元カノ

レス130 HIT数 13462 あ+ あ-


2014/05/29 02:17(更新日時)

彼女に「生理が来ない」と言われた。


避妊という避妊はしてなかった。


外出しが避妊になると勘違いしてた俺。


その言葉を信じた処女だった彼女。


当時、19歳大学生だった。


彼女は2つ下でまだ高2。


産めるはずもなく、焦りまくった。


二人でドラッグストアで検査薬を購入。


一人暮らしだった俺の家に持ち帰り、彼女はトイレへ。


尿をかけてすぐに線が浮かび上がってきた。


陽性。


どうしようという思いだけだった。



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No.2099114 (スレ作成日時)

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No.130

本格的に社会人として働き始めた俺。


学生のうちに子持ちになり、理解してくれる人は理解してくれたけど、偏見もあった。


でもやりたかった仕事に就けて、充実していた。


就職して1ヶ月。


Eが第二子出産。


今度は安産で、陣痛も2時間。


またまた元気な男の子。


海人に弟ができた。


名前は、真人でマサト。


俺はあっという間に二児の父になった。


No.129

海人1歳。


俺は卒業&就職。


バイト掛け持ち生活にも終止符を打った。


海人も歩けるようになり、休日には三人で散歩するようになった。


もう浮気されないためにも、三人の時間を大切にした。


Eの事、愛してるかと聞かれたら、女として愛してはいない。


ただ、守ってあげなきゃいけないって義務感にとらわれてた。


でも愛そう愛そうと、努力はしていた。


No.128

Eとの関係も落ち着き、就職も決まり、お腹の子も順調。


海人もすくすく成長中。


俺も複雑ではあったけど、海人の弟だから。


全て受け入れる覚悟をした。


No.127

俺は自分のアパートに帰った。


E「えっ何で?」


俺「ちゃんと話し合おうと思って。」


納得いくまで話し合った。


浮気はもうしない事を約束した。


あと半年。


あと半年ちょっとで卒業だから。


そしたら社会人になって、少しは今より時間も出来るし、睡眠も取れるようになる。


実習と就活、かなり頑張った。



No.126

めちゃくちゃ飲んだ。


飲みまくった。


俺もTも酔いつぶれて寝ていた。


久々にいっぱい寝たからか、目覚めのいい朝だった。


Tも起きた。


俺「家帰るわ!ちゃんと話し合う。また家出したらよろしくw」


T「だな、どっちにしてもちゃんと話し合えよ!家出いつでもどーぞw」


なんかTのおかげで色々とふっきれた。


海人いるし。


今、投げ出しちゃダメだ。


ちゃんと向き合おう。


No.125

俺「なんか飲み物ない?」


T「冷蔵庫にお茶とコーラとビールある」


俺「ビールもらってもいー?」


T「勝手に取ってー」


ビールを取ろうとしたとき、冷蔵庫に貼ってあるプリクラが目に入ってきた。


Tと、A!?


付き合ってんのか.....?


俺は意を決してTに聞く。


俺「ねぇ、あれ、Aと付き合ってんの?」


T「あープリクラ?遊んだ時に撮っただけだよ。やっぱりお前に未練タラタラ。精神的にもかなり病んでる。でも少しずつ俺に心開いてくれてる感じかな。二人で遊んだり、ご飯行ったりとかねー。」


俺「そっか....」


そうだよな。





No.124

俺は学校には行ったが、バイトは休んでしまった。


行く気になれなかった。


行くとこないし、何となくTの家に行ってみた。


T「うわ!ビックリした!久しぶりすぎるなw」


俺「ごめん、しばらく泊めてくんね?」


T「いいけど、何かあった?」


俺は全部話した。


T「うわ、それはひでぇわ。冷めるのも仕方ないし、家出も仕方ないな。」


俺「もうやってけねぇわ。」


T「だろうな....」


T「まぁ汚いけどゆっくりしてけよ!」


傷ついてる時、人の優しさが身に沁みる。







No.123

痛い。


痛すぎてうずくまった。


E「ごめ.....」





俺「ほら、もう無理だろ」


E「ちがっ....ごめんって」


俺「お前が俺を拒否ってんだよ。もう無理だって。俺ももう限界だわ。」


俺は荷物をバッグに入れて、最後になるかもしれないから、海人をしばらく抱っこして、Eに渡し、部屋を出た。


No.122

それから1ヶ月以上、必要最低限以外、全く話さなかった。


冷めきってた。


食事も作ってくれなくなり、俺は自分で作る事に。


俺は朝から自分でご飯を炊いて、目玉焼きとウインナーで食べようとしていた。


寝ていたEが急に起き上がり、「気持ち悪い...」と。


トイレに入り、吐いていた。


まさか...


俺「つわりじゃねーの」


E「さぁ...」


俺「検査薬やってみろよ!」


E「....実はもうやった。陽性だった。」


俺「はぁ?何で早く言わねーの?」


E「だって...言ったら捨てられると思って言えなかった。」


俺はご飯も食べず、そのまま家を出ようとした。


E「待ってよ。今捨てられたらどうすればいいの?」


俺「知らねぇよ」


E「赤ちゃん、また殺すの!?」


俺「......またって?」


E「Aちゃんとの赤ちゃん殺したじゃん。後悔してんじゃないの?この子も殺すの?」


俺はEをその場に押し倒し、無理矢理キスした。


舌を無理矢理入れて、着ていたTシャツをまくりあげ、左胸を揉み、右胸に吸い付いた。


E「やだ!!やめてよ!!」


Eはめちゃくちゃ抵抗してくる。


それでも俺はやめない。


E「やめてよ!!気持ち悪い!!無理!!」


Eが俺の股間を蹴った。





No.121

また男か。


海人置いて男に逃げるとか、最低だな。


本当に今までがアホらしい。


この努力は何だったんだろう。


俺だって逃げ出してーよ。


もうEとはうまくやってけそうにない。


あんなの見せられたらもう無理だよ。


俺はいつの間にか海人と一緒に寝ていた。


目が覚めると、寝室にEが一人で寝ていた。


俺は二人を起こさないようにして学校に行った。




No.120

E「海人の父親でもないくせに!!ずっと面倒みてんの、私だから!!何もしてないくせに偉そうにすんな!!」


俺「は?ふざけんな。誰のために必死こいて働いてんだよ。その間、お前浮気三昧だろ?アホらしーわ。」


E「人の気持ち、何もわかってないね!バカじゃねーの。もう話かけないで!」


俺「俺だって話したくねーわ。顔も見たくねー。次妊娠してたら俺もう知らねーからな。」


Eは家を飛び出した。


No.119

Eが電気をつけた。


E「うわっ!!」


E「えっ、いつ帰ってきたの?新聞配達は?」


俺「体調悪くて休んだ。」


E「えっ、いつからいたの?」


俺「お前が男とやってる時から」


E「.......ごめんなさい!!さ、寂しくて。」


俺「へぇー寂しくて妊娠中から中出しさせてたんだね。」


E「........」


海人が動き、泣き出した。


E「あーごめんね。おっぱいかな?」


Eは知らない男に舐められたおっぱいをそのまま海人の口に加えさせようとした。


俺「辞めろよ!!汚ねぇ乳やるなよ!!」


E「は?海人飲みたがってんじゃん」


俺は海人をEから奪い取り、さっさとミルクを作り、海人に飲ませた。




No.118

俺はこっそり後をつけた。


二人は下に路駐してある車に乗り込み、キスし始めた。


遠くからだからよく見えなかったけど、また車の中でやったみたいだった。


俺は先に家に入った。


数分後、Eが帰ってきた。


No.117

吐けない。


気持ち悪いけど吐けなかった。


男「旦那帰ってきたらやばくね?」


E「大丈夫!まだ仕事中。バリバリ働いてるから。」


男「お前、まじひでー女だよな。妊娠中だからとか、産後だからって、旦那が働いてる時に中出しセックスw俺が旦那ならお前捨てるわw」


E「だってただの金蔓だし。アイツ、エッチしたいみたいだけど、思い切り拒否ったw」


男「鉢合わせしたらやべーし、帰るわ」


E「じゃあそこまで送ってく」


Eと男は俺がトイレにいるとも気付かず、海人が起きないように電気もつけずに、出て行った。


No.116

フラフラしながら家に辿り着いた。


玄関を開けると、男物の靴がある。


俺のじゃない。


嫌な予感がした。


おそるおそる部屋に入る。


リビングには海人が寝かされていた。


ぐっすり寝ている。


寝室の方から音がする。


声もする。


聞きたくない声。


そっと覗くとまさに最中。


男「また中でいい?」


E「いいよ、まだ生理来てないから妊娠しないよ。中に出して」


俺は怒る気力もなく、急に吐き気に襲われ、トイレに駆け込んだ。




No.115

エッチはEがその気になるまで待つ事にして、産後4ヶ月、5ヶ月と過ぎて行った。


俺はいつものようにバイトを終え、新聞配達に向かう途中、頭がクラクラして立っていられなくなり、道に座り込んだ。


睡眠不足、疲労、食欲低下、体重減少。


もう俺の体も悲鳴をあげていた。


気付けば、掛け持ち生活を始めた頃より10kgも落ちていた。


元々172cmの64kgだったのが54kg。


筋肉質だった体もガリガリに。


俺が倒れたらEと海人はどうなる...


