海堂尊『桜宮サーガ』を語る🌸🏥🚑

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2017/07/19 05:44(更新日時)

海堂尊先生の『桜宮サーガ』シリーズを感想を綴る部屋🌸🏥🚑。
『チーム・バチスタの栄光』をスタートに架空都市桜宮市を中心に東京霞ヶ関、北は北海道雪見市、大阪浪速市、ドイツ・ブリュッセル、アメリカやフランスなどを舞台に繰り広げられる医療サスペンスシリーズ📖。


16/08/25 08:58 追記
ネタバレがけっこうしてると思いますのでこれから海堂尊作品を読もうとするひとは見るのを控えた方がよろしいと思います📖。

16/09/22 10:02 追記
どの作品もおすすめだけど今年読んだ中での1、2はこれ!

『輝天炎上』

『ブレイズメス1990』

気になる方は本屋で手にしてお読みください。

No.2348099 (スレ作成日時)

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No.101

ナニワモンスターを読むと本編の七、八割が関西弁。
舞台が大阪をもとにした浪速府だからと思うけど海堂尊先生は大阪弁を使う表現がうまい。
『田口白鳥シリーズ』の坂田局長の大阪弁にもあらわれていたけどナニワモンスターは町の診療所からさらに官僚、府知事と少しずつ舞台が広がってゆく。物語三部がそれぞれ主人公がちがう。

No.102

『ナニワモンスター』の第三部ドラゴンの表紙の日本地図がなぜ関東、東日本、西日本とそれぞれが三分割された地図なのか奇妙に思ったけど『極北ラプソディ』のドクタージェット構想と結びつき合点がいく。
彦根くんはあちらこちらに人脈があるのも納得。
だけどいくつかは現実とシンクロした部分はある、フィクションである小説な点もある📝。
医療庁、ドクタージェット構想、日本三分割など現実としては不可能に近そう📝。フィクションとしてはおもしろい📖。
現実的に考えたら彦根くんみたいな存在はできるできないに関わらず官僚がもっとも嫌いそうな存在はおそらく間違いない。作品中においては白鳥さんのみは共鳴してる節はあるけど📝。

No.103

『ナニワモンスター』で検察側が書かれてるのもリアリティ。だけど主要な人物は大阪弁。
この辺の人物のディフオルメもまた海堂作品のひとつの特徴。あだ名も含めて📝。
だけど、検察のガサ入れ調査もあったと思うけどフィクションとはいえ迫力あった。鎌形なる人物、普段はサングラスをつけながら意外にも目はきれいというのは読んでてやや裏切られた感じ。
おそらくサングラスは社会で生きていくための装い、本心をまわりに悟られないため。
けど厚労省をガサ入れというのもまた驚いた。八神くんはまたやられたような対応。
白鳥さんと対になる八神くん『ナニワモンスター』『モルフェウスの領域』でどんどん転落していくように思える。
白鳥さんは出世を望んでないだろうから室長として企画を立ち上げ実のある(?)箱モノ事業をしていくだろうけど。
そうなると、素直に彦根くんとの関係が逆に足を引っ張る可能性がないとはいえない。すべてにおいて彦根くんと共鳴してるか否かで変わることもある。
Aiセンター設立が『肖像』で斑鳩室長、桜宮小百合によって破壊はされた。だけど浪速にAiセンターが設立される動き。
この浪速決戦もまた白鳥さんの運命を左右することになる可能性もある📝。
彦根くん対斑鳩室長の決戦は無縁ではない。
『桜宮サーガ』は一見、無関係な事柄のように見えてまわりまわって人物たちに大小関係なくわずかでも関わってくることある。現実と同じように📝。
わずかなニュースや記事ひとつでも人物たちはそれを気にする感覚がふつうにある。

No.104

『ナニワモンスター』の冒頭に『モルフェウスの領域』同様にノルガ共和国がわずかに出てくる。
渡海先生がおそらく活躍なさってるはずだけど、未知のウィルスと戦ったんだろうか📝。

No.105

『アリアドネの弾丸』での彦根くんの別件の用事というのは村雨府知事との視察旅行だったよう📝。
『桜宮サーガ』シリーズはあちこちに伏線が張られてるからパズルのピースがひとつふたつ埋まってもまた知らずに増えている。
彦根くんは医療を主体にしたある種の独立を思想にしてる風。
白鳥さんと彦根くんともにある程度の組織の破壊、物理的ではなく内部から一旦、壊してからそこに新しい思想やひとを根づかせる方法は似てる。
だけどやり方の程度やどの程度までの破壊や組み立てかなどのちがいで食い違いはあるかも。
医療と司法の相性が悪いのは『桜宮サーガ』のなかで何度か問われてる。

