一緒にお話つくろう会②byクリス(代行)

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2008/06/11 15:34(更新日時)

設定:7つの惑星(世界)を舞台に登場人物たちが連合軍と言う巨大組織と闘うストーリーです👮是非、皆さん読んでみて下さい⤴【一緒にお話つくろう会】代表…

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No.1141765 (スレ作成日時)

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No.101

>> 100 ミスチル「死んで下さい!たのしめましたよ!異次元竜!」

オーラの竜は飢えた野獣のように真っ直ぐと獲物(凱)に向かっていく。

⑦「くっ…すげぇ技だ…行くぜ!!」

凱は真っ直ぐ向かってくる竜に真っ向から斬りかかる。

⑦「トルネードガイブレイド!!」

(この技を使ったら丸一日は身体が動かねぇが、あとはカリーナたちが上手くやってくれるはずだぜ)

オジオン「そこまでだ!ミスチル!凱!」

唐突に二人の間にわって、入ってきたオジオンは大きな水晶を天にかかげる。

ミスチル「オジオン殿!」

⑦「なんだ!」

一瞬で二人の技(オーラ)は煙のように消えさり、二人の動きが止まる。

ミスチル「素晴らしい…無効魔法です」

オジオン「うるさい…黙っておれ」

ミスチル「はっ…」

オジオン「凱よ…先に進むがよい」

オジオンは魔力石で出来た扉に杖を向けると扉は粉々に吹き飛んでしまう。

ミスチル「なっ何をなさいます!オジオン殿!刺客を倒さないと進めない条件ですよ!私はまだ…」

オジオン「お前の負けじゃ…凱の最後の技をくらっていたら異次元竜と共に吹き飛んでいただろう」

No.102

>> 101 ミスチル「ぐっ……分かりました。」
剣を鞘に納めた。

⑦「ふぅ…実際ヤバかったぜ。オリジンが止めなかったたら、どうなってか分からねぇぜ。」
闘いでかいた汗と違う汗をかいていた。
カリーナ「まだ、力隠しとるな。凱並みのバトル馬鹿は一緒やけど。」

ローナ「本当、やな感じ…」
始めにミスチルと闘い精霊たちを傷つけられ、まだ根に持っていた。

カシュカシュカシュ
ザック「しかし、この宇宙には色々と化け物がいるぜ。全く。」

⑪「あん…ハッ」
(あんたの機械の体も充分化け物だよ。)と、リオはザックに突っ込みを入れそうになったが、後が怖そうなので止めた。

ザック「どうした坊主。」
⑪「いや…べ、別に…」

⑤「さぁ、この扉の先には何が待ち構えていることやら…」
セロの足取りは重かった。

⑦「んな事言ってるんじゃねぇよ。嬢ちゃんとキックのがドグロに捕まってんだからよ。」
オリジンが壊した扉の階段を上がって行った。

No.103

>> 102 ミスチル「オジオン殿…我々も」

ミスチルが後を追おうとするとオジオンがおもむろに喋り始める。

オジオン「いや…我々は魔法階段(エレベーター)で行くとしよう…あの階段は年寄りにはちっとキツイ」

そう言うと壁に杖を向け、隠し扉を開く。

ミスチル「こんなものがあったとは…私はいつもあの気が遠くなる程長い階段(凱たちが登っていった)を登っていたんですよ…私の日々の苦労は…」

ミスチルの脳裏にはいつも階段を一日かけて登っていた自分が浮かんでいた。

オジオン「ほれ…行くぞ」

ミスチル「はっ」

オジオン「我らは地上(階段の先)から凱たちが来るのを首を長くしてまっておるとしよう」

オジオン「このシーラ星秋国いや今は冬国にある塔より長い階段を果たして、何時間で登れるかのぅ」

オジオンは大声で楽しそうに笑いながら、魔法階段を登っていく。

ミスチル「…」

No.104

>> 103 ⑤「ハァハァ長い…ずっと登っている気がする…」
⑪「ゼーゼーッほんと…だよ。」

もう、どれくらい登ったのだろうか…階段の踊り場があり、皆、休憩することにした。

ローナ「疲れた時は、甘いものが一番だわ。」
どこからともなく、リュックが現れた。ローナはチョコを取り出すと2人に割ってやった。

⑤「ローナ有難う。それも精霊の力?」

ローナ「ええ、そうよ。」

⑪「便利なんだな精霊魔法って。」
指に付いたチョコをしゃぶりながら話す。

ローナ「契約するまでが大変なのよ。」

⑤「へ~っ。」

カリーナ「ほんま、強い精霊を手懐けるのが大変なんやで…」

ザック「さぁ俺はナノマシンで人間部分を回復し、このボディに油を注さないとな。」

カリーナ「うちも、少し疲れたわ。凱なにやってんの?」
あっちを向いてる凱に近づいた。
ジョ~ッ
⑦「んっ、小便。」
頭をボリボリ掻きながら答える。

カリーナ「あほ、もっと遠くでしいや。」

⑦「別にいいじゃねぇか。俺様の勝手だろ。そういや、お前等便所はどうしてるんだ?」

カリーナ「…企業秘密や。」

No.105

>> 104 凱もみんなの輪の中入り腰袋から干し肉を出すとかじった。

⑦「お前も喰うかよ」

カリーナに一切れの干し肉を出すが
カリーナ「手洗ってへんのに、そんなんいらんわ!」
と言って断った。

ローナ「そういえば、ヤンはどうなったかしら…」

ザック「大丈夫だろ。」

カリーナ「道に迷ってるかもね。ふふっ」


一方…

ヤン「へっくしょんがーっ!!」
豪快にクシャミをし、鼻を啜った。

ヤン「誰か噂してるな…ガッハハハハ 人気者は辛いのう。」
ビューッ
砂漠の熱風と砂埃でヤンはフードを深く被った。

強い風が吹く度に砂の顔が変わる。

ヤン「いきり立って、一人歩き回ったのわ良いが、ここわドコじゃい…」
辺りをキョロキョロ見回すが何も目標になるものが無かった。

ヤン「まぁ、そのうち着くだろ。ガッハハハハ」

のしんのしんと汗を拭いながら、呑気に歩き出した。

No.106

>> 105 ギィィィ

錆びて、老朽化の激しい両開きの扉をミスチルはゆっくりと開けた。

オジオン「いつ見ても汚いところだ」

扉についた錆びが頭に落ちてきたので払いながら、中に入っていく。

ミスチル「ただいま戻りました船長」

扉の向こうには縛られた女とキャプテン・ドグロそして、宇宙船の操縦装置一式が中央に置かれている。床は埃だらけで至るところに蜘蛛の巣やゴミが散乱している。広さは中型戦艦が軽く入る程だ。

ドグロ「帰ったか」

ドグロはスクリーンに映った凱たちを見ながら言う。

ミスチル「はっ」

ドグロ「それと…オジオン」

吐息がかかる程近い距離で、不思議そうな顔をしながら気絶しているセレナの顔を見つめる。

ドグロ「こんな娘…それと剣士…錬金術師の子供…小さき精霊使い…機械人間…ガンマン…格闘娘が我ら(宇宙海賊)を救うと言う予言は本当とは思えんな」

ドグロは手に持っている黒光りした銃を今にもオジオンに向けそうな剣幕で言う。

オジオン「私は嘘は言わん…それに藁にもすがらねば宇宙海賊は破滅の道しか残っておらんぞ」

杖の水晶には数百万の連合軍艦隊が此方に向かってきている姿が映っている。

No.107

>> 106 ドグロ「大地の大賢者オジオン!もしも…予言が外れた時には貴様の命もないと思え!」

黒いマントをなびかせ、半分狼人間化した異業な顔で、オジオンを睨む。

オジオン「ふむ…短気な奴よ」

ドグロ「貴様ぁ舐めるなよ!俺には下らん魔法は通じんことを肝にめいじて話せ!」

オジオン「確かに…お前が私を殺そうと思えば簡単だろう…しかし…お前は私を殺せない。私に助けを求めてきたのだからな」

ドグロ「くっ…」

ドグロはサングラスの位置を直すと冷静さを取り戻すため、椅子に座る。

オジオン「敵の兵力は億にのぼる。なにせ政府軍・連合軍が手を組んでおるのだ。しかし、宇宙海賊は数百万よくいって一千万の兵力しかおらん。単純計算で敵の兵力は十倍以上だ」

