生きて来た道

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2015/10/26 13:37(更新日時)

老婆の長い人生を歩んで来た足跡を刻む日記です。

むかーし、ある片田舎で一人の赤ちゃんが産声を上げた。
赤ちゃんは右足太ももの外側がプクッとふくれていた。
近所のヤブ医者で切ってもらったらしい・・
物心ついた時には傷痕があり学校の体操服を着ると
ギリギリの所で見えていた。イヤでイヤでたまらなかった。
祖父は戦争で息子の一人を亡くして国から支給される
お金で自分だけぜいたくしていたようだ。

両親は朝から晩まで馬車馬のようにコキつかわれて
いた。後ろ姿を見て育った私は祖父が憎くかった。
子供心ながら孫もわけへだてしているのが理解できた。
兄が一人の四人暮らし。
貧乏生活だったが両親は優しく家族は何の問題もなかったが
回りの大人たちが悪すぎて、小さい頃から一歩下がって
人を観察する子供になっていた。そのために友達の母親からは
「可愛げがない」と言われたことがあり今でも忘れられない。

いま思えばきっと姑小姑たちにいじめられている母親を見て
いて、自分が早く大人になって親孝行してあげなければ、という
思いが強すぎて子供なのに大人びて見えたのかも。

つづく。






15/06/06 08:57 追記
~三歳年下のよっちゃんへ~
あの日あの時は本当にごめんなさい。
あからずっと・・今でも・・
そしてこれからも死ぬまで
よっちゃんに対してやった罪を
懺悔しながら生きていきます。
許して下さいとは言いません。

よっちゃんが今を生きているならば
ただただ幸せでいてほしいと
願うばかりです。


No.2215642 (スレ作成日時)

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No.351

~中村という男~つづき

同じ車のタクシーに乗っているナイトの大先輩も
夜だけの営業なのに売り上げは
一位二位を争う位置で更にビックリ。

この大先輩は昔からお得意さんを
多数持っていて
電話で予約が殺到しているという。
当然空車で無駄な走りをすることもなく
売り上げが上がるわけだ。

その事務所の先輩は私が中村と
ランチに行ったということを
聞いて戒めの意味もあって
これを見せてくれた?




で・・その中村の売り上げは?



つづく。



No.352

~中村という男~つづき

で・・中村の売り上げは?
どの位置?

あれれ?
ほとんど下部にいた・・
下にはもう数人もいない・・爆!

そりゃそうだよね、
いくら試験を受ける前だからといっても
無事故無違反しないようにと
当たり前のように言い、
営業している時間より
会社でしゃべっている時間の方が多いし、
誰が見ても仕事をしていないから
売り上げが多いハズがない・・爆。

そしてその先輩は
中村のことを馬鹿にしたように言った・・

要するに・・
こんな大事なものを見せつけて
ホラ、見てごらん、こんなヤツだよ・・と。

「あんな最低の男と付き合うとロクなことはないよ」
・・と!?


つづく。


No.353

~中村という男~つづき

その先輩は
会社でトップの人の営業成績がなぜ良いのか?
色々、教えてくれた。
そして、会社を出てからの走り方、
休憩の仕方、
どこで食事をして、
タクシーの中で少々の仮眠を
してからまた走るという繰り返し。
時間帯でどこを走るか?
曜日でどこを走るか?
頭を使って売り上げをいかに伸ばすか?
トップの人は、会社に休憩や昼ごはん夕ご飯などに
わざわざ戻ることはない。
朝出たら翌日の朝まで走り続けるという。

すごい・・
だからトップになれるんだ。
参考になった。
良いアドバイスしてもらって良かった。
売り上げトップの人の仕事のやり方を
勉強できて自分も真似できたらいいなと
強く思ったことを覚えている。


つづく。



No.354

~中村が大先輩宅へ!?~

相変わらず、中村は
毎日まいにちヘラヘラとしゃべりに来ていた。
何も変わらない会話内容だった。
パチスロでいくら負けた・・とか。
はぁ・・。

ある日、
仕事を終えてマンションに戻ってゆっくりしていた所に
自宅の電話が鳴った。
電話の相手は、
同じ車を共有しているナイトの大先輩だった。
電話をもらうのは初めてだったので驚いた。

ん?
何だろう?

大先輩は酔っていた。
「○○ちゃん!あのね!
今、うちに中村が来ているんだよ!」

は?
なんで?

「○○ちゃん!今からうちに来れる?」

は?
何のために?




つづく。


No.355

~中村が大先輩宅へ!?~つづき

「中村がね、なぜだか俺んちへ来てさ、
○○ちゃんと付き合いたいけど、
自分では言えないから・・
俺から言ってくれと言うんだよねー!」
と・・・。

自分にとってこの大先輩は、
同じタクシーを共有しているだけではなく、
太っ腹で色々な経験を教えてくれたし
何回か皆と一緒にお昼に食事も御馳走してくれたり
自分にとって会社で一番頼りがいのある先輩だと
尊敬していた。

そのことを中村も知っていたし、
自分からは告白できずに
色々悩んだ結果、
わざわざ、お宅まで出かけて頼みに行ったと
いうことらしい・・

お前は子供か?爆。


*前記の
~中村と初ランチ~

↑これはもっと後になってからのことだと
今、思い出した・・。


つづき。


No.356

~中村が大先輩宅へ!?~つづき

中村は
「お願いがあるので、
今からお宅に伺ってもいいですか」
と先輩に電話をしたようだ。

先輩の住むマンションに初めて、しかも
いきなりおじゃまして
奥さんが色々御馳走を出してくれて
先輩と一緒にお酒を飲んだ・・。

先輩は、いくら同じタクシーを共有しているからと
俺からそんなことを言うべきじゃないよ、
自分ではっきり言いなさい・・と言ったが
是非、先輩から伝えてくれと・・。
最後は泣き出した!?

はぁ?。
泣いた?


