もう勘弁してくれジジイ。

うちのジジイ８５。

納屋の壁や屋根のトタンが錆びだしたと騒ぐ。

とはいってもその納屋は築５０年。
錆びどめより建て替えだろうと。そろそろ建て替えるからほっとけと。流す私たちが我慢ならずにジジイ自ら動きだす。

暇なので。することないのでジジイは目についたもの、気になったものがあるとすぐにやらなきゃ気がすまない。
それが結局むだなことでも。

ところが錆び止めを買うのが惜しいジジイ。塗ったのは何十年も放置してあったコールタール。
それを納屋の壁に塗りたくり、屋根にまで登りだす。

ご近所さんからのコールタールが臭え！何とかしろ！の苦情も無視。
臭えのはともかく落ちたら死ぬぞ！の優しい方々の助言も笑顔でスルー。

「だいじょぶ。命綱つけてっから。」

でもこの綱、落ちてもしっかり地面に届く長さの命綱。

なにをもってして命綱なんだかわかんねえ。

• 共感5

うちのジジイ８５。

命がけで納屋にコールタールを塗ったあと、納屋の柱が立ってる床のコンクリートを砕きだす。

「柱が腐ってる。シロアリがいるかも知んない・・」

いるに決まってんだろ。築５０年だぞアホ。
ていうか建て替えるんだし台風くるし。無駄にいじるなボケ。

で、いじる。いじりたくって柱の下のコンクリート床をハンマーで粉砕。

あげく体力使いすぎて自分の身体も粉砕。
床を粉砕したままジジイ寝込む。

砕いた床の柱はコンクリートの支えを失いぷらんぷらん。
その２日後に台風直撃との予報。

なんてこった！と家族総出でジジイの後しまつの補修工事に大わらわ。


寝込んだジジイがそれを知り、無駄に寝床から這いずってくる。

よせばいいのにそこらに落ちてた枝木を杖がわりにジジイがよたよたダメ出しにくる。

うるせー死ね！と無視して家族、補修に必死。

ダメ出しジジイがイラついてよたよた動いて杖おれる。

ジジイ大騒ぎ。

このアホ何とかしてほしい。

• 共感4

うちのジジイ８５。

私が付き添うといったのに「俺が行く！」と言い張り、婆さんのカテーテル検査の付き添いに行く。

で、待ち時間の長さに疲れて動けなくなる。

見かねた病院に車椅子を用意され、患者の婆さんに押してもらうはめになったこの付き添い。

検査が半日かかるのと、付き添いは患者から離れられないのでと病院に頼んでおいた昼食に「食えるおかずがない！」とケチをつけまくり、患者の婆さんの昼食を横どる。

悪い結果じゃないといいんだけど・・と不安がる婆さんに

「それよりあそこの飯はまずいから、今度は嫁の弁当持参で行こう」と。そっちに夢中の８５。

このアホ。何とかしてほしい。

• 共感5

うちのジジイ８５。

風邪気味だったらしい。
はなから風邪気味だったらしいのに風呂に入り、湯上がり姿のまま服も着ずに部屋でずっと婆さんを待つ。

そのあとやっと風呂から出た婆さんに寒気がすると訴える。
湯上がりタオル姿のままで。

だったらなぜ服を着なかったのか？という婆さんの素朴な疑問には答えず寒気でブルブル震える。

で、熱でる。
で、医者に行くのを頑なに拒否。

話にならんと婆さんともども家族が放置。

３日ほどして若干良くなりつつあった頃、庭のぶっとい植木を掘り起こす。
邪魔だからと。

ジジイやめろと。
病み上がりだぞと。
家族が言っても聞き耳もたずに逆ギレ。

で、風邪ぶり返し悪化。
まだ診察は拒否。

そのまま１週間。
内蔵が飛び出るかもなってほどの咳をしつつ診察拒否。

その後どうにもこうにもならなくなって医者に行くと。
ここで言いだす。

死にたいのか？と医者に大目玉をくらう。

帰ってから医者からもらった薬が多すぎだと婆さんにあたる。
食事時に高齢夫婦の大ゲンカ。

でも口で負けて怒りすぎ
