壊れた宝物

レス218 HIT数 5220 あ+ あ-


2006/10/03 19:59(更新日時)

ある閑静な住宅街。その中にある一軒の家。
毎日毎日、家事と育児に追われる。夜になれば仕事から帰宅する主人。外面が良い分、その鬱憤を妻に八つ当たりをする(暴力はしない)
黙って耐える妻。
そんな年月を重ねて、この事件が墜に起きた。
-----------------
『虐待』がテーマの物語です。最後まで続けられるか分かりませんが、頑張ってみようと思います。
中傷や批判は、お控え頂ける様お願い致します

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No.173705 (スレ作成日時)

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No.151

>> 150 ・・「え?」
聞き返す母親に夫は「ゆうべ、星花が高熱で泣いてたんだ。お前は その姿を見てもないのに胸騒ぎがしたんだろ?やっぱり母親って凄いよな。星花ずーと、お前を呼んでたぞ
『ママー』ってな」
その声と重なる様に受話器の向こうで泣き声がしました
「星花 泣いてるんじゃない?汗かいてる筈だから下着から替えてね」そう言って
電話を切りました

No.152

>> 151 ・・電話を切った後 あの不安がひいていきました。
(やっぱりママか…)私は星花をいじめてたのに。星花は私を怖がってた。でも
私を頼ってくれて‥複雑な心境でした。 骨折した足を庇う様にして、また病室へ戻りました

No.153

>> 152 ・・星花は、目を覚ますと同時に又母親を呼びながら泣いてました。
ー今日は土曜日で
父親は休みですー
母親が言った通り
汗をかいていたので下着も全部替えました。熱は昨日より
少しはマシになったもののマダ高いです。「ママー!ママどこぉ?ママはぁ?」
父親は、星花をあやしながら泣きやましましたが一時間もかかりました。
熱がある子供に何食べさせたらいいんだろう?
ヤッパお粥だろうな。どうやって作るんだろう?
父親は自問自答しながら台所へ向かいました

No.154

>> 153 ・・台所にある棚に何冊か、お料理の本が並んでいます。
目次を見て「お粥」があり、父親はそれを見ながら作りました。慣れないものだから火傷もしてしまいましたが、どうにかこうにか作る事が出来ました。
少し冷ましてから、星花に食べさせ様としましたが、星花は食欲がありません。 父親は何か口にさせた方が良いという気持ちで無理にでも食べさせ様と必死です

  • << 157 ・・母親がそばにいない不安、熱での苦しみ『欲しくない』と言っても解ってくれない父親。星花は癇癪を起こして、お粥が入った器を倒しました。最初は怒らなかった父親も、3回…4回とお鍋からお粥を器に入れては 倒されるを繰り返されてしまうと怒鳴ってしまいました。

No.155

こんばんは☆夜宵です♪♪
毎回楽しく見てます!最近よく更新してくれているので嬉しいです☆
最終話に向けて頑張ってくださいね☆応援してます(≧∀≦)

No.156

>> 155 ◇夜宵さんへ
レス有り難うございますo(^▽^)o
挫折しない様に頑張りたいと思います!
夜宵さんも頑張って下さいね

No.157

>> 154 ・・台所にある棚に何冊か、お料理の本が並んでいます。 目次を見て「お粥」があり、父親はそれを見ながら作りました。慣れないものだから火傷もして… ・・母親がそばにいない不安、熱での苦しみ『欲しくない』と言っても解ってくれない父親。星花は癇癪を起こして、お粥が入った器を倒しました。最初は怒らなかった父親も、3回…4回とお鍋からお粥を器に入れては 倒されるを繰り返されてしまうと怒鳴ってしまいました。

No.158

>> 157 ・・その怒鳴り声に星花は泣き出しました。あまりにも耳につく様な声だった為 思わず父親は手をあげました。
星花は、条件反射で両手で自分の頭を抱え込み 体を丸めました。その姿を見て 父親は手の動きを空中で止めてユックリと下ろしました。そして…ふと思いました。

No.159

>> 158 ・・まさかな?
父親は、星花の体をもう一度改めて見ました。
・手をあげた瞬間の星花が取った態度。・怯えた顔
・無数に広がる傷跡・医者からの疑問。
父親は認めたくなかったのですが、それでも思考はとどまりません。父親の脳裏に浮かんだ二文字の言葉。
ー‥虐待‥ー