その日は新聞配達は休んで帰って休む事にした。





No.114

こんな事が頻繁に起こるようになった。


産後3ヶ月たった頃、


俺は久々にEを誘い、エッチしようとした。


Eは完全拒否。


胸を触るのもキスするのも拒む。


産後だから仕方ないのかと諦めた。


でも産後だからじゃなかった。


産後だからじゃなく、他に理由があった。


これは後々わかることになる。

No.113

30分くらいたった頃、Eが帰宅した。


俺「どこ行ってたんだよ。めちゃくちゃ泣いてたぞ!!」


E「ちょっと...コンビニ。」


俺「俺が帰ってからでも良かったじゃん!海人置いてって、何かあったらどうすんだよ!!」


E「はいはい、すいませんね。」


完全、開き直り。


No.112

Eと海人が帰ってきて、新生活が始まった。


俺もミルクあげたり、オムツかえたりと、家にいる時は育児に参加した。


Eも疲れてる様子はあったものの、ちゃんと育児していた。


でも少しずつ少しずつ、何かがズレていった。


俺が新聞配達から帰宅した時、海人が泣いていた。


Eは家にいない。


Eに電話する。


出ない。


どこ行ったんだよ....



No.111

Eとの赤ちゃんの名前は「海人」でカイト。


Eが決めた。


Eが退院する前に部屋を片付けなきゃいけない。


綺麗に掃除する。


クローゼットの中も整理してみた。


昔、彼女とお揃いで買ったものとか、手紙とか、プリクラもあった。


見てると懐かしい。


まだ会いたい気持ちは消えてくれない。


処分、するしかないよな....


自分の気持ちの整理のためにも全部捨てた。


その方が自分も楽になると信じたかった。


No.110

俺なんかより、彼女と赤ちゃんはもっと辛かったはずだ。


自分のした事を後悔しても、もう過去には戻れない。


前を向くしかないんだ。


俺の人生はあの子の犠牲の上で成り立っている。


亡くなった赤ちゃんに恥ずかしくない人生を送らなきゃいけない。


No.109

年も明け、3月某日。


Eは16時間の陣痛を乗り越え、元気な男の子を出産した。


感動ももちろんあったけど...


あの子を思うと本当に複雑だった。


俺は守る相手を間違えているのは明確だった。


看護師さんに「お父さん、抱っこしてあげてください」と、笑顔で言われる。


お父さん...


事情も知らない他人から見たら、俺らは夫婦に見えて、俺と赤ちゃんも親子に見える。


ハタから見れば、幸せな家族。


俺はおそるおそる抱っこする。


小さい。


軽い。


フニャフニャな赤ちゃん。


俺はこんな小さい、いや、もっと小さい小さい命を奪った。


耐えられない。


最大のあやまち。


No.108

忙しい日々は、あっという間だった。


どんどん大きくなるEのお腹に、不安が募る。


同時に中絶した赤ちゃんも、中絶しなければ成長し、もう生まれていたんだと思うと心が痛む。


俺の両親に経緯を話して認めてもらおうとした。


母さんは何とか理解してくれたけど、父さんとは更に大きな溝が出来てしまい、もう絶縁状態といってもいい程だった。


当たり前だけど、家族からの信頼も失い、彼女も失い、時間も体力も失い、俺は何やってんだろうと考える事もあった。


No.107

バイト掛け持ちに学校。


Eの体調次第では買い物に家事まで。


今までの人生の中で、あれほど忙しかった事はない。


今、同じ事をしようとしても体力的にもう無理だと思う。


20歳だったから出来た。


あんなに頑張れたんだから、中絶した赤ちゃんを犠牲にした事を悔やむ。


彼女の言う通り、頑張れば何とかなるもんだったんだ。


俺の自信の無さ、勇気の無さで全てぶち壊した。





No.106

>> 104 私も制限かけることをおすすめします。 つぶやき、日記なんだし、主さんの都合もあるでしょう? 主さんのペースでレスしていいと思いますよ… *主

有難うございます。
制限をかけました。
自分のペースでレスしていきますので、宜しくお願い致します。

No.105

>> 103 楽しみにしてるのに 横レス… 主さん制限かけちゃえば? *主

楽しみにして頂き、有難うございます。
自分しかレス出来ない制限をかけました。

No.104

私も制限かけることをおすすめします。
つぶやき、日記なんだし、主さんの都合もあるでしょう?
主さんのペースでレスしていいと思いますよ?

  • << 106 *主 有難うございます。 制限をかけました。 自分のペースでレスしていきますので、宜しくお願い致します。

No.103

>> 102 楽しみにしてるのに 横レス…
主さん制限かけちゃえば?

