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ドブネズミ( 40代 ♀ fftJ1 )
11/06/09 17:36(更新日時)

独身女40
彼氏なし
友達なし
アルバイト
家族アレルギー
愛猫♀×2





これを読むみんなは、幼少時代の出来事をどれくらい憶えているだろうか


私は就職してから、あることがきっかけで眠っていたはずの幼い頃からの記憶が甦るようになった


17歳のある日突如として世の中を生き辛くなった私が私である理由


これが思い出された記憶によって徐々に明らかになっていった

そしてその記憶のせいで心に闇を持つようになってしまった


自分のように憎しみに支配されてグダグダに崩れた人生を送っている人を見たことがないし

周りに同じような症状の人がいない


死を待つだけの渇ききった人生の結末は定かではないが
終息を迎える前にいろんな事を吐き出しておきたい



膨らみ続ける狂気に押し潰される前に…

No.1514371 11/01/30 01:15(スレ作成日時)

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No.1 11/01/30 01:23
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

それは今から20年以上も前

高校を卒業して地元を離れ
専門学校生になったばかりのある朝のこと

学生寮での朝食を済ませ
いつもどおりの通学途中のバスの中から始まった…

No.2 11/01/30 01:31
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

突然…本当に突然
訳の解らない『吐き気』に襲われた

心臓が飛び出そうなほどの激しい動悸とともに
込み上げる吐き気…
冷や汗…


『苦しい…
 怖い…
 助けて…
 吐きそう…
 気持ち悪いよ…
 怖い…
 どうして…
 なんで…?』


駅はまだまだ先

気持ち悪さに耐えられず即次のバス停で降りた
壁に持たれ掛かって立っているのがやっとだった
吐き気と心臓のバクバクがなかなか治まらない
何故か自分の世界が無くなりそうなほど怖い


