僕と携帯電話とおかん

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2011/02/09 12:11(更新日時)

はじめて小説を書きます。ほぼノンフィクションです。誤字脱字あるかと思いますがお許し下さい。

『貧乏な母親が僕にくれたもの。
それは携帯電話とお米だけ。

一人暮し、部屋4畳、風呂トイレ共同、家賃3万円が僕の城。

収入額、約月に6万円。

何が楽しくて生きているのかわからない。
でも親孝行がしたい。たったそれだけの気持ち。

18歳の僕。未成年からどん底。
それでも夢を見ます。』

貧乏人の頑張りを伝えます。

No.1429736 (スレ作成日時)

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No.251

「仲間外れにされたことって僕もあるんだけど、でも1人でも親友って呼べる友達がいれば気になんないから。楽しいから…ね」
僕は積もる想いが溢れ出てきそうだった…

「サッカーって1人じゃできないだろ、でもあと1人でもいれば、邦彦くんずっと笑っていられるんだ!!親友ってずっと同じことをやっていても飽きることがないだよ。僕はトランプを2人でずっとやっていたよ…学校にもそんな子がいるから、その子のために優しくなってあげられれば、いいんだよ。僕は上手く言えないけどそう思う。」
邦彦くんのお母さんが車の窓を開けて僕に会釈をした。

「道路が混んでて遅くなっちゃった…ごめんね!」
「いいよ」って邦彦くんは助手席に乗り込んだ…
そして僕に、河川敷の場所を教えてくれた…
そして「お兄ちゃん、わかったよ」って言って、笑顔で帰っていった。

No.252

僕は邦彦くんを見送った後、彼女に電話をすると「今日は私の家においで」と言う。

まだ知り合ったばっかりだったけど、「親に紹介しようと思う」と言ってくれた。「ママがご飯一緒に食べよだって」とも言われ、

僕は急いで彼女の家まで向かった。緊張していたと思う…

最近は緊張ばっかりしている…

いいことばかりなんだが…それでも心臓が持たないよ。

近くの駅まで彼女は迎えに来てくれた…
妹もいると言っている。
幸い、父親はいないみたいだった!!

No.253

彼女に連れられて、家の前まで行く。1戸建ての家で3階建てだった…
奥行きはそこまでなく、縦長いといったイメージだった。

「お邪魔します…」

いらっしゃいと言わんばかりに、ダックスフンドンが駆け降りてきた。

尾っぽをブンブン振って何度も僕に飛びかかってきた!!

そしてそのあと、彼女の母親が降りてきて「いらっしゃい、どうぞ!」と言ってくれた。

優しそうな若いお母さんだった

そして彼女が僕の背中を押すようにして、僕は階段を上がった!

リビングにはたくさんの料理が並んでいて、椅子にヒョコンと妹が座っていた…

軽く会釈をするが、とても気まずそうにしていた…

No.254

僕は終始緊張していて、彼女にも敬語で話してしまう始末だ…
もともとこういう事には慣れておらず…

何を話していいんだろうか、ご飯にはあまり手をつけないで遠慮したほうがいいのか、

そんな事ばっかり気にしながら…彼女と母親が何やらやり取りをしている間、僕はずっとわんちゃんと遊んでいた…

そんな事ばっかり考えてしまっているとお腹が鳴ってしまった…

「よし、食べよっか」と言って頂き、ご飯を頂いた。

彼女を含め、妹も彼女の母親も僕のことを名前に『ちゃん』を付けて呼んでくれる。
すごく親近感が沸いた。

No.255

学校のことを聞かれたり、ギターのことを聞かれたり…
僕の話しやすいに気を遣ってくれた。

僕はまた思う。やっぱり家族ってかけがえのない存在なんだなって…
邦彦くんがお母さんの迎えを待っている時の寂しそうな泣き顔や彼がなくなった時のご両親の涙も…血は繋がってないけれど、おっちゃんや先生の涙も…

どれもみんなかけがえのないものなんだった。

こうやって楽しく笑っていられる時間を作ってくれるのも家族なんだ。居場所があるから、彼女の父親も邦彦くんのお父さんも、
仕事頑張ってるんだ。

どんどん僕の中で、文化祭のための歌詞のピースが埋まっていく。

No.256

僕とおかんは離れているけど、おかんも僕のために仕事をしてくれる、帰ってくる場所をなくさないように…

僕もまたその気持ちに答えれるように成長していく。

たくさんの人に出逢って優しくされて…

生きているってそういうことなんだ…

周りに支えられてやりたいことができる…
ギターも恋愛も…そして学校に行くことも!
自分1人ではできないことなんだよ、
まだ邦彦くんには難しいかな…
僕だってわからなかったことだった。今だってわからないことがたくさんある。

だから僕は邦彦くんに学校に行ってほしかったんだと思う。
環境は違うけど、僕の弟みたいに思えたから。

No.257

徐々に緊張が薄れていく、
みんなもそれがわかったみたいだった。
明日は学校がある。そんなに長居はできなかったけど、
もうちょっと居たいなんて思った。

帰る時、「また来てね」って言ってくれてわんちゃんもみんな玄関まで見送ってくれた。

彼女と僕は駅まで歩いて向かう。
「緊張した?でもママ、とっても喜んでたよ。息子みたいって」

嬉しかった。
彼女と付き合うことがなかったらこんな嬉しい気持ちにはなれなかった。
本当に素直になれて良かった。

手を繋いで歩く。
「来週さ、邦彦くんの試合見に行こうと思うんだ。」

邦彦くんが頑張ってる姿を見に行く。僕の弟なんだ!!