  • << 105 *主 楽しみにして頂き、有難うございます。 自分しかレス出来ない制限をかけました。

No.102

>> 100 だから…待ちましょうって… *主

すみません。有難うございます。

No.101

>> 99 続きが気になる… 早く更新してくれ… *主

楽しみにしてくださり、有難うございます。
また後で書きますので、もう少しお待ち頂けると有難いです。

No.100

>> 99 だから…待ちましょうって…

  • << 102 *主 すみません。有難うございます。

No.99

続きが気になる… 早く更新してくれ…

  • << 101 *主 楽しみにしてくださり、有難うございます。 また後で書きますので、もう少しお待ち頂けると有難いです。

No.98

彼女の番号とアドレスを消した。


アパートの前に着いた。


俺「今日はどうも。Aの事、頼む。」


T「わかった。元気出せよ。」





彼女の事、忘れる決心が着いた。


もう後ろは振り返らない。


前だけ見る。


俺にはEを支えてく義務がある。


一緒にいる以上、幸せにしなきゃいけない。


やっぱりすぐには忘れられなかったけど、仕事に専念した。


No.97

彼女「嫌だよ、何で?Eちゃんは赤ちゃんもいるんだよ?Aは赤ちゃんもいなくなっちゃったし、Sもいなくなるって。何でAだけ全部なくなるの?」


俺「......。」


彼女「もう嫌だよ、誰かを失うの。辛い。寂しい。」


俺「俺だって本当は嫌なんだよ!でもこうするしかないんだよ!」


俺は最後に思いきり彼女を抱きしめてキスした。


彼女も嫌がらなかった。


俺「元気でな。」


泣いてる彼女を置いて、俺は彼女の前から立ち去った。


本当にさよならだ。


もうきっと一生会えない。


俺も泣けてきた。


Tの車の中でも泣いた。


No.96

俺は彼女のベッドに座った。


彼女の匂いがする。


3年半、ずっとかいでいた匂い。


彼女「何か話あるんだよね?」


俺「うん....あのさぁ....」


俺はEとEの子供を支えて行く事、だからもう彼女とは連絡も取れなくなるという事を話した。


彼女「.....そっか.....。ずっと連絡なかったから、そうなんじゃないかと思ってた。」


俺「ごめん。早く言わなきゃって思ってた。」


彼女「いいよ!Sが決めた事だもんね!Eちゃんと赤ちゃん、幸せにしてあげてね!」


彼女、無理に笑ってるけど涙出てる。


彼女「疲れちゃった。寝ようかな。Sも帰って寝なよ。Eちゃん待ってるしさ!」


俺「.....ごめん。」


俺はその場からなかなか離れられない。


彼女「ほらほら、早く帰りなよ!」


俺「.....わかった。ごめん。長い間、ありがとう。幸せになれよ。ちゃんと飯も食えよ!」


俺は静かに外に出た。


Tに電話する。


彼女「S〜(泣)」


後ろから抱きつかれた。


彼女「やだ!!やっぱりやだ!!だめ!無理!!いかないで!!」


彼女は泣きながら訴える。


俺だって彼女といたい。


離れたくない。


No.95

Tは複雑ながらもオッケーしてくれた。


Eにも最後に彼女にちゃんと話してくると言って、了承を得た。


当日、バイト先にTが迎えに来てくれていた。


俺はTの車に乗り込む。


T「本当に後悔しねーのか?」


俺「もう後戻り出来ない」



車内ではほぼ無言状態。


彼女に着いたとメールし、外に出てきてもらう。


また久々に会った彼女、会うとやはり気持ちを抑えきれなくなる。


彼女「痩せたね。大丈夫?」


俺「お前に言われたくねーよw」


彼女「それもそうだw親寝てるから入りなよ」


Tは気を利かせて適当に時間潰しとくと言って、どこかに行ってくれた。


俺は彼女の家に静かーに入った。


No.94

彼女にも言わなきゃいけない。


電話じゃなく、メールじゃなく、直接話したい。


朝刊、月3回休みがあるから、その時地元に帰って言おうと思った。


でも俺にはアシがない。


バイト終わってからだと、電車もない。


チャリか...


でも今の季節、今の俺の体力を考えたらキツすぎる。


俺はTに車を出して欲しいとお願いする事にした。


彼女ときっぱり別れる事は、Tに対するケジメでもある。


彼女の事、Tなら幸せにしてくれるはずだ。


彼女が幸せになれるならそれでいい。


No.93

T「は?何で自分の子供中絶しといて、他人の子の面倒みんの?意味わかんねー」


俺「俺だってもう訳わからんわ」


T「Aちゃん、中絶した意味ないじゃん。お前、自分のしてる事わかってんの?」


俺「さぁ...とにかく仕事行かなきゃいけないから、またな」


俺だって、自分で何やってんのか意味わかんねーよ。


EよりAが好きだよ。


Aを傷つけたツケ。


中途半端にEを助けたツケ。


全て自己責任。


No.92

>> 90 まあまあ…。待ちましょうよ…。 *主

有難うございます。
また後で書きます。

No.91

*主

仕事休みで実家帰省中なんですが、今日は用事があるので、また用事が終わり次第書きます。
読んで頂き、有難うございます。

No.90

>> 89 まあまあ…。待ちましょうよ…。

  • << 92 *主 有難うございます。 また後で書きます。

No.89

続きを頼む…

No.88

寝る時間は、毎日3時間くらいしかない。


でも仕方ない。


弱音を吐いてる暇はなかった。


彼女にも言おう言おうと思っていたけど、忙しさと疲れから言うタイミングを逃していた。


俺が働いてる店にTが来た。


T「お疲れ。何時上がり?」


俺「ラストまで。」


T「いいや、じゃあ待ってるわ」


話があるようだった。


バイト終わって、Tの車でコンビニ前へ。


俺「あんまり時間ないからさ、話あるなら早くしてな」


T「このあと何か予定あんの?」


俺「予定っつーか、仕事。今朝刊もやってんのさ」


T「なになに、何でそんな働いてんの?」


俺「いや、色々事情あってさ。」


T「お前もしかして、あの噂まじなの?」


俺「噂?」


T「Eと出来婚」


俺「半分本当だけど、半分嘘。E妊娠してるけど、俺の子じゃないし、結婚はしてない。」


T「何それ、どういう事?」


俺は事情を話した。


No.87

出費を減らすため、Eのアパートは解約し、一緒に住む事にした。


俺は今のバイト、平日は大体5時間だったけど、ラストまでにしてもらって、6時間勤務にしてもらった。

土日は今までは出たり出なかったりで、出ればランチタイムからのフル勤務だったが、毎回いれてもらう事に。


それに朝刊の新聞配達を。


全部合わせて大体20万。


実習とかで働けない期間もあるから、それでも厳しい。





No.86

俺はEとEの子供のために生きてく事を決意した。


学校は、最初に大学と書いたけど、実際は専門学校。


3年制だから、あと1年半ある。


でも辞めたくない。


そうなると働く時間が限られてくる。


今のバイトだけじゃ到底無理だった。


今のバイトと他にもバイト探して掛け持ちしなきゃ無理だ。


No.85

Eを死なせないためには俺が覚悟を決めるしかなかった。


俺「もういいって。死ぬなよ。頼む。俺が何とかするから。お前とこの子、絶対助けてやるから。だからもう二度とこんな事すんな。」


Eはただただ泣いていた。


俺は自分の気持ちに嘘をついた。


俺は彼女が好きだ。


でもEが死んでしまうのを黙って見ている事は出来ない。


Eが死んでしまう事は、耐えられない。


助けるしかない。





No.84

バイトが終わって携帯を見てみると、バイト中にEからメールがきていた。


E「迷惑かけてごめんなさい。もう迷惑かけません。うちにはもう来ないでください。今までありがとう」


待て。ちょい待てよ。


俺はEが自殺するんじゃないかと、慌ててEのアパートに向かった。


Eの部屋の前。


鍵があいてた。


そのまま開けて部屋に入る。


俺「E!?どこ!!」


返事はないが、シャワーの音が聞こえてくる。


悪いと思ったけど、風呂のドアを開けた。


Eが湯船に浸かって、手首を切っていた。


俺「何やってんだよ!やめろよ!」


E「や、止めないで!いいの!私は死ぬしかないの!死なせて!!」


俺「バカな事言うなよ!お前が死んだら腹の子も死ぬんだぞ!!ここまで守ってきて殺すのかよ!!」


E「だって、だって。ママだって助けてくれないし。私、迷惑でしかない。赤ちゃんと一緒に死ぬ」


俺は無理矢理Eを力ずくで湯船から引っ張り上げて、風呂から出した。


全裸だったけど、そんな事気にしてる余裕なかった。




No.83

Eにも悪い報告しか出来なかった。


どうしようどうしよう。


そればかりが頭の中をグルグル回る。


大きくなってきたEのお腹には、確実に赤ちゃんがいる。


翌日、俺はEと共にアパートに戻った。


Eも自分のアパートに帰った。


No.82

チンピラっぽい彼氏。


多分、酔っ払ってた。


ダメだあれは。


Eの言うとおりだ。


中途半端に手出ししてしまった。


どうしよう。


やっぱりもっと早く親に相談するように強く言うべきだった。


もう後戻りは出来ない。


産むしかない。


シングルマザーとして育てていくにはお金も必要だし、出産までの働けない間、どうしたらいいのか。


養子に出すにしても産むしかない訳だから、出産までの間、どうすればいいんだ...


