👻GHOST LIFE👻

👻38👻
　俺と桜は矢口菜都美の部屋へ不法侵入していた。
「生きてたら翔くん捕まっちゃうねぇ～❤」桜が笑いながら、ベランダの戸に顔を突っ込んでいる。
「お～🌟いい眺め❗見て翔くん💕川辺の桜が見えるよぉ🎵」川辺の桜…という事は、橋を渡って大通りから小路に入ると俺のアパートがある。近所だったのか。…生きてれば。
「桜、そんなのいいから。今は、矢口が帰って来るまでに手掛かり探すの手伝ってくれ。」昨日と違い、俺は物に触れる事ができる。矢口の部屋をくまなく探す。机の引き出し、本棚、何かあるはずだ。
「ちゃんと元の場所に戻しとかなきゃ🌟矢口菜都美に気付かれちゃうよ😥ま、捕まる事はないんだけどね～😉」手伝わないのなら、桜は何しに来たのか。
「もー😚無視しちゃヤ～よ❗…ね💕ヒント欲し～い❓」ピタリと俺の手が止まる。またか…またヒント？
「まだ何かあるのか？てか桜、言ったよな。運命選択は必ず訪れるし、その時選択するのは矢口って。だから俺にできる事は、先にその運命を予測したり、見てない所で音たてたりくらいだ。他に何が…」
「…教えてあげようか❓翔くんと矢口菜都美の関係⭐」俺の言葉を遮る桜の手には、リストがあった。

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👻39👻
　そのリストには答えが書いてある。俺の知りたい答えが…。
「俺と…矢口の関係？それが、今俺の探してる手掛かりで、運命選択に関わる事なのか？」桜の手にあるリストから目が離せない。
「そだよ💕えっとね～🌟正直最初はこんなハズじゃなかったんだ💦まさかユッキーみたいな特殊な人間が出てくると思ってなかったの😚だからいつもしてる様に、翔くんには説明もそこそこに運命選択してもらおうと思ってたし☺」それはやはり、桜が1000人を導かなければ自分の運命を選択できないからか。
「…でも翔くんは、この3日間でたくさんの事を知ったね⭐今まで出会った運命幽霊の誰よりも早く、いろんな情報を知って、いろんな事試してみて、私の事…心配してくれて、矢口菜都美を助けていいのか迷ってるでしょ❓」確かに、幸人に“導く者”の事を聞いてからは、複雑な心境だ。小さく頷く。桜はそんな俺に、いつもの笑顔で
「そんな翔くんに意地悪できないな～って💕」と言い、リストを渡した。
「こ…これ、いいのかよ。極秘資料じゃなかったのか？」何だか気が引けた。
「ぷ(笑)極秘な事なんかないよ☺翔くんカワイイ💕」…何だか今の言葉で、全然悪い気はしなくなった。

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👻40👻
　リストは横にギッシリと文字が羅列してあり、最初の数ページは“導く者”についてが書いてあるようだった。
「えっとね🌟4月の項目があるから、そこから矢口菜都美のページ開いて☺」“4月の運命選択者”と書かれた項目の12番目に俺の名前が書いてあった。
「お、俺の前に11人もいたのか！？」
「正確には4人ね🌟他の7人は生きる方選んだの😉」それを聞くと、少し凹む。生きる運命選択をしている人が多い。
「ま、偶然生きる選択が多かっただけだよ💧2択だからね❗多い時も少ない時もあるって🎵」桜が背中を叩き、励ましてくれた。2択だから、そうなのだろう。同時に気になる事もあった。
「俺の前に死んだ4人ってのは？もう選択した？」俺は幽霊になってから、その4人に会ってはいない。
「2人はね👍選択期間が少なかったから☺後1人はまだ実家で考えてるみたい🌟だから翔くんの所と行ったり来たりしてんの⭐」それで時々消えるのか。
「他にも“狩る者”から“無の者”の受け渡しもあるから結構多忙なの🎵ずっと前の選択期限もあるし💦超～大変✨ま、“狩る者”に手伝ってもらってんだけどね💓」確かに、桜だけではムリそうだ。俺は矢口のページを開いた。

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👻41👻
　そこには衝撃的な内容が綴られていた。
『矢口菜都美…命の恩人である長瀬翔太の死を知った後、彼が死んだ現場に4月13日午後23時08分、向かうと同じ現場で運命死。それ以外の行動を選択した場合死は無効となる。』と…いう事は、矢口は俺が死んだ現場である桜の木の前に、明日の23時08分に行くと…運命死するのか！
「つか…俺が矢口の命の恩人？意味がわからん、桜。」何度読んでも解らない。俺は矢口と会話した事さえないのに、命の恩人だったらしい。
「えっとね🌟翔くんが覚えてないだけで、確かに矢口菜都美を救ってるのね☺しかも2回もッ👍すごいね💕」
「や、だからその辺を詳しく教えてくれよ！」知らない間に命の恩人と言われても、何の事だかわからない。
「はいはい☺カワイイ翔くんの為だからね💕」カワイイ翔くんは余計だ。桜は矢口の本棚から、一冊アルバムを取り出し、開いた。
「これ🌟」“星空幼稚園卒園式”と手書きで書いてある。“星空幼稚園”？
「俺が通った幼稚園だ！」目を丸くさせる俺に、桜が次のページを開く。
「昔は仲良しだったみたいね💕」“翔くんとお昼寝”と書いてあるその写真の少年は、間違いなく子供の頃の俺だった。