つづく。



No.357

~中村が大先輩宅へ!?~つづき

「○○ちゃんのことが好きで好きで
どうしようもないらしいんだよね(笑)
俺がビールを飲ませたもんだから
酔っ払ってしまって!(笑)
泣いてるんだよね~
こんなに好かれて○○ちゃんどうする?(笑)
いま中村と電話代わるから。ホラ!中村!」

「・・・」



つづく。



No.358

~中村とのこと~

 中村「もしもしぃ~○○ちゃ~ん?
    いきなりごめんね。」
   
 酔っ払っている・・
 はぁ・・

 私「なぜ先輩の家にいるの?」
 
 中村「○○さんに伝えてもらおうと
     お願いに来たの・・」
 
 私「会社で直接言えばいいじゃん!(怒)」
 中村「ごめんねごめんね」
 私 「もういいから!先輩に代わって!」

 今日はそちらには行かないし、
 少し考えてみます、と先輩に伝えて電話を切った


つづく。



No.359

~中村のこと~つづき

タクシー会社に来てから先輩たちのことも色々見て来たし
勿論中村のことも、それまでずっと見てきた結果、
中村という男は、
外面が良くて薄っぺらく中身のない人間だった。
会社内でも、仕事をせずにヘラヘラしゃべってばかりいた。

自分より一回り年下で、頼りなくて
言動もハラハラするような人間に思えた。
よりによって中村が・・・


つづく。

No.360

~中村のこと~つづき

自分は、幼い頃から
「目には目を!」
「歯には歯を!」
「弱い人には優しく!」
「悪い人には立ち向かう!」
そんな気持ちが強くて・・
負けん気だけは強かったし、
人が困っていたら助けずには
いられない性格で、
友人からは
面倒見が良すぎる、あねご肌の性格、
と言われてきた。

それゆえに田舎での結婚生活は
あまりにも長年、義親兄弟親戚一同の世話を
やり過ぎて自爆した過去の事実がある。

悪く言うとお節介焼きな面があったので
中村が大先輩のお宅におじゃまして
電話が来てから中村のことを

「自分が一人前の立派な男にしてあげようか!?」
と・・ふと思ってしまった・・・。

(これが間違いの元だった!後悔先に立たず!)


つづく。

No.361

~中村のこと~つづき

中村のことを好きだとか、
一緒にいたいとか、全くそんな気持ちなど
毛頭なかった。
「見ていられない」・・そんな気持ち。

「私が何とかしてあげないと!」・・。

折角、田舎を捨てて自由を手に入れた東京で
のびのびと働き、
「おまけの人生」
「おつりの人生」
を楽しんでいたのに!
なぜ!?
東京の1300万人の中のたった一人の男・・
よりによって・・

ただただお節介焼きの気持ちだけが強く
なってしまった!
(よせばいいのに・・
やってしまった世話好きオバサン・・が)



つづく。


No.362

~中村とのこと~

しばらく何事もなく平穏な日々が続いた。
と、いうより自分が中村とのことを避けたように
していただけ・・。
だけど、
会社の人全員、あのことを知っていた。
あの大先輩はすぐ吹聴したがる人だったようで。

ま、いいけど。
みんなは私と中村の行方を探っていたかのように見えた。

そしていよいよあの日が来た・・
No: 347とNo: 348だ。

ある日の夕方、帰ろうと車に乗り込むと
中村が走って来た。
「○○ちゃーん!お茶飲みに行こうよー」
ということになる。

翌日、中村と初めてランチに行った。
食事しながら、色々とお互いの身の上話を
したということになる。

自分は
田舎での生活を捨てて上京したこと、
車関係の職業をしてきたこと、そして、
最近まで既婚者の彼がいて
賃貸マンションに引っ越して来て
一緒に暮らしていたこと・・
そして、最近、別れたこと・・。
などなど。


つづく。

No.363

~中村とのこと~つづき

初めてのランチ中に自分の過去のことを話した。
彼のことを話し終わったとたん、
中村がすっとんきょうな声を上げて
言った!

「俺とおんなじだぁ!
俺も彼女に裏切られたんだよ!」
まるで嬉しそうに大声で言った。

・・・

は?

別に、私は彼に裏切られたんではない・・
お互いを尊重し合って納得して別れたのに・・

一方的に勘違いする男。

それが中村だった。
中村の彼女のことは一切、
詳しくは聞く必要もないし、
聞きたいとも思わなかった・・。
(が、このあと、中村の姉の口から
幼い頃から彼女に逃げられた最近までを
聞くハメになるのだ)

ランチして帰る時に、
「今度、俺んちへ遊びにおいでよ~」
と中村が言った。


つづく。


No.364

~中村とのこと~つづき

それからというもの、
「付き合おう」という言葉はなかったが
ごく普通にランチしたり、お茶飲みに
行ったり、という関係が始まった。

立派な一人前の男にしてあげよう!
その気持ちで・・
悪い所、悪い部分などを指摘して
極力直すように。

まず、
最初に何をしたか?というと
食事中の中村の食べ方が汚かった。
クチャクチャ、ペチャペチャ音をたてて食べる・・。
指摘すると、
「俺、ご飯の食べ方が汚い?」
「俺、そんなに音をたてて食べてる?」
と、驚いた!それにこちらがビックリ。
中村は全く気づかず知らずに
生きてきていたようだ。
食べ方が汚いから音を立てずに
食べるように。
「モグモグ」と口を開けずに良く噛む。

それは二人で食事する時には気遣いするので
数回の指摘で改善されつつあったが
一人での時には、
油断してしまう傾向があった。

あと、ニコチン中毒だった。
一日に二箱吸っていたようだ。
外食をしたあと、お店を出るなり、
どうかなったように急いでタバコを吸う。
食後に行く予定のカフェまで待てないのか?
「今、すぐ吸いたい!」だって・・。