No.160

>> 159 ・・父親は、星花を抱き上げました。そして優しくあやすと星花は段々泣きやんできました。
考えた末、温かいミルクをあげました。すると星花は全部飲みました。その後
薬を飲ましました。 しばらくしてから
薬が効いてきたのか星花はグッスリ眠りました

No.161

>> 160 ・・星花が寝ている間に、父親は食器の後片づけ・洗濯・掃除をし始めましたが 予想以上に大変なものでした。父親は忙しくても、どんな時でもあの二文字を振り払う事は出来ません。認めたくありません。

No.162

>> 161 ・・父親は思い返しました。
自分がやってる毎日の仕事。綿密な情報処理・少しの間違いも許されない計算・金庫管理・ほぼ連日の電話応対‥朝早くから夜遅く迄、神経が尖る様な日々。
週末の土・日の休みは、心身を休める為にあるもの。働いてお給料を貰ってるのは自分だ。妻と子供を養ってるのも自分。

No.163

>> 162 ・・家計も家事も育児も全て妻に任せていた。当然だと思っていた。
しかし、働いてお給料を貰ってるだけは家に帰った時に、食事の用意が勝手にされてる訳ではない。ちゃんと作ってくれてる人がいたから、食べる事が出来る。育児にしても子供を見るだけで良い訳じゃない。子供を見て、家事をこなさなくてはならない

No.164

>> 163 ・・そこに寝不足が加わり、子に泣きわめかれては苛つきもするだろう。
本当に単純に考えればすぐ分かる事なのに分からなかった。母親なら簡単に子を泣きやます事が出来るーそう考えてたんだ。だから母親がいた頃、泣きやまなかった星花を見て 妻を責めた。

No.165

>> 164 ・・自分だけが疲れてる。自分だけが
仕事で疲れてる。そんな風にも思ってたな。家事や育児だって立派な『仕事』なのに。気付こうとさえしなかった。
父親は、妻が子に対するー虐待ーを認めたくなかったのではない。自分が協力をしなかった事で
妻をそこまで追いつめた事を認めたくなかったのだ

No.166

>> 165 ・・だけど、星花に付けられた痛々しい傷は責任逃れをさせてはくれなかった。そして父親は認めざるを得なかった。

No.167

>> 166 ・・もし、妻が退院して自分が会社に行ってる間に又虐待が始まったら?
もし星花が行き過ぎた暴力に死んでしまったら?
かと言って離婚をしたくはなかったのです。それは星花を手放したくなかったから。あれだけの
傷をつけられていても、母親が帰宅せず姿を見せなければ
「ママ」と呼ぶ子です

No.168

>> 167 ・・離婚して 自分が星花を引き取ったとしても星花の心が引きちぎられるでしょう。そもそも自分一人で星花を育てていける自信もないし、自分の実家には
姉夫婦と子供が二人いて 今姉のオナカには赤ちゃんがいます。そこに自分と星花が住めるスペースもないし‥。

No.169

>> 168 ・・星花自身は、自分の両親・姉よりも妻の両親と妹さんに とてもよく懐いています。星花の心を優先すれば、妻の方に渡す方が良いでしょう。…でもヤッパリ別れたくはありませんでした。
色々ごたくを並べたけど、結局 自分は妻と子供が好きだったからです

No.170

>> 169 ・・取り合えず
虐待かどうか‥しっかり確認をする事。はっきり結果が分かれば対処をする事。対処方は、自分が
手伝える範囲の事はしてみる。
もう一つは‥妻を
心の病院へ行かす事。
父親は、そう考えていました。

  • << 173 ・・星花は、母親に繕い直してもらったネコの縫いぐるみを抱っこして寝ています。 夢を見ました。 父親と母親の間に挟まれて星花はいます。二人共、星花を可愛がってくれています。ふと母親が席を離れ、次に戻ってきた時には赤ちゃんが母親の腕に抱かれています。父親も星花の横から立ち去り 赤ちゃんの方へ行きました。星花も、そばに行きました。しかし二人は赤ちゃんばかりを見て、星花には見向きもしません。すぐ近くに父親も母親もいるのに すごくすごく遠くに離れている様に見えました。

No.171

こんにちは。旅人です★
読んでて登場人物の気持ちが段々とまとまってきてるなぁと思いました。同時に終盤に近付いている様にも感じました。気付いたらもうレス170ですからね。早いなぁ
最後まで頑張って下さいッ♪