彼女は邦彦くんに少しヤキモチを妬いて笑っていた。

「じゃあね、御馳走さまでしたと伝えてね。メール送るよ」と言って
バイバイした。

No.258

その週は早く過ぎていった。学校ではしっかり勉強をして、
放課後はだいちゃんとギターの練習。帰っては1人で曲作り。

そんな日が続いた。
おっちゃんも僕がなにやら生き生きとしていることに満足そうだった。

文化祭まで1ヶ月をきっている。そろそろ曲も作り上げなきゃいけない。
時間に終われるということも初めてだったがそれをまた僕を生き生きさせる要因だったんだ。

電話ではおかんも文化祭を見に行くと言ってくれた。
おっちゃんも見に来てくれると、彼のご両親にはクラス全体で歌を合唱するということもあったので、文化祭にはわざわざ足を運んでくれるということだった。

ひまわり教室の子供たちも先生が連れてくると言ってくれていた。
彼女ももちろん友達と来てるくれる。アルバイトのみんなにも声をかけた。

あとは僕の準備だけだ。

No.259

早いもので、日曜日の朝を迎えた。おっちゃんに場所を聞いて3千円持って僕は邦彦くんが試合のやっている河川敷に向かった。

河川敷にはたくさんの小学生がいた。みんなユニホームを着て試合前の練習をしていた。

僕は河川敷に降りるための階段になっている場所に腰をおろして、遠くから邦彦くんを探した。

たくさん親も観に来ていて
日曜日ということもあって
父親も駆けつけているみたいだった。
そんな中、僕は邦彦くんを見つけた!!お母さんの姿もあった。
母親同士で輪になって観戦している。

邦彦くんが練習をしている姿を見て頑張れって思いながら観ていた。

僕の近くには、数人の観客がいて邦彦くんのチームを応援している。そんな感じだった。

No.260

邦彦くんが練習をしている時、時より監督が大声で
ああやれ、こうしろと叫んでいる。ちょっと怖そうな監督なんだなと思って見ていると

邦彦くんが失敗をしてしまった時に「なにやってんだ!!」と監督が叫んだ…

邦彦くんはすみませんっといった感じで走っている。

「僕は上手くない!!」そう言った邦彦くんの言葉が頭を過る。

それでも僕は
頑張れ邦彦!!と思いながら見ていた。

たまたま僕の横に座っていた人はそれを黙って見ていた。
どことなく邦彦くんのチームの父親なんだなって感じがした。

子供たちがベンチに引き上がっていく、もうすぐ試合が始まる。

No.261

ユニホームを着た両選手が向かい合って整列している。
その中に邦彦くんの姿はなかった。
ベンチを見ると3人が座っていた。その中に邦彦くんの姿があった…

試合は邦彦くんのチームが3点取られて、負けている。
前半戦が終わって、後半になっても邦彦くんは出場しなかった。
残り時間が少なくなってきて、
邦彦くんのチームがまた1点取られてしまった。

その時、邦彦くんを含めた3人の選手が交代として出場した。

頑張れ邦彦!!最後まで諦めるな!

また1点取られてしまった。
そして10分後試合が終わった。

周りから拍手が鳴り響いている。頑張った子供たちに向けられていた。

そして負けてしまって、帰る準備をしている邦彦くんのもとへ見に来たよって向かった。

No.262

「負けちゃったし僕あんまり試合に出られなかった…」邦彦くんは悔しそうだった。

邦彦くんのお母さんが僕にペコリと頭を下げた。

邦彦くんは僕に悔しいって
もっと出場したかった、
もっと上手くなりたいよ…
って悔し泣きをしながら言う…

「お母さんが観に来てくれてたのに…僕ちょっとしか出れなかった!!こんな姿見られたくなかった…もっと上手くなって試合にでたい…監督にも怒られるし、僕あんなに練習してるのに…」

邦彦くんは観に来てくれていたお母さんにカッコいいところを見せたくて毎日練習していたんだ…

僕も少し辛く寂しくなった…

No.263

お母さんが観に来てくれるって言うのは子供にとって、とっても嬉しいことなんだ。

大好きだからカッコいいところを見せてあげたくて、

邦彦くんにとってはそれがとてもプレッシャーになっていて
出れなかったことが悔しくて悔しくて仕方がなかった…

お母さんが送り迎えをしてくれる。お金を払ってチームに入らせてくれている。
邦彦くんもそのことがわかっていたんだと思う。
だから悔しくて当たり前なんだ。
そんなんでお母さんはがっかりしないよ…頑張ってる姿を見せてあげること、楽しんでる姿を見せてあげること、それが一番お母さんは嬉しいんだよ。

