海堂尊『桜宮サーガ』を語る🌸🏥🚑

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2017/07/19 05:44(更新日時)

海堂尊先生の『桜宮サーガ』シリーズを感想を綴る部屋🌸🏥🚑。
『チーム・バチスタの栄光』をスタートに架空都市桜宮市を中心に東京霞ヶ関、北は北海道雪見市、大阪浪速市、ドイツ・ブリュッセル、アメリカやフランスなどを舞台に繰り広げられる医療サスペンスシリーズ📖。


16/08/25 08:58 追記
ネタバレがけっこうしてると思いますのでこれから海堂尊作品を読もうとするひとは見るのを控えた方がよろしいと思います📖。

16/09/22 10:02 追記
どの作品もおすすめだけど今年読んだ中での1、2はこれ!

『輝天炎上』

『ブレイズメス1990』

気になる方は本屋で手にしてお読みください。

No.2348099 (スレ作成日時)

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No.51

『田口白鳥シリーズ』および『螺鈿迷宮』を通したら白鳥さんのやり方は正攻法ではない。
常に前向きかつ強引、とはいえ一見的に論理が破綻させながら実は合理が叶ってる。
やり方としてはほめられたものではないが。だけど事件解決や難題を解決するためにはやむを得ない。
けどバチスタ・スキャンダルからナイチンゲール・クライシスにいたるまで田口先生と藤原看護師との距離はあらためて読むと人間関係が近づいてる。
白鳥さんによって胸や心が傷つく人物いれば救われる人物もまたいる❤💔。

No.52

『ナイチンゲールの沈黙』で語られる共感覚。
だけど水落冴子さんの歌声は人間の負の感覚や恐怖、マイナス感情などを起因させる。
対して浜田小夜の歌声は他人におなじ映像を見させることができる。
“共感覚”がどの程度、科学的に研究されてるかはわからないけど。
海堂尊先生は『チーム・バチスタの栄光』か初期作品からいろいろなアプローチを試みながらなおかつ医療現場の問題提示もしてる。
『ナイチンゲールの沈黙』は不幸が重なったことと言うことはかんたんだけど不幸を防ぐことも医療現場において大切。

No.53

海堂尊先生は意図して内山聖美先生みたいにちょっと小児科を甘く見てる先生や看護師などもいるということでしょう📝。
必ずしても聖人君子のように人物たちは書かれてないのも特徴。
田口先生のように愚痴外来を大学病院の片隅でしながら病院長や白鳥さんのムリを聞く。
あらためて読むと白鳥さんから田口先生へのルートはできてる。ある意味、高階病院長もしくは田口先生みずからがクッションになるかのように。
白鳥さんは『ナイチンゲールの沈黙』および『ジェネラル・ルージュの凱旋』と同時間内で動く物語のなか東城医大を動き回る。
基本は事件捜査だけど速水先生や島津先生と接触を持つことになる。
白鳥さんはたしかに他人に不愉快を与える人物ではある。ペンペン草も生えないくらい『バチスタ』にあったけど本当にそうだろうか思う。
たしかに生えないくらいのダメージを人物や組織は衝撃はあった。だけど瞬間ないし直後にある程度なのでは?と思う。
東城医大は鳴海先生という人物をバチスタ・スキャンダルで失った。
代わりにAIセンター推進という動きが後々、物語に浮上してくる📝。
田口先生は霞ヶ関の会議に出ることになる。
“身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあり”を体現してる印象もある。

No.54

実際に白鳥さんが調査して実際に潰れたの碧翠院桜宮病院くらい。
『極北クレイマー』の舞台である極北市民病院は本来は白鳥さん自ら出向こうとしてたのを唯一の部下でる姫宮香織がなんとか堪えさせてた。
姫宮香織がなんとかいったところで程度はあの程度で済んだといえる。
だけど白鳥さん自らが出向いてたら後の事態がどうなっただろう。
西園寺小百合(桜宮すみれ)に後だしじゃんけんをされて極北市民病院と三枝久広先生はダメージを受け逮捕された。
ただ後々に斑鳩室長のやり方は批判を受けたんだと思う。