私は公の場で吐くことが異様に怖いし恥ずかしく感じてしまう

知り合いにもいるがサラッと吐いてケロッとしていられる人が羨ましい


私には『この世の終わり』ぐらいとんでもないことなのに…

No.3 11/01/30 01:40
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

頭の中をフル回転させながら吐き気の原因を探ったが特に思い当たる節もない

『何からくる吐き気なんだろう?』


しばらくすると呼吸を整えながら歩くことができた


駅までの道をゆっくり歩きホームまでたどり着く


学校のある新宿駅までは20分ほど快速電車に乗らなければならない

けれど不安と恐怖でなかなか乗ることが出来なかった




快速に乗ってしまうとドアが開くまでの間隔が長い


ラッシュアワーで吐きそうになった時に隠れたり逃げたりできる場所がないことが不安で怖いのだ


もうすでに遅刻確定だけれど仕方なく各駅の電車に乗り

心臓バクバクが始まると落ち着いて座っていられず何度も乗り降りを繰り返した

No.4 11/01/30 01:45
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

駅に着いても駅構内の独特な臭いや汚さが吐き気を呼び戻して

本当に逃げ出したいような、全て投げ出したいような、叫びたいような、泣きたいようなどうしようもない気持ちになった



何とか学校までたどり着き医務室で休ませてもらった


しばらくすると吐き気からは解放され


まるで何もなかったかのように1日が過ぎた



吐き気は痛みと同じで通り過ぎると何てことはない


ところが…

No.5 11/01/30 01:50
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

その吐き気が、一度だけに留まらず、その日を境に頻繁に私を襲うようになった


翌日からは吐き気の恐怖と不安に悩みながらバスは避け


駅までの20分を1人、歩いた


学校までの異動を考えると朝から胃が重く話すことに抵抗を感じてしまい


寮の子達と通学することが出来なくなった




吐き気の原因をいろんなことに結び付けてだましだましやり過ごすことが、もう出来なくなった


一緒に地元を離れた彼や友達、当時看護婦だった母親にも相談するが原因が解らない


『胃に何か原因がある』


そう思い込んで怖くなった私は


近くにある大学病院へ向かった

No.6 11/01/30 02:01
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

医師に症状を説明して胃の検査をしてもらった


この時にも緊張から不安になり、バリウムを吐き出してしまい

必要以上に時間を要した





何とか終えた検査結果は…
『異常なし』
だった


あんなにも明確で激しい吐き気なのに異常がないというのだ


ある程度の覚悟を決めていただけに気が抜けた


結果が信じがたいものだったけれど医師がそう言うのだから間違いない


複雑な気持ちを通り過ぎると、とりあえず内臓疾患ではないことに安心した



『じゃあ…なんで…?』

No.7 11/01/30 02:08
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

吐き気は当初、時間、場所、ところ構わず襲ってきた


結果、生活が大きく変わってしまった


まずバスには乗れなくなった


電車も怖くなり、閉鎖される時間の長い快速には乗れなくなった


各停で苦しくなると乗り降りを繰り返して学校へやっとたどり着く
それだけで疲労していた


そして外食が全く出来なくなってしまった


胃に食べ物が入っている時に発作が起きることがひどく恐ろしかったのだ


実家を離れた4月からゴールデンウィークまでのひと月あまりで体重が激減した


ダイエットなどには全く興味が無かったが身長160㎝で48㎏あった体重が40㎏まで落ちていた


友達には
『何かバランス悪くない?』とか
『小枝ちゃん』なんて言われるようになっていたけれど
痩せたという自覚がまるでなかった

No.8 11/01/30 02:17
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

行動は極端に制限されることになった


美容院や歯医者や映画館もダメになった


美容院や歯医者の椅子に座っていると拘束された感じがして不安になったし


映画は俳優が吐くシーンが意外に多く、それがきっかけになってダメになったりした


一番ひどかった時、授業中に咳をしたり大きな声を出したりする人を目にしてそれが引き金になって苦しくなったこともあった


テレビでの衝撃的なシーンなどはもちろん、盛り上がっている何気ない映像にも敏感に反応して発作が始まることもあった



一番怖くなったのは夜の繁華街や駅だった


季節柄、酔って吐いている人を駅周辺で数回見かけてトラウマになってしまった


楽しいはずの飲み会は彼に付き添われながら一度参加した後、完全に行けなくなったし


陽気に盛り上がっているグループを見かけると吐き気をもよおした


道端やホームに吐かれているゲロが最悪だった


だから朝、駅に向かうと不安で自然と心拍数が上がるのがわかった


新しい環境で仲良くなっていく友達との会話の内容でダメになることもあった


世の中のあらゆる物事が吐き気の原因になった

No.9 11/01/30 02:22
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

彼とのセックスの最中にもダメになることもあった


私が昇りつめるその瞬間や、彼が果てそうになる直前や


二人で仰け反るほどの快感を得ようとするまさにその時に


意地悪なタイミングで気持ち悪さがやってきて
中断せざるを得ないことも度々あった


どうしようもなかったが彼は理解を示してくれていた

No.10 11/01/30 10:33
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

吐き気を感じていない時はとても元気で


意地悪なツッコミもするし冗談も言う
ごくごく普通の女の子だった


だから友達との話の流れで


『じゃあ今日一緒にご飯食べよっか』

『今度🌕🌕へ遊びに行かない?』と誘われる


と、とたんに自分の表情が固まり、話だけなのに青ざめてしまうのだった



楽しいはずの学校生活に陰りが見え始める


日常の和やかな会話にも緊張するようになり


誘われること自体、怖くなっていった



今までどおり、楽しくやっていこうとする人格と
発作を避ける為に塞ぎ込もうとする人格との両方の間で
苦しむようになった

No.11 11/01/31 22:59
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

今まで順調にやってきたはず…


将来に向けて好きな分野の勉強もできる


彼とも自由に会える!


友達とも自由に遊べる!


沢山の出逢いもある!


寮生活で仕送りもしてもらえる!


何の心配事も無い…!!


恵まれた環境だ…


内科的にだって問題も無い…



なのにこの吐き気の原因は何…?


何からくるの…?


精神的なもの…?


でも悩みなんてない…!