「邦彦!!頑張ったな」
僕の隣で黙って観ていた人だった。
邦彦くんのお父さんだったんだ。自分の息子が監督に怒られている姿を見ても、黙って邦彦くんを応援していた。

会社に半休貰ってこっそり観に来たんだって、
邦彦くん、いいお父さんだよ

No.264

お母さんも驚いていたみたいだった。
お父さんは邦彦くんがサッカーをしてる姿がとっても好きなんだって

観に行ってやりたいってずっと思っていたらしい。

邦彦くんのチームの監督がやってきて、「邦彦!!もっともっと頑張って次は勝とうな。今度からはいっぱい頭も使って、ポジションとか覚えていこうな!!」
そういって邦彦くんを励ました。
邦彦くんも悔し涙を拭いて、僕に飛びかかってきたんだ。

「お兄ちゃん来てくれてありがとう。あれからちゃんと学校行ってんだよ。約束したもんな
みんな仲間外れにするけど、仲良い友達1人いてね…僕が学校行ったら喜んでくれたんだよ。2人で公園で一緒にサッカーやってるから楽しいよ」

「そっか!!よくやった。お兄ちゃんも嬉しいよ!!」

僕はいつの間にか、誰かになにかしてもらってばっかりじゃなくて、してあげられる人になれたって感じた。邦彦くんありがとう。

No.265

*僕は誰かになにかしてあげられる…お金はないけど、それでもなにか大切なことを伝えてあげることができた。

おかんからもらった優しさをほかの誰かに還元していく。
偽善だと思われてもいい。それが僕の恩返しの方法だった。

1人じゃないんだよ。どんなときも誰かが絶対側にいてくれるから、それが僕にとってどんなに辛いことであったとしても
1人ぼっちじゃない…それだけは忘れない。これから絶対に忘れちゃいけないんだ*

僕は邦彦くんに言われた。いつか携帯電話を買って貰ったら電話するって、
だから僕は自分の連絡先を紙に書いて邦彦くんに渡した。

邦彦くんはもう児童館に来ることはなかった…それはそれでとてもいいことなのかもしれない。

邦彦くんが携帯電話を買うまでの少しの間、お別れだね。

No.266

10月の半ば、すこし雨の日が多かった。秋も終わりを見せ始め、冬の寒さが顔を出し始めた。

雨の日は朝が寒く、寮の中でさえヒヤッとしている。
今年の冬は寒そうだった。

僕は冬が好きだった。
冬の空気と匂いが好きなんだ

でも寮生活を始めて初めて迎える冬は僕にとっては辛かった。

炬燵もない、ストーブもない、
冬を凌ぐための
自分を温めるものがなかったからだ…

毎日寒さに震える…
まだ11月になっていないのに…

お金を貯めて、買わなければいけないものがたくさんあった。

とりあえず布団は必要だ。

風邪をひくのが怖い。
助けてくれる人が限られてしまうし迷惑はかけたくない。

今年から冬がどれほど過酷な季節なのかを実感することになった…

No.267

学校にいる間は、私立ということもあって、暖房設備が整っている。
寮にも暖房があるが、光熱費のことを考えるとあまり使用したくなかった…

毎日寮に帰っては、ジャンパーを着たままくるまっていたんだ。

そんな日が1週間続いていると、
ある朝、身体がずっしりと重く、頭がボーっとするような感じで目が覚めた。

体温計なんかもっていない、自分が風邪をひいてしまったのかさえわからない、

それでも学校へ向かう…
歩いているときでさえ、
貧血のような感じで目の前が青くチカチカとシンクロする…

なんとか学校に着いて
席に座ったとたんに、
椅子から崩れ落ちてしまった。

だいちゃんが「大丈夫か?」と言ってくれている…

でも僕にはその声が遠くに感じられた…
意識が遠のいていく。

そのままだいちゃんに抱えられて、保健室に連れていってもらった…

No.268

どれくらい寝たのだろうか…
気が付いた時は、僕は温かい布団の中で眠っていた…

それでも頭はグラっとしていた…
保健室の先生が「おはよう、調子はどう?」と尋ねてきた。

まだすこしだけ、と答えた時に自分がなぜここにいるのかをはっきりと理解した。

風邪をひいていて熱があったらしい、早退させようと考えたらしいのだが寮には働きに行っていておっちゃんはいなかったみたいだ…

だから寝かせていたと教えてくれた。

明日から風邪で学校を休んだとしても、おっちゃんの仕事を休ませるといった迷惑をかけたくない…
どうしたらいいんだろうか…

No.269

自分のせいで…誰かに迷惑をかけるなんて…
おっちゃんに僕が風邪をひいたってことさえも知られたくない。

おっちゃんは優しいから、仕事を休んででも看病してくれるだろう…
でも僕はそれが嫌だった。

よければ、ずっと風邪が治るまで保健室にいたかった。

この時だけは、人に優しくされることが嫌だった…
なにかを犠牲にして自分のためにということは、絶対に嫌なんだ。
僕は自分の存在がすこしでも迷惑だと思われることに耐えることができない…