No.55

田口先生は何らかの形で桜宮すみれとは結ばれなかった。
だけど田口先生が男らしくないかといえばそうではないと思う。『ナイチンゲールの沈黙』で牧村瑞人を押さえて男として時に我慢することを諭す姿勢もまた男📝。
たしかに一見、冴えないし優柔不断な一面あるけどそれはおもてなだけでちゃんと時に内に秘めてる意思はまわりに見せてる。
白鳥さんみたいにいけいけではないし速水先生みたい救急医療の“神”に選ばれたわけでもないけど。
少なくても『ケルベロスの肖像』で桜宮小百合が卑下すべき男性ではない。

No.56

碧翠院桜宮病院をつぶすという行為はある一面においては正しい。
しかし結果的に光も闇も取り込めば耐えきれず自ら重荷となる。
東城医大が出した結論は桜宮すみれ小百合姉妹から憎しみを買ったが故にたびたび小百合と斑鳩室長から手を出されることになる。
『ケルベロスの肖像』で東城医大が高階病院長が過去の医療ミスが露になったのはやむを得ない。
だけど『ナイチンゲールの沈黙』の浜田小夜のように桜宮家の“闇”に取り込まれた者もいる。
ふつうに自首をしとけば『ナイチンゲールの沈黙』=ナイチンゲール・クライシスは大事には至ってない事件。
『ナイチンゲールの沈黙』は『螺鈿迷宮』への序章でもある📝。

No.57

『チーム・バチスタの栄光』によるバチスタ・スキャンダルで田口先生の評判が広がってるのわかる(苦笑)。
もちろん田口先生が権力を持ってるわけでも振りかざしてるわけでもないけど如月翔子ら現場の看護師たちには尾ひれがついてる評判。
『ナイチンゲールの沈黙』と『ジェネラル・ルージュの凱旋』は同じ時間内の同じ人物たちが行き交うなかの異なるふたつの物語📖📖。

No.58

『桜宮サーガ』は物語がいろいろなところでつながってる。
直接間接的にその人物を相手が知っていよう知らなかろうとつながりを持たせてる。
速水先生のチュッパチャプスもひとつのアイテム。『極北ラプソディ』で今中先生は速水先生を目の当たりにしてキョトンとするし『モルフェウスの領域』でも佐藤先生の話をうかがった涼子はどう話題につっこみしたらいいか瞬間なやむ。
チュッパチャプスはあくまで速水先生が甘いモノ好きかストレス解消みたいなモノのアイテムのひとつ。小道具📝。
だけどその人物をあらわす最適なアイテム。

No.59

『ジェネラル・ルージュの凱旋』だけを読むと速水先生と花房さんがくっつくように見えながら『ブラックペアン1988』では花房さんは世良先生とデートしてる。そして時と場所をまたいで『極北ラプソディ』で世良先生と花房さんは再会しハッピーエンドとなる❤。
『桜宮サーガ』は誰もが主役でありヒロインであるという良い例のひとつ。現実にも通じると思うけどなかなかフィクションみたいにはなりにくい。
だけど『桜宮サーガ』においては恋愛はたぶんどこかにそして誰にでもあるんだと思う❤💔📝。
だから田口先生や今中先生にもあると思う。
今中先生はドラマ版『極北ラプソディ』ではあったらしいけど未見。

No.60

『ナイチンゲールの沈黙』は医療サスペンスでもあるけど浜田小夜、牧村瑞人、杉山由紀の関係や描写がロマンチック。
杉山由紀の存在が一際輝く✨。
彼女は未来はなかったけど彼女が牧村瑞人に託したモノはたしかにあったと思う🎁。

対して『ジェネラル・ルージュの凱旋』は硬派。こちらも速水先生と如月翔子のロマンあるけど。
内容が速水先生の収賄容疑📝。
これに田口先生は『ナイチンゲールの沈黙』とはちがう形で挑まないとならない。
病院経営が赤字なのが『ナイチンゲールの沈黙』『ジェネラル・ルージュの凱旋』で浮き彫りになる🏥。