俺にはこれ以上、何も出来ない。


No.81

Eのお母さん「どちらさまですか?」


俺「Eの友達です。色々と事情を聞いて...」


E母「あの子の事なら話す事は何もありません。お引き取りください。」


俺「E、産んで育てたいって言ってます。そのためにはお母さんに協力してもらわなきゃ無理だと思います。協力してあげてもらえませんか?お願いします。」


E母「あなた、お腹の子の父親なの?」


俺「違います」


E母「なら関係ないんだから口出さないで。私とあの子はもう絶縁したの。産むなり育てるなり、何とか一人でやるでしょ。もう20歳なんだし。」


俺「でも、お金ないし、死ぬしかないって言ってます。助けてあげてください。」


そこにE母彼氏登場。


彼氏「誰だよコイツ」


E母「Eの友達だって。協力してあげてくださいとか言われてんだけど。」


彼氏「お前に関係ねー事だろ。よその家の事に口出してんじゃねーよ。だったらお前が助けてやればいいんじゃねーの?中途半端な事してんじゃねーよ。」


玄関から押し出されて、ドアを締められた。


No.80

俺は自分の母さんに事情を話し、今日はEを実家に泊める事にした。


一人で帰らせたら自殺するかもしれないと思い、怖かった。


俺に出来る事と言えば、Eのお母さんに話をする事くらい。


俺は自分の子供でもないのに、Eのお母さんを説得しようと、Eの実家に一人で向かった。


No.79

俺は自分のコーヒーと、Eにはポカリを買って渡した。


俺「何がどうなったの。説明してよ。」


E「彼女、大丈夫?」


俺「大丈夫だよ。あいつはわかってくれる。」


Eは事情を説明し始めた。


Eは母子家庭で育った。


今はお母さんは彼氏と暮らしてる。


お母さんに妊娠の事実と、男に逃げられた事を話し、シングルマザーとして産み育てたいから協力してほしいとお願いしたらしい。


お母さんはEがもう中絶出来ない時期に入ってると知り、激怒。


産むなら二度と帰って来るな!自分一人で何とかしろ!と、追い出されたらしい。


俺「話し合えば、きっとお母さんもわかってくれるって。親子なんだしさ。また時間置いて話してみれば?」


E「無理だよ。あの人は。一度言った事は絶対に曲げない。どうしようほんとに。こんな体じゃ働けないし、お金もないし、一人で出産なんて、無理だよ...死ぬしかない。」


俺「.....。」


そんな事言われても...どうしたらいいのか。


No.78

彼女とブラブラ歩いてた。


駅前を通ると、元カノEらしき人が。


Eと目が合った。


Eがこっちに来る。


やばい。


彼女もいるのに。


また誤解されそうで怖い。


でも無視する訳にはいかない。


E「S、私もうだめだ。終わった。生きてけない。」


俺「は?親と話し合ったんじゃないの?」


E「無理だった。私の話なんか聞く気ない。どうしたらいいの....」


Eが泣き出した。


彼女は意味もわからず困惑している。


俺「E、ちょっと待ってて」


俺は彼女の腕を引いて少し離れたところへ。


俺「あの子、俺の中学時代の同級生なんだけど、今俺の家の近くに住んでて。そんで妊娠してるんだけど、男に逃げられて、相談にのってたんだけど...親と話し合うはずだったのがうまくいかなかったみたいで。悪い。あいつ頼る人いないからさ、今度奢るから今日はこれで...」


彼女「.....そうなんだ...わかった。Aは大丈夫だから、そばにいてあげて。」


俺「ごめん。本当ごめん。」


俺はEの元へ戻った。


とりあえず、泣き崩れてるAを落ち着かせないと。


周りもみんな見ている。


まるで俺が泣かせたみたいじゃねーか...


Eを立ち上がらせて、とりあえず駅から出て、近くの椅子?に座った。








No.77

また久しぶりに会った彼女と話が弾んだ。


彼女の進路の事とか話した。


彼女も来年卒業したら、進学のために地元を出て俺が住んでるところに引っ越すらしい。


俺のためじゃなくても、何となく嬉しかった。


No.76

自分の時の事を思い出す。


つい一年前の事。


彼女を傷つけた事を思い出しては悔やまれる。


彼女にメールしてみる。


俺「今、帰ってきてるよー。会いたいなー」


彼女「帰って来てるの?ご飯行こ」


彼女と会う事になった。


彼女と待ち合わせし、近くのファミレスへ。





No.75

そんな日々が続き、Eが堕ろせない期間に入り、親に言うと言う。


地元同じだから地元まで一緒に帰った。


E「やっぱりSも着いてきて。」


俺「何で。俺の子供じゃないし、シングルマザーになるんだからしっかりしろよ」


さすがにこれは断った。


俺はEと別れて自分の実家に帰った。


No.74

つわりが酷くなってくる。


毎日吐いて辛そうだ。


見ているのも辛い。


Eは、ごめんねごめんねと言う。


中途半端な事してるのはわかってた。


でもEが堕ろせない期間に入って、親に言うまでは放っておけない。


それまではサポートしてあげようと思った。


自分の子堕ろした癖に何やってんだか。


他人の子供のために毎日そばにいた。


No.73

いつものようにEに呼ばれる。


俺「E、親に話した?こんなに毎日体調悪いんだし、実家帰った方がいいんじゃない?」


E「迷惑?」


俺「迷惑っていうか、どっちにしてもEが堕ろす気ないなら親に言わないと。検診とか行かなきゃマズイだろうし、産むのも金かかるし。」


E「わかってる。親には堕ろせない期間に入ってから言おうと思ってる。」


Eはシングルマザーになろうとしていた。


No.72

Eは俺に助けを求めてくるようになった。


Eからのメール。


「頭痛い。割れそうに痛いよ。助けて」


こんなメールが来たら、やっぱり放っておけない。


家も近いし、様子を見に行く。


毎日のように呼び出される。


毎日、毎日、Eが帰らせてくれないから、Eの家のソファで寝た。


もちろん、体の関係などない。


ただ自殺未遂されたらという思いから、放っておけなかっただけだった。


No.71

それでその男に妊娠を伝えたら逃げられて、連絡取れなくなったらしい。


E「堕ろしたくない。」


俺「そっか...親に相談してみたら?」


E「でも相手に逃げられたなんて言えない。」


俺「うーん....」


E「Sがこの子のパパになって。」


俺「は?冗談w」


E「ウソウソ、無理だよね。わかってる。親に相談してみるね。」


Eは帰った。


彼女とEが重なる。


彼女みたいに精神的に病んでしまうんじゃないかと心配だった。


Eにはもちろん愛情なんかないけど、友達として。


周りの人が精神的に病んでく姿なんて、誰も見たくないだろう。


友達が自殺未遂...なんて事になったら、辛いだろう。




No.70

ある日バイトを終えて帰宅すると、玄関前に元カノEがいた。


座り込んで泣いている。


俺「E、どうした?」


Eは俺の顔を見るなりワンワン泣く。


俺「とりあえず入んなよ。」


Eが頷く。


Eにお茶をあげて、落ち着くまで待った。


E「妊娠した。」


俺「は?まじで?」


Eは頷く。


俺「だってゴムつけてたじゃん...?」


E「いや、Sの子じゃない。」


俺「だよな。誰の子?」


E「Sにもう連絡取らないって言われた後に遊んでた人」


元彼を吹っ切ろうとして俺とセフレ関係でいたけど、俺にも切られてさみしくなって、他の男とセフレ関係になったらしい。


そしてその男の子供を妊娠してしまったとの事。


No.69

Tと俺は連絡取ってなかった。


でも彼女にTの事は聞けなかった。


早く復縁したかったけど、焦りは禁物。


焦ったら拒否られる可能性有りだし。


ゆっくりゆっくりいこうと思った。


平凡な日々、夜になると堕ろした子供の事を考える。


罪悪感は消えない。


No.68

俺は3日に一回は、彼女にメールした。


彼女に忘れられないように。


会いたい。


会って、抱き締めたい。


会えない時間が長い。


どんどん彼女への思いは大きくなる。


Tと彼女の関係も気になる。


No.67

彼女からはハッキリとした答えはもらえなかった。


でも必要以上に答えを迫る事も出来なかった。


彼女との時間はあっという間に過ぎた。


また駅まで送って行く。


俺「次、いつ会える?」


彼女「わかんないけど...また連絡するね。」


彼女は帰って行ってしまった。


No.66

やっと彼女が口を開いた。


彼女「ありがとう。Aも悪かったし、本当にごめんね。でもね、A、元気そうに見えるかもしれないけど、まだ不安定なんだ。何回も過呼吸とかなって、死にたくなることもあるし、すぐ泣くし。一緒にいても、きっとまたSを疑ったり、傷つける。だから一緒にはいれない。」


予想外の言葉だった。


まさか甘えん坊の彼女がこんな事言うなんて思ってもいなかった。


俺「いいよ。大丈夫。全部受け止めるから。俺に全部ぶつけていいから。」


彼女「ありがとね。優しいね。優しくされると涙出るわ。」


俺「泣いてもいいよ。気が済むまで付き合うよ。」


No.65

俺「ごめん。もう泣くなって。お前が泣いてるとこ見るの辛い。」


彼女を抱き締めた。


抱き締めたのも久しぶりだった。


こんなに小さかったっけ...