でもね、心の中のどこかで、
誰か助けて、って叫んでる自分がいたんだ…

No.270

布団の中で泣いていた…

自分1人じゃ生きていけないってことに…
自分のために何かを犠牲にしてでも助けてくれるってことを僕が受けとめられる人がいないってことに…
それは僕が周りの人を大好きだったから…

おかんがいない、そのことがまたどれほど僕にとって大きなことだったんだろう…ってまた思った。

だから僕は布団の中で泣いてしまったんだ…
いつまでも成長できない自分に悔しくて、おかんがいないとダメなことが多すぎて…
おとんがいれば、おかんが来てくれたんじゃないかとか…


僕は泣きながら携帯電話を見た、彼女に連絡していなかった…
「風邪ひいちゃったよ…」ってメールをいれてみた…

No.271

心配してくれる…それだけでいいんだ。あとは僕が頑張って治せばいいだけんなんだ、

だから「大丈夫?ゆっくり休みなよ」って言ってくれるだけでよかったんだよ…

彼女にだって迷惑をかけたくないから…
カッコ悪いとこ見せたくない…

なのに…


「風邪ひいてるんだったらうちに来なよ…ママが連れて来てだって」

寮で1人で生活してるって知ってるから…心配してくれるんだ…

彼女には甘えてもいいのかな…それが彼女っていう存在なんだよね!!

No.272

ありがとう。

保健室の先生と担任の先生に、話した。先生は「体調よくなったら学校か先生に電話してきなさい!!電話辛かったら、メールで休みますって言ってくれたら、学校に伝えておくから!!」

そう言って、
彼女の近くの駅まで車で乗せて行ってくれた…

「お大事にね、寮の管理人の人に学校から連絡しておくからしっかり治るまで外泊許可ってことにしてもらうね!!じゃあ元気になったら連絡待ってます。」

そして僕は彼女が迎えに来てくれるまで…
近くの公園のベンチに座っていた。
おかんに電話した。
風邪引いたから、泊めてもらうって…

そして、目を瞑って彼女を待った。

No.273

30分くらい眠ってしまっていた。
後ろから、「だーれだ?」って目隠しされて、ビックリしたら
後ろには、僕の大好きな彼女の笑顔があった。

「大丈夫?熱は?」
「もう夕方過ぎだから、ママが迎えに来てくれるからちょっと待っててね」って、

すこし時間経って、
その間、彼女は僕に飲み物を買ってくれたり、マスクを買ってきてくれたりした。
彼女のお母さんが車で迎えに来てくれた。

「大丈夫?」
みんな心配してくれる…
嬉し過ぎたんだと思う。

彼女の家では和室を用意してくれた。彼女もその和室に布団を敷いてくれて一緒に寝てくれた。

「風邪よくなるまで、ずっといていいからね。」

No.274

彼女のお母さんはお粥を作って持ってきてくれた。

「寒くない?風邪薬これしかないんだけど、飲んで!」
と言ってくれた。

お礼を言ってお薬を頂いた

わんちゃんがやってきた。相変わらず僕に飛び付いてきてくれる。
彼女はわんちゃんに風邪移っちゃうよって言いながら、わんちゃんを外に連れていった。

そして、彼女のお母さんも「お風呂できてるからね」って言ってくれて、降りていった。

彼女はみながいなくなった後、僕に抱きついてきた…
僕が風邪を引いているけど、長い間一緒にいれる…それが嬉しいんだって、

僕も嬉しかった。本当に甘えすぎているけど、みんなに感謝している。

No.275

横レスごめんなさい。


主さん 初めまして😊
楽しく 読ませて戴いております。


私の家もかなりの貧乏で、保育園に通う様になった頃から 中学卒業まで

ずっと虐められて来ました。


私は学校というものが大嫌いになり、皆とは違う道を選び ヤンチャな事を沢山して


沢山 迷惑もかけました。


今では三人の子の母をしています。


主さんの様な 優しい子に育って欲しい。

このお話しを読みながら 心から そう思いました。

長文ごめんなさい。

ただ 今の気持ちを聞いて戴きたく、レスした次第でございます。


また 続きを楽しみに、今日も一日頑張ります。

今日は…カレーにしよっかな☺

子供達喜んでくれるかな💕

No.276

>> 275 おばちゃんさん

こんにちは😄
おばちゃんではないとは思いますが!!なんか、すみません😢

どうもありがとうございます。
時間が経った時、たくさんのことに乗り越えてここまで来たんだな…って思います。
過去の自分自身を振り返って暗くなってしまったり、涙してしまう時ってあると思うんです。

でも今幸せなら
それが一番いいことなんですよね!!

今日、僕もカレー食べることにしました🎵近くの300円の食道行ってきます!!

