出会い‥系?ですかね‥?
出会い‥人は常に出会いを求めてるんだと思う‥それは仕事にせよ私生活にせよ、出会い系にせよ‥何にせよ、何らかの出会いを求めてる‥40になる俺も、色んな意味で求めてると思う‥色んな出会いを振り返ってみた‥ちょっと下ネタ的な物もありますが、気に入らなければスルーして下さい。
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かなりキツいが、中は暖かく、気持ちいい‥いや、気持ち良過ぎる‥
たまらず一突き‥突き上げる‥!
『あああぁ‥っ!』
悲鳴にも似た声が俺の耳を突く‥
もう、爆発寸前‥夢中で突く‥!突く‥!突く‥!
めぐみは力なく俺に抱き付きながら‥
『あ‥あ‥あ‥痛っ‥あ‥あ‥』
と声を出す‥
頂点は間もなく‥
「やばい!出る!」
“その”くらいの知識はある‥
ラストスパートをかけ、やがて頂点‥素早くめぐみを抱き上げ無事回避‥
任せて‥と言っためぐみは俺に抱き付いたままぐったりとしている‥
めぐみは暫く俺の上に跨って抱き付いたままぐったりとしている‥眠っているのか、気を失っているのか‥
「めぐちゃん?」
『ん‥?もう少しこのまま‥』
余韻を楽しんでいた様だ‥
暫くすると、“そこ”が大変な事になっている事に気付いた‥
月にかかっていた雲が晴れると、“その状態”が見え‥改めて二人で絶句‥
「『ありゃりゃ‥』」
俺の履いていたジャージの股間部分には、俺から飛び出した液体がかかっている‥また、俺のモノと太股にはめぐみの血が付着しているのが何気に分かる‥
めぐみはそれらを持っていたハンカチで拭いてくれた‥そして自分のも拭いた‥更に俺のモノも拭こうとしたので、俺は‥
「いや、そこは自分で‥」
と言い、ハンカチを借りて拭きジャージを履いた‥
お互いの“初めて”が終った‥
『し~君、どうだった?』
衣服を直しながら、放心状態の俺に聞く‥
「う~ん、夢中だったから‥でも暖かくて気持ち良かった‥めぐちゃんは?」
『痛気持ち良かった‥』
「この旅行が終っても、付き合ってくれる?」
『うん』
「ありがとう‥」
俺が部屋を出て、二時間近く経ったか‥
部屋の縁側には、頭に濡れタオルを乗せ、バケツを抱えながら酔い潰れてるキャプテンのナオヤマが、その隣ではビール片手に目を閉じてあぐらをかき、ウォークマンを聴いているマナブ‥
思わず俺は「渋いな‥」と呟いた‥
部屋では、クロスとオータニが爆睡中‥コージは、女の子とトランプのスピードに熱中してる‥他の女の子達は、それを見たりテレビを観たりしている‥
マナブが俺達に気付く‥
【おぅ、遅ぇじゃねえか‥どこまで行ってたんだ?】
「いや、あの流木に座って涼んでた‥後からめぐみさんが来たから話してた‥」
【話してた?めぐみさん‥こいつ何かしませんでした?】
「何もしてねぇよ!話してただけだよ!‥ねぇ、めぐみさん‥」
『う~ん、どうかな?』
「ちょっと、ちょっと、頼みますよ~!」
マナブは勘がいい‥
コージが気付く‥でもこいつは恐ろしく鈍感‥
【し~君、どこ行ってたんだよ~!それにその首!赤いポツポツが沢山出来てるぞ!虫刺されか?ムヒ塗れムヒを!】
ムヒを取り出すコージ‥ドキッとしたが、思わず笑ってしまう‥
既に“経験者”の女の子は‥俺の首の赤い斑点を見て気付いたようだ‥めぐみを見てニヤリと微笑んだ‥恐るべし女の勘‥
俺とめぐみはまた皆の輪に加わってトランプを始めた‥
お隣さんも俺達もチェックアウトを時間ギリギリの10時に済ませた‥明け方までトランプをしていたので、かなり寝不足だ‥でも二日酔いのナオヤマ以外は、キッチリ朝食も摂れた‥
女の子達と俺達は、その日帰るまで一緒に過した‥
駅までの道のり、皆で歩く‥俺とめぐみは皆と少し離れて話ながら歩く‥
「楽しかった?」
『うん、し~君は?』
「勿論、楽しかったよ。」
『また会おうね。』
「うん‥そうだ、電話番号と住所教えてよ!」
『いいよ!あ‥書く物無いから駅でね‥』
また色んな話をしながら駅に向かった‥
夕方、俺達と女の子達は別れた‥俺とめぐみはアイコンタクトをして小さく手を振り別れた‥
女の子達と別れた後、皆と『珍来』で飯を食った‥
【結局トランプやって終っちゃったな‥持ってきたアレが役に立たなかったぜ‥】とコージ‥
【お前がムキになってトランプやってたからだろうが‥っ!ムードも何もないわっ!】と、チャーハンを口から溢しながらマナブが吠える‥
【でも、し~君は少しいい思いをしたんじゃないの?】とマナブが畳み掛ける‥
「外で少し話してただけだよ‥」
【マジで?俺がゲロ吐いて、苦しんでいる時に、お前は~っ!】とナオヤマ‥
【まぁまぁ、いいじゃないすか‥旅館の隣の部屋に、同年代の女の子がいたら、誰かしら仲良くなっても不思議じゃねぇし‥し~君以外がだらしねぇ‥って事で‥】マナブは大人です‥
皆と別れて家路に着く‥
帰りの電車で、アノ事を思い出す‥
「初体験が外か‥いきなり普通じゃないな‥連絡来るかな‥帰ったら電話してみようかな?‥でも親が出たらどうしよう‥」
と考えてるうちに、最寄りの駅に着いた‥チャリに乗り、家に向かう‥
「ただいま‥」
【ちょっと前に与田さんという女の子から電話あったよ~!】
と部屋から叫ぶ姉‥
「与田‥?女の子‥?何か言ってた?」
【昨日の海とか‥電話番号がどうとか言ってたよ‥知らない人?】
「え?海?電話番号?」
来た~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!向こうから来た~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!
