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👑フリードリヒ３世の吸血NACHTBUCH(夜記)♦🌃

No.20　13/08/21 22:23
F.vﾊﾌﾟｽﾌﾞﾙｸ=ﾎｰｴﾝﾂｫﾚﾙﾝ ( ♂ zNfWxe ) あ+あ-

こうして改めて、近くで立って挨拶されると、ラヨシュ大公は１８０cm前後の、初老の、だが恰幅よく極めてエネルギッシュな大物に見えた🎭

私ももう不思議と恐怖は感じず、色々有りすぎて恐怖すら麻痺してしまったのかも知れないが、幾分皮肉を込めて、こう挨拶を返した♦

｢お招き頂き、感謝いたす。私はフリードリヒ･シュテファン･フォン･ハプスブルク=ホーエンツォレルン、我が母は女帝マリア=テレジア、父はプロイセン王フリードリヒ２世にござる♦

昨夜は絶体絶命の所を、助太刀して頂き、心より感謝申す。

大公殿のおつもりは、全く計りかねるが、しかし何を御計画であろうと足掻くのが無駄なのは、昨夜の御活躍で日を見るより明らか(笑)
この上は、ご意志に従順に従い申す一存ゆえ、ご安心めされたい(笑)｣
と♦

聞いた大公、ゲラゲラ笑い出し、とにかくテーブルに付くよう勧めて来た。

さて、テーブルには前菜からメインの肉料理、そしてデザートと、さすが大貴族らしい豪勢な食事の数々を、たっぷり堪能させられた。

とくにワインは絶品で、私は自分がハンガリーのド真ん中に居る事を、再認識させられた♦

食事を運んだ召使いらは２人だったが、彼らは先程私を呼びに来た男同様、全身黒装束だった。

だが何より不思議に思ったのは、彼らが普通の給仕なら３人がかりでも重くて運べないような皿を、１人で片手でいとも軽々持ち運びしている姿だった❗

２人きりの晩餐で、大公はしきりに世間話しを仕向けたが、それでも私の幾つかの質問には、快く応えてくれた♦