別居までの道のり

浮気をした訳でも
ギャンブルをするわけでも
風俗や遊びをしたりしない。

仕事も一生懸命で
子供を大事にしている。

誰がどう見ても良い夫、
良き父親。


だけど
私は結婚して５年。
一日だって、結婚してよかった、幸せだと思った事はない。

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浮気をした訳でも
ギャンブルをするわけでも
風俗や遊びをするわけでもない。

仕事も一生懸命で
子供を大事にしている。

誰がどう見ても良い夫、
良き父親。


だけど
私は結婚して５年。
一日だって、結婚してよかった、幸せだと思った事はない。

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夫は
私の一挙一動、何をするにも一々文句をつけた。

おまえは〜だ。

グズ、ノロマ
あほ
死ね
デブ


私の髪型を
｢陰毛みたいな頭｣と言ったり

夏場は
｢なんやその腕。デブな母親で子供がイジメられるわ。｣
と言った。
(ちなみに私はＢＭＩは22)
自分の方が私よりもデブなくせに
｢足と腕は出すな｣と言ってくる。



とにかく、この世の罵声の単語をすべて投げつけてくる。


だから私は毎日祈るようになった。

｢今すぐにでも
どうか夫が死にますように｣

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夫は
この世で一番、自分は優しく素晴らしい旦那
だと思っている。

｢こんな旦那おらんわ｣
とよく自分で言っている。
クズ夫が。


自分は優しい？
死んでも自己満だと気付かないだろうな。

あぁ食事に毒をもってやりたい。

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私はノートに書き綴った。

夫が死にますように。
今すぐにでも死にますように。

何度も何度も書き続けた。


あの男と一緒にいる以上、私はおかしくなりそうだ。

誰から見てもいい夫。
私ばかりが悪者になる。

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私は結婚したら
１年後くらいに子供が欲しかった。

けれど夫は
いくら頼んでも避妊はしてくれなかった。
ピルを飲むにも、反対するだけ。
今思えばリングとか入れればよかったけど、あの頃は知らなかった。

結婚当初は
自分の住環境も安定してなかったので子供は落ち着いてからと訴えていたのに。
籍を入れてすぐ妊娠した。

披露宴は夫の仕事の都合で半年以上先。

綺麗な花嫁になりたくてエステに通っていたのに、水の泡になった。

今までに見たことないくらい、不細工な花嫁になってしまった。

子供の頃から、私の花嫁姿を楽しみにしていた天国の母に
お腹の大きいみっともなく不様な花嫁姿を見せてしまった。
友人や今後の知人200人を前に生き恥をかかされた。

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私はツワリがとにかくひどく
毎日グッタリしていた。

食べていなければ吐き気が襲う。
食べつづる訳にはいかず
吐く。

食べて吐く、そんな毎日だった。

昨日食べれた物が今日は食べれない。
急に食べれなくなる
ということは妊娠中はよくあること。


夫に買ってもらったヨーグルト４個がとうとう食べれず
私はゴミ袋へ捨てた。

それを見つけた夫は
怒鳴り続け
全てのヨーグルトを私に投げつけた。

私は髪も服もドロドロになり
ただ泣くしかできなかった。

今は食べれそうにない、
毎日辛くしんどい

そう訴えていたのに。
一向に聞いてくれなかった。

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そんな毎日だったので
花嫁姿になるための努力などできるはずもなく
稀に見る悲惨なまでの不細工な花嫁となった。
子供の頃から憧れていた花嫁さん。
結婚式場でバイトまでして、夢を膨らませていたのに。

夫は
私の希望や気持ち、意見は何一つ聞き入れなかった。

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夫は横柄で威圧的。
さらに汚い。
100メートル先まで響くようなゲップをする(｢ゲエェェェーー｣と異様な音)。
食べた物をゲポォと口に戻し、またモグモグと食べる。

気持ちわるい。



いたずらでオシッコをかけてきたり
お尻の穴を触り、その指を私の鼻につけてきたり

とにかく汚い。


あー
書いてて吐き気がしてきた。

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今あの頃に戻れるなら、
とにかく逃げろ！恐くても何が何でも逃げるんだ！
と自分に言いたい。