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👻42👻
　忘れていたんだ。俺は矢口と関係があったものの、幼くて覚えてなかったのだ。
「仲良かった…のか。全然覚えてない。」アルバムには、同じ小学校に行った見覚えのある奴も何人かいる。
「覚えてないかなぁ🌟翔くん幼稚園の時にね、海で溺れた矢口菜都美を助けてるんだよ💕」海？…海！？
「助けた！女の子溺れてたから…浮き輪もう一つ持って…それで先生に金メダルもらった！あの女の子が矢口か！！」命の恩人なわけだ。でも…。
「俺は矢口を2回助けたって…。」もう助けた覚えは…いや待て、1つだけある。中2の夏休み…。
「交差点玉突き事故か！？」俺の言葉に、桜が大きく頷いた。
「翔くん大正解💕」俺の地元にある有名な魔の交差点で玉突き事故があった。たまたま友人と居合わせた俺は、救急車が来るまで救助にあたったのだ。その時助けた中に、中学生の矢口がいたのか。…驚いた。俺が覚えてなかっただけで、海と交差点の2回、助けていたんだ。
「つか桜…最初から言ってくれよ。」桜の協力さえあれば、俺は難なく矢口との関係を知れたのだ。
「最初は教えるつもりなかったもん💕」笑顔の桜に、振り回されてる感でいっぱいになった。

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お母さんの携帯借りてます。
いつも楽しみにしています😁頑張ってください

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>> 56 ✨御感想ありがとうございます💓お母さんの携帯借りてまで読んでくれてるなんて🌟すごく嬉しいです🎵ありがとう☺もう誰も見てないかとヒヤヒヤしてました(笑)やる気出ましたよ👍💕✨

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👻43👻
　知りたかった答えはでた。俺は再び大学へと戻っていた。桜は、俺の前に運命死した奴の所へ行ったので、一人で説明しに戻ったのだ。唯一、俺が頼れる人間の元に。
　「ほー(..)で、謎は解けた訳やな(^^)要するに明日の23時08分に、矢口ちゃんが翔太の死んだゆー桜の木の前に行かなOKっちゅ事やんな(^O^)」携帯を耳に幸人が言う。
「あぁ！だから幸人にもう一度、矢口と話してほしい。それで明日の23時08分に幸人が矢口といれば、矢口は…」言いかけて、桜の事がよぎった。矢口を助けたら桜の運命選択は遠のく…。本当にこれでいいのか？
「桜ちゃんの事か(?_?)」やはり幸人は察しがいい。こいつは俺よりも事情を知っていたのだから。
「せやゆーてもなぁ…桜ちゃんが翔太に、矢口ちゃんの情報教えたっちゅー事は、その時点で翔太がどうする事かは解っとる思うがな(--)これだけの情報があって、兄さんほっとけへんやろ(^_-)」ハッとした。幸人の言う通りだ！桜は協力してくれたのだ。だったら俺は、それにちゃんと応えるべきだ。
「矢口の所へ！」教室は見てきた。後は行動だ。
「それでえぇ(^_^)」幸人が満足そうに言った。

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👻44👻
　矢口のクラスの授業が終わるのを、廊下で待っていた。とにかく矢口が幸人と友好的になれば…いろいろ俺は考えるが、幸人は
「ま、そんな考え過ぎてもしゃーないやろッ(^_^)」っと余裕の笑みだ。そして
「ユッキー頼りになるぅ🎵」っとの声がし、壁抜けで桜がやってきた。桜が俺に視線を送り、ニッと笑う。
「…何だ？」
「や🌟矢口菜都美助ける事迷ってんじゃないかなって思ってたんだけど…全然🎵桜は安心したよ～☺これで、桜がかわいそうだから～とか言ってたらガッカリだったから🌟」…本当は迷っていた事は桜にはヒミツだな。
「全～然迷ぅてへんよな(?_?)翔くん(笑)」
「うるさいぞユッキー！」そんな事を言っている間に授業が終わり、生徒達が出てきた。矢口はトロいからな…きっとまだ中だ。
「幸人…頼むぞ。」
「おぅ！まぁーかしときぃや(^_-)」幸人は携帯をしまうと、矢口の席に向かう。俺ももちろん一緒だ。
「ドーモ(^^)矢口はん！覚えとるか？」幸人の声に矢口が振り向く。少し驚いていたが、もちろん昨日の今日だ。幸人の事は覚えていて、軽く会釈した。
「宮沢…さんでしたか？」幸人が頷くと
「聞きたい事が…あるんです。」と続けた。

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👻45👻
　意外だった。俺はてっきり、走って逃げたり、黙殺されるのかと思っていたからだ。しかし、今4人で(俺と桜は見えないから正確には2人だ。)学校近くのカフェに来ていた。
「私…実は、高校3年間ずっとクラスが一緒だったのに、長瀬くんとはそんなに親しくなかったんです…でも幼い頃は仲良かったんですよ。宮沢くんは…関西の人ですよね？長瀬くんとはどこで…」まだ幸人の事を少し怪しんでいるのか？
「俺、翔太のばあちゃんのイトコの娘の旦那の姪のハトコの息子の子やねん(^O^)」幸人が意味不明の嘘をつく。矢口はよく解ってないらしく、首をかしげている。
「遠い親戚…ですか？じゃあ葬儀にも？」つっこまれている。このまま矢口ペースでいくと、幸人の嘘がバレる。そしたら矢口は幸人と一緒にいる事なく、明日あの場所に…不安になってきた。
「大学あったし、葬儀は行けへんかったんやが連絡もろてな(..)ビックリしたわ(*_*)」俺の不安をよそに幸人は嘘で会話をすすめていく。
「そう…なんですね。宮沢くんは、知ってるんですか？長瀬くんが…亡くなった場所を。」…場所！！矢口は知らないのか！？それなら明日まで知らなければ矢口は助かる！！