No.61

『ナイチンゲールの沈黙』『ジェネラル・ルージュの凱旋』『ケルベロスの肖像』『輝天炎上』の物語の構成は面白い。
それぞれ物語の時間軸は同じながらまさに表裏一体。
時間経過はほぼ同じで行き交う人物もだいたい同じなのに内容は異なる📝。
『ジェネラル・ルージュの凱旋』の硬派な内容もまたおもしろい。
海堂尊先生の本は文庫では<上下>にわかれてるから<上>の段階では問題提議が主になるけどこれがないと後々、<下>で完結しない📖。
<上>は動きは少ないけどじっくり物語が入ってくるφ(..)。

No.62

『ジェネラル・ルージュの凱旋』、物語の本筋とは別に姫宮香織の存在が目を惹く。
『沈黙』『凱旋』ともに『螺鈿迷宮』へとつながる道筋📝。

No.63

『桜宮サーガ』の本を読み出してから病院や医療関係のニュースに目を向けるようになった。
以前はほとんど見聞しなかったけどフィクションとはいえ現実に通じてることと思う📖。

No.64

三船事務長なりに東城医大もしくは高階病院長に好感はあるでしょう。
事務屋で厚労省からの役人としても自分が派遣や出向してる病院がつぶれたとあっては立場ない。
速水先生とは経済感覚の有無ではじめは水と油。
互いに相容れない。
そんななかでの速水先生の収賄問題。三船事務長は白鳥さんと違って役人としてはまあまっとう。
『ジェネラル・ルージュの凱旋』当時はAIが浸透してないことが伝わる。
速水先生みたいにつねに辞表を胸に秘めてるなんてことはできない📝。

No.65

『凱旋』においての速水先生の経済感覚がないというのは大学病院を支えるという意味では破綻してるのもまた事実。
だけど黒崎教授が速水先生を相容れない存在であり互いに交わることがなくても速水先生が桜宮の医療において必要な存在と心中認めてるのもまた事実📝。
速水先生はわがままではあるし自らが処分されることに当初は体裁を取り繕わない。
気にいらないのは相手が自分と同じ土俵に入らないで処分しようとする姿勢。
結果的に速水先生は田口先生と高階病院長により飛ばされる形で処分されるが、彼は遠い北海道の地で念願のドクターヘリを手にする📝。

No.66

『ジェネラル・ルージュの凱旋』はすでに物語内の時代は平成なのに昭和時代の悪癖をわずかに残してる。
メディカル・アソシエイツから収賄を受けたと疑惑ある速水先生。
しかし誰が告発したのかと意外な真相📝。
『伝説』での一幕を語る黒崎教授は『凱旋』においてはここは唯一といっていいくらい格好見せ場。
少なくとも組織内対立はありながらも高階病院長を追い出したり高階病院長グループを排除という動きはないというのが黒崎教授の意思と思われる。
組織内対立が必要不可欠もしくは必要悪として存在してるとも考えられる🏥。

No.67

『ジェネラル・ルージュの凱旋』でエシックスコミュニティが大学病院でのAIの有用性を示すきっかけもしくは白鳥さんは利用してる(笑)。
『バチスタ』『ナイチンゲール』『ジェネラル』という三編でもまだまだAIが浸透してなかった実情📝。

No.68

『桜宮サーガ』の登場人物のフルネームはなかなか出てこないorz。
そもそもフルネームで呼ばれるのは初登場時くらいか後でちょっとさりげなく出る程度。
登場人物の多いこと📝。
いくつかの物語は重なったりリンクしたりするけどリンクする頃には忘れかけてる(笑)。
『ケルベロスの肖像』や『輝天炎上』は集大成的だからともかく📝。
よほどファンやマニアでないとフルネームで名前は出てこない。