私は元々タバコを吸う人大嫌いだった!
が、しかし、
これは本人がやめようという意思がない限り
無理な話だから。
隣でプカプカ吸われるけど我慢した。

その2年後には完璧に禁煙できた事実がある。
これは本人の相当な努力が必要だったが
禁煙する苦しみよりもっと別な楽しみの方に
気をそらして上げた結果も大だった。


つづく。

No.365

~中村とのこと~つづき

自分が一番嫌いなのは酒を飲む人。
生まれつき飲酒好きな地域だった。
幼い頃から酔っ払ったオジサン達に
散々迷惑をかけられてきた。
ほとんどの人が酔うと人が変わり
人間の表を裏の部分をはっきり見てしまい
それがトラウマになっていた。

中村は生まれ持った痛風持ちで
若い頃から薬を飲んでいたらしい。
なのにビール大好きで
毎日ガブガブ飲んでいた。
缶ビール一本で顔が真っ赤か!
自分でも言っていたが
「俺は、弱いクセにビールが大好きなんだよねー(笑)」

たったこれだけでも、自分の不得手な相手だったのに
一個づつでも、改善してあげようという気持ちが
強すぎたから、最初から必死だった。

なぜ、
頼まれもしないことを!
やらなくてもいい苦労を!
自分から?

天国から地獄へとまっ逆さまに落ちてしまった!




つづく。




No.366

~中村とのこと~つづき

ヘラヘラしたしゃべり方も会話中にその都度指摘した。
食べ方、飲み方、服装、
ありとあらゆる中村に対しての心身改造が始めた。

(が、しかしこのことは中村自身は
普通に交際していると信じて疑わなかった)

ある日、
会社を出てから中村の自宅に向かった。
ご飯を作ってあげるという約束をしていたから。
車で走りながらルームミラーを見るとすぐ後ろに
タクシードライバー初日一緒に乗って指導を受けた
事務所の先輩が通勤用のバイクで走っているのに気づいた。

あれ?
どこ行くのかな?

先輩の家は自分のマンションの近所だから方向が
全く逆なんだけど・・どこに行くのかな?
右折したら右折するし、左折したら左折する。


ひょっとして?

ずっと後ろをついて来る・・。
いよいよ、中村の自宅が右折した先にある場所まで
来た・・。
わざと、右折せずに直進して国道を突っ切ってみた。
すると、
国道を左折して行った・・。

尾行したのは間違いない。
とても、イヤな気分だった。
何も悪いことはしていないのに・・・
何だか自分自身が悪いことをしているような
そんな感じだった。



はぁ・・。





つづく。



No.367

~中村とのこと~つづき

事務所の先輩が左折したのは自宅方向だった。
中村の家を知っていたから、ここまで来たら
中村の家に行くのは間違いない、
と理解したと思う。
そしてこの先輩も独身だった。
ヤキモチだったらいい加減にしてくれ!

イヤな気分で中村の住む団地の近くまで行き
電話すると中村が笑顔で出て来た。
初めての訪問だ。
独身者が主に住んでいるらしい団地の一部屋は
狭かったがベランダからは都心の眺めが素晴らしかった。
高い所大好きな自分は上京以来住むマンションは
いつも高層階を選んでいたので
ちょっとだけ嬉しかったかも。
あの先輩が会社からずっと尾行して来たことを
告げたら驚いていた。お互いに嫌っていたようだ。

そして約束通りに近くのスーパーに買い物に行って
狭いキッチンで作ってあげたのは、煮魚だった。
何の魚だったかは忘れたけど甘辛い味付けで
生姜をたっぷり効かせて作ったら、
さっさと作ったのに
味がついてて美味しいと中村は驚いた。
煮魚は時間をかけて味をしみこませる物だと
思っていたから。

食後はブラックコーヒーが好きだと聞いて
一つは趣味趣向が合うことにホッとした.
お湯を沸かしてていねいに淹れてくれる姿を
見ていた私だった。


つづく。



No.368

~中村とのこと~つづき

それ以来、ランチを一緒にすることが増えた。
中村の住んでいる団地は
比較的家賃が安いらしくて、
私の賃貸マンションの家賃が高いことを気にして
そんな高い家賃の所に住んでいるのは勿体ない、
といつも言うようになった。

要するに、俺んちに来て一緒に住もうよーと。

大きなお世話だよね!そんなこと。

中村が休みの日、仕事が終わってから
行く約束をしていた。
車をコインパーキングに停めて中村の部屋に行ったら、
御馳走を沢山作っていた・・。
缶ビールも山ほど置いてあった・・。

こんなに沢山食べられないよとビックリして言うと
中村の友達も来る予定だと言う・・。

は!?
そんなこと聞いていないよ!

知らない人に会う余裕など私にはなかったから
さっさと帰った。
最初からそう言ってくれたら行かなかったのに。

突然帰った私に、
中村はポカーンとしていた。



つづく。



No.369

~中村とのこと~つづき

その夜遅く、中村から電話がきた・・
友達が帰ったあと。

泣いている!?
はぁ!?

 中村「なんで○○ちゃんは帰っちゃうのぉ!?
  内田と村山はたった俺の二人だけの大事な友達
  なんだよぉー(泣)」

は?
大事な友達?
たった二人だけ?

たった二人だけの大事な友達なんだよぉーと
私に言われても困るし・・
私には関係ないし・・

友達も呼ぶなら呼ぶとちゃんと断ってよ!
行ってからいきなり
友達も呼んだからと言われても困るよ!

その後の付き合いで判明したことは・・・
「たった二人だけの大事な友達」
という二人は、実はとんでもないバカ友達だった。
その二人にとって、中村は都合の良いヤツだったのだ。



つづく。


No.370

~中村とのこと~つづき

内田という大事な友達は一歳年下の幼なじみで独身。
近所に実家があり、親の稼業が暇なので
しょっちゅう中村とツルんでいたようで、
中村の部屋には毎日のように来て、
飲んでご飯を食べて帰るという仲だった。
村山というもう一人の大事な友達は
同級生で既婚者で子供二人。

そのことがあってから、
しばらく遠ざかっていたが、
ある日、
中村が、今度海に魚釣りに行こうよと
毎日言い始めた。
別に興味ないし断った。

なぜしつこく誘うか?