声にならない叫び‥!頭の中はお祭り騒ぎ‥!
早速電話をかける‥
向こうの電話が鳴ってるビビる俺‥1回‥2回‥3‥出た‥
【もしもし与田です‥】
「あ、花山と申しますが、めぐみさんいらっしゃいますか?」
【あ、し~君?めぐみです。】
「めぐちゃん?良かった~!でも名字知らなかったから誰かと思ったよ‥」
【ははは‥そう言えば言ってなかったね‥でも電話ありがとうね‥くれないかと思った‥】
「そんな事ないよ‥帰りの電車の中で、ずっとめぐちゃんの事考えてた‥こちらこそ電話ありがとう‥」
その後少し、海での話を振り返りながらした‥
【そう言えば、し~君て部活いつから始まるの?】
「休みは一週間だから、今度の月曜からかな‥何で?」
【う~ん‥実はね、塾の夏期講習が明後日からなんだ‥し~君に会いたいな‥って思って‥でも明日しかないし‥その後はお盆休みに二連休があって、それからは8/30まで休みなし‥】
「そうか‥めぐちゃんは受験なんだね‥俺も会いたいって思ってた‥夏休み中で確実に会えるのは明日か‥」
翌日は朝から“東京湾一周フリーパス”で電車デートをする事になった‥
お互い一日時間一杯一緒に過ごしたい‥って事で、朝9時に先日別れた駅で待ち合わせをする事にした。
やっぱり眠れない‥何時になっても眠れない‥最後に時計を見たのは‥夜中の2時過ぎ‥
朝練で慣れているので朝には強い筈だけど、やっぱし寝不足でボケ~っとしてる‥
支度を終え、チャリで最寄りの駅に向かう‥もう駅までの距離が歯がゆい‥ひたすらペダルを漕ぐ!漕ぐ!漕ぐ!‥不意に交差点のミラーを見ると、顔がニヤけてる‥
多分他人から見たら気持悪いんだろうな‥いつもは気にするけど、今日はいい‥
電車から降りると、昇り慣れた階段を一目散にかけ上がった‥
待ち合わせは、階段を上がった先のミルクスタンド‥
今日はどんな服装なんだろう‥一段飛ばしで昇り切った‥
ミルクスタンドで売店のおばちゃんと親しげに話す女の子‥青いスリムのデニムパンツにセーラーズの薄手の淡いピンクのパーカー‥靴はコンバースのハイカット(白)‥めぐみだ‥メチャクチャ可愛い‥しかもパーカー以外は俺と同じ‥感動‥
「めぐちゃん!」
『あ、し~君!』
【え?あんたら知り合いかい?】‥と、おばちゃん‥
「おばちゃん、めぐちゃん知ってるの?」
【知ってるも何も、あんたと同じ毎朝のお得意さんだよぉ~!】
「へぇ~!偶然!世間は狭いね~!」
【し~君、渋い事言うね‥これからどっか行くの?】
『フリーパスで東京湾一周~。』
【そうかそうか、楽しんでおいで~!】
おばちゃんに手を振りみどりの窓口へ向かった‥
簡単に『東京湾一周フリーパスデート』とはいえ、当時の高校生の一日デート‥懐事情が厳しいもので‥ましてや俺は高校一年生‥更に数日前に旅行もしてる‥
旅行の残金と貯金箱割って出した小遣いなど、部屋中の小銭を掻き集めて、なんとか都合した二万円弱‥それはめぐみも同じ様子で‥全て割り勘という事に‥あとは臨機応変に‥という事で出かける事になった‥フリーパスは、まだ消費税のない時代の\3000‥結構割安だ‥
一気に鎌倉へ‥ずっと手を繋ぎ、参道を散策したり紫芋ソフトクリームを食べたり‥江ノ電で江ノ島行ったり‥シラス丼食ったり‥久里浜からフェリーに乗って房総半島へ渡る頃にはもう四時近くに‥
幼い頃に行った、鋸山のロープウェイに乗りたかったが、その時間は昇りの最終‥下りの最終は昇って5分後‥悩んでいると‥
『し~君が行きたいなら、私も行きたい‥まだ陽は高いから、下りは歩いて来ようよ‥』
その言葉に背中を押されてロープウェイに乗る事になった。
頂上から見る海は眩しく綺麗に光っていて、対岸の山や工業地帯がハッキリと見える‥
房総半島の山々‥鋸山の名所“地獄覗き”と言われる絶壁‥他にも色々と見て回った。
つい時間を忘れてしまい、辺りは微妙に薄暗くなってきた‥
「下りは階段ばかりみたいで、そろそろ行かないと足元が見えなくなって危ないから行こうか‥」
鋸山の案内図を見ながら俺が言う‥
『うん、もう少しいたいけど‥』
暗くなるまでに下りようと、手を繋いで少し急ぎ足で階段を下りた‥
意外に長い‥陽は沈みきってないが、木々に覆われた下り道は既に暗くなっている‥
「大丈夫?」
と、声をかける‥
『うん、大丈夫‥』
と、めぐみ‥
手を繋ぎ、出口を目指す‥
やっと出口‥地図を見ると、そこは山の反対側‥
「少し休もう‥」
もう少し歩くと、海沿いの国道に出る‥その先に自動販売機のある駐車場らしき場所がある‥そこで少し休憩する事にした。
辺りはもう暗く、街灯もなく、国道を走る車のライトと自販機の灯りだけが頼り‥すぐそばは崖になっていて、下からは波の音が聞こえる‥
自販機で買ったジュースを飲んで、一息ついて‥
「なんか疲れさせちゃって、ごめんね‥それにこんなに暗くなっちゃって‥」
『ううん‥楽しい!し~君といると本当に楽しいよ!』