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👻46👻
　このまま知らなければいい！
「幸人！絶対言うな！」幸人は
『いや、俺も場所普通に知らへんから^^;』っとメール画面に打った。そうか…場所までは幸人も知らない。
「ムダだよ🌟翔くん💦運命選択をするって事は、今は知らなくても必ずどこかで知る事になるって事だから💧昨日ユッキーが翔くん死んだ事を矢口菜都美に言ったでしょ❓あの時、ユッキーが教えなくても必ずどこかで知ってたハズなんだ😥それが運命選択に関係する事だからね😣」
「そんな…」呟いた俺を遮り、幸人が
「俺、場所知ってんで(^^)」と言った。もちろん大嘘だが…
「バカ！幸人何でそんな嘘を！？」慌てる俺をシャットアウトし、幸人は矢口を見据えている。
「知ってるんですか！？わ、私…長瀬くんにどうしても言いたい事があって！教えて…もらえないですか？」俺に言いたい事…2度助けた事だろうか？、それを伝えたいが為に矢口は運命選択をするはめになるのか。　幸人が続ける。
「えぇよ！教えたるッ(^_-)明日の夜あいてへん(?_?)」
「今じゃなくて？…明日の…夜ですか？」
「せや(^^)俺忙しんやが、直接一緒に案内してあげたいしな！」そうか…明日の夜約束ができれば！

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👻47👻
　約束は成立し、これから深夜までバイトで忙しい幸人と別れ矢口は帰宅した。明日の夜、幸人は22時にバイトが終わるので、22時半に同じカフェでの待ち合わせとなった。もちろん大嘘で幸人はバイトなどしていない。今日も深夜まで俺と遊ぶハズだし、明日も約束の時間まで暇だろう。それどころか肝心の場所も知らないのだ。まったく…
「おまえの嘘には驚くな。死んだら絶対バチあたるぞ？」呆れる俺に、幸人は大笑い。
「っなワケないやん(^O^)俺、何も悪い事してへんし(^.^)」
「そ～だね☺ユッキーいい嘘つきだもんね～💕」ま、これで何とかなるならいいが…。まだ油断はできない。
「よし！幸人、帰って明日の計画たてるぞ！…桜、11番目の奴の所行かなくていいのか？」カフェを出てからもずっと桜は一緒だ。
「むしろ来るなって☺考え事してるから、あんまりジャマしてほしくないみたい😚」じゃあしばらくは桜も一緒か。
「…協力してくれるか？」
「当～然🌟カワイイ翔くんの為だし👍💕」だから…カワイイは余計だ。
「なら、桜は矢口の様子見ててくれ。俺と違って瞬間移動できるんだから、何かあったらすぐ幸人ん家な。」流れはこっちにある。きっと救える！

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👻48👻
　空を舞う桜の花ビラを見ながら、俺と幸人は川辺の桜並木を歩いていた。
「あの橋渡ってコンビニがある所を左の小路に入ったら、俺の死んだ場所だ。」川の向こう側を指差す。
「ほな、とりあえず橋は渡らん事や(^^)桜の木の前やろ(?_?)」
「あぁ…桜の木の前に花とか置いてある…って事はさ、どっかに花置いてそっちのダミー現場に、矢口連れてけばいいんじゃないか？」さすがに花まであったら矢口も疑い様がないだろう。
「冴えとるがな(@_@)それでいこや(^ε^)」計画はアッサリと決まった。こんなに簡単で大丈夫だろうか？
「橋渡らんと、まったく逆の方にダミー現場用意して、矢口ちゃんそっちに連れてったらえぇんやろ？楽勝やな(^_^)v」うまくいくだろうか？…いや、うまくいかせなきゃ矢口は救えない。
　カフェには10分遅れて行くつもりで、選択時間までは残り30分…。カフェから現場までは10分。最低でも23時丁度まではカフェからみて現場の反対方面にいなければならない。その条件がクリアできれば、矢口は生きる選択をした事になる。要するに23時08分にあの現場にいなければいい。明日23時08分…あの現場で何があるのだろう。

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👻49👻
　準備は整った。ダミー現場を真逆の方面に用意した。カフェからは歩いて15分程はある。ダミー現場で気付いたとしても、折り返してカフェまで15分そこからさらに10分ある。23時08分にはたどり着けない。だいたい矢口はまったく場所を知らないのだから、途中で気付いたとしても一人で現場まではたどり着けない。その場合は幸人が一緒だし、とびきり遠回りをする予定だ。何だかうまくいきそうな気がしてきた。
　幸人のアパートに戻った俺は、昨日はできなかったが今日ならできる事を楽しんだ。
「っしゃー！3連勝いっただきぃ！」
「あっかーんッ(>д<)このゲームじゃ翔太に勝てへんなぁ…(*_*)よっしゃ！これでイてもーたる(´ー｀)」
「俺それも得意ッス～。」幸人が手にするゲームを見て、ニヤリと笑ってやる。
「おっまえ…さてはインドア君やな(゜゜)ほな、アウトドアな俺が勝てんのはしゃーないわ(-_-;)」と幸人はゲームとコントローラーを放った。
「俺、手先が器用だからな。別に家でずっとゲームばっかしてたワケじゃないぞ？」楽しい。幽霊になってするゲームは生きてた頃の倍楽しかった。当たり前だった事がこんなに楽しかった事を思い知った。

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はじめまして😊 今日 このスレ見つけて 一気にここまで読んじゃいました😊💕 面白くて 先が気になって仕事になりません(笑)

続き 待ってます🙇💕

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>> 65 ✨御感想ありがとうございます💕仕事にならないですか(笑)それは大変です☺でもそう言ってもらえて嬉しいです🎵いや～レス頂くとかなり元気になりますね❗なるべく早めの更新を目指してるので、是非この先もお付き合い下さいね😺🌟✨

