいです。これからも頑張ってください✋

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>> 173 ✨御感想ありがとうございます💕ドーモはじめまして匿名様🎵作者のキラ猫と申します😺🌟全然誰からも無反応だったので、ちょっと寂しくなってコタツで丸くなってました❗楽しんでいただけてますか💡すごく嬉しいです💓そりゃもぅコタツから出ますよ😽💕ゲームやマンガの感覚で冒険を楽しめる小説にしていきたいと思ってますので、どんどん参加してください❗寂しいので絡んでやってください🙆🌟また御感想や御質問など365日24時間お待ちしてますね😼🌟今年も更新頑張っていきますので、是非これからもよろしくお願い致します🙇✨

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🌠152🌠
　―8階、78番ゲート前。僕とグライルと変装したイヴは、柱に隠れて1人の少年を待っていた。メンドク星人の少年…スクリュー・ファクター・ヴィッヒから今度こそハンターの紋章を取り戻す為に。
「なっはっは(笑)この完璧な作戦！あのガキに逃げる暇なんてねぇぜ！」
「ですわ❤」グライルとイヴは余裕で笑っているけど…僕は不安だ。時間がない中、ここに来るまでに僕等3人で考えた“少年捕獲作戦”…たぶんこの作戦なら目立つ事なく捕まえれると思う。でも僕は…スクリューに逃げられる事よりも、ナイトや守護四将に見つかる事の方が不安なんだ。知識と戦力の中心である兄さんがいない…こんな時に、もしも戦闘にでもなったら…僕はちゃんとグライルとイヴの2人を守れるだろうか。ゲンジョウとドーラに追い詰められた時の事が浮かぶ。守れるか…じゃなくて、守らなきゃいけない。“ﾋﾟﾝﾎﾟ－ﾝ”
『8階、到着案内です。51番、78番、96番、111番…以上ゲートに20時30分着の便が到着致しました。』…時間か。
「行こう。グライル、イヴ、作戦通りに！」
「おーよ☆まかせな！」
「頑張りますわ❤」考えたって仕方ない。まずは…作戦開始だ！

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🌠153🌠
　大人ばかりの集団の中…保護者も同伴せず、慣れた様子で歩く1人の子どもがいる。星の飾りの帽子が特徴的で…帽子は額の瞳を隠す様に、目深に被っていた。間違いない…スクリューだ！その姿を確認すると、僕とグライルはイヴに手をあげて合図する。変装して目元しか見えないイヴは、深く頷いてそれに応えた。近づくスクリューとイヴ…2人がすれ違う瞬間、イヴがこう呟く。
「スクリュー君？」名前を呼ばれて反射的にスクリューが振り返る。よし！作戦通りだ。
「あ！やっぱりスクリュー君ですの❤」さも知り合いかの様なイヴ。スクリューは首を傾けながら怪訝そうに、
「…誰？」っと一言。
「覚えていませんの？私ですわ❤」
「だから誰…顔解んな―」スクリューの言葉が途切れる。イヴが気を引いている間、後ろを向いたスクリューの背後から…気配を消した僕とグライルが近づいていたから。見事作戦通りだ！まず僕が予想通り目深に被られていた帽子で、額の瞳と両目を覆い閉ざす。同時にグライルが後ろから動きを封じ、手で口を塞いだ。
「作戦成功ですわ❤」
「ん～ッ！」
「はっ(笑)聞こえねぇっつ～の☆覚悟しとけや？」グライル…それすごく悪者っぽいよ。

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🌠154🌠
　再び素早く柱の影に戻る。ちょっと誘拐に見えなくもない気がするけど…大丈夫、この人の多さで誰も気にしていない。それに実際にはルーンスカイで誘拐されたのは僕等の方だ。
「んー！」
「うるせぇっての！プリズム、黙らせてやれ。」だからグライル…それじゃ悪者だよ。そう思いながらも僕はテープを取り出し、スクリューの口元に貼る。僕も悪者っぽくて…何か嫌だ。
「おーしッ☆で…目は？」グライルがスクリューの口元をさらにマフラーで巻きながら言う。これでテープを貼っているのはバレない。
「そのまま！帽子で額と目を隠しとかなきゃ。」そこが1番肝心だ。
「おーしッ♪」帽子の後ろから出ている編み紐で帽子を固定。手もテープでグルグルに縛り、上からグライルのマントを羽織らせる。
「ちょっと怪しいけど…」ちょっとどころではない。それこそポリスに声を掛けられたら、スクリューを置いて逃走だ。
「グライル様、紋章はありましたの？」イヴに言われ、すぐ様スクリューの服と荷物を確認する。
「あった♪裏に俺の名前…こっちがプリズムのな！」グライルに投げ渡される。
「え…アレ？じゃあ…これは？」僕の手には…まだ赤い星型の紋章がある。

