親友の大恋愛

全て仮名


⚠同級生の親友・ユウジ
ヤンキーで熱い男。
義理・人情に厚い。

⚠自分・ナオキ
明るい調子者。好奇心旺盛かな？ヤンキーではありません。普通の学生。

俺・自分＝ナオキ で書かせて貰います。


小説じゃなくて日記として割りきって読んでいただけたら嬉しいです。


始まりは１０年以上前の話です。

高校一年生の夏休み。

ユウジと俺は毎日会って遊んでいました。


最近の楽しみは２人で最終電車が終わった時間に駅近くを散策すること。


地元の駅は終着駅となっていて乗り換え路線も多い駅です。


案の定、呑んだくれて倒れたり休んだりしているおじさんやおばさんを発見。


ユウジ「大丈夫ですか～？水でも買ってきましょうか？」


金髪ロンゲのユウジがにこやかに話し掛ける。


おじさん「ありがとう・・・!？」


姿を見て、たぶん親父狩りか？と不安げな表情。


『またか・・・』


俺もロンゲだったけれど、第一印象は感じ良さげな青少年。【周りはそう言ってくれる💦】


おじさんは俺を見て反応を待つ。

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俺「大丈夫ですよ。俺達は親父狩りとか、そうゆうのじゃないんで。」


明らかに安心するおじさん。


ユウジが小声で俺に囁く。


ユウジ「サンキュー」


俺「おじさん、家はどこですか？もし、良かったら肩貸しますけど？」


おじさん「いやいやいや。酔っぱらったまま帰ったらかみさんに殴られちまう！」


おじさん「コンビニとかが近くにあれば連れていって欲しいんだが？」


足元もかなりふらつき、まともに歩けない感じ。


ユウジ「うっし！コンビニまで行きますか！」


ユウジと俺はおじさんの両脇に立ち肩を貸す。


おじさん「済まないね～」


凄く酒臭い。


２人でコンビニのベンチまで連れていくとおじさんが五千円札を出してきた。


おじさん「これで君たちも何かジュースとかも買っておいで。おじさんはポカリがいいな。」


俺『いや。悪いですよ・・・そんな』


言う前に


ユウジ「ごちそうさまです！食べ物とかも何か買ってきましょうか!？」


図々しいというか、ユウジのこうゆう所は得な部分だと思う。

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おじさんに食べるものも頼まれ２人でコンビニへ行って買い物を済ませる。


駐車場のコンクリートの上に食べ物を囲むように座り３人で色々話した。


おじさんは【田中】と名乗り駅から歩いて３０分ほどの所に住んでいること。
小さい会社の社長をやっていること。


ユウジは高校中退で今はバイトを探していること。


俺は進学校に通っていて悪友のユウジと毎日遊んでいること。


おじさん「若いうちは色々良いことも悪いことも経験しといた方が良い！」


酔っぱらったまま何回も同じ事を言う。


楽しいお喋りが二時間くらい続いた時におじさんは俺達に感謝の印と未来ある若者のために!!


と一万円ずつくれた。


俺は２回断ったが、３回断るのは逆に失礼かな？と思いお礼を言って有り難く頂いた。


もちろんユウジは一回目から


「あざぁーす！」


受け取ってた。

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田中のおじさんを家まで送ろうとしたが、断られたので車が少ない道路まで送っていく事に。