ドグロの顔が曇る。

オジオン「それはそうと兵の徴集は終わったのか?それに何処の星で闘うつもりじゃ?」

ドグロ「終わった…既に九割の宇宙海賊がこの黒の惑星付近に集まっている。闘う場はこの惑星だ!」

オジオン「そうか…勝つためには何をせんとならんかはしかりと覚えておくのじゃぞ。ドグロよ。私は暫しの間この場を離れる」

オジオンは壁をすり抜け、消えてしまう。

ドグロ「ふん」

No.108

>> 107 ⑪「まだなの…ハァハァ」

休憩し、再び登り始めてから一時間まだ一向に出口が見えない。

⑤「まさかこの先は天国まで続いてたりして」

ローナ「あら?貴方天国行けるのね」

皮肉たっぷりにローナが言う。

⑤「ちっえ」

カリーナ「はっは!」

⑦「皆しんどいと思うがセレナとキックのためだ。我慢してくれ。それに何か開けた所についたようだしよ」

少し先に開けた場所が見てとれるが、最上階ではないようだ。

ザック「やっと休憩か…ハァハァ」

半分機械をしょた身体が堪えるのかザックは体力的にきつそうである。

⑦「おっ…ここは」

一番乗りした凱は50㎡程度の場所を見渡す、どうやら牢屋部屋のようで鉄格子のついた小部屋が何個かある。

ローナ「見張りはいないようね」

周りを警戒しながら、ローナが言う。

⑭キック「すまないが開けてくれないかな」

一番隅の牢屋から聞きなれた声がする。

⑤「!?」

⑦「キックじゃねぇか!まってろ!直ぐに開けてやる!」

凱が剣で切ろうとするとキックが制止する。

⑭「鍵そこに吊ってあるからそれで開けてくれると助かるんだが…」

キックが指さす壁に牢屋の鍵がかかっている。

No.109

>> 108 ガチャガチャ

⑤「ほら…開いたぞ」

⑭「すまん。助かった」

キックは牢屋から出ると羽を大きく広げ、背伸びをする。

⑦「キック。無事でよかったぜ」

⑤「そうそう。てっきり剥製にされたと思ってたよ」

⑭「笑えん冗談だな。セロ」

セロが気まずそうに苦笑いする。

⑭「皆改めて言わせてもらう。すまなかった。私の力不足で姫を拐われてしまって…一生の不覚だ」

キックが肩を落とし言う。

⑦「いいぜ…そんな過ぎたことはよ!セレナは無事だから心配するな!」

⑭「姫は無事か!良かった…」

⑪「うん…でもドグロに捕まったままだけどね」

⑭「なら直ぐに助けに行こう!」

直ぐにでも行こうとするキックに

ローナ「待って…私たちはずっと走ってきたんだから少し休憩させてよね」

ザック「そうだ…機械も休みが必要た」

カリーナ「へぇ竜人って初めてみるんやけど凄いな羽とかかっこええ」

⑭「う?貴方たちは?」

⑦「俺の知り合いだ。セレナを助ける手伝いをして貰ってる」

⑭「そうですか…感謝します」

⑪「アレ?キック竜王様の剣は?」

⑭「うっ不覚にもドグロの手の内だ」

キックは更に肩を落とす。

No.110

>> 109 ⑤「馬鹿!余計に落ち込ませてどうするんだよ!」

⑪「はっははぁ…だって気になったんだもん」

リオが頭をかく。

⑪「そっそうだ!間に合わせで!」

リオが鉄格子の一本に手を当て、剣に変形させ、キックに渡す。

⑪「はい!外見は竜剣そのものだよ!質はただの鉄だけどね…」

⑭「ありがとう…無いよりは助かる」

キックは剣を受けとり、いつも竜剣をかけている腰につける。

⑭「皆に言っておくが敵の数は多い。しかも狼人間に変身されては此方に勝目はないだろう。それにドグロの力は未知数だ」

⑦「あぁ。こっからが山だな」

ローナ「そうね…でも宇宙海賊と闘う前に…お客さんのようよ」

ローナが上へと続く階段に視線を送る。

⑭「はっ!三人降りてくる。一人飛び抜けた力を感じるぞ」

キックも気配を感じ戦闘体勢をとる。

⑤「誰だ!」

上からゆっくりと三人の狐人が降りてくる。見覚えのある三人組だ。

⑦「しつこい奴だ」

凱は剣を抜き構える。

砦「凱!殺しにきてやったぞ!」

階段から降りるやいなや砦は凄まじい速さで凱に斬りかかっていく。

⑦「勝負!」

No.111

>> 110 ガキーッ

剣と剣が擦れ火花が辺りに飛び散る。

砦は三本の尻尾を揺らしながら、次の攻撃を仕掛ける。

⑦「フッ、相変わらず猪突猛進だぜ。お前はよ。」
顔面スレスレの剣をスウェイして避けると同時に砦の左脇腹に、蹴りを放つ。然し、砦は素早く鞘で受け流した。
更に、凱は一歩踏み出し下段から斬る。が、剣で弾かれた。
砦「ふん!この前の戦いで貴様の動きは見切った。」

⑦「はんっ!開!!」
凱は足の封印を解くと、漆黒の鎧にオーラを溜めた。

「砦、これでも喰らいなっ三重残像おぉぉっ!!ガイ・ブレイドオウゥゥゥーッ!!」
三方向からオーラが砦に迫る。

ドゴゴゴゴゴゴゴゴ…

階段の一部が吹き飛び爆煙が上がる。

弧人「砦様ーっ!!」

⑪「決まったね。」
⑤「大した事無かったね。あの砦って弧人も。」
⑭「…いや、まだだ。」

⑦「ああっ…キックの言う通りだぜ。」

煙りが徐々に薄くなると、尻尾5本の砦が立っていた。

No.112

>> 111 カリーナ「何や、尻尾が増えとるで!?」

ズゴゴゴゴゴゴゴゴ…
大気が揺れる。

⑦「何だこのプレッシャーは!!」

ザック「俺も恐怖を感じる。」

砦「まさか、ここまでとはな…凱。」
ザシュ
⑦「なっ、消えぐっはっ!」
凱の鳩尾に砦の膝蹴りが突き刺さっている。
ドゴッ
⑦「ぶっ」
顔を鷲掴みされ柱に叩きつけられた。
ガゴゴッ
凱の口からは血が飛び散る。

カリーナ「今、助けに…」
二人の弧人が立ちはだかる。

弧人「砦様の闘いに水を差さないで貰おうか。」

カリーナ「何やて!」

ローナ「カリーナ、かえって貴女が行くと凱の足手まといになるわ。」

カリーナ「くっ!」


ガキッガキッガキッガキーッ 砦「凱、さっき迄の勢いはどうした。」

凄まじい剣圧により、防戦一方の凱であった。

⑦(両腕か丹田の封印を解くか…然し、そんな暇がねぇくらいに速い!)