No.172

>> 171 ◇旅人さんへ
レスありがとうございます。
最終回の内容は考えてますが、そこに辿り着くのに思ってたより時間がかかってしまってます。こんな筈じゃなかったのにーッと行き詰まりを感じてます。でも最後まで頑張りますね(^-^)/

No.173

>> 170 ・・取り合えず 虐待かどうか‥しっかり確認をする事。はっきり結果が分かれば対処をする事。対処方は、自分が 手伝える範囲の事はしてみる。 もう… ・・星花は、母親に繕い直してもらったネコの縫いぐるみを抱っこして寝ています。
夢を見ました。
父親と母親の間に挟まれて星花はいます。二人共、星花を可愛がってくれています。ふと母親が席を離れ、次に戻ってきた時には赤ちゃんが母親の腕に抱かれています。父親も星花の横から立ち去り
赤ちゃんの方へ行きました。星花も、そばに行きました。しかし二人は赤ちゃんばかりを見て、星花には見向きもしません。すぐ近くに父親も母親もいるのに
すごくすごく遠くに離れている様に見えました。

No.174

>> 173 ・・赤ちゃんが泣き出しました。
『星花その縫いぐるみを、この子にあげてちょうだい』
『星花はお姉ちゃんなんだから』
そう言われ星花の手から縫いぐるみが奪われ赤ちゃんの手に渡りました。赤ちゃんは喜んで笑いました。でも星花は悲しくなりました。
『パパもママもいない。ネコさんもいなくなった』
暗闇が星花を包み込み 独りぼっちになりました

No.175

>> 174 ・・母親の実家では 実母から、虐待の疑いがある事を実父に知らされました。妹も交えて相談した結果…マサキさんとも、話し合い心の病院への意向を伝え様となりました。
実母は連絡を入れる為 受話器を手にしました

No.176

>> 175 ・・母親の方は、
ベットに横になりました。
「ねぇ…星花ちゃんの あの傷はアナタがつけたの?」
お隣のお姉さんが話してきました。
母親は黙りました。「隠さなくてもいいのよ。私も同じだから。私‥あの子が泣きやむまで殴ったの。泣きやんでからも 自分の手は止まる事はなかった。
胸ぐらを掴んだ手を離した時にね、あの子はそのまま倒れたの。動かなかった。あの子は死んでしまってたのよ」
淡々と語り出しました。
「死んだ!?それ本当なの?だってアナタの子供なんでしょう?」母親は問いました。
「そうよ。正真正銘あの子は私の子。
でも自分の子を殴ったりつねったりしたのはアナタだって一緒じゃない!」
ー何?この人 怖いー母親は、そう感じました

No.177

>> 176 ・・「一緒に暮らしてた男‥あの子の父でもあるけど、お酒やギャンブルが好きだった。あの日も酔って帰ってきたの。あの子の死体を見て一気に酔いが覚めた様でね、バカみたいに腰を抜かして口をパクパクさせてた。 私は男に罪をきせ様と思って警察に電話したの。でも、すぐにバレて私は捕まった」

No.178

>> 177 ・・一息おいてから又続けました。「男とは別れて、今はドコで何してるか分からない。私ね‥刑務所から出てきて、もう一度 子供とやり直したいって思った。でも、あの子はもういないの」
「……」
母親は混乱してきました。こんな話、ある訳ない!そう思ってましたが、お姉さんの口調や表情に
嘘が見られなかったのです。

No.179

>> 178 ・・「安藤さん」
看護婦さんがお隣さんを呼びました。先生もいました。お隣のお姉さんは、ベットに戻りカーテンが引かれました。
それから、数分後
カーテンが開き
お姉さんが母親に
「今度の土曜に退院出来るって!」
声を弾ませて言いました。
「そう。良かったわね」母親はニッコリしました。
変な事を口ばしる人と 後もう少しで
離れられる!そう思うと心が軽くなりました

No.180

>> 179 ・・その頃、星花の自宅に電話がかかりました。
父親が出ました。そして、自分の妻が娘に対する言動などを聞かされました。
父親は、妻を心の病院へ行く事に承諾をし又、離婚はしないと伝えました

No.181

>> 180 ・・電話切った後に 星花の泣き叫ぶ声がしました。
父親は急いで娘の部屋へ行きました。
「ママ!ママ!何処?
パパは?」
ドアの外にまで、その声が響いてました