「もういい！！」と、おもむろにマヨネーズを手に持ち、その場を去ろうとするジジイ。

マヨネーズを何に？と嫁にたずねられ恥ずかしくなってマヨネーズ投げる。

このアホ何とかしてほしい。

• 共感8

うちのジジイ８５。

風邪なのに薄いパジャマを着てたので厚手のモコモコ暖かパジャマを買いあたえた。

その暖かさが気に入りすぎて常に愛用。そのまま外出しようとする。

それはマズイ。服に変えてくれと頼んだら

「やだ。上からヤッケスーツを着ればわからん！」と強く主張。

で、ヤッケを探すがズボンだけが見当たらないと怒りだす。
服に着替えたほうが早いのでは？とさりげなくアドバイス。

無言。

納得できないらしい。

さらにイラついて探しまくってる。

終わった・・。そう思い無言でその場を去り放置。

けっきょく、そこらにあった婆さんのヤッケズボンを着用。

上着はまっ黒ズボンはまっ赤というスパニッシュなコーディネートで出かけていった。


たぶん今ごろどっかでカルメン踊ってる。

• 共感9

風邪が治りつつあるうちのカルメン８５。

少し良くなったので薬をもうのみたくない。というより上をむいて口をあけ飲もうとするが位置がズレてて横にザザーッ。

口にいれてあげようか？と婆さんが提案。
これがちょっと小バカにした物言いなのでカルメンぶち切れ。

俺ゃーそんな年寄りじゃねえ！！

怒りでぷるぷる震えた手で、さらに次の薬の袋を破り、またまたザザーッ。

思いきり横にザーッ。

なかやまきんに君を思わせるこぼしっぷり。

それ見たことかと婆さんに突っ込まれ高齢者夫婦がまたケンカ。

右肩に白い粉をふんだんにまぶしたまま怒ったカルメン部屋から逃走。

逃がすものかと婆さんが追いかけていき怒鳴りあったあげく、飽きたのか朝ドラで盛り上がる２人。

アホは平和でうらやましい。

• 共感8

うちのきんに君８５。

例の裁判の件、隣の会社の悪事を証明すると意気込んで農協へ。

ああ。これは呆けたキテレツジジイだなと農協から帰される。


農協なんかあてにならんと地域の組合へ。

ああ。これは呆けたキテレツジジイだなと帰される。


こうなったら刺し違えてでも！と地元の名士とやらのもとへ。

地元の名士も高齢なので。
家族に相手にされない暇人なので。
ジジイに乗っかりキテレツコンビでそこらあたりの行政を駆けずりまわる。

どこに行っても、ああ。こいつら呆けたジジイだなと２人揃って帰される。


さすがにもう無理。
世の中おかしい。わし正しい。
どいつもこいつもわからんチンでやりようがない・・。と声を震わせ意気消沈。


「だから、そもそもやらなくていいんだ」とジジイに説明。
きのうは旦那もいたので、初期設定から全否定の嫁の発言にも逆らえない。
だが納得はできないらしくプルプル震えてる。


旦那には、こんなもんは、もともとジジイが動きだすまえに息子のおまえがやめさせろや！とパンチのきいたアドバイスをしてやる。

いや。やらせてみればわかるんだ。言ったってきかない。
経験させなきゃどうせわかんねーんだ。と旦那。


子育てか！

• 共感4

うちのキテレツ８５。

裁判も無理だとわかり暇になったのでストーブで餅を焼く。

餅が焼けたらそのうえから醤油をダボダボかける。


ジュンジュンジュワ～！ジュンジュワ～！！

煙でる。

こりゃあいかんと餅つかむ。

餅が熱くてなげ捨てる。

投げ捨てついでに足があたって耐震装置が働きストーブ消える。

一連の流れを５回ほど繰り返し説明しながら嫁に助けを求めにくる。

耐震装置を戻して醤油を上からかけないよう指示。

ならばとキテレツ。皿にいれた醤油をつけての付け焼き。
ジジババ２人で餅を焼きたおし食いたおした結果、居間が煙で真っ白け。
香ばしい臭いを通りこしてもはや地獄絵図。