No.106

海堂尊先生の本は作品ひとつでも楽しめるとはあるが、実際には伏線が張られてそれに興味を持つようになってる📝。
ひとつひとつのパズルのピースが一見、ばらばらなように見えながら綺麗に散りばめられている。
一冊(文庫では上下)のシリーズに興味を持てば次を読みたくなる。どの表現がどのシリーズを伝えていて何を言いたいかわかるようになりたいと思わせる📖→📖。
海堂尊先生自身はシリーズひとつでも楽しめるとあるが、あとがきで書かれてる人たちはいくつかの他のシリーズのタイトルを出してる。
読者が自然と興味を持つ構成になってる📖。

No.107

『祝祭』の序章の“賢人と街人”、賢人が彦根くんを指しているかどうかはわからないけど彦根くんが日本だけで世界にも活躍してる病理医なのも事実。
西郷先生なども活躍してるけどいかんせん描写が少ない。
彦根くんはあちこちでスカラムーシュ(大ボラ吹き)してるのはたぶんに事実でしょう。
『ナニワモンスター』の鎌形さんが覚えていたことも含めかつての医師ストライキは事情を知る人物には彦根くんは警戒すべき人物。
彦根くんはあえてまわりから恨まれようと憎まれようと我が道をいき目的を達成しようとしてる。おそらくその道は引き返せない茨の道。
『祝祭』でゴルゴダの丘という表現あったと思うけど物語の進行しだいでは白鳥さんより先に十字架を背負うのではと思う。
彦根くんに関わる人たちは感謝と恨みが半分ずつなのでは。すべてではないでしょうけど📝。
『肖像』の桜宮市のAiセンター崩壊は『スカラムーシュ・ムーン』の前哨戦に過ぎなかったとも取れる。
けどあの不気味な斑鳩室長に勝てるか疑問。
斑鳩室長は『アリアドネの弾丸』で宇佐見警視と北山錠一郎を捨て石にする怖さ。斑鳩室長は底が見えない📝。

No.108

『桜宮サーガ』を読むとたまに医療用語に難儀する(--;)。
医療がそれだけむずかしい世界なんだろう。

No.109

ちいさな会話や依頼されたことから話し合いや画策があり少しずつ会議の場に議題に出されそして公の場や会議に広がる。
『桜宮サーガ』を読むと社会の縮図でありフィクション(いくつかは事実に基づく話題ふくめ)ではあるけど、社会がけっして無関係ではないのが伝わる。

今日もどこかでちいさな会話が仕事か依頼か他で話されいつかは大きな話題や記事、ニュースになって伝わる📝。

No.110

『桜宮サーガ』のシリーズは医療関係者だけを必ずしも正しいとは絶対的には書いてない📝。
白鳥さんや三船事務長の官僚、あるいは弁護士、またマスコミ関係などそれぞれの面から医療に焦点をあてて語っている。
たとえばマスコミにしても事件などのディテールはたしかに伝えてない一面もまたあり医療ドラマなどでは誇張して演出される📺。
だけど見方を変えればマスコミもまた伝えることを旨として仕事してある。
そしてやむを得ない場合においては相手方の意思を汲みオンエアしないでくださいの取材された側の意思を尊重することもある。

No.111

『桜宮サーガ』のシリーズを読むとどこまで医療ミスと呼べばいいのかわからなく。
もちろん『チーム・バチスタの栄光』の氷室医師みたいに意図した殺人はいけないが。
『ブラックペアン1988』のラストのように患者の身体や人生をまっとうするためにやむを得ずペアンが身体に残る事例もある。
このペアンが長い時と皮肉にもAiセンター創設という場を経てAiによって画像解析された形で『ケルベロスの肖像』で露になる。
医者がやむを得ず、という場合や事例があるのもおそらく事実もしくは事実に近い例もないとは言えない。
そういった医者の良心もあるのではないかとも思う。
だけど、当事者になった場合に多くは医療ミスと批判し涙する側にもなる可能性もまたある。
『伝説』の残照----2007の髑髏革ジャン男みたいにいくら愛する人を助けたいからといってこれから緊急手術におもむく医者や看護師に安易に医療ミスするなと言うのもどうかと思う。
『凱旋』『伝説』『極北ラプソディ』では救命救急の医療のむずかしさが問われてる📝。
助けられる命はあっても不幸なめぐりあわせはある。