俺のせいでこんな苦しませて、本当に申し訳ないと思った。


自分の行動を反省した。


反省しても許されないけど。


これからずっと償っていこうと思った。


No.64

彼女「え...これ。」


俺「ティファニーじゃなくてごめん。」


彼女「そうじゃなくて。別れたのに。」


今がチャンス。


ちゃんと自分の気持ち伝えようと思った。


俺「ごめん。やっぱり俺、お前の事好きだわ。」


彼女は黙っている。


俺「色々傷つけたし、俺のせいで勘違いさせちゃって喧嘩別れみたくなって意地張って連絡無視したりしたけど、お前が自殺未遂して気付いた。お前いないと俺ダメだ。もう絶対傷つけないから。大事にするから。やり直して欲しい」


ちゃんと伝えられた。


彼女は泣き出した。


No.63

彼女が食べ終わり、バッグから何かを出す。


彼女「はい、これ。」


合鍵と、何か小さい袋。


俺「何これ?」


彼女「クッキー。久しぶりに焼いてみた。S、もうすぐ誕生日でしょ?しょぼいけど、プレゼントの代わりw」


俺「ありがとう」


誕生日、覚えてくれてるとは思わなかった。


俺自身、忘れてたし。


俺も彼女へのプレゼントを出す。


俺「はい。」


彼女「何これ?A、誕生日まだだよ?」


俺「クリスマスプレゼントあげられなかったから。あげようと思ってたプレゼントは喧嘩して処分しちゃったから、代わりね。安いけど。ごめん」


彼女「わーい。開けてみてもいい?」


俺「いいよ」


プーさんのぬいぐるみを見て無邪気に喜ぶ彼女。


指輪の方の包みを開けて、指輪を見ると複雑そうな顔をした。

No.62

彼女と一緒にいると、やっぱり落ち着く。


好きだと実感してしまう。


細くて折れそうな体を見てると守ってあげたいと思う。


彼女が俺以外の男と付き合うのは絶対に嫌だ。


自分勝手な思い。


No.61

彼女が荷物を取りに来た。


ここで何とかしないと本当に終わりだ。


3ヶ月ぶりに会った彼女は、相変わらず痩せていたけど、表情が違った。


駅まで迎えに行って、一緒に俺の家まで歩く。


荷物は全部紙袋にまとめておいた。


彼女が俺の家に入る。


彼女「久しぶりだー。何ヶ月ぶりだろ。半年ぶりくらい?」


俺「そうだね。懐かしい?」


彼女「うん。もう今日で最後だと思うとちょっと寂しいね。」


一緒に昼食を食べながら会話する。


相変わらず、彼女はあまり食べない。


俺「ちゃんと飯食えよ。それ以上痩せたら死ぬぞ」


彼女「あはは、大丈夫、死なないよ」


彼女と笑いながら会話するのは久しぶりだった。

No.60

彼女が荷物を取りに来る日までに、何とかクリスマスプレゼントの代替え品を用意したいと思ってた。


Eにあげなきゃ良かったと後悔。


パルコにあるアクセサリー屋で、8千円くらいの指輪と、ディズニーストアで、プーさんのぬいぐるみを買った。


総額1万円ちょっとの安いクリスマスプレゼント。


本当は10万貯めたんだけどな...と思いながらも、ないよりマシだと思い、準備した。


No.59

昔はよく家電にかけたけど、あんな事があったからかけにくい。


Tには聞けないし、他の共通の友達に彼女の番号を聞いた。


久しぶりに電話してみた。


彼女「もしもし?」


俺「俺、Sだけど。」


彼女「あれ?番号?」


俺「友達に聞いた」


彼女「そっか。どうしたの?何かあった?」


俺は復縁したいなんて言えなくて。


俺のアパートにある彼女の荷物を口実にした。


俺「あのさ、アパートに服とか置きっぱなしになってるし、どうするのかなぁと思って。」


彼女「あぁそっか。そのうち取りに行くよ!合鍵も返さなきゃだしね。」


彼女はやはり前を向いていた。

No.58

彼女にメールを送ったらエラーで戻ってきた。


あれ?


電話かけてみた。


「使われておりません」のアナウンス。


彼女は番号とアドレスを変えていた。


遅かった。


彼女は前を向こうとしていた。


No.57

しばらくの間、色々考えた。


彼女との思い出とか、色々頭の中にあった。


元カノEとの関係も絶った。


やっぱり俺は彼女が好きなんだと気付いたし、彼女も俺を必要としてくれている。


彼女を幸せにしたいと、本当に心からそう思った。


No.56

翌日、彼女からメールがきた。


「心配かけてごめんね。お父さんにも怒られて、ちゃんと赤ちゃんのためにも生きてくから。Sにももうしつこくしないから。Aの事は忘れていいけど、赤ちゃんの事だけは忘れないでね。」


このメールを読んだら複雑だった。


No.55

T「お前、今更心配したって遅いんだよ。」


俺「連絡どうも。じゃあ。」


T「追い詰めたのはお前だろ。Aちゃんがお前に会いたいって言ってたから連絡しただけ。俺はもうお前とAちゃんは関わらない方がいいと思ってる。」


俺「俺が悪かったよ。真面目に考えるつもり。」


T「俺がAちゃん幸せにする。お前じゃ無理だ。」


宣戦布告?


