注目の話題: 学校休むか休まないか…; 自分を苦しませる人; レストランに赤ちゃんを連れてくるな

👑フリードリヒ３世の吸血NACHTBUCH(夜記)♦🌃

No.37　13/08/27 02:44
F.vﾊﾌﾟｽﾌﾞﾙｸ=ﾎｰｴﾝﾂｫﾚﾙﾝ ( ♂ zNfWxe ) あ+あ-

矢張り少し続けるか⁉

大公の血を飲んでしばらくすると、全身に凄まじい激痛が走った❗

とても言葉では表現できぬ😱

そして気が遠くなり…

何やら幻覚が見えて来た♦

おびただしい兵士の群れ、激しい合戦、そして一際立派な武具をつけてこちらを振り返っている初老の貴族は、ルードルフ１世だろうか⁉

それから…クマン人のテントと祝宴、ダンスが見えた。

更にそれから、地中海らしき海とその岸辺、南国風の建物、エルサレムの岩のドームらしい幻を見たと思う♦

次第に幻覚から我に返って来ると、私の感覚はこれまでに無い、違和感と爽快感に包まれ、五感が異常に冴え渡っていった❗

未だかつて無いような力を体内に感じ、私は思わず、脇腹の深い傷に触った。

すると何たる事か⁉

傷は完全に固まっているばかりか、癒えて元々傷など無かったかのように、傷痕すらすっかり消え去っているでは無いか‼

だが、傷があった辺りの周囲の皮膚には、確かに固まった血がこびり付いており、私がハインリヒから深手を負わされた事実を如実に物語っていた♠

それから、まだ幾分、幻覚から醒めきっていない頭で、私は大公の方に目を向けた。

大公は、私の頭上に右手をかざすと、言った。

｢ようこそ我が一族へ♠
我が子、フリードリヒ伯爵♦｣