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👻50👻
　ついに運命の日。
―昨夜は何事もなく矢口は就寝し、桜はそれを告げに現れた。そして幸人も就寝し闇が京都を包む頃、俺と桜は空で散歩していた。
「俺も瞬間移動できるようになるかな？」
「できるよ🎵イメージが大事なのッ💕あの人の所へ～🌟とか、あの場所へ～🌟とか明確にイメージできたら、後はそこへ飛んでく感じかな❓最初は遠くは難しいと思うけど…翔くんもその内できるよーになるよ👍」なるほど…要は慣れか。
「ほら翔くん💕いい所連れてったげる✨」桜が手を差しのべる。俺が手を重ねると、また少し重力がかかる感覚になり、次の瞬間には辺り一面が星の海になっていた。
「すっげぇ！何コレ…星しかない！こんなの見た事ないぞ！？」
「すっごいっしょ💕私のヒミツの場所だよ🌠空のずっと上の方なの🌟悩んだ時や、悲しかったりするとこの星の海見て元気出すんだ⭐」幽霊だからこそ見れる光景…か。桜と星の海を泳ぐ。
「私ね…翔くんと同じように、救おうとした人がいたの…遠い昔…でもダメだった…だからかな❓翔くんは、助けてあげて💕」桜は寂しそうに微笑んだ。何があったのかあえては聞かない。
「絶対助ける。」夜が明けるまで星の海を泳いだ。

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👻51👻
　幸人や矢口が授業を受けてる間、俺は桜と京都の道を調べていた。橋を渡ったとして、一番遠回りになるコースや、カフェから現場まで遠回りで何分かかるかなどだ。
「どしたの翔くん❓念入りだねぇ🌟」何か落ち着いてられない。
「何でだろうな…何か不安っつーか…。」何かありそうな予感がする。そして、大抵こういう時の俺の予感は悪い形で的中する。
　昼休みも終わろうという頃、あまりにも楽観的な幸人に
「何か嫌な予感するから、授業終わったら一回シュミレーションしねぇ？」と一言物申してきた。
「ぁあ(?_?)気になってんの？何の問題もないで(^^)いざゆー時は、軽く30分くらい矢口ちゃんとっつかまえときゃえーんやろが(^.^)」こいつは本当にやりそうだ…。頼もしい発言にも何故か予感は振り切れない。そんな思いのまま時間だけが経ち、夕方を迎えていた。
　「いいか？23時より前にこっち側に来られたらマズイ。逆に用意しといた現場の方に、矢口を誘導できれば…ってオイ！」現場で幸人が手を合わせる。
「拝むなコラッ！」ツッコミを入れた時、フと小路を曲がってきた人物に視線が止まる。見覚えのある顔にゾクっとした。まさか…何で…！？

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👻52👻
　忘れるハズがない。ただ見つめながらその人物の名前を口にしていた。
「夏…実。」俺と幸人がいる現場まで、歩いてくるのはかつて俺の彼女だった“原田夏実”その人。そして夏実の隣にいるのは幼稚園からの友人“平井浩介”だった。
「な…んで…夏実と浩介がここに…！？」混乱した。頭が真っ白になるとはこの事だ。
「なんやねん(--)」幸人も解っていない。
「翔くんの元彼女❗京都まで来たんだ💦」桜だけは理解していた。そう、矢口の運命の日によりによって元彼女の原田夏実と、矢口菜都美の事を知る幼なじみの平井浩介が揃って、京都までやって来たのだ。夏実は手に花束を、浩介も飲み物の入った袋を持っている。恐らく俺が死んだ現場に、わざわざ備えに来たのだ。だが、俺の思考はストップしている。と、いうよりも夏実と浩介から視線が外せなかった。
「何だよ…おまえら…それ…。」2人は手を繋いでいる。
「まだ別れて1ヶ月経ってねぇじゃん…どゆ事だよ？」独り言が止まらない。2人が現場で手を合わせる。幸人は少し離れた所で、腕を組んで桜と2人の様子を見ていた。
俺の足元に花束が置かれる。2人は悲しそうな顔をしていたが、本当に悲しいのは俺だ。

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👻53👻
　幽霊ってやっぱり不便だ。俺はここにいるのに…夏実も浩介もまったく気付かない。
夏実は派手な見た目だが、料理がうまい。浩介は幼稚園からずっと一緒で親友だ。3人でいろんな所に出掛けた。もう戻れないんだ…生きてた頃とは、違う。夏実は浩介と生きていく…。
「翔くん…💦」うつ向いて足元の花束を見つめる俺に、桜が声をかける。
「だ…大丈夫だから！ちょっと驚い…」言葉が詰まる。気付くと涙が一筋、頬をつたっていた。
「…ヤベ、何だこれカッコ悪…。」情けない。解ってた事じゃないか…俺は死んだんだから。
「だ、大丈夫！ちょい桜、幸人と先帰ってて…俺、もうちょっとこいつらといたい。」桜は小さく頷き、幸人と現場を後にした。
　夏実が桜の木に向かって話している。
「翔…アタシさ、信じらんないよ…葬式の後、アタシも翔についてこっかと思ったの…けど…。」夏実は浩介の手をしっかりと握っている。つまりは…そういう事なのだろう。
「夏実まで翔太の所に行かせらんねぇから…だから俺…さ、翔太！俺…夏実の事…守るから！！」浩介はいい奴だ。カッコイイ事言って男泣きだ。悲しいとか嬉しいとかじゃなくて、何だか俺もつられて…泣けた。

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👻54👻
　夏実と浩介が去った後も、しばらく俺は現場でボーっとしていた。俺は解ってるようで理解してなかった。死ぬって事は、俺の時間だけが止まって、周りの奴等みんなにどんどんおいてかれちまうって事なんだ。夏実も浩介も大人になってく、妹に歳抜かれるし、俺は19になる事がない。そういう事。
「もっと大事に生きりゃ良かった…。」言ってしまえばきりがない。失って初めて知るんだと実感した。でも…今するべき事は感傷にふける事じゃない。
「っしゃ！帰って幸人に遠回りの道順、叩き込まなきゃな！」俺にできる事は精一杯しよう。矢口を救ってみせる！必ず！！
　夜が訪れ、3人で(1人と幽霊2人だが)カフェの近くにいた。運命選択の時間は近い。
「22時30分…過ぎたな。もう矢口ちゃん来とるやろ(^^)」カフェの向かいにあるビルの暗がりに隠れ、様子をうかがう。
「…や、いないぞ？あの一番端の席だろ？」約束した席には誰もいない。
「遅れたりしなさそーなのにね⭐他の席に間違って座ってんじゃないの❓」間違うか？わざわざ同じ席でって約束してんのに？
「ちょっと見てくる！幸人は40分になるまで動かないでくれ。」俺は壁を抜けカフェに入った。