交際中は夫が恐くて
別れたくても別れなかった。
そして不安のまま結婚。すぐ妊娠。
息子が１歳過ぎの頃、私の意向とは関係無くまた妊娠。

恐くても、逃げるべきだった。
怒らせたら
｢今度やったら、おまえの荷物、全部こっからほおってやるからな｣と怒鳴られた。

やられてもいいから
逃げるべきだった。


結婚してから後悔の毎日。

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唯一の幸せは子供達だった。

大嫌いなあのクソ夫との子供だが
生まれてくれた子供達には関係ない。

本当にかわいくてかわいくて。
子供達といるのは本当に幸せだった。


だから
ずっと悩んだ。

私の気持ちだけで
家を出ていいのか。

子供達に寂しい思いをさせてしまうのでは
と。

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残念な事に
子供達はお父さんが大好き。

それは
テレビ見せ放題、
おもちゃ買い放題、
お菓子ジュース食べ飲み放題
をさせてくれるからだ。

悪い事をしても決して怒らない。

子供が気に入らない事をしたら
私を呼んで、私を怒るだけだから
お父さんは怒らない人。
私は夫に怒られるのが嫌なので、子供達を厳しく叱るようになった。
夫は一切怒らない。
怒るのはお母さんだけ。


父親がいると
母親の私には寄り付かなくなった。

子供がたまに私の所へ来ると
｢子供に気を使わすな｣
｢おまえに怯えてるんだ｣
と言った。

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>> 12 ｢子供に気を使わすな｣
｢おまえに怯えてるんだ｣

子供が私の所へ来る度に言った。


｢お前が怒るばかりするから
息子はお前の顔色ばかり見るようになった。｣

そう言って、また私を責める。
何かしらつねに私を責めてくる。



顔を合わすのが苦痛だ。
いなくなって欲しい。

残念な事に夫は自営業、
在宅が多い。

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単身赴任の旦那さんの奥さんがどれだけ羨ましいか。

マグロ漁船にでも乗ってくれないかな。

海上自衛隊の仕事だったらいいのに。

そんな叶わぬ事を考えた。


ほんと、仕事中
事故でも起こらないかしら。
毎日願った。

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>> 14 まあ 強運の夫に不慮の事故が起こる事もなく
そのまま５年が経った。


こんなに憎くて
怨みしかないのに
一緒にいるのは
おかしな話だ。

ただ
ただ
子供達の事を考えると実行に移せなかった。


けれど
私は我慢の限界だった。

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寝ている夫の腹に
思う存分
包丁を刺しまくったら、
どんなに清々するだろうか。

階段の上から夫の背中を蹴り落とし
落ちて行く夫を想像したり…

そんな事しか考えなくなった。

こんなクソ夫のために
子供達の人生まで台なしにするわけにはいかない。
殺人は脳内のみで繰り広げられた。


一方、出ていくことも彼らの人生に悪影響はないか…考えた。
夫が単身赴任と思えば、なんら問題は無いように思う。
離婚をするわけではないし
双方、特に私の冷却期間が必要だと思った。

想像殺人なんかよりはよっぽど健全だし。

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今朝も

黙れ だか
うるさい だか
あっち行け か
言われたので

私は不意に携帯でメールを打った。
｢今年いっぱいで子供達とこの家を出ます。｣



これまでずっと言いたかった事、
夫の一言で我慢の糸が切れた。

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出ていくのは簡単かもしれない。
私だけなら。


やはり問題は子供達だ。

相手は子供達を溺愛している。
手放すはずがない。
例え離婚ではなく、別居だとしても
子供達を置いていけ と言うに違いない。


夫はどうでるか。



メールの返信は今の所ない。
自宅内にある事務所にいるが顔を合わせていないので
まだ口をきいていない。

今日は何も言ってこないような気がする。
完全に無視、という所だろう。


でもいいんだ。
これで夫の目の前で、堂々と物件を探す事ができる。
今晩はネットで物件探しだ。

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