No.182

>> 181 ・・父親はドアを開けて、星花を抱きしめました。
「パパもママも行っちゃダメ!ネコさんもセイカ(星花)のだもん」
父親は穏やかに言いました
「パパもママも星花を置いてかない。そんなに泣いてたら、ネコさんも悲しくなるよ」
暫く泣いていた星花でしたが、少しずつ泣きやんできました。
(思えば、こんな風に星花と接した事なかったな)そう父親は感じました

No.183

>> 182 ・・数日後の事です。星花の体調も戻り、また前の様に父親が出勤前に星花を
実家に送り届けて
会社帰りに迎えに行く日々に戻りました。送り迎えの途中で、近所に住む〇〇さんが やたらと根ほり葉ほりと聞いてきましたが、父親は当たり障りのない返事をしていました。 妻は、この聞きたがりな〇〇さんと、結構上手く付き合ってた様だけど一体どうやって対応してたんだろう?〇〇さんの口に、ウンザリしていた父親は不思議でした

No.184

>> 183 ・・さて、病院では母親は星花が来るのを楽しみにしていました。風邪だと旦那から、電話で聞いてからこっち星花とは顔を合わせていませんでした。
明日は旦那と星花がお見舞いに来る日です。
(早く星花に会いたい。パパはどうでもいいけど)と思いながら、週刊誌を読んでました。
お隣のお姉さんは
相変わらず『自分の子を虐待して殺した』と言っています。始めの内は、半信半疑と怖さ・その反面 自分も思う様にいかない育児への怒りと疲れを星花にぶつけていた為 お姉さんの話に耳を傾けてしまう事もありました。しかし日が経つに連れて、お姉さんが話を誇大しているか作り話だと思う様になってきました

No.185

>> 184 ・・何の根拠もなかったのですが、そう思い始めてからは
適当に受け流す様になっていたのです。 明日は、星花が来るし お隣さんは退院だし心が軽やかです。いつもと変わらずに時間が過ぎていき、夜になりました。

No.186

>> 185 ・・「明日は無事退院出来そうで良かったわね。おめでとう」母親はお姉さんに話しかけました。
「ええ。本当に。
これで あの子がいてたらいいのに…。でも もう遅いわ」
(またか…)
母親はそう思いましたが、口ではこう言ったのです
「あなたは本当に、後悔をしているし
きっとお子さんにも気持ちは届いてる筈よ。次に赤ちゃんが授かる時…その時は前の子の分まで、たっぷり愛情を注いであげたらいいのよ」
すると お姉さんは ユックリと母親の側に近づいてきました

No.187

>> 186 ・・そして耳元で
あの言葉を囁きました。確か、入院をし始めたばかりの時…夢うつつの中で聞いた言葉。気になりながらも、夢だったと思ってそのままにしておいた言葉。
『あの子を 私に
頂戴』

No.188

>> 187 ・・「星花の事?」
考えるより先に口が出ました。
普段の様に受け流す事すら出来ない程の雰囲気に包まれていました。
「星花ちゃんを見た時から、ずっと思ってた。私なら大切に出来るって。ねぇ
あの子を頂戴」
お姉さんの瞳は真剣です。迂闊に冗談で「いいわよ」なんて言ってしまったら
本当にさらわれてしまいそうです。黙っていても、承諾したと都合良く取られそうです

No.189

>> 188 ・・「星花は私の子です。誰にもあげないし、ましてや自分の子を殺した様な人に絶対渡せません!」毅然とした態度で断りました。
「何でよ!星花ちゃん あなたに抱かれた時 怯えてたじゃない!私に抱かれる方が安心してたでしょう?私の方が、あの子を幸せに出来る。あなたには、旦那さんがいるでしょ!新しい命が宿る可能性もあるじゃない。でも私は無理。だから頂戴」

No.190

>> 189 ・・「言ってる事が滅茶苦茶だわ。とにかく私は、星花を他人にあげる気は全くないの。そんな事を言うのはやめてね!ーそれに、もうすぐ消灯の時間よ。ベットに戻ったら?」
そう言うと お姉さんは何も言わず戻りました。
カーテンを閉めながら母親は
(全く!何て事言うのかしら。気味悪い)と思い、悶々とした気持ちで眠りにつきました

No.191

>> 190 ・・翌日・・
「ママー!」
星花は病室に入るなり、母親の元へ走ってきました。
「星花いらっしゃい」母親は喜びました。星花は母親に宝物を見せました。
「パパがね、ネコさんをお風呂に入れたのよ」
よく見ると、体が真っ白で綺麗になっていました