つづく。


No.371

~友達と魚釣りへ?~

要するに・・
私と付き合う形になり調子に乗った中村は
その大事な友達二人に自慢気に言った!?
勿論、あの日、あのあと飲みに来た内田に
早速しゃべった!
そしてもう一人の大事な友達の村山にも伝わった。

「俺にも彼女が出来たんだよ」と自慢したい中村は、
大事なたった二人だけの友達に魚釣りに行ってそこで
バーベキューしようと誘ったのに、
私には友達から誘われたと嘘を言った。
(あとで分かったことだけど)

 私 「私は行かないし、その人達と付き合う気はないし、
    みんなで行ってくれば!?」
 中村「俺たちのことを、
    きっとお祝いしてくれるつもりなんだよ、 
    だから行こうよぉー」

  (単純な中村は自分で都合のいいことを(お祝いしてくれるかも!)       そう考えていた・・)


ずっとずっと断り続けていたのに、、
あまりのしつこさに
とうとう根負けしてしまい、
仕方なく行くことにした自分・・バカバカ!




つづく。


No.372

~魚釣り&バーベキューの買い出し~

とうとう根負けしてしまった・・
行くと決まると中村は大喜び・はしゃいだ。
そして大事な二人っきりの友達と
電話で打ち合わせしたらしい。

前日、買い出しに行くことになった!?

 (この三人は所帯持ちの村山家族総出で
 魚釣り&バーベキューするのが恒例だった?)

しかし、その日来たのは、内田だけ・・
しかも、初対面なのに、
顔を見ようともせず挨拶もなし、だった。
こちらは、「初めまして」と声をかけたのに・・。
まともに顔も会わせようともせず・・
中村も中村だよ!
普通は、中に入って両方を紹介するのが当たり前なのに
中村さえ知らん顔・・

ま、中村の大事な友達とはそんなものだとは最初から
理解はしていたけど、、それにしても大人気ないし
必要最低限の挨拶もできないヤツだった。
 
しかも、もう一人の村山一家は買い出しさえも来なかった。


つづく。


No.373

~たった二人だけの大事な友達の奥さん~

最初の頃、中村を助手席に乗せてランチに行く途中、
急に中村がすっとんきょうな声を
張り上げたことがあった!
  
  「あー友ちゃんだぁー!
   友ちゃーーーーん!(助手席で手をふって)
   あ~気づかなかったみたいだねぇー」
 
説明されたのは、対向車に乗っていたのは村山の
奥さんだったという・・。

知らない車の、しかも、助手席で手を振ったって!
友ちゃんなんて・・知らないし・・
そんなこと・・どうでもいいよ!
呆れる・・
そんなに大事なことなのか!?
すれ違っただけの友達の奥さんをさも嬉しそうに
大声あげてはしゃぐ男・・それが中村だった。

中村という男は、すぐ舞い上がってしまう・・
目の前のことしか頭にないという単純な頭の持ち主だった。

はぁ・・疲れる。
どうやってこんな男の考え方、性格を変えられるのだろう?
そればっかり考えていた自分・・・バカバカ!




つづく。



No.374

~魚釣り&バーベキュー買い出し~つづき

団地の近くのスーパーに三人で行って
バーベキューの肉や野菜などを選び、レジに行くと、
内田が小さい声で言った
 「俺、今日お金持って来ていないから
  明日、割り勘して・・」

は!?

「・・・」

出た!

「たった二人だけの大事な友達」の一人の言葉!
やっぱりね!
初対面でもまともに相手の顔も見れず、
「こんにちは」さえ言えないヤツはこうきたか!?

そして・・
まさか?まさか?
もう一人の所帯持ちも、ひょっとしてこんな調子!?
(翌日は、この時一瞬頭をよぎったことは見事、的中した)

そしてレジでお金を払ったのは私・・・
中村さえ知らん顔・・

はぁ!?

何がお祝いじゃ!?
何が「お祝いしてくれるつもり」が聞いて呆れるよ!
こら!中村の大バカ野郎!

レジで支払ったのは一万円。釣りは数円もなかった!
それもそのハズ、缶ビールをいっぱい買ったし・・

タクシードライバーのその日の日当がパァー・・だった。
お昼ご飯もロクに食べずに
頑張って走り回って得たお金は、
翌日の大バカ野郎共に散々食わせて飲ませてしまうハメに!

お金を払う私も私・・
なぜ、率先してお金を払うヤツがいるか!?
人が良すぎる!
っていうより馬鹿!
自分が一番の馬鹿者ってことだった!
昔からレジ支払時に相手にお金を払わせないのが
自分流だったし・・。
これに懲りているハズなのに・・



つづく。


No.375

~魚釣り&バーベキューへ~つづき

スーパーで内田と別れてから
中村の部屋に行き、
田舎の母が送ってくれた美味しい新米を
中村にお土産に持ってきたら、
「ちょうど、良かったぁー、
明日のバーベキューの時のおにぎりに
してもって行こうよー(喜)」

「・・・」
常識もなく知らないヤツらに
食べさせるために
持ってきたのじゃない!(怒)

野菜を洗いカットして袋に詰めて
肉を冷蔵庫に入れて・・
デザートや果物も洗って冷やす。

何でやねん・・自分バカバカ!

これだけでも十分、バカにされているのが分かって
いるのに、懸命に尽くす自分・・。




つづく。


No.376

~魚釣り&バーベキューへ~つづき

翌日の早朝、車で中村の団地に車を置いて
迎えに来た内田の車に乗って行くことになった。
中村は荷物を積み込むとさっさと助手席に座った!?

はぁ!?

私は後ろの座席に一人!?
置いてきぼり!?