「ありがとう‥そう言って貰えると嬉しいよ‥」
楽しいながらも、少し時間が気になる‥俺はいいとしても、めぐみの家はどうなんだ‥?そう思いながら時計に目をやる‥
『し~君、私の時間なら気にしないでいいよ‥親には部活の皆と来てる事になってて、遅くなるって言ってあるから‥でも、し~君は大丈夫なの?』
俺の仕草を見ためぐみが言う‥
「俺は全然平気だよ‥男の子だし!(笑)」
そう言ってまた地図を見る‥
鋸山の最寄りの駅は“浜金谷”だが、徒歩で約1時間近くかかる‥逆に館山方面へ約2キロ歩くと、“保田(ほた)”という駅がある‥徒歩で約30分‥地図に印刷してある、内房線の時刻表を見ると、25分後に1本‥その後は50分後に1本‥
急いで行くべきか‥迷った‥めぐみにその旨を話す‥
『し~君は急いで帰りたいの?そうならダッシュで保田に向かおうよ‥でも私はもっとし~君と一緒にいたいから、次のでもその次の電車でもいいよ‥』
「え?本当にいいの?」
『本当にいいよ!次はいつ会えるか分からないんだから、ゆっくり楽しもうよ。』
「分かった、ありがとう。」
たった2歳しか違わないめぐみに大人を感じた‥
『ねえねえ、この崖って降りられるのかな?』
「あ、確か行ける筈だよ‥昔、親父に連れてって貰った事がある‥」
記憶を辿りながら降り口を探した‥
あった‥ドライブインの脇に階段らきし物を発見‥
めぐみと手を繋ぎ、暗い階段を手探りで恐る恐る下りる‥
旅行の時の様に月明かりで何と無く周りが見渡せる‥放置され半分砂に埋まったテトラポットが数個ある他は、少しの岩場‥後は砂浜‥
テトラポットに腰掛け、二人黙って月明かりに照らされた海を眺める‥
どちらが言った訳でもなく、自然な流れでキスをした‥
軽いキス‥やがてお互いの舌を絡ませディープキス‥
お互いがお互いの“ツボ”を心得、激しさを増す‥
チュ‥チュ‥ジュジュ‥
お互いの舌を絡ませ唾液を交す‥
息遣いが荒くなる‥お互いがお互いの体を愛撫する‥
めぐみの両手が俺の上半身に直接触れる‥掌を広げ、両手で俺の腹から胸へ‥下から上へ撫であげる‥両手の親指の腹で俺の乳首を転がす‥
胸から脳へ電気の様に快感が走る‥新たなスイッチが入る‥
『し~君も触って‥』
前回よりも言葉に“色”が入った声でめぐみが求める‥
俺はそれに応える‥
再び“あの”感覚が蘇る‥
“挑まれた”
パーカーの下は下着のみ‥それらを一気に捲り上げ両手で優しく揉み上げる‥“返し技”親指の腹で乳首を転がす‥
お互いの口でお互いの口を塞ぎ、お互いの親指でお互いの乳首を転がす‥声を殺しながら出す声‥スイッチは入りっぱなしで、分泌されるお互いのアドレナリンは最高潮‥
やがてめぐみの手は俺の下半身へ‥釣られる様に俺の手もめぐみの下半身へ‥
俺は座ったまま、キスした口を離さずにめぐみを立たす‥その間もめぐみは俺のモノを離さない‥やがてその手は我慢汁が溢れた俺のモノを直に掴む‥
“先制攻撃”
迂濶にも先手を取られた俺は、負けずに“返し技”を狙ったが、めぐみの履くスリムのデニムパンツはそれを許さない‥
めぐみのスリムパンツのボタンを外しファスナーを下ろす事は出来たが、手が中に入らない‥
俺が困っているのを知っためぐみが少し笑った様な気がする‥そんな仕草に俺はまた痺れ、俺のモノは更に硬さを増す‥
息遣いが荒く、唇がふやける程、舌が痺れる程、長く続けたディープキスを止め‥めぐみは両手で俺のモノを包み込む様に触れて、目に涙を浮かべて言う‥
『ねぇ、し~君‥し~君の舐めていい?これするの、し~君が初めてでありたい‥』
「え~~~~~~!?いやいや、風呂にも入ってないし、さっきトイレにも行ったし、俺もした事ないよ~~!」と情無い俺‥
本のカラー写真で見ても、顔が半分も隠れる程のモザイクで、どうやっているのかも分からず‥漫画で見ても、今一つイメージが湧かない‥そんな予備知識も無いままの“挑戦状”‥
少し間を空けて、気持を切り替え、迎撃体制を整える‥
「うん、いいよ‥」
嬉しい勝負‥
慣れない手付きで俺のモノを上下に撫でる‥
“やばい!”
もう既に頂点を迎えようとしている‥
「あっ‥あぁ~~」
思わず声が漏れる‥
めぐみは間も無く俺がイク事を感じた‥
先端からゆっくり口に含み、奥へと運ぶ‥
初めて経験する、下半身で感じる‥舌の少しザラついた感触と生暖かい感じ‥気持ち良過ぎて、フクラハギから大腿筋、大臀筋から背筋にかけてバッキバキに硬直する‥
めぐみは口の中で俺のモノの裏側に舌をあてながら頭を2度3度上下させる‥
「あっ‥くっ‥くぅ~っ‥」
俺は目を硬く閉じ、下半身から込み上げる快感を少しでも長続きさせたく、必死で堪える‥が‥頂点はもうそこまで‥
「めぐちゃん‥っ!もう駄目‥イク‥っ!」
細かく頷く‥
「離れて!出ちゃうよっ!」
俺はめぐみの頭を離そうとしたが、腰にしがみついていて剥がせない‥!
