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向日葵の唄

レス17 HIT数 1105 あ+ あ-

紫の猫( 20代 ♂ IDMTi )
07/05/12 05:24(更新日時)

長編小説を書きましたので、よろしければよんでください!!短編小説のほうもご覧ください。
あらすじ
『彼』は気づいていた。生き物は毎日音もなく、言葉もない唄を聴いているのを。そしてその唄が、生き物の運命を決定付けることも。『彼』は気づいていた。自分が望んでいない唄を毎日聞いているのを。『彼』は自分の運命を変えたいと思っていた。『彼』は望んでいた。唄に全てを委ねるのを。彼は8月、望んでいた唄を聴いた。

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No.465557 07/04/20 22:27(スレ作成日時)

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No.1 07/04/20 22:28
紫の猫 ( 20代 ♂ IDMTi )

『向日葵の唄』
八月の時から、私の暑い夏は始まった。
大学4年生である『八代 操』は、駄菓子屋でアイスを買うために麦藁帽をかぶりながら町の裏通りを歩いている。コンクリートばかりの道路とは裏腹に、ここは砂利道で、向日葵が立ち並び、道の付近にすんだ小川が流れていた。田舎風景を思わせるそれは、心を落ち着かせる効果があるようで、わずかに気持ちだけは涼しくなるようだ。そのように私の気持ちが移り変わる中、同じような境遇にある向日葵は、いつもと少しも変わらず世界に笑いかけているように見え、自分がちっぽけな人間に思えて少し恥ずかしくなった。まてよ、クーラーがなければ生きられない人間がいまさら何を恥ずかしくなっているのだろう。

No.2 07/04/20 22:30
紫の猫 ( 20代 ♂ IDMTi )

「(アイスが食べたいなどいい、この麦藁帽子といい、子供みたいだな。いくら教育者を目指しているからといって、おまえが子供になってどうするんだ)」
ふと、口うるさい同僚がいたらなんとコメントするのか、考えてしまった。残念だが私は成績のことなど興味がない。単位が取れればそれでいいだろう。それで身を削り、他のことが認知出来なくなることほどくだらない話はない。たしかにクーラーは必要だが、あんたの意見は快く受け入れさせてもらうよ。同僚君。

No.3 07/04/20 22:31
紫の猫 ( 20代 ♂ IDMTi )

「はあ、やっとついたか。」
昔の情景を思わせるその駄菓子屋の前にたたずみ,私は麦藁帽のつばをわずかに上げ、昔の人の恩恵を見上げた。そういえば、ここ結構人気があるらしいな。私も認めるのだからそのうちきっと雑誌やテレビで紹介されるに違いない、などと馬鹿なことを考えながら、商品を見回した。
「(よし、アイスの大福を買おう。おや?)」
まるで初めて見るかのように僕はその女性(ひと)の様子を見た。

No.4 07/04/20 22:32
紫の猫 ( 20代 ♂ IDMTi )

黄色いひまわり柄のワンピースを着て黒髪は肩より少し低目まで伸び,アイスのケースに身を乗り出しコインを握り締めた手で細い身体を支えている。その表情は真剣そのもの。汗ばんだ顔にくっきりとしまりのある口。眉間にしわを寄せて目に汗が入りそうになっているのにもかまわず、アイスを凝視していた。その様子を、駄菓子屋のじいさんは店の前でスイカを食べながら見守っていた。緑のシーツの長いすに腰を下ろし、首のかけた白いタオルであせをぬぐいながら、その少女に一言。
「まだ決まらんのか?」
汗ばんだ少女は身を乗り出した姿勢のままコクン、とうなずいた。はあ、いるんだよな。こういうしょうもないことに時間を使う人。と、同僚は言うだろう。あいかわらず馬鹿なやつだ。それだからいつまでたっても潤ちゃんに振り向いてもらえないのだ。

No.5 07/04/20 22:33
紫の猫 ( 20代 ♂ IDMTi )

「こんにちは、じいさん。」
大げさに手をあげて答える。
「おう、またきたな、ぼうず」
ぼうずか・・・・まあ、年配の人からみたら私はそんなものだろう。少し落ち込み気味に、私は少女の隣に立った。そうしたら、一瞬だけ、こちらを向いたようだ。店の中は、入り口の内側にアイスのケースが置かれ、その背後には、2桁の額のおかし、あとはさまざまな景品が当たるくじなどがおかれている。壁際には占い機などなにやら怪しいものがたくさんならんでいた。ここの店は変わっている。例えばくじなんかの景品は、類を見ないものばかりだ。まず、ゲームウオッチやファミコンのソフト、はたまたインク瓶、香水、鉄剣、木彫り人形、藁人形、そして黒魔術の本などである。くじ1回の値段は500円で、なぜか景品は、2,3日すると全てなくなり、どこからともなく沸いて出てくるのだ。私は気味が悪いので、あまり追求して考えないようにしている。

No.6 07/04/20 22:33
紫の猫 ( 20代 ♂ IDMTi )