No.12 11/01/31 23:03
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

これからいよいよ自分の人生を切り開いて行ける…


そういう希望に満ち溢れた未来を思い描いた矢先に


『生きていく自信』というものがボロボロとはがれ落ちていった





『訳の解らない吐き気』



こんなものに潰されかかっていた


吐き気…吐き気…吐き気…




吐き気への認識は人それぞれだとは思うが


私は当時かなり吐き気を恐れていた


今現在でも恐怖の対象であるのだ

No.13 11/02/02 00:39
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

恐怖を伴う吐き気…


大嫌いで死にたくなるほどの吐き気…


今思い出すだけでもムカムカしてくる


精神的にも打ちのめされるものだった

No.14 11/02/22 03:53
ままさん ( ♀ fRpNxe )

つづきずっと気になってました😞

気がむいたらつづき読ませてください😌

No.15 11/02/22 11:02
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

>> 14 読んでくれている人がいた…


どうもありがとう

No.16 11/02/23 17:35
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

人生で最も輝いていい時に私の生活は色褪せたものに変わって行った


平日は学校と寮の往復


四年制の専門学校のカリキュラムにはかなり余裕があり

課題(宿題)こそ多いがラッシュアワーは週2日ほどで済んだ


終日授業のある日は週にたった1日だけで腐るほど時間があった


授業が終わるとみんなは連れ立って思い思いの場所へ遊びに行っていた



都心のド真ん中に学校があるし

家と違って何の規制もない


私はどこへでも遊びに行けるはずだった

No.17 11/02/23 17:42
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

人混みが嫌いな人もいるかと思うが
私は雑踏が好きだった


なのに発作が恐ろしくてみんなとは街中を歩くことが出来なかった



早い時間に授業が終わったとしても

仕方なく1人寂しく人気のない静まり返った木造の古い寮へ帰るしかなかった



地方出身の寮の子達は週末に限らず

平日の夜も楽しそうに出掛けて行く


みんな派手目にメイクしてオシャレして

そんな出掛ける準備さえ楽しそうだった


自分は行くことが出来ないから

『服を貸して』

と言われれば

お気に入りの服もアクセサリーも貸した

No.18 11/02/23 17:46
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

都会のど真ん中で美味しいものを食べ


着飾っていろんなことを吸収し


みんな綺麗になっていく



それまでとは違う社会性を身に付けて


キラキラした文化にひたりながら


『大人』


になっていく


そんな後ろ姿を


いつも羨ましく思いながら


指を喰わえて見送ることしか出来なかった

No.19 11/02/23 17:50
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

でも中には『リハビリ』と称して


『私と一緒なら大丈夫、今日こそは連れて行くよ』


と協力的に治そうとしてくれる子も居た



自分をだましだまし、みんなと乗るバスはかなりヤバかった!!


足に力が入らないから両脇を抱えられながら


なんとか乗ってみたけれど


駅に着いたとたんにダメになって結局1人引き返す…


という情けないコトを何度か繰り返した



バスに乗り込むことが出来ただけで、ものすごい進歩したみたいで嬉しかったが


呑んでもいないのにゲェゲェしている私を見て


寮の子達は引いていた様子だった

No.20 11/02/23 18:11
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

『私だってみんなとチャラチャラ遊びたいし踊りにも行きたい』



そう、私は田舎育ち



そして『夜遊び』などもってのほか


過干渉と束縛で自由は与えられなかった


他の家の子のようにチャラチャラ遊ぶことに


とても強い憧れを抱いて上京したのに…


せっかく自由になれたのに…



だから何度となくチャレンジしたのだが


消耗が激しい上、一向に慣れることがなかった



夜遊びに憧れつつもやがて


『リハビリ』


は、諦めることになった

No.21 11/02/23 18:31
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

吐き気の発作が起きた時…


1人で耐える方が楽だった


『復活』するまで
心配されたり待たれたりするのがやけに苦痛だった




『発作』と自分では思っていたが


その表現で正しいかどうか実は未だによく解らない


まずなんとなくどんよりした不安がきて
手足が急速に冷えていく


動悸が激しくなって


肩で息をするようになる



それと同時に口から喉、胃のあたりまでが硬直する


鉛と化したように消化器系の内臓の働きが
一時停止する感じだ



声が出せないから話ができなくなる


もちろん食べ物も飲み物も一切受け付けなくなるし


おそらく表情も険しくなる




どこにも逃げ場の無い『船酔い』


のような追い詰められた感覚が続く


吐く寸前の状態が20分から30分ぐらい続く



実際に口から物は吐き出さないが


タオルやハンカチなどで強く口を塞ぐ


この頃、そういった布類が外出には必要不可欠であったし


忘れようものなら不安になって落ち着かず


購入しに即お店に走った

No.22 11/02/23 18:46
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

発作が始まるとその間私の頭の中では


『怖い!』
『気持ち悪い!』
『助けて!』
『吐きそう!』
『消えたい!』
『早く終わって!』
『私が消えれば吐き気も消える!?』
『消えたい!』
『いなくなりたい!』
『早くやめて!』
『死にたい…』