No.192

>> 191 ・・「いつも、風呂の時だけは、手放してるのに風邪が良くなった時に『ママと会うからネコさんもピカピカね』ってウルサくってさぁ。風呂入れる時、一緒に洗ったよ」と父親が
話しながらやって来ました。
三人が和気藹々としてる途中、母親はお手洗いに行こうとしました。そして父親に耳打ちしました「隣の人に気をつけてね。星花から目を離さないで」
それだけ言い残し
母親は松葉杖をつきながら、出ていきました

No.193

>> 192 ・・お手洗いに行く途中で、お姉さんとスレ違いましたが母親の方はマダ慣れない松葉杖で歩く事に必死で気づきませんでした。
お姉さんが病室に戻ると父親と星花が楽しそうに話しをしていました。
「あの…ご主人さんですよね?さっき
お手洗いの前で
奥さんに呼んで下さいって頼まれたんですけど」
お姉さんの話しに疑いもせず、父親は
「えー?何だろう?」と言って席を立ちました

No.194

>> 193 ・・「良かったら、星花ちゃん見てましょうか?奥さん松葉杖でマダ不安定だし 小さな子供さん連れてると不自由な点も出てくると思うんですよ。私なら病院出るまでマダマダ時間あるんです」
清楚で真面目そうな人。星花も見覚えがある様で特に怖がってる様子もありません。父親は
「じゃあ お願いします。すぐ戻りますから」
とお隣のお姉さんに言ってから「星花、パパすぐ来るからね。お姉さんの言う事聞くんだよ」と星花に話して立ち去りました。
お姉さんは星花の頭をなでながら、つぶやきました
「私の…私の子」

No.195

>> 194 ・・「どうしたの?」
お手洗いの前でキョロキョロしていた
父親に母親が聞いてきました。
「どうしたって?お前が俺を呼んだんだろ?」と父親。
「呼んでないわよ。何で…」言いかけた時、突然 母親は血相を変えて父親に訪ねます
「ねえ!星花は!?星花はどうしたのよっ!」「どうって‥隣の人に見てもらってるよ」

No.196

>> 195 ・・「気をつけてって言ったじゃない!星花から目を離さないでって!」
母親は、病室に戻りながら言いました。しかし父親は、母親が心の病もあると思っていたのと 隣の人が悪い様には思えなかったのです

No.197

>> 196 ・・病室に戻ると
お隣さんも星花もいません!お姉さんの荷物まで消えています。
「星花ー!」かなきり声をあげて、人目を気にせず院内を探し回りました。
父親は母親を落ち着かせ様と必死です。 看護婦さんも来ました。
「お願い!誰か!誰か 星花を助けて!」
そう言って父親も周りの人の手も振り払いました。

No.198

>> 197 ・・母親は、必死で玄関から外に出ました。
「ママ-」
声が少し遠くから聞こえた気がしました。その方向に目をやると、女性に抱きかかえられ 泣いている星花の姿が小さく見えました。本来なら骨折をしていて
慣れない松葉杖をついてる者が、追いつけられる距離ではありません。だけど…どこにそんな力があったのでしょう

No.199

>> 198 ・・母親は、我が子を取り返す為に走りました。子供の為に 精一杯の力を振り絞り、お隣のお姉さんに飛びかかる事も出来たのです。
辺りは騒然となりました。
それでも構わず
母親は星花を奪い返しました。
「欲しいのよ!その子を頂戴。私の子にするの!」半狂乱になり お姉さんは、ナイフを取り出し母親に切りつけました。
それでも 母親は
抱え込む様にして
星花を守り離しませんでした

No.200

>> 199 ・・母親の記憶や視界が遠ざかる頃に、通報を受けた警察により、お姉さんは連行されて 母親は病院へと運ばれました。一時期 その周辺は大騒ぎでした。
母親の家族も父親の両親も病院に駆けつけてきました。

  • << 201 ・・母親の傷は浅くて、命に別状はありませんでした。 気持ちが落ち着いた頃に 警察が母親にも聞き込みをしました。 母親は星花に虐待をしていた事。 入院中の出来事を順番に話していきました。 母親は虐待で捕まると思っていましたが、そうはなりませんでした。警察ではなく「心の病院」に行く事が、その時に初めて知らされたのです。
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