英霊の言の葉　１

１２月８日
タイ王国元首相　ククリット・プラモード

日本のおかげで、アジアの諸国はすべて独立した。日本というお母さんは、難産して母体をそこなったが、生まれた子供はすくすくと育っている。今日東南アジアの諸国民が、米英と対等に話ができるのは、いったい誰のおかげであるのか。それは身を殺して仁をなした日本というお母さんがあったためである。この重大な思想を示してくれたお母さんが、一身を賭して重大な決心をされた日である。我々はこの日を忘れてはならない。



ククリット・プラモード氏は、１９１１年にタイ王国の名門の家に生まれ、英国オックスフォード大学に留学、帰国後は新聞記者として同国で最も権威のある「サイヤムラット紙」の主幹を務めた後、社会行動党の党首として首相になっている。

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父の霊魂は九段坂の上から


陸軍歩兵曹長　久保田　武　命


昭和13年7月22日中支・安黴省宮城県双渓橋付近にて戦死　33歳


和子よ、父は君国のため喜んで戦場の露と消えました。父は笑って死にました。父がこの世に残す思いは、ただただお前のことだけなのですよ。父亡き後は、母の教えに従い、立派な女性となり、若くしてその夫を失える不幸な母を、幸福にしてあげなければいけません。

父の肉体はすでになく、父の顔は永遠に見られぬけれども、父の霊魂は九段坂の上から、いつまでもいつまでもお前とおまえの母の幸福を祈って守っております。

お前の3歳の姿を、私の魂は抱き続けています。再びいふ、母の教えに従ひてよき女性となり、幸うすかりし汝の母への孝養を、汝の任務と知れ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　父
和子チャン　　　　　　　　　　　　　

（徐州会戦にのぞまんとする時、わが幼き児へ）
　　　　　　　

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愛児への便り　　海軍大尉　　植村　真久　命
神風特別攻撃隊大和隊
昭和１９年１０月２６日
比島海域にて戦死
東京都出身　立教大学卒　２５歳

素子、素子は私の顔をよく見て笑いましたよ。私の腕の中で眠りもしたし、またお風呂に入ったこともありました。素子が大きくなって私のことが知りたいときは、お前のお母さん、佳代伯母様に私のことをよくお聞きなさい。
私の写真帳もお前のために家に残してあります。素子という名前は私がつけたのです。素直な、心の優しい、思いやりの深い人になるようにと思って、お父様が考へたのです。
私はお前が大きくなって、立派な花嫁さんになって、仕合せになったのを見届けたいのですが、もしお前が私を見知らぬまま死んでしまっても、決して悲しんではなりません。
お前が大きくなって、父に會いたいときは九段へいらっしゃい。そして心に深く念ずれば、必ずお父様のお顔がお前の心の中に浮かびますよ。父はお前は幸福ものと思います。生まれながらにして父に生き写しだし、他の人々も素子ちゃんを見ると真久さんに会っているような気がするとよく申されていた。またお前の伯父様、伯母様はお前を唯一つの希望にしてお前をかわいがってくださるし、、お母さんも亦、ご自分の全生涯をかけてただただ素子の幸福をのみ念じて生き抜いてくださるのです。必ず私に万一のことがあっても親なし児などと思ってはなりません。父は常に素子の身辺を護って居ります。優しくて人に可愛がられる人になってください。
お前が大きくなって私のことを考え始めた時に、この便りを讀んで貰ひなさい。

昭和１９年〇月吉日　　　　　　　　　　父

植村素子へ

追伸、素子が生まれたときおもちゃにしていた人形は、お父さんが頂いて自分の飛行機にお守りにして居ります。だから素子はお父さんと一緒にいたわけです。素子が知らずにいると困りますから教えて上げます。

ここで主です。私は現在２人の娘がいます。植村大尉の娘に向ける視線が痛いほど判り、入力中ずっと涙が止まらなかったので、変換ミスがあったかもしれませんが、どうぞお許しください。なるべく原文に忠実に入力いたしました。願わくば東京大空襲などで素子さんと残されたご家族が被害を蒙ってないことを願うばかりです。

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遺詠

陸軍少尉　山川弘至　命
昭和２０年８月１１日　台湾屏東飛行場にて戦死
岐阜県郡上郡高鷲村出身


嗚呼　父母よ　我が妻よ
はた　妹よ　弟よ
海山　如何に　へだつとも
ふたたびあはむ　その日まで
ま幸く　いませ　その日まで
ふるさとの秋　月　明かく
かの　背戸山も　谷川も
さやけく　照りて　しづかなる
せせらぎの音も　聞こゆがに
かへらぬ　日々を　おもへとか
泣けと　ごとくに　むせぶがに

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最後の日記

海軍大尉　市島保男　命

神風特別攻撃隊第五昭和隊
昭和２０年４月２９日
沖縄県東南方海上にて戦死
早稲田大学第２高等学院生
東京都出身　２３歳


ただ命を待つだけの軽い気持ちである。
隣の室で「だれか故郷を思はざる」をオルガンで弾いてゐる者がある。平和な南国の雰囲気である。
徒然なるままにれんげ摘みに出かけたが、今は捧げる人もなし。
梨の花とともに包み、僅かに思い出をしのぶ。夕闇の中を入浴に行く。
隣の室では酒を飲んで騒いでゐるが、それもまたよし。俺は死するまで静かな気持ちでゐたい。人間は死するまで精進しつづけるべきだ。ましてや大和魂を代表する我々特攻隊員である。その名に恥ぢない行動を最後まで堅持したい。
俺は、自己の人生は、人間が歩み得る最も美しい道の一つを歩んできたと信じてゐる。
精神も肉体も父母から受けたままで美しく生き抜けたのは、神の大いなる愛と私を囲んでゐた人々の美しい愛情のおかげであった。今かぎりなく美しい祖国に、わが清き命を捧げ得ることに大きな誇りと喜びを感ずる。




ここで主です。大尉は齢２３歳でお亡くなりになりました。これを書かれたとき既に２３だったのかどうかさえ分かりませんが、そんなことはどうでもよろしくて、今時点で私の年齢の半分以下です。
私が２３の頃は、カツカツ大学生でしたが、その口からとてもじゃないですけど、精神も肉体も父母から受けたままで美しく生きてきた…なんてセリフはまず出てこないし神の愛と周囲の愛情のおかげに感謝なんて、考えたことあっただろうか？
人間は死するまで精進しつづけるべきだ！って言われた日には、私はそれこそ穴があったら今すぐにでも入りたい恥ずかしさを覚える。

戦後日本人が失ったものは、果てしなく大きいが、一番大きいのはやはり精神の堕落だと思う。
自身の反省も踏まえ、英霊の渾身の言葉をどうか今の日本の若い世代の方の目に留まって欲しくて、一文でも多く紹介できればと思う。

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