No.112

救命救急医療が赤字になるのは採算が合わないのもひとつの事実。
速水先生みたいに“将軍(ジェネラル)さま”みたいな人物は少ないと思うけど。
速水先生はヒロイックに書かれてる。いわゆるオレさまキャラに近い。
なんせ『凱旋』においては三船事務長からは唯我独尊、部下である佐藤先生からは経済感覚がない。『極北ラプソディ』では桃倉センター長から備品の無駄遣いはするなと咎められる。
現実におそらくこんな人物いたらたぶん救命救急は潰れるでしょう。
現実的に考えたらぎりぎりの境界線で救命救急医療に携わってると現場は思う。
『伝説』においては速水先生が北海道にいってしまったオレンジ病棟を預かる佐藤先生や如月翔子らは佐藤先生の意思を受けてテレビ取材を受ける。
だけど冒頭は救命救急の彼らがヒマをしながらテレビのフライトドクターを見てる場面から始まりさっそくフィクションと現実が違うことを揶揄する。
この辺、些細なことだけど海堂尊先生が現実から辛辣に突きつけてる。
医療現場がドラマほど格好よくありませんと前提してる📝。
そのわりには速水先生の活躍は『凱旋』『伝説』『極北ラプソディ』ではドラマティックに書いてある📝。
『伝説』での佐藤先生如月翔子たちの活躍もきびしい言葉を向けながらこれもまた現実ですと示唆してる。
どちらもある意味、正しいと思う。フィクションの面で許されること現実では許されないきびしいこと両方がフィクションと現実の狭間に存在してる危うさ。
『桜宮サーガ』はフィクションではあるけどどこか現実を投影してる。

No.113

『アリアドネの弾丸』を再読すると東城医大の笹井教授が北山錠一郎を推薦したことになってる。
あらためて考えると笹井教授は斑鳩室長に圧力をかけられたかもしくは斑鳩室長とつながりがあったかのどちらか。
けど笹井教授にしたら居場所であり東城医大を潰す策略とはおそらく知らされていない可能性も否定できない。
Aiの導入が法医学者の権威をなくすおそれがあるのは理屈としては納得はする。
だけど『アリアドネの弾丸』『ケルベロスの肖像』このニ作品で斑鳩室長のやり方が乱暴なのは伝わる。しかもマスコミまで裏から操っている周到さ。

No.114

高階病院長と村雨府知事は『ブレイズメス』の方でなんだか面識があるみたい。
バブル三部作は『ブラックペアン』しか読んでないからまだ空白📖。
『桜宮サーガ』は時と場所をまたいでは出会いや別れがあるシリーズ。
昭和の終わり頃や平成が始まった頃はほんの二十数年前だけど最近のようでもありむかしのように思える📝。
医療が昭和の頃みたいにやさしくはない時代でもあるのもまた現実🏥。

No.115

本来は医療があたたかくあつく看護するのが本来の方針ではあるんだろうけど、現実はそれがむずかしい世の中になってる。
田口先生の愚痴外来みたいなのは現実にどこまであるかといったらむずかしいでしょう🏥。
本当に病気である患者もいれば病気と思い込むことで病気やなにかとたたかう患者たちもいる。なにかしらちょっと不満のはけ口がほしい世の中。
『桜宮サーガ』の田口白鳥シリーズの愚痴外来もそのひとつ📝。
愚痴をいうことで不満を口に出すことで病気に負けないようになる。
『桜宮サーガ』の世界では田口世界の愚痴外来は北海道極北、浪速とウワサは少しずつ広がってるよう。『バチスタの栄光』でもとある人物が愚痴外来をしてみようかとつぶやいてた📝。
現実においては救急医療が一方では縮小されたりドクターヘリ配備などいろいろ山積。

No.116

海堂尊先生の作品を読むと自身の体験や取材が生かされてるんだと思う。
たぶん医者としてできたことできなかったことあるいは医者としての理想や欠点など盛り込みながら。
作品内の田口先生の愚痴外来は経済的収益は現実には見込めない医療でしょう。
だけど、世の中にはそういうことも必要ですよと訴えてるメッセージもあると思う📝。
速水先生みたいに救命救急医療にヒロイックだけど経済的観念がなかったり彦根くんみたいに病理医なのに診断はネット越しに他人まかせだったりフィクションとしてデフォルメされてる。
個人的な主観ではあるけど『極北』シリーズがもっとも等身大にみえる医療に感じた。地域地方医療の在り方や第三セクターによる赤字など。
『極北クレイマー』では赤字による無駄遣いで市民病院が潰れかかるもラストで医療債権人の世良先生の登場によりラストだけ読めば『極北クレイマー』は光明が射すように思える。
だけど続編『極北ラプソディ』ではみごとに裏切られる。主人公の今中先生も読者も📝。
再び今中先生は迷いながら隣の雪見市救命救急センターに派遣(タダ働き)されながら答えはすでに出てることに気づく。
地域地方医療が何によって支えられ何が足りないのか見直せる作品。
そういう意味では身近な作品。