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🌠155🌠
　不思議な事に、僕の右手にはグライルに投げ渡された赤い星型の紋章…左手にも同じ様に赤い星型の紋章があった。右手のは、僕の名前が裏に彫ってあるから…僕のだよね。じゃあこの左手にある紋章は…いったい誰の？
「ぅお！何だコレ！？」グライルが奇声をあげる。
「何？」
「どうしましたの？」不思議さが増す。グライルの手にも同じ様に赤い星型の紋章が…いっぱいあった。
「何でこんなにあんだよ！？応えろガキ！」帽子、マフラー、マントで鼻と頬しか見えていないスクリューにグライルが問う。
「グライルだめだよ！この状態じゃ何も応えられない。」もぅ…君は思った事がイコール行動になるからいつも驚く。そりゃあ…何でこんなにハンターの紋章を持っているのか、僕も気になるけどさ。
「じゃあ戻るぞ！ピラフ号でちゃんと説明しろよ！？」グライルがスクリューの頬を軽くつねり、そのまま小脇に抱える。何か…やっぱり怪しいんだけどなぁ。
「大丈夫かな…」スクリューを小脇に抱えたグライルが怪しい事もあるが、それ以外にもまだ不安要素がある。
「戻りますの？」
「だね。」
「プラズマん所行くぞ！」そう…それ。兄さんが何してるか…不安なんだ。

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キラキラ✨ねこさん😽

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>> 179 ✨いつもありがとうございます💕はーいッ⭐キラキラ猫が来ましたよお😺🌟

ものすごい更新停滞気味で申し訳ない🙇昨日は休みだったので更新する気満々だったんですが…オールで遊ぶ→帰って風呂→連続稼動時間限界突破→キラキラ電源OFFでした…ハイ、不良猫です…ごめんなさい💔

と言うか…自由人様が気にかけてくれてたのがめちゃめちゃ嬉しい😹今日は帰ったら更新します❗すごい速さでチャリこぎます❗❗夜になると思いますが…待っててくださいね💓✨

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🌠156🌠
　いつもそう…僕が嫌だなぁって思う事や、まさかなぁって思う事をするのは…決まって幼なじみのグライルか…
「兄さん…」その警報音を耳にしつつも、僕は正直…心の底から兄さんじゃなければいいと思っていた。

　僕等が兄さんのいるはずの5階へと行こうとした瞬間…“ﾘﾘﾘﾘﾘﾘｯ”と、突然鳴り出したステーションの警報音。急に辺りをざわめきが埋めつくす。この時点で嫌な予感と同時に、
「まさか…」
「オイオイ…」グライルと自然に視線が合う。…兄さんじゃない！兄さんじゃ…
『“お知らせ致します。緊急事態発生につき、5階を閉鎖致します。ステーショナーの指示に従い、落ち着いて行動してください…”』その放送に僕は肩を落とす。兄さんのいる5階…緊急事態がすぐ想像できた。
「ハイ決定！プラズマ決定！絶対プラズマだ！！」グルグル巻きのスクリューを小脇に抱えたグライルの苦笑い。
「何ですの？」イヴに訊かれるも、僕は応える事ができなかった。ただ困った事に僕もグライルも、楽しい事好きな兄さんを…放っておけないんだ。兄さんが僕等を放っておけない様に。
「イヴ…しっかり顔隠してて！」もぅ…何も楽しくなんてないよ兄さん！？

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🌠157🌠
　突然の事に、まさに混乱状態。警報音は絶えず鳴り響き、ステーショナーは人々を誘導するも、まったく収集がついていない。人が多すぎる…行き場を失っている人、叫んでいる人、様々な声。
「皆様、落ち着いてください！順に上へ避難してください！！」ステーショナーの言葉に人の流れができる。共通して皆…5階から少しでも離れようと上を目指し始めた。
「プリズム！下へのエレベーター全部閉まってんぞ！？」右手で帽子が外れない様に、しっかりとスクリューの頭を押さえ、左手でイヴを庇いながらグライルが言う。階段も上へ登ってくる人で溢れ、とても使えそうにない。
「だから…ホームに出て、“ドラグレイト”召喚して下まで飛ぼう！！」
「っしゃ♪プラズマの相手が誰か知らねぇが、俺の“ドラグレイト”でぶっ飛ばーすッ！」何言ってんのグライル…魔法でぶっ飛ばすんでしょ？“ドラグレイト”に乗って。
「イヴ！グライルが召喚したら…」
「解っていますわ❤来た時と同様、私の魔法がお役に立てますの❤」イヴがいてくれて本当に良かった。相手に見えなければ不意を突ける！僕等は上へ向かう人の流れを横に掻き分け、ホームへと進む。待ってて…兄さん！

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✨皆様こんばんは😺🌟キラ猫です…そしてすみません🙇何とッ❗気付けば1ヵ月も更新していないと言う手の抜き様ッッ❗❗何なんだこれは…謝れバカ野郎…ってかもぅ見てやんねぇぞコラァ😾そんな幻聴が響いてます💔