国道もすぐ近くにあったのでそこから少し先まで送ることにした。


この頃にはだいぶおじさんも酔いがさめていた。


国道を３人で渡ると白いワンピースを着た髪の長い女の子がボーッと立っているのが見えた。


朝方に近い４時頃だったと思う。


俺は気味が悪かった。


おじさんとユウジは話していて全く気づいていない感じだった。


すぐに脇道に入りおじさんとは別れた。


ユウジ「いや～人助けって毎回気分が良いな！」


毎日ではないが夜中に散策することは、お小遣いをよく貰えることとおじさんやおばさんとお喋りするのが楽しくて２人でやりはじめた事だった。


国道まで戻るとユウジが


ユウジ「じゃあ、俺は家帰って寝るわ！じぁあなー！」


俺はユウジと別れた。


周りを見渡すと先程の女の子は居なくなっていた。


『やっぱり幽霊とかだったのかな？』


怖くなり足早に帰路につく。

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５分くらい歩いた時だった。


急に先程の女の子が気になりだした。


『幽霊じゃなかったら、すごい困ってるんじゃないか？こんな時間で１人でいるなんて自殺とかじゃないのか？』


『このまま放っておいて自殺でもされたりしたら・・・』


俺は不安になり国道まで戻ることにした。


戻ってみるが先程の女の子はやっぱりいない。


『もぅ!!なんで移動してるんだよ!?』


焦りと不安から近くの脇道なども探す。


空が明るくなり始めた頃にやっと見付けることが出来た。


階段に体育座りで腰掛け寝ているようだった。


俺は勇気を出して話し掛けた。


俺「あの～こんばんは。」


俺「いや！おはようございます・・・かな？」


女の子はピクリと反応したが顔をあげる様子は無い。


俺は諦めずに話し掛ける。


俺「どうしたの？家に帰らなくていいの？」


女の子は少しだけ顔をあげて長い髪の隙間からこちらを窺う。


俺「大丈夫？」


心配そうに覗き込むと


女の子は頷いた。


俺は取り敢えず安心して自己紹介をする。

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俺「俺の名前はナオキ。えっと・・・」


女の子「メグミです。」


顔をあげてニコッと笑いながら挨拶した。


第一印象は凄く綺麗な子。


ユウジが凄く好きそうなタイプだなって思った。



メグミ「もしかしてですけど、ナンパとかですか？」


俺「違うよ！俺は彼女いるし！」


メグミは俺の慌てぶりを見てクスクスと笑った。


俺「こんな時間で女の子が１人でいるから自殺とかかと思っちゃって💦」


ムッとした感じでメグミが訊いてくる。


メグミ「ナオキ君は中学生？高校生？何年？」


中学って？まぁ童顔だからしょうがないけど。


俺「俺は高校一年だけど・・・」


メグミ「じゃあ一個下だね。なるべくタメ語はやめるよーに。」


俺「あっ！はい！気を付けます。」


ってなんで心配してやった俺が注意されてるんだろ？


情けなくなりメグミなら放っておいても大丈夫だろうと考えた。


俺「大丈夫そうだから、俺、帰りますね。」


背を向けて帰ろうかとすると


メグミ「待って！」

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メグミ「ナオキ君は良い子っぽいね。これ持ってる？」


メグミはポケベルを見せてきた。


この時代はまだPHSや携帯が普及する前でポケベル世代だったんです。


俺「持ってますけど？」


メグミ「見せて！」


俺はメグミにポケベルを手渡した。


ポケベルの裏をしばらく眺めてからすぐ返された。


俺『？』


メグミ「心配してくれてありがとう。気を付けて帰ってね。」


笑顔で手を振られる。


『変な女』


と思いながらも家に帰ることにした。


次の日の昼過ぎに目覚めるとユウジからポケベルにメッセージが届いていた。


ユウジ家に電話しろとの事だったので電話すると


ユウジ「今日の夜も行くぞ！適当な時間にコンビニで待ち合わせな！じゃあなー」


ガチャン


言うだけ言ってすぐ切るし。


俺は昼寝をして夕飯を食べて風呂に入ってから待ち合わせのコンビニに向かう。


コンビニに着くとまだユウジは来ていないようだった。


するとポケベルが震える。