「あああぁ~~っっっ!!!!!」
絶頂の声と同時に、俺のモノから液体がめぐみの口の中に大量に放出された‥腰と背筋が痙攣する‥初めての快感で頭が痺れる‥今まで自分でヤッていたオ〇ニーなんて比べ物にならないくらいの快感‥涙が出た‥ずっと頭が痺れてる‥
ふと、めぐみを見ると‥目に一杯涙を浮かべてる‥
「あ!めぐみ!そんなもん吐き出せ!」
口の中に放出された液体をそのままに、俺の言葉に首を振る‥そして、ゆっくりと飲み込む‥
『飲んじゃったぁ‥』
「めぐちゃん、何やってんのぉ~っ!大丈夫ぅ?そんなもん飲んでぇ~!」
『へへへぇ~!これでし~君、私の体の一部になったよ~!』
悪戯をした子供の様に笑って言うその顔が、可愛く愛しく‥物凄くめぐみが欲しくなった‥
何も言わずに、俺はめぐみの口にむしゃぶりついた‥俺のを大量に受け止めた口‥そんな事は関係ない‥とにかくめぐみの体の隅々まで欲しい‥
そう思った俺はスイッチが入った‥
キスを止め、めぐみの手をテトラポットにつかせ、後ろからめぐみの胸を激しく揉む‥
『あっ‥!あっ‥!あん‥!あぁぁぁ~っ!ど‥どうしたの?し~君‥気持ちいいよぉ~!』
「好きだよ‥めぐみ‥可愛いよ‥」
無我夢中になってる割には何処か冷静‥
スリムパンツだとキツいので、右の靴を脱がせ、それからデニムのスリムパンツと下着の右足のみを脱がす‥そしてテトラポットに右足を乗せさせる‥物凄くいやらしい格好‥
俺は上げた右足の下から仰向けに入り込む‥めぐみの下半身が暗闇の中、月明かりでシルエットだけが見える‥
俺は優しく舐め始めた‥
『あっ‥あっ‥あっ‥あっ‥そ、そんなとこぉ‥』
めぐみのそこは暖かく、頭が痺れる様な濃く甘く淫媚な臭い‥
ジュル‥ジュルル‥ピチャ‥ピチャ‥ピチャ‥
『あ‥っ!あ‥っ!あっ!あっ!あっ!あ!あ!あ!だめぇ~~っ!し~君、気持ち良すぎるぅ~っ!!』
俺は“弱点”の突起物を集中的に攻める‥
チュ‥チュ‥チュ‥ジュル!ジュルル‥!
「めぐちゃん、凄いよ‥吸っても吸っても、どんどん溢れてくるよ‥」
体勢を変え、めぐみの背後に回る‥左手で胸を愛撫し、右手でめぐみのビチョビチョになった秘部に触れる‥そしてまた突起物を攻めた‥
『あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あ!あ!あ!あぁ~~んっ!あぁぁぁ~~~~んっ!も、もうだめぇぇ~~っ!イクッ!イクッ!イクッ!イクゥゥ~~~ッ!し~君、イッちゃうよ~~!』
「イッていいよ!めぐちゃん!いいよ!」
更に激しく攻めた‥!
“勝利”は目の前‥っ!
『‥ック!‥ック!イッッッッッックゥゥゥ~~~~~~ッ!アァァァァァァ~~~~~ッ!!』
ピッ‥昉ピッ‥昉プッシュァァァァァ~~‥‥昉昉昉昉!!
めぐみの絶叫と同時に、秘部から何か液体の様な物が勢い良く出た‥
高校一年生の、童貞を失ったばかりの男の子はまだ知識がなく、それが“潮吹”だという事に気付いたのは、それから数年後の事である‥
めぐみもまた初めての事で知識もなく、無意識に“失禁”したと思ってしまっていた‥
『あぁ‥はぁ‥はぁ‥し~君大丈夫?はぁ‥はぁ‥な、なんか無意識におしっこ漏らしちゃったかもだよ‥情無いよ‥いい年をして‥でも、そんな事は‥どうでもいいくらい‥気持ち良すぎ‥だよぉ‥』
めぐみは、ズボンも下着もそのままに、膝をガクガクさせながら、テトラポットに前のめりにもたれ、息も絶え絶えに言う‥しかも色っぽく‥
“とどめを刺せっ!”
俺の頭の中で声がした‥気がする‥
俺は最早“男の子”ではなく、一匹の“雄”になっていた‥
まだテトラポットにもたれ、息も絶え絶えなめぐみの背後から抱きつき、パーカーを捲り上げ、上半身を露にする‥ほぼ全裸状態だ‥
左手では胸を、右手では秘部を愛撫‥激しくディープキスをする‥
『ん‥ん‥ん‥んん~‥んん~‥』
めぐみも訳が分からなくなっている様だ‥
腰から首筋にかけて舐め上げる‥ビンビンになった乳首を左手でやや強目に摘む‥右手の親指をめぐみの秘穴に挿入し激しく出し入れをする‥中指の腹で突起物を攻めた‥
ヂュク‥ヂュク‥ヂュク‥ヂュク‥ブチュ‥ブチュ‥ブチュ‥
溢れ出す液体‥秘穴は物凄くいやらしい音をたてている‥
やがて俺の右手の動きは速さを増す‥
ジュッ‥ジュッ‥ジュッ‥ジュッ‥ジュ、ジュ、ジュ、ジュ、ジュ、ジュ‥
『あっ‥あっ‥あっ‥あっ‥あっあっあっあっ‥』
俺の右手の動きと音と声のリズムが合っている‥
『イクッ‥イクッ‥イクッ‥イクッ‥またイクゥゥ~!』
そう言うと、めぐみは再び絶頂を迎えた‥
“更に追撃‥”
コージのセリフではないが、もしもの為のアレ‥が役に立つ時が来た‥
俺はスポーツ用のショルダーバッグからコンドームを取り出し“昨夜の練習通り”に装着した‥もしもの時にもたつかない様に2コも無駄にして練習‥アホな高校一年生である‥
装着‥というより、言わば“完全武装”完了‥
完全に息が上がっているめぐみに対し追撃‥
俺のモノをめぐみの秘穴にゆっくりと沈めていく‥
ボヤ~っとしているめぐみは我に還った‥!