普通なら、中村も後ろの座席に私と一緒に座るのが当たり前。
ま、そこが、ヘラヘラ人間の中村だったことは
とっくに理解していた自分だった。

だからこそ、一通りの人として最低のマナーや
一人前の立派な人間に育てあげるために
手取り足取り教えてあげようと
一大決心した自分・・・。




つづく。


No.377

~魚釣り&バーベキューへ~つづき

海までの二時間位は後ろで一人、黙ったまま。
 (初めての人の運転する車には
乗りたくない気持ちだったし
  やっぱり来なければ良かった!と、
  ずっと後悔ばかりしていた)

中村と内田は、くだらない会話で、特に中村は
得意げに自慢げにいつもよりもっとバカ声を張り上げて
ヘラヘラ笑って楽しそうだった。

歩道を自転車に乗っている女性のスカートの中が
見えただの!見えなかっただの!
男共の会話ってこんなもの・・
クダラナイ・・
二人の男の脳が知れてる・・

車内の中村のはしゃぎっぷりといったら
ヘラヘラを通り越してバカっぷり丸出し。
相当、嬉しい一日だったかも。

しかも、SAでは先に自分だけトイレに降りて行った。
私へのいたわりなんて頭になかった。

私も内田も黙りこんでいた・・
そりゃそうだ!
前日、初めて会って買い出しにちょこっと
行っただけの、初対面のオバサンと
車内に二人っきりにされて・・
こっちだって面白くない・・
イヤイヤながら来たっていうのに。
日曜の海に続く道路は大渋滞・・
二時間位かけてやっと海に着いた。



つづく。


No.378

~魚釣り&バーベキューへ~つづき

目的地は三浦半島、城ケ島だった。

到着してから、
あの「たった二人だけの大事な友達なんだよ~」の
村山一家と初対面したが、
やっぱり、中村も中に入ってキチンと紹介することなく
ただただ「こんにちは。」の一言だった。

みんなで並んで海に釣り糸を垂らす。
全く釣れず・・ちっとも面白くなかった。
 心の中では(早く帰りたい!)そればっかりだった。

砂浜でバーベキューが始まった。
私は村山の二人の小さい子供たちと砂浜で遊んだ。
   心の中の叫びは・・
(一分でも早く帰りたい!)
    (やっぱり来なければよかった!)




つづく。


No.379

~魚釣り&バーベキューへ~つづき

村山の子供たちと浪打際で遊んでいたら・・

「○○ちゃーん!おいでー!肉が焼けたよー」
中村が大声で私を呼んだ。

しかし・・・
知らない人たちとバーベキューしても
ちっとも面白くなかったし楽しくなかった。
中村は、ビールを飲んで顔を真っ赤かにして
今までで最高にご機嫌でほとんど一人で
はしゃいでいた・・。

しかも、いつまでたっても、
中村と私の交際を「お祝い」してくれる
ような言葉すらなかった!
やっぱり、この「たった二人だけの大事な友達」と
思い込んでいるのは中村一人だけだということが
判明した。

村山の子供たち(幼児)は二人共、
中村のことを
「中村くん」「中村くん」と呼んでいた。
中村も嬉しそうに「は~い」と!

親はバカか!?
いくら同級生でも、
自分の子供たちには「おじちゃん」と
呼ばせるのが普通だろ!?
いくら仲良しといってもそれはないだろ!?
マナーなさ過ぎ・・
親も親、子も子・・
中村も中村・・・・

自分はこんなヤツらと合うハズがない。
価値観が全く違う。



つづく。


No.380

~魚釣り&バーベキューへ~つづき

その日7人分のバーベキュー、ビール、
食後のデザートやスイーツなども全て私が買い求めた物。
しかも、田舎の母親から送ってもらった
新米のおにぎりまで用意して・・・バカバカ!

なのに、
内田も、家族4人で手ぶらで来た村山家族も
当たり前のように食べ放題していた。
 

しかも、しかも!?
村山の奥さんは空っぽのタッパーを
沢山持ってきていたようで・・
それにバーベキューの残り物を全部入れた!?。
(最初から残ったのは持ち帰るつもりだったようだ)


あぜん・・



つづく。


No.381

~魚釣り&バーベキューへ~つづき

それを見ていて唖然とした・・私。
どういう神経しているのか?
理解できなかった!
前日買い出しに行って支払った料金のことすら
その時まで一口も出ない!?
いつ支払ってくれるんだ!?

夕方になりそろそろ帰ろうかということになったが
渋滞を避けるためにフェミレスで食事するらしい。
ファミレスで顔を並べて食事。
そして会計の時・・


 村山の奥さん「中村君、割り勘してね。」

・・・
は!?
割り勘!?
家族四人自分達の車で気ままにやって来て
バーベキュー食べ放題、ビール飲み放題していて
一円もお金払わず、
その上、ファミレスで割り勘なの!?
どういう神経!?
いい大人が!夫婦で恥ずかしくないの!?

そりゃ、恥ずかしくも何とも思わないから
こういう態度できるんだ・・。

こんなヤツらが、「大事な友達」だなんて・・
信じられない・・
図々しい・・・・

過去生きて来た中で
最悪の人間たち・・だった。



つづく。


No.382

~魚釣り&バーベキューへ~つづき

割り勘するなら前日の買い出しのレシート代も
 割り勘するのが当たり前だろ!?
海でバーベキューしている時にキチンと支払えって!
払った上でファミレスで割り勘ならこの場の割り勘は
理解できるさ!
 
先に自分たち家族の分を支払い、
一足先にさっさと村山家族は帰った!

 
車の助手席に乗った村山の奥さんが言った一言、
「中村くん、うちに請求に来てね」

は?

これまた唖然!

絶対に請求になど来ないという中村を
知っていたからこその言葉だ!

ケチというか?ガメツイというか?常識がなさすぎるというか?
揃いも揃って全員がそう!
  


