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奏希( 10代 ♂ LsTU )
08/05/26 20:52(更新日時)

いつも通る急な坂道、いつもの校舎、そしていつも顔をあわせる友達。こんないつもの高校生活。

そんな「いつも」が付いてしまうような、この毎日に飽き飽きしていた頃。

少し校内を歩くといつもの廊下や教室、いつもの雰囲気や光景。

仲の良い友達、平和な日々、それは俺にとって勿体ないほど恵まれた環境なのかもしれないが、心の何処かではやはり何か物足りない気がしていたのだろう。いつもと違うことがないだろうか、などと考えていたりする毎日だった。

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No.635378 08/05/22 22:53(スレ作成日時)

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No.1 08/05/22 23:20
奏希 ( 10代 ♂ LsTU )

俺は家から出ると扉に鍵を掛けて駅へ走った。いつもこうして始まるのだ。

息を切らして満員電車に乗る。ただでさえ、夏の暑苦しさに限界を感じ始めているというのに、満員電車の中に放られてはいつ力尽きてもわからない。

二駅過ぎてやっと電車を降りると暑苦しかった外も涼しく思えて仕方がない。

駅を出てからの俺が通っている学校への道はかなりキツい急な坂があり、それも少し距離の続いている坂道――いや、そこまで長く続いているわけではないかもしれない。そのキツい道のりがそう感じさせるのだろう。

何にしろ足を進めなくては。けっこう時間ギリギリだったりする。坂道疲れを今日も思う存分感じて登校したのだった。

No.2 08/05/22 23:50
奏希 ( 10代 ♂ LsTU )

案の定、俺は遅刻してしまった。

休み時間に、
「また遅刻?」
と幼馴染みが言う。俺が残念だと思うのはこの幼馴染みが女子じゃなく男だということだ。
最近、遅刻が少しあるが女子が今のセリフをいってくれるのなら、毎日が遅刻になっているところだろう。
まあ、それはこの幼馴染みが女子だったらの話しなのだが。

「いきなりだが桐野、お前、女の子の友達いるか?それも可愛い」
とふと頭に思い浮かんだ馬鹿な質問をしてみる。こいつにいるわけもない、俺にもいないのだから。
「いるけど、それがどうかしたの?もしかして三倉、女に飢えてるとか?」
……な、何?いるって?
「いや、何でもないんだ。気にしないでくれ」
気のせいだろうか。あの桐野が格好良くみえてきたぞ。
少し気が重くなったような気がした。

No.3 08/05/23 18:50
奏希 ( 10代 ♂ LsTU )

女に飢えてるとか?なんて言われたら、そうだよ。飢えてますとも言ってくれるじゃん桐野のくせに。

桐野はそこまで顔は悪くないが良くもない。もっとこう…平たい何もない顔になってもらえれば俺としては大いに喜ばしいことなのだが…

何故、桐野に対してこんな黒いことを考えているのか…簡単に言うと本人も気付いていない癖である。

No.4 08/05/23 19:30
奏希 ( 10代 ♂ LsTU )

俺は幼馴染み桐野を適当にあしらうと次の授業が行われる部屋へと移動した。

移動途中の廊下でも変なのに遭遇した。
「ねぇ君どこのクラス?」
なんて男もキュンとくるような丁度良い低さの声で言われれば質問に答えない女子は一人もいないだろう。
もっと言えば、その声と容姿なら女子全員のスリーサイズも全て訊けるだろうよ。

「なんで貴方にそんなこと教えなくちゃいけないの?」

…お?スリーサイズどころかクラスさえ教えてもらえないなんて珍しいな。

その女子はスタスタと廊下を歩いて俺を横目に通り過ぎていった。
「圭一にしては珍しいな。」
とその美男子ともいえる男に声をかけてやった。
「たまにはこういうこともあったりするよ」
「ま、声かけ過ぎてるからな。反感買うこともあるだろ?」

と余計なお世話だろうが注意しといた。

No.5 08/05/23 20:47
奏希 ( 10代 ♂ LsTU )

教室――
昼休みになると俺の机の前にさっき女子が存在していた。さっきは良く見ていなかったが目の前にするとその容姿は…ランクをつけるなら俺の中ではSに達していた。
美しい顔立ちにスタイルも身長も低くもなく高くもなく……でもなんでこんなとこにいるんだ?そんなことを考えていると反応のない俺に彼女が口を開いた。

「あなた、さっきの男の友達?」
「そうだが、それがなんだよ?」
俺は机に肘をつくと横を向いて彼女とは別のものを視界にいれる。
「女子に声かけるのやめるように言ってくれない?うっとうしいのよね!」
「…………。」
俺に言われてもどうしようもないんだが。
それに年頃の男に女子と話するのをやめろというのは酷というものではないだろうか?

「俺は関係ないだろ。直接、奴に言ってくれ」

彼女が次の発言をする前に言っておく。
「隣りのC組だ」
すると彼女は不機嫌そうに教室を出ていった。教室を出た先は隣りのクラス、C組の教室だった。
なんで彼女は会話したこともない俺のクラスを知ってたんだ?
そこだけが引っ掛かっていた。

No.6 08/05/26 20:28
奏希 ( 10代 ♂ LsTU )

俺としてみても美しい女性が目の前に現れたりしたら喜ばしいこと間違いないのは確かなのだが、
あんな尖った性格をしてるなら出会わないほうが身のためだ。返って迷惑、とも言えるだろう。
ま、見なかったことにしてしまえ。

そんなこんなで授業を終えて、帰宅のため教室を出る。
「三倉、今日も独りで帰宅かい?」
といつの間にか桐野が隣りに並んでいた。

「そんなに俺が寂しそうに見えんのか?」

「うん。見える見える!」

なんてストレートな奴なんだ。桐野は俺と正反対の性格の持ち主で明るくて軽くさっきのようにストレートで正直な性格。
俺は真逆…暗くて重い慎重で思ったことを隠すといった性格だろう。これはあくまで俺視点で見た俺だから、もっと酷いのかもしれない。

No.7 08/05/26 20:52
奏希 ( 10代 ♂ LsTU )

「三倉はもっと周りを見たほうが良いよ」

…?突然、何を言ってるんだ。
「さっきだって隣りにいたのに僕が声かけるまで気付かなかったし」

真面目なこと言われると複雑な気分になってくるな。
「さっきは少し考えごとしてたから、お前に気付かなかっただけだ。今日美少女と出会ってな。その謎の美少女ルートをどう攻略するかを考えてたとこだ」
「フラグ立ちそう?」
「まだ」
「メアドは訊いたの?」
「訊いてない」
「名前ぐらいは知ってるよね?」
「謎の美少女」
「学年は?」
「…知らん」
「何もかも――?」
「知らん」

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