砦「ハハハ、そんなものか。」
あざ笑いながら攻撃の手を休めない。

⑦「……。」

No.113

>> 112 漆黒の鎧に無数の傷が付いていく。

⑦「フフッ…」

砦「笑ったりして、実力の違いに狂ったか!?」

ガキッ ガキッ キキン ガキッ
⑦「いや、なに楽しくてしょうがねぇ。相手が強ければ強い程、俺様は燃えてくるんでね。」

会話をしながらでも、二人は激しい攻防を繰り広げている。
⑦「それに、上の階じゃ嬢ちゃんが助けを待ってるんでね。」
ジリジリ
砦「うぬっ、少しずつ力強い剣に変わってきた…」
少し怯んだ隙を狙い、凱は黒魔剣に炎のサラムを宿した。
ゴオオォッ

⑦「ドグロ戦にとっとく筈だったが、いくぜ!七重残像剣んーっ!!」
ブーン

砦「フンッ!ただ人数が増えただけか。」

⑦「爆炎阿修羅斬りぃぃぃっ!!」
砦を囲み高速の炎の剣で斬っていく。

砦「こんなたわいも無い攻撃…」
凱はニヤリと笑った。

⑦「かかったな」
気づいたときには八人目の凱が空中にジャンプしていた。

⑦「ふっ飛びなっ。」
頭上に妖刀覇王を構えオーラを円の中心に放った。

No.114

>> 113 【番外ライオネル編①】

連合軍が去ったシーラ星は4つの国は荒れ果て、星の民は半分以上失いはしたが、民の目は死んではいない。新たな希望(総王)もあり、民は国の再建に勤しんでいる。

今、シーラ星は長年荒らそっていた4つの国が一つの国となっていた。名は【エルフ国】。皮肉にも連合軍の闘いが民を一つにしたのである。エルフ国の王(総王)は元秋国、今は冬国にある塔にいた。

⑨「しかし…本当に私で良かったのだろうか…長老…いや今は長老ではなかったなすまん。タカ老将軍」

金髪で美形のエルフが頭の上に乗った金の王冠を恥ずかしそうに隠しながら言う。そう大多数の指示により、総王に選ばれたライオネルである。

タカ「老将ですが…儂にそんな立派な称号は合わんですわい」

元冬国の長老は恥ずかしそうに言う。

サマー「総王。老将軍。お二人とも相応しい名ですよ」

元夏国王が白にマントを身につけ装い新たな恰好で部屋に入ってきた。

No.115

>> 114 【番外ライオネル編②】

⑨「おっサマー殿!」

総王とサマーは握手をかわす。

サマー「ここ数日留守にしていましたが、今帰って参りました」

ガシャガシャン

総隊長「誰が何になるか話が拗れてしまってな」

サマーの後ろから元秋国隊長、現在はエルフ国の総隊長となった全身重そうな鎧を纏った男が入ってくる。

タカ「ほうお主がやはり総隊長になった。適任じゃ」

総隊長の証である立派な鎧を見ながら言う。

総隊長「はっ!勤めは命にかえても果たしていきますよ!」

タカ「頼もしのぅ」

サマー「私は軍を立て直すため、戦闘を学ばす学校を開きたいと思っております。連合軍に本当の意味で勝つためには強い兵がいる」

サマーは後にエルフ民は素質(魔力)を持つことを知り、剣術と魔法の融合となる剣術を生み出し、また自らも魔法に目覚め魔法使いの道を歩くことになる。そして、魔法学校を開き理事長とがなるが今はそんなことになろうとは夢にも思っていないだろう。

⑨「素晴らしいお考えです。私も全力で援助しますよ。」

サマー「ありがとうございます。総王」

No.116

>> 115 【番外ライオネル編③】

⑨「サマー殿が留守の間良い知らせが入りましたよ」

サマー「悪い知らせは勘弁だが…良い知らせは歓迎です。ぜひ、お聞かせ下さい」

王は朝方やってきた竜人伝令の言葉を思い出しながら、話していく。

⑨「今朝、竜王殿からライジング星・ムーク星の連合軍をほぼ壊滅させたとの知らせが入りました。残党が少し残っていると言うことで、完全排除ではないそうですが、事実上、連合軍から解放したようです。竜王は生き残りの巨人族・小人族から兵を募り、軍を強化してから此方に来られるそうです。」

サマー「流石は竜族ですね。連合軍をいとも簡単に退けるとは…では竜王様がシーラ星に来られるまでに我ら(エルフ族)も兵を整えなければいけませんね」

総隊長「竜族・エルフ族・小人族・巨人族の4種族のドリーム軍が出来るのですな」

タカ「しかし、4種族が力を合わせても連合軍(フラク星雲レイカ星)にいる兵力には到底及ばない」

⑨「そう。だからこそクリスたちがピンタゴ星雲ウマンダ星の人々を味方につけてくれることを願うしかない」

No.117

>> 116 タカ「それは難しいでしょうのぅ…ピンタゴ星雲には連合軍が山ほどおりますしの」

⑨「いや…クリスたちならやってくれる。私はそう信じている」

サマー「総王の言う通りです。我々は信じるしかない。今は軍を立て直し連合軍との闘いに備えることだけを考えましょう」

総隊長「腕がなりますな。さぁて!仕事に戻りますか…山ほどありますからな」

タカ「そうじゃな。信じるか…さて、儂も仕事をするとしようか」

サマー「私も兵に志願希望の者を立派な兵にする仕事に戻るとしよう」

⑨「皆、頑張ってくれ…後一つだけ言っておく…エルフ国に栄光を!」

王がそう言うと三人は顔を見合わせて

『エルフ国に栄光を!!』

剣を突き上げ、王に続き言った。

No.118

>> 117 ↑【番外ライオネル編④】

No.119

>> 118 【過去編】

とある星のとある研究所で、今まさに歴史的瞬間が起ころうとしていた。

「博士!博士!博士!」

一人の若い研究員が寝ている老年の男を揺さぶる。

「なっ…なんじゃ…儂は眠いんじゃよ」

博士と呼ばれた白髪の男は目覚めが悪そうに言った。

「ハァハァ…落ち着いて聞いて下さいね!落ち着いて!」

研究員は今にも胸が張り裂けそうな言い方だ。

「リード君。君が落ち着きたまえ…冷静な君がどうしたのだね」

いつもと違う様子の研究員に博士は不思議そうに聞いた。

「ドイス博士…遂にやりました…人工知能が完成しました!完璧です!」

博士は目を丸くして、研究員が言った言葉を頭の中で整理する。死ぬまでに実現出来るとは思っていなかった長年の夢。

「まさか…早すぎる…計算上では後数年は…まて!いいいくぞ」

博士のいつ心臓発作で倒れるか分からないような機敏な動きで研究室に走る。

「ハァハァ…儂の夢よ…」

研究室には巨大なスーパーコンピュータが複数台置いており、中央には柱のような円柱の一際大きいスーパーコンピュータが置かれている。

「おっおぉぉ~」

No.120

>> 119 【過去編】

「我が子よ…おっお…なんと立派な」

中央のコンピュータには完了を示すランプが点灯しており、ディスプレイには難しい数列が、目にも止まらない速さで流れている。

「博士。どうです。完璧でしょう。私も夢かと思いましたが…現実です」

博士は複雑に配置されたコンピュータの操作パネルを操作しながら、研究員の話に耳をかたむける。

「既に人工知能が自ら成長しているようです。私たちの数年の研究をこの人工知能は一時間で終わらして、成長していっています。これはまさに奇跡です。まさか…これほどの物が出来るとは…博士もこれで歴史に名を残される。おめでとうございます」

「前置きはいい…早速身体を与えるとしよう!リード君!」

博士は目を輝かせ言うと研究員は直ぐに走っていった。

「人間が人間を作る夢の第一歩…儂はついにやったぞ!儂は神の領域に踏み込んだのだ!」

ガラガラ

「博士!持ってきました!世界初のロボットになる身体!」

台車の上には人型のロボットが置かれている。

「ついにそれが自分の意識で考え動く所を見れるのか!」

博士はロボットを見るなり、コンピュータからコードを抜き、ロボットに接続していく。

No.121

>> 120 【過去編】

コードを接続し終わるとコンピュータのディスプレイには【人工知能AI一号送信中】と表示が出る。

「博士。名を!このロボットに名前をつけてやって下さい!」

研究員は突飛もないことを突然言う。

「名前じゃと…」

博士は困惑気味に返した。

「えぇ…今までのロボットは決められた単純な動きしかできませんでした。だから名前すらない記号で分別されていただけです。でもこのロボットは違う…生きているのです。本当の意味で!確かに身体は鉄の塊です…脳の役割の人工知能も基盤ですが…心を持っています。生きているのです。」