つづく。


No.383

~「たった二人だけの大事な友達」は?~

結局、内田も村山も一円も出さず・・
魚釣り&バーベキューを楽しんだわけだ・・
人のお金で・・

しかも、「ありがとう」の言葉さえ一言も言わず・・

何が「お祝いをしてくれるつもりだよ」だよ!
逆ジャン!

中村も中村だ!
「たった二人だけの大事な友達」だと
信じこんでいる中村は、
利用されていることさえ気づかない、
あの二人にとったら、
都合の良い男、
ただの「笛吹きゃ踊るピエロ」だった。

タダ飯食い逃げ一家!
タダ酒飲み逃げ一家!
それが村山一家!

しかも、前日の買い出しの時に
海で割り勘してくれと言ったヤツ・・
オマケの内田まで一円も支払わず!

私の中の怒りが「プッツン!」と音を立てて切れた!



つづく。



No.384

~「たった二人だけの大事な友達」は?~つづき

そして、海からの帰りは暗くなってから
海沿いのファミレスを出て、
内田のワゴン車の後部座席に一人ポツンと座り
黙ったまま・・夜の高速道路の光を見ていた。

寂しかった。
悲しかった。

何のために
こんな悔しい思いをしなければならないのだろう?
昨日と今日の丸々二日間は全くの無駄な時間だった。


つづく。


No.385

~「たった二人だけの大事な友達」は?~つづき

この件に関して、これ以降も
中村からは一切の謝罪の言葉すらなかったし
ごめんも言わなかった。
普通なら、金払わせた上に、割り勘しろ、とも
言えず、私に対して申し訳なかった、と
思うハズだけど、、。
それさえ思わない。
自ら、「俺たちのことをお祝いしてくれるつもりだよ」と
言ったことさえも、何も思わなかったのだろう、きっと。

こんなヤツらが、幼ななじみの何十年も、
何から何まで中村に頼ってきた、
お金も中村だけに払わせてきたからこそ
あの海での一件も当たり前で一円も
払わなかったってことが理解できた。
あんなヤツらが!
「たった二人だけの大事な友達」か!
いい加減気づけよ!
頭が単純だから気づかないか?(爆)
と、いうことは
中村がアイツらに一生
コキつかわれることを
救ってやったってことだね(笑)

もう、アイツらが金払うことはないから、
これも、高い授業料だと思って
のしをつけてくれてやる!と思った。
本当なら、即、忘れてしまいたいほどの
悪い思い出だった・・が、
一生、
忘れることができないイヤな記憶になった。



つづく。


No.386

~「たった二人だけの大事な友達」の一人内田~

海で魚釣り&バーベキューのあとも、
毎日のように、中村の団地に来て
飲んでご飯を食べて帰るということが
続いていたようだ。

中村の携帯電話が壊れて買い替える時にも
内田の家の近くの店に行った時もわざわざ
電話して店に来させて帰りはランチに誘い
私にお金を払わせた・・。

ある時は、私の嫌いな飲み屋さんに誘い、
飲んでしゃべって食べて、その支払は
やっぱり私・・。

ある時は、喫茶店に呼び出して
お茶を御馳走してやったり、
何回もこんな感じで
いつも「内田」「内田」だった中村。

ある時は、寿司屋さん。
レジで私がお金を払って店の外に出たら
中村が
「○○ちゃん、ごちそうさま!
内田、旨かったねー?」
と、言った時、
内田が発した言葉は、
「あとが怖い・・」

は?
あとが怖い?
どういう意味だよ!?
今まで一円も財布を出して払わなかった男が
何が、あとが怖い・・だよ!

「ごちそうさま」の一言も言えない男が
あとが怖い、なんて言葉をしゃべれたんだ!?

この時に自分の中で「プッツン!」と音を立てて
何かが壊れた・・。

この後、私はは内田に会うことはなかった。
中村はしばらくは、内田と同じように
仲良く飲んで食べていたようだった。


つづく。


No.387

~「たった二人だけの大事な友達」一人の村山~

海で魚釣り&バーベキューのあと、
しばらくしてから、
村山は、自分の職場のノルマを
達成するために中村の団地まで来て
強引に契約させて帰ったらしい。
どこまでガメツイ人間たちなんだ。

缶ビールを3個持参したらしいが
中村は単純な頭だから缶ビールに、
喜んで押印したらしいが
村山にしたら、「してやったり」だ。
バーベキュー代を支払えとも言えない中村。
そりゃそうだ、、
中村自身だって一円も払っていないから。
自分の財布の中身には関係ないし・・。

その後、あんなヤツらには連絡一切するな!と
念を押して徐々に遠ざけて行った。

結果、やっと縁を切った形になって
中村も落ち着いて受験勉強する形になれた。




つづく。

No.388

~中村のサーフィン仲間~

あの二人とは縁は切れたが、
仲間はあの二人だけではなかったようだ。
原宿のサーフィンショップで働いていた中村は
一人でハワイまでサーフィンしに行った位の
サーフィン馬鹿・・
当然、仲間もいっぱいいたようだ。
サーフィン仲間も、そろってケチなヤツらばっかり。

会ったことはなかったが、
その後、中村の姉から色々聞いたことは
サーフボードを譲ってくれと言われて
渡したが結局、金は払わずじまい。

そんなことばっかりされていた中村。

個人になってから、
タクシーが夜中の一番忙しい時間帯に
部屋に電話してきたことがあった。
私が電話口に出たら、
六本木にいるんだけど今から
家に帰りたいが
タクシーがつかまらないから
中村のタクシーを呼んでくれと!
強引な言い方・・

今、顧客を乗せて高速を走っている最中だと
断ると、携帯電話番号を教えてくれと言った。
それも、断り電話を切った。

すると内田に電話して携帯電話番号を
聞いて中村に電話した・・。
当然、中村は忙しくて断ったが。
そんな仲間ばっかりの中村だった。
まともな友達など一人もいない。

ある意味、
馬鹿にされてしまっている中村のことが
可哀相に思えてしまった自分。

なので、尚更、しっかりした人間に育てようと
より頑張ってしまった。
自分・・バカバカ!
田舎での結婚生活で人に尽くし過ぎて
自爆した過去があるのに・・
東京に出て来ても!?
そんなことをやっている!?
今、考えると馬鹿者だ・・(泣)。