こんなマイナスなことが猛スピードで頭の中をグルグル駆け巡っている


声にならない言葉を叫び続けている


これを1人孤独にトイレの個室で闘う


思い出しながら書いている今も多少ムカムカしてしまうが


地味な症状なので周りを巻き込んで大騒ぎになるということはなかった


その辺をのたうち回ったり意識を失うというほどの大事にはならないのだ


だから先生にも言わなかったし周りにも数人にしか話さなかった






原因は何だろう?

No.23 11/02/23 18:57
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

女子寮は2人部屋なので夜になると電気を消して布団に潜るが

原因を突き止めようとあれこれ考えるていると


暗闇の中でも自然と目が開いてしまう



二段ベッドの上段の真っ黒な板を見つめ、


すでに上で寝ているコの寝息を聞きながら


何度も寝返りをうち短い溜め息をつく夜が続いた



気付くと目の下には内出血したような
くっきりとした赤黒いクマが出来ていた



いくら睡眠時間を取ってもマッサージしても消えなくなってしまった


暗闇で目を開けている夜が続くととみんなそうなってしまうのだろうか?


ベースで隠そうとしても逆に浮いてしまうほどそれは濃かった



小学生の頃に顔にブツブツが出始めて以来


ツルンとした肌とは縁が無くなった


いつもいつもいたたまれない悔しい惨めな気持ちにさせられていた


そんな状態が不眠と栄養の偏りからか更にブツブツが増え
汚くなっていった



サプリメントやビタミン剤を飲んでも全く効果がなかった


こめかみから顎の下には常にニキビができていた



あまりにも繰り返し肌が傷付いて
ついにケロイド状になり


今でもしっかり跡が残ってしまっている


みんなこぞって大手の化粧品のショップへ出掛けピカピカの肌を手に入れていたが


私は美容部員のまぶしすぎるお姉さんに


自分の肌を晒すのが恥ずかしくて


一度も足を踏み入れることができなかった


十代後半、私の素顔は薬中患者のような見た目になり


吐き気の発作からよく妊娠していると勘違いされ


発作を恐れて人と出掛けることが出来なくなった

No.24 11/02/23 19:16
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

唯一、彼1人とだけはコミュニケーションを続けることが出来ていた



彼はこうなる前の私を知っているし


身内感覚なので発作の時迷惑を掛けても大丈夫という甘えと安心感があった


週末はどこかへ出かけるわけでもなく彼の寮で過ごした



金曜の夜から日曜の夕方までセックスして
テレビを見てピザのデリバリーかケンタッキーのチキンを食べて


という健康なのか不健康なのかよくわからない地味な時間を共にしていた



『外食の練習』を彼とした時
メニューを見ていてダメになり


トイレにこもったきりテーブルに着く事ができず


不審な面持ちの店員を後目に結局お店を出ることもあった


でも彼はおかしくなった私を見捨てず相も変わらず優しくしてくれた


絶対に無理をさせない、大きく包み込んでくれる彼に100%依存していた

No.25 11/02/23 20:08
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

活動的な元の自分に戻りたい


でも…


何だかおかしな事になっている…


肉体的には異常ないのに…


こんな自分、本当の自分じゃない…


せっかく自由になれたのに…




実状を受け入れられなかったし悔しかったけれど


ついに私は精神科を訪ねる事にした


わりと名の知れた大きな精神病院



『ここは…?私が来る場所?…じゃない…』


当時若い女の子1人きりで精神科を受診することはかなり勇気が要った


関わったことのない雰囲気に戸惑いを覚えながら待合室で座っていた


浮いた存在に恥ずかしさも感じてずっとうつむき加減だった

No.26 11/02/23 20:16
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

『ヒャッ!!』


反射的にヘンな声を出してしまった


知らない顔が突然近づいたからだ


通りかかった男性患者がふいに近寄ってきて
私の顔にいきなり口を付けた


びっくりして仰け反る私を
笑いながら去っていった


一瞬何が起きたのか理解できなかったが


次第に唇に力が入っていった


情けなかった…


屈辱だった…

No.27 11/02/23 20:50
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

パニック気味になりつつも受診し


私は自分の症状を懸命に医師に伝えようと話した



しかし空回りしているというのが医師の表情から理解できた


上手く伝わらないのだ


話していても全く手応えがない


『わかりませんね…』



医師は冷たく言い放ち
わからないと言いながらも漢方薬が山ほど処方されただけだった


私の話し方が悪かったのか?