３時になったらまた焼くぞ！とジジババ２人で盛り上がる。

今日はこれで退屈しないだろう。

アホは平和でうらやましい。

• 共感5

うちのジジイ８５。

とにかく暇をもて余す。
私たちが動き回って作業してると仲間に入りたい。
入っていっしょにやりたい。

でもジジイにできるような簡単な作業や身体を使わない作業なんてほぼない。ていうか邪魔。

何度も何度も「いいから」と言うのに加わる。
そのうえ素人のくせに、あそこはアレじゃダメ！こうしなきゃダメ！と口をだし、あげくに腰が痛いと寝込む。

私からすれば作業を手伝ってもらってるというより、作業しながら介護してるような状況。

こんなのを繰り返すので作業効率が格段に悪くなり困っている。

はじめは
「ワシも何かやらねば申し訳ないから手伝う」といい

遠回しに断ると「いいから。いいから。」とゴリ押し。

有り難いが私たちの段取りがあり、それが狂うので。申し訳ないが。と説明すれば

「やりたいんだ。ボケ防止だから。やらせてくれ」とくる。

でもあんた口出しするだろが？とは言えないので、それでも断ると

「じゃあ！年寄りは邪魔だというのかぁ！！！」と逆ギレ。

おまえがしたいのは手伝いじゃない。
私たちに申し訳ないなんて微塵も思ってない。

ただ自分が暇だからワシをかまえ！ってだけだ。

じゃあはっきり言ってやる。

年寄りは口はださずに金だして、動かず部屋にこもっててくれるのが１番のお手伝いだバカヤロウ。

• 共感6

ジジイの代からの恒例で、毎年ご近所さんのお宅のお餅つきにいかされる。
ご親戚やお知り合いに配るため、何十枚もののし餅をつかねばならないそのお宅では、その日は猫の手も借りたいほど忙しい。

くそ忙しい年末に、なぜ他人の家の餅つきの手伝い？？と謎だらけのまま、「おらあ年くってもういけねえ」というジジババの代わりに旦那と共にお手伝いに。

でも餅をつく量がはんぱないので当日は戦場。みんなが走りまわり自分の分担をこなしてもしっかり夕方までかかる。

そんな忙しいさなかに手伝いには行きたくないが、そこでつかれるつきたての餅をどうしても食いたい"うちのジジイ８５"

私が用足しに自宅に戻るたびごとに「餅はもうつけたか？あんころ餅はあるか？」などと聞いてくる。

アホか！おのれは。それどころじゃねえ。
ていうかおめえはもう関係ねーし。

食べる暇なんかないとあしらって再びそのお宅へすっ飛んでもどり再び作業。

それを繰り返してたら、嫁が餅をもってこないのにしびれを切らしたジジイ。
戦場の中にマイ皿をもちヒョコヒョコ登場。

• 共感3

その場にある休憩用の椅子を陣取り「ワシはあんころ餅がいい！」と注文。

こいつだけは死ねばいいと私は無視して作業。
するとお年寄りに優しいどなたかが、忙しい手を止めてジジイのためにつきたての餅を与えてやって下さった。

まわりみんなが走りまわってるなかで餅を食らうジジイが１人。

かまどの火に投げ込みたい気持ちを抑え、食べたらさっさと帰るよう話す。

そしたらジジイ「おかわり～」と明るく催促。

ぶん殴るぞ！てめえ！


走りまわる方々の手を止め「あんこが足りない」「茶がほしい」とさんざん邪魔をしたあげく餅を５つもたいらげ、やっと帰るかと思いきや「婆さんに持ってく分もくれ」とおみやげまでもらって帰ったジジイ。

うちのジジイだとは知らないお手伝いにきた他の奥様方から「なに？あの爺さん！食べるだけにきたのぉ？？」と大ひんしゅくをかう。

この状況のすべてを知りながら、気配を消して釜どの火を焚いてる旦那に怒りのすべてを込めて

「あとで話がある」

と言ったら、蛇ににらまれた蛙のような怯えた目で「はい」という断末魔の返事が返ってきた。

• 共感5

朝からモヤモヤ。

うちのジジイ８５は食後にキッチンの流し台で入れ歯を洗ってた。
下の洗い桶に食器があろうがおかまいなし。

できれば高齢者というゆるい基準で黙認してあげたかったがやっぱりやだ。
そもそもそこから６歩あるけば洗面所。


だからずっとまえに「ごめんね～。下に食器があるときは入れ歯は洗面所で洗ってもらえるかな？」と提案した。

この発言のなかには「ごめんね～」と「下に食器があるときは」と「かな？」という３点の嫁の心使いが含まれておる。

許されるなら

「ばっかじゃねえの！下に食器あるじゃん！きったねーな！そもそも洗面所いけよ」といいたいところを譲って譲っての嫁の心使い３点盛りだ。

その提案に「はい。わかりました！」と軽快に返事したはいいが、一筋縄ではいかないのが、うちのジジイ８５。

嫁の目を盗んで、あるいは嫁が背中を向けてるときに流し台で洗い続けてた。

• 共感3

じつはこいつはお爺さんの皮をかぶったタヌキなのでこういうズルさは日常茶飯事。

なのでこちらも洗い桶は流し台の横におき、そこに水をはり
「みんな～食べたらここに入れてねん🎵」などというお茶目な嫁もやったが、ジジババが流し台にじかに置いちまう～のジジイが入れ歯を洗っちまう～ので計画失敗。