No.117

『極北ラプソディ』の神威島と『ナニワ・モンスター』の舎人(とねり)町はおそらく似たような状況と思われる。
廃れてゆく離島や町ではあるだろうけど、医療設備は最低限の充実はさせてる。
手術などはおそらくできないけどAiやCTの導入で早期発見につながる。
『極北ラプソディ』で彦根くんの名前はほんのわずかだけど彼の影響がドクタージェット構想、日本三分化計画につながってるのはたしか。
彦根くんおそるべし📝。

No.118

『桜宮サーガ』は東城医大、かつての碧翠院そしてAiセンターなどそこに希望や悪意など善悪無双様々な人々の感情や気持ちが集約されまた収束してゆく繰り返しでしょうか。

No.119

そこまで言って委員会NPで医療の話題してる。
医療が税金あってのこともあるからむずかしい。
『桜宮サーガ』のAiセンターが箱モノ事業のひとつであるにはかわりない。『桜宮サーガ』ではAiセンター、ドクターヘリ、救命救急などありとあらゆることが問われてる。
ひとつ言えるのは医療が縮小化してるのももうひとつの現実。
そのなかで“誰のなんのための医療”かが問われる。

No.120

『ナニワ・モンスター』の村雨府知事はまさに全盛期の橋下徹さんだ。
道州制の話があるところはまさにそっくり。
橋下徹さんには彦根くんみたいな存在が現実にいなかったと思える。
『ナニワ・モンスター』はちいさな町の診療所、関西の検察、そして府知事と話が広がってゆく面白さ。そこへインフルエンザウィルス“キャメル”による浪速の経済的孤立や打撃。
医療とウィルスによる戦略シミュレーションの一面もある📝。

No.121

海堂尊作品はあとがき解説が事細かに記されてる📝。
『ナニワ・モンスター』もまさにそれ。
二部の検察を舞台にしたところは一見すると別作品の様相📝。けど怖いのは斑鳩室長。
『桜宮サーガ』の最もな悪の存在に見えてしまう。もちろん斑鳩室長この人なりの正義はあると思うけど📝。
なんだか八神くんが気の毒。『イノセント・ゲリラの祝祭』では白鳥さんにハシゴ外しをされ『ナニワ・モンスター』では見てはいけない霞ヶ関の一面を見てどんどん格好悪くなる。
白鳥さんは『ナニワ・モンスター』ではほんの顔出し扱い。桜宮市と浪速のAiについての動き程度だから📝。
彦根くんと鎌形はまた相容れない同士でしょう。たぶん。

No.122

『アリアドネの弾丸』で警察庁に公に犯罪を行う組織というのが『ナニワ・モンスター』に出てくるロシアンルーレットを行う組織ということでしょうか📝。
どちらにせよ斑鳩室長がこのひと闇だろう📝。
斑鳩室長は彦根くんを嫌いマークしてるようでもあるし。
ロシアンルーレットや宇佐見警視もほんの手段のひとつでしかない可能性もある📝。

No.123

『桜宮サーガ』で怖い人物なのは桜宮巌雄先生も怖かった。
だけど『螺鈿迷宮』を読むと巌雄先生は意図したところあるしあえて闇を背負うというの医療を守るためという確固した意思があった。
南雲忠義、死体を解剖しながら死体の身元を割り出す鋭さや才能は見事と思うけど。北の土蜘蛛の異名や斑鳩室長のもとにいること考えたら怖い人物。桜宮一族と親交あったにせよ怖い人物はかわりない。
『アリアドネの弾丸』の北山錠一郎や宇佐見警視は悪意が目に見えるぶんわかりやすい。
全体を把握したところ斑鳩室長が怖い人物📝。
『チーム・バチスタの栄光』の氷室先生も怖いけど。この人は道を間違えただけという可能性もある。
斑鳩室長は悪意や敵意は見えるけどやり方が目に見えないもしくは目に見えにくい。
『アリアドネの弾丸』のラストでのこの人に憤りする白鳥さんには共感する。おもてに出てきてるのにおもてに出てこないやり方。

No.124

『ナニワ・モンスター』の村雨府知事はまんま橋下徹さん。全盛期の📝。
『桜宮サーガ』の世界ではまだまだ医療と司法の対立ある。
『イノセント・ゲリラの祝祭』『アリアドネの弾丸』『ケルベロスの肖像』は浪速決戦における序章や前哨戦だったんでしょうか。
『スカラムーシュ・ムーン』は未読だからわからないけど🌛📝。

No.125

『桜宮サーガ』はひとつの本で書かれているさりげない場面が別の物語と傘なり別の物語を語ることになる。
伏線や別の物語のことを語っていたり世界観が繋がっている。

No.126

斑鳩室長は桜宮の東城医大を潰したいと共に他の案件と共に連動させてる可能性もある。
他人にとっては何気ないことでも実は斑鳩室長にとっては見過ごせないことかもしれない。
斑鳩室長の実動部隊は感情的になりやすい面はあるかもしれないけど公に犯罪を行う組織は脅威的。