博士は研究員に言われ初めて悟る。

「そうだ。そうなのだ。私は心を作った。そうじゃそうじゃ!名前が無くてはならん!」

ロボットの顔を両手で触れ見つめる。

「お前は新たな存在じゃ…人間や他の種族すら超越した存在じゃ」

ロボットの目が光り始める。人工知能を受信完了が近い。

「己の思うまま生きろ!人に使われているだけの存在ではなくなったのだから…お前は【ドイス】だ。儂の名と一緒だ。生きておる。生きておるのじゃドイス」

『己の思うままに生きる…』

ロボットは目を開けるとそう言った。

No.122

>> 121 【番外雷編①】

アーム「将軍。配置完了ですぜ」

ダンテスティン城の周りを取り囲むように雷部隊(戦車隊)が配置についている。それどころか星中に数千万の連合軍が駐在している。

⑫「そうか…ご苦労」

雷は懐かしい古里。ダンテスティン星にいた。彼はマントをなびかせ、城の最上階から国を見渡す。

⑫「荒れているな」

美しい国だったダンテスティン国は連合軍の侵略攻撃の被害がまだ大きく残っている。

アーム「そうですな。侵略っんときの傷後が直ぐには消えませんよ」

昔自分が住んでいた北の山の麓に目をやる。昔とは違い住んでいた家はなくなってはいるが面影は残っている。

⑫「国民の反乱は起きていないのか?」

雷はドイス閣下の命令でダンテスティン星に待機していた。最近、各惑星で反乱が起き、連合軍が支配していたライジング・ムーク星の支配が解けたのだ。それに焦りを感じている上層部はなんとしても支配地域をこれ以上減らさないためにもダンテスティン星に三将軍の柱、雷・大艦隊を送ったのである。

アーム「えぇ。これだけの兵(圧力)がありゃ反乱なんて起こしても勝目がないことぐらい分かってますよ。しかも力が弱い人間の星ですからな」

No.123

>> 122 【番外雷編②】

アーム「なにより…」

雷の目を強く見つめる。

アーム「なにより…この星の人間はロボットを怖がっていやがる。こんなロボット軍が山ほどいる軍に反乱は起こさんでしょうな」

ダンテスティン星にいる連合軍は通常よりロボット軍の数が多いように見てとれる。星の人々はそんなロボットを恐ろしそうに見ている。今にも殺されそうな目で…

⑫「…」

アーム「なんて言ったか…【あの事件】でしたかなぁ?この国で起こった事件は?」

試すようにアームは言う。

⑫「何が言いたい…アーム」

雷の顔色は険しくなっていく。

アーム「俺りゃ…この星のもんじゃねぇから詳しく知りませんがね。【あの事件】って奴には少し興味がありまして…少し調べたことがあるんですわ」

雷の手に目線をやる。手は剣の鞘に触れているが、アームは気にせず続ける。

「何年か前…この国はロボットで溢れてた。なんせ世界初のロボットの国ですからな。だが、今は何処を見ても連合軍以外のロボットはいねぇ。可笑しいですなぁ…この星ほど科学を否定し、魔法を好む星はねぇ。魔法使いの数が多いのがいい証拠だ。至るところに魔法がかかった物がある」

No.124

>> 123 【番外雷編③】

⑫「…」

これ以上言ったら、斬るぞと言わんばかりに雷はアームを睨む。

アーム「将軍そう怒りなさんな。儂はただこの星が連合軍の世界戦争の始まりだっていうのが知りたいだけですぜ。【あの事件】についてね」

アーム「俺の聞くところによるとロ…」

事件の内容について、言おうとした時、アームの喉に剣先が触れる。

⑫「死にたいか…」

アーム「やはり早いですな…儂には動いたことすら直ぐに認識出来ませんでしたわ」

雷が更に剣先をアームにつきつける。喉からは少し血が垂れ始める。

アーム「うっ…儂を殺せば将軍も困るでしょう」

⑫「何がだ」

剣を更に突きつけるのでアームは後ろに引く。

アーム「儂を殺せば雷部隊が反乱を起こしますぜ。そうなりゃ…あんたも困るはずだ。大切な兵たちが殺し合われては困るでしょう…なんせシーラ星の退去の件もある…これ以上失敗したらドイス閣下はどうなさいますかな」

⑫「年の功だな…俺を丸めこむとは…行け」

雷は剣を下げる。

アーム「ガッハハハ…年の功とは言ってくれますな」

⑫「気にくわん奴だ…昔の借りが無ければ殺っていた…」

そう言うとその場から姿を消した。

No.125

>> 124 【番外雷編④】

アーム「やはり…まだ餓鬼だな。ガッハハハ」

三色服の胸ポケットから葉巻を取り出し、口に運ぶ。

アーム「あっ…火がねぇ」

『ぞうぞ…』

アーム「あっわりぃな」

後ろから火を差し出される。

ミスター『いえ…』

ミスターの手から小さな火が灯る。

アーム『ふぅ便利な身体だ』

その火に葉巻を近づけ、火をつけるとアームはそう言った。

アーム「将軍の過去はあの人の弱点ともなる…」

葉巻を吸い、豪快に煙を吐く。

ミスター『??』

アーム「あの人を俺は支えると決めて長年ついてきている…無敵と呼ばれる将軍だが…弱点がある」

アームは葉巻を二息で吸いきるとミスターの身体に押し付け、火を消す。

アーム「弱点は俺たちが消すんだ。過去の大きな存在は妹の存在だ。ミスター…次あの娘…クリスに会ったら殺れ。その時将軍は完璧な強さを得る。弱点がなくなるのよ」

ミスター『はっ』

アームはミスターの口に葉巻を放り込み。

アーム「お前本当に便利な身体だ」

葉巻を処理するとそう言った。

No.126

>> 125 【番外ドラー編①】

「竜隊長!竜隊長!」

一匹の竜が、寝ている一際大きい竜の上空を旋回する。

ドラー「なんじゃい…俺は寝てるんだ」

竜隊長ドラーは眠そうに言った。

「ドラーさん!ライジング星の王を残党から無事に救出しました!」

ドラー「うっ巨人族の王をか?」

眠気が一気に吹き飛んだドラーは顔を上げる。

「そうです!無事でした!巨人族の王ビッグバン様です!」

ドラー「竜王様がムーク星行かれておるからなぁ…いちよ挨拶はせんといかんか…ふぅ寝たかったんだがの」

ゆっくりと起き上がり、身体より大きい羽を伸ばすと誘導する若竜の後を追うように空高く飛び上がった。

5分ぐらい飛ぶと山やらしき物が見えてきた。

ドラー「う?ありゃ…」

ドラーは目を疑う。少し先にある出っ張りは山かと思ったが、人だ。

ドラー「なんて…バカでけぇんだ」

そう全種族の中でもっとも大きいと言われている巨人族の王、ビッグバンである。竜族一の巨大を誇る竜王(竜状態)の何倍もの大きさだ。

ドラー「会えて光栄ですぞ。ビッグバン王」

ドラーはビッグバンの前に降り立つ。巨大のドラーすら、ビッグバンの前では玩具のようだ。

No.127

>> 126 【番外ドラー編②】

ビッグバン「止めてくれ…王などと…民を守れない王など王にあらず」

ビッグバンは空を見上げる。吐く息一つでもドラーは飛ばされそうになる。

ドラー「そう言われるな…王。民を多く失っても王を止めないでください…それでは余りにも生き残った巨人たちが可哀想だ。仲間を失い王までも失ってはの」

ビッグバンは空を見上げたままドラーの話を聞いている。涙を堪えているのか、それとも星となった同士たちを思っているのか分からないが、そんなビッグバンをドラーは見つめる。