ライバル宣言?された。

No.54

久しぶりに見た彼女は、本当に痩せてしまい、ボロボロだった。


彼女母「Sくん、来てくれたの。ありがとう。」


そう言ってその場を離れた。


不安定になってるから、大事を取って入院するらしい。


彼女「赤ちゃんの所に行こうとしたけど、無理だった...」


彼女は涙を流しながら無理矢理笑顔を作ってる。


彼女「ごめんね。」


俺は何て言ったらいいのかわからない。


俺「Tから聞いて。心配で仕方なくなって。」


彼女「Tくん、Sに連絡したんだ。お母さんが連絡したのかと思った。」


俺「Tにめちゃくちゃキレられた。お前の気持ち考えろって。何も考えてなかった。ごめん。」


この日は彼女の体調もあるから、すぐ帰った。


病院のロビーでTが待ってた。

No.53

焼き鳥屋から1ヶ月、


バイトが終わって携帯を見てると、Tから何度も着信があった。


メールもきている。


「Aちゃん、自殺未遂した。」


家にあった薬を大量に飲んだらしい。


気を失って倒れてるのを彼女母が発見して、病院で胃の洗浄を受けたとの事だった。


本当に死ぬつもりだったみたいで、メモに「赤ちゃんの所に行きます。お父さん、お母さん、そしてS、ごめんなさい。」と書いてあったらしい。


これを聞いて、さすがに心配になり、俺も病院に行った。






No.52

彼女から度々、電話やメールが来る。


話したいという内容。


でも俺はどうしても彼女を許せなくて、会いたくなかった。


長く付き合ってきて情もあるし、会うと流されそうだから。


会うつもりなかった。


No.51

元カノEが家に来た時、彼女にあげようとしていたプレゼントを見つけた。


E「これなーに?」


俺「あー、それ元カノにプレゼントしようと思ってたやつ」


E「開けてみてもいい?」


俺「いいよー」


E「うわ、すごいねー。学生なのに。」


俺「だろ?w彼女のためにバイト増やして頑張ったのに、浮気疑われるとか、やってらんねーわw」


E「いいなー。ちょうだい!」


俺「あー別にいいよ。もう要らないし。」


総額10万のプレゼント。


過去を忘れるためにもEにあげた。


No.50

元カノEとは、ちょくちょく会って、一緒にご飯行って、俺の家かEの家に泊まって、セフレみたいな関係が続いた。


Eは女関係、全く何も言わない。


付き合ってるわけじゃないし、制限される事もないし、詮索される事もない。


この関係が心地よかった。


No.49

俺はバイトの為、彼女と会わないまま3日にはアパートに帰った。


日常に戻った。


元カノEから連絡が来て、Eと一緒にアパート近くの焼き鳥屋に行った。


この時もまた彼女からメール。


「疑ってごめんなさい。ちゃんと話したい。まだ好きです。」


俺は無視した。


焼き鳥屋で、友達と来ていたTと鉢合わせした。


T「Eと遊ぶの止めないけど、お前ちゃんとAちゃんと話し合えよ。Aちゃん、かなり悩んでるぞ。中途半端って一番可哀想だよ」


俺「もう別れたんだし、話す事なくね?俺の中ではもう終わってる。」


T「だからAちゃんはまだお前の事好きなんだって。喧嘩別れなんて、別れたうちに入んねーから。あんな悲しんでるAちゃん見てられねーわ。」


俺「じゃあお前が慰めてやって。俺はもういいから。」


T「だからお前じゃないとダメなんだって!何でわかんねーのよ。ケジメつけろって言ってんの」


俺「これ、俺とAの事だろ?お前には関係ねーじゃん。お前にここまで口出しされたくねーわ。」


T「本当最低な奴だな、お前って。Aちゃんの為にも別れて正解だな。もういいわ。」


Tは多分、彼女の事が好きなんだと思った。


今までこんなに口出しされた事ないし。


No.48

元カノEとは、これをキッカケに連絡先を交換した。


偶然にも俺のアパートの近くで一人暮らししてるらしく、また会おうという約束をした。


元旦から朝帰り。


父さんの視線がイタイ。


携帯を見てみると、彼女から何回か電話がきていた。


メールを送ってみる。


「電話した?何?」


すぐに返事が返ってくる。


彼女「帰ってきてるなら会いたい。」


俺「会ってどうすんの?もう終わったじゃん。」


彼女「Aの中ではまだ終わってない。話したい。」


俺「俺はもうお前と話す事ない。」


メールが返って来なくなった。


No.47

俺も酔ってたから、理性もぶっ飛び、Eと二人でホテルに行って、何度もやった。


半年ぶりのエッチに燃えた。


最低な男です。


今ならこんな事、絶対にしません。


若すぎた。


馬鹿すぎた。


No.46

彼女が中絶手術を受けてから約半年。


一度も彼女とエッチしなかった。


男だからもちろん性欲はあったけど、彼女が傷ついてるのわかってたから、誘えなかった。


落ち着くまでずっと待つつもりだったから。


半年間、やってない。


気持ちとは裏腹に、体は正直で。


まだ19歳だった俺の体は、Eの誘いに答えようとしていた。


No.45

Eと色々話した。


Eは付き合っても長続きしなくて、俺との2年弱が過去最高らしい。


俺も彼女と別れた事を話した。


いい感じに酒も回り、酔ったEは段々大胆になっていった。


俺にくっつき、手を触ってくる。


俺「辞めろってwもう俺、お前とかどうでもいいからw」


元カノE「いいじゃん!手くらい!懐かしいでしょー」


Eはみんなの目を盗んでキスしてきた。


やばい。


次はあそこを触ってきた。


やばいって。

No.44

俺が中学の時に付き合ってた元カノ(E)も来ていた。


元カノE「久しぶりー。何年ぶり?w中学卒業して以来だから4年ぶりくらい?」


俺「だなー。お前変わったなw」


元カノE「何なに、綺麗になった?w」


俺「はっ?w」


元カノE「照れちゃってーw可愛いっw」


Eは俺の初カノ。


中1の時に俺が一目惚れして、告白して付き合い始めた子。


2年弱付き合って、何でも初めてはこの子だった。


彼女とは全く違うタイプで、面倒見がいい姉御肌タイプ。


甘えてくるよりは、俺が甘えてた方。


中2の終わりにいきなりフラれた。


俺はEに未練タラタラで、忘れるために色んな女と遊びまくった。

中3の冬かな、彼女と出会って、彼女も最初は遊びのつもりだった。


顔はタイプだったけど、性格は全くタイプじゃなかったから。


他の女と同じくすぐ落ちると思ったけど、落ちなくて。


段々本気になっていって、結果、3年半くらい付き合ったという訳。


彼女との出会いもEとの別れからきてる。

No.43

集まってたのは中学時代の同級生達。


Tも来ていた。


T「お前、別れたってまじ?」


俺「あぁーうん。」


T「何で?」


俺「まぁ色々。浮気してないのに浮気浮気言われて疲れたし。精神的に不安定で、あいつに何言っても無駄だし。もういいやって。」


T「ふぅん....でもちゃんと話し合えよ。3年以上付き合ってきて色々あったんだしさ。Aちゃん納得するまでよく話し合えよな。」


俺「あーはいはい。」


今、彼女の話はしたくない。


折角数年ぶりにみんなで楽しんでるのに。


No.42

年末は30日にバイトが終わったらそのまま実家に帰る。


本当は彼女と予定入ってたけど、暇だ。


大晦日は実家の大掃除手伝って、年越しソバ食べて、ぼーっと紅白見てた。


そこに一通のメール。


彼女だった。


「帰って来てるの?」


これだけ。


俺はまだイライラおさまってなくて無視した。


それから数分後に地元の友達から電話。


みんな集まってるらしく、俺も呼ばれて、暇だったし、行ってみた。


No.41

クリスマスも過ぎた年末。


俺らは別れた。


俺はその日、朝まで寝られなかった。


先輩達が起きて、女の先輩に電話の事を聞かれた。


女の先輩「そういえば昨日電話きてなかった?あれ、彼女?」


俺「そうっす」


女の先輩「まじかー。私、電話出たよね?大丈夫だった?」


俺「いや、彼女浮気浮気騒いで、結局別れました」


女の先輩「いやー、ごめん。私のせいだね。本当にごめん。私、彼女に電話して、浮気なんかじゃないって、ちゃんと説明しようか?」


俺「いや、大丈夫っす。俺ももういいんで。」


男の先輩「どんまいwまだ若いし、別れたなら遊びまくればいいじゃん。男はやってなんぼだぞw」


先輩達は帰って行った。


No.40

俺も苛立ちを抑える事が出来ない。


彼女にメールした。


「お前最低だな!お前にやろうと思ったプレゼント捨てるから!もう連絡してくんな!」


本当に浮気してないのに。


彼女の喜ぶ顔が見たくて、バイト増やしてプレゼント買ったのに。


それなのに浮気浮気って。


腹が立って仕方なかった。


彼女からもメール。


「わかった。今までありがとう。さよなら。」


終わった。


あっけない。


No.39

俺は弁解する。


俺「違うって。今日予定なくなったから、先輩達に誘われて飲んでただけだって。俺の家で二次会やって、酔いつぶれて寝ちゃってただけ。何もしてないって!男の先輩達も今俺ん家で寝てるし!二人きりじゃないって!」


彼女は信じてくれない。


彼女「何で?浮気してないって言ったよね?ただの先輩なら何で電話に出るの?意味わかんない。」


俺「先輩も酔ってるから出ちゃったんだよ。本当に何もないって。信じてよ。」


彼女「Aが傷物だから嫌なんだ。浮気してないとか、結婚しようとか口だけじゃん!重いなら重いって言ってよ!浮気とかほんと無理!違う女とやりたいなら別れてからにしてよ!」


俺「あーそうだな!お前重いんだよ!被害妄想うぜーんだよ!いい加減にしろよ!」

本当に何もないのに、全く信じようとしない彼女に苛立ち、俺もブチギレてしまった。


まさに売り言葉に買い言葉状態。


こんな大喧嘩になるのは久しぶり。


彼女「じゃあもう好きにしなよ!」


電話を切られた。


No.38

俺が寝ている間に事件は起きた。


女の先輩「ねぇねぇ、起きて〜。Sくーん、女の子から電話だよ〜」


俺「んー.....ん?!」


慌てて電話に出ると、やはり彼女。


酔いも一気に冷めた。


彼女「今の浮気相手でしょ?やっぱり浮気してたんじゃん。」


酔った先輩が勝手に電話に出てしまったらしい....