『あ‥あ‥っ‥あぁぁぁぁぁぁ‥っ!も、もぅダメェェェ~~!頭が‥頭がおかしくなるぅぅ~っ!』
そう言いながら、めぐみは“外”である事が分かるくらいの理性は残っているが、もう声の制御が出来ないくらいの絶叫さ加減だ‥
初弾で瀕死にしたはいいが、俺も完全武装をしていながら、既に絶頂を迎えつつある‥
「ヤバイ‥相討ちになる‥」
そう思った俺は、後ろから一気にスパートをかけた‥
『あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!だめ‥っ!イクッ!イクッ!イクッ!イクッ!イクゥゥ!』
「俺もだ!めぐみ!一緒にいこう!」
二人はまた絶頂を迎えた‥
“アノ後”‥どうやって駅まで来たか頭の中が痺れていて良く憶えていない‥
気持ち良い夜風に当たって正気を取り戻した‥
時計を見ると、まだ9時過ぎ‥あの場所での出来事は、恐ろしく長い時間に思えたが、意外と短い‥
駅までは‥クタクタになった二人の前にタクシーが一台、休憩の為に自販機の前に停まっていたので、駅まで運んでもらった様だ‥
タクシーの運転手が言う
【こんなとこでタクシー捕まえられてラッキーだねぇ~】
という何でもない言葉だが、やけに耳に残っていた‥
先日の旅行にも持って行ったが、分厚いが小さい時刻表の本を見た‥
乗り継ぎが良いらしく、俺もめぐみも親に怒られる程遅くはならないで帰れそうだ‥
電車に乗ると、まだ夏休みも序盤の7月だというのに、誰もいない‥一番後ろの車両だからか‥そんな事はどうでもいい‥2人は倒れ込む様に向かい合せの4人掛けの席に座った‥
なんとなくハグ‥そして軽いキス‥
お互いに“獣”の様な香りが残っていた‥あの頭の中が痺れる様な感覚が蘇る‥が、お互いに睡魔には勝てず、手を繋いだまま寝てしまった‥
ワイワイ‥ガヤガヤ‥途中のターミナル駅に着いた様で騒がしく、4人掛けの席は愚か、通路にまで海水浴帰りの客でごった返していた‥
1時間近く寝ていた様だ‥お互いに“もっと話したかった‥少しでもお互いの気持ちの繋がった時間を共有したかった‥”そんな自分達への悔しさが、繋いだ手の握力となって痛い程伝わってきた‥
ミルクスタンド前‥
『し~君部活頑張ってね‥』
「めぐちゃんも勉強頑張れよ‥」
『うん‥』
「あ‥ところで大学はどこ受けるの?」
『言わなきゃダメ?』
「出来れば‥」
『もっと早くし~君と出会っていれば、志望大学も違っていたんだろうけど‥関西のね‥外国語系の大学をいくつか‥でも、し~君の近くにいたいから、都内の大学にしてもいいかな‥って思ってる。』
「嬉しいけど、そういう動機で志望大学を変える‥ってのはどうなの?何か光る物があっての志望なんでしょ?だったら頑張らないと‥」
『‥。』
下を向いて、涙を流しているのが分かる‥
「俺、めぐちゃん大好きだよ‥めぐちゃんがいなくならない限り、俺から離れる事はないよ‥」
そう言うと、人目も憚らずに抱き締め合った‥
お互いに涙は見せずに、いつになるか分からない“次の約束”をして家路についた‥
携帯やFaxが充分に普及していない時代、電話でなければ“手紙”である‥
お互いの部活や塾のスケジュールを手紙に書いて送り合う‥届いたら電話で“次”を検討‥中々うまくいかないものだ‥会いたいのに会えない‥これは携帯が普及した現代でも有り得る事‥
数日に一度‥電話で話したり、タイミングが合えば“ミルクスタンド前”で話す‥そうやって一度も“次のデート”がないまま夏休みが終りを迎える‥
夏休みのキツい練習を乗り越え、真っ黒に日焼けした俺達野球部員は、一回り体格が大きくなった様に見える‥
これから秋の大会‥いわゆる新人戦‥
野球以外の事はあまり頭にない‥故に、めぐみとの連絡も次第に間隔が空く‥たまに“ミルクスタンド”で会っても、俺が疲れてい早く帰りたい様な顔をしてしまったり、めぐみは友達との時間を優先させる為に、少し離れた場所に友達を待たせ、俺との時間を最小限にしたり‥と寂しい時間が続く様になる‥
秋の台風の季節‥先日からの台風の影響で、電車も止まり、とても学校まで行ける状況ではなく、日曜という事もあり、俺は家でうたた寝をしていた‥
【し~!与田さんから電話ぁ~!】
姉の叫び声が家中に響く‥
「もしもし‥」
『し~君?めぐみです‥なんか久しぶりだね‥』
「うん‥めぐちゃんは?」
『も~、勉強疲れたよ‥し~君に会いたい‥』
その声に“色”は感じられなく、ただの“言葉”としてしか聞こえなかった‥
変な胸騒ぎがした‥
「会おう‥明日は?明日には電車は動いてるだろうし、ミルクスタンドで‥朝練あるから夜‥時間は短いけど‥」
『うん‥大体いつもの時間かな?』
「そうだね‥」
『じゃあ明日‥』
「うん、明日‥」
そう言って電話を切った‥
こんな会話でも、話が膨らんで1時間くらいは話すのに、最近は事務的だ‥
ミルクスタンドに向かう‥
階段を上る足は、部活の疲れもあって一段ずつ‥
階段を上り切る‥ミルクスタンド前にはめぐみがいた‥
俺に気付き、小さく手を振るめぐみ‥右手をニギニギ‥と返す俺‥
今日は友達は来ていない様子‥
「ごめん‥待った?」
『ううん‥さっき来たとこ‥』
「腹減らない?」
『あ‥そういえば少し‥』
「じゃあ、ロータリーのマック行こう。」
『うん、いいよ。』
単品を繋げ、少し割安にしたセットはあっても、バリューセットなんてまだない時代のマック‥というか、ファストフード店のメニューは、食べ盛りの男の子の腹を満たす量の値段は、決して安くない‥