つづく。

No.389

~中村の個人タクシー受験勉強~

その後も、
毎日、受験勉強をしている中村に
ご飯を作りに行ってあげる
バカなお人好しの自分だった。

ま、受験するからには
一回で合格してほしいと願っていたし、
勉強する時には少しはマシな顔だったし(笑)

懸命に色々な栄養を考えて料理を作り
一緒にご飯を食べてから
マンションに帰るという生活だった。

その間も、中村はいつも
「ここに一緒に住もうよ」と言い続けた。
それでも、自分は田舎の母に仕送りしていたし
楽しいおまけの人生を続けたかったので
しばらくはこんな日々が続いていた。



つづく。


No.390

~バイク事故の示談~

ある日、いつものように会社を出てから
走り回り疲れた時には
休憩がてら駅につけたりしていた。
ある駅のロータリーに入って列の最後尾に
つけた時、別のタクシー会社の運転手さんが
窓を開けて何か私に言っているのが見えた。

ん?
何かな?

会社の無線でしきりに私を呼んでいるらしい?
別のタクシー会社なのに?なぜわかるのかな?
不思議に思ったが・・
私は会社を出ると同時に無線を切ってしまうので
ずっと知らずにいたのだ。

ん?
何だろう?
無線で呼んでいる?
会社に電話してみた。

部長からだった。
このタクシー会社に面接に来た帰り道、
バイク事故した時の最終示談書がきたので
帰りに事務所に上がってくれ・・と。
事故後の相手との相談などを部長にお願いして
もらっていた。

翌日、相手が事務所に来るということらしかった。

翌日、相手の大手企業の事故担当が来た。
応接室の私の横に部長がついていてくれた。
そして最終的に示談書に押印した。
(実際は、右足首がアクセルとブレーキを踏む仕事
だったので徐々に痛みが出ていたが、
整形外科へいくら通っても無駄だったし
痛みはあきらめるしかなかった)
それなりの賠償金を受け取った形になる。

この件で色々お世話になった部長へは
後日キチンとお礼をした(3万円と菓子折り)

 「あんなに沢山のお礼、、多過ぎ」
 部長は受け取った翌日言った。

 「いいえ、仕事以外のことで
 私の代わりに色々相手側と交渉して
 頂いてお世話になりました。
 お蔭様でこの件は無事に終わりに
 することができました。」
 と私はお礼を言った。

「目には目を!」
「歯には歯を!」
「弱い者には優しく!」
「悪い者には立ち向かう!」
要は、良くしてくれた人には
精いっぱいのお礼(お返し)を!

それが私流のやり方(爆)


つづく。

No.391

~時々泊まり?~

いつの頃からか?全く記憶にないが、
受験勉強中の中村に対して
仕事帰りに買い物をして
ご飯を作りに行って
一緒に夕ご飯を食べてから
マンションに帰る日々を続けていたが
ある夜、「もう遅いから泊まれば?」
との一言から、時々泊まるように・・。
翌朝、中村の団地から会社へ
行くような時もあった。

一回で合格したあとの
諸々の諸手続きなども
金銭的にも生活費としても
手伝ってあげる始末。

個人タクシーとして営業するまでには
驚くほどの経費がかかることも
分かった。
それと、驚くことに中村は貯金はなかった!
それで良く個人タクシーになろうと思ったよね!
結局、私の貯金を全てはたいて負担した。

新車は無理なので中古車を組合から
紹介してもらい、ボロ車なのに
高くで買うハメになったし、
(数か月後、新車に替える時に
タクシー買取専門店に持って行くと
事故車だったと判明・・)
勿論、全額ローン。
こうして中村は人のおかげでそれなりに
個人タクシーを開業した。

はぁ・・。




つづく。


No.392

~「お袋だぁー!」~

中村の実家は中村の住む団地から徒歩5分。
何かと言うと実家のお袋たちに会わせたいと
しきりに言っていた。

そんなある日の夕暮れ、
2人で近所のスーパー(団地と実家の真ん中)に
買い物に行く途中、
中村が急に大声で言った!?

「お袋だぁー!お袋だぁー!」
急に走り出した!

チョコチョコ走りながら
「お袋ぉー!お袋ぉー!」と大声!

嬉しそうに!
その様子を見たら、
まるで、幼稚園児がママを見かけて、
喜んで走って行くのと全く同じだった(爆)




つづく。


No.393

~「お袋だぁー!」~つづき

中村の走る先に夕暮れの薄暗い中、
狭い歩道をこちらに向かって
歩いて来る上下黒い服を着た太った老婆が!

中村はその女性の前で立ち止まり、
後ろを振り向いた(私の方を)!

ゆっくり私が近づくと、
中村が笑顔で私をチョコチョコと
人指し指で、指さしながら
「○○!○○!」と、
私の名前を呼び捨てで
何回も母親に向かって言った!

最初からおし黙ったまま
私の顔をを下から「ジィッ」と
のぞき見たまま。
(背が低いので)

その瞬間私の中の何かがビクッ!とした。

「始めまして・・
○○です。宜しくお願いします。」
と私が言ったのに・・。

が・・返事はない!
ただただ黙って私を「ジィッ」と見たまま。

ひょっとして挨拶出来ない母親!?
挨拶一つも言えないのは中村の
「たった二人だけの大事な友達」だけではなく、
母親のお前もかい!?

先が思いやられると
後悔した瞬間だった。



つづく。


No.394

~中村の母親~

母親は、私を無視して
中村には何かコソコソ話していた。

結局、
その初対面でその母親は
ひと言も私に声を出さなかったが、
目だけは薄暗いのをいいことに
横目でチラチラ盗み見していた。

見たくはなかった、こんな母親!

