バレンタインとシャーロック

レストレード警部から電話が来た
『シャーロック、殺人事件だ。
チョコレートを食べて倒れた人間が３人も居る。
すぐに来てくれ！』

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>> 1 シャーロック
『やったぁ！バレンタイン殺人事件だ！
ジョン！早く支度しろ！
さっそく現場に急行だ。
ワクワクして来たぞ～(^O^)』

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>> 2 そして犯行現場に到着…


シャーロック
『うるさい』
レストレード
『何もしゃべってない』
シャーロック
『思考が邪魔だ！』

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>> 3 アンダーソン
『警部、この男３人はチョコレートに毒物を盛られて殺害されたものと思われます。おそらくヒ素かと…』


シャーロック
『違う』

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>> 4 シャーロック
『アンダーソン、あっちを向け。ベーカー街中のＩＱが下がる！

何も話しかけるな！息も吸うな！思考が邪魔だ！』

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シャーロック
『おぉっ！僕はなんてバカだったんだ！

毒はチョコレートの中に入っていたんじゃない！
包み紙に塗ってあったんだ！
ジョン、さっそく包み紙を持ち帰って分析するぞ』

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ジョン
『シャーロック、化学実験室の顕微鏡の横にプレゼントが置いてあるぞ、何だろう？

（ガサガサ…）

こ…これは…
ヴァイオリンの形をしたチョコレートだ！
シャーロックへ愛を込めて💖と書かれてある。
こんな芸術的なチョコレートは見たことがない。
誰がどうやって作ったんだろう？』

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>> 7 シャーロック
『チョコレート？興味ない』


ジョン
『せっかくだから一口食べてみたら？』

シャーロック
『仕事中は何も食べない。思考が鈍るから』

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ハドソン夫人
『シャーロック、不謹慎よ。
バレンタインにチョコレートよりも殺害事件を喜んじゃうなんて。お母様に言いつけるわよ』

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>> 9 シャーロック
『ハドソン夫人、黙ってください。それより僕にコーヒーを入れて持って来てください』

ハドソン夫人
『まぁ…！私は使用人じゃありません！』

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ジョン
『このチョコレートは“あの女”からじゃないのか？シャーロック』

シャーロック
『………』

ジョン
『シャーロック？どうしたんだ？』

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>> 11 突然頭を抱えるシャーロック
『頼む…今は…僕の頭の中から消えてくれ！』


ジョン
『まさか、シャーロックの精神の宮殿に再びアイリーンが…？』

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メアリー登場。
『ジョン、シャーロックお帰りなさい。あら、気がついたの？そのチョコレートは頼まれたから私が置いておいたの、留守にしてたみたいだから』


ジョン
『頼まれたって…誰に？』

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>> 13 メアリー
『日本に住んでる友人よ。本当はシャーロックに直接渡したいけど、どうしても無理だからって東京に遊びに行った時に頼まれたの。ずいぶん時間と手間をかけて作ったみたいよ。シャーロックのこと本気で愛してるみたいだった』

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>> 14 シャーロック
『僕は仕事と結婚してる男だ。恋愛には興味ない…と伝えておいてくれ』

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>> 15 メアリー
『それは彼女も知ってるわ。
貴方のことは何でも知っているのよ、シャーロック。
知らないのは食べ物の好みだけ。』

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ジョン
『マジで？こんな自己中で変質者のシャーロックを？かなりの物好きだな』


シャーロック
『僕は変質者じゃない！
高機能社会不適合者だ！』


ハドソン夫人
『まぁ！何を騒いでいるの？近所迷惑よ』


シャーロック
『貴女は黙っていてください、ハドソン夫人！コーヒーはまだなんですか？』

ハドソン夫人
『だから私は使用人じゃありませんって！』

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>> 17 ジョン
『クッキーもお願いします』


ハドソン夫人
『だから使用人じゃありませんと何度も言っているでしょ？
それよりシャーロック、貴方には同棲相手のジョンが居ることを、チョコレートをくれた日本女性に教えてあげないと。
正直に打ち明けて諦めてもらうことも大切よ～』

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>> 18 ジョン
『だからハドソン夫人、何度も言いますけど、僕とシャーロックは恋人同士じゃありません！』

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レストレード
『シャーロック、何かわかったか？』


シャーロック
『包み紙の正体は“水銀”だ』


レストレード
『水銀？』

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