二人分のポテトとジュースをトレーに乗せ、2Fへ向かう。
『し~君、ここ~!』
窓際の席を取っていためぐみが俺を呼ぶ‥
その声は久々に弾んで聞こえ、俺も自然な笑顔で
「ありがとう!」
と言えた‥でも胸騒ぎを消し去るには至らなかった‥
『そういえば、東京湾‥楽しかったねぇ~‥気持ち良かったし‥(笑)』
「アホか‥」
『し~君だってそうでしょ?』
「はは‥まあね‥」
それから色々話した‥旅行の事、夏休みの部活の事、皆の事‥楽しい時間は過ぎるのが早い‥
少し眠たくなってきて、一瞬俺は壁の時計に目をやった‥
『時間‥大丈夫?』
めぐみが言う。
「うん‥今日はずっと屋内でバドミントン部と合同練習‥ああ見えてバドミントンてキツくてね‥まだ膝が笑ってるよ‥」
『疲れた?』
「うん、情けないけど‥」
『私と一緒にいる時も疲れる?』
「え?何言ってんの?」
『だって、し~君私といる時あまり楽しそうじゃないんだもん‥』
「仕方ないじゃん‥めぐちゃんと会う時は部活の帰りで‥目一杯部活した後は、やっぱし疲れてるよ‥顔に出さないつもりだけど‥めぐちゃんだって目一杯勉強したら疲れるでしょ?何を心配しているか分からないけど、俺から離れる事はないから‥」
『うん‥ありがとう‥変な事言ってごめん‥』
「俺も頑張るから、めぐちゃんも勉強頑張ってよ」
『うん‥頑張る』
胸騒ぎは小さくなったが無くなりはしない‥
新人戦の結果‥
1、2回戦は何とか勝ちを拾えたものの、地区代表を決める3回戦‥県内の上位常連校に対し善戦はしたが、惜しくも敗退‥3試合合計で14打数2安打という情無い1年生4番打者を監督は使い続けてくれた‥先輩、同僚は“良くやったよ、気にすんな”と声をかけてくれた‥何よりも、それまで4番を打っていた先輩に対して申し訳ない‥
“練習は裏切らない”と言うが、“俺が練習を裏切った”と思えて仕方ない場面が次々と蘇る‥
落ち込んだ‥これ以上ない程に落ち込んだ‥
何もする気が起きない‥それから機械的に部活に出ているが、身についている感覚がない‥
めぐみと電話で話す気にもなれない‥暫く電話もしていない‥何度か電話が来たけど、俺がいなかったり、居留守を使ったりしてしまった‥
やはり俺は“獣”だ‥
そんな精神状態でも、性欲はあるらしく、“アノ時”の事を思い出していた‥
自分でした‥
“終った後”モノを拭きながら‥「何やってんだ‥!この変態が!」と自分を責めた‥余計に深く深く落ち込んだ‥
翌日俺は、小学校1年生から続けている皆勤賞を自ら破り、学校を休んだ‥
今の俺に一番大事なものって‥
自問自答した‥
めぐみ‥?野球‥?
“ごめん‥少しだけ距離をおこう・・・・・・・・・・・・・大好きなめぐちゃんへ‥”
そう手紙を書いた‥
そろそろ11月‥
調子も上向きになってきて、スランプから抜け出せそうになってきた‥
夜‥なんとなく男の子の生理現象に見舞われた‥
始めようとした時、それは起きた‥!
あの落ち込んだ日の行為の更に深い深い落ち込み‥変態か!何やってんだ!が頭の中を駆け巡る‥絶不調のシーンがフラッシュバックで蘇る‥
萎えた‥何をしても勃たない‥そのうちする気も失せた‥更にその膝まで下ろしたパンツ姿に情けなさを憶えた‥
コージとナオヤマがたまに‥
【やっぱしオ〇ニーはエ〇トピアに限るな!いや、ア〇ションカメラだ!】
‥と、“夜のオカズ”の話をしている‥以前なら俺もその輪に入っていたが、“東京湾‥”以降、興味も無くなり逆にそんな会話を“ガキの会話”として嘲笑っていた‥
でもいざ出来なくなると、高校1年の男の子としてはダメージが大きい‥
“オカズ”には頼らない‥だって“オカズ”より凄い体験をしたから‥そう思い、本などの“オカズ”は家にない‥
駄目だ‥どうしても勃たない‥“いい感じ”になってくると“フラッシュバック”‥
あんな手紙を書いておきながら、“体目当て”でめぐみに電話しようとする‥その繰り返し‥出口の見えないトンネル‥お猿な高校生が陥った“禁断症状”‥
ムラムラして眠れない‥そんな状態で朝練‥そのまま授業‥身が入らない‥そして午後の部活‥ボロボロになって帰宅‥
乗換えの駅でめぐみの後ろ姿を見掛けた‥呼び止める事も追い掛ける事も出来ない‥
落ち込みは更に深い所へと沈んで行く‥
12月も半ば‥耐え切れず受話器に手をかける‥
同時に電話が鳴る‥
思わず受話器を取り電話に出た‥
「はい‥もしもし。」
無愛想‥
『もしもし、与田と申しますが‥』
全部言い終る前に‥
「あ、めぐちゃん?俺も今電話しようとしてたとこ‥」
『え!?そうなの?何か嬉しい偶然だね‥』
「うん、嬉しいね‥」
『元気?』
「‥今一つ‥」
『大丈夫?』
「まぁ、何とかね‥めぐちゃんは?」
『私も‥今一つ‥』
「大丈夫?」
『ちょっとキツいかな‥』
「そか‥会いたいね‥」
『うん、会いたい!』
俺の頭の中は下心で一杯だった‥めぐみもそうだと思っていたから‥
お互い“会いたい”とは言ったが、そこは受験生と部活小僧‥時間の約束も出来ずタイミングが合わず、お互いミルクスタンド前で待つ事数日‥お互いイライラも限界‥
翌日、奇跡の様な報告が‥
朝練終了後‥監督が部員を集め‥
【今度の日曜に俺に5人目の子供が誕生する!朝から自主練‥と言ってもお前等がまともにやる訳がないから、各自家で自主トレか休み!以上!】
監督の奥様が帝王切開で出産するらしい‥
ナイス監督!ナイス奥様!ナイス赤ちゃん!ナイス子沢山!
朝起きたら自分のモノが勃っていた‥!