彼女は先輩を浮気相手と勘違い。


深夜に電話に勝手に出る女=浮気相手


勘違いするのも無理もない。




No.37

クリスマスの翌日にドタキャンされ、バイトの先輩達に誘われ、忘年会を兼ねた飲み会に行った。


男の先輩2人、女の先輩1人。


めちゃくちゃ盛り上がって、俺の家で二次会する事になった。


コンビニで酒とつまみを買い(当時19歳でしたが、先輩達の付き合いなので、未成年飲酒はスルーしてください)、俺の家へ。


俺はドタキャンされ、やけ酒して、既に相当酔っていて、家に着いて1本飲んだだけで酔いつぶれて寝てしまったらしい。


No.36

勿論、俺は浮気してなかったし、彼女へのプレゼントのためだけに頑張った。


今年は酷く傷つけてしまったから、せめてもの罪滅ぼし。


彼女の喜ぶ顔が見たかった。


ところがクリスマスもクリスマスイブもバイト。


クリスマスの翌日に会う予定だったけど、彼女が高熱を出し、ドタキャン。


プレゼント用意してたのに、持ち越し。


No.35

会った時に、携帯の女友達の連絡先は全て削除され、着歴やメールなども全てチェックされた。


彼女の不安がこれで解消できるならいいと思い、俺はされるがままだった。


クリスマスも近くなり、プレゼントを買うお金も貯まった。


バイトが忙しいのは12月末まで。


1月からは以前のように彼女と頻繁に会えるし、連絡も取れるようになるから、もう少しの我慢だった。


No.34

俺は彼女へのクリスマスプレゼントの為に、沢山シフトを入れ、バイトを増やした。


彼女が前から欲しがっていたヴィトンの財布、ティファニーのペアリングをプレゼントしたくて、バイトを増やすしかなかった。


その事で、彼女との連絡がおろそかになり、彼女に不安を与える原因になってしまった。


彼女は俺が浮気してるんじゃないかと疑うようになってしまった。


中絶したのも浮気してるから?


結婚しようって言ったのも嘘?


赤ちゃんは浮気相手の為に殺されたの?


毎日毎日こんな問いかけをしてくる。




No.33

彼女から毎晩のように泣きながら電話がかかってくる。


会った時も彼女は赤ちゃんに申し訳ないと言って、ご飯もあまり食べない。


家でも同じらしく、元々細いのに、更に痩せてしまい、ガリガリになってく。


そんな彼女を見るのは辛い。




No.32

>> 30 へーえ。彼女の気持ちを無視して、良く平気でごめんと言えたねー。うちやったらどつきまわして、あんたを黒魔術を使って地獄に落としているわ!彼女マ… *主です

はい。彼女母と共犯で子供を殺しました。
俺は犯罪者です。
ごめんねと言って許される問題ではないのはわかってます。
今、俺は30歳を過ぎ、大人になった自分の気持ちと、過去の過ちを綴っています。
これから書いていくレスを読んでもらうと、更に最低な俺を知る事になります。
不愉快な思いをさせてしまうと思いますので、読まない方がいいかもしれません。
申し訳ありません。

No.31

Tにも彼女が中絶した事を報告した。


Tはわかってくれたけど、彼女を心配していた。


彼女は浮き沈みが激しくなり、時には過呼吸を起こすようになり、「死にたい。赤ちゃんの所に行きたい」と言うようになり、精神的に病むようになってしまった。


No.30

へーえ。彼女の気持ちを無視して、良く平気でごめんと言えたねー。うちやったらどつきまわして、あんたを黒魔術を使って地獄に落としているわ!彼女ママと共犯で人を殺しているもんね!最低ー!

  • << 32 *主です はい。彼女母と共犯で子供を殺しました。 俺は犯罪者です。 ごめんねと言って許される問題ではないのはわかってます。 今、俺は30歳を過ぎ、大人になった自分の気持ちと、過去の過ちを綴っています。 これから書いていくレスを読んでもらうと、更に最低な俺を知る事になります。 不愉快な思いをさせてしまうと思いますので、読まない方がいいかもしれません。 申し訳ありません。

No.29

俺と父さんの関係もギクシャクしていた。


父さんは俺が男として責任を取らなかった事にガッカリしている。


父さんとはこの件以来、もう10年以上、うまくいっていない。


No.28

翌日、彼女は学校を休み、俺は学校があるので、駅まで送って別れた。


彼女は笑顔で手を振ってくれた。


この笑顔に安心していた。


彼女の気持ちも考えずに馬鹿な俺。


No.27

彼女母が気を利かせてくれて、その日は彼女は俺の家に泊まる事に。


彼女は食欲がないと言うので、ゼリーを買って帰宅。


俺は彼女にひたすら謝るしかなかった。


彼女はこれから苦しむ事になる。


大きな心の傷を抱えて生きていく。


俺のせいだ。


この時、俺は彼女と付き合い続けて、将来的には結婚するつもりだった。


中絶させてしまったけど、彼女を愛していた。


一生守っていきたいと思ってた。


No.26

彼女が目覚めるまで、俺は待合室で彼女母と二人で待っていた。


彼女母も無理矢理手術を受けさせたものの、彼女を心配していた。


俺は謝る事しか出来なかった。


数時間後、看護師さんに彼女が目覚めたからと呼ばれた。


彼女母は彼女に駆け寄り、「ごめんね」と、彼女を抱き締めた。


彼女は涙を流して、母の体にしがみつくように抱きついていた。


No.25

麻酔をしたら、彼女はすぐに眠ってしまい、無防備な状態に。


看護師さんに「彼女、不安定になってますし、終わるまで待合室で待っててあげてください。」と言われ、俺は手術室を出る。


手術自体はすぐ終わり、彼女は隣の部屋に移され、麻酔が覚めるまで寝かされていた。


No.24

彼女はまた駄々をこねるように泣き出し、暴れた。


俺と彼女母で、無理矢理手術台の上へ。


彼女は泣いたまま、手も足も固定された。


看護師さんに言われ、俺は彼女の手を握る。


俺「大丈夫だから、大丈夫」


今思うと、何が大丈夫なんだよって。


こんな無理矢理手術して、彼女が心に傷を抱えるのは簡単に予想がついたはずなのに。


彼女は麻酔を打つ瞬間まで、やだやだーと、泣き叫び続けた。


No.23

彼女母は外に電話しに行った。


彼女「何で書いたの?書いたら赤ちゃん死んじゃうって言ったじゃん!」


俺「.....ごめん。」



彼女「みんな酷いよ。」



俺「俺もあと2年半したら卒業だからさ、就職して頑張って働くから。そしたら結婚しよう。絶対約束するから。」


彼女「2年半後じゃなくて、今がいいのに。今じゃないとだめなのに。」


彼女母が戻ってきて、しばらくして彼女の順番になり、名前を呼ばれた。


No.22

俺は学校があるため、翌朝早くにアパートに帰宅した。


朝も父さんは終始冷たかった。


それから数日後に、彼女母から電話がきた。


今病院にいるから来てと言う。


気が進まなかったけど行った。


病院に着くと、彼女は泣いている。


嫌だ嫌だと言っている。


彼女母「Sくん、これ書いて。」


中絶の手術の同意書。


彼女は無理矢理中絶させられるんだ。


彼女「書かなくていい。書いたら赤ちゃん死んじゃう。」


彼女母「いいの!仕方ない事なの!Sくん、いいから書いて。」


俺は書いてしまった。


受付に同意書を出した。





No.21

彼女と俺、それぞれこれからどうしたいのか聞かれた。


彼女は勿論産みたいと。学校は中退して、結婚したいと。


俺は学校は辞めたくない。今は産めないと。


意見は真っ二つに分かれた。


彼女両親と、俺の母さんは中絶の方向で考えていた。


俺の父さんだけは、彼女の気持ちを汲み取り、俺に学校を辞めて就職しろという考えだった。


話は深夜まで続いたが、結論が出ないため、とりあえず実家に帰宅。


父さんからは帰りの車の中でも「男なんだから責任取れ」と言われた。




No.20

彼女母がお茶を入れてくれた。


彼女母「Sくん(俺)だけの責任じゃないですから。Aも悪いんで、頭上げてくださいね。」


父さん「いえ、Sの方が年上ですし、やはりこういう事は、男の責任です。謝って済む問題ではないですが、本当に申し訳ないです。」


話はこれからどうするのかという事へ。


No.19

彼女の家に着くと、父さんと母さんが土下座した。


父さん「この度は、うちのバカ息子が大変申し訳ありません。」


彼女父はめちゃくちゃガタイが良く、見た目はかなり怖い。


俺は彼女父は昔から苦手だった。


とりあえず中へと、部屋に通される。


受験より緊張する、人生最大の修羅場。


No.18

実家に帰ると、父さんも母さんもカンカンに怒ってた。


父さんは俺の顔を見るなり、胸ぐら掴み、「お前、よそ様の娘さんに何て事してんだ!」と、すごい剣幕で怒鳴りつけてきた。


父さんは普段は温厚で、無口な方だ。


こんな父さんを見たのは、中学時代に一度、チャリ盗んだ時だけだから、人生で二回目。


それからすぐに彼女の家に連行。



No.17

はじめまして、貴方は高校生なん?せやね、男としてはっきりけじめつけた方がえーよ。中途半端な状態では彼女も不安やし、こう言う時には貴方の存在が必要やね。あーあすでに女の子を泣かしてるわ。