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👻55👻
　いない…やっぱり一番端の約束した席にはいなかった。店内を見回すとカウンター越しに矢口の顔だけ見えた。外からは見えない店の奥の席だ。
「何だ…いる…ッてぇえ！？」矢口はいた。いたのだが1人じゃなかった。
「ちょ…それはマズイだろ！！？」まったく予想外とはこの事だ。矢口の向かい…俺からは後ろ姿しか見えないが、見間違うハズもない2人…浩介と夏実が一緒にいた。
「ど…どうして…！夏実も浩介も帰らなかったのか！？」日帰りじゃなかったようだ…。浩介は幼稚園から俺と一緒だし、小・中と学校の違った矢口の事をもしかしたら覚えていたのかもしれない…いや、浩介が覚えてなくたって高校で3年間同じクラスだった夏実は覚えている。どっちにしたって…。
「ヤバイ！」夏実と浩介は夕方、俺の死んだ本当の現場の方に来た。知っているのだ。もし矢口にそれを話したら、幸人が来て矢口を現場と逆の方向へ連れてったら指摘するだろう。
「マジ？これから行くの！？」夏実の大きな声が聞こえる。
「うん…場所わからないから待ち合わせ。」矢口が小さく言う。
「夕方行ったけど…ま、橋渡ったら結構すぐだぜ？」 浩介が余計な事を言った。最悪な状況だ。

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👻56👻
　これではダミー現場はもう役にはたたない。幸人にはギリギリの時間で現れてもらうか、遠回りをするか、何らかの時間稼ぎをしてもらわなければ…。俺が考えあぐねていたら、桜が壁抜けで店に入ってきた。俺が首を振ると、矢口の向かいに座る2人を確認し、その訳を理解したらしい。
「翔くん❗これじゃユッキーは23時回ってから登場するしかないよね💦」だが、待たせすぎたら幸人が来ないと思われる。その結果、矢口は夏実と浩介の案内で現場に…。考えれば考える程、運命の時だけがただ近づく。
「桜、一旦幸人に状況を伝えて！俺は3人の会話聞いて何か案考えとくから。」とは言ったものの正直、案など浮かびそうもない。
「わかった🌟」桜が消えた。
「とにかく橋を渡る事は確定だから…23時までカフェで粘って、遠回りして10分以上かかるあのルートを通れば何とか…」橋を渡った後の遠回りルートは、幸人に説明してある。後は矢口が待ちきれず店を出る瞬間に幸人が現れ、そして23時を越えるまで橋を渡らないという条件をクリアすれば成立する。ところが…。
「や～！待たせてしもたなぁー(^_^)」と場違いな程明るい声で幸人が登場した。
まだ22時46分だ。

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👻57👻
　また俺の計画は白紙になった。今から15分も話す事はない。
「幸人！おまえ何で来た！？まだ早い！」
「私も止めたんだよぉ❓でもユッキー💦」桜がチラっと幸人に視線をやる。幸人はなぜか余裕の笑みだ。
「えろーお待ちどうさん(^O^)って…ん？」幸人はわざとらしく夏実と浩介を見て、矢口に視線をやる。
「あ…ごめんなさい私…約束してたのあっちの席だったのに。こちら原田さんと平井くん。長瀬くんの友達。」矢口が2人を紹介すると
「そらドーモ(^^)俺も翔太とは遠い親戚やってからな、大学一緒やから楽しみにしとったんやけど…ほんま残念やった(>д<)」と、言いながらそのまま矢口の隣に居座った。
「ちょー翔太の地元での話聴かせてもろてえぇ(?_?)つか俺バイト終わったばっかりやけん腹が減ってるわぁ(*_*)矢口ちゃん、もうちょい時間えぇ？すぐ食うけん！あ、店員さーん注文えぇです～?(^O^)?」こいつはやっぱすごい。有無を言わさず押し切ってしまった。おとなしい矢口では、ここまで言われて“いいえ、行きましょう”とは言えないだろう。これで23時までは…少しホッとした。隣で桜が不安そうに外を見ているのに気も付かずに。

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あれからずっと見てましたょ✨やっぱり面白い😚❗
続き気になる💕
頑張ってくださぃ⭐

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>> 75 ✨どっひゃー💓ヒマ人さん❗再レスどうもありがとうございます💕ずっと見ててくれたんですね😺🌟めっちゃ嬉しいです❗❗感想もらうとすごい元気出て更新する気になるんです☺単純なので…(笑)更新遅い時はプッシュして下さい🌟寝る間も惜しんで更新しますのでッ✨

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>> 76 こちらも ずっと見てますよ～😊💕

こんなにワクワク ケータイいじるの ホント久々です😁💕

頑張って下さいね😊💕

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>> 77 ✨うわーい😺🌟匿名さんまで☺💕しかもワクワクするなんてッッ🎵私がワクワクします(笑)読んで下さってる方がいるって事は、本当にありがたいです💓いつも感謝の気持ちでいっぱいです❗これからもよろしくお願いしますね✨

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👻58👻
　時間が経たない…。15分がこんなにも長く感じるなんて…。テーブルを囲む4人は、生きてた頃の俺の話しをしているが、話の内容が頭に入ってこない。早く！早く23時になればいい！！
「お客様、申し訳ありません…その…。」突然聞き慣れない声がした。顔を向けると、カフェの店員が困った顔をしている。
「何ッスかぁ(?_?)」幸人が応えると、店員は言いにくそうにしながら…だがハッキリとした口調で言った。
「閉店は26時なのですが…今日に限っては、23時の閉店とさせて頂きたいとたった今、店長から指示がありまして…。」意味がわからない。そんな…。
「ッんな…バカな話があってたまるか！何で今日なんだ！？」思わず店員に向かって言ってしまったが、当然俺の声など聞こえていない。全然納得いかない！今日この時間という理由が見当たらなかった。それは4人も同じで、店員の次の言葉を待っている。
「誠に申し訳ございませんが、先程近畿地方全域に暴風警報が発令されまして…この地区は特に被害が多く…その、ご理解下さい。」外を見ると、強い風が吹いていた。台風並とまではいかないが、徐々に強まっている様子だ。
「やっぱり…💦」桜がうつ向いた。