ここでも拍子抜けの結果だった


あの医師が何故あのような対応だったのか?


私のような症状の人を本当に診たことがないのか?


他の病院なら違っていたのか?

No.28 11/02/23 21:10
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

当時私は服装やメイクが派手であった


そのせいだろうか?



ロングのソバージュ
太目の眉に輪郭を縁取った
ボルドーの唇に個性的な服装



当時のどの写真を見ても
吐き気の発作で悩んでいるようには見えない



むしろ金遣いの荒い、遊んでる風な
世間慣れしてそうな佇まいに
思わず苦笑してしまう



地味な生活の反動と
そういう軽めな感じに強く憧れるあまりの演出だったかもしれない



病院へ行った時の服装など覚えてはいないが


もし普段の雰囲気のままであったなら


まともに取り合ってくれないのは
仕方ないことだったのか?


『病人モード』


にしていけば少しは違ったのか?

No.29 11/02/23 21:54
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

けれど当時の私は


“自分ですら原因解んないのに分かるわけないのは当たり前か…”


と曖昧な状態を受け入れるようになっていた


全く期待していなかったが
処方された薬はしっかり飲んだ


冷静に効果がないことを確認したに過ぎなかった


誰にも頼れない…


結論は


『自分で何とかするしかない』


ということだった

No.30 11/03/10 19:31
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

自分で何とかするしかない


そう思いつつも何も行動できずに時が流れた


極々狭い最小限の世界で怯えながら生活していた


そんな環境のせいで
当時自分のような症状で悩む人を見たこともなければ
話にも聞くことがなかった


訳の解らない吐き気に苦しんでいるのは
この世で自分1人だけなのだと思い込んでいた


1日百人近い患者が訪れる内科外来の看護婦である母親も
聞いたことがないというし


精神科の医師もよくわからないと言う…


今であれば簡単に調べが付いて
情報を仕入れることが出来たかもしれないが


当時は便利な携帯もなく
図書館や書店で調べるという方法も思い付かず
ただ流されていた


ただ、情報が入ったからといって
あの吐き気の発作が起きなくなるとは思えないが…

No.31 11/03/10 19:42
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

毎日いつ来るか分からない発作の恐怖に怯え
『発作を避ける為の生活』
を送っていた


それが日常化していた


色々な欲求も諦めることが当たり前になっていたし


あちこちに伸びていたはずの欲求の触手も
先端から溶けていくようだった



いつしか私は


『何も望まない人間』


になっていった




今思うと


あの頃は生きているという感覚が全く感じられず


希望を持つことを許されない、


血の流れるロボットのようだった

No.32 11/03/10 19:51
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

発作時はマイナスな考えが頭を完全に支配するから


精神的に悪影響だと思った



だから出来るだけ緊張感、不安感
吐き気を回避した


回避するということは
できるだけ孤独でいるということ


外出は極力控えるということ


寮に居る時には
あまり吐き気を刺激される事がないという安心感からか


ほとんど吐き気を感じずに
穏やかに過ごすことができた


だからできるだけ寮の部屋に閉じこもっていた


この判断が間違ったものだったとしても


その時はそうすることが一番の対処法だと思っていた



他人とコミュニケーションしない生活のまま時が流れた



『人とご飯を食べにいく』
という当たり前な事が、


私には最高に難しいこととなってしまった


コミュニケーションの第一歩を絶たれ


私はどんどん小さくなっていった

No.33 11/03/10 20:10
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

地元の友達とも卒業後一度会ったきり
全く会う気がしなくなってしまった


場が盛り上がれば盛り上がるほど


私だけが緊張を増し
変な汗をかくほどに
不安で不安でたまらなくなり


気分が悪くなる一方で消耗が激しかった



以来、誘いを断る度に理由を説明するのだが


そういった症状の存在に誰も免疫がなく


以前の私からは想像もつかない状態になっている事が理解してもらえず


ただの冷たい
" 友達がいのないヤツ"