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メッセージ

『ｲﾏﾄﾞｺ?』


次のメッセージにはポケベルの番号らしきもの


俺は『誰だろう？』高校のクラスメイトか？


公衆電話に行きポケベルの番号にかけてみる。


『ﾀﾞﾚﾃﾞｽｶ?』


数分するとまたポケベルが震える。


『ﾒｸﾞﾐ　ｲﾏﾄﾞｺ?』


俺『メグミ!?昨日のあの綺麗な姉ちゃんか・・・めんどくさ』


くらいにしか思わなかった。


いきなり肩をバシッと叩かれる。


ユウジ「ウィースッ！わりぃ、遅れた！」


俺「わりぃと思うなら叩くな！馬鹿力！」


といつもの対応で返す。


ポケベルを持っていた俺を見てユウジが心配そうに


ユウジ「わりぃ。彼女と約束あったりしたか？」


ユウジは俺の彼女のマキとの約束とかが、あったんじゃないかと心配そうにする。


俺「いや、無いよ。これは別の女。」

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ユウジ「他の女って？たらしだなぁ・・・ナオキは」


俺「ユウジには言われたくないね」


俺は昨日のメグミとの経緯をユウジに話す。


ユウジ「俺の好みっぽいんだろ？今から会おうぜ！」


ユウジにのせられてメグミのポケベルにコンビニにいることを伝える。


また数分後


『ｲﾏｶﾗｲｸ!ﾏｯﾃﾃ!』


と返事が来る。


俺「今から来るってさ。」


ユウジ「うっしゃ！超期待するぞ！」


ユウジと喋りながら１５分くらい待っていた。


メグミが手を振りながら、こちらに向かってくる。


俺「こんばんは。メグミさん。」


メグミ「こんばんは。」


メグミはユウジを見て


メグミ「初めまして。ナオキ君の友達かな？」


ユウジはボーッと突っ立ったままで頷いた。


俺はあることを思い出して質問する。


俺「メグミさん。俺のポケベルの番号なんで知ってるんですか？」


メグミは不思議な顔をする。


メグミ「なんでって昨日ポケベルの裏に書いてある番号を見て記憶しといただけだけど？」


そういえばポケベル貸したや。

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メグミ「ナオキ君にちょっと相談というか聞いてもらいたい事があるんですが・・・借りてもいいですか？」


メグミはユウジににこやかに話し掛ける。


ユウジは見とれていたみたいで、明らかに慌てて答える。


ユウジ「あっとっ・・・話なら俺でもいいじゃん！」


メグミは明らかに胡散臭げにユウジを見る。


メグミ「私はナオキ君に聞いてもらいたい訳で、えっと・・・」


名前が解らずに会話に詰まる。


ナオキ「ユウジだよ。」


メグミ「ユウジ君には用は無いの。」


俺『ハッキリ物を言う女であんまり可愛いげ無いな～』


明らかにユウジががっくしと肩を落とす。


俺「メグミさん。俺はユウジにも居て欲しいんだけど・・・」


メグミ「でも・・・」


俺「俺はユウジと遊ぶ約束でここに来ていたし、メグミさんの用事の方が横入りして感じになってるんですよ。」


俺「ユウジも一緒なら、なんでも話きくし何時間でも付き合いますけど？」


そこまで言うとメグミは折れて


メグミ「分かった。ユウジ君も一緒でいいよ。」


ユウジは、いつものように耳元で


「サンキュー」


と言った。

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長くなりそうだったので、コンビニでジュースやお菓子を買う。


もちろん上機嫌なユウジが奢ってくれた。


俺達は近くの五階建てのマンションの屋上に移動する。


メグミ「うわぁ。凄い✨街が見渡せるね✨」


俺「ユウジが見付けたお気に入りの場所なんだ。」


メグミ「ユウジ君は見た目と違ってロマンチスト？」


俺「バリバリのロマンチストヤンキー崩れ✨」


ユウジ「それ、かっこわるく聞こえるんだが・・・？」


メグミがプッと吹き出してクスクス笑い始める。


俺「ちゃんと誉めてるぞ。」


ユウジは俺の言葉なんか耳に入らないくらいメグミの笑顔に心を奪われていた。


俺『ユウジがマジだな。こんなユウジ初めて見たな』

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