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👻59👻
　天候の事にまで気は回らなかった。考えもしてなかった事…次から次へ手を打つ方法がなくなっていく。しかも…
「やっぱりってどういう事だ…まだ何か隠してんのか、桜？」桜はいつものように大げさなくらい首を振って否定した。
「違う…💦言え…ないの…時間が近づくとね❓運命選択者の最後の時が頭の中に入ってくるの…だけどそれを言葉にする事はできないの❗それだけができないの❗❗」それは…桜には矢口の最後の瞬間が頭に浮かぶという事か！それさえハッキリすれば…幸人に伝えられれば、いくら矢口が現場に行こうと防ぐ事ができるかもしれないのに…。
「矢口菜都美は…❗❗」桜が何か言おうとするが口パクになる。
「な…何とかならないのか？ジェスチャーとか…紙に書くとかは？」桜が首を振った。ただ…外を指差す。先程よりも確実に強さを増した風に物まで飛んできている。強い風。
「…風か！！」矢口は恐らくこの強風に何らかの影響を受けて…。
「翔くん急いで❗23時まで後5分だよ💦」桜が店の時計を指差した。後13分…現場に行きさえしなければ！
「幸人！頼むぞ？遠回りの道は覚えたよな？」幸人は俺の言葉に笑顔で返した。ついに運命と勝負だ！！

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👻60👻
　浩介、夏実とカフェの前で別れ、橋を渡る。
「あっかん(*_*)えらい強風やで矢口ちゃん？」もう帰ろうと言わんばかりの幸人だが、ここまで待っていた矢口の決意は固い。
「そうですね…急ぎましょう！？」足早に橋を渡る。
「…アカン(--)」幸人は小さく呟いた。遠回りの道を行く。既に矢口は浩介から橋を渡って右の路地だと、アバウトに場所を知っていた。それに従い、細かい路地を現場にぶつからない様に縫うように行く、その為隣の路地を通ったりする。一歩間違えば…。
「…間違えんなよ幸人？」ヒヤヒヤだ。桜も心配そうにしている。幸人は矢口にわからないように頷いた。
　「次を左や(^O^)」幸人が言うが、矢口は路地に入ってからかなり時間がかかっているのを妙に感じている様だ。
「本当ですか？平井くんはすぐだって…。」時間は23時06分…後2分だ。風は台風並の強さに変わっていて、矢口みたいに小さな女は気を抜いたらコケてしまいそうだ。“ｺﾞｫｵｵ”と突風が吹いた。
「あッ！」矢口がバランスを崩す。だが、幸人が支えた。が、瞬間…幸人の被っていた帽子が飛ばされる。その先では…待ち構えるように桜の花びらが舞っていた…。

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👻61👻
　悪い事は重なる。帽子は桜の花びらとくるくると踊り、現場の方へと誘う。
「ダメだ！矢口そっちは…」俺の声は届かない。桜が首を振る。矢口が帽子を追う。幸人は矢口を追う。桜の花びらが舞う。俺がそうだったように、その一瞬は長く…時は止まっている様にも見える。まだだ…まだ時間はある。時は…止まらない…！風の音が幾つも重なり、死神の囁きの様だ。行くな…矢口！
「行ったらアカンッ！」幸人が矢口の手を引いた。勢いがつき、2人は道路に倒れこむ。丁度その場を右に曲がると…現場がある。帽子は迷いもせず右の路地に消えていった。
「わ…私、帽子取ってこようとしただけで…宮沢くん？」矢口が怯えている。
「頼む…俺を信じてここおってくれ！右行ったら確かに翔太が死んだ所や…せやけど、今は…今だけはアカンのや！！」幸人もさすがに焦っている。
「何…？宮沢くん…離してよ。私達、長瀬くんの亡くなった場所に行くんでしょ？」
「ユッキー後40秒❗」桜が叫んだ。
「行かせへん！翔太の所に逝くにはまだ早いんや！！」幸人は矢口を離さない。“ｺﾞｫｵｵ”また突風。
「ッで(*_*)」飛んでき物が幸人の頭に当たった。力が緩み矢口の手が離れる。

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👻62👻
　幸人が叫ぶ。
「行くんやないッ！！」矢口はスルっと幸人の手から離れ、吸い込まれる様に右に曲がる。頭の中で秒針が進む。この先で何が…。
　矢口は桜の花びらが舞う中、たどり着いてしまった。幸人の帽子が、花束の上に落ちる。一瞬だけ風がやんだ。矢口の瞳から涙が溢れた。
「長瀬くん…。」桜の木の前に立ち、矢口が呟いた。止まらない時…運命選択の時が訪れる。時刻は23時08分を迎えた。風が遠くから唸り声をあげ、襲う！“ｺﾞｫｵｵｯ！！”大きな音は風だけではない。“ｶｧﾝｯ！”上の方で音がし、ネジが一つ地面に落ちた。俺が落ちたせいで壊れていた柵…修復中のそれは不安定にグラつく。風にかき消され、矢口は気付かない。俺と桜は柵に向かって飛ぶ。“ｶｧﾝｯ！”上でネジがもう一つ外れ、柵は…。
「矢口ちゃんッ！下ぁゴキブリぃ！！」角で幸人が叫んだ。
「ひッ」矢口が素早く後ずさる。
　“ｶﾞｧﾝｯ！”大きな音で矢口は上を向く。柵はない。俺と桜がアパートの廊下の方へと押したから。
「？？」矢口がいた場所には小さなネジが転がっていた。
「マジ…勘弁(-_-)」23時09分、幸人が大きく溜め息をつき、その場に座りこんだ。