ビッグバン「分かっておる…だが、儂は情けないのだ。力には自信があった儂が、ただの人間の剣士にやられ…しかも生け捕りとは…情けない。どうせなら剣士に殺された方が良かった」

ドラー「いや生きておられて本当に良かった。貴方が戦ったのは世界最強の剣士雷です。負けたとて恥ではない」

ビッグバン「雷と言うのかあの人間は…」

拳を握り、やられた時の事を思い出す。

ビッグバン「儂は闘うぞ!!まだ儂ら(巨人族)は負けてはおらん!」

『どおぉぉぉ~!!』

胸を叩き、大声で叫ぶ。声は大地を揺らし、星中に響き渡った。

No.128

>> 127 【番外アイシス編①】

⑮アイシス「なんだってんだい」

赤の惑星に停泊していた宇宙海賊の船がひっきりなしに黒の惑星に飛び立っていく。

「先生!患者も多くいなくなってます!」

怪我人の銀狼たちも自分の身体も考えず、ドグロの招集に答え、船に乗り込んでいく。

⑮「止めな!スタッフ・医師全員で止めるんだよ!」

「しかし…もう大半の患者はいなくなった後ですよ」

クリスの手術の時、助手をしていた男はいいずらそうに言った。

⑮「いいから!止めな!無駄死にされたら助けた意味がなくなるだろう!」

「はぃぃ」

アイシスの剣幕に男は即答で返事をすると直ぐ様、走っていった。

⑮「ちっ…どいつもこいつも…本当馬鹿だよ戦争に行くなんて」

アイシスはつい先程までは医師と患者で溢れかえっていた廊下をすんなりと通っていく。宇宙海賊の負傷者受け入れ病院だけあって、宇宙海賊がいなくなれば静かなものだ。

⑮「本当…馬鹿ばっかだ」

900号室の扉を開くとアイシスは額に手を当て、ため息をつく。

⑮「ったく」

病室のベッドの上には走り書きで書かれたメモが置かれている。

【助かった。ありがとう。手術料は凱につけといて下さい。 クリス】

No.129

>> 128 【番外キメラ編①】

今や政府軍の中枢(議会)は連合軍の思うがままに動いていた。

議長「全員賛成でよろしいかな?」

議席は全て、連合軍派の議員で埋まっている。

⑩「異議を唱えるものはおりませんぞ。議長」

キメラがそう言うと議員は頷き共感の意を示す。

議長「それでは…ここに政府軍は連合軍の傘下に入ることを決定する。これからは連合軍の意のままに動くように」

議員たちから拍手が起こり、キメラは満足そうに水晶を撫でる。

議長「では…解散」

決議が決まると議長を始めとする議員たちはそそくさと議会から出ていく。

⑩「民主主義国家は面倒だな…だが、これで議会など通さんでも政府軍は思うがままよ。あとは宇宙海賊に狐人の一族だけだ」

「おめでとう御座います。将軍殿」

議員と入れ替わりに議会に鎧を纏った7人の兵士が入ってくる。兵士たちはキメラの前で会釈をすると規則正しく横に並んだ。

⑩「来たか…連合軍7大中将たちよ」

グラカス「はっ…ここに連合軍全ての中将が集まっております」

背が高く赤い鎧を身につけた人々からは【勇者】と呼ばれる名高き男が言う。

No.130

>> 129 サム「我らを宇宙の彼方から呼び出されるとは余程のことがありましたかな」

【老剣士】と呼ばれる老人が言う。この男は【タカ伝】で、剣士タカと激戦を繰り広げた男だ。

⑩「なに…閣下が万全の体勢を整えピンタゴ星雲を警護せよとのことだ」

カラス「ふっ占領地域を多く失ってるのが大分とこたえているようだな」

【千人斬りの烏】と異名を持つ、黒服に身を包んだ細身の女が言う。

他4人の中将たちも名の知れた剣豪ばかりである。

グラカス「まぁ確かに…占領地域を奪われて…戦争にも負けぱなしじゃねぇ」

カラス「代々…あの雷を将軍にするのが間違いだ。奴は力は強いかも知れんが、指導者としては向いてない。私ならもっと上手くやる」

グラカス「おいおい…自分のアプローチかよ…カラスチャン」

カラス「うるさい…この女好きが!」

グラカス「酷いなぁこれでも勇者様で通ってるんだぜ」

サム「それはそうとじゃ…リードと言う何処の馬の骨かも分からん奴を将軍した閣下のお考えが儂には分からん」

「確かに…」

「そうだな」

「私の方が適任だ」

「いや俺様だ」

他の中将たちも各々気持をキメラにぶつける。

No.131

>> 130 【番外グラカス編③】

⑩「……」

キメラは深々と椅子に座り、中将たちの意見に耳をやっている。

グラカス「久々に異次元の異境からこの世界に帰ってきたと思ったら、これだぜ?どうよ?」

カラス「これが今の将軍の力の限界だな」

「確かにキメラ将軍以外はカス同然…いやカステラかな」

グラカス「笑えねぇなぁその冗談…ぷ」

カラス「笑ってるだろうが…ったく」

サム「儂に言わせれば兵士が弱いんじゃ…やはり天然でないとな」

「おいおい。それは禁句だろ。サムさんよぉ」

グラカス「禁句だって?ここにいる奴皆知ってるのにか?あぁ?」

カラス「いや兵士に聞かれてはマズイ」

グラカス「おぃお前までそんな事言ってさ…隠しごとは無しにしようぜ…そうだ!ついでにドイス閣下の謎について語ろうぜ」

グラカスがそう言うと急に中将たちは静かになる。

グラカス「アレ?なんかマズイこと言ったかなぁ?」

「それに触れるな…いや触れん方が己の身のためよ」

サム「うむ…」

サムはグラカスにキメラの方を見るように目で合図する。

グラカス「ありゃりゃ…物騒なことで」

キメラの杖は凄まじい魔力を放っている。

No.132

>> 131 【番外キメラ編④】

グラカス「キメラ将軍…貴方が魔法を使うまでに俺は貴方の首を落とす自信があるぜ」

金銀の装飾を施した剣を抜きながら言う。

⑩「ほぅ?それは見てみたいな」

杖からは更に凄まじく鋭い魔力が放たれる。

グラカス「ふん…流石に元炎の大賢者だけのことはある。すげぇ魔力ですね」

グラカスの剣は目映い光りに包まれていく。

カラス「あんた…マジでやるきなのか!」

グラカス「おや…味方してくれるだろ?カラスチャン?皆もしてくれる筈だ」

サム「止めておけ…将軍には勝てん」

グラカス「なんで?7対1だぜ?天下とらないのか?キメラ将軍さえ殺れば…う?」

グラカスは周りの気配に気づく。

グラカス「将軍も人が悪い…」

剣をゆっくり鞘に戻す。

カラス「囲まれてるな」

⑩「ふっふ…お前たちが集まるといつも私を殺そうとするものだからな」

キメラは出てこいと言わんばかりに杖で床を叩く。すると誰もいなかった筈の議会に数百の魔法使いが現れた。

ベネズエラ「及びでしょうか…魔法将軍」

グラカス「すげぇ数…負けだ負け…ちっ」

数百の魔法使いたちは中将たちに杖を向け、動けは殺すと言いたげだ。

No.133

>> 132 【番外キメラ編⑤】

⑩「ここにいる魔法使いたちは魔法軍の最後の砦だ。イース星で多くの魔法軍を失い私は大切な手駒の大半を失ったが、まだ全滅ではない」

カラス「これだけいけば十分」

⑩「この星には今連合軍の主力が集まっておる。魔法軍全て、賢者クラスの魔法使いもうじゃうじゃおるわ。そしてお前たち中将だ。将軍二人。まさに連合軍の総力と言ってもいい」