私の中での
中村の母親の第一印象は
「魔法使いのバァサン」そのもの(爆)
(意地の悪い老婆だったし
 真っ黒の服を着ていたから)

それまでの中村との会話の中で、
 わたし「お母さんはどんな人?」
 中村 「優しい!」

また別に日にも
 わたし「どんなお母さん?」
 中村 「優しい!」




つづく。


No.395

~中村の母親~つづき

自分の母親を「やさしい」・・
と言い切る中村。
それをずっと聞いて想像していたのとは
印象が全く違った。

別にいいけど・・。
関係ないし・・・私には。

そう思っていたのにこの後大変なことに
巻き込まれることになる。

↓これもまた
中村の姉(6歳上)から
聞いたこと。

中村は、高校まで「ママ」と言ったらしい(笑)
そしてそして、幼い頃から 
一度も母親に怒られたことはなかった!?
これには驚き!

口癖は、
「あんたはやればできる子だ」だった。
社会のことは何一つ教えず、
楽した母親。
そして、
この言葉だけを言われて大人になった中村。


つづく。


No.396

~中村の母親~つづき

母親とは全く逆に、
男の子は、強くたくましく育ってほしいと
願う父親が、厳しく教育していたが
幼い中村にしてみたら、
パパにいつも怒られているので
そのたびに「ママ~ぁ」と泣きながら、
母親に泣きつきに行く・・

その母親は、
「よしよし、パパが悪いのよねぇ~
あんたは、何も悪くないのよ~、
よしよし。あんたはいい子~」
と!

こんな子供が大人になると、
何一つ出来ないのにやれば出来ると
錯覚してしまい、
プライドだけが高い人間に。
そして失敗ばかりすると
落ち込んでしまい人生の終わりに
思ってしまう。

これじゃ、大人になっても
「ダメだ!こりゃ!」
となる訳だ。

姉からこれを聞いただけで、
中村の生い立ちが理解できた。

これなら、余計、
自分が立派な大人、一人前の男に
してあげよう!と・・誓った
・・バカバカ!




つづく。


No.397

~中村の母親~つづき

追記
No: 393「お袋だぁー!」~つづき
の前のこと↓

受験のための勉強している中村のために
仕事帰りに買い物し
ご飯を作ってあげる日々が続いていた。

その頃、実家に行って
「俺にも彼女が出来たんだよ、
その彼女はね、」と
私から聞いた田舎でのことなどを
得意げに話していたのだろう、
と想像できた。

そんなある日、
二人ご飯を食べている時、電話が鳴った。
中村はいつも留守電にしていた。

 「もしもし、○○?(中村の名前)
 お母さんだけど・・」

 あわてて中村が電話に出た・・。

 中村「ウンウン・・ウン・・
   (相手はしきりに何か言っている?)
     ・・・・・
   そんなことないよー、
   何だよ!
   そんなこと言うなよっ!
   そんなこと言うなら縁を切るぞ!(怒)」

 「ガチャ!」激しく受話器を置いた。
中村はカンカンに怒っていた・・。



つづく。


No.398

~中村の母親~つづき

中村の話ぶりからすると、
どうやら私の悪口だろう(爆)

その内容は何もその時もそのあとも
口に出すことはなかった中村。

 田舎の山の中から出て来て
 子供もいて、ひと回りも年上の
 ババァなんかあんたには
 合わないよ!
 よしなさいよ!・・
 あんたには、もっともっと良家から
 良いお嬢さんが来ても
 おかしくはないんだから・・
 すぐ別れなさい!

と・・?。

まだ一度も会ったことのない私のことを
そんな風に言われているのに・・
私ったら!

そのあと
中村に対して言った言葉は、

「優しいお母さんに、
縁を切るなんて・・
そんなこと言ったらだめでしょう」

・・・なんて言ってしまった!

バカバカ!自分!
いい人ぶって!
大馬鹿者、、自分。

この後、
(No: 393「お袋だぁー!」~つづき)
の通りに・・・
偶然、夕暮れ時に
三人が遭遇することになった。

中村は、私と付き合い出して
すぐ自慢げに
実家に行って私のこと全てをを話したのだ。
多分、オーバー気味に・・

それを聞いた母親は、
私に会う前から
私と可愛い一人息子が付き合うことに
猛反対だった。
心の中では、私に会ってからそういう
ことを言えば!?と思ったけど・・
しかし、その後、夕暮れ時に
バッタリ遭遇した母親なら
なるほど!あの母親なら、
と理解できた。



つづく。

No.399

~中村の母親~つづき

その後、何事もなくおだやかな日々が続いていた。
ある日、中村が言った。
 
「俺のオヤジが早く籍を入れろ!入れろ!と
 うるさいんだぁ~。
 ○○ちゃん、ここに引っ越しておいでよ~
 一緒に住もうよ~、そうしたら、
 高いマンション代も払わなくていいよぉ~

 「・・・」

籍を入れろ?
私は、二度と結婚する気はないし、
マンションも出る気はないし、
と断った。

父親は、「籍を入れろ!」?
母親は、「あんなババァやめとけ!」?

爆!
   

この中村という男は家族に対して私のこと、
どういう説明しているんだろう?




つづく。


No.400

~中村の母親~つづき

中村は、母親からの電話のあと、
実家に行って理解を求めたと思う。

そして、
母親も一人息子の必死の説得で
仕方なく、折れた?

その後、
籍を入れることをしつこく言い始めたが
しかし、ずっと断っていた私。

それから数か月が過ぎたある日、
中村が、両親に会ってほしいと
言った。

は!?
あの母親には二度と会いたくなかった。
汚らしい・・
いい年して挨拶ひとつ出来ない・・
人の顔を覗き込むイヤな性格・・・・
まるで、田舎の右隣のあの汚いババァそっくり!

それなのに、
自分、何を思ったのか、
しばらくたってから
了承してしまう・・



つづく。


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