「これ……」
ようやく決まったらしい。少女がケースを開けてカップアイスを取り出した。
「どうも。それは……500円だ」
ずいぶん高いアイスを選んだのだな。私は少女のこだわりが少し分かったような気がした。
小さな手のひらで握り締めていた500円玉をおじさんにわたそうとした。しかし、
ツルッ!!
汗ですべり、ころころと転がり店の排水溝の中へちゃぽん!!と、おちてしまった。
「あ・・・・・」
少女は言葉を失った。思わぬアクシデントに私も当事者のように顔をしかめた。
私は、少女の行動を見ているのに夢中で、本来の目的を忘れかけていた。
「・・・私がかわりに出そう」
これも何かの縁だ。そう思って、私は500百円玉をさしだした。泣き出しそう……ではなかったが、なんとしても彼女のミッションを成功させたかった。
「ああ、いいよ。それはただであげるから」

No.7 07/04/20 22:34
紫の猫 ( 20代 ♂ IDMTi )

おじさんはつぶやいた。見かけによらず懐のひろい親父だなと、私は少し感心した。
そのとき少女は、ほっそりした顔で、私のほうを見た。何かをいいたげな表情だ。
「(お願いします、おごってください。あなたも、たすかりたいでしょ?)」
何かめんどうなことを感じ取った私は、しぶしぶ500円を払うことにした。
「本当にいいのになぁ」
しぶしぶおじさんは、それを受け取った。
その少女と一緒に店を出た。そして
「ありがとう、御礼がしたいから私のうちにきて?」
「かまわないよ。そういうことは彼氏に言いなさい。」
私は家に帰ろうとした。すると少女は私手を両手でつかんできた。しかたがないな。すこしだけ付き合うことにしよう。

No.8 07/04/20 22:35
紫の猫 ( 20代 ♂ IDMTi )

「じゃあ、何か飲み物をいただけるかな?」
「じゃあ、こっちについてきて!!」
そう告げた後、少女はパッと笑いかけ、私が来た道から反対方向へと歩き出した。まいったな。ぜんぜん逆方向じゃないか。今日は帰りが遅くなりそうだな。私は、まあ、すぐ飽きるだろうと、とりあえずついてゆくことにした。
「私の名前は『操』というのだが、きみは?」
ふたりで並んで歩きながら聞いた。砂利道と、付近に緑の田んぼがあるみちで。私の顔をわずかに見上げて、
「礼菜(れいな)・・・・・・・」
「へえ、すごく可愛い名前だね」

No.9 07/04/20 22:36
紫の猫 ( 20代 ♂ IDMTi )

私は、恥じを知らずにれいなの顔をみたあと、覗き込んで会話の糸口を探した。向日葵の可愛いワンピースは、汗にぬれて、近づくと甘い香りがした。左手でないほうの手にぶら下げたアイスはこの子のとても大切なものに違いない。私はハッとなった。社会人がこんなに覗きこんだら、気味悪がられるだろうに。いやその前に、私は大人だった。何をやっているのだ私は。どうやら、そのことに気をとめてないようだが。きっとエロ親父だと思われただろう。そんな私を尻目にセミの鳴き声はあたりに鳴り響いている。さっきまで何も聞こえないと思っていたのは、どうやら気のせいだったらしい。
「君、いくつ?」
もはやこれまでだと思ったので、開き直って聞いた。
彼女の雰囲気に合った家が見えてきた。あそこだろうか?
「16歳・・・・」
彼女はその家のほうを向いた。どうやらあそこらしい。
「へえ、私と7歳はなれているのか…」
ずいぶんとえらい違いだ。人間短時間にこんなにも成長するのだな。
礼菜は、少しだけ私のほうを見上げた。ふう、どうやらまだ嫌われていないらしいな。私との歳の差のことでなにを連想したのだろう?

No.10 07/04/20 22:39
紫の猫 ( 20代 ♂ IDMTi )

「ついた・…」
礼菜は、家の門の前に立ち僕の方向へ振り向いた。白鳥のようにほっそりとしたその姿に、私は見つめられた。なんだか、とてもうれしそうだ。なんとなく。
「うん?・・・ちょっと聞いてよろしいかい?」
「なに?」
「ここまで付いて来てなんだが、見知らぬ男を家に入れていいのか?」
レナはふわっとした感覚で僕のほうを見つめ、
「さっき、あったからもう、見知らぬ人じゃないよ。』
僕のほうへかすかに微笑んだ。だめだぞ、男は女性と二人きりになると怖い狼になるんだぞと、いおうとした僕はのどを詰まらせ、何もしゃべられなくなった。少女は、先に家の中へと入った。なんだろう・・・・・心を揺さぶられるようなこの感覚は……私はとっさに目をこすった。目がぬれている……汗ではない。涙だ。どうして・……涙が出てくるのだ?
・・・『僕は、悔しいときにしか泣かないはずなのに』・・・
 私はなぜか、あのときの事を思い出した。。

