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No.7　18/12/12 08:37
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“庶民の味方”の裏の顔…　もやし1円「スーパー玉出」創業者逮捕の狙い
2018年12月12日 5時55分
デイリー新潮

　千円買えば、もやしが1袋1円。大阪府民ならば知らぬ者がいない激安スーパー「玉出（たまで）」の創業者・前田託次（74）が12月3日、大阪府警捜査4課に逮捕された。容疑は、売春を斡旋していた山口組系暴力団極心（きょくしん）連合会の幹部らへ店を貸し、数百万円の“上がり”を得ていた組織犯罪処罰法違反（犯罪収益収受）だという。

　大阪府出身の前田は高校卒業後、様々な職業を経て1978年に玉出を創業した。1円セールと24時間年中無休営業が受けて売上高は約500億円に上り、大阪府内だけで40店以上展開。一時は“庶民の味方”と持て囃されていた。経済誌記者によれば、

「今年7月、前田さんは突如玉出を埼玉県内の食品会社に関連する会社へ売却したのです。競合店が増えたとはいえ、玉出は黒字だったので、業界でも首を傾げる人は少なくありませんでした」

大阪府内で40店以上
　この時、前田は事実上所有する病院の売却も計画していたという。暴力団に詳しい関西在住のジャーナリストの解説では、

「実は、玉出には不動産部門もあり、前田さんは数年前から病院買収を手掛けるブローカーの“金主”と囁かれていました。自らも大阪市内の病院のオーナーになり、スーパー売却と同じ時期にこの病院の売却を計画していた。府警は、この病院と暴力団との関係に注目しているのです」

　前田と病院の繋がりはわかるが、そこに暴力団が関係するのはなぜか。

「貧困ビジネスの一つに暴力団が病院とグルになり、生活保護者を通院させて診療報酬の点数を稼ぐ方法があります。府警は、前田がオーナーを務める病院と暴力団が“同じ穴のムジナでは”と考えて捜査を進めているのです」（同）

　庶民の味方という顔とは裏腹な前田の黒い一面に、府警のメスが本格的に入ろうとしている。

「週刊新潮」2018年12月13日号掲載