グラカス「要するに負けは許されないってわけだ」

⑩「その通り…もしもこの星を失うようなことがあれば連合軍崩壊の危機にもなりえる。だからこそ貴様らには頑張って貰わねばならんのだ」

キメラは杖をグラカスに向ける。

グラカス「ぐっ…うぅぅ…何を」

杖から放たれている邪悪な魔力はグラカスの首を締め上げていく。

カラス「将軍!ちっ!」

カラスが剣を抜こうと動いたが、身体が動かない。

ベネズエラ「大人しくしなよ。無駄だからね。数百の魔法使いによる縛りの魔法からは逃れられない」

⑩「私を侮辱した罪は重いぞ」

グラカス「ぐっ…がはぁ…き…」

身体は宙に浮き、首が今にももげそうだ。グラカスは腰の剣を手にとろうとするが、縛りの魔法のせいでもがくことすら出来ない。

No.134

>> 133 【番外キメラ編⑥】

サム「止めておけ…将軍殿」

⑩「!?」

ベネズエラ「なっなんで動ける」

グラカスが意識を失いそうになった時、キメラとグラカスの間をわって入ってきたサムは太古の呪文が書かれた腕でキメラの魔法を軽く払うとそう言った。

グラカス「げほっ…爺…さん…ゲホッゲホッ…助かったぜ…」

ベネズエラ「なっなんだ!その腕!魔法を…」

ベネズエラたち魔法軍の魔法使いは必死に縛りの魔法をかけているというのにサムは何事もないように動いている。

サム「儂が世界の果てで手にいれたものじゃ」

太古の呪文が書かれた右腕をキメラに向けながら言う。

⑩「ほぅ…魔力を払う腕か…失われた言葉の力は聞いたことはあるがこれ程のものとはな」

サム「儂はタカと別に生きるため、連合軍側についておる…だから将軍殿についてはいく。だが、仲間は殺させないぞ」

グラカス「爺さん…ありがとうよ…後は俺がやる」

グラカスは輝く剣を抜き構える。

ベネズエラ「なっなんでアイツも動けるんだ!」

サム「止めておけ…戦っても犠牲が出るだけだ。剣を下げろ」

グラカス「ちっ…つれねぇな」

No.135

>> 134 【番外キメラ編⑦】

ガシャ

グラカス「将軍…失礼いたしました。お許して頂きたい」

剣を鞘に戻し、頭を軽く下げる。

⑩「ふん…今回はサムに免じて、目を瞑ってやるが…次はない」

ベネズエラ「将軍!?」

グラカス「有りがたき幸せ…」

サム「世話がやける」

カラス「全くだ」

ベネズエラ「ちっ運のいい奴…」

⑩「では…改めて命ずる。連合軍7大中将よ。お前たちはこのウマンダ星の各地に飛び、支配地域の管理に当たってもらう。特別重要な地域…つまり…狐人の寺はカラス。政府軍の中枢基地にはグラカス。もっとも重要な議員(正統派の魔法使い議員たち)たちの収容所にはサマを命ずる。」

7大中将たちは敬礼する。

⑩「私やここにおる魔法軍・連合軍主力部隊はこの議員塔・首都に駐在する。何かあれば使いをよこすがよい」

⑩「以上だ…ゆけ」

No.136

>> 135 【番外狐寺編①】

蟷螂「族長…政府軍は連合軍の手に落ちたようです。外をご覧になって下さい。寺の周りを数万の連合軍が囲まれております」

⑰「ほぅ」

まるで、知らなかったような口ぶりで返事し扇子で口を隠し欠伸をする。自分には関係ないと言いたけだ。

蟷螂「良いのですか?連合軍に好きにさせて…」

⑩「我ら(狐人)は如何なる時でも中立…争いには関わらず…族の掟を忘れたか?蟷螂」

蟷螂「掟はしかりと…ですが、寺の周りに軍隊を配備されては…いつ攻撃されるかと心配になります。この里(寺は城壁なような物で、狐人の里を守るように狐寺が敷地の境界線に立っている。寺つまり狐人の里の意味)には女・子供もいます。銃や戦車に囲まれた生活は心に堪えます。それに政府側から一切の外出は禁じるようにとの通告も出ています。これでは狐人は完全に孤立です」

⑰「いいたい事は分かったが…連合軍がここを攻撃することは無いぞ心配するな。我らの力を侮ってはおらん。まぁ攻撃されても寺の魔力は偉大だ。砲弾は里には当たらん。外出も特例以外の者しか今までも外に出ておらん…害はなかろう」

欠伸を何度もしながら、そう言うと横になる。

蟷螂「族長!」

No.137

>> 136 【番外狐寺編②】

⑰「なんじゃ…うるさいなぁ」

蟷螂「攻撃されないことも分かったはおります。ですが…連合軍はタダ者ではありません。覇…仲介人が警告してくるほどですから…」

⑰「ふぅ…覇は信用出来ぬ生き物よ。奴はこの世界・魔法界・死後の世界の中間を生きる者。そんな者が世界の危機だと言い歩いておるのは…ちと気になるが、奴のいう事は信用せん」

横になりながらも威厳があるフォックスに蟷螂は押される。

蟷螂「しかし…」

⑰「魔法(大いなる力の意)が消える?そんな馬鹿なことを言った奴をお前は信用しておるというのか?蟷螂?魔法が消えてなくなれば世界の境界線はなくなり人が持つ力もなくなる。その時何が起こるかも分かっておらん。私は私の力(魔力)が無くなるなどとは思わん。力は絶対だ。」

蟷螂「ぅ…」

鬼「蟷螂よ…お主は世界の均衡を揺るがす連合軍を止めたいのだろう。だが…私も長と同じ考えよ。たかが、巨大組織といえ所詮は人間だ。世界は崩せない」

突然、部屋に入ってきた鬼は厳しい表情で言う。

蟷螂「鬼…帰ってきたのか」

No.138

>> 137 【番外狐寺編③】

鬼「今さっきな。お土産も連れてきてしまったが…」

鬼は目線を扉の方に向ける。後から誰か来るような仕草だ。

蟷螂「お土産だと」

⑩「いいもんではないな…はぁ私は寝たいのに」

三人はゆっくりと開く扉を見つめる。

ガシャガシャ

狐人兵「失礼いたします。族長殿。」

綺麗な絵が描かれた鎧を身につけた兵士達が、向かい合い列を作る。その列の間を一人の女が歩いてくる。

蟷螂「誰だ」

鬼「連合軍の中将らしい…我らを監督しに里へ来たようだ。一人だけと言う約束で入れたのだ」

女は全身黒色の服を着ており、簡単な鎧を身につている。髪は肩より上で、細身だ。幼い顔はとても軍の中将とは思えない。

蟷螂「鬼。なぜ連合軍を…入れる理由など」

鬼「連合軍はあの女をいれない場合は攻撃をしかけると言ってきてな…寺の防御は堅いが攻撃されるのは避けたい。なら女一人入れる方を選ぶのが賢いだろう。それに美人だ。歓迎せんわけにはいかんだろう」