No.127

『アリアドネの弾丸』から白鳥さんの持ち物がたまごっちからICレコーダーになる📝。
白鳥さんの奥さんと娘はどんな人物なのか。
奥さんは白鳥さんと一緒になるくらいだからあんがい肝が座ってそう。だいたいサスペンスものの彼女や奥さんは実は主人公よりキレることもある(笑)。
娘さんの方もしたたかな感じしそう。

No.128

『アリアドネの弾丸』で北山錠一郎が言う“バックヤード”は死体役ということのように思えてならない。つまりは死を現場ですることで現場となる場所や組織にダメージを与える📝。
斑鳩室長の組織は読むたびに恐ろしい印象でしかない。
完全に暴力や犯罪を行使することで彼らが敵とする組織や団体にダメージを与え陥れる。
白鳥さんでさえ口を閉ざすほどだから官僚社会の闇。
桜宮の地には希望もあるけど絶望に近い闇もある。そこに集約され収束していくかのように。

No.129

『桜宮サーガ』で倒すべき黒幕は斑鳩室長でしょうか。
この人を間接的ながら止めることができるのは加納警視正くらい。
だけど東城医大を潰すことへの気持ちは桜宮小百合に匹敵するくらいは秘めてそう📝。
『ケルベロスの肖像』でとりあえずは終わってる。代理戦争として浪速決戦がある。
彦根くんは村雨府知事は高階病院長とはちがうとはあったけど。
『アリアドネの弾丸』をあらためて再読したら警察官僚は一方でAiを貶めながら一方では隷属させたい歪んだ思い。
医療従事者ほどに医療を透明な気持ちでは見れないあらわれ。
加納警視正や玉村警部補は東城医大にある程度の好感は得てる。だけど組織としては少数なことにかわりない。
官僚といっても若いし会議を設置するには白鳥さんたちでさえようやく場を開ける程度。
会議がなければ根づく芽でさえ土に埋められない。官僚の骨抜き会議を白鳥さんは打破するのもひとつの手。
八神課長にいいようにされては厚労省を内部から潰せない。
斑鳩室長をどうにかできるとしたら加納警視正と白鳥さん、『アリアドネの弾丸』で警察官僚の闇が斑鳩室長なのは明らかになったけど厚労省官僚である白鳥さんはうかつには手は出せない。
白鳥さんの立場からしたら碧翠院の生き残り桜宮すみれ・小百合姉妹から南雲忠義、そして斑鳩室長にたどり着かないと戦えないだろうか📝。
三枝先生が『極北クレイマー』で逮捕され大事になったわけだし。
彦根くんにとっても斑鳩室長は敵対視する存在対象。

No.130

『アリアドネの弾丸』で城崎さん率いる4Sエージェンシー登場。
城崎さんがよもや桜宮一族だったとはいうのが『輝天炎上』でびっくりした。
このひとはすみれ・小百合姉妹に挟まれてるけど今後どうするのか気になる📝。
『夢見る黄金地球儀』では平穏に4Sエージェンシーをやってる限りほどほどに東城医大、小百合・すみれ姉妹に関心がないのでは思える。
城崎さんの動向しだいもあるんでしょう📝。
城崎さんは桜宮一族を出奔した人物ではあるけど医学はかじった程度でも医学を見直すくらいの度量は内に秘めてる。
どう動くかわからない人物📝。

No.131

常識的に考えたらAiの方が遺体を傷つけるおそれはないわけだから遺族などの感情を煽ることもない。
『凱旋』において犯罪を未然に見過ごすこともない。
画像処理などの手間はあるけどそれは画像解析のわずかばかりの時間。
『弾丸』『肖像』は司法が、というより斑鳩室長が暴走してる感じに見えてしまう。
高階病院長の収賄容疑がそもそもむちゃくちゃ。確固たる証拠がないのに東城医大を追い詰めようとするのは無理ある。やってることは『極北クレイマー』の三枝先生逮捕と同じくらいひどい。
殺人をしてない被疑者を状況証拠だけで罪に陥れようとするのはいささか幼稚。

No.132

『アリアドネの弾丸』あらためて再読したら斑鳩室長側たちやり方が乱暴。
彼らがいう“下策”では東城医大をつぶすのは不可能。たしかにマスコミや外、および読者からしたらセンセーショナルではある📝。
だけど詰めがあまい。高階病院長が銃を扱えるにしてもプロではない。せいぜい趣味の一環程度。
素人がかんたんに相手を撃ち殺せるかというのかという初歩的な疑問もある。
それにコロンブスエッグは金属を吸着させる特質がある。
拳銃に限らずあらゆる金属を吸い付ける。
本当に高階病院長が気を失ってたか?という疑問も存在する。
仮に読者が犯行する立場になって考えたらむしろあちこちに穴がありすぎる。ただそれを合理的に説明する手段を持たないとならない。
むしろ“上策”で長く東城医大をつぶす算段をした方が合理的だったのではと思う。