No.277

その日の夜はぐっすり寝ていた。お薬のおかげかもしれない。

僕の横には彼女がいた。
肌寒い夜なのに、温もりを与えてくれていた。
風邪を移したくないな…って心から思っていた

寝顔を見るのも見せるのも、まさか彼女の家でお風呂にいれてもらうのも、初めてのことだった。

熱があるから身体が熱いとは言えないくらいドキドキしながら眠りについた記憶があった…

一緒に抱きつきながら過ごした夜は忘れられないだろう…

すごい好きなんだな、って実感した。

このまま永遠に時間さえ止まってくれれば…
彼女といる時、趣味に没頭している時
そんな幸せな時間だけ…

僕にはそれだけが生きがいなんだ。

夢は見なかった、
その現実自体が僕には夢だったんだから…

No.278

朝、彼女は僕を起こさずに、学校へ行く準備をしていた。

僕は彼女に借りたスウェットを着たまま起き上がり、
このままここにいていいのかどうかわからないまま…
ボンヤリしていた。

ちょうどそんな時、彼女のお母さんとわんちゃんがやって来て、朝ご飯と言ってお粥や味噌汁、魚などを運んできてくれた。

僕が小学生の時、食べていた朝ご飯によく似ていた。

妹も中学校に行く準備をしていて、
ぎこちなく「おはようございます」って挨拶してくれる。

朝ご飯を頂きながら
彼女と妹を見送る。

彼女のお母さんが「楽になった?良くなるまで遠慮せずにいていいんだよ。テレビとか自由に見て!!」って

どうしてこんなに優しいんだろ…甘えていていいのかなという気持ちはずっとあった。

No.279

まだ僕は高校1年生で15歳なんだ…
甘えたっていいんじゃないか…
これから大人になっていく中で、恩返しできれば…

僕は甘えた。

僕はまた和室の布団で寝直した。
時々、飲み物を運んでくれたり、水に濡れたタオルを交換してくれたり、

体温を計りに来てくれたり…

「まだ熱下がんないね」
って心配してくれたり…

汗なのか涙なのか、もうわからない。

お昼ご飯も一緒に…

僕の目が覚めてしまったら、一緒にドラマの再放送を見てくれたり…
また、好きな歌や芸能人など、話し合った。

そしてまた寝直す。
そうやって夕方まで過ごした。

彼女も妹も、彼女のお父さんも、帰ってきた。

No.280

僕は布団の中で何度も寝たり起きたりを繰り返し、
みんなが帰ってきたことに気付いてはいたが、

どうしていいかわからず、また布団から出られずにいた。

彼女がやって来て、「夜ご飯食べれる?パパが会いたがってるよ!!」と言う。

僕は大丈夫食べられると言って彼女と一緒にリビングへ向かった。
「おー元気になったか?お酒はまだ飲めないか…」なんて

僕の気持ちがお見通しな様子で声をかけてきてくれた。

お鍋を用意していてくれて、

「食べれるだけ食べてね。ネギとかいっぱい食べたほうがいいよ」
僕が食べやすいようにお鍋にしてくれていた。

僕は食べれる限り頂いた。

そしてその日もまたゆっくり昨日と同じようにして寝むることができた。

No.281

結局、僕が元気になったのは、彼女の家にお世話になってから、3日目だった。

熱も下がって、3日目の夜に寮へ戻ることになった。

昨日と一昨日の夜、彼女と一緒に寝て一緒に起きて、
夜ご飯はみんなで食べれて、
嬉しくて…申し訳なさよりも、「ありがとうございます」と言う感謝の気持ちが滲み溢れていた。

「元気になってよかった!!」彼女のお母さんはそういって、連絡先を教えてくれた。

本当にお世話になった

彼女のお父さんも同じように心配してくれていた。

息子ができたみたいだったって!!
彼女の妹は相変わらず人見知りだったけど…

最後に見送ってくれるところまでついてきてくれたんだ。

バイバイをした。
みんなで玄関まで見送ってくれた…

そうやってまた彼女と駅まで手を繋いで向かった。
初めて彼女の家に上がらせてもらった時と似ていたけど…

僕の心の中は、あの環境が温かくて一生忘れられなくて、感謝してもし過ぎでないくらいの気持ちでいっぱいだった。

No.282

彼女は寮まで行くと言うけれど、僕は断った。

寮に着いて彼女を1人で帰らせたくなかった…1人で帰るのは僕でよかったから。

きっとお互いが寂しかったんだ…短いけど、3日も一緒にいたんだから。
「メールするね。気を付けて帰ってね」

そう言ってもらって、僕は久しぶりに感じた寮へ戻った。

おかんに電話をして、おっちゃんにも電話して、明日から学校に行くと先生にも連絡した。

寮に戻ると、寂しかった…

独りぼっちは慣れていたんだけど…家族と思える人達といた時間のほうが楽しかったんだ。

おかんに会いたいなって思った…

No.283

久しぶりにギターを弾いた
だいちゃんと演奏する曲は決まっている。

文化祭のバンドなどはロックが多いんだ。
でも僕たちは、2人意見一致でバラードを選んだ!!