No.69

『桜宮サーガ』においても役人には様々なタイプがいる。フィクションではあるしデフォルメもあるけど(苦笑)。
白鳥さんみたいに型破りな人物はおそらく現実にはいないし現実にいたらそれこそ霞ヶ関官僚(候補)になるのはむずかしい。
加納警視正みたいにキャリアでありながら『踊る大捜査線』のノンキャリアみたいに足まわりが軽いキャリアも現実に理解はあるだろうけど。
白鳥さんの唯一の部下である姫宮香織は有能ではあるが一見、どんくさい印象。それは第一印象なだけ。中身は有能かつ優秀。けど杓子定規。
東城医大の財布を預かる三船事務長にしても役人として体裁もあるから杓子定規な一面はある。
だけど三船事務長は現場を速水先生に見せられたことで少し考え方を軌道修正してる模様。
だけど東城医大が作品内で幾多の事件に遭うなかで経営難なことを事務屋や病院長に近しい者として一応の理解は示す。
加納警視正は東城医大にある一定のシンパシーを持ち三船事務長にしても東城医大を潰さないように配慮はする。
官僚や役人なりの距離の取り方は見えてしまうのは大人や官僚の事情からやむ無しというのもある。

エリート街道を歩く八神課長はなんだかんだで白鳥さんから“ハシゴ外し”される。
エリート故の悲喜劇。

『イノセント・ゲリラの祝祭』において役人が良くも悪くも杓子定規や“仏つくって魂入れず”の箱モノ事業の本質が書かれてる📝🏢。
白鳥さんだけが作品内で型破り。税金を使ってることに変わりないけど。

No.70

『ジェネラル・ルージュの凱旋』で白鳥さんが三船事務長を“食い逃げ三船”と言ったのはある程度は事実でしょ。
だけど『ケルベロスの肖像』の時点や前後で逃げよう思えばたぶんにとんずらできたでしょう。
だけど彼はそうしなかった。Aiセンターをきっかけに東城医大の予算(の一部)が白鳥さんが握ってるから言い訳できない余地はあったしある程度の理解は示したとも考えられる。大人の事情として📝。
東城医大が経営難なことは『沈黙』の小児科、『凱旋』の救命救急の二本柱ですでに沈没寸前。
結果的には時代の流れや東城医大の経営の難しさからある程度切り離される。
昭和時代のバブル期のように巨大肥大化した組織のようにはならない。
『極北クレイマー』から『極北ラプソディ』の極北市民病院同様にある程度、組織として縮小化しなくてはならない。
必要性ある医療や業務は最低限残しながらやりくりしていく。
けど『チーム・バチスタの栄光』でその兆候はすでにあったと思われる。
病院長室より患者やお客さんあるいは医学生のための展望レストラン🍴が病院長室より“上”にある現実📝🍴。

No.71

『伝説』が発売された当時よりは現実においてのドクターヘリの配備は進んでる。
なおかつ訓練などのニュースを目にする機会もある。
だけど現実に日本全土をカバーしてるかといえばそれは互いの地方地域でカバーしてるのが実情。
なかなかすべてをカバーするには至ってない。
ドクターヘリが離発着する場も現実には限られる←『極北ラプソディ』に詳しく描写ある📝📖⛄。

No.72

沼田先生たちのエシックスコミュニティが東城医大の弊害のひとつなのもまた事実。
評判の悪さにおいてはおそらくこの上ない。
だけど必ずしも黒崎教授が沼田先生やエシックスコミュニティを推してるわけではないのは『伝説』や後々の物語の顛末を知ればわかること📝。
だけど組織内対立としては必要な一面もある🏥。
比較かどうかべつにしても三船事務長の厚労省役人としての杓子定規もある。
だけどエシックスコミュニティが半ば異常なのもある。ことごとく提案を下げていく。
エシックスコミュニティに明確に反発の意思を示してるのは田口先生の旧友でもある放射線技科の島津先生またはがんがんトンネルの魔人📝。
島津先生の部下である神田技師は沼田先生のグループのひとり。
『伝説』では反発の意思を示すものの『伝説』以降は会釈する程度の礼儀を田口先生にわきまえる。