何を期待してるのか‥いや、色んな事を期待し過ぎている‥“準備”も万全‥
ミルクスタンド前に向かう足取りは軽い‥
ミルクスタンド前‥
浮かない顔をしているめぐみがいた‥
「とりあえずマック行く?」
『うん‥』
なんとなく元気がない様子のめぐみに思い切って尋ねた‥
「どうしたの?」
『うん‥』
「体調でも悪いの‥?」
『ううん‥』
さっきから聞かれた事に、うん‥とか、ううん‥しか言わないめぐみに少し苛立ちを憶えた‥
「早く“お楽しみ”をしたいのに、何を勿体ぶってるんだ‥!」
心の中で文句を言った‥
するとめぐみの目から涙が溢れた‥
「え‥?どうしたの?何があったの?」
黙って泣いていためぐみが口を開いた‥
『少し前に塾の全国模試があってね‥結果がボロボロで‥以前は志望大学は余裕で合格圏内だったのに、この間の模試で圏外に消えてしまって‥塾の先生にも親にも、こっぴどく怒られて‥し~君の事も言われて‥受験終るまで恋愛ごっこなんてするな!‥って言われて‥』
俺の悩みなんて‥情無くて‥情無くて‥
泣けてきた‥
めぐみは目標に向かっている途中にスランプに陥って悩んでいるのに、俺は‥オ〇ニー出来ないだの、セックスしたいだのと‥
確かに俺もスランプではあるけど、部活以外に少しでも素振りをしたのか‥?少しでも走り込みをしたのか‥?思い返せば思い返す程自分に腹が立つ‥
“色”を覚えるには早すぎる‥そんな事を覚える前にバットを振れ!走り込め!
俺の中でスイッチが入った‥
「めぐちゃん‥ごめん!俺今日は物凄く下心持って会いに来た‥俺のくだらない悩みと、めぐちゃんの悩みは同じだと思ってた‥でも違った‥めぐちゃん‥一緒に頑張ろう‥で、春にもう一度ちゃんと会って笑おう‥」
『うん!‥笑おう!‥でも、し~君の悩みって大体想像がつくよ‥エッチ‥(笑)私もしてるよ‥毎日ね‥』
「ま、毎日‥?その場にいたいな‥(笑)」
『春に笑ってしよ‥炻』
「うん‥帰ってバット振るかぁ~っ!めぐちゃんは勉強ね!」
『ちぇ‥ハァ~イ!』
そう言って笑顔で手を振って帰った‥。
大部分の高校野球児は“甲子園”を目指す‥
一口に“甲子園を目指す”と言うが、少年時代の俺のイメージはそれと大分違っていた‥
俺のイメージはこう‥
小学校時代に近所の少年野球チームに所属して、中学で野球部に所属して、野球の強い高校の野球部に入る‥で、甲子園‥と、単純だけど間違いではないラインを想像していた‥しかし、このラインで甲子園を掴める高校生はごく一部‥
甲子園に出れる大部分の高校生は、まず一番最初に親が子供をどこの野球クラブに入れるかという選択と、子供自身が付き合う友達によって左右される‥
必ずしもそれが正解とは限らないが、近所の“軟式少年野球クラブ”ではなく、硬式ボールを使用する“リトルリーグチーム”を選択する‥とか、“リトルリーグチーム”に所属している友達に誘われる‥または、自分で見つけて入部する‥だ。
自分の場合、小学校入学して間も無く、近所の人だかりに誘われて、名前を書いたのが“軟式少年野球クラブ”である‥
自分の住んでいた地域は、圧倒的に“軟式少年野球クラブ”の方が多く、その選択も自然の流れであった‥
続く‥
“硬式”だけあって、ボールは硬く“軟式”と比べ危険度は高い‥故に、指導者も“近所のおっさん”ではなく“知識の有る指導者”がチームの代表又は監督になり子供達を指導していく‥
リトルリーグは基本的に4年生からだが、チームによっては低学年から所属しボールに慣れさせるチームもある。
リトルリーグに所属している部員は、中学に入学すると殆んどが野球部には所属しない‥中学には軟式野球部しかないので、硬式を扱う彼等は、体力向上の為に、陸上部や水泳部に所属する‥しかしその殆んどが大会や記録に向けての活動はせず、あくまでも野球の練習としての活動をする‥
中学になると、リトルリーグからシニアリーグとなり、中学の3年間所属をする‥
活動内容は‥基本的に毎週土日(毎日のチームもある)であり、内容は‥シニアのトップチームならば、軟式野球部での中学の2年半の活動内容以上‥またはそれを遥かに凌駕する内容‥上手くなる訳だ‥
高校では硬式を扱うので、全国の“強豪”と言われる高校の指導者は、シニアリーグの大会に足を運び、有望な選手をチェックする‥時にはリトルリーグの大会にまで出向く事もある‥
更に続く‥
今ではどうなんだろう‥
昔はこんな例もあった‥
中学1・2年でシニアのレギュラーになり、試合に出て活躍をする‥それをある強豪高の指導者が見て、その選手を自分の高校に入れたい‥しかし“公立高校”であり、その選手は学区外である‥その場合、その選手を学区内に住民票ごと移住させ、学区内の中学通わせ、特待生として強豪高に入学させる‥そんな事がまかり通ってもいた‥
それが悪いとは言えないが、今では甲子園に出たいが為に、強豪高がひしめく大都市の中学から、自ら強豪高が偏っていたり、少ない遠く離れた地方への“越境入学”は珍しくない‥
それほど“甲子園”に対して貪欲な奴らを相手に普通の軟式野球部員が勝っていくには、生半可な努力では勝てない‥地の滲むような、地獄のような練習が必要である‥ましてや“色恋”になんかうつつを抜かしている場合ではない‥365日、毎日が野球漬けである‥
次より本編に戻ります‥珵
まず練習するにあたって、今の自分の位置と、同じ目標に向かう数千人の敵を知った‥愕然とした‥
“根っこの部分が違う‥スタートラインが違う‥”
まず自分がやるしかない‥そう思い、部活以外、時間があればトレーニングに取り組んだ‥
振った‥振り続けた‥あれから毎日、一日千本‥手の豆は潰れ、皮膚が再生してもまた潰れ血を流す‥それを繰り返しやがて皮膚はカチカチに固まり、豆も出来ず、血も出なくなった頃、大胸筋は大きく膨らみ、広背筋、腹直筋はその姿を鮮やかに表した‥