と見限られてしまったようだった



それもそのはず


電話口では以前と変わらずにとても元気


なのに会おうとなるととたんに…


きっと情緒不安気味な私に
不信感を募らせていたと思う




迷った挙げ句出席した成人式の後も


あまりにも疎遠になりすぎていた為に
誰とも居られなかった


誘われてもどうせ断ることしか出来なかったのだが…


結局いつものように彼と
"二人ぼっち"
だった


レンタルではあったが
着物姿で仲間内と撮った当時の写真がある


華やかな装いとは裏腹に


げっそりと頬のこけた筋張った自分が浮いている



周りの幸福感に満ちた丸い笑顔の中


私はというと、
もうこの頃には悲壮感が板について


笑っていてもやはり


不幸な雰囲気を漂わせている


泣きそうな不自然な笑顔が


際立って醜い

No.35 11/03/10 20:25
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

そんな中、いつもと違う感覚で


電車の中で突然胃液を吐いてしまった


ホームに降りて
ガクガク震える身体を両手で押さえながら


辛さが通り過ぎるのを待った



衝撃だった






あろうことか私は妊娠していた



もちろん望んだわけではない


いつもと違う、と感じたのは


『悪阻』のためだった



妊娠3週目にして早くも悪阻が始まっていた

No.36 11/03/10 20:49
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

彼は…


いずれ将来は結婚するのだから今産んでもいいし


ダメなら結婚してからでも遅くはない


大学なら休学して仕事一本にすればいいし


何も心配することはない


と、私に選択権を与えてくれた


彼は日中公務員として働きながら
夜は大学生をしていた





私は…



迷うことは何もなかった


そうは見せなかったが


恐怖で気が狂いそうだったのだ



妊娠したというのに
喜びの欠片すらなかった


まだ学生でもあった私は
子供の為にと強くはなれず


悪阻への恐怖から即、
中絶する為に病院へ向かった




麻酔から目覚めて
彼に付き添われながら帰宅したが


気持ちは何色でもなく


無味乾燥した日常があるだけだった




あの時生んでいれば


ちょうど今年は成人式であった

No.37 11/03/10 20:55
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

私は自分のこと全てにおいて


絶望的になっていた


自分が自分ではなく


不安に支配された奴隷になってしまっていた



性格も徐々に変わり
人に緊張するようになっていった




他人とのコミュニケーションがなくなって
それが日常化した瞬間から


私の中の成長の時計は


ピタリと止まったままになった



唯一、社会と私を繋いでくれる彼が居てくれたが


それでも完全に時が止まっているようだった




発作を回避した為に


私は確実に退化した



退化したまま就職のシーズンを迎えてしまった

No.38 11/03/31 16:41
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

就職シーズンになり
周りが慌ただしくなっても


私には働く、という実感が湧かなかった


学校と寮の往復と
必要最小限の行動範囲のみ


それだけで精一杯な日々の中で
何一つ成し得たことなどなかった

No.39 11/03/31 16:45
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

吐き気に怯えそれを避ける為の生活は…


何というか地に足が付かず
フワフワとただ時をさまよっている、という感覚であった



縦のつながりも横のつながりも全く築くことなく


自分自身の存在が不安定過ぎて
働ける自信など皆無であった


『吐き気の発作を抱えながら就職できる訳がない…


卒業後は田舎に帰るしかないのか…』


と自分の中に将来の方向性が見い出せないまま


学校の授業の一環である企業研修実施の時が来てしまった

No.40 11/03/31 16:50
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

研修先までの乗り慣れない路線の電車、初めて行く駅、知らない大人との会話…


非日常的な空間の中で
私は緊張しまくっていた



『どうしよう…発作がくる…』



昼食の時間になり
近くの洋食屋さんへ
『連行』された



学校の看板を背負いながらの研修先で
まさか


『1人で居たい、1人で食べさせて欲しい』

とはとても言い出せず


怯えながら行動を共にする努力をした

No.41 11/03/31 16:54
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

人事部やスタッフ数名