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👻63👻
　気味が悪い程、風は静かに止んだ。
「み…宮沢くん？」矢口は訳も解らず固まっている。
「あ～もぉ…痛いわ！ホンマにぃ(+_+)泣きそうや俺(;_;)」幸人は壁にもたれ、左の額の血を拭っている。
「…救えた！？」桜に視線をやると、いつもの笑顔で応えた。
「うん運命選択…終わったよ🎵」終わった…。矢口の上に落ちてくるハズの柵は落ちなかった。幸人の機転で、矢口はその場から離れたから。そして下に注目させた事で、誰の目にもふれてない上では、俺と桜が柵に触れる事ができた訳だ。その時、誰かアパートから出てきてたら…柵には触れなかっただろう。そう考えると少しゾクっとした。だが強風のせいで起こった出来事は、強風だからこそ誰もいない状況をも作っていたのだ。
「大丈夫ぅ❓ユッキー💧」幸人は口をとがらせて首を振った。
「長瀬くん…」矢口が桜の木に向かって話している。
「聞こえてるかな？ずっと言えなかった…私ね…好きだったよ…昔からね。言わなかった事は後悔してるし、私は長瀬くん助けれなかった…でも、助けてくれて…本当にありがとう。」矢口が笑った所を初めて見た。
「ま、気にすんな！」俺の声も…今なら届いてる気がした。

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👻64👻
　矢口を送った帰り道、幸人の機嫌は悪かった。
「結局アレやな…ケガして、矢口ちゃんからは変な奴や思われて、めでたしやったわホンマにッ(-.-#)」確かにケガした分、幸人だけ損な役回りだ。俺と桜はケガしたくてもできない。
「でも一番活躍したのユッキーだったよ💕」桜が慰める。ま、指示したのは俺だが…そういう事にしておく。
「そもそも翔太やのーても、良かったんやが…今回はエライ疲れたでホンマ(-_-;)」幸人が横目で俺を見る。俺じゃなくても？
「…何が？」
「最初に翔太と会ぅた時、俺アッサリ了解したったやろ(?_?)」確かに。得でもあるのかと思うくらいアッサリと、協力に快諾してくれたが…。
「あれな、俺のクラス月末にテストあんねん(-.-)せやから、それまでに協力してくれそーな幽霊とっつかまえたろ思うとったら、翔太が飛んできよったからな(^.^)丁度えーかと(笑)」俺に月末のテスト協力させる気だったのか。
「桜！まかした！」
「えッ💧私ぃ❓」
「や、2人ともやから(@_@)」
　今日も誰かが運命を選択する…。そして桜は導く…。俺もいずれは…。でも、今はもう少し…GHOST LIFEを楽しもう。

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✨っと、まぁ何やら終わりのような書き方ですが…実は終わっておりません❗翔くんが選択するまでやります(笑)続行です❗反対されても続行です❗❗一応、“幽霊初心者と平成の平安人、ユッキーまき込み地味っ子救え編”(今つけたタイトル💧)はここまでです🙇ここまで読んでの御感想、御意見や御質問など是非ともお待ちしております😺🌟そして翔太の旅は長くなりそうですが、是非引き続きお付き合い下さいねよろしくお願いします✨

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>> 86 ✨主ｻﾝ✨

めちゃくちゃょかッたｧｧ🙌💕💕
ｫﾓｼﾛｶｯﾀ❤
これからも読むので
続き頑張ッてくださぃ💪✨

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>> 87 ✨ｧﾁｭ@さんいつもありがとうッ💕これからもｵﾓｼﾛｲって言ってもらえるようなの書きたいです😺🌟今回のは説明くさい所やら伏線残してみたりやら、やたらと仕掛けて不発に終わってますが、次回点火しますんで…その部分を見つけてみるのも楽しいですよ🎵これからもよろしくお願いしますね💕✨

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>> 88 ✨主ｻﾝ✨

こちらこそぃっもｫﾓｼﾛｨ小説ぁりがとぅござぃます❤
毎日ﾁｪｯｸしてぉ話が進む度、ﾄﾞｷﾄﾞｷしました💓
ﾜﾀｼもﾎﾗｰ系の話を書ぃてぃるのですが、比べモノにならなぃぐらぃｫﾓｼﾛｨです😍‼(いわゆる月とｽｯﾎﾟﾝですね😁)
翔ｸﾝがまだまだ活躍するとぃぅ事でこれからも毎日ﾁｪｯｸしてぃきますょ⤴⤴✋💕

何かと忙しぃと思ぃますが、頑張ッてくださぃ✊✨
応援してぃます🙌❤🙌

(長文失礼しました)

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>> 89 作者様…はじめまして…この同じｽﾚ内に小説を書かせて貰っているしがない者です…貴方様の小説拝見致しました…感想は初めて書いた感じではないくらい素晴らしいと思います…きっと以前にも書き慣れていらしたのではないかなと…ただそれだけを伝えたかっただけでございます…これからも頑張って下さいね…

• << 92 ✨こちらこそはじめまして❗御感想ありがとうございます💕スレ内の小説はたくさん読ませてもらってます😺🌟もしかしたら匿名さんのも読ませてもらったかもしれません☺投稿自体は初めてなんですが、中学の頃からコツコツと執筆して早10年です(笑)まだまだ若輩者ですが、よかったら続きも見て下さいね🎵✨

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何じゃこりゃ--‼‼
素晴らしく面白過ぎるｯｯｯ‼
まずいぞ、これは…。
続きが気になり過ぎて夜も眠れないｯｯ😱😱

あ…。ｺﾎﾝ。
失礼致しました💦ふふっ☺✨
主さん、私は感動いたしました🙇
この様な素敵な作品を書ける(❓)なんてただものではありませんね❓笑
これはもう頑張って頂くしかありませんわ➰✨✨
陰ながらではございますが、応援していますね😊