No.73

『凱旋』で花房師長が内部告発文書を出したきっかけは速水先生と男女関係にならなかったもしくはうまくいかなかったのがきっかけでしょうか?
仮に外部の病院に異動するにしても辞職しなくてはならない。
また世良先生を探すにしてもきっかけがない←これはある程度、病院や看護師同士のつながりあれば不可能ではないと思う。世良先生のマスコミ出たがり敵にまわすことから居場所は特定もできる。
だけど『凱旋』を花房師長側の物語として見たら速水先生とのつながりを自ら切るためなら納得もいく。
けど物語の序盤だけではその影さえ見えないから厄介📝。

No.74

『桜宮サーガ』は物語の本筋は別にしても人物の顛末が別の作品で語られることもある📖。
花房さんを視点にした場合『ブラックペアン1988』で世良先生とデートあり、時をまたいで『ジェネラル・ルージュの凱旋』での速水先生との一幕、再び時と場所をまたいでの『極北ラプソディ』。
『極北ラプソディ』においても速水・花房コンビは救命救急において健在ながらもまさかの世良先生とのハッピーエンド❤。
昭和バブル期から平成21世紀へと長い道のりの恋愛❤。
人物をおっかけながら物語が読めるのもひとつのたのしさ📖。

No.75

『輝天炎上』のボーナストラックに収録されてる高階病院長と速水先生のやりとりがそれぞれおもしろい📝。
『凱旋』後の本音と建前のやりとりということでしょうか。
それぞれどちらも相手に似たところあり苦手なところあり。相似形かもしくは同族嫌悪か←そこまでではないにせよ。
けど最後にいいところを持っていくのは『凱旋』のヒロイン。直接は出てこないままエンドだけど。

No.76

日本が医療において遅れがあるのもまた事実。
現場の声を官僚が反映しない。それでもここ何年かは医療の形態が変わってきてるのも事実。
少しずつは変わってきてると思う。
『凱旋』での沼田先生たちエシックスコミュニティは悪役としてはいささか小物。アメリカ・ハーバードを標準にしてると謳いながら東城医大の現場においてはなにもしてないに等しい。
速水先生みたいにルールを逸脱するのは問題あるけど現場においては臨機応変もまた必要。
医療はお金がかかるし採算が取れないのもまた事実。だけど患者を生かすためには必要。

No.77

東城医大においてのエシックスコミュニティは半ば無用の組織。
もちろん倫理的判断は組織に必要。だけどエシックスコミュニティは処罰権を持たないという。
もし沼田先生が処罰権を行使する立場にいたら『凱旋』で速水先生は懲戒免職は確実だった。
追求することはできても処罰権がなかったからなにもできなかったに過ぎない。
『栄光』『沈黙』『凱旋』を経て田口先生の名前が徐々に広がっていってる📝。
兵藤くんはともかくとして田口先生を認めていってたのは『栄光』の桐生先生、まったく真逆かつ速水先生とは少し意味が異なるヒーロー性質を持った人物だけど人を見る目はある。
『凱旋』の沼田先生も田口先生(背後にいる藤原看護師あって)がやり手であるのは物語の早い段階では認めてはいる。不本意ではあるだろうけど。
だけどエシックスコミュニティが東城医大の足を引っ張るのはいかがなものか(--;)。
頭脳を少し違った道に使ってしまったゆえの悲喜劇な人物。

No.78

医療が昭和と平成では癌告知も救急対応もまた異なる📝。
『凱旋』での高階病院長不在ななか起こる緊急自体、『伝説』の物語もまたドラマティックだけどそれを想起させる展開。
『伝説』『凱旋』の速水先生の活躍は将軍でありヒロイックだけど失われる命の描写はいたたまれない。
だけど『凱旋』では功労者である速水先生を罷免せざる得ない状況になる。それをどうにか助けようとする田口先生。
『沈黙』『凱旋』は同じ時間の中の物語だけどまったく印象を異にする📖📖。
その都度、海堂尊先生の伝えたいテーマは考えることにつながる📝。