「いつかのメリークリスマス」

だいちゃんが選んだ。
僕たちの学校の文化祭はほとんどが外部から見に来るような文化祭なんだ。

大学生や大人の人が多い
また…アコースティクギターで弾くと感動するんだ。
だいちゃんが本番で泣いてしまわないか、ちょっと心配だったけど、それくらいの気持ちで演奏しようと僕らは約束した。

僕のオリジナル曲はメロディは出来上がった。あとは歌詞だけ…

文化祭まであと2週間だった。

No.284

僕が学校に復帰して1週間。
僕らはステージで練習するようになった。

オリジナル曲のメロディの楽譜をだいちゃんに渡す。
だいちゃんは「すげー、いい曲やん」と誉めてくれた。

ギターの練習は進む。
暇にしている人たちが野次馬のように群がって聞いてくれている。
拍手なんかしてくれたり…
まだ本番じゃないのになぁ~と笑い合いながら…

「だいちゃんはなんで一緒に歌ってくれる気になったの?」

「俺はね、好きな人がいるからカッコいいとこ見せたいって思って」って照れながら言う。

それはだいちゃんが以前付き合っていた、元彼女だった。

中学生から付き合ってるって、すごいなとか思ったけど、
だいちゃんは彼女より受験を選んだんだ…
同じ高校に行こうと言い合っていたんだが、だいちゃんはこの学校に入って、東京の大学に行きたいって夢があったから
彼女よりも夢を選んだって教えてくれた。

No.285

だいちゃんは本当にそれで良かったんだろうかと何度も考えた。

元彼女はだいちゃんとは別の高校に行くことになった。
いまはその元彼女には彼氏がいるみたいなんだ。

だからだいちゃんはこれで良かったのかなって何度も思う。でも自分が決めた道だから後ろを振り返りたくない。

元彼女に彼氏と一緒に見に来てと誘ったと言っていた。

それはだいちゃんなりのケジメのつけ方だったんだ。

だから…「いつかのメリークリスマス」

だいちゃん、一緒に頑張ろう!!
成功させよう。
彼女達がこれからもっと幸せになれるように、
だいちゃんがもっと輝いていけるように、

僕たちの想いを1つにしよう

辛いことがあったからそのぶん幸せがやってくるんだ。

僕にもいっぱいあった。
これからもきっとある。

そう信じて頑張ろう。

No.286

『いつまでも手を繋いでいられるような気がした。
なにもかもが煌めいてがむしゃらに夢を追いかけた。
君がいなくなることを初めて怖いと思った。
人を愛すると言うことに、
気が付いたいつかのメリークリスマス』

だいちゃんは何度もこのサビの部分を歌う。自分に言い聞かせるようにして…

気持ちが込もって、涙声になる時もあったけど、
聴いている人には気持ちが伝わるよ。

僕も歌詞作りに専念する。

だいちゃんの足を引っ張らないためにも。

そして、どんどん時間が過ぎていく。
僕が歌詞を作り終えて、練習をして、完成したのは文化祭の前日だった。

僕はそれぞれに連絡をして見に来てもらえるように取り次いだ。
みんな喜んで見に行くと言ってくれた。
おかんも明日行くからねって言ってくれた。

いよいよ、明日が本番だ。

No.287

いつもとは違った朝
いつもとは違う風が吹いて
僕らの背中を後押しするような


僕は学校に行く前に、すこし学校から離れた高い場所へ

そこからは街が一望できる
人が小さく見える

小さな背中には大きなギター

気付くと親友だった彼を探していた

気付くと遠くを見て、おかんもいる僕の暮らしていた街の方を向いていた

たくさんのことがあったなぁ…

僕の中では今日という日が…

他の人にはなんでもない1日が…

今までの人生の1つの集大成なんじゃないかなって、

今までの溜め込んできた気持ちを
全てを…歌詞に詰め込んだ。

なんでだろう…

時間が止まってほしかった…

No.288

どうしても…どうしても…

時間が止まってほしいって思った
なんでなんだろう、
今日が終わると、僕にはなにも残らない気がした…

誰かに支えられてきて、
いつも誰かに頼って、
そんな優しさの中にいて…

今日、僕の気持ちを歌にしてしまったら…

そこからはなぜか違う自分がそこにいて、

昨日までのようにみんなに接していけるかななんて…

なんでそんなことを思ったかなんてわからない


今までの…辛かったことや、思い出が…


なくなっちゃうんじゃないかって…


崩れ落ちるように声を出して泣いた、みんなに甘えてきてばっかりだった環境に僕自信が依存していたんだ。それを失うかもしれないという喪失感が…
僕を苦しめた…

No.289

なんのために今日まで練習してきたんだよ!!だいちゃんの足引っ張るなよ!!彼も天国で見てるんだぞ!!みんな、楽しみに見に来てくれるんだぞ…おかんだって、来てくれるんだよ……。