その間には再びお願いもした。けどいつも

「はい！わかりましたあ🎵」と満面の笑み。
そしての再犯。

受け流そう。こいつが死ねば解決。死期もそんなに遠くない。だから受け流そう・・。
自分にそう言い聞かせた。

そんなさなかの今日。

またやってた。モロに見た。

そもそも隠れてまで、嘘ついてまですぐそこにある洗面所で洗わないコイツはなに？？？

もう・・もーうムカついたので。

「あのさ！ここで入れ歯洗うなって何度も何度も言ってんじゃん！！見てないと思ってコッソリ洗うとか意味わからん！！洗面所はすぐそこ！洗面所に行って洗って！もういい加減にして！！」と怒った。

そしたら出勤前の旦那がちょうどそこに入ってきて「何事だ？おい？」

こいつもこいつでバカヤローなので

「何事か、だあ？何度も何度もあんたから爺ちゃんに注意してって言ってたじゃん！なのに見ても言えずに見ぬふりで。
嫁がこんなこと言うより息子から言われるほうが傷つけなくてすむのに。逃げてたあんたが今さらうるせーよ！！」と旦那も巻き込みブチ切れてやった。

「わ、わ、わかったから。わかったから。もうしないから。」とキョドり慌てるタヌキ。

なにも言えずに鼻をすすり続け、蚊の鳴くような声で「行ってきま〰す。」と仕事に逃げた旦那。

おう！行け！行ってこい！
ヘタレは仕事いって稼いでこい！！
もう１０億ぐらい稼いでこい！！！！

あ～あ。嫁って損な役目( ´△｀)

• 共感4

うちのジジイ８５。

流し台で入れ歯は洗うのに風呂では髪も身体も洗わない。

いまに始まったことではないし「毎日洗わなくてもいいけど清潔は大事よ(^-^)」なんていう嫁の優しい言葉も「垢で死ぬ人間なんぞいやしねえ！」ときかない。

仕方ないので風呂の湯は毎日ジジババがはいったあと入れ替える。
ババアはジジイを許してるので同罪で垢風呂はいれ。

ジジイが髪を洗うのは半年に１度床屋に行ったときだけ。当然ながら近寄ると臭い。
でもこちらの工夫しだいで直接被害は免れてたので良しとしてた。

ところが旦那の髪を家庭用バリカンで私が刈るのを見て「オラもそろそろ床屋いくのめんどう。お母さん床屋にたのみたい」

ジジイがそんな爆弾発言をぶつけてきた。

• 共感2

だめ。私の鼻がもげてまう。
そんなドロドロ頭さわったら手だって溶けちゃう。
虫とか幼虫だってでてくるかもしんないからやだ。

そう言いたいが言えない。困ったぞ・・・。

考えあぐねた結果、でも家庭用だから馬力がないの。
ちょっと髪がべたついたり汚れてるだけでも詰まっちゃうのバリカンが。
だからやる前日に必ず頭を洗ってくれるならいいけど・・といってみた。

老人を抱えてる以上、いつかは刈ってやらねばならないジジイの頭。
そんな現実を考えての苦肉の策だ。
我ながら頑張った！えらいぞ私！


そしたら「じゃあ頭もお母さんが洗って」ときた。


なめてんのかコノヤロ。


予想をはるかにこえた爆弾に怯む私だったが

いやいや・・頭は自分で洗え。
知ってる？頭を洗うのに指先を使うでしょ？
指先を使うのはボケ防止になるのよん。
頭の血行も良くなって若返っちゃうのよん。
なんなら肌艶も良くなってイケメンになっちゃうのよん。

ふざけたデタラメを必死でかましまくった。

そしたらちょっとその気になった８５。

「じゃあ洗うか！自分で＼(^^)／」


そうだ洗え。

洗いまくれ。

洗いまくって髪もげろ。

• 共感2