No.133

一厚労省若き官僚である白鳥さんでも警察庁内部の非合法特命組織には手を出せないんでしょう。
加納警視正の動向もあるでしょうし。
だけど斑鳩室長より上がいるんでしょうか。いないわけではないだろうけど。
斑鳩室長側がどうしても悪役に見えてしまうのは否めない。白鳥さんに彦根くん田口先生をマークはしてる彼ら。
東城医大が『肖像』から『領域』までの間にも艱難辛苦はあったと思うけど。
白鳥さんは南雲杏子の存在を『弾丸』で思い出している。
碧翠院の生き残りは桜宮すみれ・小百合姉妹、そして南雲杏子だけ。
南雲忠義から捜査できそうだけど彼は警察寄りかつ斑鳩室長に近い存在。そこがまた斑鳩室長とは別にまた不気味📝。

No.134

『弾丸』でもしも高階病院長が犯人なら田口先生たちが来るまでの一分以上の時間あれば逃げるのがふつう。
だけど宇佐見警視に出くわすまで逃げなかった。よくよく考えたら不自然なこと(苦笑)。
一分以上あったら病院の中か外に逃げれるのに。
当然、銃声というフェイク。人間が見たもの聞いたものに騙されやすい心理は突いてるけど如何せん宇佐見警視は詰めがあまい📝。
あらためて『弾丸』を再読したら高階病院長を犯人に仕立てようというのは感情的なだけで理詰めがされてない。
一分以上あったら常識ある犯人ならとりあえず逃げる(苦笑)。
逃げてからあとのことを考える。刑事ドラマだとだいたいそう。

No.135

もしかしたら斑鳩室長にしたら宇佐見警視も邪魔者のひとりだった可能性ある。
『弾丸』で東城医大を潰せればよしまた宇佐見警視が自殺するならそれもよしだったのでは?
斑鳩室長のやることは底が見えない📝。少なくとも警察庁の闇をこの人物が握ってるのは事実。
『ナニワ・モンスター』のルーレットもそのひとつ。斑鳩室長は物語のなかで何がしたいんでしょう。
医療が司法にいいようにされるのを守るのは理解する。だけどやり方が乱暴。
『弾丸』『肖像』では常軌を逸してる📝。

No.136

『螺鈿迷宮』はドラマ版は表現がおさえられてたけど、原作はさらに内容が深い。
碧翠院と桜宮一族が持つ闇。戦前戦中戦後と桜宮の地を支えてきた桜宮巌雄。
作品中では白鳥さんに敗れながらも天馬大吉に医者としてのなんたるかを教え伝え消えてゆく。
『桜宮サーガ』では巌雄先生ほど信念ある人物は少ない(と思う)。
けど生き残ったすみれ・小百合姉妹それぞれの思惑📝。
『肖像』『輝天炎上』で一度は幕を下ろし東城医大を破壊することはできなかった。
いつか桜宮すみれ・小百合が再び動くことがあるのか。それはいつの日か……。

No.137

『桜宮サーガ』はたんに人物の行き来以外にも官僚や政治が大きく伝わりフィクションでもまわりまわって現実に伝わっていると思う。
一見、無関係な事柄や人物がとある物語ではたんにすれ違うだけの些細なことでも別な物語ではそれが主題の一部や欠片になっている。
白鳥さんが官僚のなかの異端児やモンスター、部下である姫宮さんと共に数少ない市民の味方として書かれている(と思う)。
Aiセンターを警察主導ではなく医療主導で動かすことで市民の手に委ねようとするも『肖像』で手酷くやられる。
代替案として未来科学センター(コールドスリープセンター(冷凍睡眠))。
Aiセンターの動きが浪速にあることを『ナニワ・モンスター』で掴んでいるけど浪速の地は手が届かないから聞きかじるだけ(みたい)。
『極北シリーズ』でのことをまんま自分の地元に置き換えたらふつうにこわいこと。病院がなくなるかもしれないんだから。病院や診療所の連携もさりげなく書かれてる。
『ナニワ・モンスター』もまた同様。
だけど『ナニワ・モンスター』を冒頭読んでこわいのは未知のウィルスがふつうに市井の人々に感染する恐怖。インフルエンザウィルスなどにも触れらながら📝。