どの作品も中途半端で本気で申し訳ない🙇でも必ず続きは書きますので、もうちょっと待…あぁ、蹴らないでぇ😿できれば優しくしてあげてください🙇今別作品が佳境真っ只中です😽なので優先順位的にゼロユニは1番ラストになるかと思いますが、どうかご容赦くださいませ🙇

…………できれば優しい応援レス…あぁ❗ご…ごめんなさい🙇もう言わないんで蹴らないでくださ…ぐはッ😿✨

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>> 183 うん😊💕

ちゃんと更新待ってるから いつかゼロユニバースに連れて行ってくださいね😊💕💕💕

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>> 184 ✨いつもありがとうございます💕そして優しい応援ありがとうございます匿名様ぁッ😺🌟

もちろん連れて行きますとも❗キラの手にかかれば、ちょちょ～っと書いて宇宙の最果てゼロユニバースまでひとっ飛びですから🎵是非一緒に行きましょうぞ💕おやつは何と太っ腹の1000円までデス😽💕

匿名様が待っててくださるので音速で更新頑張っちゃいます❗ホントですからねッ😼🌟まずは明日のパートの為、空気を読まずに寝ます🌠おやすみなさい😽🎵✨

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こんにちは😊💕

ちょっと アゲとこうかなって思って☺💕

忙しいのかな～ 風邪ひいてないといいな～なんて 心配しながら ３本とも 更新 心待ちにしてます😊💕

「お気に入り」に入れてて 更新待ちの、他のファンの皆様には 待ちに待った続きの話じゃなくて ごめんなさいね🙇💦

• << 188 ✨いつもありがとうございます💕ふぇーん😿そんな優しさアピールされたら…惚れますよッ❗いや…もうむしろ惚れてますよ❓ ずっと更新途絶えたままで申し訳なさでいっぱいデス💔書く書く言って書いてないし…もぅ平謝りしかない…この通りですよ🙇 ちょっとプライベートがゴタゴタ系なのです…🙀でも、すこぶる元気ではあるので💪心配しないでくださいね💕時間見つけて絶対絶対絶対書くんで…チェックしててください😺🌟読者の皆様、愛してま…ぐふッ❗やめ…ごめんなさ…ぐはッ💫✨

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こんばんはー✌初めてレスしますね。😄 キラさんの作品はかなり前からCheckしてますー。仕事が夜勤なので休憩中にCheckしてました🎵 ３作品とも、完成度が高くて、大好きです💕尊敬します。😌👍 お仕事がお忙しいとは、思いますが、体を崩さないように頑張って下さいね🐱 (≧▽≦)ﾉｼ

• << 189 ✨御感想ありがとうございます💕はじめまして匿名様ッ😺🌟何という事でしょう❗キラの作品全部チェックしてくださっているなんて…しかもめっちゃ嬉しいお言葉💓もぅ…感動の涙で前が見えませぬ😿 ありがとうございます💕続き絶対書いていくので、これからも是非応援よろしくお願いします🙇 匿名様もお仕事頑張ってくださいね💓✨

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>> 186 こんにちは😊💕 ちょっと アゲとこうかなって思って☺💕 忙しいのかな～ 風邪ひいてないといいな～なんて 心配しながら ３本とも 更新 … ✨いつもありがとうございます💕ふぇーん😿そんな優しさアピールされたら…惚れますよッ❗いや…もうむしろ惚れてますよ❓

ずっと更新途絶えたままで申し訳なさでいっぱいデス💔書く書く言って書いてないし…もぅ平謝りしかない…この通りですよ🙇

ちょっとプライベートがゴタゴタ系なのです…🙀でも、すこぶる元気ではあるので💪心配しないでくださいね💕時間見つけて絶対絶対絶対書くんで…チェックしててください😺🌟読者の皆様、愛してま…ぐふッ❗やめ…ごめんなさ…ぐはッ💫✨

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>> 187 こんばんはー✌初めてレスしますね。😄 キラさんの作品はかなり前からCheckしてますー。仕事が夜勤なので休憩中にCheckしてました🎵 ３作… ✨御感想ありがとうございます💕はじめまして匿名様ッ😺🌟何という事でしょう❗キラの作品全部チェックしてくださっているなんて…しかもめっちゃ嬉しいお言葉💓もぅ…感動の涙で前が見えませぬ😿

ありがとうございます💕続き絶対書いていくので、これからも是非応援よろしくお願いします🙇

匿名様もお仕事頑張ってくださいね💓✨

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>> 189 更新はあるのでしょうか？ゴーストも未完ですし正直イラっときます…。ファンだからこそ待ってます。お忙しいのでしょうがよろしくお願いします。

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キラ猫さんの無事を祈りつつ ちゃんとここで続きを待ってますね😊💕

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