部で所有するバッティングマシーンの投球速度はMAX130km/h‥それを数メートル近付けてのフリーバッティングも容易にこなせる様になっていた‥
自信がついた‥
春がきた‥
3月の頭‥久しぶりにめぐみから電話がきた‥
『元気?』
「うん‥めぐちゃんは?」
『元気だよ。』
「大学‥どうだった?」
『うん‥受かった。』
「良かったじゃん!おめでとう!」
『ありがとう‥』
「‥でも、元気ないね‥」
『そう?‥会って話したい‥』
「いいよ‥ちょうど今度の日曜が休みだから、どっか行く?」
『うん!』
不思議と下心は無かった‥単純に話したかった‥
相変わらず待ち合わせは
“ミルクスタンド”
手を小さく振るめぐみ‥珍しくメガネかけてる‥
“ニギニギ”な俺‥
『何か雰囲気変わったね‥それに少し痩せた?』
「いや、あれから体重は5kg近く増えたよ‥正月も無かったし‥」
『そか‥凄く練習したんだね‥』
「そういうめぐちゃんはメガネかけてた?」
『うん、視力がかなり落ちたみたい‥』
「勉強、頑張ったんだね‥改めて合格おめでとう。」
『ありがとう‥』
浮かない顔でお礼を言う‥
「今日はどこに行く?」
『静かな所がいい‥』
「分かった‥」
俺は学校帰りに皆で“ワイ談”する、東京湾に面した干潟に行くことにした‥
『痛い!』
手を繋ごうとしためぐみが思わず小声で叫ぶ‥
「どうした?」
『し~君の手、硬いよ‥』
確かに‥掌に広がった素振りの豆がタコになってカチカチになっている‥
それでもめぐみは手を繋く‥
「大丈夫?」
『うん、頑張ったこの手が大好きだよ‥』
「何言ってんだか‥」
そう言いながら、頭の中は嬉しくて大騒ぎになっていた‥
まるで自分の事はあまり言いたくない‥と思わせるぐらいの、めぐみの俺に対しての質問攻撃‥
コージとナオヤマや部員の事‥部活の事‥学校の事‥普段の俺の事‥過去にも話した事のある様な話を続けていた‥
干潟の堤防に着いても、そんな話を続けていた‥
俺は話の流れを変えた‥
「ところで、何処の大学に入るの?」
さっきまで笑っていためぐみの顔が曇った‥
「どうした?志望大学受かったんでしょ?」
『うん‥』
「嬉しくないの?」
『嬉しいけど‥』
「けど?」
『遠い‥』
「確か‥関西でしょ?関西のどこ?」
『京都‥』
「確かに遠いけど、志望大学なんでしょ?」
『うん‥嬉しいけど、向こうでの一人暮らしは不安‥でもそれ以上にし~君と離れるのが嫌‥』
「そんな事を言っちゃ駄目でしょう‥これからの方が色んな経験をするだろうし、恋愛だって‥」
言いかけて言葉を飲んだ‥が‥
『恋愛だって‥何?』
めぐみの追撃‥仕方なく‥
「恋愛だって‥これからの経験の方が大きいよ‥俺がすっと一緒にいれる訳じゃないんだから‥でももし一緒にいても、これからは本格的に野球漬けだから、会いたい時に会える訳でもないし‥」
『そんな‥そんな、分かってる事をそんな風にストレートに言わなくても‥』
「ごめん‥でも遠回しに言っても、いずれは‥」
『随分大人な言い方になったね‥』
「めぐちゃんのお陰だよ‥」
『別れたくない‥』
「誰が別れるって言った?少なくても俺からは離れない‥って言ったじゃん‥でも、めぐちゃんが無理だと思ったら言ってよ‥」
『言わない‥』
静かな干潟‥干潮の時刻なので波の音もない‥沖を行く大型タンカーが霞んで見えるだけ‥
桜の開花にはまだ早い3月上旬の昼前‥
照れもあり、軽いキスをした‥
下心は無かったが“東京湾‥”の時に使った残りを持って来ていた‥一応のエチケット‥
お互いの“空気”“流れ”で、人生初のラブホテルに入った‥
“終日サービスタイム12時間一律\4,500”の看板の下を忍者の様に入る‥
お互い初ラブホ‥あのドキドキは今も忘れない‥
フロントの横に幾つもの部屋の写真がある‥それぞれの写真の下には満室の“満”が赤いランプ、空室の“空”が青いランプ‥一部屋しか“空”の青いランプが灯いてない‥その部屋のスイッチを押す‥
ブン!ガタン!‥と、まるでエロ本の販売機の様な音で鍵が出た‥
311号室‥
手を繋ぎ、エレベーターに乗り部屋に向かう‥
部屋の印象は‥“THE ラブホ!”‥
少しホッとした‥
勿論お互いに制服ではないけど、18歳未満に見られず(めぐみは3月末で18歳、俺はこの時16歳)に入室出来た‥
お互い顔を見合せて、プッ‥!と吹き出した‥
入室から30分くらい“見学”をした‥
一緒に風呂に入り、イチャイチャ‥
初めてのベッドでのセックス‥お互い燃えた‥持参したコンドームは空になった‥
4月に入り、俺は2年生に進学‥めぐみは京都へと旅立った‥
ゴールデンウィーク直前、めぐみから手紙がきた‥
“気持ちだけじゃこの距離は埋まらないね‥楽しかったよ!ありがとう‥さようなら・・・・・し~君大好きだよ。めぐみより”
あっけない終り‥
「さてと‥」
バットを握り玄関を出る‥
その日の素振りは少し力んでいた‥
あれから一年が過ぎた‥
過程は‥春季大会は県大会に進めたものの一回戦敗け‥夏は二回戦で前年に甲子園に出た高校に惜敗‥秋の新人戦はまたしても地区予選敗退‥個人的には4番としての仕事は出来たと思えた‥いくつかの大学から“練習に参加してみないか?”とか“来年のセレクション受けに来い”と声を掛けられる様にもなった‥
新チームになり最上級生になった俺達のチーム編成は‥
キャプテンにナオヤマ‥副キャプテンにコージ・マナブ‥俺は4番打者に固定される様で、“専念指令”を受けた‥
10月初旬の練習試合‥それは起きた‥!
1点リードでの8回の守備‥ノーアウトでランナー1塁‥相手打者の送りバントの打球は、やや三塁寄りのピッチャーの前へ‥相手のサインは“ラン&バント”が出ていたので打球を処理したピッチャーは二塁へ送球しようとしたが間に合わず、矢無を得ず俺の守る一塁に送球した‥が、送球が少しランナー寄りに逸れた‥
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