No.79

『凱旋』で速水先生がチュッパチャプスの費用を反省してたとしたら雪見市救命救急センターのどこか一室にチュッパチャプスの箱買いした箱があるはず(笑)。
『極北ラプソディ』でも相変わらずチュッパチャプスを舐める描写があるからおそらくは費用として明記されてる可能性もまたある📝。
おそらく高階病院長と桃倉センター長の間で速水先生のわがままを通すくらいの約束はあったと思うからチュッパチャプス代くらいは見逃してると思われる。
速水先生の個人的ストレスを緩和するためにチュッパチャプスがいるんでしょう(笑)。

No.80

ある程度、花房さんにしたら『凱旋』の段階で速水先生と別れるつもりであったんでしょう。
だけど『極北ラプソディ』で何らかの形で再会し一時であるにせよ同棲や同居してた。だけど速水先生が救命救急一筋なひとであったために今度こそ別れようと決心した。
極北市民病院にはマスコミに叩かれ孤軍奮闘するかつて愛したであろう世良先生がいる。
速水先生か世良先生か迷ったとは思う。
だけどどこかで選ばないと後悔するから世良先生のドクターヘリ研修に参加した。
『桜宮サーガ』は読み方がいろいろできるシリーズになってる📖。

No.81

『伝説』の短編三編もあんがい読める。
すべて速水先生が主人公格に見えてしまうくらい存在感ある。
だけど速水先生が北海道に行った後を任された佐藤先生や如月翔子らの苦労は必死。
『モルフェウスの領域』では救命救急は縮小されたかで一抹の寂しさは否めない。
だけどそこにも佐藤先生の胸の内に速水先生は存在している📝。

No.82

どんなに病院の対応が誠心誠意真心あっても医療ミスや事故はある。
『沈黙』の由紀さんもしくは『凱旋』の助けられなかった救急患者のように。
現実は非情。
『桜宮サーガ』を読むと“生・老・病・死”をふしぎと身近に感じる📝。
『伝説』や『凱旋』の救命救急の活躍は現場がいつも必死であるのを伝えてる📝。

No.83

エシックスコミュニティのその後の顛末は書かれてないにしてもおそらく速水先生がコテンパンにしたから勢いは潜めたでしょう。
とんだ置き土産を残して速水先生は北海道にいったもの。
沼田先生派の神田技師が田口先生に一礼するくらいの礼儀が後にあることからうかつに田口先生とその旧友、あるいは不定愁訴外来(藤原看護師によるナースネット)を注視してる。もしくは警戒して手を出せないのではと思う。
沼田先生は速水先生収賄については告発文書一枚だけで彼を陥れようとしたのが詰めが甘すぎた。
医者としては優秀とは思うけど小児にとってはよくない医者かもしれない。

No.84

病院内の院内事情は小説やドラマほどではないにせよいろいろな事情はあるでしょうか。
つい病院の建物を見ると『桜宮サーガ』シリーズがよぎる。
それだけ私が身近に感じてると思う。
病院にお世話にならない人はいないわけだし。

No.85

速水先生が命を救う天才なのは『伝説』『凱旋』だけでなく『極北ラプソディ』でも書かれてる📝。
命が危うい桃倉センター長を救うためにヘリパイロットにローターの回転を止めてヘリコプターを自由降下させろという。
『極北ラプソディ』の屈指のアクション描写。
そのおかげでヘリパイロットと管制を担当する人物は大人の対応を会社にしなくてはならない。
速水先生と雪見市のドクターヘリを守るため。
速水先生に関わると何かは捨てないとならないみたいな運命。

No.86

『凱旋』でちょっと退屈なのは田口先生が沼田先生率いるエシックスに対するため書類作りをしなくてはならずなおかつエシックスコミュニティ、速水先生への査問会議、Ai導入への意見会議など大人の事情による会議が多いこと。
動きは前半は少ない📝。
後半なってから徐々に本題のひとつである速水先生の収賄疑惑で動きある。白鳥さんとその命で動いてる姫宮香織によって📝。
『凱旋』内でいつ姫宮香織がその情報を手に入れたか謎でもある📝。
救命救急で24時間ひとがいる病棟で目的の情報を手に入れるのは只者ではない。