でもね、

諦めたくなってしまった…

立ち上がることができないんだよ、

僕はずっと声を出して泣いていた…たったひとりで、
きっとこの気持ちだけは、誰にもわからない…それぐらい、泣いて泣いた…


僕らの演奏は夕方16時から、最後から2番目だった。

いつもの学校の始まりの時間なんて、とっくに過ぎてしまっていた…

だいちゃんから何度も着信がある…『Let it be』だ。

きっとだいちゃんは僕を信じてくれる。約束したから…って、

No.290

きっと学校は、いま出店や演劇なんか行われていて、ワイワイ騒ぎ合ってるんだろうな…

お昼か…お腹空いたな。おかんのお弁当とか久しぶりに食べたいな…

みんな午後からどんどん来てくれるんだろ…みんな、15時には行くって行ってくれていたし…

おかんは、ギリギリになるとか行ってたかな、昼過ぎで仕事あがらせてもらってくるって言ってたし…もう終わったころかな…

なにやってんだろ…

行かなきゃって思うんだけど、心を置いていってしまいそうで動けない…

涙は枯れたかな…

落ち着いてしまった

携帯電話をパカって開く、だいちゃんからメールが来ている。
『準備して待ってるよ』

だいちゃん…

携帯電話を閉じようとしたら、携帯電話が鳴り出した。

おかんだった…
学校に行ってる時間帯なのに電話してきてくれるとは思わなかったから、すこしビックリして出てしまった…

No.291

「今から向かうね。ドキドキするよ!!ギター上手くなったの?
時間ギリギリになっちゃうから、あんた、マイクパフォーマンスかなんかして時間伸ばしてほしいよ。
今、なんか暗いけど、電話して大丈夫なの?」

「大丈夫だよ。いまね、ひとりでいるんだ。ひとりでね、昔のこと思い出して泣いてたんだよ。
でも心配ないよ、この涙はきっといい意味の涙だから。
今日が僕にとってはとても大切な日だから、少し泣いてただけ、」

「そっか、お母さんにとっても大切な日だよ。インスタントだけどカメラ買ってね、撮ってあげようと思っちゃった。今どきインスタントカメラとか笑われちゃうかな…」

「ううん…そんなことないよ…
笑われないよ。」

「じゃあ今から向かうね。いっぱい泣いてスッキリして元気良く演奏して歌うんだよ」

「わかった…ありがと…頑張るよ
じゃあね、」

No.292

おかんの電話をきったあとしばらく動かずになにもしないでいた。
なにも考えていなかった…

僕は徐にギターを取り出して、

『Let it be』
『出会いのかけら』
『いつかのメリークリスマス』

弾いた、そして歌った。

なぜだかまたわからず涙が込み上げてくる。

自分を必要としてくれている人がいる
僕のギターを聞きたがってくれる人がいる

支え続けてきてくれた人がいる。

貧乏で…なにもできない僕だけど、好きになってくれた人がいる。

僕は走り、



『幸せのかたち』

それが僕がつけた曲の名前だ。

「ごめん!!みんな、ありがと」



学校へ向かった。

No.293

貧乏と思い続けては、辛いこともたくさんあった、おかんを悲しませたこともあった。

そのぶん助けられてきた僕はみんなに歌という名の恩返しをしきゃいけないんだ。

目を瞑ってもギターが弾ける、音を聞いただけで曲が弾ける、イメージしただけでメロディが浮かぶ。

それはみんなに与えられた僕の宝物。自分の中だけにしまってはおけない。


学校はいつもよりたくさん人がいた。高校生の方が少ないんじゃないか…

僕は一目散に体育館に向かう。
もうステージは始まっていた。
僕たちの番まではまだ少し時間があった。

「だいちゃん!!ごめん」

だいちゃんは笑ながら何やってたんだよ、なんて行ってくれる。

先生は少し怒っていたけど、間に合ってよかったそんな感じだった。

ステージ裏で音合わせをする。
なぜか先生はそれをずっと聴いている。

音を合わせの練習には多少の時間がかかる…無理を言って僕らは一番最後に順番を変えてもらった。
「君たちこれが終わったら、彼のためのクラスの合唱もあるんだからね」
そう言って先生は僕たちに渇を入れる。

順番を変えてもらった3年生たちの演奏が終わる。

いよいよ、僕たちの出番が回ってきた!!

No.294

明るいライトアップが僕らを照す。
放送で僕たちの名前が読み挙げられる。

拍手が起こる。

僕の夢…みんなの前で演奏する、歌う。小さいけど叶った

ステージの上からは一人一人の顔はわからないけど…感じる。

みんな駆けつけてくれていた。

立ち上がってくれていたり…
手を振ってくれていたり…

おっちゃんだ!!
つーちゃんだ、阿部さん、みずき、荒井さんそれに金子さんも!!

彼女もいる。友達4人くらい連れて見に来てくれたんだ。ありがとう!!

