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きまぐれ澪たんロード②

No.401　22/07/05 15:06
澪（みお） ( NFUqye ) あ+あ-

「まだ終わってない。最後まで聞いて！
だから、そういう選択ができる環境を自分の子には与えたい、というのが私の思いで譲れない部分。だからこそ、物心ついてない幼少の頃から、ひとつの宗教を彫り込むのは辞めて欲しい。子の主体性に任せてほしいの。
そういう風に考えるにいたった私のこれまでの経験や時間にだって、あなたの考えと相応の重みがあるんだよ。それをあなたは、自分の宗教の否定、自分に対する否定、として捉えてしまうの」

「・・・・・・」

「以上。言いたいことがあったら、どうぞ」

「僕はその点は譲れない。君がそうなのは尊重できる。でも、自分の子は･･･両親も子供の頃から教会に連れて行ってくれた。子供の時はよくわかんなかったけど、大人になって逆境に出会った時、信仰が俺を救ってくれた。自分の子も苦しいとき迷わないようにと思う」

「うん。あなたの視点から考えるとそうなんだろうなとは、理解できる」

「ダメなのか？俺たち」

「私たち、結婚は難しいと思う。あなたにとってそれが自分の核だと思うのは理解できる。でも、それなら同じ宗教の女性と結婚しようと考えた方が、あなたは幸せになれると思う。それ以外の人は、たとえ無宗教でもそれはあなたの信仰と同じくらい、その人を形作る核にあるものなんだよ」

と、存在しない二人の子どものことを考えて、大げんかして別れた二人だったのでした。