No.138

TKOの木下さん、ドラマ『バチスタ』だと西島秀俊さん演じた速水先生の部下の佐藤伸一先生でそれなりに格好いいのに『Rの法則』ではお笑いに徹する。
海堂尊先生に佐藤伸一先生が活躍する物語を短編で構わないので『伝説』から『領域』までのミッシングリンクを埋めてほしいところ。

No.139

『ケルベロスの肖像』では速水先生を北海道の極北から東城医大に呼び戻すのは時期尚早と判断され『モルフェウスの領域』でも速水先生が戻っていないような感じだった。
いちおう『肖像』に収録されたボーナストラックでは一旦、戻ってきてたみたいだけどそれは一種の里帰りみたいな程度。
本格的に東城医大に戻ってきたわけではない。
速水先生が東城医大に本格的に復帰したのはいつなのか📝。

No.140

『螺鈿迷宮』での白鳥さんの診療は医療の常識からいえばむちゃくちゃ。だけど患者が納得することも大切。白鳥さんなりの愚痴外来とも表現できなくもない←作品中ではそう表現されてませんが。
医療が市民に開かれたモノになるのも同時にむずかしいと思う。
官僚がそっちのけなのはやむをえないけど医療従事者がそうだとは限らない。
ある程度、医者と患者が世間話や愚痴ひとつ話すのも大切なことのように思える。
『田口白鳥シリーズ』で田口先生が主人公だけどさえなく出世に目も向けないけど不定愁訴外来(愚痴外来)という位置付けがあんがい大切なのかもしれない🏥。
『螺鈿迷宮』での白鳥さん、『極北クレイマー』の姫宮さんは田口先生が意図しないところで彼を見習っているのかも。『ナニワ・モンスター』の菊間父子も(笑)📝。

No.141

『螺鈿迷宮』での碧翠院側の立場に考えたら東城医大と戦おうと気持ちもまた理解できる。
自分たちが経営難になったからサテライト病院を潰してその役割も担おうというのはおこがましい。
高階病院長はそんな意味では大きく考えや判断を誤ったといえる。だけど『肖像』や『輝天炎上』で桜宮巌雄先生に敬意を持ってたのは本心からと思う。
結果的には碧翠院を潰したことはまわりまわって桜宮小百合の手で過去の医療ミスが明らかになり復讐はいちおう成される。
『桜宮サーガ』の桜宮市自体は架空の地方都市だけど現実に置き換えたら自分たちの住んでる土地にも大学病院や医療センター、診療所などある。そこにはむかしからの人々の歴史の積み重ねや営みある。
医療も地方自治のひとつでもあるのは『極北シリーズ』『ナニワ・モンスター』でも書かれてる。
知らないところで恩恵もあるのも事実📝。

No.142

『螺鈿迷宮』を初めに読んだ時は白鳥さん側の立場だったけど読むたびにむしろ碧翠院側に立ちたくなる気持ちも芽生える。
桜宮の闇や死を一手に引き受けてたことを考えたら桜宮の地にいる人々はその恩恵にあった。
だけど一方では法で禁止されてた安楽死の闇もある📝。
安楽死は厚労省である白鳥さんや姫宮香織には見過ごせない事実。患者にとって死がしあわせであっても見過ごしてはいけない“何か”がある。
『螺鈿迷宮』はそういうところを追求してる。病気に身を委ねたり負けるのではなく生きることに意味を見出だす“何か”📝。
天馬大吉くんを通して見る“生・老・病・死”の“死”。
内容が『ブラックペアン1988』より中身が昭和時代の名残が『螺鈿迷宮』にはそこかしこに残ってる。先にも書いたけど戦前戦中戦後という碧翠院を通して時代が見える。
ある種の怨念みたいに📝。

No.143

私自身が『桜宮サーガ』シリーズを読んで感情移入するのは地方地域医療🏥。
『極北』シリーズは海堂尊先生が実際に北海道の地方病院や事件をもとに取材し書かれた作品らしいけど身近に思えた📝。
地域病院がつぶれるかもしれないこわさ。いざという時に救急救命医療さえできない地方財政の悪化。また首長や消防署署長の意思によってドクターヘリが配備されないもどかしさ。
私の地元の医療センターにあるのは見かけましたけど。
物事自体は単純でも地方自治や首長たちの意思で医者や市民の思うようにならないむずかしさ📝。
なにげないことだけど地方選挙なども市政などに影響してるの実感もする。