No.87

現実に速水先生みたいに“神”に選ばれた医師はそうはいないし『伝説』『凱旋』『極北ラプソディ』みたいな活躍はそうはないと思うけどないわけではない。
速水先生みたいに辞表を常に用意してる医師もまたそういないでしょう。
だけど死因が不明な事例もある。それを見逃さないことも必要。
だからAiが必要になる。

No.88

『凱旋』の頃は三船事務長はほとんど見かけなかった田口先生をさほど気にはせず、『肖像』の頃には田口先生をそれとなく気にするようになってた感じ。
三船事務長なりに何かしら考えの違いや成長があったと思われる。
もっとも『肖像』の頃には東城医大がすでに背水に追い込まれるくらい経営難な事態。
現場と事務屋の解離もまたどこにでもあること📝。だけど三船事務長は『肖像』の段階で食い逃げ三船になってないみたいなのは彼なりに踏ん張ってたと思われる。

No.89

あらためて読み直すといろいろな形で医療について警鐘を鳴らしてる。
『凱旋』においての論理もまたひとつのあらわれ📝。
医療において過去、軽んじられてきたことが時代が平成になりモノの価値観や見方が変わってきたことで医療従事者たちは危機や窮地に陥ることになる。
患者を守るのもまた医者や看護師でもある。
『凱旋』において速水先生は論理を軽視してたといえる。だけどそれが必ずしも本心でもないと思いたい。
『極北ラプソディ』でも速水先生の考え方はドクターヘリを運営してる会社にしたら彼のやり方は会社の規則違反という壁にぶち当たる。
会社の大小に関係なくそこにもまた社会の論理がある。
どこかで何か得たら何かは手元から離さなくてはならない。
『凱旋』『極北ラプソディ』の速水先生の物語はどこかそんな一面ある📖。

No.90

『イノセント・ゲリラの祝祭』がおもしろいのは社会派な雰囲気。
相変わらず白鳥さんに関わると田口さんはろくな目に遭わない(精神的な苦労含め)📝。
タクシー券の使い込みがバレて使えないという当時の時事ネタをさりげなくいれてる📝。

No.91

『桜宮サーガ』で物語を牽引するために白鳥さんみたいな人物を設定してるんだろうけど『イノセント・ゲリラの祝祭』と『極北クレイマー』にあるメタボへの皮肉。
白鳥さんは田口先生同様に出世は望んでないにせよ彼は厚労省に属すること厚労省を内部から崩してゆく。
Aiやコールドスリープ(冷凍睡眠)にしても国の税金あって成り立ちそれに救われる国民がいるのもひとつの事実。
白鳥さんのAiについての動きは『沈黙』『凱旋』で小さな枠組みとして東城医大に出され『祝祭』で花開く。
けど『肖像』で桜宮Aiセンターはつぶされる。
しかしAiの理念や理想はすでに桜宮市や日本を越えて世界に飛んでいる。
Aiセンターという箱モノはつぶされたに過ぎない。

桜宮すみれ・小百合姉妹また斑鳩室長と南雲監察医が今後、どう動くのか。
すみれも小百合も公には亡くなってる人物だからおいそれとおもてに出てこれないはず。
だけど田口先生たち東城医大にしたら不安要素ではある📝。
『螺鈿迷宮』で巌雄先生が白鳥さんのやることが光を当てれば必ず誰かが妨害すると言い残した。
それは斑鳩室長か南雲監察医かすみれ・小百合姉妹か。
あるいはまったく別な人物だろうか。

『モルフェウスの領域』の未来科学センター(コールド・スリープ)は涼子が眠りにつくことで法的に守られた。
だけど人物が生きている限りは物語は続く。

No.92

白鳥さんがどういう経緯で彦根くんと知り合ったのか。
白鳥さんも彦根くんもある意味、似たところはあるけど白鳥さんは現実的、彦根くんはある種の虚無的な思想(と言っていいかも疑問)。
白鳥さんは厚労省という組織に入りながら内からひとつずつ壊していく。
彦根くんは口先からひとや組織を動かし壊していく。もしくはおどしていく。
彦根くんが危険分子な点は組織や体制を守りたい側からは何を次にやられるかわからないこわさがある。
白鳥さんと対等に口をきくふてぶしさもしくは軽さの内に隠された本音でしょうか📝。
似たところはあると思う。