⑰「女一人…か…」

蟷螂「お前そんな下らん理由で…入れたのが本心じゃないだろうな」

鬼「よく分かったな」

蟷螂「お前に外交を任せた私が悪かった…やはりお前は教官が向いてる」

No.139

>> 138 【番外狐寺編④】

カラス「貴様が狐人の一番偉い奴か!」

女は三人の目の前にくると男勝りの言い方でそう言った。

蟷螂「そうだ。このお方がい…」

カラス「お前には聞いていない。私はこの着物の男に聞いているのだ!」

蟷螂を黙らせると女は鋭い目付きで、フォックスを睨みつける。

鬼「ふっ笑えるな」

蟷螂「ぅ…私は…」

カラス「うるさいぃ!黙れ!」

鬼「…」

蟷螂「…」

凄まじい剣幕だ。二人は黙り込む。

カラス「どうした!聞いているのだ!答えろ!」

フォックスは腕を枕に横になったまま女を見つめ、一向に口を開こうとしない。

カラス「貴様!なめているのか!」

女は剣に手をかける。一瞬で、鬼・蟷螂を始め周りの狐人が剣を抜き、周りを囲う。

狐人兵「動くな!!」

カラス「黙れ!貴様らこそ剣を下ろせ!死にたいのか!」

蟷螂「なっなんだと」

周りを囲まれ、剣を突きつけられているにも関わらず、女は余裕だ。

狐人兵「斬らせて下さい!許可を!」

兵たちは斬り捨て許可を貰おうと蟷螂・鬼に言いよる。

⑰「止めよ…兵はこの部屋から出ていけ。鬼・蟷螂お前たちもだ」

蟷螂「なっ」

No.140

>> 139 【番外狐寺編⑤】

狐人兵「しかし…」

蟷螂「お気は確かですか…族長の身に何かあれば」

⑰「出ていけと言ったはずだ。何かあれば呼ぶ」

鬼「蟷螂。長の命令だ。掟だ。長の命には従え」

掟という言葉を聞くと兵たちは剣を下げる。掟は狐人の間では絶対的な存在である。

蟷螂「下がるぞ」

鬼・蟷螂・兵は渋々部屋から出ていく。

カラス「なぜ?警護を下げた?殺されるかもしれないぞ」

女は剣を抜き言う。

⑰「ふっふ。私をお前たちでは殺せんよ」

フォックスは女とは目を合わさず、隣にいる者を睨む。

スゥー

「気づいてましたか…どうりで隙がないわけだ」

睨む先にいた男が姿を現す。魔法使いのようである。手には金属製の最新の杖。先端にはダイヤモンドがついている。

⑰「変わった杖だな?昔は木で出来た杖に水晶と決まっていたがな」

「時代とともに進歩するものですよ。なんでもね」

「でも…驚きました。名高きフォックス殿がこんなにお若いとは」

魔法使いは見た目は20代にみえるフォックスを関心しながら見る。

⑰「見た目はな。だが、もう数千歳だ」

No.141

>> 140 【番外狐寺編⑤】

それから暫く他愛もない話を魔法使いはすると思い出したように

「おと!紹介が遅れました!私は横に居られるカラス中将殿の使いぱりしこと連合軍少将レイです!どうぞよろしく」

⑰「レイ…聞いたことがあるな。カラス中将か【千人斬り】だな」

カラス「そうだ」

レイ「おぉ狐人の長が私の名前をご存知とは嬉しいかぎりです!」

⑰「それはそうとじゃ…」

フォックスは起き上がる。

⑰「殺りに来たのではないのか?」

カラス「ふん。私は命令以外のことはしない性格だ。安心しろ」

⑰「命令?」

レイ「はい。キメラ将軍からこの里をつまり支配地域を管理命令が出ております。ですから、大人しくされている限りは我ら連合軍は攻撃いたしません。狐人との闘いは私たちにとっても得になりませんから」

⑰「なんじゃ…闘わんのか?久々に身体を動かせると思ったのだが…」

No.142

>> 141 砦「なっ!気(オーラ)を飛ばしただと!」

凱が放ったオーラは矢のように鋭く、凄まじい速さで砦に飛んでいく。

⑦「だだ飛ばしただけじゃねぇ!オーラを圧縮して威力も倍増してるぜ!」

砦「こしゃくな!」

七人の凱からの爆炎阿修羅斬りを防ぎつつ、向かってくるオーラに意識を向ける。

⑦「くらいな!極爆炎阿修羅!」

砦「くっ!」

(なんて、気だ。直撃はさけねば…俺とてもたん)

砦は逃げようにも周りを囲われ、逃げれない。

砦「はぁ!!」

流石は戦闘センスが優れている狐人である。絶対絶命の窮地から打開する策を一瞬で考えつく。

⑦「なっ!剣を!」

砦は剣を図上に投げたのだ。そう凱のオーラと剣はぶつかり、凄まじい光が部屋をおおう。

⑭「やばいな…」

ローナ「加減ってものを知らないのね」

⑤「おい…俺はまだ死にたくないぞ」

ピカッ






















ドゴオォォォォォ!!!

部屋全体は一瞬にして、爆炎に飲み込まれ、壁や物は粉々に破壊されていく。

No.143

>> 142 ガラガラ
⑦「みんな、生きてっか?」
辺りを見回しながら、体に降り積もった瓦礫をはらいながら立ち上がった。

⑤「ふう何とかね…」
カリーナ「凱、うちらまでダメージ与えてどないすんのや!」赤い髪の泥をはたくと文句を言った。

ザック「本当だぜ…機械の部分にオイルささなきゃいけぬぇ。」

ローナ「本当だわ。小人の精霊ちゃん、守ってくれてありがとう」

⑦「いいじゃねぇかよ。砦の野郎は倒したんだし…」


⑪「どうしたんだい?喋るの止めて。」
鉄で出来た盾を元に戻すとリオは不思議そうに尋ねたが、凱は神経を集中させ微動だにしなかった。

⑭「まだみたいだぞ!」
スチャ
竜剣を抜きキックも凱と同じ瓦礫の場所を見ていた。

No.144

>> 143 ゴゴゴゴゴゴゴ……皆、瓦礫の下から凄まじいオーラを感じた。

⑦「馬鹿なっ!!お前の剣で技の力は半減されたが、あれを喰らって動ける筈がねぇ…」

砦「うおぉぉぉっ!!」ガゴォン
瓦礫を吹き飛ばし立ち上がった。
皆は、いつ攻撃してきても良いように、一斉に構えを取った。

砦「俺の二人の部下が飛び込んで、貴様の技の盾になったんだ。二人とも虫の息だ。」
砦は口から垂れた血を拭うと、瓦礫に埋もれている部下を引きずり出し両肩に担いだ。
砦「今回は部下を助ける為に一旦引くが、凱よ!次会う時まで、せいぜい首を洗って待ってろ!」
そう言うとその場を去って行った。

⑦「やれやれだぜ。だが俺様もあの技で砦を倒せねぇとは、まだまだ、修行が足りねぇな…」
ガックリうなだれた。

⑭「さぁ、姫様を助けに行こう。」
凱の肩を叩くと階段を登り始めた。
⑪「キャプテン・ドグロから早く取り戻しに行こうよ。」
カリーナ「しかし、月がでる前に行かんとやっかいやで。うちも、銀狼やさかい分かるんやけど。みんなタフになるで。」
ローナ「そうね、急ぎましょっ。」
⑤「一難去ってまた一難だ…。」
セロは、手を合わせた。
ザック「ほら、行くぜ!」
セロの服をむんずと掴むと引きずった