私にとっては最も苦手とするシュチエーションだった


毎日顔を合わせる学校の講師と話すだけでも頭が真っ白になってしまうほどであるのに…




初対面の大人たちにこの働ける自信の全くない自分のどの部分で接すればいいのか


この研修さえまともに務まるかわからない、もうわからないことだらけで青ざめるのみであった



一緒に研修を受けた子は
『おごりで銀座でランチなんてラッキー』
と嬉しそうだった

No.42 11/03/31 17:04
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

案の定、洋食屋で苦しい時間が始まり
トイレにこもりきりになってしまい


なかなかテーブルに戻る事が出来なかった


全員が食べ終わる頃にやっとテーブルに戻る


無理だと分かっていても
とりあえず注文してしまっていた冷めたパスタを口にしようとするが


フォークを手にしつつも
結局は一口も食べられずに


お皿の上のものを悲しく見つめることしか出来なかった




みんなは外食を重ねる事で
きっと色んな味を覚えていくのだろう


私はこの頃、食べ物が憎くて仕方なく
食事の時間が大嫌いだった


テーブルを囲んでするコミュニケーションに嫌悪感しか感じなかった


だからこの就職とは直接関係のない
企業研修中のこの食事の時間が


恨めしくて仕方なかった




研修先の責任者が
腑に落ちない私の一連の行動に


どうして?と訊いてきたが


硬直していて声を出すことができず


食べられない理由も説明できなかった



今であれば事前にキチンと理由を言ってそれなりの対処をするべき


とはっきり判断できるが


当時は何というか…


『私は普通』を装いたかった
自分のそのウィークポイントを隠そうとしていた


『普通』であるはずの自分を諦めたくなかったし


『吐き気』を感じる事に何故か後ろめたさを感じていた


理由を訊かれてもしっかりとした答えが自分自身でも解っていない為


理解を求めようという気も起きなかった



何日か研修日があったはずなのだが
二日目からの研修内容はさっぱり記憶にない


研修を体験して働く自信をさらに失ってしまった

No.43 11/03/31 17:19
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

学校での昼食時間はどうだったかというと…


やはりおかしな光景だった


外出前、ほとんど食べ物を口にしないため
授業中は激しい空腹感に襲われる


しかし昼休憩の時間が迫ってくると、
さっきまでの空腹が嘘のようになくなり


一転して胃のあたりが重く


気持ちは沈んでしまう


しかし次の授業での空腹感を思うと
やはり何か食べなくては、と


はじめの1年ぐらいは発作を恐れて


トイレの個室でカロリーメイトを
ゆっくり、時間をかけながら食べていた


学校の周りには
ありとあらゆる飲食店が建ち並んでいるというのに


そんな中で1人孤独に
トイレでカロリーメイトをかじっていた




『あそこのあれがウマい』
みんなは毎日違うお店で


自由に美味しい味を楽しんでいるようだった


きっとあの時代にみんなはいろんな味を知っていくのだろう

No.44 11/03/31 17:40
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

2年目ぐらいになると


外出してお弁当を買って教室で食べる
というグループとお近付きになった


はじめは『カロリー・トイレ・メイト』


を終えて話に参加するだけであったが


何とか近くのデパ地下まで
みんなと一緒にお弁当を買いに行こうと試みるが
失敗に終わり


以降、優かったKさんが
渡したお金で適当なものをついでに買ってきてくれるようになり


教室の椅子に座って食べられるようになった



3年、4年と長きに渡りお世話になった


私はこの優しかったKさんに
もっともっと感謝すべきだったが


この頃の私には精神的に余裕がなく


その好意が当たり前であるかのように受け取っていた



……後ろから殴って気づかせてやりたいほどである



今ここで言っても仕方ないが


Kさんには本当に感謝している

No.45 11/03/31 18:31
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

人は前に進む時、上を目指そうとする時


現時点での足場(環境や精神状態)
が固まっていないと


きちんと踏み込めない気がする


足場が固まっていて初めて高く、遠く、


ジャンプというものができるのだと思うのだが


私の足元はというと…


ぬかるんで埋もれそうな沼地で


上を向くこともままならない


ただ立つことも難しい、


そんな状況下で次へのステップ(就職)を


完全に諦めていた





そんな矢先に


学校から思いもよらない話が舞い込んできた

No.46 11/06/09 11:18
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