先生の言っていたひまわり教室の子達かな…輪になっているグループがある…

彼の母親もいる。一番前で手を振ってくれている、目を疑ったよ…お守り握ってくれてる…持っててくれてたんだ…

それに、僕は…必死で、必死で、ちっちゃな身体の弱々しく見えるかもしれないけど…僕にとってはかけがえのない向日葵みたいな…
おかんの姿を探した…

No.295

いなかった…隅々まで探した…何度も何度も探した…
でも見つけられなかった、
涙がまたでそうになる。

泣いちゃ駄目だ…今から歌うんだ…。

だいちゃんの元彼女と彼氏も見に来てるみたいだった。
だいちゃんはこっちを向いて、小さく頷いた。

だいちゃんが一曲目、
『いつかのメリークリスマス』を演奏すると説明した。

演出なのか真っ白なライトが僕たちを照す。

僕は今からすべてをだいちゃんのために向けてギターを演奏する。

静かな雪を連想させるように…
丁寧に、弾き始めた…

No.296

【いつかのメリークリスマス】

*だいちゃんは大好きだった彼女といつも学校の帰り道、手を繋いで一緒に帰っていた。
雪がチラチラと降っていた。寒くてかじかんだ2人の手をだいちゃんのポケットにいれて離さないように…2人で温め合うように。
クリスマス、だいちゃんはお金を貯めて彼女に、精一杯の気持ちで、お揃いのブレスレッとを買ってあげた。その時の彼女の笑顔が忘れられない。
お礼に彼女はだいちゃんに手編みの白いマフラーを渡した。
本当にいつまでも続くと思っていた。

だいちゃんが中学3年生になって受験を考え始めた頃、少しずつ2人の中でお互いの時間を大切にするようになった。

だいちゃんは頭が良かった。学校では一番頭が良かった。

塾にも毎日通うようになった。
少しずつ、夢を持つようになったんだ。
東京大学に行きたい。

その気持ちがどんどん押さえられなくなってきていた…
そんなこと、彼女には言えなかった…*

No.297

*2回目のクリスマス、だいちゃんにとっては勉強と闘う毎日。
彼女もそんなだいちゃんをただ応援していた。
高校どこに行くことにしたの?
それは願書を出した後の彼女の質問だったんだ…
彼女はだいちゃんと同じ高校に行きたかった…そのために必死にだいちゃんのために勉強をした。
彼女にとってはとても辛かっただろう。
男子校に行く…私立を受ける。の言葉。

駄目だったら、彼女と同じ公立高校に行くことになるということ。
彼女はだいちゃんを応援していたでもだいちゃんが私立に受かったらと…心の底から応援してあげることができなかった。

彼女はだいちゃんが好きだった…だから、好きだったからこそ、夢を叶えてほしかったから、
彼女はだいちゃんとの別れを決めた。それがクリスマスの日だった*

No.298

*それからだいちゃんは辛いながらも必死で勉強に打ち込んだ。
自分の決めたことは間違っていなかったんだと、

合格した後、だいちゃんは彼女に報告をした。合格したよって、彼女はその時、心の底から喜んだ。
これが彼女がだいちゃんのために選んだ決断だったから。

その日からだいちゃんは、何度も合格を取り止めようとした…でもそんな勇気がなかった。
彼女のためにそこまですることができなかった自分がいた…

がむしゃらに夢を叶えるために、勉強してきた。
本当に本当にそれで良かったのかなんて、後悔したって遅いんだ。
だいちゃんは決めた。絶対に夢を叶えるって…

彼女のために夢を叶える。だから彼女ももっと幸せな人を見つけて、
いつかだいちゃんも心の底から喜べるように…*


〈B'z いつかのメリークリスマス〉

No.299

歌い終わった後のだいちゃんはとっても笑顔だった。

拍手が今日一番というくらい大きく鳴り響く。

だいちゃんはやっと答えを見つけた、今まで本当に辛い後悔をしてきた…
もうやりきれないくらいの中で僕と出逢ったと教えてくれた。

だいちゃんは後ろは向かない。

だいちゃんの歌に合わせてギターを弾けたことも一生忘れられない宝物になった。

だいちゃんは元彼女のほうを見なかった…それは本当に幸せになってほしいという不器用な表現の仕方だったんだ。

だいちゃんはギターを背負い…僕にまた軽く頷いた。

僕はまた見渡す…おかんの姿がまだない…

マイクをつかんで、僕は今までの想いを今から演奏しながら歌う曲についての思いも込めて、

またおかんがくるまで…

みなさんに、話す決意をした。

No.300

「すこし僕のことを話したいと思います。この場を借りて、伝えたいことを歌にしてみなさんにお伝えできればと思います。

僕の家族は母親と僕だけです。

僕が生まれた時、僕の前には嬉しそうなお母さんがいました。

お父さんがいない、そのことは知りませんでした。

僕にお父さんがいないということを知ったのは、すこし物心がついた頃です。

寂しくなんてありませんでした。お母さんが僕を一生懸命育ててくれたから。

僕の家は決してお金持ちなんかではありません。
どちらかというと…貧乏です。

小学校に行く時も同じ服が多くてそのことについても辛い想いはしてきました。

友達の話題に取り残されていく、そんなこともたくさんありました。
僕は小学校や中学校では、独りぼっちの時間が多かった。

でも貧乏が嫌だったとは思いませんでした。」

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