No.145

>> 144 ⑤「ハァハァ…早い早過ぎるってば」

⑦「おい!遅いぞ!セロ!置いていかれたくなかったら気合い入れて走れ!」

⑪「だらしないねぇ」

リオは鉄の板に乗り階段を滑るように登っていく。

⑤「うるさい!楽しやがって!俺も乗せろよ!」

⑪「いやだねぇ」

舌を出し、セロを挑発すると余裕な顔で戦闘を駆けのぼっていった。

⑤「っ!お前!覚えとけ…ハァハァ」

時間は大幅にロスしたが、無事砦を撃退した凱たちは、再び、階段を駆けのぼっていた。

『お♪お♪お♪おぉぉ♪俺様たちゃ~♪世界最強♪極悪ぅぅう♪宇宙海賊ぅぅぅ♪』

そんなセロが息をきらし始めたころ微かに歌が聞こえてきた。不気味な大人数の男たちの歌声だ。

⑦「うっ?」

階段を登る度に歌は次第に大きくなり、はっきりと聞きとることが出来るようになってきた。

⑤「なんだぁ?この歌?」

『敵は細切れに♪家族も皆殺し♪殺せ♪殺せ♪やっちまぇい♪』

ローナ「センスが無いわね」

カリーナ「これ…宇宙海賊の歌やで!それにしてもいったい何人でうたっとんやろ?」

『侵略しろぉ♪奪いとれ♪女に♪金に♪全てを奪えぇぇい♪』

No.146

>> 145 最後尾からゼーゼーと言いながら階段を登って来ると、凱が扉の隙間からそ~っと覗いている。セロも気になって一緒に覗き込んだ。

⑤「……。」
扉の向こう側は、宇宙海賊の大音量の歌声が鳴り響いている。
沈黙しているセロが気になって、リオも覗き込んだ。
⑪「あわわわわっ」
ザック「俺にも、見せやがれ!」
ローナ「私も。」
ピョンとザックの肩に乗った。
カリーナ「どないしたんや?うちにも、見せてぇな。」
後ろから皆をグイグイ押す。
⑭「それ以上押すと…」
キックが制するのを聞かずカリーナは前に、つんのめった。
『あっ!!!』
ギィィ
バタンッ
それまで、歌っていた銀狼たち数百が一斉に扉の方を向いた。
真ん中に巨大な支柱があり周りを金の装飾で出来ている赤い大きな椅子に、銀狼よりひとまわり大きい銀狼が海賊帽をかぶって座っている。その横には見慣れたミスチルとオリジンそしてセレナ姫の姿があった。

No.147

>> 146 大きな音をたて、入ってきた凱たちに視線がそそがれる。

⑱「おや…やっと来たか」

数百人の銀狼たちは歌うのを止め、凱たちに釘付け状態だ。

⑦「おい!押すなよ!お前ら!」

ザック「ふん」

カリーナ「ほんまぁ~ごめん。まぁ!見つかったことやし!頑張ろ!」

⑭「ふぅ。全く」

銀狼兵たちはきつい眼差して此方を見つめている。既に武器を構えている兵士も多々いる。

ローナ「とにかく…目的地にはついたようね」

⑭「問題はここからだがな」

⑪「この数ヤバイんじゃないの?」

⑦「安心しろ!雑魚が何人いても問題ねぇぜ!」

ザック「だな。こんぐらい準備運動にもなりゃしねぇ」

⑤「俺は見学組で頑張るわ」

銀狼「かまえぇ!」

武器を取り出した凱たちに反応するように銀狼たちも一斉に武器をかまえる。

⑦「しゃあ!」

凱も宙を何度か斬り剣の動きを確かめかまえる。

⑭「満月が顔を出すのが近い…手早くすませた方がいい」

竜剣を眠りから覚ますように大きく回す。

銀狼「銃隊前へ!発泡準備!」

ザック「闘いの前のこの瞬間…わくわくするねぇ」

No.148

>> 147 「発泡許可を!」

ガチャガチャ

銀狼たちは銃をかまえ、上官の指示をあおぐ。

「はっぽ…」

上官らしき銀狼が『発泡』と言おうとした時、また、凱が銀狼に斬りかかった時にドグロの大声で戦闘は打ち切られた。

⑱『止めろ!てめぇら!』

ドグロの命令は絶対の銀狼たちはあっさり武器を下ろす。

⑦「なんだぁお前が相手になってくれるのか?」

⑱「あぁ俺様と戦えるなんて…いい冥土の土産が出来たな。羨ましいぞ」

ゆっくりと近づきながら、ドグロは言う。手に短剣が握られている。

⑦「土産話にもならねぇぜ!猿山のボス倒した話なんてな!」

⑱「なにぃ」

凱の挑発に足が止まる。

⑱「!?」

その一瞬にカリーナ・ザックが左右から襲いかかる。凱はガイブレイドを使うため、オーラを貯めている。

カリーナ「連脚蓮華!」

ザック「うりゃあぁ」

カリーナの鋭い足蹴りはドグロの腹部にめり込み、ザックの拳は顔面を捉える。

⑱「がっ…」

攻撃の勢いで、ドグロは銀狼の集団の中に吹き飛ばされ何人か銀狼も巻き込まれる。

カリーナ「一気にいくでぇ!」

ザック「わかってる!マシンガンモード!」

No.149

>> 148 ⑱「何のこれしき…」周りにいた銀狼達がクッションとなり、軽々と起き上がると口からペッと血の混じった唾を吐いた。

⑱「ちったあ歯ごたえがあるみてぇだ…はぐあっ!!」
と、ドグロが話してる途中で凱のガイブレイドが炸裂し、空中に吹き飛ばされた。
シュン
同時にカリーナもジャンプした。
両拳にオーラを溜めていたのをドグロの鳩尾にピタッとあてると一気にオーラを放出させた。
カリーナ「牙狼拳零式!!」
凄まじい衝撃波でドグロの体は横壁に吹き飛んだ。

ドゴーンッ

ガシャ ジャキ
ザックは両手を突き出すと手首がパカッと外れマシンガンが出てきた。そして、横壁にめり込んでいるドグロ目掛け秒数三発弾を発射できるマシンガンをぶっ放した。
ザック「死んじまいなっ!」
ガガガガガ…
ガガガガガ…
ガガガガガ…

No.150

>> 149 ガガガガガガ

ガッ…

カチンカチン

ザック「ちっ玉切れだ…」

数分間、めった撃ちにしていたにも関わらず物足りない様子で言う。

⑤「ありゃ…死んだね」

ドグロは壁にめり込み、衣服は破け見るも無惨な姿になっている。

⑦「さぁ!親玉は倒したぜ!セレナを返せ!」

セレナは柱に縛られており、周りにはミスチル・オジオンが警護するように陣取っている。これでは迂濶に手は出せない。

オジオン「姫を返すのはまだ早い…ドグロとのやりとりを済ましてからなら直ぐ返してやろう」

⑭「何…まさか」

オジオンは杖をドグロの方に向ける。凱たちも慌てて、ドグロの方に向き直る。

⑱「ふっ…お前たちの攻撃など俺様にはくらわぬ」

ドグロは右手・左足・右足・右手と壁にめり込んだ身体を力まかせで抜いていく。

ローナ「なんて…奴なの」

⑤「トイレ行ってきます……」

  • << 151 ⑱『お前たちに聞く!!』 ⑦「っ…」 カリーナ「く…なんて圧力や」 ザック「ぐ…」 ドグロはオーラに包まれていく。炎のようなまた闇の魔法のようなオーラである。風圧・重力に似たものを放ち周りに立っていることさえ困難だ。 ⑭「ちっ!セロ・リオ!俺たちも行くぞ!あの三人だけではキツイ!」 ⑪「了解!鉄も補給したしね」 銀狼兵から奪いとった銃数個を手に持ち自慢気そうだ。 ⑤「俺今トイレ探しで忙しいから後にして…」 セロは瓦礫に身を隠しながら言う。 ⑭「馬鹿者!男かそれでも貴様は!代々お前は日頃から…」 ⑱『お前たちに聞く…お前らは竜族の王【竜王】に勝てるか?巨人族の王【ビッグバン】に勝てるのか?狐人の王【フォックス】に勝てるのか!!勝てんだろう!…そうだ!俺様にもお前は勝てん』 ドグロの身体は血管が膨れ上がり、腕は何倍にも膨れ上がっていく。 ⑱『見せてやる!族の王たる力を!』 ゴオオォォォォォ
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