担当の講師から呼び出され

就職の件で副学長から直々に話がある、ということを伝えられた

重苦しい気持ちを抱えて

威圧感たっぷりなオーラで有名な

副学長とのマンツーマンの面談に向かった


就職先が決まっていないにもかかわらず

就活をしていないのは周りではおそらく

私ぐらいなものだったと思う


その事を窘められるものとばかり思い

どう対応すべきか思い悩んでいたところ

全く意表を突いた話の内容が飛び込んできた

No.47 11/06/09 11:23
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

なんと『学校推薦』の話を持ち込まれたのだった


予測し得なかった言葉が次々と副学長から発せられ

私は面食らった


最終学年の前期、後期共に総合成績が良かった事、

学校側はそういった学生を就職させない訳にはいかないという事、

斡旋先の会社が授業でもよく名前の上がる大手メーカーであること、

面接は終わってしまったので単独で受けるが、
実技試験は一般と同じ様に受けること、等々…


面談以降とても気持ちが揺らいだ


学校側からの配慮で推薦を受けられる喜びより

まず先に不安が込み上げる


手放しでは喜べない


吐き気の発作を抱えながら

果たして私に就職が実現できるのか…


思い浮かぶ限りの様々な場面をシュミレーションしてみるが
不安な気持ちが圧倒的に強かった

オドオド狼狽える自分の姿しか
思い描けない


たとえ成績が良くても
私には欠けているものが多過ぎる
という自覚があった

No.48 11/06/09 11:32
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

『先生ちがうの!私はちがう!』


プレッシャーに押し潰されそうで

そう叫びたかった


私は普通のことを普通にできない

ビクビクしすぎている

この数年ずっと怯えた生活を送ってきた

学校側は私の成績しか知らない

成績は私のほんの一部分でしかない

これまで講師陣とは授業内容以外の会話は全くしてこなかった

コミュニケーション不足のせいで

問題を抱えている事や中身が空っぽなことには気付かれていない

しかも無試験で入学できる専門学校のトップでは何の自信にも繋がらない


高校は一応進学校ではあったものの
卒業間近の成績は下の下まで落ちていた


だから推薦で入社出来たとしても

後々こんな自分のせいで

学校の名に傷を付けてしてしまうのではないか、

関係者の方や先輩や後輩にまで

恥をかかせてしまうのではないかとブレーキがかかる


専門学校で技術面を評価されることは

とても名誉なことではあったが

他は一夜漬けの記憶力が

たまたま発揮できただけだった

No.49 11/06/09 11:37
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

そんな薄っぺらな幸運は

小さく霞んでしまうほどに

私には足りないものが大き過ぎた


他人と食事出来ない、
誘われること自体怖い、

というおかしな体質になり始めて

約4年経過しようとしている


他人の常識は私の非常識であったし又、

私の常識は他人の非常識であることに気付き始めて

私はコンプレックスの塊になっていた


その事が足枷となって

推薦の話を辞退するか否かで迷っていた


それまでの私の生活スタイルは

学生であればこそ許されてきたように思う

しかし社会人となると…と

考えれば考えるほど暗闇に迷い込んでいく


完璧なまでにネガティブな思考回路が組み上がっていた


普通、一般的には悩まずとも

進めばいいだけの事だろうと思われると思うが


当時の私には大袈裟ではなく

一世一代の選択であった

No.50 11/06/09 11:44
ドブネズミ ( 40代 ♀ fftJ1 )

吐き気の発作により他人と外出、

外食などができなくなる、

という状態が想像できるだろうか


一般的に健康体の人が

いきなりこのような状況を強いられた場合、

数年後にはどのような精神状態になるだろう



自分で何とかするしかないと奮起するも

結局は吐き気の怖ろしさに耐えられず

空振りに終わったこと

不安に拘束されて

行動力も積極性にも欠いた生活を送っていたこと

孤独でいなければならなかったこと

結果世間知らずになっていったこと

自分嫌いになっていったこと

誘われても断るしかなく
悔しくてやるせなくて惨めな思いをしたこと

全ての自信が失われたこと

何よりも形のない見えない不安に抵抗できずに

生き方の軌道修正を余儀無くさせられた
という被害意識

生き辛いと感じつつ放置した結果の後遺症が大きいこと



生き辛かった記憶たちが

言葉にしてしまえばこの数行にまとまってしまうが

こんな自分を振り返ってみて

いい加減ウンザリしていた




自分をやめたいと思った

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