No.93

『チーム・バチスタの栄光』で氷室先生が逮捕され裁判の経過は『祝祭』『極北クレイマー』の中でマスコミを通じて語られているけど直接、裁判の模様は描写されてない📝。
これは『沈黙』においての浜田小夜も逮捕され『モルフェウス』で連絡できないとしか伝わっていないのと同じ。
海堂尊先生がどの程度、作品内の出来事を風化させたくないかはわからないけどできる限り書かれてない事柄でも本編や台詞、劇中に入れてほしいところ📝。

No.94

『イノセント・ゲリラの祝祭』に『アリアドネの弾丸』『極北クレイマー』への伏線ある。
同時にバチスタ事件の被害者遺族小倉委員が『バチスタ』から被害者遺族として出てる。
物語のなかでは風化させまいとする気持ちのあらわれが小倉委員会の姿を借りて存在してる。
『肖像』においても忘れ去られた(と思われた)医療ミスが過去からよみがえるからおそろしいもの🕙📝。

No.95

田口先生と彦根くん、互いに出世してることは同じ道理。
田口先生はバチスタ・スキャンダルの際に本来なら高階病院長が辞めるべきとこを水際で防ぎ責任を曳地先生にまかせ、自らは電子カルテ委員会とリスクマネジメント委員会に籍を置く。
彦根くんもまた医師会にストライキするという脅しをかけながら最終的には医師会から彦根くんに寄ってきた。
田口先生の場合は出世が本意ではなくあくまで結果的に得た。
彦根くんの場合は手段としてストライキを使い目的を果たしたというちがい📝。
彦根くんはしたたか📝。
だけど『肖像』ではシオンに裏切られたという顛末。

No.96

ドラマ『相棒』に海堂尊先生の『東京都ニ十三区内外殺人事件』に似た物語を偶然見れた。
監察医が少ないこと、死体をCTしない警察の不手際など『桜宮サーガ』のシリーズで問われてることが『相棒』の右京さんと亀山くんの捜査のなか問題点と語られる。
しかも容疑者はそれを知り利用してたという。
『桜宮サーガ』を読むとおもしろいけど病院や医療の報道ニュースを見かけると身近に感じてしまう習慣ついた🏥。

No.97

『ナニワモンスター』のエピローグだけ先にちょっとだけ読んだ←どういう読み方してんだ。
『極北ラプソディ』の日本三分計画が話題に出てきてた📝。それと村雨府知事のモデルは大阪政治活動時代の橋下徹でしょうか📝。

No.98

『ナニワモンスター』のあとがきも読んだら村雨府知事のモデルが橋下徹らしいことを示唆してるような表現ある📝。
ちなみに先ほどはあとがきは読んでませんのであしからず(笑)。

No.99

田口先生の愚痴外来は浪速にもウワサが飛んでるようだ。
バチスタ・スキャンダルから幾多の事件が伝わってそのオマケでしょうか(笑)。
『極北クレイマー』で姫宮香織が極北市民病院の患者たちにも伝えてましたし👂。
東城医大自体はおそらくバチスタ・スキャンダルなどの事件がなかった普通の医大だったと思うしAiのことでなんの障害もなかったらいい意味で有名になってたと思う。

No.100

『ナニワモンスター』をざっと読んだけど医療vs司法というのがメインテーマになってる📝。
だけどラストを読んだら『肖像』での彦根くんと斑鳩室長の戦いは彦根くんが負けるような示唆をしてるかのような村雨府知事のつぶやき。
村雨府知事にしたら彦根くんと鎌形というふたりの人物を手にしてることで医療と司法の板挟みになってる。
続編でどう書かれてるのか📝。

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