No.16

2日後、久々に実家の母親から電話がきた。


母親「あんた、何やってんの!!」


あぁ、バレたんだとすぐにわかった。


俺「.....何?」



母親「彼女(Aとする)のお母さんから電話かかってきて、全部聞いたわ!何でそんな大事な事言わないの!!今からうち来なさい!」


俺は実家へ。



No.15

日曜はほとんどフル勤務。


朝から夕方までバイトだ。


バイトから帰って来ると、彼女がご飯を作って置いておいてくれた。


肉じゃがと味噌汁だった。


彼女はいない。


合鍵で鍵締めて、一人で帰ったようだった。


肉じゃが、おいしかった。



彼女にお礼を言おうと電話をかけたが、出ない。


ここから2日間、音信不通だった。

No.14

家に着いた頃には、もう明るくなっていた。


俺は学校は休みでもバイトあるから、シャワー浴びてバイト行く用意しなきゃいけない。


彼女、寝てないだろうから布団に寝かせた。


俺が風呂に入ってる間に彼女は寝ていた。


起こしたら可哀想だと思って、枕元に「バイト行ってくる」と書いたメモを置いて行った。


彼女の寝顔見てると自分のしてる事が情けない。


悩ませて、苦しめて、本当に申し訳ない。


まだ若い彼女には重すぎる。


No.13

免許はあるけど車持ってない俺は、チャリで2時間かけて地元に走った。


彼女は公園で一人でいた。


俺「寒くない?これ着ろよ」


俺は自分のパーカーを渡す。


俺「ここにいても仕方ないから、とりあえず俺ん家行こう」


俺は彼女を後ろにのせて、また更に2時間。


家に帰った。






No.12

俺は彼女のメールに返事する気になれず、一人でぼーっとしていた。


知らないうちにそのまま寝ていた。


夜中、何度も電話が鳴ってる。


あまりにもしつこいから、携帯を見る。


彼女だ。


俺「なんだよ、もう寝てたんだけど」


彼女「親にバレた。」


俺「は?何が?」


彼女「だから、赤ちゃんの事。」


俺「うっそ、まじで。どうなったの」


彼女「お父さんにビンタされて、出てけって言われて、今外にいる」


俺「今どこ?迎え行くから」


No.11

その友達(Tとする)は、中学時代からの同級生。


彼女も同じ中学〜高校だから、彼女の事も知っている。


俺は妊娠の事をTに相談した。


Tはビックリしてた。


まぁ無理もないよな。


T「お前にも責任あるんだし、中絶するのも産むのも彼女なんだから、決めるのはお前じゃなく、彼女だろ。彼女が産みたいって言うんだから、それをサポートしていくのがお前の役目だと思うけど。お前の子供だろ?しっかりしろよ」


確かにTの言う通り。


でもどこか他人事。


やっぱり同じ立場にたった人間にしかわからない。


No.10

バイト中も彼女からメール。


「お腹痛い。気持ち悪い。」


バイトが終わったらすぐ電話が来る。


産みたい、産みたいと駄々をこねられる。


俺はバイト帰りにそのまま友達の家に寄った。


No.9

「俺、バイトあるから、どうする?帰る?待ってる?」


彼女「帰る...」


バイトの準備して、彼女と一緒に家を出る。


靴を履いてる時、急に彼女が後ろから抱きついてきた。


彼女「ねぇ、お願い。一生のお願いだから。結婚して産ませてよ。お願い。」


俺「無理だって。わかってよ。今産んで、その子幸せになれんの?」


彼女「頑張って幸せにすればいいじゃん。」


俺「今はタイミング悪すぎるよ。せめてお前も高校くらいは卒業しないと。卒業して、ちゃんと自立したら結婚しよ。落ち着いて安定した状況で生まれる方が子供だって幸せだよ。」


[子供の幸せ]を強調したけど、本当は自分が自信ないから。


卑怯な俺。


最低な男だ。


No.8

俺の部屋に着いても彼女は無言で、床に座ってる。


「そこ冷たいだろ、ソファ座れよ。」


無視される。


「お前も食えよ。具合悪くなるぞ」


無視される。


またしばらく無言。


テレビの音だけ。


俺はテレビ見てるふりしてるけど、実際全く頭に入って来ない。


「なぁ、仕方ないだろ。俺だってかるがるしく中絶なんて言ってる訳じゃないよ。わかってよ。」


彼女「無理。殺すとか本当無理。無理。」


無理としか言わない彼女。


「だって、現実的に考えてみろって。産んだ後が問題なんだぞ。」


また彼女は泣き出す。


俺はどうしてあげる事も出来ない。


そのまま1時間くらい、彼女は泣いてた。


No.7

朝から何も食べてなかったから彼女もお腹すいてるだろうと思い、マックに寄った。


俺は適当に注文。


彼女に「何にする?」と聞くも、「いらない」と。


結局、彼女は何も注文せず。


俺の分だけだし、お持ち帰りにした。


家に向かう足取りも重い。


空気も重い。


3年間付き合ってきて、こんなの初めてだ。

No.6

無理。どう考えても無理だ。


産める訳がない。


産むとすれば、俺も彼女も中退して、俺は就職しなきゃいけないけど、これじゃあ何のために大学入ったのかわからない。


たとえ就職出来たとしても就職1年目の若造の給料で、彼女と子供を養える訳もない。


自信もなかった。


No.5

帰り道、やっと彼女が口を開いた。


「産みたい。殺せない....ダメ?」


そう言うと思ってた。


俺は「俺だって殺したくないよ。でも実際無理じゃん。俺もお前も学校どうすんだよ。中退すんのか?中退して仕事見付かんの?子供養っていけんの?」


彼女はまた黙ってしまう。





No.4

モニターを見ると、何かが映ってる。


赤ちゃんの心臓が動いていた。


エコーを終え、医師からは「赤ちゃん元気ですよ。心臓も動いてます。で...どうされますか?」と。


看護師さんからも「昭和60年...ってまだ高校生だよね?親御さんには話したの?」


彼女が何も言わない。


俺が「自分も学生で、彼女も高校生なんで、産むのは無理です。中絶したいと思ってます。」と言った。


看護師さんは険しい顔をしながら「とにかくどちらにしてもまだ未成年だし、お金もかかる事だから、親御さんに相談して、ハッキリ決まったらまた来てください」と言った。


看護師さんの視線が怖かった。




No.3

当たり前だけど、彼女は元気がない。


待合室で待ってる間も、一言も話さない。


上からは赤ちゃんの泣き声も聞こえる。


こんな時に複雑だ。


「◯◯さーん、どうぞ」


呼ばれたので診察室へ。


医師と最終生理の話などをし、エコーをすると言われ、彼女は台の上へ。

No.2

この日の彼女は話が出来る状態ではなく、何も話をせずに帰って行った。


彼女が帰った後も俺は金のことばかり考えていた。


中絶するのにいくらかかるとか、中絶の事を調べまくった。


手術には10万前後。


なるべくなら早い方がいいという事。


日帰りで出来る事を知り、俺は翌日、彼女を産婦人科に連れて行った。

No.1

彼女も焦ってる。


「どうしよ...」と泣き出した。


俺の頭の中には中絶しかなかった。


「中絶するしかないっしょ...」


その言葉に余計に彼女が泣く。


正直、中学生の頃から一度もゴム使わず、いつも外出しだったから、妊娠するなんて思わなかった。


この彼女とも3年付き合ってきて、妊娠しなかったから大丈夫だと思い込んでいた。


無知すぎた。



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