No.144

『桜宮サーガ』をあとがきや『伝説』で『シムシティー』に喩えられてたけどシリーズを読むたびにそう思う📝。
はじめは『チーム・バチスタの栄光』で桜宮市を舞台にする東城医大から少しずつ話が広がり『イノセント・ゲリラの祝祭』で霞ヶ関になりここで医療におけるAiの役割が説かれてゆく🏢。
『螺鈿迷宮』で東城医大と対になる(?)碧翠院が舞台となり落ちこぼれ留年生である天馬大吉を主役として桜宮市の地域医療の光と闇が書かれる📝。
時が近い時期として『極北クレイマー』による地域地方医療も問われる。第三セクターや税金の無駄遣いによって地域地方病院がつぶれるかもしれない危機感を『田口白鳥シリーズ』の田口先生に似た今中先生を主人公に据えて語られる。
『極北シリーズ』においても東城医大の血脈を受け継ぐ速水先生が舞台にいることや後に世良先生が出てくることで桜宮市と東城医大と無関係でないことを匂わす。
『ジーン・ワルツ』『マドンナ・ヴェルデ』では東城医大とは別な意味で対をなす帝華大の清川先生が数少ないが活躍する。清川先生は『極北クレイマー』でもわずかながら活躍する場面があり彼なりに医療や産婦人科医を守ろうと奮闘する。
『ジーン・ワルツ』『マドンナ・ヴェルデ』は女性の出産や代理出産、流産など女性の生き方がテーマに思える。代理出産の在り方がテーマですけど📝。
物語を過去に移すと青春小説まんまな『ひかりの剣』、そして皮肉にも『ケルベロスの肖像』『輝天炎上』につながる『ブラックペアン1998』。
また未来に目を向ければゴールドスリープ(冷凍睡眠)にいかなる法律が適用され被験者や被験者のまわりの人物たちが何を託せれるのか問われる。
『夢見る黄金地球儀』もまた『桜宮サーガ』の未来に位置する作品だけど医療よりは『ルパン三世』ぽいミステリー📝。
こちらにもわずかながら近未来の(といっても差ほど未来ではない)桜宮市が書かれてる。
過去、現在、未来だけでなく日本地図のまま描いてる雰囲気ある。
桜宮市をはじめとしていくつか架空の地名や地方都市を舞台にして📝。

No.145

『ナニワ・モンスター』の村雨府知事はまさに全盛期の橋下徹さんを彷彿。この村雨府知事もまた過去が書かれてる人物らしいけどまだ未読。
わずかでも過去に触れらてるのが『桜宮サーガ』のひとつの特徴📝。
ほんの一行やひとつ何かしら人物が思うだけでその人物が主役や脇役になり話に華を添える📝。

No.146

海堂尊先生がどこまで本気かは別にしても医療庁というのもひとつの思想📝。
スカラムーシュ(大ボラ吹き)・彦根くんは虚実どちらも使う巧みな話術。どちらも本当どちらも嘘とも取れる。
必ずしも田口先生は彼が後輩であっても思想はたぶん一致してないところはある。
田口先生は身内への評価はあまく優しくもある。
だけど村雨府知事は思想のズレや違いを理解してるのかベクトルはおなじでも到達するところは違うのを自覚してる。
医療従事者と政治家の感覚の違いもあると思う📝。
『肖像』のラストで彦根くんと斑鳩室長の会話で“勝ち負けはない”というけどAiセンターという税金でつくった箱モノを桜宮小百合の私怨で潰したんだから斑鳩室長には責任を取ってもらいたい。だけど『肖像』は物語の真相は闇に葬られてるから物語内の市民は知らないまま。
斑鳩室長は闇の中のひとにしか思えない。

No.147

『螺鈿迷宮』もまたひととひとの因縁がめぐりめぐって天馬大吉のもとにめぐる物語。
無関係なはずの物事がまわりまわってやってくる。些細なことや耳にした事件が実は自分のもとに関わるとは。
だけど大小関係なく人間は罪を背負ってることだろうか。
巌雄先生みたいな人物も医療に関わらず現実にも少なく思える。
『桜宮サーガ』は魅力ある年配の人物もまたいる『極北ラプソディ』の桃倉センター長、神威島の久世先生。『極北ラプソディ』は隠された物語ある📝。
気骨ある人物ほど信念があると思うけど光も闇も背負えるか否か📝。

No.148

Aiと解剖が共存できるのが作品内のひとつの解答。だけど医療と司法は仲たがいし相容れない。
司法は権力あることでAiをひざまずけ与したい。
加納警視正は東城医大にシンパシーありAiに近いDMA(デジタル・ムービー・アナリシス)を捜査に使うことである程度の共感は得てるはず📝。
だけど警察庁の動き次第もある。

No.149

『ケルベロスの肖像』『輝天炎上』で崩壊したAiセンターはいつか再建されるのか。あるいは碧翠院跡地は桜宮市の地に呪われた地としてのままなのか……。
土地の所有はおそらく国か市になってると考えられるけど。東城医大とも考えられるが。

No.150

『ケルベロスの肖像』で田口先生は事の真相をほとんど知らないまま物語は幕を閉じる。
いつか桜宮小百合と再会できるんでしょうか📝。

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