No.11 07/04/21 21:15
高校生11 ( 10代 ♂ )

こんばんは、とりあえずここまで読ませてもらいました。
感想なんですが、全体的に説明しすぎだと思います。もっと登場人物の思考を別の形で意識するべきです。
風景描写は言葉を使い過ぎないで、ポイントで隠喩を使って行く方が文章がコンパクトになるし深みも出ます。
あと、セリフが物語を進めるための道具の様になっていて味気無く感じました。
人物の心理やキャラクターがセリフに出る様になれば、やぼな心理描写をしなくてすむし、感情移入もしやすくなります。
ぜひ最後まで頑張ってください。

No.12 07/04/22 22:53
紫の猫 ( 20代 ♂ IDMTi )

>> 11 ご意見ありがとうございます。後から読み返してみたら「うわぁ」って思うところが結構あって、落ち込みモードになりました。一言で言うと、考えすぎていていまひとつパッとしないというのが自己評価です。とくに作中に同僚のコメントを載せ、主人公を取り巻くドブ臭い人間関係を反映させようしたのが・・・・かなり痛いですねぇ。あと、いい年したおっさんが子供に動揺してどうすんだよとか。過去のフラッシュバックの展開は最悪だったかと。現在仕切りなおしを検討中です。

No.13 07/04/29 04:35
紫の猫 ( 20代 ♂ IDMTi )

『向日葵の唄』(仕切りなおし版)
八月の時から、私の暑い夏は始まった。
『八代 操(やしろみさお)』は、駄菓子屋でアイスを買うために麦藁帽をかぶりながら町の裏通りを歩いている。コンクリートばかりの道路とは裏腹に、ここは砂利道で、向日葵が立ち並び、道の付近に澄んだ小川が流れていた。心を落ち着かせる効果があるようで、わずかに気持ちだけは涼しくなるようだ。
『ふわぁぁ・・・あ・・・』
軽くあくびをし、ぽんと頭を小突いた。向日葵は同じような境遇にあるにもかかわらず、いつもと少しも変わらず世界に笑いかけているように見え、なんだか自分がちっぽけな人間に思えて恥ずかしくなったからだ。
「はあ、やっとついたか。」
昔の情景を思わせるその駄菓子屋の前にたたずみ,私は麦藁帽のつばをわずかに上げ、かやぶきの屋根を見上げた。そういえば、ここ結構人気があるらしいな。私も認めるのだからそのうちきっと雑誌やテレビで紹介されるに違いない、などと考えながら、商品を見回した。

No.14 07/04/29 04:37
紫の猫 ( 20代 ♂ IDMTi )

>> 13 「(よし、アイス大福を買おう。おや?)」
シャリ、シャリ。奥にいる駄菓子屋の爺さんはスイカを食べながら何かを見ていた。なんだろう。どうやら先客がいたらしい。しばし待つことにしよう。私はそばにある緑のシーツの長椅子に腰を下ろした。黄色い向日葵柄のワンピースを着た少女は黒髪を肩より少し低目まで伸ばし,アイスのケースに身を乗り出してコインを握り締めた手で細い身体を支えている。その表情は真剣そのもの。汗ばんだ顔にくっきりとしまりのある口。眉間にしわを寄せて目に汗が入りそうになっているのにもかまわず、アイスを凝視していた。その様子を、私は駄菓子屋のじいさんと見守っていた。

No.15 07/04/29 04:41
紫の猫 ( 20代 ♂ IDMTi )

>> 14 「まだ決まらんのか?」
見るに見かねたのか、じいさんは首に掛けた白いタオルであせをぬぐいながら聞く。
汗ばんだ少女は身を乗り出した姿勢のままコクン、とうなずいた。「こんにちは、じいさん。」
大げさに手をあげて答える。
「おう、またきたな、ぼうず」
ぼうずか・・・・まあ、年配の人からみたら私はそんなものだろう。少し落ち込み気味に、
私は少女の隣に立った。教師という職業病のせいか、子供のことをほおって置けないらしい。そうしたら、一瞬だけ、こちらを向いたようだ。

No.16 07/04/29 04:51
紫の猫 ( 20代 ♂ IDMTi )

>> 15 「好きなアイスはみつかったかい?」
「んーまだぁー」
アイスケースに身を任せ、片足を後ろに上げる。
「色々あるからね。どのアイスで迷っているんだい?」
「チョコレートとぉ、えーと、大福―。」
「早く決まるといいね」
私は少女の頭を撫でた。
「うんっ!!お兄ちゃんは何が好きぃ?」
「わたしはね、アイス大福が好きだ。」
「わー!!れいなとおんなじだー!!」
はしゃいで飛び跳ねる。
「うーん、じゃあれいな、お兄ちゃんとおなじ大福にするー」
「そうか、偶然だな。よし、君の分も買ってあげよう」
「えー!!いいのー?ありがとうー!」

No.17 07/05/12 05:24
紫の猫 ( 20代 ♂ IDMTi )

お詫び

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