• << 93 ✨御感想ありがとうございます💕そんな❗感動していただいたら…私が感動します(笑)読んでいただいた方から感想もらうと本当に嬉しいです😺🌟陰ながらと言わず是非堂々と応援して下さい☺こんな行き当たりばったりな小説ですが、よかったら最後までお付き合い下さいませ🎵✨

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>> 90 作者様…はじめまして…この同じｽﾚ内に小説を書かせて貰っているしがない者です…貴方様の小説拝見致しました…感想は初めて書いた感じではないくら… ✨こちらこそはじめまして❗御感想ありがとうございます💕スレ内の小説はたくさん読ませてもらってます😺🌟もしかしたら匿名さんのも読ませてもらったかもしれません☺投稿自体は初めてなんですが、中学の頃からコツコツと執筆して早10年です(笑)まだまだ若輩者ですが、よかったら続きも見て下さいね🎵✨

• << 94 10年！そうでしたか…道理で表現力豊かな訳だ…😁✨（驚） 私も素晴らしい貴方様の作品のいい意味でのﾗｲﾊﾞﾙとなれるよう頑張って行きますね…では､あまり執筆進行の妨げになっても申し訳ございませんのでこの辺で…😁

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>> 91 何じゃこりゃ--‼‼ 素晴らしく面白過ぎるｯｯｯ‼ まずいぞ、これは…。 続きが気になり過ぎて夜も眠れないｯｯ😱😱 あ…。ｺﾎﾝ。 失礼致… ✨御感想ありがとうございます💕そんな❗感動していただいたら…私が感動します(笑)読んでいただいた方から感想もらうと本当に嬉しいです😺🌟陰ながらと言わず是非堂々と応援して下さい☺こんな行き当たりばったりな小説ですが、よかったら最後までお付き合い下さいませ🎵✨

• << 95 そんなそんな➰ 行き当たりばったりでは無く、筋が通った(❓)素晴らしい作品ではないですかｯｯ‼ 才能と努力の結晶ですね❤ 分かりました☺ では堂々と応援させて頂きますわ😁😁 頑張れ 頑張れ 主さんｯｯｯ🎵笑 それでは頑張って下さいね👻

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>> 92 ✨こちらこそはじめまして❗御感想ありがとうございます💕スレ内の小説はたくさん読ませてもらってます😺🌟もしかしたら匿名さんのも読ませてもらった… 10年！そうでしたか…道理で表現力豊かな訳だ…😁✨（驚）

私も素晴らしい貴方様の作品のいい意味でのﾗｲﾊﾞﾙとなれるよう頑張って行きますね…では､あまり執筆進行の妨げになっても申し訳ございませんのでこの辺で…😁

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>> 93 ✨御感想ありがとうございます💕そんな❗感動していただいたら…私が感動します(笑)読んでいただいた方から感想もらうと本当に嬉しいです😺🌟陰なが… そんなそんな➰
行き当たりばったりでは無く、筋が通った(❓)素晴らしい作品ではないですかｯｯ‼
才能と努力の結晶ですね❤

分かりました☺
では堂々と応援させて頂きますわ😁😁

頑張れ 頑張れ 主さんｯｯｯ🎵笑

それでは頑張って下さいね👻

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✨皆様、たくさんの御感想どうもありがとうございました😺🌟これからも御感想や応援お待ちしております❗そりゃもおワクワクと(笑)今夜から第2部書かせて頂きますね🎵これからもよろしくお願いします💕✨

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　当たり前のように訪れる毎日は、当たり前のように終わっていく…。誰もがそうで、まさか今日が…最後の日であるなど、知りもしない。その瞬間が訪れるまで、明日があると信じて疑わない…“徳永楓”は特にそうだった。こいつは死を受け入れていない…そして…。
「ショウ聞いて！めっちゃいいアイデア☆せっかくだから親友のレイナにも死んでもらおうと思うのッ☆」楓は無邪気な笑顔で俺にそう告げた。
「ッはあ！？ちょっと待…」俺の返事を待たずに、消える。
「マジかよ…バカじゃねぇの？…これじゃ本当に…。」うんざりしながら空を見上げると、黒いローブを着た2人が俺を見下ろしていた。
「…だから知らねぇって。あっち行けよ！」何で俺がこんな事に巻き込まれなければならないのか…。ただ唯を止めなければ、玲奈が危ない事と、そして何より唯が死を受け入れなければ、俺の頭上にいる2人により、俺までもが強制成仏させられてしまう事だけは確かだ。今回は矢口と違い同じ幽霊同士だから説得はできる。できるが…自信はない。今さらだが自分の運のなさには驚く。数ある選択の中から、またしても選択を間違えた…。
　それは…ほんの数時間前に遡る。

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✨まままままま間違えた❗眠くて間違えました(笑)文章の途中で“徳永楓”の名前が“唯”に変化してました…楓です❗❗唯は別人です💦無関係ですハイ💔楓に変換して下さい(ムリッ💧)光の速さで忘れて下さい🙇新キャラは楓と玲奈です💦本当にごめんなさい😩疲れてるみたいです💧少し寝よう…💤✨

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>> 98 めっちゃ面白かったですぅ😍😍😍💓💓

もぅ終わるのかど思ったけど、続けて頂けるみたぃで良かったです☺☺
毎日まだかなぁ💕ってチェックしてるので💖大変やけど頑張って更新してくださぃね(((●´∀｀)ノ゛❤

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>> 99 ✨御感想ありがとうございます💕忙しかったり、眠かったりでダメダメな私ですが、見てくれてる方がたくさんいらっしゃるので、なるべく毎日更新していきたいなぁって思ってます😺🌟こうやって応援してもらえるのはとてつもなく幸せですね☺新キャラ登場＆新シリーズ突入です❗これからもよろしくお願いしますね🎵✨

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